JPH1024585A - 信号チェック手段を有する液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドカートリッジもしくは液体吐出装置 - Google Patents

信号チェック手段を有する液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドカートリッジもしくは液体吐出装置

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JPH1024585A
JPH1024585A JP18357996A JP18357996A JPH1024585A JP H1024585 A JPH1024585 A JP H1024585A JP 18357996 A JP18357996 A JP 18357996A JP 18357996 A JP18357996 A JP 18357996A JP H1024585 A JPH1024585 A JP H1024585A
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flow path
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JP18357996A
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Inventor
Akira Nagatomo
彰 長友
Mikio Shiga
幹夫 志賀
Tetsushi Kono
哲史 香野
Shinya Matsui
真也 松井
Hiroshi Tajika
博司 田鹿
Hiroyuki Ishinaga
博之 石永
Toshio Kashino
俊雄 樫野
Yoshie Nakada
佳恵 中田
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Original Assignee
Canon Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14016Structure of bubble jet print heads
    • B41J2/14032Structure of the pressure chamber
    • B41J2/14048Movable member in the chamber

Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送エラーが発生した記録データによって記
録が行われることを防ぐことのできる記録システムを実
現する。 【解決手段】液体を吐出する吐出口と、液体に気泡を発
生させる気泡発生領域と、前記気泡発生領域に面して配
され、第1の位置と該第1の位置よりも前記気泡発生領
域から遠い第2の位置との間を変位可能な可動部材とを
有し、該可動部材は、画像データに基づいて前記気泡発
生部で発生した気泡の圧力によって、前記第1の位置か
ら前記第2の位置へ変位すると共に、前記可動部材の変
位によって前記気泡を吐出口に向かう方向の上流よりも
下流に大きく膨張させることで液体を吐出する液体吐出
ヘッドであって、外部から供給される前記画像データの
エラーを検査する検査手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギーを液
体に作用させることで起こる気泡の発生によって、所望
の液体を吐出する液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドを用
いたヘッドカートリッジ、液体吐出装置に関する。
【0002】特に本発明は、気泡の発生を利用して変位
する可動部材を有する液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッド
を用いたヘッドカートリッジ、液体吐出装置に関する。
【0003】また本発明は紙、糸、繊維、布帛、皮革、
金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の
被記録媒体に対し記録を行うプリンター、複写機、通信
システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワ
ードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装置と複合
的に組み合わせた産業用記録装置に適用できる発明であ
る。
【0004】なお、本発明における、「記録」とは、文
字や図形等の意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与
することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像
を付与することをも意味するものである。
【0005】
【従来の技術】熱等のエネルギーをインクに与えること
で、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態
変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって
吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付着
させて画像形成を行なうインクジェット記録方法、いわ
ゆるバブルジェット記録方法が従来知られている。この
バブルジェット記録方法を用いる記録装置には、USP
4,723,129等の公報に開示されているように、
インクを吐出するための吐出口と、この吐出口に連通す
るインク流路と、インク流路内に配されたインクを吐出
するためのエネルギー発生手段としての電気熱変換体が
一般的に配されている。
【0006】この様な記録方法によれば、品位の高い画
像を高速、低騒音で記録することができると共に、この
記録方法を行うヘッドではインクを吐出するための吐出
口を高密度に配置することができるため、小型の装置で
高解像度の記録画像、さらにカラー画像をも容易に得る
ことができるという多くの優れた点を有している。この
ため、このバブルジェット記録方法は近年、プリンタ
ー、複写機、ファクシミリ等の多くのオフィス機器に利
用されており、さらに、捺染装置等の産業用システムに
まで利用されるようになってきている。
【0007】このようにバブルジェット技術が多方面の
製品に利用されるに従って、次のような様々な要求が近
年さらにたかまっている。
【0008】例えば、エネルギー効率の向上の要求に対
する検討としては、保護膜の厚さを調整するといった発
熱体の最適化が挙げられている。この手法は、発生した
熱の液体への伝搬効率を向上させる点で効果がある。
【0009】また、高画質な画像を得るために、インク
の吐出スピードが速く、安定した気泡発生に基づく良好
なインク吐出を行える液体吐出方法等を与えるための駆
動条件が提案されたり、また、高速記録の観点から、吐
出された液体の液流路内への充填(リフィル)速度の速
い液体吐出ヘッドを得るために流路形状を改良したもの
も提案されている。
【0010】この流路形状の内、流路構造として図25
(a),(b)に示すものが、特開昭63−19997
2号公報等に記載されている。この公報に記載されてい
る流路構造やヘッド製造方法は、気泡の発生に伴って発
生するバック波(吐出口へ向かう方向とは逆の方向へ向
かう圧力、即ち、液室12へ向かう圧力)に着目した発
明である。このバック波は、吐出方向へ向かうエネルギ
ーでないため損失エネルギーとして知られている。
【0011】図25、(a),(b)に示す発明は、発
熱素子1002が形成する気泡の発生領域よりも離れ且
つ、発熱素子1002に関して吐出口1011とは反対
側に位置する弁1010を開示する。
【0012】図25(b)においては、この弁1010
は、板材等を利用する製造方法によって、流路3の天井
に貼り付いたように初期位置を持ち、気泡の発生に伴っ
て流路3内へ垂れ下がるものとして開示されている。こ
の発明は、上述したバック波の一部を弁1010によっ
て制御することでエネルギー損失を抑制するものとして
開示されている。
【0013】しかしながら、この構成において、吐出す
べき液体を保持する流路1003内部に、気泡が発生し
た際を検討するとわかるように、弁1010によるバッ
ク波の一部を抑制することは、液体吐出にとっては実用
的なものでないことがわかる。
【0014】もともとバック波自体は、前述したように
吐出に直接関係しないものである。このバック波が流路
1003内に発生した時点では、図25(a)に示すよ
うに、気泡のうち吐出に直接関係する圧力はすでに流路
1003から液体を吐出可能状態にしている。従って、
バック波のうち、しかもその一部を抑制したからといっ
ても、吐出に大きな影響を与えないことは明らかであ
る。
【0015】他方、バブルジェット記録方法において
は、発熱体がインクに接した状態で加熱を繰り返すた
め、発熱体の表面にインクの焦げによる堆積物が発生す
るが、インクの種類によってはこの堆積物が多く発生す
ることで、気泡の発生を不安定にしてしまい、良好なイ
ンクの吐出を行うことが困難な場合があった。また、吐
出すべき液体が熱によって劣化しやすい液体の場合や十
分に発泡が得られにくい液体の場合においても、吐出す
べき液体を変質させず、良好に吐出するための方法が望
まれていた。
【0016】このような観点から、熱により気泡を発生
させる液体(発泡液)と吐出する液体(吐出液)とを別
液体とし、発泡による圧力を吐出液に伝達することで吐
出液を吐出する方法が、特開昭61−69467号公
報、特開昭55−81172号公報、USP4,48
0,259号等の公報に開示されている。これらの公報
では、吐出液であるインクと発泡液とをシリコンゴムな
どの可撓性膜で完全分離し、発熱体に吐出液が直接接し
ないようにすると共に、発泡液の発泡による圧力を可撓
性膜の変形によって吐出液に伝える構成をとっている。
このような構成によって、発熱体表面の堆積物の防止
や、吐出液体の選択自由度の向上等を達成している。
【0017】しかしながら、前述のように吐出液と発泡
液とを完全分離する構成のヘッドにおいては、発泡時の
圧力を可撓性膜の伸縮変形によって吐出液に伝える構成
であるため、発泡による圧力を可撓性膜がかなり吸収し
てしまう。また、可撓性膜の変形量もあまり大きくない
ため、吐出液と発泡液とを分離することによる効果を得
ることはできるものの、エネルギー効率や吐出力が低下
してしまう虞があった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、基本的に従
来の気泡(特に膜沸騰に伴う気泡)を液流路中に形成し
て液体を吐出する方式の、根本的な吐出特性を、従来で
は考えられなかった観点から、従来では予想できない水
準に高めるとともに、高い高速記録安定製を達成するこ
とを主たる課題とする。
【0019】発明者達は、先に液滴吐出の原理に立ち返
り、従来では得られなかった気泡を利用した新規な液滴
吐出方法及びそれに用いられるヘッド等を提供すべく鋭
意研究を行った。このとき、流路中の可動部材の機構の
原理を解析すると言った液流路中の可動部材の動作を起
点とする第1技術解析、及び気泡による液滴吐出原理を
起点とする第2技術解析、さらには、気泡形成用の発熱
体の気泡形成領域を起点とする第3技術解析を行うこと
にした。
【0020】これらの解析によって、可動部材の支点と
自由端の配置関係を吐出口側つまり下流側に自由端が位
置する関係にすること、また可動部材を発熱体もしく
は、気泡発生領域に面して配することで積極的に気泡を
制御する全く新規な技術を確立するに至り、本出願人は
これらの発明につき先に出願を行った。この出願の他の
特徴は、気泡自体が吐出量に与えるエネルギーを考慮す
ると気泡の下流側の成長成分を考慮することが吐出特性
を格段に向上できる要因として最大であるとの知見に基
づき、気泡の下流側の成長成分を吐出方向へ効率よく変
換させることこそ吐出効率、吐出速度の向上をもたらす
こと発明であり、気泡の下流側の成長成分を積極的に可
動部材の自由端側に移動させるという従来の技術水準に
比べ極めて高い技術水準の発明である。
【0021】このような液体吐出ヘッドや液体吐出方法
においては、そのリフィル周波数の高さから、より高い
記録速度を達成することができる。しかしながら、ヘッ
ドに対する画像データの転送速度も通常のヘッドに対す
る速度より非常に速いものとなるため、画像データにエ
ラーが生じやすくなり、画像を劣化させてしまう虞があ
る。
【0022】本発明は以下の上述の点を考慮し、高速記
録の際に伝送エラーが発生した画像データによって記録
が行われることを防ぐことを主眼とする。
【0023】本発明の第1の目的は、発生した気泡を根
本的に制御する極めて新規な液体吐出原理を用いて良好
な高速記録を達成することにある。
【0024】本発明の第2の目的は、吐出効率、吐出圧
力の向上を図りつつ、発熱体上の液体への蓄熱を大幅に
軽減できると共に、発熱体上の残留気泡の低減を図るこ
とで、良好な高速液体の吐出を行いうる液体吐出装置、
液体吐出ヘッド等を提供することにある。
【0025】本発明の第3の目的は、バック波による液
体供給方向とは逆方向への慣性力が働くのを抑えると同
時に、可動部材の弁機能によって、メニスカス後退量を
低減させることで、リフィル周波数を高め、印字スピー
ド等を向上させた液体吐出ヘッド等を提供することにあ
る。
【0026】本発明の第4の目的は、発熱体上への堆積
物を低減すると共に、吐出用液の用途範囲を広げること
ができ、しかも吐出効率や吐出力を十分に高く、また、
高速に液体を吐出しうる液体吐出装置、液体吐出ヘッド
等を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上述のような目的を達成
するための本発明の代表的な要件は、以下のものであ
る。
【0028】液体を吐出する吐出口と、液体に気泡を発
生させる気泡発生領域と、前記気泡発生領域に面して配
され、第1の位置と該第1の位置よりも前記気泡発生領
域から遠い第2の位置との間を変位可能な可動部材とを
有し、該可動部材は、画像データに基づいて前記気泡発
生部で発生した気泡の圧力によって、前記第1の位置か
ら前記第2の位置へ変位すると共に、前記可動部材の変
位によって前記気泡を吐出口に向かう方向の上流よりも
下流に大きく膨張させることで液体を吐出する液体吐出
ヘッドであって、外部から供給される前記画像データの
エラーを検査する検査手段を有する液体吐出ヘッド。
【0029】または、前記可動部材は、支点と、該支点
より下流側に位置する自由端とを有する液体吐出ヘッ
ド。
【0030】または、吐出口に連通した第1の液流路
と、液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生させる
気泡発生領域を有する第2の液流路と、前記第1の液流
路と前記気泡発生領域との間に配され、吐出口側に自由
端を有し、前記気泡発生領域内での気泡の発生による圧
力に基づいて該自由端を前記第1の液流路側に変位させ
て前記圧力を前記第1の液流路の吐出口側に導く可動部
材とを有する液体吐出ヘッドであって、外部から供給さ
れる前記画像データのエラーを検査する検査手段を有す
る液体吐出ヘッド。
【0031】または、前記検査手段は、戦機画像データ
に付加されたパリティビットを検査する手段である液体
吐出ヘッド。
【0032】または、前記可動部材に面した位置に発熱
体が設けられており、該可動部材と該発熱体との間が前
記気泡発生領域である液体吐出ヘッド。
【0033】または、前記可動部材の自由端は、前記発
熱体の面積中心より下流に位置する液体吐出ヘッド。
【0034】または、前記気泡は前記発熱体が発生する
熱によって液体に膜沸騰を生じることで発生する気泡で
ある液体吐出ヘッド。
【0035】または、前記可動部材は前記第1の液流路
と第2の液流路との間に配された分離壁の一部として構
成されている液体吐出ヘッド。
【0036】または、前記検査手段は、前記画像データ
を検査した結果を装置側に出力する機能を持つ液体吐出
ヘッド。
【0037】または、液体を吐出する吐出口と、液体に
気泡を発生させる気泡発生領域と、前記気泡発生領域に
面して配され、第1の位置と該第1の位置よりも前記気
泡発生領域から遠い第2の位置との間を変位可能な可動
部材とを有し、該可動部材は、画像データに基づいて前
記気泡発生部で発生した気泡の圧力によって、前記第1
の位置から前記第2の位置へ変位すると共に、前記可動
部材の変位によって前記気泡を吐出口に向かう方向の上
流よりも下流に大きく膨張させることで液体を吐出する
液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドに対して画像デー
タを出力する出力手段と、該出力手段が出力する画像デ
ータのエラーを検査する検査手段を有する液体吐出装
置。
【0038】または、吐出口に連通した第1の液流路
と、液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生させる
気泡発生領域を有する第2の液流路と、前記第1の液流
路と前記気泡発生領域との間に配され、吐出口側に自由
端を有し、前記気泡発生領域内での気泡の発生による圧
力に基づいて該自由端を前記第1の液流路側に変位させ
て前記圧力を前記第1の液流路の吐出口側に導く可動部
材とを有する液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドに対
して画像データを出力する出力手段と、該出力手段が出
力する画像データのエラーを検査する検査手段を有する
液体吐出装置。
【0039】または、上記のように構成された液体吐出
ヘッドと、前記画像データを前記液体吐出ヘッドに出力
する出力手段を有する液体吐出装置。
【0040】または、前記出力手段は前記検査手段によ
る検査結果がエラーである場合には、再度画像データを
出力する液体吐出装置。
【0041】または、前記液体吐出装置の制御装置はパ
リティビットを付加した同一の記録データを連続して複
数回前記液体吐出ヘッド出力し、前記液体吐出ヘッド
は、前記同一の画像データが複数回送られることに対応
して複数設けられ、各記画像データに対してパリティチ
ェックをそれぞれ行う複数の検査手段と、前記複数の検
査手段による検査の結果、エラーが生じなかった画像デ
ータを実際に記録を行うデータとして選択する選択手段
とを有することを特徴とする液体吐出装置。
【0042】または、前記可動部材に面した位置に発熱
体が設けられており、該可動部材と該発熱体との間が前
記気泡発生領域である液体吐出装置。
【0043】または、前記可動部材の自由端は、前記発
熱体の面積中心より下流に位置する液体吐出装置。
【0044】または、前記気泡は前記発熱体が発生する
熱によって液体に膜沸騰を生じることで発生する気泡で
ある液体吐出装置。
【0045】または、前記可動部材は前記第1の液流路
と第2の液流路との間に配された分離壁の一部として構
成されている液体吐出装置。
【0046】または、上記のように構成された液体吐出
ヘッドと、該液体吐出ヘッドに供給される液体を保持す
るための液体容器を有する液体吐出ヘッドカートリッ
ジ。
【0047】または、前記液体はインクである液体吐出
ヘッド。
【0048】または、前記液体はインクである液体吐出
装置。
【0049】「作用」上述のようなリフィル特性を向上
した構成によれば、連続吐出時の応答性、気泡の安定成
長、液滴の安定化を達成して、高速液体吐出による高速
記録また高画質記録を可能にすることができた。特に、
画像データを検査する手段を設けることで新規なヘッド
の能力を充分に発揮することができ、高画質、高速記録
を達成することができる。
【0050】また、上述したように画像データのチェッ
クが行われるヘッドや装置のうち、チェック結果がエラ
ーの場合に画像データを再送するものにおいては、チェ
ックが正常な画像データによって確実な記録がなされ
る。
【0051】また、同じデータを連続して送る構成の場
合、エラーが連続して発生することは極めて希である。
このために各データについてチェックをそれぞれ行い、
エラーが生じなかった画像データにより記録を行うもの
は、簡単な構成で実現でき、伝送エラーが発生した画像
データにより記録が行われることを実用上防止すること
ができるため、極めて有効なものとなる。
【0052】本発明のその他の効果については、各実施
例の記載から理解される。
【0053】なお、本発明の説明で用いる「上流」「下
流」とは、液体の供給源から気泡発生領域(又は可動部
材)を経て、吐出口へ向かう液体の流れ方向に関して、
又はこの構成上の方向に関しての表現として表されてい
る。
【0054】また、気泡自体に関する「下流側」とは、
主として液滴の吐出に直接作用するとされる気泡の吐出
口側部分を代表する。より具体的には気泡の中心に対し
て、上記流れ方向や上記構成上の方向に関する下流側、
又は、発熱体の面積中心より下流側の領域で発生する気
泡を意味する。
【0055】また、本発明の説明で用いる「実質的に密
閉」とは、気泡が成長するとき、可動部材が変位する前
に可動部材の周囲の隙間(スリット)から気泡がすり抜
けない程度の状態を意味する。
【0056】さらに、本発明でいう「分離壁」とは、広
義では気泡発生領域と吐出口に直接連通する領域とを区
分するように介在する壁(可動部材を含んでもよい)を
意味し、狭義では気泡発生領域を含む流路を吐出口に直
接連通する液流路とを区分し、それぞれの領域にある液
体の混合を防止するものを意味する。
【0057】
【発明の実施の形態】以下にまず、本発明に適用される
高速記録が可能な吐出原理や吐出ヘッドについて説明す
る。
【0058】ここでは液体を吐出するための、気泡に基
づく圧力の伝搬方向や気泡の成長方向を制御することで
吐出力や吐出効率の向上を図る場合の例を説明する。
【0059】図1はこのような本発明に適用される液体
吐出ヘッドを液流路方向で切断した断面模式図を示して
おり、図2はこの液体吐出ヘッドの部分破断斜視図を示
している。
【0060】本構成の液体吐出ヘッドは、液体を吐出す
るための吐出エネルギー発生素子として、液体に熱エネ
ルギーを作用させる発熱体2(本実施例においては40
μm×105μmの形状の発熱抵抗体)が素子基板1に
設けられており、この素子基板上に発熱体2に対応して
液流路10が配されている。液流路10は吐出口18に
連通していると共に、複数の液流路10に液体を供給す
るための共通液室13に連通しており、吐出口から吐出
された液体に見合う量の液体をこの共通液室13から受
け取る。
【0061】この液流路10の素子基板上には、前述の
発熱体2に対向するように面して、金属等の弾性を有す
る材料で構成され、平面部を有する板状の可動部材31
が片持梁状に設けられている。この可動部材の一端は液
流路10の壁や素子基板上に感光性樹脂などをパターニ
ングして形成した土台(支持部材)34等に固定されて
いる。これによって、可動部材は保持されると共に支点
(支点部分)33を構成している。
【0062】この可動部材31は、液体の吐出動作によ
って共通液室13から可動部材31を経て吐出口18側
へ流れる大きな流れの上流側に支点(支点部分;固定
端)33を持ち、この支点33に対して下流側に自由端
(自由端部分)32を持つように、発熱体2に面した位
置に発熱体2を覆うような状態で発熱体から15μm程
度の距離を隔てて配されている。この発熱体と可動部材
との間が気泡発生領域となる。なお発熱体、可動部材の
種類や形状および配置はこれに限られることなく、後述
するように気泡の成長や圧力の伝搬を制御しうる形状お
よび配置であればよい。なお、上述した液流路10は、
後に取り上げる液体の流れの説明のため、可動部材31
を境にして直接吐出口18に連通している部分を第1の
液流路14とし、気泡発生領域11や液体供給路12を
有する第2の液流路16の2つの領域に分けて説明す
る。
【0063】発熱体2を発熱させることで可動部材31
と発熱体2との間の気泡発生領域11の液体に熱を作用
し、液体にUSP4,723,129に記載されているような膜沸騰
現象に基づく気泡を発生させる。気泡の発生に基づく圧
力と気泡は可動部材に優先的に作用し、可動部材31は
図1(b)、(c)もしくは図2で示されるように支点
33を中心に吐出口側に大きく開くように変位する。可
動部材31の変位若しくは変位した状態によって気泡の
発生に基づく圧力の伝搬や気泡自身の成長が吐出口側に
導かれる。
【0064】ここで、本構成の基本的な吐出原理の一つ
を説明する。本構成において最も重要な原理の1つは、
気泡に対面するように配された可動部材が気泡の圧力あ
るいは気泡自体に基づいて、定常状態の第1の位置から
変位後の位置である第2の位置へ変位し、この変位する
可動部材31によって気泡の発生に伴う圧力や気泡自身
を吐出口18が配された下流側へ導くことである。
【0065】この原理を可動部材を用いない従来の液流
路構造を模式的に示した図3と本構成の図4とを比較し
てさらに詳しく説明する。なおここでは吐出口方向への
圧力の伝搬方向をVA、上流側への圧力の伝搬方向をVB
として示した。
【0066】図3で示されるような従来のヘッドにおい
ては、発生した気泡40による圧力の伝搬方向を規制す
る構成はない。このため気泡40の圧力伝搬方向はV1〜
V8のように気泡表面の垂線方向となり様々な方向を向い
ていた。このうち、特に液吐出に最も影響を及ぼすVA
方向に圧力伝搬方向の成分を持つものは、V1〜V4即ち気
泡のほぼ半分の位置より吐出口に近い部分の圧力伝搬の
方向成分であり、液吐出効率、液吐出力、吐出速度等に
直接寄与する重要な部分である。さらにV1は吐出方向V
Aの方向に最も近いため効率よく働き、逆にV4はVAに向
かう方向成分は比較的少ない。
【0067】これに対して、図4で示される本構成の場
合には、可動部材31が図3の場合のように様々な方向
を向いていた気泡の圧力伝搬方向V1〜V4を下流側(吐出
口側)へ導き、VAの圧力伝搬方向に変換するものであ
り、これにより気泡40の圧力が直接的に効率よく吐出
に寄与することになる。そして、気泡の成長方向自体も
圧力伝搬方向V1〜V4と同様に下流方向に導かれ、上流よ
り下流で大きく成長する。このように、気泡の成長方向
自体を可動部材によって制御し、気泡の圧力伝搬方向を
制御することで、吐出効率や吐出力また吐出速度等の根
本的な向上を達成することができる。
【0068】次に図1に戻って、本構成の液体吐出ヘッ
ドの吐出動作について詳しく説明する。
【0069】図1(a)は、発熱体2に電気エネルギー
等のエネルギーが印加される前の状態であり、発熱体が
熱を発生する前の状態である。ここで重要なことは、可
動部材31が、発熱体の発熱によって発生した気泡に対
し、この気泡の少なくとも下流側部分に対面する位置に
設けられていることである。つまり、気泡の下流側が可
動部材に作用するように、液流路構造上では少なくとも
発熱体の面積中心3より下流(発熱体の面積中心3を通
って流路の長さ方向に直交する線より下流)の位置まで
可動部材31が配されている。
【0070】図1(b)は、発熱体2に電気エネルギー
等が印加されて発熱体2が発熱し、発生した熱によって
気泡発生領域11内を満たす液体の一部を加熱し、膜沸
騰に伴う気泡を発生させた状態である。
【0071】このとき可動部材31は気泡40の発生に
基づく圧力により、気泡40の圧力の伝搬方向を吐出口
方向に導くように第1位置から第2位置へ変位する。こ
こで重要なことは前述したように、可動部材31の自由
端32を下流側(吐出口側)に配置し、支点33を上流
側(共通液室側)に位置するように配置して、可動部材
の少なくとも一部を発熱体の下流部分すなわち気泡の下
流部分に対面させることである。
【0072】図1(c)は気泡40がさらに成長した状
態であるが、気泡40発生に伴う圧力に応じて可動部材
31はさらに変位している。発生した気泡は上流より下
流に大きく成長すると共に可動部材の第1の位置(点線
位置)を越えて大きく成長している。このように気泡4
0の成長に応じて可動部材31が徐々に変位して行くこ
とで気泡40の圧力伝搬方向や堆積移動のしやすい方
向、すなわち自由端側への気泡の成長方向を吐出口に均
一的に向かわせることができることも吐出効率を高める
と考えられる。可動部材は気泡や発泡圧を吐出口方向へ
導く際もこの伝達の妨げになることはほとんどなく、伝
搬する圧力の大きさに応じて効率よく圧力の伝搬方向や
気泡の成長方向を制御することができる。
【0073】図1(d)は気泡40が、前述した膜沸騰
の後気泡内部圧力の減少によって収縮し、消滅する状態
を示している。
【0074】第2の位置まで変位していた可動部材31
は、気泡の収縮による負圧と可動部材自身のばね性によ
る復元力によって図1(a)の初期位置(第1の位置)
に復帰する。また、消泡時には、気泡発生領域11での
気泡の収縮体積を補うため、また、吐出された液体の体
積分を補うために上流側(B)、すなわち共通液室側か
ら流れのVD1、VD2のように、また、吐出口側から流れ
のVcのように液体が流れ込んでくる。
【0075】以上、気泡の発生に伴う可動部材の動作と
液体の吐出動作について説明したが、以下に本構成の液
体吐出ヘッドにおける液体のリフィルについて詳しく説
明する。
【0076】図1を用いて本構成における液供給メカニ
ズムをさらに詳しく説明する。
【0077】図1(c)の後、気泡40が最大体積の状
態を経て消泡過程に入ったときには、消泡した体積を補
う体積の液体が気泡発生領域に、第1液流路14の吐出
口18側と第2液流路16の共通液室側13から流れ込
む。可動部材31を持たない従来の液流路構造において
は、消泡位置に吐出口側から流れ込む液体の量と共通液
室から流れ込む液体の量は、気泡発生領域より吐出口に
近い部分と共通液室に近い部分との流抵抗の大きさに起
因する(流路抵抗と液体の慣性に基づくものであ
る。)。
【0078】このため、吐出口に近い側の流抵抗が小さ
い場合には、多くの液体が吐出口側から消泡位置に流れ
込みメニスカスの後退量が大きくなることになる。特
に、吐出効率を高めるために吐出口に近い側の流抵抗を
小さくして吐出効率を高めようとするほど、消泡時のメ
ニスカスMの後退が大きくなり、リフィル時間が長くな
って高速印字を妨げることとなっていた。
【0079】これに対して本構成では可動部材31を設
けたため、気泡の体積Wを可動部材31の第1位置を境
に上側をW1、気泡発生領域11側をW2とした場合、
消泡時に可動部材が元の位置に戻った時点でメニスカス
の後退は止まり、その後残ったW2の体積分の液体供給
は主に第2流路16の流れVD2からの液供給によって成
される。これにより、従来、気泡Wの体積の半分程度に
対応した量がメニスカスの後退量になっていたのに対し
て、それより少ないW1の半分程度のメニスカス後退量
に抑えることが可能になった。
【0080】さらに、W2の体積分の液体供給は消泡時
の圧力を利用して可動部材31の発熱体側の面に沿っ
て、主に第2液流路の上流側(VD2)から強制的に行う
ことができるためより速いリフィルを実現できた。
【0081】ここで特徴的なことは、従来のヘッドで消
泡時の圧力を用いたリフィルを行った場合、メニスカス
の振動が大きくなってしまい画像品位の劣化につながっ
ていたが、本実施例の高速リフィルにおいては可動部材
によって吐出口側の第1液流路14の領域と、気泡発生
領域11との吐出口側での液体の流通が抑制されるため
メニスカスの振動を極めて少なくすることができること
である。
【0082】このように本構成では、第2流路16の液
供給路12を介しての発泡領域への強制リフィルと、上
述したメニスカス後退や振動の抑制によって高速リフィ
ルを達成することで、吐出の安定や高速繰り返し吐出、
また記録の分野に用いた場合、画質の向上や高速記録を
実現することができる。
【0083】本発明の構成においてはさらに次のような
有効な機能を兼ね備えている。それは、気泡の発生によ
る圧力の上流側への伝搬(バック波)を抑制することで
ある。発熱体2上で発生した気泡の内、共通液室13側
(上流側)の気泡による圧力は、その多くが、上流側に
向かって液体を押し戻す力(バック波)になっていた。
このバック波は、上流側の圧力と、それによる液移動
量、そして液移動に伴う慣性力を引き起こし、これらは
液体の液流路内へのリフィルを低下させ高速駆動の妨げ
にもなっていた。本発明においては、まず可動部材31
によって上流側へのこれらの作用を抑えることでもリフ
ィル供給性の向上をさらに図っている。
【0084】次に、本構成の更なる特徴的な構造と効果
について、以下に説明する。
【0085】本実施例の第2液流路16は、発熱体2の
上流に発熱体2と実質的に平坦につながる(発熱体表面
が大きく落ち込んでいない)内壁を持つ液体供給路12
を有している。このような場合、気泡発生領域11およ
び発熱体2の表面への液体の供給は、可動部材31の気
泡発生領域11に近い側の面に沿って、VD2のように行
われる。このため、発熱体2の表面上に液体が淀むこと
が抑制され、液体中に溶存していた気体の析出や、消泡
できずに残ったいわゆる残留気泡が除去され易く、ま
た、液体への蓄熱が高くなりすぎることもない。従っ
て、より安定した気泡の発生を高速に繰り返し行うこと
ができる。なお、本実施例では実質的に平坦な内壁を持
つ液体供給路12を持つもので説明したが、これに限ら
ず、発熱体表面となだらかに繋がり、なだらかな内壁を
有する液供給路であればよく、発熱体上に液体の淀み
や、液体の供給に大きな乱流を生じない形状であればよ
い。
【0086】また、気泡発生領域への液体の供給は、可
動部材の側部(スリット35)を介してVD1から行われ
るものもある。しかし、気泡発生時の圧力をさらに有効
に吐出口に導くために図1で示すように気泡発生領域の
全体を覆う(発熱体面を覆う)ように大きな可動部材を
用い、可動部材31が第1の位置へ復帰することで、気
泡発生領域11と第1液流路14の吐出口に近い領域と
の液体の流抵抗が大きくなるような形態の場合、前述の
D1から気泡発生領域11に向かっての液体の流れが妨
げられる。しかし、本構成のヘッド構造においては、気
泡発生領域に液体を供給するための流れVD1があるた
め、液体の供給性能が非常に高くなり、可動部材31で
気泡発生領域11を覆うような吐出効率向上を求めた構
造を取っても、液体の供給性能を落とすことがない。
【0087】ところで、可動部材31の自由端32と支
点33の位置は、例えば図5で示されるように、自由端
が相対的に支点より下流側にある。このような構成のた
め、前述した発泡の際に気泡の圧力伝搬方向や成長方向
を吐出口側に導く等の機能や効果を効率よく実現できる
のである。さらに、この位置関係は吐出に対する機能や
効果のみならず、液体の供給の際にも液流路10を流れ
る液体に対する流抵抗を小さくしでき高速にリフィルで
きるという効果を達成している。これは図5に示すよう
に、吐出によって後退したメニスカスMが毛管力により
吐出口18へ復帰する際や、消泡に対しての液供給が行
われる場合に、液流路10(第1液流路14、第2液流
路16を含む)内を流れる流れS1、S2、S3に対し、
逆らわないように自由端と支点33とを配置しているた
めである。
【0088】補足すれば、本構成の図1においては、前
述のように可動部材31の自由端32が、発熱体2を上
流側領域と下流側領域とに2分する面積中心3(発熱体
の面積中心(中央)を通り液流路の長さ方向に直交する
線)より下流側の位置に対向するように発熱体2に対し
て延在している。これによって発熱体の面積中心位置3
より下流側で発生する液体の吐出に大きく寄与する圧
力、又は気泡を可動部材31が受け、この圧力及び気泡
を吐出口側に導くことができ、吐出効率や吐出力を根本
的に向上させることができる。
【0089】さらに、加えて上記気泡の上流側をも利用
して多くの効果を得ている。
【0090】また、本実施例の構成においては可動部材
31の自由端が瞬間的な機械的変位を行っていること
も、液体の吐出に対して有効に寄与している考えられ
る。
【0091】以下、図面を参照して本発明に適用される
液体吐出ヘッドの他の構成例について説明する。
【0092】本構成においても主たる液体の吐出原理に
ついては先の構成と同じであるが、本構成においては液
流路を複流路構成にすることで、さらに熱を加えること
で発泡させる液体(発泡液)と、主として吐出される液
体(吐出液)とを分けることができるものである。
【0093】図6は、本構成の液体吐出ヘッドの流路方
向の断面模式図を示しており、図7はこの液体吐出ヘッ
ドの部分破断斜視図を示している。
【0094】本構成の液体吐出ヘッドは、液体に気泡を
発生させるための熱エネルギーを与える発熱体2が設け
られた素子基板1上に、発泡用の第2液流路16があ
り、その上に吐出口18に直接連通した吐出液用の第1
液流路14が配されている。第1液流路の上流側は、複
数の第1液流路に吐出液を供給するための第1共通液室
15に連通しており、第2液流路の上流側は、複数の第
2液流路に発泡液を供給するための第2共通液室に連通
している。
【0095】但し、発泡液と吐出液を同じ液体とする場
合には、共通液室を一つにして共通化させてもよい。
【0096】第1と第2の液流路の間には、金属等の弾
性を有する材料で構成された分離壁30が配されてお
り、第1液流路と第2の液流路とを区分している。な
お、発泡液と吐出液とができる限り混ざり合わない方が
よい液体の場合には、この分離壁によってできる限り完
全に第1液流路14と第2液流路16の液体の流通を分
離した方がよいが、発泡液と吐出液とがある程度混ざり
合っても、問題がない場合には、分離壁に完全分離の機
能を持たせなくてもよい。
【0097】発熱体の面方向上方への投影空間(以下吐
出圧発生領域という。;図6中のAの領域とBの気泡発
生領域11)に位置する部分の分離壁は、スリット35
によって吐出口側(液体の流れの下流側)が自由端で、
共通液室(15、17)側に支点33が位置する片持梁
形状の可動部材31となっている。この可動部材31
は、気泡発生領域11(B)に面して配されているた
め、発泡液の発泡によって第1液流路側の吐出口側に向
けて開口するように動作する(図中矢印方向)。図7に
おいても、発熱体2としての発熱抵抗部と、この発熱抵
抗部に電気信号を印加するための配線電極5とが配され
た素子基板1上に、第2の液流路を構成する空間を介し
て分離壁30が配置されている。
【0098】可動部材31の支点33、自由端32の配
置と、発熱体との配置の関係については、先の構成と同
様にしている。
【0099】また、先の構成で液供給路12と発熱体2
との構造の関係について説明したが、本構成においても
第2液流路16と発熱体2との構造の関係を同じくして
いる。
【0100】次に図8を用いて本構成の液体吐出ヘッド
の動作を説明する。
【0101】ヘッドを駆動させるにあたっては、第1液
流路14に供給される吐出液と第2の液流路16に供給
される発泡液として同じ水系のインクを用いて動作させ
た。発熱体2が発生した熱が、第2液流路の気泡発生領
域内の発泡液に作用することで、先の構成で説明したの
と同様に発泡液にUSP4,723,129に記載されているような
膜沸騰現象に基づく気泡40を発生させる。
【0102】本構成においては、気泡発生領域の上流側
を除く、3方からの発泡圧の逃げがないため、この気泡
発生にともなう圧力が吐出圧発生部に配された可動部材
6側に集中して伝搬し、気泡の成長をともなって可動部
材6が図8(a)の状態から図8(b)のように第1液
流路側に変位する。この可動部材の動作によって第1液
流路14と第2液流路16とが大きく連通し、気泡の発
生に基づく圧力が第1液流路の吐出口側の方向(A方
向)に主に伝わる。この圧力の伝搬と、前述のような可
動部材の機械的変位によって液体が吐出口から吐出され
る。
【0103】次に、気泡が収縮するに伴って可動部材3
1が図8(a)の位置まで戻ると共に、第1液流路14
では吐出された吐出液体の量に見合う量の吐出液体が上
流側から供給される。本構成においても、この吐出液体
の供給は前述の構成と同様に可動部材が閉じる方向であ
るため、吐出液体のリフィルを可動部材で妨げることが
ない。
【0104】本構成は、可動部材の変位に伴う発泡圧力
の伝搬、気泡の成長方向、バック波の防止等に関する主
要部分の作用や効果については先の構成等と同じである
が、本構成のような2流路構成をとることによって、さ
らに次のような長所がある。
【0105】すなわち、上述の構成によると、吐出液と
発泡液とを別液体とし、発泡液の発泡で生じた圧力によ
って吐出液を吐出することができる。このため従来、熱
を加えても発泡が十分に行われにくく吐出力が不十分で
あったポリエチレングリコール等の高粘度の液体であっ
ても、この液体を第1の液流路に供給し、発泡液に発泡
が良好に行われる液体(エタノール:水=4:6の混合
液1〜2cP程度等)や低沸点の液体を第2の液流路に
供給することで良好に吐出させることができる。
【0106】また、発泡液として、熱を受けても発熱体
の表面にコゲ等の堆積物を生じない液体を選択すること
で、発泡を安定化し、良好な吐出を行うことができる。
【0107】さらに、本発明のヘッドの構造においては
先の実施例で説明したような効果をも生じるため、さら
に高吐出効率、高吐出力で高粘性液体等の液体を吐出す
ることができる。
【0108】また、加熱に弱い液体の場合においてもこ
の液体を第1の液流路に吐出液として供給し、第2の液
流路で熱的に変質しにくく良好に発泡を生じる液体を供
給すれば、加熱に弱い液体に熱的な害を与えることな
く、しかも上述のように高吐出効率、高吐出力で吐出す
ることができる。
【0109】(実施例)次に、上記のようなリフィル特
性が向上し、高速液体吐出による高速記録または高画質
記録が可能な液体吐出ヘッドを用い、高速画像転送を行
った場合でも良好な画像を得ることができるに液体吐出
ヘッドおよび記録装置の駆動システムについて説明す
る。
【0110】記録装置から液体吐出ヘッドに送られる印
字データはシリアルデータ、マトリックスデータ、パラ
レルデータ等様々な形態で転送される。
【0111】上述したような優れた特性を備えるこの印
字データを使用して高速記録または高画質記録を行う場
合には印字データの転送量はデータ形態に関わらずに多
くなり、転送速度も速くなる。印字データの転送速度が
上昇すると、転送エラーが発生する危険性が高く、転送
エラーが多発した場合には印字品位が低下してしまうと
なる。
【0112】本実施例は、プリンタ本体から液体吐出ヘ
ッドへ転送される印字データの転送エラーを減少させる
ことを目的とするもので、液体吐出ヘッドもしくは液体
吐出装置に印字データの転送エラーを検出する機構を設
け、転送エラー検出時に印字データが再送されるように
構成したものである。
【0113】次に、本実施例について図面を参照して説
明する。
【0114】まず、本実施例を説明するために駆動シス
テムの一般的な構成について図20の構成図および図2
1の回路ブロック図を参照して説明する。図20に示さ
れるように、吐出ヘッド1101および制御基板110
3がフレキシブルケーブル1102によって接続されて
いる。吐出ヘッド1101は印字ヘッド(液体吐出ヘッ
ド)とインクタンクおよび液体吐出ヘッド駆動部とを一
体としたもので、吐出ヘッド1101および制御基板1
103のそれぞれは後述する図18中のヘッド200お
よびヘッドドライバ307にそれぞれ相当するもので、
フレキシブルケーブル1102を介して記録信号や駆動
電圧が制御基板1103から吐出ヘッド1101へ送ら
れる。
【0115】図21は、検査手段を持たない従来の吐出
ヘッド1101内の液体吐出ヘッド駆動部の構成を示す
回路ブロック図である。
【0116】図21中、1104は印字ヘッド駆動部分
のバッファ群、1105は制御基板1103から送られ
てくる印字データを受信するシフトレジスタ、1107
はシフトレジスタ1105に受信した印字データをラッ
チするデータラッチ回路、1106はシフトレジスタ1
105とデータラッチ回路1107との間に設けられた
バッファ、1109は液体吐出ヘッドを駆動するための
吐出制御ドライバ、1108はデータラッチ回路110
7と吐出制御ドライバ1109との間に設けられたバッ
ファ、1110はヘッドの吐出部で、吐出制御ドライバ
1109からの制御信号によって吐出用のヒータを駆動
する。
【0117】印字データの転送について、吐出部111
0に設けられる吐出ノズル数を8個として以下に説明す
る。
【0118】制御基板1101からフレキシブルケーブ
ル1102を介して吐出ヘッド1101に印字データが
転送される。
【0119】シフトレジスタ1105にはバッファ10
4を介してCLOCK信号とDATA信号とが入力され
ている。シフトレジスタ1105はシリアルデータであ
るDATA信号をCLOCK信号に同期するタイミング
にて順次取り込み、また、各レジスタの格納内容をバッ
ファ1106を介してデータラッチ回路1107へ出力
する。
【0120】データラッチ回路1107は制御基板11
03から送られてくるLATCH信号がONとなること
によりシフトレジスタ1105からの送出内容を保持
(確定)するもので、LATCH信号は、上記の画像デ
ータ信号がヘッドの吐出部1110に設けられた吐出ノ
ズル数の8ビット数送られたときにONとなる。
【0121】データラッチ回路1107の保持内容は吐
出制御ドライバ1109にパラレルデータとして送られ
る。
【0122】吐出制御ドライバ1109は制御基板11
03から送られてくる、吐出部1110内の吐出ノズル
のうち、吐出を行うものを決定するENB1〜ENB3
信号と、その吐出量を決定するHEAT1〜HEAT3
信号を入力する。ENB1〜ENB3信号は吐出部11
10内の吐出ノズルを順次選択するように出力されるも
ので、吐出制御ドライバ1109はENB1〜ENB3
信号に示される吐出ノズルに対してデータラッチ回路1
107から送られてきた信号をHEAT1〜HEAT3
信号に示される吐出量となるように整形(例えば電圧印
加時間を示すパルス幅制御等)して印字ヘッド1210
の吐出ノズル内のヒータに印加する。
【0123】上記のような印字データの転送を行う構成
の場合、印字速度が高速になると、制御基板1103か
ら吐出ヘッド1101まで印字データを大量に転送する
ことが必要となる。データ転送が高速になると、印字デ
ータにエラーが発生しやすくなる。
【0124】図22は本発明による駆動システムの実施
例の構成を示すブロック図である。
【0125】本実施例は、図21に示したバッファ11
04,1106,1108、シフトレジスタ1105、
データラッチ回路1107、吐出制御ドライバ1109
および吐出部1110と同様に構成されたバッファ12
04,1206,1208、シフトレジスタ1205、
データラッチ回路1207、吐出制御ドライバ1209
および吐出部1210に加えて、シフトレジスタ120
5とともにチェック手段(検査手段)を構成するパリテ
ィチェック回路1211およびバッファ1212を設け
たものである。
【0126】本実施例における印字動作は図21に示し
たものとほぼ同様であるが、画像データ信号に対してパ
リティチェックを行う点が異なっており、この点につい
て以下に説明する。
【0127】装置側の制御基板1103に設けられ、上
記の各種の信号を出力する制御装置(不図示)は、シフ
トレジスタ1211に送る画像データ信号としてパリテ
ィビットを付加して吐出ヘッド1101へ送出する。パ
リティビットが付加された画像データ信号はシフトレジ
スタ1205とともにパリティチェック回路1211に
送られ、パリティチェックが行なわれる。該チェック結
果はバッファ1212を介して記録装置(不図示)内の
制御基板1103に送られる。
【0128】制御装置は、バッファ1212を介して送
られてくるパリティチェックの結果がエラーがあったこ
とを示すものである場合には画像データ信号を再送信
し、正常であることを示すものである場合にはLATC
H信号を出力し、以下は図21に示した場合と同様の印
字が行われる。
【0129】以上説明したように、高速に印字データを
転送する場合の転送エラーを検知する手段を設けること
により、高速印字時の画像劣化を防止することができる
ものとなっている。
【0130】図22に示した例では、転送した印字デー
タのエラーを検知し、エラーがあれば印字データの再送
信を行うようになっている。このような構成の場合、エ
ラーが生じている印字データにより印字が行われること
を確実に防止することができる。この場合、制御基板1
103を含めたフィードバック制御が行われることにな
る。
【0131】(実施例2)次に、本発明による駆動シス
テムの他の例について説明する。
【0132】図23に示す実施例は、転送エラーが複数
回連続して(本実施例の場合は2回)起こる可能性が少
ないことに着目したものである。
【0133】図23中の、バッファ1307,130
9、データラッチ回路1308、吐出制御ドライバ13
10および印字ヘッド1311は図22中のバッファ1
206,1208、データラッチ回路1207、吐出制
御ドライバ1209および印字ヘッド1210と同様に
構成されている。
【0134】本実施例では、シフトレジスタおよびパリ
ティチェック回路によるチェック手段が2系統用意され
ており、直列に設けられたシフトレジスタ1303,1
305に対してそのデータ内容がパリティチェック回路
1302,1304によってそれぞれチェックされる。
各シフトレジスタ1303,1305の出力および各パ
リティチェック回路1302,1304のチェック結果
は選択手段である選択回路1306へ出力されており、
選択回路1306ではパリティチェックエラーが生じて
いないシフトレジスタの出力をバッファ1307を介し
てデータラッチ回路1308へ出力する。
【0135】上記のように構成される本実施例において
は、制御基板1103内の制御装置(不図示)はパリテ
ィビットを付加した画像データ信号を2回連続で出力す
る。1回目の画像データ信号はシフトレジスタ1305
で受信され、2回目の画像データ信号はシフトレジスタ
1303で受信される。各シフトレジスタ1303,1
305の受信内容はパリティチェック回路1302,1
304によってチェックされてその結果が選択回路13
06へ送出され、パリティチェックの結果が正常なシフ
トレジスタの出力がデータラッチ回路1308へ送られ
る。この後、制御装置よりLATCH信号が出力され、
以下は図21に示した場合と同様の印字が行われる。
【0136】以上説明したように、本実施例はデータの
転送エラーが2回連続する確率が極めて少ないことに着
目し、印字データを2回連続して転送し、その正常な方
のデータを使用している。このように、回路構成および
制御プログラムに大きな負担がかかるフイードバック処
理を使用することなく、正常な印字データ転送が可能と
なっている。
【0137】なお、以上説明した各実施例におけるパリ
ティチェックは、偶数パリティ、奇数パリティのいずれ
を用いてもよい。
【0138】また、本実施例では、パリティチェックを
使用しているが、通信などに使用される符号誤り検出方
式やデータ補正方式を使用し、信号の符号化を制御装置
で行い、誤り検出およびデータ補正を吐出制御ドライバ
で行うこととしてもよい。
【0139】(実施例3)上述の各実施例では、パリテ
ィチェックを行う検査手段が吐出ヘッド内に設けられた
構成であったが、本実施例出は、装置側の制御基板内に
検査手段としてのパリティチェック回路が設けられてい
る例を示している。
【0140】図24はこのような構成を示した図であ
り、制御基板と吐出ヘッドとを全体的に見た回路構成や
駆動システムについては前述の図25(実施例1)と同
様のものである。
【0141】しかし、本実施例においては、吐出制御ド
ライバ1209、データラッチ回路1207シフトレジ
スタ1205、パリティチェック回路(検査回路)12
11等が吐出ヘッド2210と別の構成2211として
装置側の制御基板内に設けられている。このように検査
手段等の回路を装置側に持たせることで、吐出ヘッドの
コストを低減させることができる。
【0142】<その他の実施例>先に、本発明の液体吐
出ヘッドや液体吐出方法の要部について説明を行った
が、以下にこれらの例に好ましく適用できる実施態様例
について図面を用いて説明する。但し、以下の説明にお
いては前述の1流路形態の例と2流路形態の例のいずれ
かを取り上げて説明する場合があるが特に記載しない限
り、両例に適用しうるものである。
【0143】<液流路の天井形状>図9は本発明に利用
される液体吐出ヘッドの流路方向断面図であるが、第1
液流路13(若しくは図1における液流路10)を構成
するための溝が設けられた溝付き部材50が分離壁30
上に設けられている。本実施例においては可動部材の自
由端32位置近傍の流路天井の高さが高くなっており、
可動部材の動作角度θをより大きく取れるようにしてい
る。この可動部材の動作範囲は、液流路の構造、可動部
材の耐久性や発泡力等を考慮して決定すればよいが、吐
出口の軸方向の角度を含む角度まで動作することが望ま
しいと考えられる。
【0144】また、この図で示されるように吐出口の直
径より可動部材の自由端の変位高さを高くすることで、
より十分な吐出力の伝達が成される。また、この図で示
されるように、可動部材の自由端32位置の液流路天井
の高さより可動部材の支点33位置の液流路天井の高さ
の方が低くなっているため、可動部材の変位よる上流側
への圧力波の逃げがさらに有効に防止できる。
【0145】<第2液流路と可動部材との配置関係>図
10は、上述の可動部材31と第2の液流路16との配
置関係を説明するための図であり、同図(a)は分離壁
30、可動部材31近傍を上方から見た図であり、同図
(b)は、分離壁30を外した第2液流路16を上方か
ら見た図である。そして、同図(c)は、可動部材6と
第2液流路16との配置関係を、これらの各要素を重ね
ることで模式的に示した図である。なお、いずれの図も
図面下方が吐出口が配されている前面側である。
【0146】本実施例の第2の液流路16は発熱体2の
上流側(ここでの上流側とは第2共通液室側から発熱体
位置、可動部材、第1流路を経て吐出口に向う大きな流
れの中の上流側のことである。)に狭窄部19を持って
おり、発泡時の圧力が第2液流路16の上流側に容易に
逃げることを抑制するような室(発泡室)構造となって
いる。
【0147】従来のヘッドのように、発泡する流路と液
体を吐出するための流路とが同じで、発熱体より液室側
に発生した圧力が共通液室側に逃げないように狭窄部を
設けるヘッドの場合には、液体のリフィルを充分考慮し
て、狭窄部における流路断面積があまり小さくならない
構成を採る必要があった。
【0148】しかし、本実施例の場合、吐出される液体
の多くを第1液流路内の吐出液とすることができ、発熱
体が設けられた第2液流路内の発泡液はあまり消費され
ないようにできるため、第2液流路の気泡発生領域11
への発泡液の充填量は少なくて良い。従って、上述の狭
窄部19における間隔を数μm〜十数μmと非常に狭く
できるため、第2液流路で発生した発泡時の圧力をあま
り周囲に逃がすことをさらに抑制でき、集中して可動部
材側に向けることができる。そしてこの圧力を可動部材
31を介して吐出力として利用することができるため、
より高い吐出効率、吐出力を達成することができる。た
だ、第1液流路16の形状は上述の構造に限られるもの
ではなく、気泡発生に伴う圧力が効果的に可動部材側に
伝えられる形状であれば良い。
【0149】なお、図10(C)で示されるように可動
部材31の側方は、第2液流路を構成する壁の一部を覆
っており、このことで、可動部材31の第2液流路への
落ち込みが防止できる。これによって、前述した吐出液
と発泡液との分離性をさらに高めることができる。ま
た、気泡のスリットからの逃げの抑制ができるため、さ
らに吐出圧や吐出効率を高めることができる。さらに、
前述の消泡時の圧力による上流側からのリフィルの効果
を高めることができる。
【0150】なお、図8(b)や図9においては、可動
部材6の第1の液流路14側への変位に伴って第2の液
流路4の気泡発生領域で発生した気泡の一部が第1の液
流路14側に延在しているが、この様に気泡が延在する
ような第2流路の高さにすることで、気泡が延在しない
場合に比べ更に吐出力を向上させることができる。この
様に気泡が第1の液流路14に延在するようにするため
には、第2の液流路16の高さを最大気泡の高さより低
くすることが望ましく、この高さを数μm〜30μmと
することが望ましい。なお、本実施例においてはこの高
さを15μmとした。
【0151】<可動部材および分離壁>図11は可動部
材31の他の形状を示すもので、35は、分離壁に設け
られたスリットであり、このスリットによって、可動部
材31が形成されている。同図(a)は長方形の形状で
あり、(b)は支点側が細くなっている形状で可動部材
の動作が容易な形状であり、同図(c)は支点側が広く
なっており、可動部材の耐久性が向上する形状である。
動作の容易性と耐久性が良好な形状として、図10
(a)で示したように、支点側の幅が円弧状に狭くなっ
ている形態が望ましいが、可動部材の形状は第2の液流
路側に入り込むことがなく、容易に動作可能な形状で、
耐久性に優れた形状であればよい。
【0152】先の実施例においては、板状可動部材31
をおよびこの可動部材を有する分離壁5は厚さ5μmの
ニッケルで構成したが、これに限られることなく可動部
材、分離壁を構成する材質としては発泡液と吐出液に対
して耐溶剤性があり、可動部材として良好に動作するた
めの弾性を有し、微細なスリットが形成できるものであ
ればよい。
【0153】可動部材の材料としては、耐久性の高い、
銀、ニッケル、金、鉄、チタン、アルミニュウム、白
金、タンタル、ステンレス、りん青銅等の金属、および
その合金、または、アクリロニトリル、ブタジエン、ス
チレン等のニトリル基を有する樹脂、ポリアミド等のア
ミド基を有する樹脂、ポリカーボネイト等のカルボキシ
ル基を有する樹脂、ポリアセタール等のアルデヒド基を
持つ樹脂、ポリサルフォン等のスルホン基を持つ樹脂、
そのほか液晶ポリマー等の樹脂およびその化合物、耐イ
ンク性の高い、金、タングステン、タンタル、ニッケ
ル、ステンレス、チタン等の金属、これらの合金および
耐インク性に関してはこれらを表面にコーティングした
もの若しくは、ポリアミド等のアミド基を有する樹脂、
ポリアセタール等のアルデヒド基を持つ樹脂、ポリエー
テルエーテルケトン等のケトン基を有する樹脂、ポリイ
ミド等のイミド基を有する樹脂、フェノール樹脂等の水
酸基を有する樹脂、ポリエチレン等のエチル基を有する
樹脂、ポリプロピレン等のアルキル基を持つ樹脂、エポ
キシ樹脂等のエポキシ基を持つ樹脂、メラミン樹脂等の
アミノ基を持つ樹脂、キシレン樹脂等のメチロール基を
持つ樹脂およびその化合物、さらに二酸化珪素等のセラ
ミックおよびその化合物が望ましい。
【0154】分離壁の材質としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リブタジエン、ポリウレタン、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリ
イミド、ポリサルフォン、液晶ポリマー(LCP)等の
近年のエンジニアリングプラスチックに代表される耐熱
性、耐溶剤性、成型性の良好な樹脂、およびその化合
物、もしくは、二酸化珪素、チッ化珪素、ニッケル、
金、ステンレス等の金属、合金およびその化合物、もし
くは表面にチタンや金をコーティングしたものが望まし
い。
【0155】また、分離壁の厚さは、分離壁としての強
度を達成でき、可動部材として良好に動作するという観
点からその材質と形状等を考慮して決定すればよいが、
0.5μm〜10μm程度が望ましい。
【0156】なお、可動部材31を形成するためのスリ
ット35の幅は本実施例では2μmとしたが、発泡液と
吐出液とが異なる液体であり、両液体の混液を防止した
い場合は、スリット幅を両者の液体間でメニスカスを形
成する程度の間隔とし、夫々の液体同士の流通を抑制す
ればよい。例えば、発泡液として2cP(センチポア
ズ)程度の液体を用い、吐出液として100cP以上の
液体を用いた場合には、5μm程度のスリットでも混液
を防止することができるが、3μm以下にすることが望
ましい。
【0157】<素子基板>以下に液体に熱を与えるため
の発熱体が設けられた素子基板の構成について説明す
る。
【0158】図12は本発明の液体吐出ヘッドの吐出部
における縦断面図を示したもので、図12(a)は後述
する保護膜があるヘッド、同図(b)は保護膜がないも
のである。
【0159】素子基板1上に第2液流路16、分離壁3
0、第1液流路14、第1液流路を構成する溝を設けた
溝付き部材50が配されている。
【0160】素子基板1には、シリコン等の気体107
に絶縁および蓄熱を目的としたシリコン酸化膜またはチ
ッ化シリコン膜106を成膜し、その上に発熱体を構成
するハフニュウムボライド(HfB2)、チッ化タンタ
ル(TaN)、タンタルアルミ(TaAl)等の電気抵
抗層105(0.01〜0.2μm厚)とアルミニュウ
ム等の配線電極(0.2〜1.0μm厚)を図7のよう
にパターニングされている。この2つの配線電極104
から抵抗層105に電圧を印加し、抵抗層に電流を流し
発熱させる。配線電極間の抵抗層上には、酸化シリコン
やチッ化シリコン等の保護層を0.1〜2.0μm厚で
形成し、さらにそのうえにタンタル等の耐キャビテーシ
ョン層(0.1〜0.6μm厚)が成膜されており、イ
ンク等の各種の液体から抵抗層105を保護している。
【0161】特に、気泡の発生、消泡の際に発生する圧
力や衝撃波は非常に強く、堅くてもろい酸化膜の耐久性
を著しく低下させるため、金属材料のタンタル(Ta)
等が耐キャビテーション層として用いられる。
【0162】また、液体、液流路構成、抵抗材料の組み
合わせにより上述の保護層を必要としない構成でもよく
その例を図12(b)に示す。このような保護層を必要
としない抵抗層の材料としてはイリジュウム−タンタル
−アルミ合金等が挙げられる。
【0163】このように、前述の各実施例における発熱
体の構成としては、前述の電極間の抵抗層(発熱部)だ
けででもよく、また抵抗層を保護する保護層を含むもの
でもよい。
【0164】本実施例においては、発熱体として電気信
号に応じて発熱する抵抗層で構成された発熱部を有する
ものを用いたが、これに限られることなく、吐出液を吐
出させるのに十分な気泡を発泡液に生じさせるものであ
ればよい。例えば、発熱部としてレーザ等の光を受ける
ことで発熱するような光熱変換体や高周波を受けること
で発熱するような発熱部を有する発熱体でもよい。
【0165】なお、前述の素子基板1には、前述の発熱
部を構成する抵抗層105とこの抵抗層に電気信号を供
給するための配線電極104で構成される電気熱変換体
の他に、この電気熱変換素子を選択的に駆動するための
トランジスタ、ダイオード、ラッチ、シフトレジスタ等
の機能素子が一体的に半導体製造工程によって作り込ま
れていてもよい。
【0166】また、前述のような素子基板1に設けられ
ている電気熱変換体の発熱部を駆動し、液体を吐出する
ためには、前述の抵抗層105に配線電極104を介し
て図13で示されるような矩形パルスを印加し、配線電
極間の抵抗層105を急峻に発熱させる。前述の各実施
例のヘッドにおいては、それぞれ電圧24V、パルス幅
7μsec、電流150mA、電気信号を6kHzで加
えることで発熱体を駆動させ、前述のような動作によっ
て、吐出口から液体であるインクを吐出させた。しかし
ながら、駆動信号の条件はこれに限られることなく、発
泡液を適正に発泡させることができる駆動信号であれば
よい。
【0167】<2流路構成のヘッド構造>以下に、第
1、第2の共通液室に異なる液体を良好に分離して導入
でき部品点数の削減を図れ、コストダウンを可能とする
液体吐出ヘッドの構造例について説明する。
【0168】図14は、このような液体吐出ヘッドの構
造を示す模式図であり、先の実施例と同じ構成要素につ
いては同じ符号を用いており、詳しい説明はここでは省
略する。
【0169】本実施例においては、溝付き部材50は、
吐出口18を有するオリフィスプレート51と、複数の
第1液流路14を構成する複数の溝と、複数の液流路1
4に共通して連通し、各第1の液流路3に液体(吐出
液)を供給するための第1の共通液室15を構成する凹
部とから概略構成されている。
【0170】この溝付部材50の下側部分に分離壁30
を接合することにより複数の第1液流路14を形成する
ことができる。このような溝付部材50は、その上部か
ら第1共通液室15内に到達する第1液体供給路20を
有している。また、溝付部材50は、その上部から分離
壁30を突き抜けて第2共通液室17内に到達する第2
の液体供給路21を有している。
【0171】第1の液体(吐出液)は、図14の矢印C
で示すように、第1液体供給路20を経て、第1の共通
液室15、次いで第1の液流路14に供給され、第2の
液体(発泡液)は、図14の矢印Dで示すように、第2
液体供給路21を経て、第2共通液室17、次いで第2
液流路16に供給されるようになっている。
【0172】本実施形態例では、第2液体供給路21
は、第1液体供給路20と平行して配されているが、こ
れに限ることはなく、第1共通液室15の外側に配され
た分離壁30を貫通して、第2共通液室17に連通する
ように形成されればどのように配されてもよい。
【0173】また、第2液体供給路21の太さ(直径)
に関しては、第2液体の供給量を考慮して決められる。
第2液体供給路21の形状は丸形状である必要はなく、
矩形状等でもよい。
【0174】また、第2共通液室17は、溝付部材50
を分離壁30で仕切ることによって形成することができ
る。形成の方法としては、図15で示す本実施例の分解
斜視図のように、素子基板上にドライフィルムで共通液
室枠と第2液路壁を形成し、分離壁を固定した溝付部材
50と分離壁30との結合体と素子基板1とを貼り合わ
せることにより第2共通液室17や第2液流路16を形
成してもよい。
【0175】本実施形態例では、アルミニュウム等の金
属で形成された支持体70上に、前述のように、発泡液
に対して膜沸騰による気泡を発生させるための熱を発生
する発熱体としての電気熱変換素子が複数設けられた素
子基板1が配されている。
【0176】この素子基板1上には、第2液路壁により
形成された液流路16を構成する複数の溝と、複数の発
泡液流路に連通し、それぞれの発泡液路に発泡液を供給
するための第2共通液室(共通発泡液室)17を構成す
る凹部と、前述した可動壁31が設けられた分離壁30
とが配されている。
【0177】符号50は、溝付部材である。この溝付部
材は、分離壁30と接合されることで吐出液流路(第1
液流路)14を構成する溝と、吐出液流路に連通し、そ
れぞれの吐出液流路に吐出液を供給するための第1の共
通液室(共通吐出液室)15を構成するための凹部と、
第1共通液室に吐出液を供給するための第1供給路(吐
出液供給路)20と、第2の共通液室17に発泡液を供
給するための第2の供給路(発泡液供給路)21とを有
している。第2の供給路21は、第1の共通液室15の
外側に配された分離壁30を貫通して第2の共通液室1
7に連通する連通路に繋がっており、この連通路によっ
て吐出液と混合することなく発泡液を第2の共通液室1
5に供給することができる。
【0178】なお、素子基板1、分離壁30、溝付天板
50の配置関係は、素子基板1の発熱体に対応して可動
部材31が配置されており、この可動部材31に対応し
て吐出液流路14が配されている。また、本実施形態例
では、第2の供給路を1つ溝付部材に配した例を示した
が、供給量に応じて複数設けてもよい。さらに吐出液供
給路20と発泡液供給路21の流路断面積は供給量に比
例して決めればよい。このような流路断面積の最適化に
より溝付部材50等を構成する部品をより小型化するこ
とも可能である。
【0179】以上説明したように本実施例によれば、第
2液流路に第2液体を供給する第2の供給路と、第1液
流路に第1液体を供給する第1の供給路とが同一の溝付
部材としての溝付天板からなることにより部品点数が削
減でき、工程の短縮化とコストダウンが可能となる。
【0180】また第2液流路に連通した第2の共通液室
への、第2液体の供給は、第1液体と第2液体を分離す
る分離壁を突き抜ける方向で第2液流路によって行なわ
れる構造であるため、前記分離壁と溝付部材と発熱体形
成基板との貼り合わせ工程が1度で済み、作りやすさが
向上すると共に、貼り合わせ精度が向上し、良好に吐出
することができる。
【0181】また、第2液体は、分離壁を突き抜けて第
2液体共通液室へ供給されるため、第2液流路に第2液
体の供給が確実となり、供給量が十分確保できるため、
安定した吐出が可能となる。
【0182】<吐出液体、発泡液体>先の実施例で説明
したように本発明においては、前述のような可動部材を
有する構成によって、従来の液体吐出ヘッドよりも高い
吐出力や吐出効率でしかも高速に液体を吐出することが
できる。本実施例の内、発泡液と吐出液とに同じ液体を
用いる場合には、発熱体から加えられる熱によって劣化
せずに、また加熱によって発熱体上に堆積物を生じにく
く、熱によって気化、凝縮の可逆的状態変化を行うこと
が可能であり、さらに液流路や可動部材や分離壁等を劣
化させない液体であれば種々の液体を用いることができ
る。
【0183】このような液体の内、記録を行う上で用い
る液体(記録液体)としては従来のバブルジェット装置
で用いられていた組成のインクを用いることができる。
【0184】一方、本発明の2流路構成のヘッドを用
い、吐出液と発泡液を別液体とした場合には、発泡液と
して前述のような性質の液体を用いればよく、具体的に
は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロパノール、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オク
タン、トルエン、キシレン、二塩化メチレン、トリクレ
ン、フレオンTF、フレオンBF、エチルエーテル、ジ
オキサン、シクロヘキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、
アセトン、メチルエチルケトン、水等およびこれらの混
合物が挙げられる。
【0185】吐出液としては、発泡性の有無、熱的性質
に関係なく様々な液体を用いることができる。また、従
来吐出が困難であった発泡性が低い液体、熱によって変
質、劣化しやすい液体や高粘度液体等であっても利用で
きる。
【0186】ただし、吐出液の性質として吐出液自身、
又は発泡液との反応によって、吐出や発泡また可動部材
の動作等を妨げるような液体でないことが望まれる。
【0187】記録用の吐出液体としては、高粘度インク
等をも利用することができる。その他の吐出液体として
は、熱に弱い医薬品や香水等の液体を利用することもで
きる。
【0188】本発明においては、吐出液と発泡液の両方
に用いることができる記録液体として以下のような組成
のインクを用いて記録を行ったが、吐出力の向上によっ
てインクの吐出速度が高くなったため、液滴の着弾精度
が向上し非常に良好な記録画像を得ることができた。
【0189】染料インク粘土2cP: (C.I.フードブラック2)染料 3wt% ジエチレングリコール 10wt% チオジギリコール 5wt% エタノール 3wt% 水 77wt% また、発泡液と吐出液に以下で示すような組成の液体を
組み合わせて吐出させて記録を行った。その結果、従来
のヘッドでは吐出が困難であった十数cps粘度の液体
はもちろん150cPという非常に高い粘度の液体でさ
えも良好に吐出でき、高画質な記録物を得ることができ
た。
【0190】発泡液1: エタノール 40wt% 水 60wt% 発泡液2: 水 100wt% 発泡液3: イソプロピルアルコール 40wt% 水 60wt% 吐出液1〔顔料インク(粘土約15cP)〕: カーボンブラック5 5wt% スチレン−アクリル酸− アクリル酸エチル強重合体 1wt%(酸化14
0、重量平均分子量8000) モノエタノールアミン 0.25wt% グリセリン 69wt% チオジグリコール 5wt% エタノール 3wt% 水 16.75wt% 吐出液2(粘土55cP): ポリエチレングリコール200 100wt% 吐出液3(粘土150cP): ポリエチレングリコール600 100wt% ところで、前述したような従来吐出されにくいとされて
いた液体の場合には、吐出速度が低いために、吐出方向
性のバラツキが助長され記録紙上のドットの着弾精度が
悪く、また吐出不安定による吐出量のバラツキが生じこ
れらのことで、高品位画像が得にくかった。しかし、上
述の実施例の構成においては、気泡の発生を発泡液を用
いることで充分に、しかも安定して行うことができる。
このことで、液滴の着弾精度向上とインク吐出量の安定
化を図ることができ記録画像品位を著しく向上すること
ができた。
【0191】<液体吐出ヘッドカートリッジ>次に、上
記実施形態例に係る液体吐出ヘッドを搭載した液体吐出
ヘッドカートリッジを概略説明する。
【0192】図16は、前述した液体吐出ヘッドを含む
液体吐出ヘッドカートリッジの模式的分解斜視図であ
り、液体吐出ヘッドカートリッジは、主に液体吐出ヘッ
ド部200と液体容器80とから概略構成されている。
【0193】液体吐出ヘッド部200は、素子基板1、
分離壁30、溝付部材50、押さえバネ78、液体供給
部材90、支持体70等から成っている。素子基板1に
は、前述のように発泡液に熱を与えるための発熱抵抗体
が、複数個、列状に設けられており、また、この発熱抵
抗体を選択的に駆動するための機能素子が複数設けられ
ている。この素子基板1と可動壁を持つ前述の分離壁3
0との間に発泡液路が形成され発泡液が流通する。この
分離壁30と溝付天板50との接合によって、吐出され
る吐出液体が流通する吐出流路(不図示)が形成され
る。
【0194】押さえバネ78は、溝付部材50に素子基
板1方向への付勢力を作用させる部材であり、この付勢
力により素子基板1、分離壁30、溝付部材50と、後
述する支持体70とを良好に一体化させている。
【0195】支持体70は、素子基板1等を支持するた
めのものであり、この支持体70上にはさらに素子基板
1に接続し電気信号を供給するための回路基板71や、
装置側と接続することで装置側と電気信号のやりとりを
行うためのコンタクトパッド72が配置されている。
【0196】液体容器90は、液体吐出ヘッドに供給さ
れる、インク等の吐出液体と気泡を発生させるための発
泡液とを内部に区分収容している。液体容器90の外側
には、液体吐出ヘッドと液体容器との接続を行う接続部
材を配置するための位置決め部94と接続部を固定する
ための固定軸95が設けられている。吐出液体の供給
は、液体容器の吐出液体供給路92から接続部材の供給
路84を介して液体供給部材80の吐出液体供給路81
に供給され、各部材の吐出液体供給路83,71,21
を介して第1の共通液室に供給される。発泡液も同様
に、液体容器の供給路93から接続部材の供給路を介し
て液体供給部材80の発泡液供給路82に供給され、各
部材の発泡液体供給路84,71,22を介して第2液
室に供給される。
【0197】以上の液体吐出ヘッドカートリッジにおい
ては、発泡液と吐出液が異なる液体である場合も、供給
を行いうる供給形態および液体容器で説明したが、吐出
液体と発泡液体とが同じである場合には、発泡液と吐出
液の供給経路および容器を分けなくてもよい。
【0198】なお、この液体容器には、各液体の消費後
に液体を再充填して使用してもよい。このためには液体
容器に液体注入口を設けておくことが望ましい。又、液
体吐出ヘッドと液体容器とは一体であってもよく、分離
可能としてもよい。
【0199】<液体吐出装置>図17は、前述の液体噴
射ヘッドを搭載した液体吐出装置の概略構成を示してい
る。本実施例では特に吐出液体としてインクを用いたイ
ンク吐出記録装置を用いて説明する液体吐出装置のキャ
リッジHCは、インクを収容する液体タンク部90と液
体吐出ヘッド部200とが着脱可能なヘッドカートリッ
ジを搭載しており、被記録媒体搬送手段で搬送される記
録紙等の被記録媒体150の幅方向に往復移動する。
【0200】不図示の駆動信号供給手段からキャリッジ
上の液体吐出手段に駆動信号が供給されると、この信号
に応じて液体吐出ヘッドから被記録媒体に対して記録液
体が吐出される。
【0201】また、本実施例の液体吐出装置において
は、被記録媒体搬送手段とキャリッジを駆動するための
駆動源としてのモータ111、駆動源からの動力をキャ
リッジに伝えるためのギア112、113キャリッジ軸
115等を有している。この記録装置及びこの記録装置
で行う液体吐出方法によって、各種の被記録媒体に対し
て液体を吐出することで良好な画像の記録物を得ること
ができた。
【0202】図18は、本発明の液体吐出方法および液
体吐出ヘッドを適用したインク吐出記録を動作させるた
めの装置全体のブロック図である。
【0203】記録装置は、ホストコンピュータ300よ
り印字情報を制御信号として受ける。印字情報は印字装
置内部の入力インタフェイス301に一時保存されると
同時に、記録装置内で処理可能なデータに変換され、ヘ
ッド駆動信号供給手段を兼ねるCPU302に入力され
る。CPU302はROM303に保存されている制御
プログラムに基づき、前記CPU302に入力されたデ
ータをRAM304等の周辺ユニットを用いて処理し、
印字するデータ(画像データ)に変換する。
【0204】またCPU302は前記画像データを記録
用紙上の適当な位置に記録するために、画像データに同
期して記録用紙および記録ヘッドを移動する駆動用モー
タを駆動するための駆動データを作る。画像データおよ
びモータ駆動データは、各々ヘッドドライバ307と、
モータドライバ305を介し、ヘッド200および駆動
モータ306に伝達され、それぞれ制御されたタイミン
グで駆動され画像を形成する。
【0205】なお、本装置においても、先の第3実施例
で説明したような構成の場合には装置内に画像データを
検査する手段を有する制御基板が設けられている。
【0206】上述のような記録装置に適用でき、インク
等の液体の付与が行われる被記録媒体としては、各種の
紙やOHPシート、コンパクトディスクや装飾板等に用
いられるプラスチック材、布帛、アルミニュウムや銅等
の金属材、牛皮、豚皮、人工皮革等の皮革材、木、合板
等の木材、竹材、タイル等のセラミックス材、スポンジ
等の三次元構造体等を対象とすることができる。
【0207】また上述の記録装置として、各種の紙やO
HPシート等に対して記録を行うプリンタ装置、コンパ
クトディスク等のプラスチック材に記録を行うプラスチ
ック用記録装置、金属板に記録を行う金属用記録装置、
皮革に記録を行う皮革用記録装置、木材に記録を行う木
材用記録装置、セラミックス材に記録を行うセラミック
ス用記録装置、スポンジ等の三次元網状構造体に対して
記録を行う記録装置、又布帛に記録を行う捺染装置等を
も含むものである。
【0208】またこれらの液体吐出装置に用いる吐出液
としては、夫々の被記録媒体や記録条件に合わせた液体
を用いればよい。
【0209】<記録システム>次に、本発明の液体吐出
ヘッドを記録ヘッドとして用い被記録媒体に対して記録
を行う、インクジェット記録システムの一例を説明す
る。
【0210】図19は、前述した本発明の液体吐出ヘッ
ド201を用いたインクジェット記録システムの構成を
説明するための模式図である。本実施例における液体吐
出ヘッドは、被記録媒体150の記録可能幅に対応した
長さに360dpiの間隔で吐出口を複数配したフルラ
イン型のヘッドであり、イエロー(Y),マゼンタ
(M),シアン(C),ブラック(Bk)の4色に対応
した4つのヘッドをホルダ202によりX方向に所定の
間隔を持って互いに平行に固定支持されている。
【0211】これらのヘッドに対してそれぞれ駆動信号
供給手段を構成するヘッドドライバ307から信号が供
給され、この信号に基づいて各ヘッドの駆動が成され
る。
【0212】各ヘッドには、吐出液としてY,M,C,
Bkの4色のインクがそれぞれ204a〜204dのイ
ンク容器から供給されている。なお、符号204eは発
泡液が蓄えられた発泡液容器であり、この容器から各ヘ
ッドに発泡液が供給される構成になっている。
【0213】また、各ヘッドの下方には、内部にスポン
ジ等のインク吸収部材が配されたヘッドキャップ203
a〜203dが設けられており、非記録時に各ヘッドの
吐出口を覆うことでヘッドの保守を成すことができる。
【0214】符号206は、先の各実施例で説明したよ
うな各種、非記録媒体を搬送するための搬送手段を構成
する搬送ベルトである。搬送ベルト206は、各種ロー
ラにより所定の経路に引き回されており、モータドライ
バ305に接続された駆動用ローラにより駆動される。
【0215】本実施例のインクジェット記録システムに
おいては、記録を行う前後に被記録媒体に対して各種の
処理を行う前処理装置251および後処理装置252を
それぞれ被記録媒体搬送経路の上流と下流に設けてい
る。
【0216】前処理と後処理は、記録を行う被記録媒体
の種類やインクの種類に応じて、その処理内容が異なる
が、例えば、金属、プラスチック、セラミックス等の被
記録媒体に対しては、前処理として、紫外線とオゾンの
照射を行い、その表面を活性化することでインクの付着
性の向上を図ることができる。また、プラスチック等の
静電気を生じやすい被記録媒体においては、静電気によ
ってその表面にゴミが付着しやすく、このゴミによって
良好な記録が妨げられる場合がある。このため、前処理
としてイオナイザ装置を用い被記録媒体の静電気を除去
することで、被記録媒体からごみの除去を行うとよい。
また、被記録媒体として布帛を用いる場合には、滲み防
止、先着率の向上等の観点から布帛にアルカリ性物質、
水溶性物質、合成高分子、水溶性金属塩、尿素およびチ
オ尿素から選択される物質を付与する処理を前処理とし
て行えばよい。前処理としては、これらに限らず、被記
録媒体の温度を記録に適切な温度にする処理等であって
もよい。
【0217】一方、後処理は、インクが付与された被記
録媒体に対して熱処理、紫外線照射等によるインクの定
着を促進する定着処理や、前処理で付与し未反応で残っ
た処理剤を洗浄する処理等を行うものである。
【0218】なお、本実施例では、ヘッドとしてフルラ
インヘッドを用いて説明したが、これに限らず、前述し
たような小型のヘッドを被記録媒体の幅方向に搬送して
記録を行う形態のものであってもよい。
【0219】なお、本発明は発熱体面に対向する位置に
吐出口を有するサイドシュータータイプにも当然適用可
能である。
【0220】
【発明の効果】上述したような、可動部材を用いる新規
な吐出原理に基づく本発明の液体吐出方法、ヘッド等に
よると、発生する気泡とこれによって変位する可動部材
との相乗効果を得ることができ、吐出口近傍の液体を効
率よく吐出できるため、従来のバブルジェット方式の吐
出方法、ヘッド等に比べて吐出効率を向上できる。
【0221】また、連続吐出時の応答性、気泡の安定成
長、液滴の安定化を達成して、高速液体吐出による高速
記録また高画質記録を可能にすることができた。
【0222】本発明の液体吐出ヘッドや液体吐出装置に
おいては、伝送エラーが発生した記録データによって記
録が行われることを防ぐことができ、上述したような様
々な効果を奏する吐出ヘッドにより記録を正確に行うこ
とができる。
【0223】また、2流路構成のヘッドにおいて発泡液
として、発泡しやすい液体や、発熱体上への堆積物(こ
げ等)が生じにくい液体を用いることで、吐出液の選択
の自由度が高くなり、発泡が生じにくい高粘性液体、発
熱体上に体積物を生じやすい液体等、従来のバブルジェ
ット吐出方法で吐出することが困難であった液体につい
ても良好に吐出することができた。
【0224】さらに熱に弱い液体等も、この液体に熱に
よる悪影響を与えず吐出することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体吐出ヘッドの一例を示す模式断面
図である。
【図2】本発明の液体吐出ヘッドの部分破断斜視図であ
る。
【図3】従来のヘッドにおける気泡からの圧力伝搬を示
す模式図である。
【図4】本発明のヘッドにおける気泡からの圧力伝搬を
示す模式図である。
【図5】本発明の液体の流れを説明するための模式図で
ある。
【図6】本発明の第6の実施例における液体吐出ヘッド
(2流路)の断面図である。
【図7】本発明の第6の実施例における液体吐出ヘッド
の部分破断斜視図である。
【図8】可動部材の動作を説明するための図である。
【図9】可動部材と第1液流路の構造を説明するための
図である。
【図10】可動部材と液流路の構造を説明するための図
である。
【図11】可動部材の他の形状を説明するための図であ
る。
【図12】本発明の液体吐出ヘッドの縦断面図である。
【図13】駆動パルスの形状を示す模式図である。
【図14】本発明の液体吐出ヘッドの供給路を説明する
ための断面図である。
【図15】本発明のヘッドの分解斜視図である。
【図16】液体吐出ヘッドカートリッジの分解斜視図で
ある。
【図17】液体吐出装置の概略構成図である。
【図18】装置ブロック図である。
【図19】液体吐出記録システムを示す図である。
【図20】駆動システムを示す図である。
【図21】駆動システムを示す図である。
【図22】駆動システムを示す図である。
【図23】駆動システムを示す図である。
【図24】駆動システムを示す図である。
【図25】従来の液体吐出ヘッドの液流路構造を説明す
るための図である。
【符号の説明】
1 素子基板 2 発熱体 3 面積中心 10 液流路 11 気泡発生領域 12 供給路 13 共通液室 14 第1液流路 15 第1共通液室 16 第2液流路 17 第2共通液室 18 吐出口 19 狭窄部 20 第1供給路 21 第2供給路 22 第1液流路壁 23 第2液流路壁 24 凸部 30 分離壁 31 可動部材 32 自由端 33 支点 34 支持部材 35 スリット 36 気泡発生領域前壁 37 気泡発生領域側壁 40 気泡 45 液滴 50 溝付き部材 51 オリフィスプレート 70 支持体 78 ばね 80 供給部材
フロントページの続き (72)発明者 松井 真也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田鹿 博司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 石永 博之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 樫野 俊雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中田 佳恵 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体を吐出する吐出口と、液体に気泡を発
    生させる気泡発生領域と、前記気泡発生領域に面して配
    され、第1の位置と該第1の位置よりも前記気泡発生領
    域から遠い第2の位置との間を変位可能な可動部材とを
    有し、該可動部材は、画像データに基づいて前記気泡発
    生部で発生した気泡の圧力によって、前記第1の位置か
    ら前記第2の位置へ変位すると共に、前記可動部材の変
    位によって前記気泡を吐出口に向かう方向の上流よりも
    下流に大きく膨張させることで液体を吐出する液体吐出
    ヘッドであって、 外部から供給される前記画像データのエラーを検査する
    検査手段を有する液体吐出ヘッド。
  2. 【請求項2】請求項1記載の液値吐出ヘッドにおいて、 前記可動部材は、支点と、該支点より下流側に位置する
    自由端とを有する液体吐出ヘッド。
  3. 【請求項3】吐出口に連通した第1の液流路と、液体に
    熱を加えることで該液体に気泡を発生させる気泡発生領
    域を有する第2の液流路と、前記第1の液流路と前記気
    泡発生領域との間に配され、吐出口側に自由端を有し、
    前記気泡発生領域内での気泡の発生による圧力に基づい
    て該自由端を前記第1の液流路側に変位させて前記圧力
    を前記第1の液流路の吐出口側に導く可動部材とを有す
    る液体吐出ヘッドであって、 外部から供給される前記画像データのエラーを検査する
    検査手段を有する液体吐出ヘッド。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項3記載の液体吐出ヘ
    ッドにおいて、 前記検査手段は、戦機画像データに付加されたパリティ
    ビットを検査する手段である液体吐出ヘッド。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項3記載の液体吐出ヘ
    ッドにおいて、 前記可動部材に面した位置に発熱体が設けられており、
    該可動部材と該発熱体との間が前記気泡発生領域である
    液体吐出ヘッド。
  6. 【請求項6】請求項1または請求項2記載の液体吐出ヘ
    ッドにおいて、 前記可動部材の自由端は、前記発熱体の面積中心より下
    流に位置する液体吐出ヘッド。
  7. 【請求項7】請求項1または請求項2記載の液体吐出ヘ
    ッドにおいて、 前記気泡は前記発熱体が発生する熱によって液体に膜沸
    騰を生じることで発生する気泡である液体吐出ヘッド。
  8. 【請求項8】請求項3記載の液体吐出ヘッドにおいて、 前記可動部材は前記第1の液流路と第2の液流路との間
    に配された分離壁の一部として構成されている液体吐出
    ヘッド。
  9. 【請求項9】請求項1または請求項2記載の液体吐出ヘ
    ッドにおいて、 前記検査手段は、前記画像データを検査した結果を装置
    側に出力する機能を持つ液体吐出ヘッド。
  10. 【請求項10】液体を吐出する吐出口と、液体に気泡を
    発生させる気泡発生領域と、前記気泡発生領域に面して
    配され、第1の位置と該第1の位置よりも前記気泡発生
    領域から遠い第2の位置との間を変位可能な可動部材と
    を有し、該可動部材は、画像データに基づいて前記気泡
    発生部で発生した気泡の圧力によって、前記第1の位置
    から前記第2の位置へ変位すると共に、前記可動部材の
    変位によって前記気泡を吐出口に向かう方向の上流より
    も下流に大きく膨張させることで液体を吐出する液体吐
    出ヘッドと、該液体吐出ヘッドに対して画像データを出
    力する出力手段と、該出力手段が出力する画像データの
    エラーを検査する検査手段を有する液体吐出装置。
  11. 【請求項11】吐出口に連通した第1の液流路と、液体
    に熱を加えることで該液体に気泡を発生させる気泡発生
    領域を有する第2の液流路と、前記第1の液流路と前記
    気泡発生領域との間に配され、吐出口側に自由端を有
    し、前記気泡発生領域内での気泡の発生による圧力に基
    づいて該自由端を前記第1の液流路側に変位させて前記
    圧力を前記第1の液流路の吐出口側に導く可動部材とを
    有する液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドに対して画
    像データを出力する出力手段と、該出力手段が出力する
    画像データのエラーを検査する検査手段を有する液体吐
    出装置。
  12. 【請求項12】請求項1または請求項3記載の液体吐出
    ヘッドと、前記画像データを前記液体吐出ヘッドに出力
    する出力手段を有する液体吐出装置。
  13. 【請求項13】請求項10乃至請求項12のいずれかに
    記載の液体吐出装置において、 前記出力手段は前記検査手段による検査結果がエラーで
    ある場合には、再度画像データを出力する液体吐出装
    置。
  14. 【請求項14】請求項12記載の液体吐出装置におい
    て、 前記液体吐出装置の制御装置はパリティビットを付加し
    た同一の記録データを連続して複数回前記液体吐出ヘッ
    ド出力し、 前記液体吐出ヘッドは、前記同一の画像データが複数回
    送られることに対応して複数設けられ、各記画像データ
    に対してパリティチェックをそれぞれ行う複数の検査手
    段と、前記複数の検査手段による検査の結果、エラーが
    生じなかった画像データを実際に記録を行うデータとし
    て選択する選択手段とを有することを特徴とする液体吐
    出装置。
  15. 【請求項15】請求項10乃至請求項12のいずれかに
    記載の液体吐出装置において、 前記可動部材に面した位置に発熱体が設けられており、
    該可動部材と該発熱体との間が前記気泡発生領域である
    液体吐出装置。
  16. 【請求項16】請求項10乃至請求項12のいずれかに
    記載の液体吐出装置において、 前記可動部材の自由端は、前記発熱体の面積中心より下
    流に位置する液体吐出装置。
  17. 【請求項17】請求項10乃至請求項12のいずれかに
    記載の液体吐出装置において、 前記気泡は前記発熱体が発生する熱によって液体に膜沸
    騰を生じることで発生する気泡である液体吐出装置。
  18. 【請求項18】請求項11記載の液体吐出装置におい
    て、 前記可動部材は前記第1の液流路と第2の液流路との間
    に配された分離壁の一部として構成されている液体吐出
    装置。
  19. 【請求項19】請求項1乃至請求項8のいずれかに記載
    の液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドに供給される液
    体を保持するための液体容器を有する液体吐出ヘッドカ
    ートリッジ。
  20. 【請求項20】請求項1乃至請求項8のいずれかに記載
    の液体吐出ヘッドにおいて、 前記液体はインクである液体吐出ヘッド。
  21. 【請求項21】請求項10乃至請求項12のいずれかに
    記載の液体吐出装置において、 前記液体はインクである液体吐出装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007111962A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Fuji Xerox Co Ltd 液体吐出ヘッドの駆動装置及び液体吐出装置
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JP2019025716A (ja) * 2017-07-27 2019-02-21 エスアイアイ・プリンテック株式会社 液体噴射ヘッド、液体噴射装置

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