JPH11273204A - 情報記録媒体のクランプ装置 - Google Patents

情報記録媒体のクランプ装置

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JPH11273204A
JPH11273204A JP10072397A JP7239798A JPH11273204A JP H11273204 A JPH11273204 A JP H11273204A JP 10072397 A JP10072397 A JP 10072397A JP 7239798 A JP7239798 A JP 7239798A JP H11273204 A JPH11273204 A JP H11273204A
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information recording
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clamping device
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JP10072397A
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Hiroshi Fukagawa
博 深川
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Sony Disc Technology Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力軸と情報記録媒体の偏芯量を小さくで
き、しかも情報記録媒体を回転する際の空転を防ぐこと
ができる小型且つ軽量な情報記録媒体のクランプ装置を
提供すること。 【解決手段】 情報記録媒体を回転するための駆動手段
の出力軸11に摺動可能に取り付けられ、情報記録媒体
の中央の穴を形成する部分に当接する円錐状の傾斜部2
1b,21cを有する支持体21と、出力軸に固定さ
れ、情報記録媒体の第1の面を保持する受け部材22
と、情報記録媒体の第2の面側から出力軸に対してほぼ
同軸上に配置され、クランプマグネット32を有する組
立体30とを備える。このクランプマグネットが、支持
体を磁気的に吸引することにより、支持体を出力軸に関
して摺動させ、情報記録媒体の中央の穴を形成する部分
を傾斜部に支持させると共に、出力軸の少なくとも上端
に設けられた磁性体を磁気的に吸引することにより、情
報記録媒体を受け部材に対してクランプする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク状の情報
記録媒体を着脱可能にクランプするクランプ装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】例えばコンパクトディスク(CD:登録
商標)、コンパクトディスクを使用した読出し専用メモ
リ(CD−ROM)、追記型のコンパクトディスク(C
D−R)、デジタルバーサタイズディスク(DVD)あ
るいはミニディスク(MD:登録商標)のような種々の
ディスク状の情報記録媒体が提案され市販化されてい
る。
【0003】図5及び図6は、従来用いられているCD
のクランプ装置を示しており、図5はCD105をクラ
ンプする直前の状態を示し、図6はCD105をクラン
プしている状態を示している。磁性体のディスク受け1
10は、モータ115のモータ軸107に圧入あるいは
接着により固定されている。これに対して、スピンナー
108は、モータ軸107に摺動可能に取り付けられて
いる。そして、このスピンナー108は、スプリング1
09によりディスク受け110に対して支持されてい
る。
【0004】このような構成において、CD105のセ
ンター穴105aがスピンナー108のテーパ部108
aに案内される。その後、チャッキング組立部130の
ディスククランパー102のマグネット103の吸引力
で、ディスク受け110が磁気的に吸引されることによ
り、CD105は、スピンナー108のテーパ部108
aに嵌合されたまま、ディスク受け110に接するまで
スピンナー108とともにモータ軸107の軸方向に沿
って摺動される。これにより、CD105を図6のよう
にディスク受け110に対して固定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のクラン
プ装置では、スプリング109を使用していることか
ら、このスプリング109を収容するためのスペースが
必要となり、また、ディスク受け110に対してマグネ
ット103の吸引力を作用させるために、スピンナー1
08の外側にマグネット103を配置することになるた
め、クランプ装置の小型化が困難になってしまうと共
に、コストが高くなってしまう。さらに、回転部分の重
量が増大することにより、慣性モーメントが大きくなる
ため、CD105を所定回転数で回転させるためのサー
ボが困難になってしまうという問題があった。
【0006】また、ミニディスク(MD)は、そのセン
ター穴に磁性体から成るクランプ板を嵌合させた状態で
組み立てられており、記録または再生時には、このクラ
ンプ板を磁気吸着することによって、スピンナーに対し
て固定するようになっている。しかしながら、製造工程
の途中で、クランプ板のない状態でのMDを検査するよ
うな場合、上述したCD用のクランプ装置を利用しよう
としても、MDのセンター穴が大き過ぎるために、実際
には使用することができないという問題があった。
【0007】ここで、MDの規格の中に、下記のような
規定がある。 (1)MDの偏芯:±70μm以下 (2)MDの変形歪量:±0.5mm以下 (3)MDの信号トラックの回転線速度:1.2〜1.
4m/s (4)MDの回転時の信号トラックの半径方向の加速
度:0.4m/s2 (5)MDのクランピング力:1N〜2N
【0008】従って、MDのクランピングに際しては、 (1)MDをモータ軸に対して偏芯させない。 (2)MDをモータ軸に対して直角に、かつ、MDを変
形させないよう平坦にクランピングする。 (3)MDをモータ軸に対して空転させない。 (4)モータ軸に対するMDの偏芯により発生する振動
を抑えるために、ディスククランパー102の重心はモ
ータ軸107の中心に設置されなければならない。
【0009】このように、MDの使用時には、上記の条
件を満たす必要があるが、MDに限らず、近年急速に導
入され始めたCD−ROMにおける2倍速,4倍速さら
により高速の場合には、図6のようにクランプされてい
るCD(CD−ROM)105が、モータ軸107に対
して空転する恐れが生じる。このため従来のクランプ装
置は、上述したようなCD105を2倍速度、4倍速度
及びあるいはそれ以上の速度で回転して記録信号の読み
取りを行ったり、あるいはCD105そのものを検査す
る機器には適用することができないという問題がある。
そこで本発明は上記課題を解消し、出力軸と情報記録媒
体の偏芯量を小さくでき、しかも情報記録媒体を回転す
る際の空転を防ぐことができる小型且つ軽量な情報記録
媒体のクランプ装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
っては、ディスク状の情報記録媒体を回転する際に、前
記情報記録媒体を着脱可能にクランプするクランプ装置
において、前記情報記録媒体を回転するための駆動手段
の出力軸に摺動可能に取り付けられ、前記情報記録媒体
の中央の穴を形成する部分に当接する円錐状の傾斜部を
有する支持体と、前記出力軸に固定され、前記情報記録
媒体の第1の面を保持する受け部材と、前記情報記録媒
体の第2の面側から前記出力軸に対してほぼ同軸上に配
置され、クランプマグネットを有する組立体とを備え、
前記クランプマグネットが、前記支持体を磁気的に吸引
することにより、前記支持体を前記出力軸に関して摺動
させて、前記情報記録媒体の中央の穴を形成する部分を
前記傾斜部に支持させると共に、前記出力軸の少なくと
も上端に設けられた磁性体を磁気的に吸引することによ
り、前記情報記録媒体を前記受け部材に対してクランプ
することにより達成される。
【0011】上記の構成によれば、支持体は、駆動手段
の出力軸に摺動可能に取り付けられており、支持体の傾
斜部には、情報記録媒体のクランプ時に情報記録媒体の
中央の穴を形成する部分が当接する。受け部材は、駆動
手段の出力軸に対して固定されており、情報記録媒体の
第1の面を保持する。組立体は、情報記録媒体の第2の
面側から駆動手段の出力軸に対してほぼ同軸上に配置さ
れており、組立体のクランプマグネットは、支持体を磁
気的に吸引することで、支持体を出力軸に関して摺動さ
せて情報記録媒体の中央の穴を形成する部分を支持体の
傾斜部に支持させる。さらに、組立体のクランプマグネ
ットは、駆動手段の出力軸の磁性体を磁気的に吸引する
ことで、情報記録媒体を受け部材に対して当接させる。
【0012】これにより、情報記録媒体は、組立体と支
持体により挟持され、且つ組立体と受け部材により挟持
されることにより、二重に保持されることになる。従っ
て、駆動手段の出力軸に対する情報記録媒体の空転が効
果的に防止される。また、支持体が駆動手段の出力軸に
摺動可能に取り付けられているので、支持体と駆動手段
の出力軸の間には隙間がなく、駆動手段の出力軸の中心
と、支持体が支える情報記録媒体の中心との偏芯量を極
力小さくすることができる。
【0013】さらに、情報記録媒体の挟持が上述のよう
に磁気的な吸引によって行なわれることから、従来のク
ランプ装置のように、スプリング等の付勢手段が不要と
なる。また、組立体のクランプマグネットは、受け部材
を磁気的に吸引する必要がないので、駆動手段の出力軸
の上方に配置される。従って、部品点数が少なくなり、
コストを低減することができると共に、クランプ装置を
小型化することができる。さらに、回転駆動される部分
が軽量化されるので、情報記録媒体の回転サーボを容易
に行なうことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0015】図1乃至図5は、本発明の情報記録媒体の
クランプ装置の好ましい実施の形態を示している。図1
乃至図5の情報記録媒体のクランプ装置は、情報記録媒
体、例えばMDを着脱可能にクランプする装置であり、
図2及び図3はMDがクランプ(あるいはチャッキン
グ)される前の状態を示し、図4はMDがクランプされ
る直前の状態を示し、図1及び図5はMDが完全にクラ
ンプされた状態を示している。
【0016】この情報記録媒体のクランプ装置10は、
概略的に説明すれば、クランピング組立体20、チャッ
キング組立体30等を有しており、駆動手段であるモー
タMのモータ軸(出力軸)11に対して設定されてい
る。ここで、モータMは、モータハウジング12内に備
えられた公知の構成のモータ、例えば偏平型のブラシレ
スモータであって、モータ駆動コイル基板13に配設さ
れた駆動用のコイル(図示せず)に発生する磁束と、モ
ータハウジング12内に設けられたロータ(図示せず)
のロータマグネットの磁束との相互作用により、ロータ
が回転して、その出力軸であるモータ軸11が回転駆動
される。尚、ベース14は、モータハウジング12と一
体になっており、このベース14とモータハウジング1
2の内部に設けられた軸受部(図示せず)によって、モ
ータ軸11が回転可能に支持されている。
【0017】クランピング組立体20は、支持体として
のスピンナー21、情報記録媒体の受け部材としてのデ
ィスク受け22、回転防止ピン23、ネジ24を備えて
いる。スピンナー21は、磁性体から構成されていて、
図2に示すように、MDを着脱可能にセンタリングして
支持するための支持体として機能する。このスピンナー
21の中央部の穴21aには、モータ軸11の上端部分
が挿入されており、モータ軸11に対してZ方向に摺動
可能となっている。
【0018】また、スピンナー21は、円錐状のテーパ
部21b,21cを有している。上方のテーパ部21b
は、垂直線(モータ軸11と平行)に対してθ1の角度
で形成されている。下方のテーパ部21cは、スピンナ
ー21の傾斜部であって、垂直線に対してθの角度で形
成されている。テーパ部21cの角度θは、テーパ部2
1bの角度θ1より大きく、例えば27度に選定されて
いる。
【0019】ディスク受け22は、非磁性体から構成さ
れており、MDの受け部材として機能する。このディス
ク受け22の中央部22aの穴には、モータ軸11が圧
入または接着によって固定されている。また、ディスク
受け22の上部にはリング状のクランピングリング部2
2bが形成されており、このクランピングリング部22
bがMDの第1の面F1を受けるようになっている。
【0020】回転防止ピン23は、その一端がディスク
受け22の穴22cに対して圧入あるいは接着により固
定されていると共に、スピンナー21の穴21dに軸方
向に摺動可能に挿入されている。これにより、回転防止
ピン23は、モータ軸11とディスク受け22に対する
スピンナー21の空転を防ぐようになっている。
【0021】ネジ24は、磁性体から成り、モータ軸1
1の上端に対して同軸に螺合されている。このネジ24
の頭部24aは、モータ軸11の外径より大きな外径を
有しており、スピンナー21の穴21aの上部の大径部
21e内に収容される。これにより、スピンナー21が
モータ軸11に沿って上方に移動する際に、この大径部
21eと穴21aの段部が、ネジ24の頭部24aに当
接することによって、スピンナー21の上限位置が規制
されると共に、スピンナー21の抜けが防止される。
【0022】チャッキング組立体30は、ディスククラ
ンパー31、クランプマグネット32、磁気回路短絡板
33、クランパーキャップ34、チャッキング装着アー
ム35、等を備えている。ディスククランパー31は、
非磁性体から構成されており、下方に向かって開放した
円錐台状の凹部として形成されたガイドテーパ部31a
と、上方に向かって開放した円筒状の収容部31bを備
えていると共に、上部の外周には雄ネジ31cと、この
雄ネジ31cの下方にて外側に張り出したフランジ部3
1dと、下端にMDの上面に接触する平坦リング部31
eを備えている。収容部31b内には、順次クランプマ
グネット32及び磁気回路短絡板33が収容される。
【0023】クランパーキャップ34は、非磁性体から
構成されており、下方が開放した中空円筒状に形成され
ており、中空部の内壁にはディスククランパー31の雄
ネジ31cに螺合する雌ネジ34aを備えていると共
に、外周には外側に向かって張り出したフランジ部34
bを備えている。そして、クランパーキャップ34の雌
ネジ34aが、ディスククランパー31の雄ネジ31c
に螺合し、締め付けられることによって、ディスククラ
ンパー31の収容部31b内のクランプマグネット32
及び磁性体から成る磁気回路短絡板33が固定保持され
る。
【0024】チャッキング装着アーム35は、ディスク
クランパー31のフランジ部31dとクランパーキャッ
プ34のフランジ部34bとの間にて緩く嵌合すること
により、チャッキング組立体30をモータ軸11の上部
に位置させてチャッキング組立体30を上下に脱着する
もので、図示しない操作部により保持される。そして、
ディスククランパー31のガイドテーパ部31aは、こ
のチャッキング装着アーム35により搬送されてきたチ
ャッキング組立体30をスピンナー21に対してガイド
することにより、チャッキング組立体30のスピンナー
21に対するセンタリングを正確に行なって、偏心装着
を防止するようになっている。
【0025】次に、図2乃至図5を参照して、情報記録
媒体のクランプ装置10の動作について説明する。先
ず、図2において、チャッキング組立体30は、チャッ
キング装着アーム35がクランパーキャップ34のフラ
ンジ部34bを支持することにより、モータ軸11の上
部に位置されている。ここで、MDは、そのセンター穴
を形成する部分9bが、スピンナー21のテーパ部21
cに案内されることにより、ディスク受け22のクラン
ピングリング部22bの上に載っている。
【0026】この場合、チャッキング組立体30は、チ
ャッキング装着アーム35の穴に対して偏心している。
例えば図示の場合には、チャッキング組立体30は、チ
ャッキング装着アーム35の穴に対して、右方に密着し
て偏心しており、左方には間隙δ1がある。これに対し
て、スピンナー21は重力によって下降しており、図3
に示すように、スピンナー21の下面とディスク受け2
2のクランピングリング部22の上面が互いに接触して
静止している。これにより、MDのセンター穴を形成す
る部分9bは、スピンナー21のテーパ部21cに対し
て全周に亘っては接触しておらず、図3に示すように間
隙がある。
【0027】図2に示した状態から、チャッキング装着
アーム35が図示しない操作部により下降すると、ディ
スククランパー31のガイドテーパ部31aが、スピン
ナー21の上方のテーパ部21bによってガイドされな
がら、チャッキング組立体30が下降する。これによ
り、チャッキング組立体30のセンタリングが行なわれ
る。そして、図4に示すように、クランプマグネット3
2の吸引力によって、磁性体から成るスピンナー21が
磁気吸着される位置において、MDのセンター穴を形成
する部分9bが、スピンナー21の下方のテーパ部21
cと接触する。これにより、MDは、その上面F1がデ
ィスククランパー31の平坦リング部31eにより、ま
たそのセンター穴を形成する部分の下縁がスピンナー2
1の下方のテーパ部21cによって、それぞれ挟持され
ることになる。
【0028】尚、この状態では、スピンナー21がクラ
ンプマグネット32によって上方に持ち上げられてお
り、MDとディスク受け22との間には間隙がある。こ
の場合、モータ軸11とクランピング組立体20との偏
心をできるだけ少なくするためには、MDがディスクク
ランパー31の平坦リング部31eとスピンナー21の
下方のテーパ部21cによって挟持された状態にて間隙
ができるだけ小さくなるように設計する必要がある。
【0029】続いて、図4に示した状態からチャッキン
グ装着アーム35が図示しない操作部によりさらに下降
すると、チャッキング組立体30のクランプマグネット
32が、クランピング組立体20の磁性体から成るネジ
24を磁気吸着するように作用するので、チャッキング
組立体30は、そのディスククランパー31とスピンナ
ー21との間にMDを挟持した状態で、MDの下面F2
がディスク受け22のクランピングリング部22bに当
接するまで、スピンナー21をモータ軸11に対して摺
動させながら下降する。
【0030】さらにチャッキング装着アーム35が下降
すると、図5に示すように、チャッキング組立体30
は、そのクランパーキャップ34のフランジ34bがチ
ャッキング装着アーム35から離反する。このとき、チ
ャッキング組立体35は、そのディスククランパー31
のガイドテーパ部31aとスピンナー21のテーパ部2
1bとの係合によってセンタリングされることから、チ
ャッキング組立体35は、チャッキング装着アーム35
から解放され、自由に回転可能となる。
【0031】このとき、チャッキング組立体30は、モ
ータ軸11とクランプマグネット32との磁気吸着力に
よって、ディスククランパー31の下面の平坦リング部
31eがMDをディスク受け22のクランピングリング
部22bに対して押圧し、MDを挟持することになり、
MDの下面F2がクランプ装置10により完全にクラン
プされ、図1に示す状態となる。この場合、MDは、ク
ランプマグネット32とスピンナー21との間の磁気吸
着力によって、ディスククランパー31とスピンナー2
1により挟持されると共に、クランプマグネット32と
ネジ24との間の磁気吸着力によって、ディスククラン
パー31とディスク受け22との間に挟持されることに
なる。従って、上述した二重の挟持によって、MDは確
実にクランプされ、空転が防止されることになる。
【0032】ここで、図6を参照して、クランプマグネ
ット32の磁気的吸引力により、ディスククランパー3
1がMDをスピンナー21のテーパ部21cに押し付け
る力P等について簡単に説明する。クランプマグネット
32の磁気的吸引力(吸着力)によりディスククランパ
ー31がMDをスピンナー21に押し付ける力Pは式
(1)のように2個のNの分力になる。この場合のθは
27度としている。 N=P/sin27゜ ・・・・・・(1)
【0033】そして、MDとスピンナー21との間の摩
擦係数をμとし、両者の接触点に生じる摩擦力をfとす
ると、式(2)となる。 f=μN ・・・・・・(2) 摩擦係数μ=0.2として、式(1)の分力Nを代入す
ると、式(3)となる。 f=0.2P/2sin27゜ ・・・・・・(3) 図6における接触点を2点として計算しているので、回
転に対する摩擦力の総合力Fは、式(4)となる。 F=2f=0.2P/sin27゜≒0.44P ・・・・・・(4)
【0034】スピンナー21のテーパ部21cとディス
ククランパー31とにより挟持することに起因するMD
の耐空転の摩擦力による回転モーメントMは、式(5)
となる。 M=11/2×F≒2.42P ・・・・・・(5) 一方、ディスク受け22とディスククランパー31との
挟持力Sによる摩擦力の回転モーメントmは、式(6)
となる。 m=11.7/2×μS=1.17S ・・・・・・(6)
【0035】従って、式(5)と式(6)とを比較して
分かるように、力P=挟持力Sとすれば、2.42/
1.17≒2.07倍だけ、単にディスククランパー3
1とスピンナー21とによるMDの挟持よりも、耐空転
には有利となることが分かる。なお、図2に示す角度θ
はこの一例では27度で設定しているが、これに限ら
ず、27度よりも小さい値にすれば、図6における分力
Nが更に大きくなるので、MDはクランプ装置10によ
りよりしっかりとクランプすることができる。
【0036】ここで、従来のクランプ装置では、ディス
ク受けとディスククランパーに1N〜2Nの力で挟持さ
れたCD等が、その摩擦力だけでモータの回転に対する
空転を防いでいた。しかし、本発明の実施の形態では、
図6で説明したように、ディスククランパー31の平坦
リング部31eとディスク受け22のクランピングリン
グ部22bでクランプされる1N〜2Nの力により生ず
る摩擦力に加えて、スピンナー21のテーパ部21cと
ディスククランパー31とで挟持された部分における摩
擦力がテーパ部21cの付近で加算されるので、MDの
回転時における空転を防止する能力が格段に向上する。
また、回転防止ピン23がスピンナー21とモータ軸1
1の同軸性能を向上するので、モータ軸11に対するチ
ャッキング組立体30の偏芯を小さい値に抑えることが
できる。また、MDはスピンナー21のテーパ部21c
によってセンタリングされることになる。
【0037】以上のようなことから、MDをクランピン
グする際に、MDをモータ軸11に対して偏芯させず、
MDをモータ軸11に対して直角に、かつMDを変形さ
せないように平坦にクランプすることができる。しか
も、MDは、モータ軸11に対して空転しない。更に、
モータ軸11の回転に起因する振動により発生するMD
の偏芯を抑えるために、ディスククランパー31の重心
はモータ軸11の中心に設置されている。これらのディ
スククランパー31の重心とモータ軸11の中心の位置
合わせは、ディスククランパー31のガイドテーパ部3
1aとスピンナー21のテーパ部21b,21cにより
行うことができる。
【0038】これらの条件を満たすことにより、本発明
のクランプ装置10は、MDのクランプだけではなく、
近年急速に導入され始めたCD−ROMによる2倍速、
4倍速あるいはそれ以上の信号の読み取り装置や、M
D、CD、CD−ROM等の情報記録媒体そのものを検
査する検査機器において、効果的に使用することができ
る。さらに、従来のクランプ装置におけるスプリングの
ような付勢手段が不要であることから、部品点数が少な
くて済み、部品コスト及び組立コストが低減される。ま
た、クランプマグネット33は、ディスク受けを磁気吸
着する必要がなく、スピンナー21及びネジ24を磁気
吸着すればよいので、ディスククランパー31内にてモ
ータ軸11の上方に配設されている。従って、クランプ
装置10全体が小型に構成されると共に、モータ軸11
と一体に回転する部分が軽量化されることになり、モー
タMの回転サーボが容易に行なわれることになる。
【0039】図7は、本発明による情報記録媒体のクラ
ンプ装置の変形例の要部を示している。この情報記録媒
体のクランプ装置40は、図1乃至図5に示した情報記
録媒体のクランプ装置10とほぼ同様の構成であるが、
チャッキング組立体30のクランパーキャップ34が磁
性体から構成されていると共に、磁気回路短絡板33が
省略されている点で異なる構成になっている。このよう
な構成の情報記録媒体のクランプ装置40によれば、図
1乃至図5に示した情報記録媒体のクランプ装置10と
同様に作用すると共に、磁気回路短絡板33が省略され
ることにより、部品点数が少なくなり、部品コスト及び
組立コストが低減され得ることになる。
【0040】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れない。上述した実施の形態では情報記録媒体の一例と
してMDを例に挙げているが、これに限らず他の種類の
情報記録媒体、例えばCD、CD−ROM、CD−Rそ
の他の種類の情報記録媒体のクランプにも本発明のクラ
ンプ装置が適用できる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
小型且つ軽量に構成することができると共に、出力軸と
情報記録媒体の偏芯量を小さくすることができ、しかも
情報記録媒体を回転する際の空転を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による情報記録媒体のクランプ装置の一
実施形態を示す概略断面図。
【図2】図1のクランプ装置における情報記録媒体がク
ランプされる前の状態を示す図。
【図3】図2における情報記録媒体とスピンナーのテー
パ部との関係を示す部分拡大断面図。
【図4】図1のクランプ装置における情報記録媒体がク
ランプされる直前の状態を示す図。
【図5】図1のクランプ装置における情報記録媒体がク
ランプされた状態を示す図。
【図6】図1のクランプ装置における情報記録媒体がク
ランプされた時の力関係の一例を示す図。
【図7】図1の情報記録媒体のクランプ装置の変形例を
示す要部拡大断面図
【図8】従来のクランプ装置を示す図。
【図9】図8の従来のクランプ装置により情報記録媒体
をクランプした状態を示す図。
【符号の説明】
10・・・情報記録媒体のクランプ装置、11・・・モ
ータ軸、12・・・モータハウジング、13・・・モー
タ駆動コイル基板、14・・・ベース、20・・・クラ
ンピング組立体、21・・・スピンナー(支持体)、2
1b,21c・・・テーパ部、22・・・ディスク受け
(受け部材)、23・・・回転防止ピン、24・・・ネ
ジ、30・・・チャッキング組立体(組立体)、31・
・・ディスククランパー、31a・・・ガイドテーパ
部、31d,34b・・・フランジ部、32・・・クラ
ンプマグネット、33・・・磁気回路短絡板、34・・
・クランプキャップ、35・・・チャッキング装着アー
ム、F1・・・上面(第1の面)、F2・・・下面(第
2の面)、M・・・モータ(駆動手段)、MD・・・ミ
ニディスク(情報記録媒体)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状の情報記録媒体を回転する際
    に、前記情報記録媒体を着脱可能にクランプするクラン
    プ装置において、 前記情報記録媒体を回転するための駆動手段の出力軸に
    摺動可能に取り付けられ、前記情報記録媒体の中央の穴
    を形成する部分に当接する円錐状の傾斜部を有する支持
    体と、 前記出力軸に固定され、前記情報記録媒体の第1の面を
    保持する受け部材と、 前記情報記録媒体の第2の面側から前記出力軸に対して
    ほぼ同軸上に配置され、クランプマグネットを有する組
    立体とを備え、 前記クランプマグネットが、前記支持体を磁気的に吸引
    することにより、前記支持体を前記出力軸に関して摺動
    させて、前記情報記録媒体の中央の穴を形成する部分を
    前記傾斜部に支持させると共に、前記出力軸の少なくと
    も上端に設けられた磁性体を磁気的に吸引することによ
    り、前記情報記録媒体を前記受け部材に対してクランプ
    することを特徴とする情報記録媒体のクランプ装置。
  2. 【請求項2】 前記組立体が、前記情報記録媒体の第2
    の面に押し当てるための押し当て部材を備え、前記クラ
    ンプマグネットが、前記出力軸の磁性体を磁気的に吸引
    することにより、前記押し当て部材が、前記情報記録媒
    体を前記受け部材に対して当接させる請求項1に記載の
    情報記録媒体のクランプ装置。
  3. 【請求項3】 前記組立体が、前記支持体の傾斜部に係
    合して正確に同軸にガイドされるように、下向きに開放
    した円錐状の凹部を備えている請求項1に記載のクラン
    プ装置。
  4. 【請求項4】 前記受け部材が、前記支持体と受け部材
    の同軸化を図るために、前記支持体の軸方向の穴にはめ
    込まれるガイドピンを備えている請求項1に記載の情報
    記録媒体のクランプ装置。
JP10072397A 1998-03-20 1998-03-20 情報記録媒体のクランプ装置 Pending JPH11273204A (ja)

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