JPH10241245A - 情報記録媒体のクランプ装置 - Google Patents

情報記録媒体のクランプ装置

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JPH10241245A
JPH10241245A JP9037750A JP3775097A JPH10241245A JP H10241245 A JPH10241245 A JP H10241245A JP 9037750 A JP9037750 A JP 9037750A JP 3775097 A JP3775097 A JP 3775097A JP H10241245 A JPH10241245 A JP H10241245A
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JP9037750A
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Hiroshi Fukagawa
博 深川
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Sony Disc Technology Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力軸と情報記録媒体の偏芯量を小さくで
き、しかも情報記録媒体を回転する際の空転を防ぐこと
ができる情報記録媒体のクランプ装置を提供すること。 【解決手段】 情報記録媒体9の支持体11は、駆動手
段Mの出力軸18に固定されて、情報記録媒体9の中央
の穴を形成する部分に当接する傾斜部11cを有する情
報記録媒体9の受け部材10は、付勢手段13に支持さ
れて駆動手段Mの出力軸18に対して摺動可能に設けら
れ、情報記録媒体9の第1の面F1を保持する。組立体
95のクランプマグネット8が受け部材10を磁気的に
吸引することで受け部材10を付勢手段13の力に抗し
て出力軸18に関して摺動させて情報記録媒体9を受け
部材10に対してクランプするとともに、情報記録媒体
9の中央の穴9aを形成する部分9bを支持体11の傾
斜部11cに支持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトディス
ク(CD)のようなディスク状の情報記録媒体を着脱可
能に確実にクランプするためのクランプ装置の改良に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ディスク状の情報記録媒体、例えば光デ
ィスクであるコンパクトディスク(CD)、コンパクト
ディスクを使用した読出し専用メモリ(CD−RO
M)、追記型のコンパクトディスク(CD−R)や、光
磁気ディスク(例えばMO)、あるいはディジタルバー
サタイルディスク(DVD)のような高密度記録用のデ
ィスク等、いろいろな種類の情報記録媒体が提案され市
販化されている。
【0003】図5と図6は従来用いられているCD−R
OMのクランプ装置を示しており、図5はCD−ROM
105をクランプする直前の状態を示し、図6はCD−
ROM105をクランプしている状態を示している。図
5と図6を参照して従来のクランプ装置の構造を説明す
る。磁性体のディスク受け110が、モータ115のモ
ータ軸107に圧入あるいは接着により固定されてい
る。これに対して、スピンナー108はモータ軸107
に摺動可能に取り付けられている。このスピンナー10
8はスプリング109によりディスク受け110に対し
て支持されている。
【0004】CD−ROM105を図6のようにディス
ク受け110に対して固定する場合には、CD−ROM
105のセンター穴105aがスピンナー108のテー
パ部108aに案内される。その後チャキング組立部1
30のディスククランパー102のマグネット103の
吸引力で、ディスク受け110が磁気的に吸引され、C
D−ROM105は、スピンナー108のテーパ部10
8aに嵌合されたまま、ディスク受け110に接するま
でスピンナー108とともにモータ軸107の軸方向に
沿って摺動される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図5と図6に
示す従来のクランプ装置では次のような問題がある。ス
ピンナー108とモータ軸107を摺動させるために必
要な隙間SPが、そのままモータ軸107に対するCD
−ROM105の偏芯量となってしまう。また、CD−
ROM105の規格の中に、下記のような規定がある。
【0006】CD(CD−ROMを含む)の規格のなか
には下記の規定がある。 (1)CDの偏芯は±70μmm以下。 (2)CDの変形歪量は±0.5mm以下。 (3)CDの信号トラックの回転線速度は1.2〜1.
4m/s。 (4)CDの回転時に、信号トラックの半径方向の加速
度は0.4m/s2 。 (5)CDのクランピング力は1N〜2N。 従って、クランピングに際しては、 (1)CDをモータ軸に対して偏芯させない。 (2)CDをモータ軸に対して直角に、かつ、CDを変
形させないよう平坦にクランピングする。 (3)CDをモータ軸に対して空転させない。 (4)モータ軸の回転に起因する振動により発生するC
Dの偏芯を抑えるために、ディスククランパー102の
重心はモータ軸107の中心に設置されなければならな
い。 このように、CD−ROM105のディスク受け110
に対するクランピングする力は、1N〜2Nと規定され
ているために通常の1倍速度の場合はともかく、CD−
ROM105が2倍速度、4倍速度又はそれ以上の場合
に、図6のようにクランプされているCD−ROM10
5が、モータ軸107に対して空転する恐れが生じる。
このため従来のクランプ装置は、上述したようなCD−
ROM105を2倍速度、4倍速度及びあるいはそれ以
上の速度で回転して記録信号の読み取りを行ったり、あ
るいはCD−ROM105そのものを検査する機器には
適用することができないという問題がある。そこで本発
明は上記課題を解消し、出力軸と情報記録媒体の偏芯量
を小さくでき、しかも情報記録媒体を回転する際の空転
を防ぐことができる情報記録媒体のクランプ装置を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
っては、ディスク状の情報記録媒体を回転する際に、デ
ィスク状の情報記録媒体を着脱可能にクランプするクラ
ンプ装置において、情報記録媒体を回転するための駆動
手段の出力軸と、駆動手段の出力軸に固定されて、情報
記録媒体の中央の穴を形成する部分に当接する傾斜部を
有する情報記録媒体の支持体と、駆動手段の出力軸に関
連して配置された付勢手段と、付勢手段に支持されて駆
動手段の出力軸に対して摺動可能に設けられ、情報記録
媒体の第1の面を保持するための情報記録媒体の受け部
材と、情報記録媒体の第2の面側から駆動手段の出力軸
に対して同軸上に配置されて、受け部材を磁気的に吸引
するためのクランプマグネットを有する組立体であっ
て、このクランプマグネットが受け部材を磁気的に吸引
することで受け部材を付勢手段の力に抗して出力軸に関
して摺動させて情報記録媒体を受け部材に対してクラン
プするとともに、情報記録媒体の中央の穴を形成する部
分を支持体の傾斜部に支持させる組立体と、を備える情
報記録媒体のクランプ装置により、達成される。
【0008】本発明では、支持体は、駆動手段の出力軸
に固定されており、支持体の傾斜部分には、情報記録媒
体のクランプ時に情報記録媒体の中央の穴を形成する部
分が当接する。情報記録媒体の受け部材は、付勢手段に
より支持されており駆動手段の出力軸に対して摺動可能
になっている。この受け部材は、情報記録媒体の第1の
面を保持する。組立体には、情報記録媒体の第2の面側
から駆動手段の出力軸に対して同軸上に配置される。こ
の際に、組立体のクランプマグネットは、受け部材を磁
気的に吸引することで受け部材を付勢手段の力に抗して
出力軸に関して摺動させて情報記録媒体を受け部材に対
してクランプするとともに、情報記録媒体の中央の穴を
形成する部分を支持体の傾斜部に支持させる。これによ
り、支持体が駆動手段の出力軸に固定されているので、
支持体と駆動手段の出力軸の間には隙間がなく駆動手段
の出力軸の中心と、支持体が支える情報記録媒体の中心
との偏芯量を極力小さくすることができる。
【0009】また本発明では、組立体の押し当て部材に
より情報記録媒体の第2の面に押し当てる位置が、支持
体の傾斜部にほぼ対応している。これにより、組立体が
情報記録媒体を受け部材に対してクランプする力に加え
て、押し当て部材と支持体の傾斜部とで情報記録媒体が
挟持された状態において生じる摩擦力が加算されるの
で、情報記録媒体を回転するときの空転を格段に防止す
ることができる。まず本発明では、ガイドピンを備える
ことにより組立体と支持部材と受け部材の同軸化を図
り、駆動手段の出力軸に対する情報記録媒体のクランプ
時の偏芯量を極力小さくすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0011】図1〜図3は、本発明の情報記録媒体のク
ランプ装置の好ましい実施の形態を示している。図1〜
図3の情報記録媒体のクランプ装置は、情報記録媒体、
例えばCD−ROM9を着脱可能にクランプする装置で
ある。図1はCD−ROM9がクランプ(あるいはチャ
キング)される前の状態を示し、図2はCD−ROM9
がクランプされる直前の状態を示し、そして図3はCD
−ROM9が完全にクランプされた状態を示している。
【0012】図1〜図3における情報記録媒体のクラン
プ装置90は、駆動手段であるモータMのモータ軸(出
力軸)18に対して設定されている。このモータMは、
ロータRとステータSを有している、例えば偏平型のブ
ラシレスモータである。ロータRは、モータ軸18及び
ロータマグネット(図示せず)等を有している。これに
対してステータSは、モータ駆動用のコイル基板21、
モータハウジング20等を有しているが、モータ駆動コ
イル基板21には、駆動用のコイル(図示せず)が配置
されている。このコイルに対して通電することにより、
コイルが発生する磁束とロータRのロータマグネットと
の磁束の相互作用により、ロータRがステータSに対し
てローラベアリング17及び位置決めスペーサ19を介
して、中心軸CLを中心として高速で連続回転可能であ
る。ベース20aは、モータハウジング20と一体にな
っており、このベース20aとモータハウジング20の
内部には、ベアリングストッパー14とスプリング座1
5が設けられている。スプリング座15とベアリングス
トッパー14は、ローラベアリング17の内輪と外輪上
部にそれぞれ配置されて、かつモータ軸18に対して同
心上に配置されている。このベアリングストッパー14
は、押しネジ16により外部から固定されている。
【0013】次に、情報記録媒体のクランプ装置90の
構造について図1〜図4を参照して説明する。この情報
記録媒体のクランプ装置90は、CD−ROM9を着脱
可能にクランプするものであるが、このCD−ROM9
のセンター穴9aの内径は、例えば15.0mm〜1
5.1mm規格により設定されている。CD−ROM9
は第1の面F1(下面)と第2の面F2(上面)を有し
ている。情報記録媒体クランプ装置90は、概略的に説
明すれば、上述したモータMのモータ軸18、支持体と
してのスピンナー11、付勢手段としてのスプリング1
3、情報記録媒体の受け部材としてのディスク受け1
0、組立体であるチャキング組立体95等を有してい
る。
【0014】特徴的なスピンナー11は、図2及び図3
のようにCD−ROM9を着脱可能にセンタリングして
支持するための支持体として機能するが、このスピンナ
ー11の中央部の穴11aには、モータ軸18の上端部
分が圧入により固定されている。あるいはモータ軸18
の上端部分はスピンナー11の穴11aに対して接着剤
等を用いて固定されている。スピンナー11は、テーパ
部11b,11cを有している。テーパ部11bは、垂
直線(モータ軸18と平行)に対してθ1の角度で形成
されている。テーパ部11cは、スピンナー11の傾斜
部であって、垂直線に対してθの角度で傾斜している。
テーパ部11bの角度θ1は、例えば45度程度である
が、テーパ部11cの角度θは例えば11度の角度であ
る。これらのテーパ部11b,11cは、中心軸CLを
中心として円周方向に連続して形成されている。
【0015】ディスク受け10は、CD−ROM9の受
け部材としての役割を果たし、ディスク受け10の中央
部10aの穴には、モータ軸18が挿入されている。こ
のディスク受け10はモータ軸18に対してZ方向に摺
動可能である。ディスク受け10の下面10bと、スプ
リング座15の間には付勢手段であるスプリング13が
配置されている。このスプリング13は、中心軸CLを
中心としてモータ軸18と同芯上に配置されている。こ
れにより、ディスク受け10は、Z方向に上下動でき
る。ディスク受け10の上部にはリング状のクランピン
グリング部10cが形成されており、このクランピング
リング部10cがCD−ROM9の第1の面F1を受け
るようになっている。
【0016】回転防止ピン12の一端側がスピンナー1
1の穴11dに対して圧入あるいは接着により固定され
ている。回転防止ピン12は、モータ軸18とスピンナ
ー11に対するディスク受け10の空転を防ぐピンであ
る。なお、スプリング座15はモータ軸18に対して圧
入または接着により固定されているので、モータ軸1
8、スピンナー11、ディスク受け10、及びスプリン
グ座15とスプリング13は一体になってCLを中心と
して回転することができる。
【0017】次に、チャキング組立体95について説明
する。図1のチャキング組立体95は、ガイドピン1、
E形止め輪2、ディスククランパー3、セッティングカ
ラー4、セッティングマグネット(吸引マグネット)
5、クランパー保持板6、チャキング装着アーム7、ク
ランプマグネット8等を有している。ガイドピン1はE
形止め輪2を有しディスククランパー3に摺動可能に挿
入されている。ガイドピン1はセッティングカラー4の
穴に対して接着または圧入により固定されている。セッ
ティングカラー4の内部にはセッティングマグネット5
を接着等により固定している。ディスククランパー3の
内部にはクランプマグネット8を接着等により固定して
いる。
【0018】チャキング装着アーム7はクランパー保持
板6を保持しており、クランパー保持板6はネジを用い
てディスククランパー3に固定されている。ガイドピン
1の下端部分は、モータ軸18の上部にあるセンター穴
18bに挿入できるようになっている。このガイドピン
1とセンター穴18bは、CD−ROM9のクランプ時
にモータ軸18とチャキング組立体95のセンタリング
(中心合わせ)を正確に行うためのものである。チャキ
ング装着アーム7は、チャキング組立体95をモータ軸
18の上部に位置させてチャキング組立体7を上下に脱
着するもので、かつガイドピン1の下端部をセンター穴
18bに挿入するために用いるアームである。このため
にチャキング装着アーム7は図示しない操作部により保
持される。モータ軸18の上端部は、ガイド皿穴部18
aとなっており、このガイド皿穴部18aはガイドピン
1の下端部を上手くセンター穴18bに案内できるよう
に形成されている。これにより、チャキング組立体95
とモータ軸18側との偏芯した装着を防ぎ、両者を同軸
上(同芯上)に配置する。セッティングカラー4は、リ
ング状の当接部4aを有している。この当接部4aは、
CD−ROM9の第2の面F2に対して当接され、かつ
その当接する位置は、スピンナー11のテーパ部11c
にほぼ対応する位置である。
【0019】図3に示すように当接部4aの内径L1
は、例えば15.4mmに設定されており、CD−RO
M9のセンター穴9aの内径よりはやや大きく設定され
ている。ディスククランパー3の当接部3aは、やはり
リング状に形成されておりディスク受け10のクランピ
ングリング部10cと対応した位置にある。この当接部
3aの内径は、例えば図3に示すように29mmであ
り、その外径L3は31mmに設定されている。
【0020】次に、図1〜図3を参照して、情報記録媒
体のクランプ装置90の動作例について説明する。図1
において、チャキング組立体95が、上部に位置されて
おり、CD−ROM9はディスク受け10のクランピン
グリング部10cの上に載っている。しかしCD−RO
M9のセンター穴9aを形成する部分9bは、ほぼテー
パ部11bと11cの境界部分に位置している。そして
スプリング13はほぼ伸びた状態にあり、ディスク受け
10とスピンナー11は当たっている。つまりディスク
受け10はスプリング13の力によりZに沿って上方に
押し上げられており、スピンナー11の下端面とディス
ク受け10の上端面が接触して静止している。CD−R
OM9のセンター穴9aは、スピンナー11のテーパ部
11cの周囲全体では接触していないので、図1に示す
ようにCD−ROM9のセンター穴9aを形成する部分
9bの内周面とテーパ部11cの間には隙間Aが生じて
いる。
【0021】図2を参照すると、図2では、図1とは異
なりチャキング組立体95のガイドピン1がモータ軸1
8のセンター穴18bに挿入されるとともに、セッティ
ングカラー4の当接部4aがCD−ROM9の第2の面
F2の上に当接する。つまりチャキング装着アーム7が
下降して、ガイドピン1がモータ軸18のガイド皿穴部
18aに上手く案内されて、センター穴18bに挿入さ
れる。この時に、セッティングカラー4のセッティング
マグネット5の磁気的吸着力により、チャキング組立体
95が磁性体製のスピンナー11により引き付けられる
ので、セッティングカラー4の当接部4aがCD−RO
M9の第2の面F2に所定の力で接触する。この状態で
は、まだディスク受け10は静止したままであり、CD
−ROM9のセンター穴9aとスピンナー11のテーパ
部11cの間には隙間Aが存在する。
【0022】次に、図3を参照すると、図3ではCD−
ROM9がクランプ装置90により完全にクランプされ
た状態を示している。図3において、チャキング装着ア
ーム7が図示しない操作部により更に下降すると、セッ
ティングカラー4のセッティングマグネット5が磁性体
であるスピンナー11を磁気的吸引することにより、セ
ッティングカラー4も下降をする。これによりCD−R
OM9はディスク受け10のクランピングリング部10
cに押し付けられながら、CD−ROM9のセンター穴
9aとスピンナー11のテーパ部11cと等しくなる寸
法Sの位置まで下降する。この時に、ディスククランパ
ー3はチャキング装着アーム7の下降とともに下降し
て、クランプマグネット8の磁気的吸引力が静止してい
るディスク受け10を磁気的吸引することにより、CD
−ROM9は、ディスク受け10のクランピングリング
部10cとディスククランパー3の当接部3aに挟持さ
れて、規定の力である例えば1N〜2Nの力でクランピ
ングされる。なお、スプリング13が支持する力は、セ
ッティングマグネット5のスピンナー11への磁気的吸
引力よりも小さく、かつCD−ROM9の重量とディス
ク受け10の重量を加算したものより大きくなければな
らない。
【0023】ここで、図4を参照して、セッティングマ
グネット5の磁気的吸引力により、セッティングカラー
4がCD−ROM9をスピンナー11のテーパ部11c
に押し付ける力P等について簡単に説明する。セッティ
ングマグネットの磁気的吸引力(吸着力)によりセッテ
ィングカラー4がCD−ROM9をスピンナー11に押
し付ける力Pは式(1)のように2個のNの分力にな
る。この場合のθは11度としている。
【数1】 そして、CD−ROM9とスピンナー11との間の摩擦
係数をμとし、両者の接触点に生じる摩擦力をfとする
と、式(2)となる。
【数2】 摩擦係数μ=0.2として、式(1)の分力Nを代入す
ると、式(3)となり、
【数3】 図4における接触点を2点として計算しているので、回
転に対する摩擦力の総合力Fは、式(4)となる。
【数4】 セッティングカラー4に起因する耐空転の摩擦力による
回転モーメントMは、式(5)となる。
【数5】 一方、ディスク受け10とディスククランパー3との挟
持力Sによる摩擦力の回転モーメントmは、式(6)と
なる。
【数6】
【0024】従って、式(5)と式(6)を比較して分
かるように、力P=挟持力Sとすれば、8.09/2.
9≒2.8倍だけセッティングカラー4の挟持力のほう
が、耐空転には有利となることが分かる。なお、図2に
示す角度θはこの一例では11度で設定しているが、こ
れに限らず、11度よりも小さい値にすれば、図4にお
ける分力Nが更に大きくなるので、CD−ROM9はク
ランプ装置90によりよりしっかりとクランプすること
ができる。
【0025】上述した実施の形態では、スピンナー11
がモータ軸18と一体となっている。すなわちスピンナ
ー11がモータ軸18と圧入または接着により固定され
ている。このために、モータ軸18の中心とCD−RO
M9のセンター軸9aの偏芯は、せいぜい例えば1μm
〜2μm以下に抑えることができる。
【0026】一方、従来のクランプ装置では、ディスク
受けとディスククランパーに1N〜2Nの力で挟持され
たCD−ROMが、その摩擦力だけでモータの回転に対
する空転を防いでいた。しかし、本発明の実施の形態で
は、図4で説明したように、ディスククランパー3の当
接部3aとディスク受け10のクランピングリング部1
0cでクランプされる1N〜2Nの力により生ずる摩擦
力に加えて、スピンナー11のテーパ部11cとセッテ
ィングカラー4の当接部4aとで挟持された部分におけ
る摩擦力がテーパ部11の付近で加算されるので、CD
−ROMの回転時における空転を防止する能力が格段に
向上する。また、ガイドピン1がチャキング組立体95
とモータ軸18の同軸性能を向上するので、モータ軸1
8に対するチャキング組立体95の偏芯を小さい値に抑
えることができる。
【0027】ディスク受け10は、CD−ROM9がZ
方向に上下動する時に水平に保持しながら動かすことが
できるように、CD−ROM9とディスク受け10は一
緒にモータ軸18に沿って摺動するようになっている。
この場合にスプリング13の押し付け力を利用してCD
−ROM9のセンター穴9aをスピンナー11のテーパ
部11cに位置決めするように動かす。その後、チャキ
ング組立体95のディスククランパー3は、ディスクク
ランパー3のクランプマグネット8の磁気的吸引力を用
いて、磁性体製のディスク受け10を所定の1N〜2N
の力で保持する。ディスク受け10を摺動保持するスプ
リング13の力は、CD−ROM9がスピンナー11の
所定位置に保持される位置で、図4に示すようにディス
ククランパー3とディスク受け10の重力が0になるよ
うに設定することにより、CD−ROM9に不必要な変
形力を与えないようにすることができる。
【0028】以上のようなことから、CD−ROM9を
クランピングする際に、CD−ROM9をモータ軸18
に対して偏芯させず、CD−ROM9をモータ軸18に
対して直角に、かつCD−ROM9を変形させないよう
に平坦にクランプすることができる。しかも、CD−R
OM9は、モータ軸18に対して空転しない。更に、モ
ータ軸18の回転に起因する振動により発生するCD−
ROMの偏芯を抑えるために、ディスククランパー3の
重心はモータ軸18の中心に設置されている。これらの
ディスククランパー3の重心とモータ軸18の中心の位
置合わせは、ガイドピン1とセンター穴18bにより行
うことができる。これらの条件を満たすことにより、近
年急速に導入され始めたCD−ROMによる2倍速、4
倍速、・・・での信号の読み取り装置や、CD−ROM
そのものを検査する検査機器において、本発明のクラン
プ装置が有用である。
【0029】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れない。上述した実施の形態では情報記録媒体の一例と
してCD−ROMを例に挙げているが、これに限らず他
の種類の情報記録媒体例えばCDやその他の種類の情報
記録媒体のクランプにも本発明のクランプ装置が適用で
きる。図示の実施の形態ではディスク受け10をZ方向
に摺動可能にするためにスプリング13を用いている
が、付勢手段としてはスプリングの他にマグネットの反
発力を採用することも可能である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
出力軸と情報記録媒体の偏芯量を小さくでき、しかも情
報記録媒体を回転する際の空転を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体のクランプ装置を示し、
情報記録媒体がクランプされる前の状態を示す図。
【図2】情報記録媒体がクランプされる直前の状態を示
す図。
【図3】情報記録媒体がクランプされた状態を示す図。
【図4】情報記録媒体がクランプされた時の力関係の一
例を示す図。
【図5】従来のクランプ装置を示す図。
【図6】図5の従来のクランプ装置により情報記録媒体
をクランプした状態を示す図。
【符号の説明】
1・・・ガイドピン、5・・・セッティングマグネット
(吸引マグネット)、8・・・クランプマグネット、9
・・・CD−ROM(情報記録媒体)、10・・・ディ
スク受け(情報記録媒体の軸受け部材)、11・・・ス
ピンナー(情報記録媒体の支持体)、11c・・・テー
パ部(支持体の傾斜部)、13・・・スプリング(付勢
手段)、18・・・モータ軸(出力軸)、95・・・チ
ャキング組立体(組立体)、F1・・・第1の面、F2
・・・第2の面、M・・・モータ(駆動手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状の情報記録媒体を回転する際
    に、ディスク状の情報記録媒体を着脱可能にクランプす
    るクランプ装置において、 情報記録媒体を回転するための駆動手段の出力軸と、 駆動手段の出力軸に固定されて、情報記録媒体の中央の
    穴を形成する部分に当接する傾斜部を有する情報記録媒
    体の支持体と、 駆動手段の出力軸に関連して配置された付勢手段と、 付勢手段に支持されて駆動手段の出力軸に対して摺動可
    能に設けられ、情報記録媒体の第1の面を保持するため
    の情報記録媒体の受け部材と、 情報記録媒体の第2の面側から駆動手段の出力軸に対し
    て同軸上に配置されて、受け部材を磁気的に吸引するた
    めのクランプマグネットを有する組立体であって、この
    クランプマグネットが受け部材を磁気的に吸引すること
    で受け部材を付勢手段の力に抗して出力軸に関して摺動
    させて情報記録媒体を受け部材に対してクランプすると
    ともに、情報記録媒体の中央の穴を形成する部分を支持
    体の傾斜部に支持させる組立体と、を備えることを特徴
    とする情報記録媒体のクランプ装置。
  2. 【請求項2】 付勢手段はスプリングであり、駆動手段
    の出力軸の周囲に同軸上に配置されている請求項1に記
    載の情報記録媒体のクランプ装置。
  3. 【請求項3】 組立体は、情報記録媒体の第2の面に押
    し当てるための押し当て部材を備え、押し当て部材によ
    り情報記録媒体の第2の面に押し当てる位置は、支持体
    の傾斜部の位置にほぼ対応する請求項1に記載の情報記
    録媒体のクランプ装置。
  4. 【請求項4】 組立体は、組立体と支持体と受け部材の
    同軸化を図るために、駆動手段の出力軸に形成された軸
    方向の穴にはめ込まれるガイドピンを備える請求項1に
    記載の情報記録媒体のクランプ装置。
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