JPH10241685A - 非水電解質二次電池 - Google Patents
非水電解質二次電池Info
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- JPH10241685A JPH10241685A JP9055416A JP5541697A JPH10241685A JP H10241685 A JPH10241685 A JP H10241685A JP 9055416 A JP9055416 A JP 9055416A JP 5541697 A JP5541697 A JP 5541697A JP H10241685 A JPH10241685 A JP H10241685A
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- Secondary Cells (AREA)
Abstract
用することで、高容量を保ったまま、特に室温以上の温
度でもマンガン溶出が起こらず、電池の内部インピーダ
ンスが増加しない、保存特性の良好な非水電解質二次電
池を提供することにある。 【解決手段】 非水電解質二次電池において、 Li[LiX Mn2-X]O4(ただし、0≦x≦0.1
8) で示されるスピネル系のリチウムマンガン酸化物であ
り、かつCu−Kα1を線源としたX線回折模様におい
て、回折ピークを少なくとも2θ=36.2±0.2゜
(A)および2θ=44.0±0.2゜(B)に有し、
該X線回折ピークの半価巾が各々0.1±0.05であ
り、かつ、その回折ピーク強度比(B/A)が0.9以
上1.3以下であるものを正極として用いることからな
る。
Description
酸化物を正極活物質として利用した非水電解質二次電池
の内部インピーダンス増加を改善するものである。
速度で機器の小型、軽量化が進められている。このた
め、移動体通信機器やポータブルコンピュータなどのモ
バイル機器が広く普及し始めていて、これらモバイル機
器の電源として高エネルギー密度の二次電池が要望され
ている。中でも、非水電解質二次電池は従来のニカド電
池やニッケル水素電池以上の高電圧が期待できることか
ら、機器の更なる小型化、軽量化が期待できる電源であ
るとして渇望されている。しかしながら、リチウム金属
およびリチウム合金を負極材料として用いた非水電解質
二次電池では、充放電を繰り返した時に負極上にリチウ
ムの樹枝状突起が形成されサイクル性能が低下したり、
高温下での信頼性に問題があるなどの理由によりなかな
か実用化されなかった。
極活物質としてリチウムを吸蔵放出可能な炭素材料、正
極活物質として層状構造を有するリチウムと遷移金属と
の複合酸化物を用いた非水電解質二次電池(特許第19
89293号明細書)が発明され、充電状態で4V以上
の電圧を有することから、モバイル機器の電源として広
く普及するようになってきている。しかし、現在の非水
電解質二次電池はコバルトを大量に含有していることか
ら高価であり、電源としての低価格化に限界があった。
このためコバルトをニッケルやマンガンで置き換える試
みが活発である。特に、遷移金属の中でも価格の安いマ
ンガンはコバルトを置き換えられるものとして最も期待
されている。しかし、化学量論組成のリチウムマンガン
酸化物はサイクル性能が悪いとされ、これを改善するた
めに、マンガンをコバルト等の他の遷移金属で置換した
り(例えば特許第2058834号明細書)、特開平5
−205744号公報に示されるようにマンガンの一部
をリチウムで置換すること等が提案されている。
換することは価格の高いコバルトが使われるために低価
格化に限界がある。また、マンガンの一部をリチウムで
置換したリチウムマンガン酸化物の従来の合成方法は、
Mn原料とLi原料を所望の割合で混合し、600℃程
度の比較的低温で熱処理することで得るというものであ
った。これらは低温で熱処理されるために結晶性が高く
ならず、その結果として対リチウム金属の酸化還元電位
に対して約4V付近の可逆容量が低下するという問題点
があった。さらに、結晶性が低いために室温以上の温度
ではマンガンの溶出を十分防止できずに電池の内部イン
ピーダンスが増加するという問題点があった。また、6
00℃以上の高温で熱処理を行なうと、Li2 MnO3
などの副相が生成しやすく、所望量のマンガンとリチウ
ムの置換が起こらないために、やはり室温よりも高い温
度で放置された場合にはマンガンの溶出が起こり、高温
下で保存すると電池の内部インピーダンスが増加してし
まうという問題があった。
ウムで置き換えたリチウムマンガン酸化物は室温付近で
の内部インピーダンスの増加の防止には一定の効果があ
るがまだ十分ではない。さらに、保存時の温度が高いと
いうより厳しい状況下では依然としてマンガンの溶出が
起こり、その内部インピーダンスが増加して電池の容量
が低下するという問題点を有していた。さらに、従来の
マンガンの一部をリチウムで置換したリチウムマンガン
酸化物は、結晶性が低く容量も大きく低下するという問
題点を有していた。本発明の課題は、結晶性の良好なリ
チウムマンガン酸化物を使用することで、高容量を保っ
たまま、特に室温以上の温度でもマンガン溶出が起こら
ず、電池の内部インピーダンスが増加しない、保存特性
の良好な非水電解質二次電池を提供することにある。
ガン酸化物の熱処理条件やマンガンの一部をリチウムで
置換する方法を鋭意検討した結果、特定のX線回折模様
を有するリチウムマンガン酸化物が非水電解質二次電池
の正極材料として特に好適であることを見いだし、本発
明に至った。
出することが可能な負極活物質と、リチウムイオン伝導
性の非水電解液、及びリチウムイオンを吸蔵放出するこ
とが可能なリチウム含有金属酸化物からなる正極活物質
を備えた非水電解質二次電池において、前記リチウム含
有金属酸化物が一般式 Li[LiX Mn2-X ]O4 (ただし、0≦x≦0.1
8) で示されるスピネル系のリチウムマンガン酸化物であ
り、Cu−Kα1を線源としたX線回折模様において、
回折ピークを少なくとも2θ=36.2±0.2゜
(A)および2θ=44.0±0.2゜(B)に有し、
該X線回折ピークの半価巾が各々0.1±0.05であ
り、かつ、その回折ピーク強度比(B/A)が0.9以
上1.3以下であることを特徴とする非水電解質二次電
池、(2)一般式Li[LiX Mn2-X ]O4 (ただ
し、0≦x≦0.18)で示されるスピネル系リチウム
マンガン酸化物の格子定数が、8.20Å以上8.24
Å以下である非水電解質二次電池に関する。
本発明に用いられるリチウムマンガン酸化物のマンガン
原料は、例としてEMD( Electolytic M
anganese Dioxide) 、CMD(Che
mical Manganese Dioxide)、
γ−MnOOH、MnCO3 を挙げることができるが、
EMDまたはMnCO3 が好ましい。また、リチウム原
料も、例としてLi2 CO3 、LiOH、LiCl、L
iNO3、Li2 SO4 、CH3 COOLiを挙げるこ
とができるが、Li2 CO3 が好ましい。本発明に用い
られるリチウムマンガン酸化物は、例を挙げれば、次の
ようにして作成する。平均粒径が5〜25μmになるよ
うに粉砕されたEMDと、Li2CO3をMn/Li比
が0.5になるように混合し、大気中800〜900℃
で熱処理を行う。次いで室温まで冷却し、所望のMn/
Li比になようにLiCO3を添加、混合して400〜
700℃、さらに好ましくは500〜650℃で熱処理
することで得ることができる。第二の熱処理が400℃
以下であると未反応のLi2 CO3が残存する可能性が
あり、好ましくない。また700℃以上であるとLi2
MnO3などの副相が合成されやすくなるため好ましく
ない。別の例を挙げれば、ボールミル等の粉砕機によっ
て微粉化されたMnCO3と、同様に微粉化されたLi
2CO3を所望のMn/Li比で混合した後に、400
〜600℃で熱処理を行なうことで得ることができる。
ンの一部をリチウムで置換することで、X線回折ピーク
の強度比(B/A)を0.9以上1.3以下とすること
ができる。置換量は、合成されたリチウムマンガン酸化
物のX線回折ピークの強度比が所望の範囲になるように
選ばれる。たとえば、EMDを出発原料として800℃
以上の熱処理を行う場合には、Mnの0.02モル%以
上をLiで置換することでピーク強度比が所望の範囲に
なる。また、微粉化したMnCO3を出発原料として4
00℃程度の低温で熱処理を行う場合には、Mnの置換
を行わなくてもピーク強度比が所望の範囲になる。した
がって、0〜0.18モル%の範囲でMnを置換するこ
とが好ましく、更には0.02〜0.18モル%の範囲
が好ましい。また、置換量が増加するにしたがって単位
重量あたりの充放電容量が低減するので、置換量は可能
な限り少量であることが好ましい。また、置換量が0.
18モル%以上であると容量の低下が大きくなり、好ま
しくない。
法について説明をする。X線回折模様の測定は、理学電
気(株)製のRINT2500を用いた。X線線源にC
u−Kα1(波長1.5405Å)を用いて以下の機器
条件で行なった。管電圧と電流は各々50kV、160
mA、発散スリット0.5゜、散乱スリット0.5゜、
受光スリット巾0.15mm、さらにモノクロメータを
使用した。測定は走査速度2゜/分、走査ステップ0.
01゜で走査軸は2θ/θの条件で行なった。また、半
価巾は2θ軸で表記した回折模様の測定値からバックグ
ラウンドを引き、回折ピーク強度(h)の半分の高さ
(h/2)のピークの巾とした。
ンガン酸化物は回折ピークを少なくとも(311)面に
由来する2θ=36.2±0.2゜(A)および(40
0)面に由来する2θ=44.0±0.2゜(B)に有
し、該X線回折ピークの半価巾が各々0.1±0.05
であり、かつ、その回折ピーク強度比(B/A)が0.
9以上1.3以下であることを特徴とする。半価巾が
0.1±0.05以上であるとMnの溶出が起こるため
好ましくない。また半価巾が前記の範囲であっても、回
折ピーク強度比(B/A)が0.9未満ではマンガンの
溶出が起こりやすく、好ましくない。この理由は必ずし
も明らかではないが、リートベルト法によるシュミレー
ション結果によれば、結晶の純度が低く、酸素欠陥があ
る場合にピーク強度比が低下する。従って、結晶内のマ
ンガンの平均価数が低下して不安定な3価のマンガンの
含有量が半数以上に増加するためにマンガンの溶出が起
こると推定している。また、1.3以上では充放電容量
の低下が大きく好ましくない。この理由も必ずしも明ら
かではないが、リートベルト法のシュミレーション結果
によれば、マンガンをリチウムで置換するとピーク強度
比が増加する。その結果、マンガンの平均価数が増加、
即ち4価のマンガンの含有量が増加するために容量の低
下が大きくなると推定している。
はJCPDS(The JointCommittee
on Power Diffraction Sta
ndards)カード35−782によれば、格子定数
が8.248Åである。本発明のリチウムマンガン酸化
物の格子定数は8.20Å以上8.24Å以下が好まし
い。本発明のリチウムマンガン酸化物の格子定数が小さ
い理由は、結晶単位胞内のMnの一部が、Mnよりイオ
ン半径が小さいLiに置換されたためおよび/または酸
素欠陥が少ないためにMnイオンの反発が抑えられてい
るためであると考えられる。格子定数が8.20Å以下
では容量が著しく以下する。これはMnの平均価数が4
に近すぎるためであると考えられる。また8.24Å以
上では、Mnの一部をLiで置換した効果が得られず、
Mnの溶出が起こりサイクル性能が低下する。
チウムをイオン状態で吸蔵放出できれば特に限定されな
いが、例としてコークス、天然黒鉛、人造黒鉛、難黒鉛
化炭素などの炭素材料、SiSnO等の金属酸化物、L
iCoN2 等の金属窒化物を挙げることができるが、好
ましくは炭素材料である。本発明において、活物質を電
極化する時には、必要に応じて導電剤を添加し、結着剤
で集電材に固定することができる。導電剤の例として、
天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、ケッチェンブ
ラック、アセチレンブラックを挙げることができるが、
黒鉛もしくは黒鉛とアセチレンブラックの併用が好まし
い。その添加量としては特に限定されないが、1〜20
重量%が好ましく、更に好ましくは3〜10重量%であ
る。1重量%以下であると導電性が均一にならず、20
重量%以上になると単位体積あたりの容量が低下する。
また、結着剤には、通常、ポリ4フッ化エチレン、ポリ
フッ化ビニリデン、エチレン−プロピレン−ジエンター
ポリマー、カルボキシメチルセルロース、スチレンブタ
ジエンゴム、フッ素ゴム等が単独もしくは混合されて用
いられるが、特に限定されない。これらの添加量として
は1〜20重量%が好ましく、更に好ましくは1〜10
重量%である。1重量%以下では結着力が弱く、20重
量%以上ではLiイオンの移動を阻害し、電池としての
性能が低下する。
て、これを種々の有機溶媒に溶解させた混合物が用いら
れる。電解質としては、特に限定されないが、LiCl
O4、LiBF4 、LiPF6 、LiAsF6 、LiC
F3 SO3 などの単独もしくは混合物を使用することが
できる。また有機溶媒として特に限定されないが、例示
すれば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネー
ト、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、ジエ
チルカーボネート、メチルエチルカーボネート、1,2
−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等の単独もし
くは2種類以上の混合溶媒を使用することができる。
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。 (実施例1)出発原料として平均粒径10μmのEMD
と、Li2 CO3 とをLi/Mn=0.51(原子比)
の組成比で混合し、空気中850℃で40時間熱処理し
たのちに20時間かけて室温付近まで冷却した。このリ
チウムマンガン酸化物のX線回折模様はLi2 MnO3
やMn2 O3 、Mn3 O4 などの副相のピークが無い単
一のスピネル相であり、(311)面及び(400)面
に起因する回折ピークを、各々2θ=36.08゜、2
θ=43.86゜に有し、かつその半価巾は各々0.1
18、0.165であった。また、(311)面及び
(400)面に起因する回折ピークの強度比が0.8で
あった。
3 を、Li/Mn=0.61(原子比)の組成比になる
ように混合し、再度、空気中650℃で12時間熱処理
することによって本発明のリチウムマンガン酸化物を得
た。このリチウムマンガン酸化物のX線回折模様は(3
11)面、(400)面に起因する回折ピークを各々2
θ=36.25゜および2θ=44.07゜に有し、か
つその半価巾はおのおの0.118、0.118であ
り、結晶性が高く、Mn2 O3 、Mn3 O4 及びLi2
MnO3 などの副相の回折ピークを有さないことから単
一の立方晶スピネルであることが確認された。さらに、
上記(311)面と(400)面に起因するピークの強
度比は1.02であった。また、標準物質となるSiを
用いて格子定数を正確に求めたところ8.215Åであ
った。さらに、元素分析の結果から、Li[Li
0 . 1 1 Mn1 . 8 9 ]O4 であることを確認した。
説明する。上記リチウムマンガン酸化物が100に対し
て導電剤としてアセチレンブラック3重量部と鱗状天然
黒鉛3重量部を混合した後に、総重量に対して3重量部
の割合でフッ素ゴムを混合し、フッ素ゴムの溶剤である
酢酸エチル/エチルセロソルブの混合溶剤を添加して湿
式混合を行ないペーストとした。次いでこのペーストを
正極集電体となる厚さ20μmのアルミニウム箔の両面
に均一に塗布し、乾燥させた後にローラープレス機によ
って加圧成形することで帯状の正極を作成した。次に3
000℃で黒鉛化したメソカーボンファイバー95重量
部と鱗状天然黒鉛5重量部の混合物に対して、カルボキ
シメチルセルロース1重量部とスチレンブタジエンゴム
2重量部、溶剤として精製水を添加して湿式混合を行な
いペーストとした。次いでこのペーストを負極集電体と
なる厚さ12μmの銅箔の両面に均一に塗布し、乾燥さ
せた後にローラープレス機によって加圧成形することで
帯状の負極を作成した。さらに、上記正極と上記負極の
間にセパレーターとして25μm厚みのポリエチレン微
多孔膜を挟んでロール状に巻くことで捲廻体とした。
部に絶縁性のフィルムを挿入し、前記捲廻体を挿入し
た。次いで捲廻体より取り出した負極タブを缶底に溶接
し、正極タブをガスケット、防爆ディスク、PTC素子
からなる閉塞蓋体に溶接した。電池缶の中にエチレンカ
ーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒に1モル
/リットルの濃度でLiPF6 を溶解した電解液を注液
して、捲廻体上部に絶縁性のフィルムを挿入した後、前
記閉塞蓋体を入れ、電池缶の端部をかしめることで外形
17mm高さ500mmの円筒型非水電解質二次電池を
作成した。(比較例)上記実施例1のピーク強度比が
0.8であるリチウムマンガン酸化物を用いた以外は、
実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作成した。
成法を以下のように変えた以外は、実施例1と同様にし
て非水電解質二次電池を作成した。出発原料として微粉
末のMnCO3 とLi2 CO3 とをLi/Mn=0.5
1(原子比)の組成比で、ボールミルにて48時間粉
砕、混合し、空気中800℃で20時間熱処理し、20
時間かけて室温付近まで降温することによって本発明の
リチウムマンガン酸化物を得た。得られたリチウムマン
ガン酸化物のX線回折模様は少なくとも(311)面、
(400)面に起因する各々の回折ピークを2θ=3
6.13゜、2θ=43.94゜に有し、かつその半価
巾はおのおの0.106、0.118であり、結晶性が
高く、副相のピークを有さない単一の立方晶スピネルで
あった。前記(311)面と(400)面のピーク強度
比は1.1であった。また、標準物質となるSiを用い
て格子定数を正確に求めたところ8.232Åであっ
た。さらに、元素分析の結果から、Li[Li0 . 0 1
Mn1 . 9 9 ]O4 であることを確認した。
で作成した電池はいずれも電池内部の安定化を目的に2
4時間のエージング期間を経過した後に、充電電圧を
4.2Vに設定して5時間で充電を行なった。ついで5
00mAの一定電流で2.7Vまで放電を行ない、それ
ぞれの電池の初期容量を測定し、電池内の単位正極活物
質重量あたりの容量を求めた。次いで、充電電圧を4.
2Vに設定して3時間で充電した後で周波数1kHzに
おける交流インピーダンス(X)を測定し、電池を85
℃に調整された恒温槽にいれて24時間後に取り出し
た。取り出した電池は室温付近まで自然冷却された後
に、周波数1kHzにおける交流インピーダンス(Y)
を測定した。これらに基づいて、単位時間当たりの電池
の内部インピーダンス増加率を次式に従って算出した。 〔(Y−X)/X〕/24×100 表1に、初期容量および保存前後のインピーダンス測定
結果から算出された単位正極活物質あたりの放電容量お
よび単位時間当たりのインピーダンス増加率を示す。
初期容量は低いが、インピーダンス増加率が小さい。こ
れはマンガンが一部リチウムにより置換されているため
に初期容量が小さいが、前記効果によりマンガンの溶出
が防止されいることで内部インピーダンスの増加率が小
さいと考えられる。一方、実施例2の電池は比較例と比
べると初期容量が同程度であり、かつインピーダンス増
加率が小さい。これは、マンガンが殆どリチウムで置換
されていないために初期容量が大きく、かつ、酸素欠陥
が少ないためにマンガンの溶出が防止されることで内部
インピーダンスの増加率が小さいと考えられる。
線回折模様において回折ピークを少なくとも2θ=3
6.2±0.2゜(A)および2θ=44.0±0.2
゜(B)に有し、該X線回折ピークの半価巾が各々0.
1±0.05であり、かつ、その回折ピーク強度比(B
/A)が0.9以上1.3以下であるスピネル系のリチ
ウムマンガン酸化物を使用した非水電解質二次電池で
は、室温以上の高温で保存されても電池の内部インピー
ダンスの増加率が小さい。さらに、高価な他の元素を使
用しないので安価である。その結果、安価な材料のリチ
ウムマンガン酸化物を使用して、高価なリチウムコバル
ト酸化物を使用した場合と遜色のない非水電解質二次電
池を提供できる。高性能な非水電解質二次電池が安価で
供給できるようになりその工業的価値は大きい。
Claims (2)
- 【請求項1】 リチウムイオンを吸蔵放出することが可
能な負極活物質と、リチウムイオン伝導性の非水電解
液、及びリチウムイオンを吸蔵放出することが可能なリ
チウム含有金属酸化物からなる正極活物質を備えた非水
電解質二次電池において、前記リチウム含有金属酸化物
が一般式 Li[LiX Mn2-X ]O4 (ただし、0≦x≦0.1
8) で示されるスピネル系のリチウムマンガン酸化物であ
り、Cu−Kα1を線源としたX線回折模様において、
回折ピークを少なくとも2θ=36.2±0.2゜
(A)および2θ=44.0±0.2゜(B)に有し、
該X線回折ピークの半価巾が各々0.1±0.05であ
り、かつ、その回折ピーク強度比(B/A)が0.9以
上1.3以下であることを特徴とする非水電解質二次電
池。 - 【請求項2】 一般式Li[LiX Mn2-X ]O4 (た
だし、0≦x≦0.18)で示されるスピネル系リチウ
ムマンガン酸化物の格子定数が、8.20Å以上8.2
4Å以下である請求項1記載の非水電解質二次電池。
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JP05541697A JP3856517B2 (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | リチウムマンガン酸化物の製造方法 |
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JP05541697A JP3856517B2 (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | リチウムマンガン酸化物の製造方法 |
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