JP4165289B2 - 有機性廃液の好気性処理方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は有機性廃液を好気性処理するための処理方法および装置、特に好気性処理槽内の混合液を取り出して第1のエゼクタに供給し、酸素含有ガスを吸入して好気性処理する有機性廃液の好気性処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機性廃液の処理方法として、有機性廃液を生物汚泥と混合した状態で、好気性処理槽において酸素含有ガスにより好気性処理する方法が広く行われている。このような好気性処理方法には、活性汚泥処理方法といわれる方法として、下水などの低濃度の有機性廃液を好気性処理する方法のほかに、高濃度の有機性汚泥を好気性処理する好気性消化法なども含まれる。またこのような好気性処理方法では、余剰汚泥の発生量を減少させるために汚泥を引き抜き、引抜汚泥をオゾン処理等により易生物分解性に改質して、改質汚泥を好気性処理槽に返送する方法も行われている。
【0003】
ところが改質汚泥はそれ自体発泡性が強く、改質汚泥の分解過程で発泡性物質が生産される場合もあり、また改質汚泥を酸化分解するためには汚泥減量を行わない場合より散気量を増やす必要があるため、生物反応槽における発泡が著しく、泡が汚泥を含み、発泡スカムが発生する。このような発泡スカムにより排気管が汚損または閉塞し、装置の運転を阻害するとともに美観を損ない、清掃の手間が増える。甚だしい場合には、生物反応に必要な汚泥が泡に姿を変えて反応槽から流出し、正常な排水処理、汚泥減量処理ができなくなるなどの問題があった。
【0004】
このような発泡スカムの問題は、生物反応槽の液温が30〜70℃となる高温汚泥消化法の場合に、特に著しい。このような発泡スカムを防止するために、消泡剤が使用されているが、消泡剤の使用は酸素溶解効率を低下させるため効率が悪く、また難分解性の消泡剤成分が生物反応槽に蓄積して処理性能を悪化させるおそれもあるので、望ましくない。
【0005】
好気性処理方法では、酸素含有ガスの供給手段として、多孔質の散気装置をとおして曝気する散気装置を用いるものと、エゼクタにより酸素含有ガスを吸入するものとがあり、後者の場合は第1のエゼクタにより酸素含有ガスを吸入し、第2のエゼクタで槽内液を吸入して混合する2段エゼクタを用いるものがあるが、いずれのものも発泡スカムの問題が発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、スカムの発生を防止し、スカムの溢流や排気管の汚損、閉塞を回避することができる有機性廃液の好気性処理方法および装置を提供することである。
本発明の別の課題は、スカム層の厚さが変化する場合にも効率的にスカムを除去して、スカムの発生を防止することができる有機性廃液の好気性処理方法および装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は次の有機性廃液の好気性処理方法および装置である。
(1) 有機性廃液を生物汚泥と混合した状態で、好気性処理槽において酸素含有ガスにより好気性処理する好気性処理工程と、
好気性処理槽内の混合液を取り出して第1のエゼクタに供給し、酸素含有ガスを吸入して気液混相流を形成する酸素含有ガス吸入工程と、
第1のエゼクタで形成された気液混相流を第2のエゼクタに供給し、好気性処理槽の液面付近のスカムを吸入して混合流を形成するスカム吸入工程と、
第2のエゼクタから吐出される混合流を好気性処理槽の液面下に循環する循環工程と
を含む有機性廃液の好気性処理方法。
(2) 好気性処理槽内の汚泥の一部を引き抜く引抜工程と、
引抜汚泥を易生物分解性に改質する改質工程と、
改質汚泥を好気性処理槽に返送する返送工程と
を含む上記(1)記載の方法。
(3)第1のエゼクタにより吸入する酸素含有ガスが加湿された酸素含有ガスである上記(1)または(2)記載の方法。
(4) 第1のエゼクタにより吸入する酸素含有ガスが、改質処理排ガスおよび/または改質汚泥により加湿された酸素含有ガスである上記(3)記載の方法。
(5) 改質がオゾン処理である上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の方法。
(6) 第2のエゼクタから吐出される混合流を下向管により好気性処理槽内下部に導く上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の方法。
(7) 好気性処理槽内の液面を、第2のエゼクタの吸入部の上下にわたって変動させて、発泡スカムおよび酸素含有ガスを吸入する上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の方法。
(8) 有機性廃液を生物汚泥と混合した状態で、酸素含有ガスにより好気性処理する好気性処理槽と、
好気性処理槽内の混合液を取り出して好気性処理槽に循環する循環路と、
循環路に設けられて混合液を供給し、酸素含有ガスを吸入して気液混相流を形成する第1のエゼクタと、
第1のエゼクタの吐出側の循環路に設けられて気液混相流を供給し、好気性処理槽の液面付近のスカムを吸入して混合流を形成し、混合流を好気性処理槽の液面下に循環する第2のエゼクタと、
を含む有機性廃液の好気性処理装置。
(9) 好気性処理槽内の汚泥の一部を引き抜き、引抜汚泥を易生物分解性に改質し、改質汚泥を好気性処理槽に返送する改質装置を含む上記(8)記載の装置。
(10)第1のエゼクタが加湿された酸素含有ガスを吸入するものである上記(8)または(9)記載の装置。
(11) 第1のエゼクタが、改質処理排ガスおよび/または改質汚泥により加湿された酸素含有ガスを吸入するものである上記(10)記載の装置。
(12) 改質装置がオゾン処理装置である上記(9)ないし(11)のいずれかに記載の装置。
(13) 第2のエゼクタから吐出される混合流を好気性処理槽内下部に導く下向管を含む上記(8)ないし(12)のいずれかに記載の装置。
(14) 好気性処理槽内の液面を、第2のエゼクタの吸入部の上下にわたって変動させる手段を含む上記(8)ないし(13)のいずれかに記載の装置。
【0008】
本発明の有機性廃液の好気性処理方法および装置において処理の対象となる有機性廃液は、有機物を含む廃液であり、下水、産業排水等の低濃度の有機物を含む廃液でもよく、またこれらの低濃度廃液の処理によって発生する汚泥やし尿等の高濃度の廃液でもよい。有機性廃液は有機物のほかに、無機物その他の成分を含んでいてもよい。汚泥としては下水、し尿、産業排水等の有機性排水の生物処理によって生成する汚泥があげられ、活性汚泥、消化汚泥などがこれに含まれる。
【0009】
本発明の有機性廃液の好気性処理方法では、このような有機性廃液を、好気性処理工程において生物汚泥と混合した状態で、好気性処理槽において酸素含有ガスにより好気性処理する。この際酸素含有ガス吸入工程において、好気性処理槽内の混合液を取り出して第1のエゼクタに供給し、酸素含有ガスを吸入して気液混相流を形成する。そしてスカム吸入工程において、第1のエゼクタで形成された気液混相流を第2のエゼクタに供給し、好気性処理槽の液面付近のスカムを吸入して混合流を形成し、循環工程おいて、第2のエゼクタから吐出される混合流を好気性処理槽の液面下に循環する。
【0010】
第1のエゼクタにより吸入する酸素含有ガスが加湿された酸素含有ガスであると、第1のエゼクタへの汚泥固着が防止されるので好ましい。第2のエゼクタから吐出される混合流を、下向管により好気性処理槽内下部に導くように循環させると、被処理液、汚泥、酸素含有ガスの混合、接触が効率化するので好ましい。好気性処理槽内の液面を、第2のエゼクタの吸入部の上下にわたって変動させて、発泡スカムおよび酸素含有ガスを吸入するようにすると、スカム層の厚さが変化する場合にも効率的にスカムを除去することができ、またスカムと酸素含有ガスを交互に吸入できるので好ましい。
【0011】
上記の好気性処理方法では、引抜工程において好気性処理槽内の汚泥の一部を引き抜き、改質工程において引抜汚泥を易生物分解性に改質し、返送工程において改質汚泥を好気性処理槽に返送すると、余剰汚泥の発生量を減少できるので好ましい。第1のエゼクタにより吸入する酸素含有ガスは、改質処理排ガスおよび/または改質汚泥により加湿された酸素含有ガスであると、処理を効率化することができる。改質はオゾン処理によるのが好ましい。
【0012】
上記の好気性処理方法に使用する本発明の有機性廃液の好気性処理装置は、有機性廃液を生物汚泥と混合した状態で、酸素含有ガスにより好気性処理する好気性処理槽と、好気性処理槽内の混合液を取り出して好気性処理槽に循環する循環路と、循環路に設けられて混合液を供給し、酸素含有ガスを吸入して気液混相流を形成する第1のエゼクタと、第1のエゼクタの吐出側の循環路に設けられて気液混相流を供給し、好気性処理槽の液面付近のスカムを吸入して混合流を形成し、混合流を好気性処理槽の液面下に循環する第2のエゼクタとを含む装置である。
【0013】
上記の処理装置は、好気性処理槽内の汚泥の一部を引き抜き、引抜汚泥を易生物分解性に改質し、改質汚泥を好気性処理槽に返送する改質装置を含むのが好ましい。改質装置がオゾン処理装置であるのが好ましい。第1のエゼクタは、加湿された酸素含有ガスを吸入する構造のものが好ましく、改質処理排ガスおよび/または改質汚泥により加湿された酸素含有ガスを吸入するものが好ましい。
【0014】
また上記の処理装置は、第2のエゼクタから吐出される混合流を好気性処理槽内下部に導く下向管を含むものが好ましい。また好気性処理槽内の液面を、第2のエゼクタの吸入部の上下にわたって変動させる手段を含む装置が好ましい。
【0015】
上記の処理装置では、有機性廃液を好気性処理槽に導入して、供給された酸素含有ガスにより好気的に生物処理し、好気性処理槽内の汚泥を取り出し循環路を通して好気性処理槽に圧送し、酸素含有ガスを第1のエゼクタにより吸入し、循環路から圧送される循環汚泥と混合して気液混相流を形成し、第1のエゼクタで形成された気液混相流を、好気性処理槽の底部に向かって下向流で通過させ、有機性廃液の好気性処理を行う。
【0016】
好気性処理は常温で行うことができるが、汚泥の好気性消化の場合のように高濃度の有機性廃液の処理を行う場合は、液温30〜70℃、好ましくは50〜60℃の高温で有機性廃液を処理するのが好ましい。酸素含有ガスとしては、空気、酸素リッチ空気、オゾン含有ガス、排オゾンガス、その他の酸素含有ガスなどが使用でき、加湿された酸素含有ガスを用いるのが好ましい。
【0017】
好気性処理槽内の汚泥の一部を引き抜き、この引抜汚泥をオゾン処理装置などの改質処理装置において易生物分解性に改質して、改質処理汚泥を好気性処理槽に供給して好気性処理することができる。このときオゾン処理排ガスまたは改質汚泥等の湿度成分を含むガスなどの湿度成分を、酸素含有ガスに加えて酸素含有ガスを加湿し、加湿された酸素含有ガスを第1のエゼクタに供給することができる。
【0018】
第1のエゼクタは、加湿された酸素含有ガスを吸入して気液混相流を形成するように循環路の吐出端に設けられ、かつスロート端部を好気性処理槽内の汚泥中に突入させて気液混相流を汚泥中に噴射するように設けるのが好ましい。この場合、第1のエゼクタから吐出される気液混相流を利用して好気性処理槽の液面付近のスカムを吸入して混合流を形成するように水没して設けられ、かつ下向管に連結されて設けられる第2のエゼクタを設けるのが好ましい。第2のエゼクタを設けることにより、酸素含有ガスの溶解率をさらに向上させることができる。
【0019】
第1のエゼクタは、酸素含有ガス供給路から供給される酸素含有ガスを吸入して、循環路を循環する汚泥と混合し、汚泥中に微細気泡として分散させるとともに、この第1のエゼクタのスロートを第2のエゼクタのノズルとして用いることにより、第1のエゼクタのスロートから吐出される気液混相流の勢いを利用して液面付近のスカムを吸入して混合することができる。第1のエゼクタを用いて循環汚泥中に酸素含有ガスを吸入すると、循環汚泥の勢いと吸入された酸素含有ガスの勢いが合わさって強大な勢いの気液混相流が形成されるので、その混相流を第1のエゼクタのスロートから、これに直結した第2のエゼクタに直接噴出させると、生成直後の気液混相流の勢いをそのまま利用してスカムの吸入を行うことができる。
【0020】
第2のエゼクタを設けた場合、気液混相流の勢いを利用して好気性処理槽の液面付近のスカムを吸入できるとともに、吸入されるスカムの勢いを利用して気泡をさらに細分化することができる。このように気泡を細分化した状態でも緩やかな撹拌下におくと気泡が合一しやすいが、筒状の下向管を下向流で通過させると、気液の上昇力に反する方向に汚泥が流れるため気泡が激しく撹拌され、スカムの細分化とともに、気泡の合一を防止して酸素の溶解性を高くできる。
【0021】
第1のエゼクタは循環路の末端であって、好気性処理槽の特に曝気部の液面より上部に、スロートの端部が液面下に突入するように設けるのが好ましい。第1のエゼクタは循環路の末端に設けられるノズルと、このノズルを囲むように設けられる吸入室と、吸入室に開口する吸気口と、吸入室の先端に液面に突入するように形成されるスロートとから構成することができる。
第2のエゼクタは第1のエゼクタのスロートをノズルとし、このノズルに対向するように汚泥中に設けられるスロートと、ノズルおよびスロート間に形成される吸液口とから構成することができる。
【0022】
第1のエゼクタは汚泥を噴射することにより気体を吸入する第1のエゼクタであり、第2のエゼクタは汚泥を噴射することによりスカムを吸入する第2のエゼクタである。第1のエゼクタのノズルはそのスロートに対向するように上下方向の直線上に設けると、循環汚泥の勢いを減殺しないので好ましい。第1のエゼクタのスロートすなわち第2のエゼクタのノズルも第2のエゼクタのスロートに対向するように、上下方向の直線上に設けると気液混相流の勢いを減殺しないので好ましい。第1のエゼクタのスロートは先端を絞らないで管状の状態で開口させると、気液混相流の勢いを減殺しないので好ましい。第2のエゼクタのスロートは中間部を絞り、吸入側および吐出側を拡管したものが好ましい。吐出側には拡管した口径の下向管が好気性処理槽底部に開口するように接続される。
【0023】
好気性処理槽内の汚泥の一部を引き抜き、この引抜汚泥を易生物分解性に改質する改質処理装置を設ける場合、改質処理装置としては、引抜汚泥に薬剤および/またはエネルギーを加えて易生物分解性に改質する装置であれば任意の装置を採用することができる。例えば、オゾン処理による改質処理装置(オゾン処理装置)、過酸化水素処理による改質処理装置、酸処理による改質処理装置、アルカリ処理による改質処理装置、加熱処理による改質処理装置、高圧パルス放電処理装置、ボールミル、コロイドミル等のミルによる磨砕処理装置、これらを組合せた改質処理装置等を採用することができる。改質処理装置としてはオゾン処理装置が、処理操作が簡単かつ処理効率が高く、しかも排オゾンガスを第1のエゼクタに供給する酸素含有ガスとして利用できるので好ましい。
【0024】
オゾン処理装置としては、消化槽から引き抜いた引抜汚泥をオゾンと接触させてオゾン処理することができる装置が利用できる。オゾンの酸化作用により汚泥は易生物分解性に改質される。オゾン処理はpH5以下の酸性領域で行うと酸化分解効率が高くなる。このときのpHの調整は、硫酸、塩酸または硝酸などの無機酸をpH調整剤として添加するのが好ましい。pH調整剤を添加する場合、pHは3〜4に調整するのが好ましい。
【0025】
オゾン処理は、引抜汚泥をそのまま、または必要により遠心分離機などで濃縮した後pH5以下に調整し、オゾンと接触させることにより行うことができる。接触方法としては、オゾン処理槽に汚泥を導入してオゾンを吹込む方法、機械攪拌による方法、充填層を利用する方法などが採用できる。オゾンガスとしてはオゾン化酸素、オゾン化空気などのオゾン含有ガスが使用できる。オゾンの使用は被処理汚泥固形物あたり0.1〜10重量%、好ましくは1.5〜5重量%とするのが望ましい。オゾン処理により生物汚泥は酸化分解されて、BOD成分に変換される。
【0026】
改質処理としての過酸化水素処理装置としては、引抜汚泥を改質処理槽に導き、過酸化水素を混合して改質処理することができる装置が利用できる。過酸化水素の使用量は0.001〜0.2g−H2O2/g−SSとする。このとき引抜汚泥に塩酸などの酸を添加してpH3〜5とすることが好ましく、この場合の過酸化水素の使用量は0.001〜0.07g−H2O2/g−SSとするのが好ましい。反応を促進するために、加温したり第1鉄イオンなどの触媒を添加してもよい。
【0027】
改質処理としての酸処理装置としては、引抜汚泥を改質処理槽に導き、塩酸、硫酸などの鉱酸を加え、pH2.5以下、好ましくはpH1〜2の酸性条件下で所定時間滞留させて改質することができる装置が利用できる。滞留時間としては、例えば5〜24時間とする。この際汚泥を加熱、例えば50〜100℃に加熱すると改質が促進されるので好ましい。
【0028】
改質処理方法としてのアルカリ処理装置としては、引抜汚泥を改質処理槽に導き、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリを汚泥に対して0.1〜1重量%加え、所定時間滞留させて改質することができる装置が利用できる。滞留時間は0.5〜2時間程度で汚泥は易生物分解性に改質される。この際汚泥を加熱し、例えば50〜100℃に加熱すると改質が促進されるので好ましい。
【0029】
改質処理方法としての加熱処理装置としては、加熱処理単独で行う装置を利用することもできるが、酸処理またはアルカリ処理と組合せて行うことができる装置を利用するのが好ましい。加熱処理を単独で行う場合は、例えば温度70〜100℃、滞留時間2〜3時間とすることができる。
【0030】
高電圧のパルス放電処理装置は、電極間隔3〜10mm、好ましくは4〜8mmのタングステン/トリウム合金等の+極と、ステンレス鋼等の−極間に汚泥を存在させ、印加電気10〜50kV、好ましくは20〜40kV、パルス間隔20〜80Hz、好ましくは40〜60Hzでパルス放電を行い、汚泥は順次循環させながら改質することができる装置が利用できる。
【0031】
このようにして易生物分解性に改質した改質汚泥は、好気性処理槽に戻して好気性生物処理を行い、微生物に同化させて分解する。これにより汚泥の容積を減少させることができる。改質処理排ガスおよび/または改質汚泥は、酸素含有ガスを加湿する成分として用いることができるが、改質汚泥を好気性処理槽に戻すとともに、改質処理排ガスを加湿用の成分として供給することもできる。
【0032】
改質処理装置としてオゾン処理装置を設ける場合は、オゾン処理によって生成する排オゾンガスは汚泥と接触して高湿度となっているため、排オゾンガスを加湿用のガスとして使用することができる。好気性処理槽で必要な酸素量が、排オゾンガス中の酸素で十分まかなえるときは、排オゾンガスが、加湿用のガスと酸素含有ガスを兼ねることができる。この場合排オゾンガスを酸素含有ガスとして利用することができるので、排オゾンガスの分解装置も不要となり、有利である。
【0033】
本発明では、好気性処理槽の汚泥を取り出し、循環路を通して好気性処理槽に循環する際、第1のエゼクタの吸引力により酸素含有ガスが吸入されて気液混相流が生成するので、この気液混相流を第2のエゼクタのスロートに向けて噴射することにより、その勢いを利用して好気性処理槽の液面付近のスカムを吸入し、分散させて好気性処理槽に循環させるとともに、気泡を細分化し酸素を溶解させることができる。
【0034】
これにより好気性処理槽におけるスカムの発生を防止し、スカムの溢流や排気管の汚損、閉塞を回避することができる。引抜汚泥を易生物分解性に改質して好気性処理槽に返送する場合、特にオゾン処理により改質する場合は発泡性が高く、スカムが発生しやすいが、この場合でもスカムが吸入されて好気性処理槽の液面下に循環するため、スカムの発生が防止される。
【0035】
好気性処理槽内の液面を第2のエゼクタの吸入部の上下にわたって変動させて、発泡スカムおよび酸素含有ガスを吸入すると、スカム層の厚さが変化する場合にも効率的にスカムを除去することができる。好気性処理槽内の液面を第2のエゼクタの吸入部の上下にわたって変動させるためには、好気性処理槽内の混合液の取出口を複数個設け、取出口を切り換えて液面を変動させてもよく、また1個の取出口を設け、被処理液の導入と処理液の排出を交互に行うことにより、液面を変動させることもできる。
【0036】
第2のエゼクタの機能は、発泡スカムの吸引に限定されず、液面の上下への移動に伴って、同時または随時に、好気性処理槽内の液面上の酸素含有ガスを吸引して汚泥への酸素供給を行ったり、また液面下の汚泥液を吸引して、エゼタタ管内に乱流を作ることによりエゼクタで吸引した気泡のさらなる微細化を行うことができる。すなわち好気性処理槽の液面を、第2のエゼクタの吸引部の上下に変化させることにより、同時または随時に、酸素含有ガス、発泡スカム、汚泥液を吸引させることができ、液面が固定されている場合と比較して、発泡スカム層の厚さが変化しても効率的にスカムを吸引でき、スカム吸引部の高さの設計、施工が不適切でスカムをうまく吸引できないようなミスを防ぐことができる。
【0037】
上記の処理装置では循環路の末端に第1のエゼクタを設けて気液混相流を生成させ、その吐出流を好ましくは直接第2のエゼクタに噴射しスカムを吸入して循環するため、スカムの生成を防止できるとともに、気液混相流の勢いを利用して汚泥を大量に吸入して混合して酸素を溶解することができ、圧力損失も少ない。これによりエネルギー消費率が低く、効率よく酸素含有ガスを溶解し、溶存酸素濃度を高く維持して効率よく好気性処理を行うことができる。
【0038】
本発明では、2個のエゼクタにより酸素を効率よく溶解することができるため、汚泥のような高濃度の有機性廃液の好気性処理に適しているが、低濃度の有機性廃液の好気性処理にも適用でき、特に低濃度の有機性廃液の高負荷処理にも適用すると、効率よく好気性処理を行うことができる。好気性処理された処理液はそのまま排出してもよいが、必要により他の好気性処理、遠心分離、膜分離などの後処理を行うこともできる。
【0039】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明の有機性廃液の好気性処理方法および装置によれば、第1のエゼクタで形成された気液混相流を第2のエゼクタに供給し、好気性処理槽の液面付近のスカムを吸入して循環するようにしたので、スカムの発生を防止し、スカムの溢流や排気管の汚損、閉塞を回避することができる。
また好気性処理槽内の液面を第2のエゼクタの吸入部の上下にわたって変動させて、発泡スカムおよび酸素含有ガスを吸入することにより、スカム層の厚さが変化する場合にも効率的にスカムを除去して、スカムの発生を防止することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は実施形態の好気性消化処理装置の系統図であり、引抜汚泥をオゾン処理し、オゾン処理排ガスを湿度成分含有ガスとして利用する場合の例である。
【0041】
図1において、1は好気性処理槽であって、隔壁2により曝気部3と汚泥取出部4に区画されており、ポンプ5を有する循環路6が汚泥取出部4の底部から曝気部3の上部に連絡している。循環路6の吐出端に第1のエゼクタ7、第2のエゼクタ8および筒状の下向管9が垂直方向下向きに直結するように設けられている。
【0042】
第1のエゼクタ7は、循環路6の末端であって好気性処理槽1の曝気部3の液面10より上方に、スロート11の先端部が曝気部3の液面10付近に伸びるように設けられている。第1のエゼクタ7は循環路6の末端に設けられるノズル12と、このノズル12を囲むように設けられる吸入室13と、吸入室13に開口する吸気口14と、吸入室13の先端に液面10付近に伸びるように形成されるスロート11とから構成され、吸気口14には酸素含有ガス供給路15が連絡している。
【0043】
第2のエゼクタ8は、第1のエゼクタ7のスロート11をノズルとし、このノズルに対向するように汚泥中に設けられるスロート16と、ノズル(11)およびスロート16間に形成される吸入口17とから構成され、吸入口17は曝気部3の液面10付近に開口している。
第1のエゼクタ7は循環汚泥を噴射することにより酸素含有ガスを吸入するように構成され、第2のエゼクタ8は気液混相流を噴射することにより曝気部3の液面10付近のスカム20を吸入するように構成されている。
【0044】
第1のエゼクタ7のノズル12はスロート11に対向するように上下方向の直線上に設けられ、循環汚泥の勢いを減殺しないようにされている。第1のエゼクタ7のスロート(すなわち第2のエゼクタ8のノズル)11もスロート16に対向するように、上下方向の直線上に設けられ、気液混相流の勢いを減殺しないようにされている。第1のエゼクタ7のスロート11は先端を絞らないで管状の状態で開口させ、気液混相流の勢を減殺しないようにされている。第2のエゼクタ8のスロート16は中間部に最狭部21、吸入側および吐出側に拡管部22、23が形成されている。拡管部23の吐出側には拡管した口径の下向管9が曝気部3の底部に開口するように接続されている。
【0045】
曝気部3には被処理液供給路25が連絡している。汚泥取出部4は、隔壁2に形成された連通孔24により曝気部3と連通するように設けられている。汚泥取出部4には、第2のエゼクタ8の吸入口17より若干低い位置に開口する流出口26a、および若干高い位置に開口する流出口26bが設けられ、それぞれ弁28a、28bを有する処理液路27a、27bに連絡している。好気性処理槽1の曝気部3は実質的に密閉構造となっていて、上部には排ガス路29が設けられている。
【0046】
31はオゾン処理装置であり、オゾンガス供給路32が連絡するとともに、曝気部3の下部から汚泥引抜路33が連絡している。オゾン処理装置31は、反応槽内の汚泥を循環してスプレーし、オゾン処理するように構成されている。オゾン処理装置31の上部からオゾン処理物供給路34が酸素含有ガス供給路15に、排ガスおよび改質汚泥の混合物を加湿用成分として供給するように連絡している。
【0047】
上記の構成において、オゾン処理物供給路34から酸素含有ガス供給路15に、排ガスを加湿用成分として供給するようにし、オゾン処理装置31の下部からオゾン処理汚泥返送路34aを被処理液供給路25に連絡して、オゾン処理汚泥を好気性処理槽1の曝気部3返送するようにしてもよい。汚泥引抜路33には余剰汚泥排出路35を設けても良い。36、37、38は弁である。
【0048】
図1の好気性消化処理装置では、弁28aを開いて流出口26aから汚泥取出部4の処理液を取り出し、曝気部3の液面10を第2のエゼクタ8の吸入口17より低い位置に設定する。この状態で被処理液を被処理液供給路25から曝気部3に導入し、ポンプ5を駆動して汚泥取出部4から汚泥を取り出し、循環路6を通して好気性処理槽1の曝気部3に循環すると、循環汚泥は第1のエゼクタ7のノズル12から吸入室13を通してスロート11に噴射され、この時の吸引力により加湿された酸素含有ガスが酸素含有ガス供給路15から吸気口14を通して吸入されて気液混相流が生成し、スロート11から吐出される。
【0049】
このとき気液混相流は第2のエゼクタ8のスロート16に向けて噴射することにより、その勢いを利用して吸入口17から曝気部3の液面10上のスカム20を吸入し、気液混相流と混合してスカム20を細分化すると同時に、気泡も細分化して酸素含有ガスを溶解させる。第2のエゼクタ8のスロート11から吐出される混合流はさらに下向管9を下向流で通過することにより気泡の上昇力を利用して気泡を強く撹拌し、気泡の細分化状態で下向管9の端部から曝気部3内に放出する。
【0050】
これにより曝気部3に導入された被処理液は曝気部3内の汚泥と混合され、吸入される酸素含有ガスにより曝気を受け、微生物の作用により有機物等の被酸化成分が酸化分解される。第2のエゼクタ8に吸入されたスカム20は細分化されて曝気部3内の混合液中に分散し、スカム20の増加が防止される。下向管9から放出される気泡は、を上昇する間にも混合液中に溶解する。曝気部3内の混合液は隔壁2の連通孔24から汚泥取出部4に流れる。汚泥取出部4では固液分離が行われ、液面付近の分離液が流出部26aから処理液路27aを通って流出する。曝気部3の混合液は30〜70℃に維持し、高温消化処理するのが好ましい。
【0051】
曝気部3内のスカム20がなくなると、第2のエゼクタ8は曝気部3内のガスを吸入して酸素の溶解効率を高めるが、スカム20が存在する場合でも、吸入口17より低い位置に液面10を設定することにより、曝気部3内のガスの吸入が可能である。弁27aを閉じ、弁27bを開くと、曝気部3の液面10は吸入口17より高い位置に設定され、液面10より低い位置に存在する混合液が吸入されて循環し、気泡の細分化により酸素含有ガスの溶解効率が向上し、好気性処理が向上する。
【0052】
上記好気性処理と並行して汚泥のオゾン処理を行う。すなわちオゾン処理装置31に、汚泥引抜路33から汚泥(槽内液)を引き抜き、この引抜汚泥をオゾンガス供給路32から供給するオゾンガスと接触させてオゾン処理し、引抜汚泥を易生物分解性に改質する。オゾン処理装置31の排ガスおよび改質汚泥の混合物は、オゾン処理物供給路34から酸素含有ガス供給路15に加湿用成分として供給し、酸素含有ガスと混合して曝気部3に送る。
【0053】
オゾン処理排ガスが曝気に必要かつ十分な酸素を含む場合は、酸素含有ガス供給路15からの酸素含有ガスの供給は不要である。またオゾン処理装置31で排ガスおよび改質汚泥を分離し、オゾン処理汚泥返送路34aからオゾン処理汚泥を取り出して被処理液供給路25から曝気部3に戻し、排オゾンガスをオゾン処理物供給路34から酸素含有ガス供給路15に加湿用成分として供給することもできる。
【0054】
第1のエゼクタ7に加湿された酸素含有ガスを供給することにより、吸入室13内付近における汚泥の乾燥固化は防止され、これにより流路の閉塞は生じなくなり、また固化物を取り除くための清掃間隔も長くなり、長期間安定して効率よく好気性消化処理を行うことができる。酸素含有ガスを加湿するためには、オゾン処理排ガスまたは改質汚泥に代えて他の加湿用成分として供給することもできる。
【0055】
オゾン処理された改質汚泥を好気性処理槽1に返戻することにより、易生物分解性に改質された汚泥が好気性処理されるので、汚泥の減容化率は向上する。好気性処理された処理液は処理液路27から排出されるが、必要により他の好気性処理、遠心分離、膜分離などの他の後処理を行うことができる。余剰汚泥が生じる場合は、余剰汚泥排出路35から排出することができる。
【0056】
上記の装置では循環路6の末端に第1のエゼクタ7を設けて気液混相流を生成させ、その吐出流を直接第2のエゼクタ8に噴射して好気性処理槽1上部の汚泥を吸入して混合するため、圧力損失が少なく、気液混相流の勢いを利用して汚泥を大量に吸入して混合できる。さらに混合流は下向管9で気泡の上昇力に反する方向に流れるため気泡は強く撹拌され、効率よく酸素含有ガスを溶解することができる。下向管9を出た混合流は大量の微細な気泡を含んで上昇する間に酸素含有ガスが汚泥中に溶解する。これによりエネルギー消費率が低くて効率よく酸素含有ガスを汚泥中に溶解することができる。
【0057】
【実施例】
次に本発明の実施例について説明する。
実施例および比較例は、活性汚泥処理法の余剰汚泥の好気性消化に適用した例であり、それぞれ次の共通の試験条件下に試験を行った。
【0058】
共通の試験条件
供試汚泥:食品工場排水処理場(活性汚泥法)余剰汚泥を遠心濃縮したもの
MLSS濃度:35000〜42000mg/L
汚泥投入量:150L/dを好気性処理槽に投入
好気性処理槽容量: 2000L
【0059】
オゾン処理:好気性処理槽内液288L/dを連続的に引抜き、硫酸でpH3.0〜3.5に調整後、オゾン処理し、好気性処理槽に戻した。オゾン注入量は、3%・ozone/VSSとした。
【0060】
汚泥の馴養:上記の条件で好気性処理槽1m3あたりの排オゾンガスの流量を0.18Nm3/h、酸素濃度90%として、60日間馴養運転を行ったあと、条件を変更して比較試験を行った。
【0061】
汚泥の減量性能:一定量の汚泥を引き抜き、遠心濃縮機で遠心分離した上澄液を廃棄し、被処理汚泥の投入に伴う水位上昇と相殺させた。この際生ずる濃縮汚泥は、好気性処理槽に返送した。好気性処理槽に投入された汚泥の積算量と、廃棄した上澄液に含まれるSS分の積算量から計算される汚泥減量率は、95%以上であった。
【0062】
著しい発泡の有無の判定基準:装置のフリーボード高さ(液面から装置上縁までの高さ)をこの種の好気性処理槽の典型値である700mmとし、図1に示した排ガス路29への泡の溢流の有無をもって、著しい発泡の有無の判定基準とした。
【0063】
実施例1:
図1に示した装置で処理を行い、第2のエゼクタ8の吸入口17の開口下端の高さを、流出口26a(流出口26bは省略)で決定される最低液面より150mm上部とした。被処理汚泥投入工程と消化汚泥引抜き工程を同時でなく、交互に行うことにより、好気性処理槽1の液面10が前記最低液面と、第2のエゼクタ8の吸入口17よりも上部との間を往復して変動するようにした。
【0064】
比較例1:
実施例1と同様の装置において、第2のエゼクタ8を下方にずらして設置し、第2のエゼクタ8の吸入口17が、常に最低液位の下にあるようにして運転を行った。
【0065】
実施結果:
実施条件と結果を表1に示した。
【表1】
【0066】
表1より、比較例1では著しい発泡が認められるが、実施例1では著しい発泡が認められない。実施例1において比較例1よりも好気性処理槽DOが上昇した理由は、第2のエゼクタ8から吸引された発泡スカムや好気性処理槽内の空気に含まれる酸素がDO上昇に貢献したためと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施形態の好気性処理装置の系統図である。
【符号の説明】
1 好気性処理槽
2 隔壁
3 曝気部
4 汚泥取出部
5 ポンプ
6 循環路
7 第1のエゼクタ
8 第2のエゼクタ
9 下向管
10 液面
11 スロート
12 ノズル
13 吸入室
14 吸気口
15 酸素含有ガス供給路
16 スロート
17 吸入口
20 スカム
21 最狭部
22、23 拡管部
24 連通孔
25 被処理液供給路
26a、26b 流出口
27a、27b 処理液路
28a、28b、36、37、38 弁
29 排ガス路
31 オゾン処理装置
32 オゾンガス供給路
33 汚泥引抜路
34 オゾン処理物供給路
34a オゾン処理汚泥返送路
35 余剰汚泥排出路
Claims (14)
- 有機性廃液を生物汚泥と混合した状態で、好気性処理槽において酸素含有ガスにより好気性処理する好気性処理工程と、
好気性処理槽内の混合液を取り出して第1のエゼクタに供給し、酸素含有ガスを吸入して気液混相流を形成する酸素含有ガス吸入工程と、
第1のエゼクタで形成された気液混相流を第2のエゼクタに供給し、好気性処理槽の液面付近のスカムを吸入して混合流を形成するスカム吸入工程と、
第2のエゼクタから吐出される混合流を好気性処理槽の液面下に循環する循環工程と
を含む有機性廃液の好気性処理方法。 - 好気性処理槽内の汚泥の一部を引き抜く引抜工程と、
引抜汚泥を易生物分解性に改質する改質工程と、
改質汚泥を好気性処理槽に返送する返送工程と
を含む請求項1記載の方法。 - 第1のエゼクタにより吸入する酸素含有ガスが加湿された酸素含有ガスである請求項1または2記載の方法。
- 第1のエゼクタにより吸入する酸素含有ガスが、改質処理排ガスおよび/または改質汚泥により加湿された酸素含有ガスである請求項3記載の方法。
- 改質がオゾン処理である請求項2ないし4のいずれかに記載の方法。
- 第2のエゼクタから吐出される混合流を下向管により好気性処理槽内下部に導く請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
- 好気性処理槽内の液面を、第2のエゼクタの吸入部の上下にわたって変動させて、発泡スカムおよび酸素含有ガスを吸入する請求項1ないし6のいずれかに記載の方法。
- 有機性廃液を生物汚泥と混合した状態で、酸素含有ガスにより好気性処理する好気性処理槽と、
好気性処理槽内の混合液を取り出して好気性処理槽に循環する循環路と、
循環路に設けられて混合液を供給し、酸素含有ガスを吸入して気液混相流を形成する第1のエゼクタと、
第1のエゼクタの吐出側の循環路に設けられて気液混相流を供給し、好気性処理槽の液面付近のスカムを吸入して混合流を形成し、混合流を好気性処理槽の液面下に循環する第2のエゼクタと、
を含む有機性廃液の好気性処理装置。 - 好気性処理槽内の汚泥の一部を引き抜き、引抜汚泥を易生物分解性に改質し、改質汚泥を好気性処理槽に返送する改質装置を含む請求項8記載の装置。
- 第1のエゼクタが加湿された酸素含有ガスを吸入するものである請求項8または9記載の装置。
- 第1のエゼクタが、改質処理排ガスおよび/または改質汚泥により加湿された酸素含有ガスを吸入するものである請求項10記載の装置。
- 改質装置がオゾン処理装置である請求項9ないし11のいずれかに記載の装置。
- 第2のエゼクタから吐出される混合流を好気性処理槽内下部に導く下向管を含む請求項8ないし12のいずれかに記載の装置。
- 好気性処理槽内の液面を、第2のエゼクタの吸入部の上下にわたって変動させる手段を含む請求項8ないし13のいずれかに記載の装置。
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