JP2010131605A - はんだコート形成材料及びはんだコート形成材料の製造方法 - Google Patents

はんだコート形成材料及びはんだコート形成材料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ベタ塗り印刷によるはんだペーストの供給において、電極ピッチの小さな基板に対しても、高い接続信頼性を得ることができるはんだコート形成材料及びはんだコート形成材料の製造方法を提供する。
【解決手段】はんだ粉とビヒクルとを含有するはんだコート形成材料であって、前記はんだ粉のうち50質量%以上75質量%以下のはんだ粉の表面に、酸化皮膜の形成処理が施されていることを特徴とするはんだコート形成材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子部品を基板に実装するにあたり、前記基板の表面に形成された電極上にはんだをプリコートするのに適したはんだコート形成材料及びはんだコート形成材料の製造方法に関するものである。
従来、基板上の電極にはんだバンプを形成するには、例えば、はんだ粉末とビヒクルとを混合して作製したはんだペーストを、基板の電極パターンに従って、スクリーン印刷法などで印刷転写し、はんだ粉末を加熱溶融する方法がある。しかし、電子部品の小型化に伴い、電極配列のピッチが小さくなっており、スクリーン印刷で100μmピッチ以下に配列された電極にはんだを正確に供給することは困難となっている。
また、電極配列領域全面に、はんだペーストをベタ塗りして、はんだ粉を加熱溶融させ、電極上にはんだをプリコートしておく方法が行われる場合もある。ベタ塗りは簡易であるという利点はあるが、電極配列のピッチが小さいと、溶融したはんだ粉が電極に接触してはんだが電極表面に選択的に付着することでプリコートされる際に、電極間にはんだが跨る、いわゆるはんだブリッジが発生し、電極間に短絡が生じ易いという問題がある。このはんだブリッジは、溶融したはんだ粉が互いにぶつかり合いながら合一して大きな粒子に成長していき、はんだが電極間に跨ることで発生する。
そこで、はんだ粉同士の衝突・合一を阻害してはんだブリッジの発生を防止するために、はんだ粉末に、比重2.5以下で平均粒子径が100μm以下の有機系または無機系のフィラー粒子を混合させたはんだペーストを用いることが、特許文献1に記載されている。特許文献1は、有機系または無機系のフィラー粒子により、はんだ粉の移動が抑制されて、はんだ粉が合体して巨大粒子となるのを防ぐというものである。
また、特許文献2では、はんだ粉にセルロースを添加したクリームはんだが記載されている。上記フィラーと同様に、特許文献2のセルロースも、はんだ粉とはんだ粉とのぶつかり合いを妨げることで、電極間にはんだブリッチが発生するのを抑えるというものである。
しかし、従来用いられてきた有機系または無機系のフィラーやセルロースといったはんだブリッジの阻害粒子は、はんだコート形成時にはんだコート内部に取り残され易く、はんだコート内部に取り残されると、はんだブリッジの阻害粒子ははんだ粉とはまったく異なる物性なので、ボイドが発生しやすく、電子部品と基板との接続信頼性が低下するといった問題がある。
特開平6−182587 特開平5−391
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、ベタ塗り印刷によるはんだペーストの供給において、電極ピッチの小さな基板に対しても、高い接続信頼性を得ることができるはんだコート形成材料及びはんだコート形成材料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、はんだ粉とビヒクルとを含有するはんだコート形成材料であって、前記はんだ粉のうち50質量%以上75質量%以下のはんだ粉の表面に、酸化皮膜の形成処理が施されていることを特徴とするはんだコート形成材料である。つまり、はんだコート形成材料に含まれるはんだ粉のうち、50質量%以上75質量%以下は酸化処理を施したはんだ粉(以下、「酸化はんだ粉」)である。酸化処理をしていない通常のはんだ粉を加熱溶融させる際に、酸化はんだ粉は、その表面に酸化皮膜を有するので溶融しない。従って、溶融した通常のはんだ粉が電極に接触してはんだが電極表面に付着していく際に、酸化はんだ粉が、溶融したはんだ粉の衝突・合一を抑制して、溶融はんだが巨大粒子に育つのを防止することで、電極間にはんだブリッジが発生するのを阻害する。
なお、「酸化はんだ粉」とは、酸化処理を施すことによってその表面に酸化皮膜が形成されているはんだ粉を意味し、その表面に酸化皮膜が形成されていても該酸化皮膜が自然に生じたものであって、酸化処理をしていないはんだ粉は、酸化はんだ粉には含まれない。
本発明の第2の態様は、酸化皮膜の形成処理が施されたはんだ粉の酸素含有量が、3000ppm超であることを特徴とするはんだコート形成材料である。
本発明の第3の態様は、はんだ粉が、60質量%以上90質量%以下含有されていることを特徴とするはんだコート形成材料である。
本発明の第4の態様は、大気雰囲気下にて、はんだ粉を所定角度に設置した容器内にて流動させて、その表面に酸化皮膜を形成させた酸化はんだ粉を製造する工程と、酸化皮膜の形成処理を施していないはんだ粉に、前記酸化はんだ粉を全はんだ粉のうち50質量%以上75質量%以下混合させる工程と、前記酸化はんだ粉及び前記酸化皮膜の形成処理を施していないはんだ粉をビヒクルと混合する工程と、を具備することを特徴とするはんだコート形成材料の製造方法である。なお、「酸化はんだ粉」の意味は、上記と同様である。
本発明の第5の態様は、酸化はんだ粉の酸素含有量が、3000ppm超であることを特徴とするはんだコート形成材料の製造方法である。
本発明の第6の態様は、酸化はんだ粉及び酸化皮膜の形成処理を施していないはんだ粉の含有量が、合計60質量%以上90質量%以下であることを特徴とするはんだコート形成材料の製造方法である。
本発明の第1、4の態様によれば、はんだ粉のうち50質量%以上75質量%以下が、その表面に酸化皮膜が形成された酸化はんだ粉であり、酸化処理を施していない通常のはんだ粉を加熱溶融させる際にも酸化はんだ粉は溶融しないので、酸化はんだ粉は、溶融はんだ粉の衝突・合一を防止して、はんだブリッチの発生を抑制することができる。また、酸化はんだ粉は、酸化処理を施していない通常のはんだ粉と比較してパッド等の電極に対する濡れ性が悪く、はんだコート形成時にはんだコート内部に取り残されにくいので、はんだバンプ内部におけるボイドの発生が抑えられ、接続信頼性を向上させることができる。また、酸化はんだ粉は、通常のはんだ粉を酸化処理したもので、酸化処理を施していない通常のはんだ粉と同種のはんだ材料なので、酸化はんだ粉がはんだコート内部に取り込まれても、従来の阻害粒子と比較してボイドの発生は抑制されて、接続信頼性は向上する。さらに、酸化はんだ粉は、酸化処理を施していない通常のはんだ粉と、形状及び粒度の分布が同じなので、通常のはんだ粉と酸化はんだ粉とを均一に混合することが容易であり、溶融はんだ粉の衝突・合一の阻害効果が向上する。
本発明の第2、5の態様によれば、酸化はんだ粉の酸素含有量が3000ppm超なので、酸化はんだ粉は、その表面に形成されている酸化皮膜によりリフロー工程においても溶融せず、リフロー工程で溶融した通常のはんだ粉の衝突・合一を確実に阻害できる。
本発明の第3、6の態様によれば、はんだ粉の含有量が60質量%以上90質量%以下なので、所定量の酸化はんだ粉を含有しつつも、はんだバンプを形成させることができる。
以下に、本発明の実施形態例に係るはんだコート形成材料及びはんだコート形成材料の製造方法を具体的に説明する。
まず、本発明の実施形態例に係るはんだコート形成材料について説明する。はんだコート形成材料は、はんだペーストであり、電子部品やフリップチップを基板に実装するにあたり、まず、前記基板表面に形成されたパッド等の電極に、はんだペーストを印刷し、リフロー炉等で加熱処理することではんだコートを形成する。前記基板の電極ピッチは、電子部品の小型化により、例えば100μm以下のファインピッチとなっている。はんだペーストの基板への印刷方法は、例えばスクリーン印刷等がある。
本発明の実施形態例に係るはんだコート形成材料は、はんだ粉とビヒクルとを混合したものである。はんだ粉は、人為的には酸化処理を施していないはんだ粉(以下、「通常のはんだ粉」)と、通常のはんだ粉を酸化処理してその表面に酸化皮膜を形成させた酸化はんだ粉と、を混合したものである。
はんだペーストを構成するはんだ粉のうち、前記通常のはんだ粉の組成は特に限定されず、従来一般に使用されているものでよい。また、その粒径も従来一般に使用されている範囲であれば、特に限定されない。一方、酸化はんだ粉は、前記通常のはんだ粉に酸化処理を施して製造したものである。従って、酸化はんだ粉と通常のはんだ粉との違いは、酸化処理を施して酸化皮膜を形成させたか否かである。
本実施形態例で使用する酸化はんだ粉の製造方法は、以下の通りである。まず、所定量の通常のはんだ粉末を、所定の容器に収容し、該容器の開口部は通気性を有するメンブレンフィルターで閉塞する。このはんだ粉末を収容した容器を、恒温恒湿槽内に設置した輪転機に載置する。輪転機は、載置した容器が水平面に対して所定の角度をとるように傾斜させて設置している。この容器を所定の回転速度で所定時間回転させて酸化はんだ粉を製造する。回転時間は、必要とする酸化はんだ粉の酸素含有量に応じて適宜設定すればよく、酸素含有量を増やしたい場合には回転時間を長くし、酸素含有量がある程度でよい場合には回転時間を制限すればよい。
酸化はんだ粉の酸素含有量は、通常のはんだ粉溶融時にも酸化はんだ粉を溶融させない点で、多ければ多いほどよく、その上限値は特に限定されない。ただし、酸素含有量を増やすには相応の回転時間が必要となるので、酸化はんだ粉の生産効率を考慮して酸素含有量を設定するのが好ましい。一方、酸化はんだ粉の酸素含有量の下限値は、表面に酸化皮膜を形成させることで通常のはんだ粉溶融時にも酸化はんだ粉は溶融させない点で3000ppm超であり、酸化はんだ粉の溶融を確実に抑える点で3400ppmが好ましく、特に3800ppmが好ましい。
はんだペーストに含有されている全はんだ粉に対する酸化はんだ粉の含有量の下限値は、はんだブリッジの発生を抑制する点から50質量%であり、はんだブリッジの発生を抑えて電極間の短絡を確実に防止する点から60質量%が好ましい。酸化はんだ粉の含有量が50質量%未満では、はんだブリッジの抑制効果が表れない。一方、酸化はんだ粉以外のはんだ粉は、通常のはんだ粉であり、はんだバンプの形成に使用される。従って、全はんだ粉に対する酸化はんだ粉の含有量の上限値は、電極へのはんだバンプ形成を阻害するのを防止する点から75質量%であり、はんだバンプの体積減少を抑えて接続信頼性を維持する点から60質量%が好ましい。
はんだペーストを構成する全はんだ粉(酸化はんだ粉と通常のはんだ粉の総計)の含有量は、接続信頼性が損なわれない所定の大きさを有するはんだバンプが形成される範囲であれば、特に限定されないが、その下限値は、はんだバンプの容量を確保する点から60質量%であり、特に、70質量%が好ましい。一方、上限値は、はんだペーストに粘着性を持たせる点から90質量%であり、特に、80質量%が好ましい。
本発明の実施形態例に係るはんだコート形成材料に含まれるビヒクルは、はんだペーストに粘着性等を持たせるためのものであり、従来一般に使用されているものでよい。はんだコート形成材料のうち、はんだ粉以外の構成成分ははんだペースト用ビヒクルである。はんだペースト用ビヒクルは、ロジンやその誘導体及び樹脂を主成分とするものであり、必要に応じて、有機酸、チキソ剤、耐酸化剤、ハロゲンやアミンといった活性剤、粘度調整剤である溶剤などを添加してもよい。
次に、本発明の実施形態例に係るはんだコート形成材料の製造方法について説明する。まず、通常のはんだ粉を酸化処理して酸化はんだ粉を製造する。酸化処理は、上記したとおり、通常のはんだ粉を収容した容器を恒温恒湿槽内で所定の傾斜及び所定の回転速度にて回転させて行う。次に、通常のはんだ粉に酸化はんだ粉を上記所定量混合する。そして、混合したはんだ粉をビヒクルに上記所定量添加、混錬してはんだコート形成材料を製造する。
次に、本発明の実施形態例に係るはんだコート形成材料を用いたはんだコート形成方法について説明する。はんだコート形成方法の第1ステップは、はんだコート形成材料であるはんだペーストを、基板上に配列された電極領域に一定の厚み、例えば、40〜60μmの厚みでベタ塗り印刷する工程である。はんだペーストの印刷は、例えば、スクリーンマスクを用いたスクリーン印刷やディスペンサにより行う。第2ステップは、印刷したはんだペーストの溶融加熱工程である。はんだペーストの加熱処理は、例えば、所定のリフロープロファイルを設定したリフロー炉で行う。
リフロープロファイルのうち、100℃〜150℃に設定されるプリヒート工程では、ビヒクルに含まれている揮発成分が抜けて通常のはんだ粉と酸化はんだ粉は、電極上及び電極間に沈降する。次いで、240℃〜250℃に設定されるヒート工程では、通常のはんだ粉は溶融するが、酸化はんだ粉は溶融しない。従って、溶融したはんだ粉が電極に接触してはんだが電極表面に選択的に付着していく際に、電極上に沈降した酸化はんだ粉は溶融していないので、溶融はんだが相互に衝突し合うのを抑制し、溶融はんだが巨大粒子に育つのを防止する。このとき、酸化はんだ粉は、通常のはんだ粉と比較して電極に対する濡れ性が悪いので、電極間に沈降した酸化はんだ粉は、はんだコート形成時にはんだコート内部に取り込まれにくい。第3ステップは、ビヒクル残渣の洗浄工程である。洗浄には、アルコールなどの溶剤を使用する。洗浄方法は、特に限定されず、通常用いられているビヒクル洗浄方法であればよく、例えば、クリーンスルーを用いたスプレー洗浄などを用いる。
以上のようにして、基板上の電極にはんだコートが形成される。はんだコートされた基板に電子部品を載置して、リフロー炉で加熱処理することで、電極領域に形成されたはんだバンプが溶融、固化して基板に電子部品が実装される。
次に、本発明の他の実施形態例について説明する。上記実施形態例では、はんだペースト中の酸化はんだ粉は、該はんだペーストに添加される通常のはんだ粉を酸化処理したものであるが、該はんだペーストに添加される通常のはんだ粉とは別の組成を有するはんだ粉を酸化処理した酸化はんだ粉を使用してもよい。また、はんだコートを形成する基板は、インターポーザ等の樹脂基板や半導体ウエハなど従来のものであり、特に限定されない。
以下に、本発明に係るはんだコート形成材料のはんだブリッジ抑制効果について、実施例に従って、説明する。
使用したはんだペーストの組成は以下の通りである。
通常のはんだ粉:中心粒子径2.9411μm、分級ブレードMMの共晶はんだ粉(Lot.080611−MM)。
酸化はんだ粉:上記通常のはんだ粉を酸化処理したもの。詳細は後述。
ビヒクル:通常一般に使用されるもの。実施例では、(株)タムラ製作所製のソルダーペーストTLF‐111と同等のビヒクルを使用した。
実施例で使用した酸化はんだ粉の製造方法は、以下の通りである。まず、30gの通常のはんだ粉(Lot.080611−MM)を、容量150mlのポリエチレン軟膏容器に収容し、該容器の開口部を、通気性を有するメンブレンフィルターで閉塞した。次に、このはんだ粉を収容した容器を、40℃、湿度65%の恒温恒湿槽内に設置した輪転機に載置した。輪転機は、載置した容器が水平面に対して10°の角度をとるように傾斜させて設置した。この容器を回転速度70rpmで60時間回転させて酸化はんだ粉を製造した。
このように製造した酸化はんだ粉の酸素含有量は、3463ppmであった。一方、通常のはんだ粉の酸素含有量は、1038ppmであった。なお、はんだ粉の酸素含有量は、LECO社製 TC600を用いて、不活性雰囲気下インパルス炉加熱抽出‐IR検出法にて測定した。
はんだペーストの全はんだ粉(通常のはんだ粉+酸化はんだ粉)の含有量は60質量%、残部はビヒクルとした。通常のはんだ粉と酸化はんだ粉との配合比(%)を変えて試料1〜6のはんだペーストを作製した。全はんだ粉に対する各試料の配合比(%)を表1に示す。
Figure 2010131605
基板は、フルグリッド電極配置された20mm角のシリコンチップを使用した。電極の寸法は、φ50μm、高さ9μm、ピッチは80μmとした。
このはんだペーストを、開口部16mm×16mm、厚さ40μmのスクリーンマスクを用いて前記シリコンチップにベタ塗り印刷した。次に、プリヒート工程110℃、ヒート工程240℃のリフロー工程にて大気雰囲気下でリフロー炉を用いて加熱した。加熱後、トルエンでビヒクル残渣を洗浄して、電極上にはんだバンプを形成させ、はんだバンプをオリンパス製金属顕微鏡またはキーエンス社製マイクロスコープVHX‐100にて観察した。
はんだバンプのブリッジ発生率は、ブリッジ発生件数/印刷エリアの全電極数×100で測定した。測定結果を表1に示す。表1では、はんだブリッジの発生率1%未満をブリッジ抑制効果良好として○、1〜5%をブリッジ抑制効果ありとして△、5%超をブリッジ抑制効果不十分として×と評価した。
表1から、試料2〜4、つまり、全はんだ粉に対する酸化はんだ粉の配合比が50〜75質量%の場合に、はんだブリッジの抑制効果が見られた。特に、全はんだ粉に対する酸化はんだ粉の配合比が60〜75質量%の場合に、良好なはんだブリッジ抑制効果が得られた。なお、酸化はんだ粉が100質量%の場合には、ほとんどのはんだ粉が電極に着かなかったので、−と表示した。
次に、はんだバンプの容量が少ないと基板と電子部品との接続信頼性が低下することから、シリコンチップに形成させたはんだバンプの高さを測定した。はんだバンプの容量が大きいほど、つまり、はんだバンプの高さが高いほど、基板と電子部品との間の接続信頼性は向上するが、はんだバンプの平均高さが15μm以上であれば、接続信頼性を一応確保できるので、はんだバンプの平均高さが15μm未満を×、15〜20μmを△、20μm超を○と評価した。
なお、はんだバンプの高さは、レーザー変位計による3次元高さ測定器であるNAZCA‐3D(三谷商事製)を用いて測定した。
表1から、試料2〜6、つまり、全はんだ粉に対する酸化はんだ粉の配合比が25〜75質量%の場合に、基板と電子部品との接続信頼性を確保できるはんだバンプの高さが得られた。特に、酸化はんだ粉の配合比が25〜60質量%の場合に良好なはんだバンプの高さが得られた。上記より、はんだブリッジの抑制効果があり、はんだバンプの容量も確保できる酸化はんだ粉の配合比は50〜75質量%となることが判る。
次に、本発明に係るはんだコート形成材料に使用する酸化はんだ粉の酸素含有量とはんだブリッジの抑制効果との関係について、実施例に従って、説明する。
酸化はんだ粉の酸素含有量は、実施例1に記載した酸化はんだ粉製造方法の回転時間を変えることで、調整した。酸化はんだ粉の酸素含有量及び全はんだ粉に対する通常のはんだ粉と酸化はんだ粉の配合比(%)を表2に示す。
Figure 2010131605
表2の試料7〜9で使用した酸素含有量3052ppmの酸化はんだ粉は55時間の回転時間、試料10〜12で使用した酸素含有量3860ppmの酸化はんだ粉は65時間の回転時間、試料13〜15で使用した酸素含有量2511ppmの酸化はんだ粉は、50時間の回転時間にて、それぞれ製造した。一方、通常のはんだ粉の酸素含有量は、1038ppmであった。その他は、実施例1と同様の実験条件とした。
はんだバンプのブリッジ発生率は、ブリッジ発生件数/印刷エリアの全電極数×100で測定した。測定結果を表1に示す。表1では、はんだブリッジの発生率1%未満をブリッジ抑制効果良好として○、1〜5%をブリッジ抑制効果ありとして△、5%超をブリッジ抑制効果不十分として×と評価した。
表2から、試料7〜12、つまり、酸素含有量3000ppm超ではんだブリッジ抑制効果があることが判る。また、表1の試料2〜4、表2の試料7〜12から、酸素含有量が多くなるほど、はんだブリッジ抑制効果が向上することが判る。これは、酸化はんだ粉の酸素含有量が増加するにともなって、その表面が酸化皮膜に完全に覆われた酸化はんだ粒子の割合が、増加することによる。一方で、酸素含有量が、3000ppm以下の場合には、表面が酸化皮膜に完全に覆われた酸化はんだ粒子の割合が少なく、酸化はんだ粉の一部が溶融したことによる。
次に、シリコンチップに形成させたはんだバンプの高さを測定した。実施例1と同様に、はんだバンプの平均高さが15μm未満を×、15〜20μmを△、20μm超を○と評価した。
表1、表2から、酸化はんだ粉の酸素含有量は3052〜3860ppmのいずれであっても、全はんだ粉に対する酸化はんだ粉の配合比が50〜75質量%の場合に、基板と電子部品との接続信頼性を確保できるはんだバンプの高さが得られた。特に、酸化はんだ粉の配合比が50〜60質量%の場合に良好なはんだバンプの高さが得られた。
本発明のはんだコート形成材料及びはんだコート形成材料の製造方法は、電極間におけるはんだブリッジの発生を抑制するので、ファインピッチの電極領域が形成されている実装基板と電子部品とを接合する技術分野において利用価値が高い。

Claims (6)

  1. はんだ粉とビヒクルとを含有するはんだコート形成材料であって、
    前記はんだ粉のうち50質量%以上75質量%以下のはんだ粉の表面に、酸化皮膜の形成処理が施されていることを特徴とするはんだコート形成材料。
  2. 前記酸化皮膜の形成処理が施されたはんだ粉の酸素含有量が、3000ppm超であることを特徴とする請求項1に記載のはんだコート形成材料。
  3. 前記はんだ粉が、60質量%以上90質量%以下含有されていることを特徴とする請求項1に記載のはんだコート形成材料。
  4. 大気雰囲気下にて、はんだ粉を所定角度に設置した容器内にて流動させて、その表面に酸化皮膜を形成させた酸化はんだ粉を製造する工程と、
    酸化皮膜の形成処理を施していないはんだ粉に、前記酸化はんだ粉を全はんだ粉のうち50質量%以上75質量%以下混合させる工程と、
    前記酸化はんだ粉及び前記酸化皮膜の形成処理を施していないはんだ粉をビヒクルと混合する工程と、
    を具備することを特徴とするはんだコート形成材料の製造方法。
  5. 前記酸化はんだ粉の酸素含有量が、3000ppm超であることを特徴とする請求項4に記載のはんだコート形成材料の製造方法。
  6. 前記酸化はんだ粉及び前記酸化皮膜の形成処理を施していないはんだ粉の含有量が、合計60質量%以上90質量%以下であることを特徴とする請求項4に記載のはんだコート形成材料の製造方法。
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