JPH10241544A - 車両用電力供給保護回路 - Google Patents

車両用電力供給保護回路

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JPH10241544A
JPH10241544A JP3890897A JP3890897A JPH10241544A JP H10241544 A JPH10241544 A JP H10241544A JP 3890897 A JP3890897 A JP 3890897A JP 3890897 A JP3890897 A JP 3890897A JP H10241544 A JPH10241544 A JP H10241544A
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JP
Japan
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switch
protection circuit
turned
relay
load
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP3890897A
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English (en)
Inventor
Akio Matsumaru
彰男 松丸
Motonori Kido
元則 城戸
Hideaki Toyama
秀明 外山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Harness Sogo Gijutsu Kenkyusho KK
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Harness Sogo Gijutsu Kenkyusho KK
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Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd, Harness Sogo Gijutsu Kenkyusho KK filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イグニションスイッチのオフ中にバッテリか
ら負荷への電力供給回路を好適に保護する。 【解決手段】 バッテリ1の正極端子は、大容量の保護
回路として機能するヒューズF1を介して、リレーRL
1のリレー接点RS1の一方に接続され、リレー接点R
S1の他方は、コイルRC1の一端及びヒューズ等を介
して他の負荷に接続されている。コイルRC1の他端は
トランジスタQ1のコレクタに、トランジスタQ1のベ
ースは制御部11の出力端子P1に接続され、エミッタ
は接地されている。ヒューズF2はリレー接点RS1に
並列に接続され、小容量の保護回路として機能する。制
御部11はイグニションスイッチ8のオンオフを判別
し、オンのときはリレーRL1をオンにし、オフのとき
はリレーRL1をオフにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリから負荷
への電力供給回路を好適に保護する車両用電力供給保護
回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用電力供給回路は、バッテリ
やオルタネータからなる電源が、まず大容量の保護部
品、例えば定格電流の大きいヒューズブルリンクやヒュ
ーズに接続され、この大容量保護部品を介してバスバー
やジョイントなどによって電気配線が分岐され、更に比
較的小容量の保護部品、例えば定格電流の比較的小さい
ヒューズを介して個々の電装品からなる負荷に接続され
て、構成されている。
【0003】すなわち、従来の車両用電力供給保護回路
は、電源の直ぐ下流に接続された大容量保護部品及びこ
の大容量保護部品の下流に接続され、各負荷の容量に応
じた小容量保護部品によって構成され、これによって電
気配線や各電装品が保護されている。
【0004】また、従来、自動車に配設された種々の負
荷の内で、ヒータやモータなど、電流容量の大きい負荷
は、リレーなどのスイッチを介してバッテリに接続され
ている。従って、バッテリとスイッチとの間の回路は常
に通電可能になっている。
【0005】一方、時計など、イグニションスイッチの
状態に関係なく常時作動する必要がある負荷や、ECU
やオーディオなど、メモリの記憶内容を保持するために
バックアップ電源が必要なものがあり、これらに対して
は、車両不使用時、すなわちイグニションスイッチのオ
フ時でもバッテリから常時電力が供給されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
車両用電力供給保護回路では、上記大容量保護部品の下
流であって常に通電可能な回路内において、イグニショ
ンスイッチのオフ時に微小な短絡などの異常が発生し、
上記大容量保護部品の容量以下のレベルの電流が流れる
と、長時間に亘って回路が徐々に劣化するとともに、周
辺の回路や部品に悪影響を及ぼす虞れがあった。
【0007】本発明は、上記問題を解決するもので、イ
グニションスイッチのオフ中にバッテリから負荷への電
力供給回路を好適に保護する車両用電力供給保護回路を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、バッテリと負
荷の間に直列接続された大容量保護回路と、上記バッテ
リと上記負荷の間に直列接続された小容量保護回路と、
上記バッテリから上記負荷への電力供給が上記小容量保
護回路を介して行われる第1の状態と上記電力供給が上
記小容量保護回路を通らない回路を介して行われる第2
の状態とに切り替えるスイッチ手段と、イグニションス
イッチのオンオフを判別するイグニションスイッチ判別
手段と、イグニションスイッチがオンのときは上記第2
の状態にさせ、イグニションスイッチがオフのときは上
記第1の状態にさせるスイッチ制御手段とを備えたもの
である(請求項1)。
【0009】この構成によれば、イグニションスイッチ
のオンオフが判別され、イグニションスイッチがオンの
ときは、バッテリから負荷への電力供給が小容量保護回
路を通らない回路を介して行われ、イグニションスイッ
チがオフのときは、バッテリから負荷への電力供給が小
容量保護回路を介して行われることにより、イグニショ
ンスイッチがオフのときに流れる過電流のレベルが大容
量保護回路より低いレベルであっても、小容量保護回路
より高いレベルであれば回路が保護されることとなる。
【0010】また、請求項1記載の車両用電力供給保護
回路において、上記スイッチ手段は、上記大容量保護回
路と上記負荷の間に直列に接続され、上記大容量保護回
路と上記負荷との接続をオンオフするもので、上記小容
量保護回路は、上記大容量保護回路に直列に接続され、
かつ上記スイッチ手段に並列に接続されており、上記ス
イッチ制御手段は、イグニションスイッチがオンのとき
は上記スイッチ手段をオンにし、イグニションスイッチ
がオフのときは上記スイッチ手段をオフにするものであ
る(請求項2)。
【0011】この構成によれば、イグニションスイッチ
のオンオフが判別され、イグニションスイッチがオンの
ときは、大容量保護回路と負荷の間に直列に接続された
スイッチ手段がオンにされ、これによって、バッテリか
ら負荷への電力供給は、小容量保護回路を通らずに、大
容量保護回路及びスイッチ手段からなる直列回路を介し
て行われる。一方、イグニションスイッチがオフのとき
は、スイッチ手段がオフにされることにより、バッテリ
から負荷への電力供給は、小容量保護回路を介して行わ
れ、これによって、イグニションスイッチがオフのとき
に流れる過電流のレベルが大容量保護回路より低いレベ
ルであっても、小容量保護回路より高いレベルであれば
回路が保護されることとなる。
【0012】また、請求項1又は2記載の車両用電力供
給保護回路において、上記大容量保護回路は、定格電流
の大きい大容量ヒューズからなり、上記小容量保護回路
は、定格電流の小さい小容量ヒューズからなるものであ
る(請求項3)。
【0013】この構成によれば、イグニションスイッチ
がオフのときには、バッテリから負荷への電力供給は、
小容量ヒューズを介して行われ、これによって、イグニ
ションスイッチがオフのときに、大容量ヒューズの定格
電流より低いレベルであっても小容量ヒューズの定格電
流より高いレベルの過電流が流れると、小容量ヒューズ
が溶断することとなり、回路が保護される。
【0014】また、請求項2又は3記載の車両用電力供
給保護回路において、常時作動可能な負荷の動作を指示
するための操作手段と、上記スイッチ手段及び小容量保
護回路と上記常時作動可能な負荷との間に直列に接続さ
れ、上記スイッチ手段及び小容量保護回路と上記常時作
動可能な負荷との接続をオンオフする第2スイッチ手段
と、上記操作手段が操作されたか否かを判別する操作判
別手段と、上記操作手段が操作されると上記第2スイッ
チ手段をオンにする第2スイッチ制御手段とを備え、上
記スイッチ制御手段は、イグニションスイッチがオフの
ときに上記操作手段が操作されると上記スイッチ手段を
オンにするもので、上記第2スイッチ制御手段は、イグ
ニションスイッチがオフのときに上記操作手段が操作さ
れると上記スイッチ手段がオンにされた後に上記第2ス
イッチ手段をオンにするものである(請求項4)。
【0015】この構成によれば、常時作動可能な負荷の
動作を指示するための操作手段が操作されたか否かが判
別されるとともに、イグニションスイッチのオンオフが
判別され、イグニションスイッチがオフのときに操作手
段が操作されると、スイッチ手段がオンにされた後に、
第2スイッチ手段がオンにされることにより、実質的に
小容量保護回路を介さずに大容量保護回路のみを介して
バッテリから電力が供給される状態が確保されてから、
常時作動可能な負荷への電力供給が実際に行われる。こ
れによって、小容量保護回路が常時作動可能な負荷への
電力供給によって動作するなどの事態が確実に防止され
る。
【0016】また、請求項4記載の車両用電力供給保護
回路において、上記第2スイッチ制御手段は、上記操作
手段の操作が終了すると上記第2スイッチ手段をオフに
するもので、上記スイッチ制御手段は、上記操作手段の
操作が終了したときにイグニションスイッチがオフであ
れば、上記第2スイッチ手段がオフにされた後に上記ス
イッチ手段をオフにするものである(請求項5)。
【0017】この構成によれば、操作手段の操作が終了
したときにイグニションスイッチがオフであれば、第2
スイッチ手段がオフにされた後にスイッチ手段がオフに
されることにより、常時作動可能な負荷への電力供給が
確実に終了した後に、小容量保護回路が接続されること
となり、これによって、小容量保護回路が常時作動可能
な負荷への電力供給によって動作するなどの事態が確実
に防止される。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る車両用電力供
給保護回路が適用される車両用電力供給回路の一実施形
態の回路図である。この車両用電力供給回路は、バッテ
リ1と、オルタネータ2と、ヒータ負荷3と、モータ負
荷4と、駆動回路5と、メモリバックアップ回路6と、
常時作動可能負荷7と、イグニションスイッチ8と、操
作スイッチ群9と、電源回路10と、制御部11と、ヒ
ューズF1〜F7と、リレーRL1〜RL4と、トラン
ジスタQ1,Q2とを備え、ヒューズF1〜F5及びリ
レーRL1,RL2は、エンジンルーム内の適所に配設
された電気接続箱12に配置されている。
【0019】バッテリ1は、所定の出力電圧VB(本実
施形態ではDC12V)を出力する電源である。オルタネー
タ2は、図略のエンジンによって回転駆動される発電機
である。ヒューズF1は、この電力供給回路全体を保護
する大容量(本実施形態では定格電流50A)の保護回路と
して機能するものである。リレーRL1は、リレー接点
RS1及びコイルRC1を有し、スイッチ手段として機
能するものである。
【0020】バッテリ1の正極端子は、ヒューズF1を
介してリレーRL1のリレー接点RS1の一方に接続さ
れている。リレー接点RS1の他方はオルタネータ2の
正極端子に接続されている。リレーRL1のコイルRC
1の一端はオルタネータ2の正極端子に接続され、他端
はトランジスタQ1のコレクタに接続されている。
【0021】ヒューズF2は、リレー接点RS1に並列
に接続され、小容量(本実施形態では定格電流1A)の保
護回路として機能するものである。
【0022】オルタネータ2の正極端子は、ヒューズF
3,F6及びリレーRL3のリレー接点からなる直列回
路を介してヒータ負荷3に接続されるとともに、ヒュー
ズF3,F7及びリレーRL4のリレー接点からなる直
列回路を介してモータ負荷4に接続されている。
【0023】ヒータ負荷3は、例えば曇り止めヒータ等
のヒータからなる負荷で、モータ負荷4は、例えばウィ
ンドーの開閉モータ等のモータからなる負荷である。ヒ
ューズF3は、比較的大きい容量(本実施形態では定格
電流30A)のものが採用され、ヒューズF6,F7は、
各負荷に応じた容量(本実施形態ではそれぞれ定格電流1
0A,15A)のものが採用されている。
【0024】駆動回路5は、トランジスタなどからな
り、リレーRL3,RL4のコイルに励磁電流を供給す
るものである。リレーRL2は、リレー接点RS2及び
コイルRC2を有し、第2のスイッチ手段として機能す
るものである。
【0025】オルタネータ2の正極端子は、更に、ヒュ
ーズF4を介してメモリバックアップ回路6に接続され
るとともに、リレーRL2のリレー接点RS2及びヒュ
ーズF5からなる直列回路を介して常時作動可能負荷7
に接続されている。リレーRL2のコイルRC2の一端
はオルタネータ2の正極端子に接続され、他端はトラン
ジスタQ2のコレクタに接続されている。
【0026】メモリバックアップ回路6は、バックアッ
プ電源としてのバッテリ1から常時電力供給を受けるこ
とによって、図略のECUやオーディオ部に配設された
メモリの記憶内容を保持するためのものである。メモリ
バックアップ回路6の通電電流は低レベルになっている
ので、ヒューズF4は、小容量(本実施形態では定格電
流1A)のものが採用されている。
【0027】イグニションスイッチ8は、図略のACC
接点、IG接点及びST接点を備えており、イグニショ
ンキーによってACC接点に操作されると、バッテリ1
とアクセサリ回路が接続され、IG接点に操作される
と、バッテリ1とイグニション回路が接続され、ST接
点に操作されるとスタータリレーがオンにされ、これに
よってマグネットスイッチがオンにされてバッテリ1か
らスタータモータに電力が供給されることによりエンジ
ンが始動する。
【0028】電源回路10は、図略のスイッチングトラ
ンジスタを用いたDC−DCコンバータで構成され、1
次巻線に印加されるバッテリ1の出力電圧VBをスイッ
チングトランジスタでスイッチングし、2次巻線に誘起
される電圧を整流、平滑して所定電圧VDD(本実施形態
ではDC5V)を出力するものである。
【0029】常時作動可能負荷7は、イグニションスイ
ッチ8がオフのときでも動作が可能になされている負荷
で、操作スイッチ群9は、常時作動可能負荷7の各負荷
を動作させるための操作スイッチからなるものである。
【0030】下記表1は、常時作動可能負荷7の各負荷
及び操作スイッチ群9の対応する操作スイッチを示して
いる。表1に示すように、例えばルームランプスイッチ
やハザードスイッチが操作されると、イグニションスイ
ッチ8がオフのときでも、後述するようなタイミング
で、ルームランプやターンシグナルハザードランプが点
灯するようになっている。
【0031】
【表1】
【0032】図1に戻って、ヒューズF4は、常時作動
可能負荷7の各負荷に応じた容量(本実施形態では定格
電流5A)のものが採用されている。トランジスタQ
1,Q2のベースは、それぞれ制御部11の出力端子P
1,P2に接続され、各エミッタは接地されている。
【0033】制御部11は、マイクロコンピュータ等か
らなり、予め設定されたデータや制御プログラムを記憶
するROM及びデータを一時的に保管するRAMを備
え、本電力供給回路の動作を制御するもので、電源回路
10から電力供給を受けて動作する。
【0034】制御部11は、次の(1)〜(8)の各機
能を有している。 (1)イグニションスイッチ8のオンオフを判別するイ
グニションスイッチ判別手段としての機能。 (2)操作スイッチ群9のいずれかの操作スイッチが操
作されたか否かを判別する操作判別手段としての機能。
【0035】(3)イグニションスイッチ8がオンのと
きはリレーRL1をオンにし、オフのときはリレーRL
1をオフにするスイッチ制御手段としての機能。すなわ
ち、イグニションスイッチ8がオフからオンに切り替え
られると、最初にトランジスタQ1をオンにし、これに
よってリレーRL1をオンにして、この状態を保持す
る。
【0036】そして、イグニションスイッチ8がオンか
らオフに切り替えられると、トランジスタQ1をオフに
し、これによってリレーRL1をオフにする。
【0037】(4)更に、イグニションスイッチ8がオ
フのときに操作スイッチ群9のいずれかの操作スイッチ
が操作されると、リレーRL1をオンにするスイッチ制
御手段としての機能。 (5)更に、操作スイッチ群9の操作スイッチの操作が
終了したときに、イグニションスイッチ8がオフであれ
ば、リレーRL2がオフにされた後に、リレーRL1を
オフにするスイッチ制御手段としての機能。
【0038】(6)操作スイッチ群9のいずれかの操作
スイッチが操作されると、リレーRL2をオンにする第
2スイッチ制御手段としての機能。 (7)更に、イグニションスイッチ8がオフのときに操
作スイッチ群9のいずれかの操作スイッチが操作される
と、リレーRL1がオンにされた後に、リレーRL2を
オンにする第2スイッチ制御手段としての機能。 (8)更に、操作スイッチ群9の操作スイッチの操作が
終了すると、リレーRL2をオフにする第2スイッチ制
御手段としての機能。
【0039】次に、図2を用いて動作について説明す
る。図2は各部の状態を示すタイミングチャートであ
る。 イグニションスイッチ8がオフのときは、制御部11
によりトランジスタQ1がオフにされており、リレーR
L1のリレー接点RS1がオフになっている。
【0040】t1時点でイグニションスイッチ8がオフ
からオンに切り替えられると、制御部11によりトラン
ジスタQ1がオンにされ、これによってリレーRL1の
コイルRC1に励磁電流が供給されて、リレーRL1の
リレー接点RS1がオンになる。
【0041】その後、t2時点でイグニションスイッチ
8がオンからオフに切り替えられると、制御部11によ
りトランジスタQ1がオフにされ、これによってリレー
RL1のコイルRC1への励磁電流の供給が停止され
て、リレーRL1のリレー接点RS1がオフになる。
【0042】ここで、制御部11からトランジスタQ1
にオン信号が出力されてからトランジスタQ1がオンす
るまでの時間は、約50μsecであり、ほとんど同時とみ
なすことができる。一方、トランジスタQ1がオンして
リレーRL1のコイルRC1に励磁電流の供給が開始さ
れてからリレー接点RS1のオン状態が安定するまでの
時間は、約1msecである。
【0043】従って、t1時点からリレー接点RS1の
オン状態が安定するまでの時間がT1とすると、制御部
11は、t1時点から時間T1が経過した後に、ヒータ負
荷3やモータ負荷4などの他の負荷の動作を開始させ
る。
【0044】例えば、リレーRL1が確実にオンにされ
た後に、スタータリレー(リレーRL4)がオンにさ
れ、スタータモータ(モータ負荷4)に電力が供給され
て、これによってエンジンが始動する。
【0045】車両不使用時、すなわちイグニションス
イッチ8がオフのt3時点で操作スイッチ群9のいずれ
かの操作スイッチが操作されると、まず、制御部11に
よりトランジスタQ1がオンにされ、これによってリレ
ーRL1のコイルRC1に励磁電流が供給されて、リレ
ーRL1のリレー接点RS1がオンになる。次いで、ト
ランジスタQ2がオンにされ、これによってリレーRL
2のコイルRC2に励磁電流が供給されて、リレーRL
2のリレー接点RS2がオンになる。
【0046】このとき、上述したように、トランジスタ
Q1のオンから約1msecが経過した後にリレー接点RS
1のオン状態が安定し、トランジスタQ2のオンから約
1msecが経過した後にリレー接点RS2のオン状態が安
定する。
【0047】従って、t3時点からリレー接点RS1の
オン状態が安定までの時間がT1、t3時点からリレー接
点RS2のオン状態が安定するまでの時間がT2とする
と、制御部11は、確実にT1<T2となるように、トラ
ンジスタQ1,Q2の動作を制御する。
【0048】その後、t4時点で操作スイッチの操作が
終了すると、まず、トランジスタQ2がオフにされ、こ
れによってコイルRC2への励磁電流の供給が停止され
て、リレーRL2のリレー接点RS2がオフになり、続
いて、トランジスタQ1がオフにされ、これによってコ
イルRC1への励磁電流の供給が停止されて、リレーR
L1のリレー接点RS1がオフになる。
【0049】ここで、オンの場合と同様に、t4時点か
らリレー接点RS2のオフ状態が安定するまでの時間が
3、t4時点からリレー接点RS1のオフ状態が安定す
るまでの時間がT4とすると、制御部11は、確実にT3
<T4となるように、トランジスタQ1,Q2の動作を
制御する。
【0050】イグニションスイッチ8がオフのt5
点で操作スイッチ群9のいずれかの操作スイッチが操作
されると、上記の場合と同様に、まず、リレーRL1
のリレー接点RS1がオンにされ、次いで、リレーRL
2のリレー接点RS2がオンにされる。このとき、確実
にT1<T2となるように、トランジスタQ1,Q2の動
作が制御される。
【0051】その後、t6時点で操作スイッチの操作が
終了すると、リレーRL2のリレー接点RS2がオフに
されるが、t6時点より以前にイグニションスイッチ8
がオンにされているので、リレーRL1のリレー接点R
S1はオンに保持される。
【0052】その後、t7時点でイグニションスイッチ
8がオンからオフに切り替えられると、リレーRL1の
リレー接点RS1がオフにされる。
【0053】このとき、上記の場合と同様に、t6
点からリレー接点RS2のオフ状態が安定するまでの時
間がT3、t6時点からリレー接点RS1のオフ状態が安
定するまでの時間がT5とすると、確実にT3<T5とな
るように、トランジスタQ1,Q2の動作が制御され
る。
【0054】t8時点でイグニションスイッチ8がオ
フからオンに切り替えられると、リレーRL1のリレー
接点RS1がオンにされる。
【0055】その後、t9時点で操作スイッチ群9のい
ずれかの操作スイッチが操作されると、リレーRL2の
リレー接点RS2がオンにされる。このとき、t8時点
からリレー接点RS1のオン状態が安定するまでの時間
がT1、t8時点からリレー接点RS2のオン状態が安定
するまでの時間がT6とすると、確実にT1<T6となる
ように、トランジスタQ1,Q2の動作が制御される。
【0056】その後、t10時点でイグニションスイッチ
8がオフにされても、操作スイッチの操作が継続してい
るので、リレーRL1のリレー接点RS1はオンに保持
される。
【0057】その後、t11時点で操作スイッチの操作が
終了すると、上記の場合と同様に、まず、リレーRL
2のリレー接点RS2がオフにされ、続いて、リレーR
L1のリレー接点RS1がオフにされる。
【0058】このとき、上記の場合と同様に、t11
点からリレー接点RS2のオフ状態が安定するまでの時
間がT3、t11時点からリレー接点RS1のオフ状態が
安定するまでの時間がT4とすると、確実にT3<T4
なるように、トランジスタQ1,Q2の動作が制御され
る。
【0059】次に、表1を参照しながら、実際の動作の
一例として車両乗車時の動作について説明する。イグニ
ションキーを用いてドアロックスイッチが操作される
と、リレーRL1がオンにされ、続いてリレーRL2が
オンにされて、集中ドアロックが解除される。ドアロッ
ク解除後、リレーRL2がオフにされ、続いてリレーR
L2がオフにされる。
【0060】ドアを開けると、ドアスイッチがオンにな
り、これによってリレーRL1がオンにされ、続いてリ
レーRL2がオンにされて、ルームランプが点灯する。
乗車後にドアを閉じると、ドアスイッチがオフになり、
ルームランプが消灯し、リレーRL2がオフにされ、続
いてリレーRL1がオフにされる。そして、イグニショ
ンスイッチ8がオンにされると、リレーRL1がオンに
なる。
【0061】このように、本実施形態によれば、車両の
不使用時、すなわちイグニションスイッチ8がオフのと
きに、ヒューズF1の定格電流より低レベルであっても
ヒューズF2の定格電流より高レベルの過電流が流れる
ような異常が車両用電力供給回路に発生すると、ヒュー
ズF2が溶断することによりバッテリ1からの電力供給
が遮断されるので、周辺の回路や部品に悪影響を及ぼす
ことを確実に防止することができる。
【0062】また、オルタネータ2の正極端子、すなわ
ちヒューズF2の下流側に、リレーRL1のコイルRC
1の一端が接続されるとともに電源回路10の入力側が
接続されているので、異常の発生によりヒューズF2が
溶断されると、リレーRL1の動作が不可能になるた
め、全ての負荷への電力供給が行われず、車両の全ての
電装品が使用不可能になる。従って、回路の異常に気づ
かずに車両を使用することがなく、周辺の回路及び部品
に悪影響を及ぼすことを確実に防止することができる。
【0063】また、リレーRL1が確実にオンした後
に、リレーRL2,RL3,RL4をオンにし、リレー
RL2,RL3,RL4が確実にオフした後に、リレー
RL1をオンにするようにしたので、ヒューズF2の定
格電流を超える負荷電流がヒューズF2に流れるのを確
実に防止することができる。
【0064】なお、本発明は、上記実施形態に限られ
ず、以下の変形形態(1)〜(4)を採用することができ
る。 (1)イグニションスイッチ8のオンオフは、IG接点で
あっても、ACC接点であってもよい。 (2)各ヒューズF1〜F7の定格電流は、上記に限られ
ず、負荷の容量に応じて好適に設定すればよい。
【0065】(3)リレーRL1に代えてラッチリレーを
用いてもよい。ラッチリレーは、リレー接点と、それぞ
れ磁石からなる鉄心に巻回されたセットコイル及びリセ
ットコイルとから構成され、セットコイルに一旦励磁電
流が供給されるとリレー接点をオンにし、この励磁電流
の供給が停止されてもオン状態を保持するとともに、リ
セットコイルに励磁電流が供給されるとリレー接点をオ
フにし、この励磁電流の供給が停止されてもオフ状態を
保持するラッチ機能を有するリレーである。
【0066】この形態によれば、リレーのオン中に、コ
イルに励磁電流を常に供給しておく必要がないので、低
消費電力化を図ることができる。
【0067】(4)スイッチ手段として、リレーRL1に
代えてMOSFETなどの半導体スイッチング素子を用
いてもよい。この場合には、T1≒50μsecになるので、
上記実施形態に比べて、負荷の動作開始までの遅延を少
なくすることができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
イグニションスイッチのオンオフを判別し、イグニショ
ンスイッチがオンのときは、バッテリから負荷への電力
供給を小容量保護回路を通らない回路を介して行い、イ
グニションスイッチがオフのときは、バッテリから負荷
への電力供給を小容量保護回路を介して行うようにした
ので、イグニションスイッチがオフのときに流れる過電
流のレベルが大容量保護回路より低いレベルであって
も、小容量保護回路より高いレベルであれば、小容量保
護回路によって回路を保護することができる。
【0069】また、イグニションスイッチのオンオフを
判別し、イグニションスイッチがオフのときは、大容量
保護回路と負荷の間に直列に接続されたスイッチ手段を
オフにすることにより、大容量保護回路に直列に、かつ
スイッチ手段に並列に接続された小容量保護回路を介し
てバッテリから負荷に電力を供給することができ、これ
によって、過電流などの異常電流のレベルが小容量保護
回路より高いレベルであれば、大容量保護回路より低い
レベルであっても小容量保護回路によって回路を保護す
ることができる。
【0070】また、大容量保護回路として、定格電流の
大きい大容量ヒューズを用い、小容量保護回路として、
定格電流の小さい小容量ヒューズを用いることにより、
イグニションスイッチがオフのときに、小容量ヒューズ
の定格電流より高いレベルの過電流が流れると、大容量
ヒューズの定格電流より低いレベルであっても小容量ヒ
ューズが溶断することとなり、回路を確実に保護するこ
とができる。
【0071】また、常時作動可能な負荷の動作を指示す
るための操作手段が操作されたか否かを判別するととも
に、イグニションスイッチのオンオフを判別し、イグニ
ションスイッチがオフのときに操作手段が操作される
と、スイッチ手段をオンにした後に、第2スイッチ手段
をオンにすることにより、実質的に小容量保護回路を介
さずに大容量保護回路のみを介してバッテリから電力が
供給される状態が確保されてから、実際に常時作動可能
な負荷への電力供給を行うことができ、これによって、
小容量保護回路が常時作動可能な負荷への電力供給によ
って動作するなどの事態を確実に防止することができ
る。
【0072】また、操作手段の操作が終了したときにイ
グニションスイッチがオフであれば、第2スイッチ手段
をオフにした後にスイッチ手段をオフにすることによ
り、常時作動可能な負荷への電力供給が確実に終了した
後に、小容量保護回路を接続することができ、これによ
って、小容量保護回路が常時作動可能な負荷への電力供
給によって動作するなどの事態を確実に防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用電力供給保護回路が適用さ
れる車両用電力供給回路の一実施形態の回路図である。
【図2】各部の状態を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 バッテリ 2 オルタネータ 3 ヒータ負荷 4 モータ負荷 5 駆動回路 6 メモリバックアップ回路 7 常時作動可能負荷 8 イグニションスイッチ 9 操作スイッチ群(操作手段) 10 電源回路 11 制御部(スイッチ制御手段、第2スイッチ制御手
段) 12 電気接続箱 F1 ヒューズ(大容量保護回路) F2 ヒューズ(小容量保護回路) F3〜F7 ヒューズ Q1,Q2 トランジスタ RL1 リレー(スイッチ手段) RL2 リレー(第2スイッチ手段) RL3,RL4 リレー RC1,RC2 コイル RS1,RS2 リレー接点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城戸 元則 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 (72)発明者 外山 秀明 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッテリと負荷の間に直列接続された大
    容量保護回路と、上記バッテリと上記負荷の間に直列接
    続された小容量保護回路と、上記バッテリから上記負荷
    への電力供給が上記小容量保護回路を介して行われる第
    1の状態と上記電力供給が上記小容量保護回路を通らな
    い回路を介して行われる第2の状態とに切り替えるスイ
    ッチ手段と、イグニションスイッチのオンオフを判別す
    るイグニションスイッチ判別手段と、イグニションスイ
    ッチがオンのときは上記第2の状態にさせ、イグニショ
    ンスイッチがオフのときは上記第1の状態にさせるスイ
    ッチ制御手段とを備えたことを特徴とする車両用電力供
    給保護回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用電力供給保護回路
    において、上記スイッチ手段は、上記大容量保護回路と
    上記負荷の間に直列に接続され、上記大容量保護回路と
    上記負荷との接続をオンオフするもので、上記小容量保
    護回路は、上記大容量保護回路に直列に接続され、かつ
    上記スイッチ手段に並列に接続されており、上記スイッ
    チ制御手段は、イグニションスイッチがオンのときは上
    記スイッチ手段をオンにし、イグニションスイッチがオ
    フのときは上記スイッチ手段をオフにするものであるこ
    とを特徴とする車両用電力供給保護回路。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の車両用電力供給保
    護回路において、上記大容量保護回路は、定格電流の大
    きい大容量ヒューズからなり、上記小容量保護回路は、
    定格電流の小さい小容量ヒューズからなることを特徴と
    する車両用電力供給保護回路。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の車両用電力供給保
    護回路において、常時作動可能な負荷の動作を指示する
    ための操作手段と、上記スイッチ手段及び小容量保護回
    路と上記常時作動可能な負荷との間に直列に接続され、
    上記スイッチ手段及び小容量保護回路と上記常時作動可
    能な負荷との接続をオンオフする第2スイッチ手段と、
    上記操作手段が操作されたか否かを判別する操作判別手
    段と、上記操作手段が操作されると上記第2スイッチ手
    段をオンにする第2スイッチ制御手段とを備え、上記ス
    イッチ制御手段は、イグニションスイッチがオフのとき
    に上記操作手段が操作されると上記スイッチ手段をオン
    にするもので、上記第2スイッチ制御手段は、イグニシ
    ョンスイッチがオフのときに上記操作手段が操作される
    と上記スイッチ手段がオンにされた後に上記第2スイッ
    チ手段をオンにするものであることを特徴とする車両用
    電力供給保護回路。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の車両用電力供給保護回路
    において、上記第2スイッチ制御手段は、上記操作手段
    の操作が終了すると上記第2スイッチ手段をオフにする
    もので、上記スイッチ制御手段は、上記操作手段の操作
    が終了したときにイグニションスイッチがオフであれ
    ば、上記第2スイッチ手段がオフにされた後に上記スイ
    ッチ手段をオフにするものであることを特徴とする車両
    用電力供給保護回路。
JP3890897A 1997-02-24 1997-02-24 車両用電力供給保護回路 Withdrawn JPH10241544A (ja)

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