JPH10244269A - 貯留水のオゾン殺菌装置 - Google Patents

貯留水のオゾン殺菌装置

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JPH10244269A
JPH10244269A JP9053160A JP5316097A JPH10244269A JP H10244269 A JPH10244269 A JP H10244269A JP 9053160 A JP9053160 A JP 9053160A JP 5316097 A JP5316097 A JP 5316097A JP H10244269 A JPH10244269 A JP H10244269A
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JP
Japan
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ozone
aspirator
water
pipe
bathtub
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Application number
JP9053160A
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English (en)
Inventor
Yukio Watanabe
行雄 渡辺
Jiro Kamoshita
次郎 鴨志田
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Nichimen Denshi R & D Kk
Original Assignee
Nichimen Denshi R & D Kk
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Publication date
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Publication of JPH10244269A publication Critical patent/JPH10244269A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】循環風呂のオゾン殺菌するための装置の殺菌能
力を、オゾン発生器の能力を変えずに向上させ、充分な
殺菌消毒を行う装置を提供すること。 【解決手段】蓋をした浴槽に収容されている水を吸入口
から汲み上げ、該汲み上げた水を浴槽内に配置した噴出
口から噴出させて、再び貯留されている水の中に戻すよ
うに循環させる。この循環路にアスピレータを設け、該
アスピレータにより発生する陰圧によって、オゾナイザ
ーで発生したオゾンガスを吸い込んで循環水に混合す
る。その際、このアスピレータを浴槽の外に設ける。ま
た、前記浴槽のデッドスペースに蓄積したオゾンを、上
記アスピレータの陰圧を利用してリサイクルさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯留槽内に貯留さ
れた水、例えば循環式風呂のように浴槽に貯留されたお
湯を殺菌するためのオゾン殺菌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】オゾン殺菌は、効果的な消毒法として、
種々の産業分野および医療分野において従来広く用いら
れている。また、近年では所謂24時間風呂のような循
環式風呂において、浴槽水の消毒手段として利用されて
いる。
【0003】循環式風呂では、お湯を循環させて濾過し
ながら何回でも使用するため、細菌の繁殖が問題にな
る。この問題を解決して衛生を保つための手段として、
オゾン殺菌が用いられている。従来の循環式風呂の概略
を図7に示す。
【0004】図7において、1は浴槽である。該浴槽に
は、入浴に適した量のお湯2が収容されており、その開
口部には開閉自在または取り外し自在な蓋3で覆われて
いる。この通常の風呂を常時入浴可能な24時間風呂と
するために、次のような循環式の加熱および殺菌装置が
設けられている。浴槽1からお湯2を吸い上げるため
に、先端の吸い込み口をお湯2の中に開口させた吸引管
4が設けられている。該吸引管4の基端部は、ポンプ5
に連結されている。ポンプ5は、配管6を介してヒータ
7に接続され、ヒータ7は配管8を介して濾過器9の入
口に接続されている。濾過器9の出口は、戻し管10を
介して浴槽内に配置されたアスピレータ11の入口に接
続されている。アスピレータ11の出口には、吐出管1
2が接続されている。また、アスピレータ11の側壁に
設けられた吸引ポートには、オゾン供給管14を介して
オゾナイザー14が接続されている。オゾナイザー14
は、コロナ放電によって空気からオゾンを発生するよう
になっている。なお、図中点線で囲った部分は、一つの
ユニットに組み立てられて浴槽1の外に配置される。
【0005】上記の構成からなる循環式風呂では、次の
ようにして浴槽1内のお湯が浄化され、再使用される。
先ず、ポンプ5は吸引管4を介して浴槽1内のお湯2を
吸い上げ、図中の黒い矢印で示す経路でお湯を循環させ
る。即ち、ポンプ5で吸い上げられたお湯はヒータ5で
入浴可能な設定温度に加熱されたのち、濾過器9を通過
することにより垢等の夾雑物を除去され、浄化される。
こうして浄化されたお湯は戻し管10を通ってアスピレ
ータ11に供給され、該アスピレータのスラスト効果に
より、吐出管12から噴流としてお湯2の中に噴出す
る。その際、アスピレータ11の吸引ポートには噴出す
るお湯の流れによって陰圧が生じる。この陰圧によっ
て、白抜きの矢印で示すように、オゾナイザー14で発
生したオゾンが供給管13を通してアスピレータ11に
吸い込まれる。吸い込まれたオゾンは、吐出管から噴出
するお湯の噴流に混合されて、浴槽に戻されるお湯と接
触し、その中に溶解してオゾン殺菌が行われる。なお、
オゾンの吸引は、このアスピレータに生じる陰圧のみに
依存している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
循環式風呂では、お湯を循環することにより長時間継続
使用することに伴う衛生上の問題を、オゾン殺菌を使用
することによって解決しようとしている。しかし、最
近、レジオネラ菌の繁殖が最近社会問題になっているよ
うに、上記のオゾン殺菌では不十分であることが明らか
になってきた。
【0007】その一つの理由として、オゾン被爆による
使用者の健康上の問題を回避するために、オゾンの許容
濃度が定められており、工業的用途または医療器具の消
毒と同様のオゾン使用ができないことが上げられる。
【0008】オゾンは水に溶解し難いため、図7のよう
にしてオゾンを使用しても、オゾンはオゾンはお湯2に
混合されて吐出管12から噴出されると、殆ど直ちに脱
気され、浴槽のデッドスペース内に蓄積する。その結
果、蓋3を開けたときに、使用者はオゾンに暴露される
ことになる。この被爆量を規制値(最高0.1ppm、
平均0.05ppm:空気清浄協会(1969))以下に抑え
るために、オゾナイザー14は、図8(A)に示すよう
に間歇的に運転するように設計されている。その結果、
浴槽デッドスペース中のオゾン濃度は、図8(B)に示
すように規制値の範囲内で変化することになる。
【0009】一方、オゾンの殺菌作用は、水に溶解した
オゾンが第三酸素原子を容易に分離して発生期の酸素を
生じ、この発生期の酸素が強い酸化力を示すことによっ
て得られる。従って、オゾンの殺菌特性はオゾンの溶存
濃度に依存するが、この溶存濃度は、基本的には水と接
触する気相中のオゾン濃度と、該気相と水との気液接触
面積とに依存する。従って、オゾンの使用濃度と気液接
触面積が不十分であれば、オゾンの優れた殺菌効果は十
分に発揮されない。また、オゾンガスと水との接触時間
が不十分な場合にも、水中のオゾン濃度が不十分とな
り、オゾンの殺菌効果は十分に発揮されない。従来の循
環式風呂で現在問題になっているレジオネラ菌の繁殖
は、上記のようにオゾン濃度を高くできないこと、オゾ
ンガスと水との接触面積が不十分であること、並びに混
入されたオゾンが吐出管12から噴出された後、直ちに
脱気されてしまうため、お湯との接触時間を十分に確保
できないことによるものと思われる。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、循環式風呂のように、容器の中に貯留されている水
を循環させながらオゾン殺菌するための装置であって、
充分な殺菌消毒を行うことができる装置を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による貯留水のオ
ゾン殺菌装置は、閉鎖された貯留槽に収容されている水
を吸入口から汲み上げ、該汲み上げた水を浴槽内に配置
した噴出口から噴出させて、再び貯留されている水の中
に戻すように循環させるための循環路と;前記貯留槽の
外に配置され、且つ前記循環路の中を流れる循環水が通
過するように前記循環路の中に設けられたアスピレータ
と;該アスピレータの陰圧発生ルーメンに設けたガス導
入ポートに、オゾン供給管を介して接続されたオゾン発
生器と;一端が前記アスピレータの陰圧発生ルーメンに
設けたガス導入ポートに接続され、他端が前記浴槽内の
デッドスペース内に開口しているオゾン再循環パイプと
を具備し;前記アスピレータによって、前記ガス導入ポ
ートから流入したオゾンガスと前記循環水とを混合し、
オゾンガスを循環水に接触させるようにしたことを特徴
とするものである。
【0012】本発明は、循環式風呂に最も好適に適用で
きるが、例えばビルにおけるクーリングタワーや貯水槽
等にも同様に適用することができる。
【0013】本発明によれば、水に溶解せずに貯留槽の
デッドスペースに蓄積したオゾンがアスピレータに再循
環して消費されるので、例えば循環式風呂に適用した場
合にも、使用者が蓋を開けたときのオゾン被爆を軽減す
ることができる。
【0014】また、オゾンが再循環されることにより、
オゾン発生器からオゾンを吸引するアスピレータの能力
が低下する結果、後述の実施例で詳細に説明するよう
に、オゾン発生器からアスピレータに供給されるオゾン
濃度が高くなる。従って、循環する水をより高濃度のオ
ゾンに接触させることができ、オゾン殺菌の効果が向上
する。
【0015】更に、アスピレータを貯留槽の外に配置し
たことにより、循環水にオゾンが混合されてから貯留槽
内に噴出されるまでの距離を長くできるので、オゾンと
の接触時間を延長してオゾン殺菌の効果を高めることが
できる。なお、発生期の酸素の寿命は70nsと極めて
短く、且つ著しく反応性が高いので、水の中に溶解しさ
えすれば、充分な殺菌効果を奏することができる。
【0016】なお、別の好ましい態様においては、貯留
槽のデッドスペースに蓄積したオゾンを再循環させるの
ではなく、これを分解する手段を設ける。これにより、
オゾン発生器の能力を高め、より高濃度のオゾンガスを
添加して充分なオゾン殺菌の効果を達成すると共に、デ
ッドスペースでのオゾンの蓄積を回避してオゾン被爆の
問題を回避することができる。
【0017】更に好ましい態様では、オゾンを添加され
た後の循環水流路にオゾン分解触媒を設ける。これによ
り、発生期の酸素の発生効率を高めてオゾン殺菌の効果
を向上すると共に、デッドスペースでのオゾン蓄積を回
避することができる。
【0018】
【実施例】以下、図面に示した実施例を参照して、本発
明を更に詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明を循環式風呂に適用した第
一の実施例を示す全体構成図である。同図において、図
3の従来例と同じ部分には同じ参照番号を付し、その説
明を省略する。即ち、1は浴槽、2はお湯、3は蓋、4
は吸引管、5はポンプ、6は配管、7はヒータ、8は配
管、9は濾過器、10は戻し管、11aはアスピレー
タ、12aは吐出管、13はオゾン供給管、14はオゾ
ナイザーである。
【0020】ここまでの構成において、図7の従来例と
異なるところは、アスピレータの位置と、吐出管の長さ
である。即ち、従来例におけるアスピレータ11は浴槽
内のお湯2の中に浸漬されているのに対して、この実施
例におけるアスピレータ11aは浴槽1の外に配設され
ている。その当然の結果として、アスピレータ11aか
ら放出されたお湯(オゾンガスとの混合物)を浴槽1に
貯留されたお湯2の中に噴出させる吐出管12aは、従
来例の吐出管12よりも長い。
【0021】上記に加えて、この実施例では、アスピレ
ータ11aの陰圧発生ルーメンに連結されたオゾン再循
環パイプ15が設けられており、該再循環パイプ15の
先端は、浴槽1内に収容されたお湯2の上のデッドスペ
ース空間内に導入されて開口している。この構成によっ
て、浴槽内のデッドスペース内に蓄積したオゾンガスは
アスピレータ11aへとリサイクルされ、再使用される
ようになっている。
【0022】この実施例のアスピレータ11aは、図2
に示すように、従来のアスピレータとは異なっている。
即ち、アスピレータ11aは、通常のアスピレータと同
様に、ケーシング21の中に戻り管10の口径を絞った
先端部がケーシング21の出口近くに開口し、この開口
部から噴射された循環水は、ケーシングの出口に接続さ
れた吐出管12aの中に流入するようになっている。こ
の循環水の噴出によって、ケーシング21内のルーメン
には陰圧が生じる。ケーシング21の側壁には、二つの
ガス吸引ポートが形成されており、第一のポートには、
オゾン供給管13が接続されている。図中22は逆止め
弁である。また、第二のポートには、上記で述べたオゾ
ン再循環パイプ15が接続されている。更に、戻し管1
2aの中には、螺旋状の邪魔板23が設けられている。
この邪魔板23によって、戻し管12aを流れる循環水
は乱流攪拌されながら、浴槽1へと帰還する。
【0023】なお、オゾナイザー14からアスピレータ
11aへとオゾンガスを供給するための駆動力は、アス
ピレータ11aの陰圧発生ルーメンに生じた陰圧のみで
ある。即ち、この陰圧によって、空気がオゾナイザー1
4に引き込まれてオゾン化し、ここで発生したオゾンガ
スは供給管13を通してアスピレータ11aに流入す
る。
【0024】上記実施例のオゾン殺菌装置によれば、次
のようにしてオゾン殺菌の効果を向上させることができ
る。
【0025】第一は、オゾン再循環パイプ15による効
果である。即ち、再循環パイプ15を通して浴槽内のデ
ッドスペース内のガスがアスピレータ11aに導入され
る。これによって、デッドスペース内に蓄積されたオゾ
ンガスの再利用が図られ、オゾンの利用効率が向上す
る。加えて、アスピレータ11aのルーメン内に発生す
る陰圧は一定であるから、オゾン再循環パイプ15を通
してガスが流入する分だけ、オゾン供給管13から流入
するガスの量は減少する。その結果、オゾン供給管13
から流入するオゾン濃度は増大する。何故なら、オゾナ
イザー14の能力が一定であるから、オゾナイザー14
に流入する空気の全体量が減少すれば、当然の結果とし
てオゾンの希釈度は低下し、アスピレータ11aに流入
するオゾン濃度は高くなる。その結果、戻し管12aの
中を流れる循環水は、従来よりも少量かつ高濃度のオゾ
ンガスと接触することになる。オゾンガスの殺菌効果
は、オゾンの全体量よりも、むしろ接触するオゾンの濃
度および接触時間とに依存することが公知である。従っ
て、上記のようにアスピレータ11aにより循環水に混
合されるオゾンの濃度が増大されることにより、より高
いオゾン殺菌効果を得ることができる。
【0026】因みに、上記実施例の場合と図7の従来例
との間で、アスピレータに導入されるオゾン濃度を比較
すれば、図3に示すようになる。同図において、白抜き
の棒ので示した部分は、従来例で得られるオゾン濃度を
意味する。また、斜線を付した部分は、上記実施例によ
り追加されるオゾン濃度、即ち、上記実施例により得ら
れる改善効果を示している。図から分かるように、オゾ
ナイザーの運転期間中は従来例の5倍以上のオゾン濃度
が得られ、またオゾナイザーの運転休止期間でも、浴槽
デッドスペースからのオゾンのリサイクルによって、或
る程度のオゾン濃度が得られる。
【0027】なお、アスピレータ11aに導入されるオ
ゾン濃度が増大しても、供給されるオゾン量は一定(オ
ゾナイザー14は従来例と同じ)であるから、浴槽デッ
ドスペース内に蓄積するオゾン濃度が増大することはな
い。むしろ、デッドスペースに蓄積したオゾンがリサイ
クルにより再使用され、分解が促進されるから、デッド
スペースに蓄積されるオゾン濃度は従来例よりも低下す
ることが期待される。従って、上記実施例のオゾン殺菌
装置は、使用者のオゾン被爆を緩和する上でも有効であ
る。
【0028】第二は、戻し管12aが従来例よりも長く
なることによって、循環水がオゾンと接触する時間が延
長されることである。既述のように、オゾンは水に溶解
し難く、戻し管12a内を流れている加圧状態では或る
程度溶解するが、浴槽1の中に放出されて加圧が解除さ
れると殆ど直ちに脱気されてしまうから、戻し管12a
の中でしか期待できない。従って、図7の従来例のよう
に戻し管12が短いと、オゾンとの接触時間は極めて短
く、オゾンの溶解が不十分で充分な殺菌効果は得られな
い。これに対して、上記実施例においては、戻し管12
aが長いから、循環水とオゾンとの接触時間が長なり、
オゾンが溶解するための時間を確保して、その殺菌効果
をより有効に作用させることができる。
【0029】第三に、戻し管12aの内部に設けた螺旋
状の邪魔板23によって、戻し管の中を流れる循環水が
攪拌され、乱流を生じるため、オゾンと循環水との接触
面積が増大することである。オゾンと循環水との接触面
積が増大すれば、当然ながらオゾンの溶解が促進され、
その殺菌効果を有効に利用することができる。なお、戻
し管12a内の乱流発生手段は邪魔板23に限られず、
乱流効果を有するものであれば如何なるものであっても
よい。例えば、戻し管12aの内面に流れ抵抗の大きい
形状をもった溝を形成してもよい。
【0030】図4は、本発明の第二の実施例になるオゾ
ン殺菌装置の要部を示す説明図である。この実施例にお
いて、図1の第一の実施例と同じ部分には同一の参照番
号を付してある。なお、ここに示されていない部分は図
1の実施例と同じである。図示のように、この実施例で
は、浴槽のデッドスペースから排オゾンを再循環させる
ための再循環パイプ15を、オゾン分解触媒を充填した
分解器30に接続した。オゾン分解触媒としては、活性
炭素等を用いることができる。このオゾン分解器30
は、三方電磁弁21を介してアスピレータ11aに接続
されている。また、オゾナイザー14も、三方電磁弁3
1を介してアスピレータ11aに接続されている。三方
電磁弁31は図示しないコントローラで制御され、オゾ
ナイザー14の運転期間中はオゾナイザー14に接続
し、オゾナイザー14の休止期間中はオゾン分解器30
に接続するように切り替えられる。
【0031】上記第二の実施例では、浴槽1のデッドス
ペースに蓄積した排オゾンをオゾン分解器30によって
積極的に分解するので、排オゾンによるオゾン被爆を確
実に回避することができる。また、このように排オゾン
の蓄積を確実に回避できることによって、オゾナイザー
14の能力を高め、より高濃度のオゾンを循環水に混入
することが可能になるので、吐出管12aの中でのオゾ
ン殺菌効果を更に向上することができる。なお、発明者
の試算では、この実施例によれば、従来のオゾナイザー
の能力(20mg/h)を5割あげて30mg/hhと
しても、浴槽デッドスペースないの排オゾン濃度を規制
値(最高0.1ppm、平均0.05ppm)以内に抑
えることができる。
【0032】図5は、本発明の第三の実施例になるオゾ
ン殺菌装置の要部を示す説明図である。ここでも、図1
の実施例と同じ部分には同一の参照番号を付してあり、
図示されていない部分は図1の実施例と同じである。同
図に示すように、この実施例でも、第二の実施例と同様
に、オゾナイザー14からのオゾンおよび浴槽デッドス
ペースの排オゾンは、三方電磁弁31を介してアスピレ
ータ11aに供給される。しかし、第二の実施例とは異
なり、オゾン再循環経路15にはオゾン分解器30が設
けられておらず、その代わりに、オゾン反応触媒を充填
したオゾン反応器40が吐出管12に配置されている。
オゾン反応触媒としては、オゾンから活性酸素を放出さ
せる反応を触媒し、水に溶解せず、且つ人体に悪影響を
与えないものであれば如何なるものを用いてもよい。こ
のような触媒としては遷移金属の酸化物、例えば酸化チ
タン(TiO2)が好ましい。
【0033】上記第三の実施例では、アスピレータ11
aでオゾンを添加された循環水がオゾン反応器40を通
過する。その際、オゾン反応触媒の作用によって、オゾ
ンの溶解が促進される。このときの溶解促進のメカニズ
ムには、添加されたオゾンからの活性酸素の放出が反応
触媒によって促進されるプロセスが含まれる。その結
果、オゾン反応器40は次の二つの効果を発揮する。第
一に、循環水に添加されたオゾンからの発生期の酸素の
放出効率を高めるので、吐出管12aの中でのオゾン殺
菌効果を向上することができる。第二には、オゾンの分
解を促進して、浴槽デッドスペース内の排オゾン濃度を
低減することができる。従って、第二の実施例の場合と
同様、浴槽デッドスペース内の排オゾン濃度の上昇を回
避しつつ、オゾナイザー14の能力を高くすることがで
きる。
【0034】図6は、本発明の第四の実施例になるオゾ
ン殺菌装置の要部を示す説明図である。この実施例は、
図5に示した第三の実施例における殺菌能力を更に改善
したものである。図示のように、この実施例では戻し管
10をアスピレータ11aの手前で二つの流路に分岐さ
せる。その一方は、上記の実施例と同様に、アスピレー
タ11aを通って吐出管12aに至る循環路を形成す
る。吐出管12aには、図5の実施例で述べたのと同じ
オゾン反応器30を設ける。他方の分岐管は、アスピレ
ータ11aおよびオゾン反応器40を迂回して、吐出管
12aに合流するバイパス管41を形成している。従っ
て、この実施例では、循環水のうちの一部のみがオゾン
殺菌を受けることになる。
【0035】この第四の実施例によれば、既述した実施
例の場合と同じ濃度および同じ量のオゾンを用いて、循
環水の一部のみをオゾン殺菌することになる。従って、
オゾン反応器40を通る循環水に対する殺菌効果は、既
述した実施例の場合よりも強くなり、この循環水部分に
ついては、より完全な殺菌を行うことができる。一方、
バイパス管41を通る循環水は殆どオゾン殺菌を受けな
いことになる。しかし、浴槽のお湯は常に循環している
から、バイパス管41を通過したお湯も、いずれはオゾ
ン反応器30を通過して、高いオゾン殺菌を受けること
になる。
【0036】以上のように、一般に24時間風呂と称さ
れる循環式風呂に適用した上記実施例のオゾン殺菌装置
によれば、オゾンガスの殺菌能力を充分に活用してその
殺菌効果を高めることができる。従って、24時間風呂
で現在問題になっているレジオネラ菌の繁殖を防止する
ためにも有効な手段となり得るものである。
【0037】また、本発明のオゾン殺菌装置は循環式風
呂への適用にのみ限定されるものではなく、例えばビル
の貯水槽やクーリングタワー等のように、貯水槽に貯留
されている水であれば、如何なる場合においても、これ
を殺菌する手段として同様に適用することができる。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
容器の中に貯留されている水を循環させながらオゾン殺
菌するための装置において、オゾン発生器の能力を高め
ることなく、オゾンの殺菌能力を充分に活用して殺菌消
毒効果を高めることができる等、顕著な効果を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】循環式風呂に適用した、本発明の一実施例にな
るオゾン殺菌装置を示す説明図である。
【図2】図1の実施例における要部を示す説明図であ
る。
【図3】従来例に対する、図1の実施例の改善効果を説
明するための図である。
【図4】本発明の第二の実施例になるオゾン殺菌装置を
示す説明図である。
【図5】本発明の第三の実施例になるオゾン殺菌装置を
示す説明図である。
【図6】本発明の第四の実施例になるオゾン殺菌装置を
示す説明図である。
【図7】循環式風呂に適用されている従来のオゾン殺菌
装置を示す説明図である。
【図8】図7の従来例におけるオゾナイザーの運転パタ
ーンを示す図である。
【符号の説明】
1…浴槽、2…お湯、3…蓋、4…吸引管、5…ポン
プ、6…配管、7…ヒータ、8…配管、9…濾過器、1
0…戻し管、11a…アスピレータ、12a…吐出管、
13…オゾン供給管、14…オゾナイザー、15…オゾ
ン再循環パイプ、21…ケーシング、22…逆止め弁、
23…螺旋状の邪魔板、30…オゾン分解器、31…三
方電磁弁、40…オゾン反応器、41…バイパス管
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/50 560 C02F 1/50 560Z A47K 3/00 A47K 3/00 K A61H 33/00 A61H 33/00 F G A61L 2/20 A61L 2/20 J B01D 35/027 B01F 3/04 F B01F 3/04 5/04 5/04 B01J 21/06 M B01J 21/06 B01D 35/02 J

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯留水のオゾン殺菌装置であって:閉鎖
    された貯留槽に収容されている水を吸入口から汲み上
    げ、該汲み上げた水を浴槽内に配置した噴出口から噴出
    させて、再び貯留されている水の中に戻すように循環さ
    せるための循環路と;前記貯留槽の外に配置され、且つ
    前記循環路の中を流れる循環水が通過するように前記循
    環路の中に設けられたアスピレータと;該アスピレータ
    の陰圧発生ルーメンに設けたガス導入ポートに、オゾン
    供給管を介して接続されたオゾン発生器と;一端が前記
    アスピレータの陰圧発生ルーメンに設けたガス導入ポー
    トに接続され、他端が前記浴槽内のデッドスペース内に
    開口しているオゾン再循環パイプとを具備し;前記アス
    ピレータによって、前記ガス導入ポートから流入したオ
    ゾンガスと前記循環水とを混合し、オゾンガスを循環水
    に接触溶解させるようにしたことを特徴とするオゾン殺
    菌装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のオゾン殺菌装置であっ
    て、前記循環路のうち、前記アスピレータから噴出口に
    至る経路の内部に設けられた乱流発生手段を具備したオ
    ゾン殺菌装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のオゾン殺菌装
    置であって、前記オゾン再循環パイプに、オゾンガスを
    分解する触媒を充填したオゾン分解器を設けたオゾン殺
    菌装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のオゾン殺菌装
    置であって、前記アスピレータでオゾンを添加された後
    の前記循環路に、オゾンからの活性酸素の発生反応を促
    進する触媒を充填したオゾン反応器を設けたオゾン殺菌
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載のオゾン殺菌装
    置であって、前記オゾン供給管およびオゾン再循環パイ
    プを、共通の三方弁を介して前記アスピレータの陰圧発
    生ルーメンに接続し、前記オゾン発生器からアスピレー
    タにオゾンが供給されている間は、オゾン再循環パイプ
    からのガスの再循環を停止するようにしたオゾン殺菌装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか1項に記載のオゾ
    ン殺菌装置であって:前記貯留槽が浴槽であり、該浴槽
    は取り外し可能な蓋で閉鎖されることと;前記循環路に
    は、前記アスピレータの前に、前記循環水を入浴可能な
    所定の温度に加熱するためのヒータおよび循環水を濾過
    するための濾過器が設けられていることとを特徴とする
    オゾン殺菌装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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