JPH1024386A - クリームはんだ材料およびその製造方法 - Google Patents

クリームはんだ材料およびその製造方法

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JPH1024386A
JPH1024386A JP8181038A JP18103896A JPH1024386A JP H1024386 A JPH1024386 A JP H1024386A JP 8181038 A JP8181038 A JP 8181038A JP 18103896 A JP18103896 A JP 18103896A JP H1024386 A JPH1024386 A JP H1024386A
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flux
cream solder
solder material
bubbles
gas
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JP8181038A
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Haruto Nagata
治人 永田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/34Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
    • H05K3/3457Solder materials or compositions; Methods of application thereof
    • H05K3/3485Applying solder paste, slurry or powder

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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子回路基板上への狭ピッチクリームはんだ
印刷において、ダレによる印刷ブリッジや、版抜け不良
といった印刷不良を低減し、印刷品質を改善することを
目的とする。 【解決手段】 クリームはんだ材料中のフラックス製造
時において、微細な気泡を混入させることにより、クリ
ームはんだ材料の形状保持性や版抜け性といった印刷特
性が向上し、狭ピッチ印刷品質が改善できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子回路基板上への
電子部品のはんだ付けに用いるクリームはんだ材料およ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クリームはんだ材料はフラックスとはん
だ粉末から構成されており、従来の製造方法において
は、まずロジン(松やに)、活性剤、増粘剤、溶剤など
を混合して加熱・溶解して自然放置もしくはスターラー
などの攪拌手段を使って攪拌しながら冷却していた。こ
の冷却時においては、フラックス中に気体が混入しない
ように取扱われていた。そして、フラックスの温度が室
温まで下がった時点で、はんだ粉末と混合・攪拌し、ク
リームはんだ材料が完成されることが知られている。
【0003】図20に従来のクリームはんだ材料の構成
を示す断面図が示されている。前述したように、はんだ
粉末i1とフラックスi2から構成されており、はんだ
粉末の形状としては、球形のものが多く用いられてお
り、粉末とフラックスの重量比はおおよそ9:1となる
ように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このクリームはんだ材
料は、金属製スクリーンマスクを用いた印刷により、回
路基板上にファインピッチで供給されるが、このとき、
ダレによる隣接パターンとのショートやマスク開口から
の抜け不良といった印刷不良が発生しないことが要求さ
れている。
【0005】本発明はクリームはんだ材料を基板上へ印
刷する時の印刷不良を低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、クリームはんだ材料製造の際にクリームは
んだ中に気泡を混入するようにしたものである。これに
より良好な印刷品質が得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、はんだ粉末とペースト状のフラックスとから構成さ
れ、前記フラックス中に直径0.1mm以下の微小な気
泡をフラックス1mm3 につき少なくとも100個以上
含有することを特徴とするクリームはんだ材料であり、
気泡を混在することによって、クリームはんだ材料のチ
キソ性〔形状保持性〕を向上させ、印刷後のダレを防止
することができ、かつ、スクリーンマスク開口内部側面
とクリームはんだ材料との接触面積を減少させ、両者間
の摩擦力を低下させることになり、その結果として、マ
スクから抜けやすくなり、版抜け不良が減少するという
二つの作用を有する。
【0008】請求項2に記載の発明は、フラックス中に
含有される微小な気泡が空気であることを特徴とする請
求項1記載のクリームはんだ材料であり、上述したダレ
防止と抜け不良減少の二つの作用を有する。請求項3に
記載の発明は、フラックス中に含有される微小な気泡が
不活性ガスであることを特徴とする請求項1記載のクリ
ームはんだ材料であり、上述したダレ防止と抜け不良減
少の二つの作用に加え、混入する気体が不活性ガスであ
るため、保存中のはんだ粉末との接触による酸化がな
く、その結果リフロー後のはんだボールの生成を抑止す
るという作用も有する。
【0009】請求項4に記載の発明は、フラックス中に
含有される微小な気泡が窒素であることを特徴とする請
求項3記載のクリームはんだ材料であり、上述したダレ
防止、抜け不良減少の二つの作用に加え、窒素が不活性
ガスの一種であることから、はんだ粉末酸化抑止の作用
を有する。また、窒素は不活性ガスの中でも安価でかつ
無毒であるため、実用しやすいという利点もある。
【0010】請求項5に記載の発明は、クリームはんだ
の製造工程でのフラックス中への微小な気泡の混入をフ
ラックス製造過程において行い、その後はんだ粉末と混
合してクリームはんだを完成する請求項1で記したクリ
ームはんだ材料の製造方法であり、気泡の混入をクリー
ムはんだ材料の完成後に行うよりも、容易に混入を実現
できるという作用を有する。
【0011】請求項6に記載の発明は、フラックス製造
過程において、ロジン、活性剤、増粘剤、溶剤などを混
合して加熱・溶解し、その冷却過程で気泡を混入させる
ことを特徴とする請求項5に記載のクリームはんだ材料
の製造方法であり、加熱終了直後はフラックス粘度が低
くなっているため、フラックス中への気泡の混入が容易
であり、また、室温まで低下した時は、フラックスの粘
度が上昇するので、混入した気泡をフラックス内部に保
持できるという作用を有する。
【0012】請求項7に記載の発明は、フラックス加熱
溶解後の冷却過程において、冷却初期の段階でスターラ
ーをフラックス内に浸漬し回転させ、同時にフラックス
の容器の底部から気体を容器内に連続的に注入し、前記
注入した気体を前記スターラーの回転により気泡として
フラックス中に攪拌させながら冷却することを特徴とす
る請求項6に記載のクリームはんだ材料の製造方法であ
り、フラックス中への気泡混入を実現する作用を有す
る。
【0013】請求項8に記載の発明は、フラックス中に
気泡として攪拌される気体が空気であることを特徴とす
る請求項7に記載のクリームはんだ材料の製造方法であ
り、前記請求項2に記載のものと同一内容の作用を有す
る。請求項9に記載の発明は、フラックス中に気泡とし
て攪拌される気体が不活性ガスであることを特徴とする
請求項7に記載のクリームはんだ材料の製造方法であ
り、前記請求項3に記載のものと同一内容の作用を有す
る。
【0014】請求項10に記載の発明は、不活性ガスが
窒素であることを特徴とする請求項9に記載のクリーム
はんだ材料の製造方法であり、前記請求項4に記載のも
のと同一内容の作用を有する。請求項11に記載の発明
は、フラックス加熱溶解後の冷却過程において、冷却初
期の段階でフラックス容器を気体を含めて密封し、前記
フラックスの入った容器を回転もしくは振動させること
により、前記容器内の気体を気泡としてフラックス中に
攪拌させながら冷却することを特徴とする請求項6に記
載のクリームはんだ材料の製造方法であり、フラックス
中への気泡混入を実現する作用を有する。
【0015】請求項12に記載の発明は、フラックス中
に気泡として攪拌される気体が空気であることを特徴と
する請求項11に記載のクリームはんだ材料の製造方法
であり、前記請求項2に記載のものと同一内容の作用を
有する。請求項13に記載の発明は、フラックス中に気
泡として攪拌される気体が不活性ガスであることを特徴
とする請求項11に記載のクリームはんだ材料の製造方
法であり、前記請求項3に記載のものと同一内容の作用
を有する。
【0016】請求項14に記載の発明は、不活性ガスが
窒素であることを特徴とする請求項13に記載のクリー
ムはんだ材料の製造方法であり、前記請求項4に記載の
ものと同一内容の作用を有する。以下、本発明の実施の
形態について図1から図3を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は気泡を混入したクリームはんだ
材料の断面図であり、図1において、11ははんだ粉
末、12はフラックス、13はダレ防止、抜け不良減少
の作用を行う気泡で、空気もしくは窒素などの不活性ガ
スから構成されており、不活性ガスの場合は上記二つの
作用に加えてはんだ粉末の酸化抑止の作用も行う。
【0017】(実施の形態2)図2はクリームはんだ材
料中のフラックスへの気泡混入を示す断面図であり、図
2において、21は金属製の容器、22はフラックス、
23は気体注入用のパイプ、24は前記パイプから容器
内に供給された気体である。25は回転モーター付きス
ターラーで、パイプ23から供給された気体をフラック
ス中に気泡として攪拌する作用を行う。
【0018】(実施の形態3)図3はクリームはんだ材
料中のフラックスへの気泡混入を示す他の形態の断面図
であり、図3において、31は金属製の容器、32はフ
ラックス、33は容器密封用の蓋、34は容器内に残留
した気体である。この容器31の蓋33を閉じたまま
で、容器31を矢印35方向に回転させるか、もしく
は、矢印36方向に揺らすことにより、内部に残留した
気体34を気泡としてフラックス中に攪拌する作用を行
う。
【0019】
【実施例】次に、本発明の具体例を説明する。 (実施例1)最初にフラックス溶解までの過程を順を追
って説明する。まず、図4に示すように、フラックスの
成分となるロジン41、活性剤42、増粘剤43、溶剤
44をそれぞれ所定の割合となるように計量し、同じ容
器45内に混合する。ここでは、ロジン50wt%、活
性剤2wt%、増粘剤8wt%、溶剤40wt%の比率
とし、全重量が5kgとなるように、ステンレス製の容
器45内で混合した。また、後に気体注入用パイプの取
り付けができるように、取り付け口46と、コック47
が容器の底部に取り付けてある。次に、前記の容器45
内の混合物を加熱・溶解するときの状態の断面図が図5
に示されている。図5において、45は上記のステンレ
ス製の容器、51は攪拌のためのスターラー、52は容
器45内の混合後のフラックス各成分(上述の41、4
2、43、44をすべて含む)、53は水、54は水5
3を貯留する容器、55は前記の容器54内の水53を
加熱するためのヒーター、56は溶解を促進させるため
の超音波振動源、57は温度計である。なお、ここで水
53に容器45を浸す前にヒーター55により、予め8
0℃まで水53の温度を上昇させておく。80℃に上昇
したことを温度計57で確認した後、容器45を図5の
状態で水53内に浸し、スターラー51をモーターで回
転させ、かつ、超音波振動源56のスイッチをオンして
容器内に超音波を与える。この状態で80℃に保ったま
ま、約2時間放置すると図6の61に示すようにフラッ
クス各成分が一様に溶解する。
【0020】次に、本発明の第一の実施例による気泡混
入の手順を図7に基づき説明する。図7において、45
は容器、47はコック、51はスターラー、57は温度
計、71は気体注入用のパイプ、61は溶解後のフラッ
クス、72はパイプ71から注入された気体である。図
6に示した溶解後のフラックスを、容器54から取り出
して別の場所に設置し、パイプ71を取り付けたあとで
コック47を開く。パイプ71から気体(空気もしくは
窒素などの不活性ガス)が連続的に容器45内に注入さ
れ、同時に、スターラー51も連続的に回転するように
構成されている。温度計57でフラックス61の温度を
測定し、80℃から室温である30℃に低下するまで気
体72の注入とスターラー51の回転を続ける。ここ
で、例えば、フラックスの温度が50℃という室温より
高い状態で気体の注入と、スターラーの回転を停止する
と、フラックスの粘度が低いため、それまで混入した気
泡が抜ける可能性があるので、室温に低下するまで気体
の注入およびスターラーの回転を続けることがのぞまし
い。
【0021】以上の作業により、図8に示すように気泡
81が混入したフラックス61が製造される。ここで、
気泡81の大きさは直径0.1mm以下の大きさとなっ
ており、混入密度はフラックス1mm3 につき2000
〜3000個程度であった。混入密度は気体の供給量を
調整することによって変更可能であり、フラックス1m
2 につき少なくとも100個以上含有することが望ま
しい。
【0022】最後に、はんだ粉末45kgと上記作製し
た気泡入りフラックス5kgを自動混合機を用いて混合
し、クリームはんだが50kgが製造される。完成した
クリームはんだ材料の断面は図9に示すような構造をし
ており、はんだ粉末91、フラックス61、気泡81か
ら構成される。 (実施例2)次に、本発明の第二の実施例による気泡混
入の手順を図10に基づき説明する。実施例2の方法で
は、フラックス61を完全に溶解させた後、容器45に
蓋a2を取り付ける。蓋a2には気体予備注入用の穴a
3と、排気用の穴a4が設けられており、蓋a2を閉じ
た後に穴a3より気泡として混入を目的とした気体を注
入し、穴a4より不要な空気を排出する。ただし、気泡
として混入する気体が空気である時は、前記の注入・排
出の作業は不要である。
【0023】次に、容器を密封し中のフラックスが漏れ
ない状態で、容器45を矢印a5、a6、a7の方向に
周期的に動かし、容器45中のフラックス61を揺さぶ
り、気体a1を気泡としてフラックス61中に混入させ
る。この状態でフラックス61の温度を温度計57を見
ながら、フラックス61の温度が室温に下がるまで連続
的に続けると、図8に示した気泡入りのフラックスが作
製でき、はんだ粉末と混合することにより図9に示した
気泡入りのクリームはんだ材料が作製できる。この実施
例において作製されたフラックスの気泡の大きさおよび
混入密度は(実施例1)と略同一である。
【0024】(実施例3)次に、実施例1もしくは実施
例2で作製した気泡入りクリームはんだ材料を用いた印
刷実験とその結果について説明する。まず、図11に実
験方法を模式的に示し、その概要を説明する。はじめ
に、クリームはんだ自動印刷機に基板b1をセットし、
その上に密着した状態でメタルマスクb2をセットす
る。メタルマスクには開口パターンb4が設けられてお
り、真上から見ると図12に示すようなQFPの電極パ
ターンの形状をしている。(メタルマスクb2の開口パ
ターンb4の寸法[b6、b7、b8]は、さまざまな
値に変化させたものを作製しており、具体的な数値につ
いては後ほど記述する。)次に、メタルマスクb2の上
にクリームはんだ材料b5を約300g置き、スキージ
b3を矢印b10の方向に一定の速度で、その先端b3
1がマスクb2に接触した状態でスライドさせると、ク
リームはんだ材料b5は開口パターンb4の中に充填さ
れる。すべてのパターンb4にクリームはんだ材料b5
の充填が完了した時点で、マスクb2を基板b1から一
定のスピードで離し、基板b1上へのクリームはんだ印
刷が完了する。
【0025】基板b1上へのクリームはんだ材料b5の
印刷状態を分類して示したものが図13、図14、図1
5である。図13は正常に印刷された状態のものであ
り、基板b1上にクリームはんだ材料b5がメタルマス
クb2の開口パターンb4とほぼ同じ形状で転写されて
おり、印刷されたクリームはんだ材料b5の寸法c1、
c2は、それぞれ開口パターンb4の寸法b7、b9と
比較して±10%の範囲内におさまっている。図14は
ダレによる印刷ブリッジの様子を示したもので、隣接す
るパターン間でc3のようにショートした状態となり、
印刷不良の原因の一つとなる。図15はメタルマスクの
開口からクリームはんだ材料が完全に抜けきらず、版抜
け不良c4となったものであり、パターンの長手方向の
寸法c2が正規の値よりも短くなって転写されている。
今回は正規のc2値の20%以上短くなったものを版抜
け不良と決め、評価を行うことにした。
【0026】
【表1】
【0027】表1に実施例3における実験結果を示す。
メタルマスクは異なる開口寸法の組合せでd1〜d9の
種類を作製した。クリームはんだ材料は気泡混入を行っ
たものと、比較のために従来どおりの手法で作製したも
のの2種類を用いた。つまり、実験水準としては、メタ
ルマスク9種類×クリームはんだ材料2種類の計18水
準を行った。実験1水準につき、基板へ20枚連続印刷
をおこない、20枚すべてについて前述した印刷ブリッ
ジと版抜け不良の発生件数をカウントし、開口パターン
数(一回あたりの印刷開口パターン数×20)で割り算
して不良発生率とした。従来のクリームはんだ材料で
は、各水準で不良が発生しており、特に0.3mmピッ
チ(水準d9)では抜け不良50%となり、実際の生産
においては採用できない結果となっている。それと比較
して、気泡混入を行ったクリームはんだ材料では、ブリ
ッジ・抜け不良ともに各水準で0%であり、非常に良好
な結果が得られた。
【0028】上記の実験結果に付け加え、気泡入りのク
リームはんだ材料を使用すると、メタルマスクの製法や
仕上がり精度に対する許容値に対しても、余裕ができる
という利点もある。特に、表1中の水準d7、d8、d
9に示したような0.3mmピッチの印刷品質を安定に
保つには、従来のクリームはんだ材料を使用する場合
は、メタルマスクの製法としては、フルアディティブも
しくはレーザー加工といった時間と値段がかかる製法を
要し、しかも、±0.01mmといった厳しい寸法精度
を必要としていった。ところが、本発明による気泡入り
のクリームはんだ材料を用いれば、メタルマスク製造方
法は短納期・低コストのエッチング法で、しかも、寸法
精度は±0.05mmでも安定した印刷品質が確保でき
ることになる。また、表1中の水準d7、d8、d9の
それぞれの結果の関係を比較してみるとわかるように、
従来のクリームはんだ材料では開口幅b7が大きくなる
と、逆に隣接パターン間の距離が小さくなるため、ブリ
ッジが増加する傾向にあるが、本発明の気泡入りクリー
ムはんだ材料は、ダレが起こりにくいため開口幅b7を
大きくしてもブリッジが発生しない。これはつまり、ピ
ッチb6が同じであっても開口幅b7を大きくすること
が可能であることを意味しており、その結果印刷面積が
大きくなるのでクリームはんだ材料表面の粘着力も面積
に比例して大きくなり、電子部品装着後の保持力が強く
なり、部品脱落が発生しにくくなるという効果を有す
る。
【0029】(実施例4)次に、実施例4による実験結
果について説明する。フラックス中に混入する気泡が空
気である場合と窒素(N2 、不活性ガスの一種)である
場合の、二つのクリームはんだ材料を前述の方法で作製
し、これらを冷蔵庫の中で保存し、はんだボール発生の
テストを行った。はんだボールテストの手順としては、
図16に示すように、まずセラミック製の基板e2上に
クリームはんだ材料e1を所定のメタルマスクで円形に
印刷する。印刷サイズは厚みe3が0.2mm、直径e
4が3mmである。これをリフロー炉に流して加熱溶融
させると、図17のf1に示すように、直径f2が1m
m程度の球形になって凝固する。ところが、クリームは
んだ材料e1中のはんだ粉末表面の酸化が著しいと、図
18に示すように、球f1の周辺に、直径10μm〜1
00μm程度の小さなはんだボールg1が発生する。つ
まり、はんだ粉末表面の酸化が著しい場合、リフロー中
にクリームはんだ材料e1中に含有されるフラックスに
よって、はんだ粉末表面の酸化膜の除去が完全に行われ
ず、その結果として、微小なはんだボールg1が発生す
ることになる。ここで作製した2種類のクリームはんだ
材料を、冷蔵庫(10℃以下)で保存し、1ヶ月ごとに
取り出して上記の方法ではんだボールテストを行った結
果が図19である。図19において、横軸h3は保存月
数、縦軸h4ははんだボール発生個数を示している。図
19においては、フラックスに混入する気泡が空気の場
合は(図19中h1)2ヶ月以上経過すると、はんだボ
ールの発生が増加してくるのに対して、気泡が窒素の場
合(h2)は6ヶ月経過しても、はんだボールは発生し
ないことが示されている。これは、気泡の種類を窒素と
することによって、はんだ粉末の酸化を防止し、その結
果クリームはんだ材料の寿命をのばすことになり、前述
の印刷品質に加えて有利な結果となる。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、クリーム
はんだ材料のフラックス中に気泡を混入させることによ
り、狭ピッチにおけるクリームはんだ印刷品質を改善で
きるという有利な効果が得られる。また、気泡の種類を
窒素などの不活性ガスにすることにより、クリームはん
だ材料の寿命を伸ばすことができるというさらに有利な
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるクリームはんだ材
料の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるフラックスへの気
泡混入を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態によるフラックスへの気
泡混入を示す断面図である。
【図4】フラックス溶解前の各成分を混合した状態を示
す断面図である。
【図5】フラックスを溶解するときの断面図である。
【図6】フラックス溶解後の状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第一の実施例によるフラックス中への
気泡混入時の断面図である。
【図8】本発明による気泡が混入したフラックスを示す
断面図である。
【図9】本発明による気泡が混入したクリームはんだ材
料を示す断面図である。
【図10】本発明の第二の実施例によるフラックス中へ
の気泡混入時の断面図である。
【図11】基板上へのクリームはんだ材料印刷時の状態
を示す断面図である。
【図12】メタルマスクの開口パターンを真上から見た
図である。
【図13】基板上にクリームはんだ材料が正常に印刷さ
れた状態の図である。
【図14】印刷ブリッジが発生した状態の図である。
【図15】版抜け不良が発生した状態の図である。
【図16】はんだボールテストにおけるセラミック基板
上へのクリームはんだ印刷後の断面図である。
【図17】はんだボールテストサンプルの断面図であ
る。
【図18】はんだボールテストサンプルの断面図であ
る。
【図19】はんだボールテストの結果を表した図であ
る。
【図20】従来のクリームはんだ材料の構成を示す断面
図である。
【符号の説明】
11 はんだ粉末 12 フラックス 13 気泡 21 容器 22 フラックス 23 パイプ 24 気体 25 スターラー 31 容器 32 フラックス 33 蓋 34 気体 35 容器の回転方向 36 容器の振動方向 41 ロジン 42 活性剤 43 増粘剤 44 溶剤 45 容器 46 気体注入口 47 バルブ 51 スターラー 52 フラックス各成分 53 水 54 容器 55 ヒーター 56 超音波発生源 57 温度計 61 フラックス 71 気体注入パイプ 72 気体 81 気泡 91 はんだ粉末 a1 気体 a2 蓋 a3 気体注入口 a4 不要残留排出口 a5 容器振動方向 a6 容器振動方向 a7 容器回転方向 b1 基板 b2 メタルマスク b3 スキージ b4 開口パターン b5 クリームはんだ材料 b6 開口パターンピッチ b7 開口幅 b8 メタルマスク厚み b9 開口長さ b10 スキージ移動方向 b31 スキージ先端 c1 印刷幅 c2 印刷長さ c3 ブリッジ c4 版抜け不良 e1 クリームはんだ材料 e2 セラミック基板 e3 印刷厚み e4 印刷直径 f1 はんだ球 f2 はんだ球の直径 g1 はんだボール h1 従来のクリームはんだ材料のはんだボールテスト
結果 h2 本発明による気泡入りクリームはんだ材料のはん
だボールテスト結果 i1 はんだ粉末 i2 フラックス

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 はんだ粉末とペースト状のフラックスと
    から構成され、前記フラックス中に直径0.1mm以下
    の微小な気泡を、フラックス1mm3 につき少なくとも
    100個以上含有することを特徴とするクリームはんだ
    材料。
  2. 【請求項2】 フラックス中に含有される微小な気泡が
    空気であることを特徴とする請求項1記載のクリームは
    んだ材料。
  3. 【請求項3】 フラックス中に含有される微小な気泡が
    不活性ガスであることを特徴とする請求項1記載のクリ
    ームはんだ材料。
  4. 【請求項4】 フラックス中に含有される微小な気泡が
    窒素であることを特徴とする請求項3記載のクリームは
    んだ材料。
  5. 【請求項5】 クリームはんだの製造工程でのフラック
    ス中への微小な気泡の混入をフラックス製造過程におい
    て行い、その後はんだ粉末と混合してクリームはんだを
    完成することを特徴とする請求項1で記したクリームは
    んだ材料の製造方法。
  6. 【請求項6】 フラックス製造過程において、ロジン、
    活性剤、増粘剤、溶剤などを混合して加熱・溶解し、そ
    の冷却過程で気泡を混入させることを特徴とする請求項
    5に記載のクリームはんだ材料の製造方法。
  7. 【請求項7】 フラックス加熱溶解後の冷却過程におい
    て、冷却初期の段階でスターラーをフラックス内に浸漬
    し回転させ、同時にフラックスの容器の底部から気体を
    容器内に連続的に注入し、前記注入した気体を前記スタ
    ーラーの回転により気泡としてフラックス中に攪拌させ
    ながら冷却することを特徴とする請求項6に記載のクリ
    ームはんだ材料の製造方法。
  8. 【請求項8】 フラックス中に気泡として攪拌される気
    体が空気であることを特徴とする請求項7に記載のクリ
    ームはんだ材料の製造方法。
  9. 【請求項9】 フラックス中に気泡として攪拌される気
    体が不活性ガスであることを特徴とする請求項7に記載
    のクリームはんだ材料の製造方法。
  10. 【請求項10】 不活性ガスが窒素であることを特徴と
    する請求項9に記載のクリームはんだ材料の製造方法。
  11. 【請求項11】 フラックス加熱溶解後の冷却過程にお
    いて、冷却初期の段階でフラックス容器を気体を含めて
    密封し、前記フラックスの入った容器を回転もしくは振
    動させることにより、前記容器内の気体を気泡としてフ
    ラックス中に攪拌させながら冷却することを特徴とする
    請求項6に記載のクリームはんだ材料の製造方法。
  12. 【請求項12】 フラックス中に気泡として攪拌される
    気体が空気であることを特徴とする請求項11に記載の
    クリームはんだ材料の製造方法。
  13. 【請求項13】 フラックス中に気泡として攪拌される
    気体が不活性ガスであることを特徴とする請求項11に
    記載のクリームはんだ材料の製造方法。
  14. 【請求項14】 不活性ガスが窒素であることを特徴と
    する請求項13に記載のクリームはんだ材料の製造方
    法。
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