JPH10245309A - 園芸施設用防虫・防菌剤と防虫・防菌方法 - Google Patents
園芸施設用防虫・防菌剤と防虫・防菌方法Info
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- JPH10245309A JPH10245309A JP5040597A JP5040597A JPH10245309A JP H10245309 A JPH10245309 A JP H10245309A JP 5040597 A JP5040597 A JP 5040597A JP 5040597 A JP5040597 A JP 5040597A JP H10245309 A JPH10245309 A JP H10245309A
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- Japan
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- ait
- gas
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- horticultural facility
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Abstract
て、アリルイソチオシアネート(以下、「AIT」とい
う)を使用し、薬害を生じさせることなく、効果的に防
虫、防菌を行うこと。 【解決手段】 外部との通気が制限されたガラス温室、
ビニールハウス等の園芸施設内で栽培されている作物の
上方に、ガス放出量を、1箇所当り1時間5mg以内
で、かつ園芸施設内全体で1日、1m3 当り0.5〜2
0mgに調節したAITガス放出体を配置することによ
り、要するに、栽培中、栽培作物とAITガス放出体と
が直接接触しないように配置することにより、作物にA
ITによる薬害を生じさせるようにした。
Description
ニールハウス等の園芸施設用の防虫・防菌剤、特にわさ
びの辛味成分として知られ、防虫・防菌作用を有するこ
とが知られているアリルイソチオシアネート(以下、
「AIT」という。)を使用する防虫・防菌剤と、その
防虫・防菌方法に関するものである。
果実等の作物に被せるなどして作物の防虫・防菌を図る
ということが特開平5−117120号公報に開示され
ている。
Tをガラス温室やビニールハウス等、外部との通気が制
限された園芸施設内で使用した場合には、防虫・防菌効
果よりも作物に生育障害等の薬害が問題となることが多
く、AITを園芸施設内で使用することは困難であっ
た。
め、園芸施設内の低い場所で薬害が生じやすいので、A
ITを園芸施設内で下方の作物に対して薬害が生じない
ように、うまく配置することができなかった。
高温環境になりやすく、高温時にはAITが多量に放出
されるため、園芸施設内でAITの薬害を効果的に防止
することはできないとも考えられていた。
を生じることなく使用することができるAITの防虫・
防菌剤と防虫・防菌方法を提供しようとするものであ
る。
気が制限されたガラス温室、ビニールハウス等の園芸施
設内で栽培されている作物の上方に、ガス放出量を、1
箇所当り1時間5mg以内で、かつ園芸施設内全体で1
日、1m3 当り0.5〜20mgに調節したAITガス
放出体を配置することにより、要するに、栽培中、栽培
作物とAITガス放出体とが直接接触しないように配置
することにより、作物にAITによる薬害を生じさせる
ことなく、園芸施設内の防虫・防菌効果を効果的に行え
るということを見出したものである。
で、少なくとも2週間以上継続して、1時間当り0.5
〜9mgのガス放出量を有するAITガス放出体は、園
芸施設内で使用しても、AITガスによる薬害もなく、
有効な防虫・防菌作用を有するということを見出したの
である。具体的には、オンシツコナジラミ、ワタアブラ
ムシ、ミナミキイロアザミウマ、モモアカアブラムシ、
タバココナジラミ等の害虫に対する防虫作用、灰色カビ
病、菌核病、うどんこ病、べと病、えき病等の病害を引
き起こす菌類に対する防菌作用を有効に発揮できる。
ば、通気性シート基材の少なくとも片面に再生セルロー
スの塗工膜を形成してなる徐放層を有する複層材によっ
て形成した袋に、AITを収容することによって得られ
るのである。
は、次のようにして製造することができる。
(平均粒径500μm、レンゴー(株)製の商品名ビス
コパール)に含浸させて、AIT含浸ビーズ(AIT含
浸ビーズ1g中にAITを0.67g含有)を作成す
る。
ガスの徐放性を有する複層材によって形成した袋に収容
することにより、この発明のAITガス放出体が得られ
る。
孔質セルロースビーズの他、シリカゲル、ゼオライト、
モルデナイト、活性炭、スポンジ等があげられる。
ン・パルプ混合不織布(混合比30:70)を基材と
し、その片面に、ポリエチレンの接着剤層(15μm)
を介して40μmの延伸ポリプロピレンフィルムを積層
し、さらにポリエチレンの接着剤層(15μm)を積層
する。また、他方の面には、ビスコース溶液(セルロー
ス濃度4.8%、アルカリ濃度3.0%)をロールコー
タで5g/m2 塗工し、硫酸浴中で再生脱硫し、水洗後
シリンダードライヤーで乾燥させて形成した徐放層を設
けた構成である。
の再生セルロースによって不織布の目を狭窄しているの
で、安定したAITガスの徐放性を有し、未延伸ポリプ
ロピレンの層を内側にして2つ折りにし、3方をシール
することによって袋を簡単に形成することができる。
IT含浸ビーズを1.5g入れ、袋の表面積を52cm
2 にすると、温度25℃、湿度80%における放出量が
20mg/日のAITガス放出体が得られた。AITの
ガス放出量は、袋の表面積、またはビスコース溶液の塗
布量、セルロース濃度を加減することにより調節するこ
とができる。
は、有孔ポリエチレンテレフタレートフィルム、有孔K
−ナイロン、厚手のポリエチレンフィルム、未延伸ポリ
プロピレンフィルム等を使用することもできる。
ス放出体を、AITガスの透過性を有するポリエチレン
製の袋に所要数量入れ、開口部をクリップで封をして表
1のサンプルA〜Eを作製した。
試験を行った。
で、供試作物としてすいか(品種:乙女)を使用し、着
果時期より21日間行った。
等分して2つの試験区に分け、各試験区でサンプルA、
Bを2個ずつ、各サンプルを離して地上から120cm
のところに取り付け、AITガスの放出の激しい時間帯
の最大のガス放出量を計量しつつ薬害の様子を調べた。
は、昼間の最も放出の激しい時間帯の放出量を調べるこ
とを目的としており、毎日、正午と午後3時に、ポリエ
チレン袋から取り出したAITガス放出体の重量を計量
し、3時間の放出量から1時間当りの放出量を算出し、
21日間のうちで最大のものを最大放出量とした。
況を調べるため、以下の試験を行った。その結果は、表
3の通りである。表3に示す試験結果は、毎日午前9時
に、ポリエチレン袋から取り出したAITガス放出体の
重量を計量し、前日との差をもって放出量とし、棟内の
容積で割って1m3 当りの放出量としたものである。
ウス内できゅうり(品種:北進)を栽培し、きゅうり1
00葉当りのワタアブラムシの発生状況を14日間調査
した。結果を表4に示す。
るAITガス放出体の1時間当りの最大放出量が5mg
を越えると作物に薬害が生じることが確認できた。
ITガス放出量が20mg/m3 を越えると薬害が生じ
ることが確認できた。
ITガス放出量が0.5g/m3 未満であると、十分な
防虫、防菌効果が得られないということも確認できた。
Tを使用して、外部との通気が制限された園芸施設内の
防虫・防菌を効果的に行うことが可能となる。
Claims (3)
- 【請求項1】 温度25℃、湿度80%の環境下で、少
なくとも2週間以上継続して、1時間当り0.5〜9m
gのガス放出量を有するアリルイソチオシアネートガス
放出体からなる園芸施設用防虫・防菌剤。 - 【請求項2】 上記アリルイソチオシアネートガス放出
体が、通気性シート基材の少なくとも片面に再生セルロ
ースの塗工膜を形成してなる徐放層を有する複層材によ
って形成した袋に、アリルイソチオシアネートを収容し
たものである請求項1記載の園芸施設用防虫・防菌剤。 - 【請求項3】 外部との通気が制限されたガラス温室、
ビニールハウス等の園芸施設内で栽培されている作物の
上方に、ガス放出量を、1箇所当り1時間5mg以内
で、かつ園芸施設内全体で1日、1m3 当り0.5〜2
0mgに調節したアリルイソチオシアネートガス放出体
を配置する園芸施設の防虫・防菌方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5040597A JPH10245309A (ja) | 1997-03-05 | 1997-03-05 | 園芸施設用防虫・防菌剤と防虫・防菌方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5040597A JPH10245309A (ja) | 1997-03-05 | 1997-03-05 | 園芸施設用防虫・防菌剤と防虫・防菌方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10245309A true JPH10245309A (ja) | 1998-09-14 |
Family
ID=12857964
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5040597A Pending JPH10245309A (ja) | 1997-03-05 | 1997-03-05 | 園芸施設用防虫・防菌剤と防虫・防菌方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10245309A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001248852A (ja) * | 2000-03-06 | 2001-09-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 空調装置 |
JP2002060302A (ja) * | 2000-08-21 | 2002-02-26 | Rengo Co Ltd | 揮散性薬剤製剤、及びこれを用いたエアコン用防カビ材 |
JP2013523604A (ja) * | 2010-03-26 | 2013-06-17 | エムピーティー マスタード プロダクツ アンド テクノロジーズ インコーポレーティッド | 植物材料と糖とを含む有害生物の制御のための組成物、および作製方法 |
CN113508711A (zh) * | 2021-07-21 | 2021-10-19 | 湖南农业大学 | 一种在开放空间应用β-罗勒烯的方法 |
-
1997
- 1997-03-05 JP JP5040597A patent/JPH10245309A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001248852A (ja) * | 2000-03-06 | 2001-09-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 空調装置 |
JP2002060302A (ja) * | 2000-08-21 | 2002-02-26 | Rengo Co Ltd | 揮散性薬剤製剤、及びこれを用いたエアコン用防カビ材 |
JP2013523604A (ja) * | 2010-03-26 | 2013-06-17 | エムピーティー マスタード プロダクツ アンド テクノロジーズ インコーポレーティッド | 植物材料と糖とを含む有害生物の制御のための組成物、および作製方法 |
CN113508711A (zh) * | 2021-07-21 | 2021-10-19 | 湖南农业大学 | 一种在开放空间应用β-罗勒烯的方法 |
CN113508711B (zh) * | 2021-07-21 | 2024-01-09 | 刘春林 | 一种在开放空间应用β-罗勒烯的方法 |
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