JPH10246949A - 画像レイアウト装置並びに画像レイアウト制御プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】画像と文字が重なり合う領域の画像のみ画像処
理が行われ、容易に文字を読むことのできる画像レイア
ウト装置並びに画像レイアウト制御プログラムを記録し
た記録媒体を提供するものである。 【解決手段】画像に、文字等を重ね合わせてレイアウト
する画像レイアウト装置において、画像データを記録す
る第１記録手段と、台紙データを記録する第２記録手段
と、レイアウトデータを記録する第３記録手段と属性情
報を付加する属性付加手段と、文字と画像が重なる領域
を設定する領域設定手段と、上記各データをレイアウト
するレイアウト手段と、設定領域のみ画像処理を施す画
像処理手段と、画像処理を施され、属性情報に従い処理
された画像レイアウトデータを表示する表示手段とを具
備する画像レイアウト装置並びに画像レイアウト制御プ
ログラムを記録した記録媒体である

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、印刷物を作成する
際に用いられる画像レイアウト装置であって、特に写真
などからなる画像に文字、文字列、図形等が重なり合う
場合に用いられる画像レイアウト装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、例えば、カタログ、チラシ、本、
雑誌等の印刷製版分野においては、その画像処理にコン
ピュータシステムが多く用いられるようになった。さら
に、写真、絵柄等および文字、文字列（以下、本明細書
において文字を文字単体、文字列、図形等台紙に設けら
れているものを含んだものとして表す）が設けられてい
る台紙を、カラー分解して入力する入力スキャナから製
版・出力までの工程を一貫して行うトータルシステムで
あるＣＥＰＳ（ｃｏｌｏｒ ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ ｐ
ｒｅｐｒｅｓｓ ｓｙｓｔｅｍ）が用いられるようにな
り、複雑で冗長だった従来の製版工程が簡略化され多く
の効果がもたらされている。

【０００３】また、カタログ、チラシ、本、雑誌等の印
刷物は文字等以外に多くの写真や絵柄等の画像が用いら
れるようになり、画像の上に文字を重ねてディスプレイ
効果を持たせたり、画像の上に文字を重ねて画像の説明
をするレイアウトが増加している。

【０００４】ただし、画像と文字が重なる部分では、画
像に隠れて文字が見えにくくなる可能性があるが、画像
と文字が重なる部分に強調処理が施すことにより、この
課題を解決している。なお、強調処理とは、画像の上に
重ね合わせてレイアウトした文字を読みやすくするため
の処理であり、例えば、具体的には図３に示されるよう
に画像１と文字２が重なる領域３の下位の画像１の調子
を落とす処理を行うものである。

【０００５】画像の調子を落とすためには、まず、該当
する写真等の画像を角度、サイズ等の諸条件を同一にし
て調子を変えて２度入力するか、または、該当する写真
等の画像を１度入力してコンピュータシステム内で画像
処理を施して、図４に示されるような同一画像で調子の
異なる画像を２点用意（Ａ、Ｂ）する。次いで、画像と
文字が重なる部分のトリミング枠４を設定し、このトリ
ミング枠４を正規画像Ａにレイアウトする。次いで、正
規画像Ａと調子を落とした画像Ｂが一致するようにレイ
アウトする。次いで、文字をトリミング枠４に挿入する
ことにより強調処理は終了する。従って、文字にかかる
部分の画像の調子が落されているので、画像に重なった
文字は読みやすくなる。

【０００６】また、文字と図形かならなる画像が重なる
部分は、再度図形を作図し色を付けることにより上記課
題を解決していた。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、１つの
画像原稿から２つの画像を作成するには条件設定等で手
間がかかり、作業効率を上げることができなかった。

【０００８】また、正規画像と正規画像の一部に調子の
異なる画像にトリミング枠が設定されているので、両画
像が連続しているように位置を合わせなければならなか
った。また、文字のレイアウトが変更した際に、トリミ
ング枠を設定し直し、再度トリミングを行わなくてはな
らず、処理時間がかかるばかりか、正確性も低下する傾
向があった。また、画像入力時に設定した調子状態を変
更する際には、再度画像を入力するか、または、再度画
像処理を行わなくてはならず、処理時間がかかるばかり
か、正確性も低下する可能性があった。さらに、正規画
像および調子の異なる画像の両画像データを記録する必
要が生じ記録データ量が大量となり、処理能力が低下す
る要因となった。

【０００９】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、画像と文字が重なる画像を制作する際に、文
字が重なり合う領域の画像のみ画像処理が行われ、容易
に文字を読むことのできる画像レイアウト装置並びに画
像レイアウト制御プログラムを記録した記録媒体を提供
するものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に記載
された発明は 印刷物を制作する際に画像に、文字等を
重ね合わせてレイアウトする画像レイアウト装置におい
て、上記画像を画像データとして記録する第１記録手段
と、上記文字が設けられている台紙データを記録する第
２記録手段と、上記画像データおよび文字データをレイ
アウトするレイアウトデータを記録する第３記録手段
と、上記画像データおよび／または台紙データに属性情
報を付加する属性付加手段と、上記レイアウトデータに
文字と画像が重なる領域を設定する領域設定手段と、上
記レイアウトデータに従って文字データおよび画像デー
タをレイアウトする画像レイアウトデータを作成するレ
イアウト手段と、上記領域設定手段により設定された領
域のみ画像処理を施す画像処理手段と、画像処理を施さ
れ、上記属性情報により処理された画像レイアウトデー
タを表示する表示手段とを具備することを特徴とするも
のである

【００１１】また、本発明の請求項２記載されている発
明は、上記領域を移動させる移動手段を具備することを
特徴とする上記画像レイアウト装置である。

【００１２】また、本発明の請求項３記載されている発
明は、上記領域内で重なりが下位となる画像データの調
子を落とす画像処理を行う画像処理手段を具備すること
を特徴とする上記画像レイアウト装置である。

【００１３】また、本発明の請求項４記載されている発
明は、コンピュータによって画像レイアウトを制御する
ためのプログラムを記録した記録媒体であって、上記画
像を画像データとして記録させ、上記文字が設けられて
いる台紙データを記録させ、上記画像データおよび文字
データをレイアウトするレイアウトデータを記録させ、
上記画像データおよび／または台紙データに属性情報を
付加させ、上記レイアウトデータに文字と画像が重なる
領域を設定し、上記レイアウトデータに従って画像デー
タおよび文字データをレイアウトさせ、上記領域内にレ
イアウトされた画像データのみに画像処理を施させ、画
像処理を施され、上記属性情報により処理された画像レ
イアウトデータを表示させることを特徴とするものであ
る。

【００１４】また、本発明の請求項５に記載された発明
は、上記設定領域を移動させることを特徴とする上記画
像レイアウト装置制御プログラムを記録した記録媒体で
ある。

【００１５】また、本発明の請求項６に記載された発明
は、上記設定領域内で重なりが下位となる画像データの
調子を落とす画像処理をさせることを特徴とする上記画
像レイアウト装置制御プログラムを記録した記録媒体で
ある。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の画
像レイアウト装置並びに画像レイアウト制御プログラム
を記録した記録媒体の一例について説明する。

【００１７】まず、本発明の画像レイアウト装置で使用
するデータ等の説明を行う。本発明の文字とは、台紙に
設けられたものであり、文字単体、文字列、文章、およ
び図形であり、文字データとは、従来から使用されてい
る文字をデジタルデータとしたものである。また、画像
データとは、写真、絵柄を入力スキャナー等により読み
込まれた従来から使用されているデジタルデータであ
る。また、レイアウトデータとは、上記画像データおよ
び上記文字データがレイアウトされるデータであり、こ
のレイアウトデータを用いることにより、マスクデータ
やトリミングを行うものである。

【００１８】また、属性情報とは、上記画像データ、上
記文字データおよび上記レイアウトデータに付加される
データであり、印刷作成指示書等により指定されるもの
であるが、例えば、平網５やグラデーション６の指示デ
ータである。また、画像レイアウトデータとは、上記属
性情報により処理され、また、画像処理が施された上記
画像データ及び上記文字データがレイアウトされたデー
タであり、最終的にフィルムに出力されるデータであ
る。

【００１９】また、本発明における画像処理とは、画像
と文字が重なる領域領域において、透過属性に対応し
て、画像データ、平網やグラデーション等の属性情報、
そして、設定された領域に重なる部分でレイヤーの下位
に当たる属性全てに設定した処理が施されるものであ
る。

【００２０】なお、レイヤーとは重なりの順番のことで
ある。本実施の形態では文字、図形、写真等の重なりの
順番であり、レイヤーの上位、下位と示すと順番を示す
こととなる。また、通常属性とは、ベクトルデータで示
された図形に対して、その領域内を写真にするか、平網
の割合を確定するとか、グラデーションの割合を確定す
るとかの指示したものを表す。そして、本実施の形態に
おいては、ベクトルデータのみで領域を明示し、その領
域内の下位のレイヤーの属性を生かすための属性を透明
属性として表すこととした。つまり、透明属性とは、写
真でも平網でもない領域だけをもった属性で、下位の属
性を上位の属性を透過して見せるものであり、フィルタ
処理を施す領域のことである。

【００２１】以下、画像処理を詳細に説明する。具体的
には、画像処理の定義は処理内容定義ファイルに定義さ
れ、例えば、調子変更とＹＭＣＫ版それぞれに対してＬ
ＵＴ（ｌｏｏｋ ｕｐ ｔａｂｌｅ）が割り当てられ
る。また、ＬＵＴは、ＹＭＣＫ各色毎に０〜２５５の２
５６階調（８ビット）を持つ、参照用の補正データであ
る。ディスプレイの画面上で画像レイアウトデータを作
成するシュミレーションするときや、実際にレイアウト
しフィルムに出力する場合は、このＬＵＴと透過属性領
域より、その透過属性領域を透過する画像に対して処理
されることとなる。ただし、ＬＵＴの設定方法は多数考
えられるが、ＹＭＣＫ版それぞれ独立に設定できれば良
く、従来の方法を用いて作成すれば良い。

【００２２】図１には本発明の画像レイアウト装置の構
成を示す簡易ブロック図が記載されている。２１はドラ
ム型またはフラッドベット型等のスキャナーまたはデジ
タルカメラ等からなる画像入力装置であり、また、２２
はハードディスクまたは光磁気ディスクドライブ等かな
り各データを記憶する記憶装置であり、本発明の第１記
憶手段、第２記憶手段、第３記憶手段に該当するもので
ある。また、記憶装置２２は、データ量に対応したりデ
ータの構造により単数でも複数でも良いものである。

【００２３】また、マウス２３、キーボード２４は、画
像データや文字データに属性情報を付加する際に指示を
行う属性付加手段、レイアウトデータに画像データと文
字データが重なる場合に領域を設定する領域手段であ
り、また、前記領域を移動させる移動手段に該当するも
のである。また、２５はディスプレイ等からなり各処理
工程中の作業工程を表示装置であり、本発明の表示手段
に該当するものである。また、２６はプリンター等から
なり、製版用のフィルムや校正用のカラーカンプを出力
する出力装置である。また、２７は本発明の画像レイア
ウト装置の行う処理を制御するものである。

【００２４】次に、印刷物の１ページを制作する際の本
発明の画像レイアウト装置の処理工程の流れを図２のフ
ローチャートを用いて説明する。 ステップ１０１（Ｓ１０１） まず、スキャナーからなる画像入力装置２１により画像
を読み込み、デジタルデータとして記憶装置２２に記憶
させる。 ステップ１０２（Ｓ１０２） 次いで、フラッドベットスキャナーからなる画像入力装
置２１により、文字が設けられた台紙を読み込み、デジ
タルデータとして記憶装置２２に記憶する。

【００２５】ステップ１０３（Ｓ１０３） 次いで、レイアウトデータを作成し、記憶装置２２に記
憶する。このレイアウトデータの作成の仕方は従来の作
成方法を用いれば良く、ステップ１０２で読み込んだ台
紙データのデータが張り込まれる領域から作成したり、
マウス２３やキーボード２４を用いて表示装置２５に表
示させて座標を用いて表し、作成することもできる。

【００２６】ステップ１０４（Ｓ１０４） 次いで、記憶装置２２から画像データおよび台紙データ
を順次読み出し、表示装置２５に表示させ、マウス２
３、キーボード２２を用いて平網やグラデーション等の
属性情報を付加し、記憶装置２２に記憶させる。

【００２７】ステップ１０５（Ｓ１０５） 次いで、ハードディスク等の記憶装置２２からレイアウ
トデータを読み出し表示装置２５に表示させ、画像デー
タと文字データが重なる領域をマウス２３等により設定
する。また、この領域は、キーボード２４により座標を
入力することにより重なり領域を設定することもでき
る。

【００２８】ステップ１０６（Ｓ１０６） 次いで、設定領域の範囲内に透過属性に対して画像処理
の処理内容を各色毎に設定し、画像処理を施す。

【００２９】本実施の形態では、設定された領域内で文
字データの下位にレイアウトされる画像データは、調子
を落とすような画像処理が施されることとなる。

【００３０】ステップ１０７（Ｓ１０７） 次いで、画像処理が施された画像データと文字データを
レイアウトデータに従ってレイアウトし、レイアウト後
の画像レイアウトデータをディスプレイからなる表示装
置２５に表示させる。

【００３１】ステップ１０８（Ｓ１０８） 次いで、画像処理が正しく行われ、画像データと文字デ
ータが正しくレイアウトされたか、文字と画像の位置関
係と透過属性領域が合っているか等を確認し、正しい場
合はステップ１０９に移行し、誤っている場合はステッ
プ１０３に移行し、再度処理をやり直す

【００３２】ステップ１０９（Ｓ１０９） 次いで、画像レイアウトデータをプリンター等の出力装
置２６により、製版用のフィルムに出力することにより
本工程の処理は終了する。また、製版用のフィルムでは
なく、カラーカンプ等に出力することにより校正を行う
工程に移行することもできる。

【００３３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像レイ
アウト装置を用いてレイアウト処理を行うことにより、
画像と文字が重なった部分の強調処理を容易に行うこと
ができるので、文字を確実に読むことができる。

【００３４】また、データ量を減らすことができるので
記憶装置に記憶させるデータ量をも減らすことができ、
処理の速度を上げることができる。また、上記効果を本
発明の画像レイアウト装置は有しているので、レイアウ
ト処理の効率を上げることができる。

【００３５】また、上記効果を有する画像レイアウト装
置を制御するプログラムを記録した記録媒体から本発明
はなるので、現在使用されているＣＥＰＳ等のコンピュ
ータシステムに使用でき、ＣＥＰＳの効力を向上させる
ことができる。そのため、より画像の鮮明なデータを得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像レイアウト装置の構成を示す簡易
ブロック図である。

【図２】本発明の画像レイアウト装置の処理工程の流れ
を示すフローチャートである。

【図３】文字と画像が重なり合っている印刷物の１ペー
ジの一例である。

【図４】従来の文字と画像が重なり合っている印刷物作
成の従来例である。

【符号の説明】

２１ 画像入力装置 ２２ 記憶装置 ２３ マウス ２４ キーボード ２５ 表示装置 ２６ 出力装置 ２７ ＣＰＵ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】印刷物を制作する際に画像に、文字等を重
   ね合わせてレイアウトする画像レイアウト装置におい
   て、 上記画像を画像データとして記録する第１記録手段と、 上記文字が設けられている台紙データを記録する第２記
   録手段と、 上記画像データおよび文字データをレイアウトするレイ
   アウトデータを記録する第３記録手段と、 上記画像データおよび／または台紙データに属性情報を
   付加する属性付加手段と、 上記レイアウトデータに文字と画像が重なる領域を設定
   する領域設定手段と、 上記レイアウトデータに従って文字データおよび画像デ
   ータをレイアウトする画像レイアウトデータを作成する
   レイアウト手段と、 上記領域設定手段により設定された領域のみ画像処理を
   施す画像処理手段と、 画像処理を施され、属性情報により処理された画像レイ
   アウトデータを表示する表示手段と、を具備したことを
   特徴とする画像レイアウト装置。
2. 【請求項２】上記領域を移動させる移動手段を具備する
   ことを特徴とする請求項１記載の画像レイアウト装置。
3. 【請求項３】上記領域内で重なりが下位となる画像デー
   タの調子を落とす画像処理を行う画像処理手段を具備し
   たことを特徴とする請求項１あるいは請求項２記載の画
   像レイアウト装置。
4. 【請求項４】コンピュータによって画像レイアウトを制
   御するためのプログラムを記録した記録媒体であって、
   上記画像を画像データとして記録させ、上記文字が設け
   られている台紙データを記録させ、上記画像データおよ
   び文字データをレイアウトするレイアウトデータを記録
   させ、上記画像データおよび／または台紙データに属性
   情報を付加させ、上記レイアウトデータに文字と画像が
   重なる領域を設定し、上記レイアウトデータに従って画
   像データおよび文字データをレイアウトさせ、上記領域
   内にレイアウトされた画像データのみに画像処理を施さ
   せ、画像処理および上記属性情報に従って処理された画
   像レイアウトデータを表示させることを特徴とする画像
   レイアウト装置制御プログラムを記録した記録媒体。
5. 【請求項５】上記設定領域を移動させることを特徴とす
   る請求項４記載の画像レイアウト装置制御プログラムを
   記録した記録媒体。
6. 【請求項６】上記設定領域内で重なりが下位となる画像
   データの調子を落とす画像処理をさせることを特徴とす
   る請求項４あるいは請求項５記載の画像レイアウト装置
   制御プログラムを記録した記録媒体。