JPH10239271A - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ

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Publication number
JPH10239271A
JPH10239271A JP9046057A JP4605797A JPH10239271A JP H10239271 A JPH10239271 A JP H10239271A JP 9046057 A JP9046057 A JP 9046057A JP 4605797 A JP4605797 A JP 4605797A JP H10239271 A JPH10239271 A JP H10239271A
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JP
Japan
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gas sensor
gas
detection electrode
oxidation catalyst
wiring pattern
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Application number
JP9046057A
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English (en)
Inventor
Masayuki Obara
真之 小原
Takehiko Saiki
猛彦 齋木
Hideaki Yagi
秀明 八木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適正なセンサ出力が得られ信頼性の高いガス
センサを提供すること。 【解決手段】 ガスセンサ1は、固体電解質であるYS
Z(イットリア安定化ジルコニア)からなる基体2の一
方の表面に、Ptを主成分とする第1及び第2検知電極
3,4と、各検知電極3,4から伸びるPtを主成分と
するの第1及び第2配線パターン6,7とを備えてい
る。第2配線パターン7上には、端子部7aを除いてそ
の表面全体を覆う様に、アルミナからなる通気性のない
緻密な厚さ10μmの電気絶縁層8が設けられている。
また、第2検知電極4の表面全体は、多孔質の酸化触媒
層9で覆われており、この酸化触媒層9は、1重量%の
Ptを担持したγ−Al23からなる層である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばガスボイラ
ー、ガス湯沸器等を使用する場所や各家庭の室内にて、
COなどの可燃性ガスの濃度を検出するガスセンサに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、CO等の可燃性ガスの濃度を
検知するガスセンサとして、半導体である例えば酸化ス
ズ(SnO2)を用いた半導体センサが知られている。
この半導体センサは、酸化スズに吸着する酸素量に応じ
て酸化スズ自身の抵抗値が変化する特性を利用したもの
であり、可燃性ガスが所定温度の酸化スズに到達すると
酸素を奪うので、それによって酸化スズの抵抗値が上昇
し、その抵抗値の変化から可燃性ガスの濃度を検出する
ものである。
【0003】また、これ以外に、白金のワイヤの表面に
酸化スズを塗布した接触燃焼式のガスセンサが知られて
いる。このガスセンサは、白金の抵抗値が温度によって
大きく変化する特性を利用したものであり、可燃性ガス
が酸化スズによって酸化される際に、酸化スズの温度が
上昇し、それにともなって白金の温度が上昇して、白金
の抵抗値が変化するので、その抵抗値の変化から可燃性
ガスの濃度を検出するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のガスセンサでは、酸化スズや白金の抵抗値をモ
ニターし、その抵抗値に基づいてガス濃度を検出してい
るので、抵抗値の変化(ドリフト)が発生すると、ガス
センサの信頼性が低下するという問題があった。
【0005】つまり、酸化スズ等を用いた従来のガスセ
ンサでは、使用しているうちに酸化スズ等の焼結状態が
変化してその抵抗値が変化し、0点(ゼロレベル)が不
明瞭になることがある。そのため、例えば(報知する必
要のない)基準以下の可燃性ガスの濃度の場合でも、酸
化スズ等の抵抗値が変化しているときには、ガスセンサ
の報知レベルと判断されてしまい、誤報が発生すること
がある。
【0006】この対策として、例えば触媒活性の違う一
対の電極を用いたガスセンサなどの研究がなされている
が、電極とは異なる部位(例えば配線パターン)におけ
る酸化反応の影響などによって、適正なセンサ出力が得
られないという問題があり必ずしも十分ではない。
【0007】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたものであり、適正なセンサ出力が得られ信頼性の高
いガスセンサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、固体電解質基体上に、一対の検
知電極と該一対の検知電極から各々伸びる配線パターン
とを備えるとともに、一方の検知電極の表面側に可燃性
ガスを燃焼させる酸化触媒層を備え、前記一対の検知電
極における酸化反応の違いによって両検知電極間に生ず
る起電力に基づいて、前記可燃性ガスの濃度を検出する
ガスセンサであって、少なくとも前記酸化触媒層を設け
た検知電極の配線パターンの表面を、気密性を有する電
気絶縁層で覆ったことを特徴とするガスセンサを要旨と
する。
【0009】・前記ガス濃度の検出対象となる被検ガス
(可燃性ガス)としては、例えば、CO、メタン、炭化
水素、水素、NO等のガス(還元ガス)が挙げられる。 ・検知電極の材料としては、Pt、Pd、Ag、Rh等
の各種の導電性を有する材料が挙げられる。
【0010】・配線パターンの材料としては、Pt、P
d、Ag、Rh等の各種の導電性を有する材料が挙げら
れる。 ・固体電解質基体の材料としては、YSZ(イットリア
安定化ジルコニア)など酸素イオン伝導性を有する材料
を使用できる。
【0011】・電気絶縁層の材料としては、Al23
他、MgO、CaO、フォルステライト、ガラス等が挙
げられる。尚、本発明においては、前記酸化触媒層の表
面を、酸化触媒の能力を発揮できる範囲内で、例えば多
孔質の保護層等の他の層で覆ってもよい。
【0012】請求項2の発明は、前記酸化触媒層は、前
記一方の検知電極の表面全体を覆うことを特徴とする前
記請求項1に記載のガスセンサを要旨とする。請求項3
の発明は、前記検知電極の材料と前記配線パターンの材
料とを同様なものとしたことを特徴とする前記請求項1
又は2に記載のガスセンサを要旨とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
(請求項1の発明)まず、本発明の可燃性ガスの濃度を
検出するガスセンサの基本動作を説明する。例えば図1
に示す様に、固体電解質として、例えば酸素イオン伝導
体であるイットリア安定化ジルコニア(YSZ)を用
い、その上に一方の検知電極(例えばPtの第1検知電
極)を取り付け、更に一方の検知電極(例えばPtの第
2検知電極)上には可燃性ガスの酸化触媒を取り付けた
場合を例に挙げる。
【0014】ここで、例えば燃焼排ガス中のCOやH2
が接触すると、第2検知電極側では、触媒によりCOや
2が燃焼し除去されるため、これらのガスが第2検知
電極上に到達せず、よって、第2検知電極側では、下記
式(4)に示す反応となる。一方、第1検知電極側で
は、COやH2が到達するため、下記式(1)〜(3)
に示す反応となる。つまり、第1,第2検知電極間にお
いては、吸着ガスに差が生じ、従って、発生する電子数
に差があり、この差に応じて起電力Eが発生するので、
この起電力Eからガス濃度を検出することができる。
【0015】<第1検知電極側> O(Pt)+2e- ←→ O2-(YSZ) …(1) CO(Pt)+O2-(YSZ) → CO2+2e- …(2) H2(Pt)+O2-(YSZ) → H2O+2e- …(3) <第2検知電極側> O(Pt)+2e- ←→ O2-(YSZ) …(4) すなわち、本発明においては、起電力を発生させるため
の酸化反応(検知反応)は、固体電解質、検知電極、被
検ガス(可燃性ガス)の3相界面において発生するた
め、(少なくとも酸化触媒層のある検知電極側の)配線
パターンを気密性を有する電気絶縁層によって被覆する
ことにより、配線パターンにおける検知反応を防止でき
る。そのため、配線パターンにおける検知反応に起因す
るセンサ出力への影響が排除され、常に適正なセンサ出
力が得られる。
【0016】尚、(酸化触媒層のある検知電極側の)配
線パターンを覆う電気絶縁層の範囲は、配線パターンの
全体が望ましいが、許容できる範囲の適正な出力が得ら
れる限りは、一部電気絶縁層に覆われていない範囲があ
ってもよい。また、電気絶縁層は、少なくとも酸化触媒
層が設けられた検知電極側の配線パターンを覆っていれ
ばよいが、酸化触媒層がない側の検知電極側の配線パタ
ーンをも覆っていてもよい。この場合は、両配線パター
ン間の絶縁性が高いという利点があるとともに、両配線
パターン間における酸化反応が防止されるので、両検知
電極間における酸化反応の差に正確に応じた起電力が得
られ、より精度の高い検出を行なうことができる。 (請求項2の発明)酸化触媒層は、一方の検知電極の表
面の一部を覆っていても、ある程度の起電力が得られる
が、表面全体を覆っていると、両検知電極間における酸
化反応の差が大きく、よって大きな起電力が得られるの
で好適である。 (請求項3の発明)検知電極の材料と配線パターンの材
料とを同様なものとすることができる。
【0017】本発明では、少なくとも酸化触媒層が設け
られる検知電極側の配線パターンを電気絶縁層で覆うの
で、使用する配線パターンを特別なものとする必要がな
い。つまり、配線パターンを電気絶縁層で覆わない場合
には、配線パターンにおける酸化反応を防止するため
に、酸化反応を生じ難い材料等を用いて配線パターンを
形成するなどの工夫が必要であるが、本発明では、電気
絶縁層という構成を採用することにより、検知電極と同
様な材料を用いて配線パターンを形成することができる
ので、その製造工程や、コスト等が低減できるという利
点がある。
【0018】
【実施例】以下、本発明のガスセンサの実施例を説明す
る。本実施例のガスセンサは、可燃性ガスであるCOガ
スの濃度を検出するセンサである。 (実施例1) a)まず、本実施例のガスセンサの構成を説明する。
【0019】図2及び図3に示す様に、本実施例のガス
センサ1は、固体電解質であるYSZ(イットリア安定
化ジルコニア)からなる厚さ0.5mm×縦6mm×横
3mmの基体2の一方の表面(図3の上方)に、各々P
tを主成分とする縦1.0mm×横1.0mmの第1及
び第2検知電極3,4と、各検知電極3,4から伸びる
Ptを主成分とする幅0.3mmの第1及び第2配線パ
ターン6,7とを備えている。
【0020】前記第2配線パターン7上には、端子部7
aを除いてその表面全体を覆う様に、アルミナからなる
気密性を有する厚さ10μm×幅0.8mmの緻密な電
気絶縁層8が設けられている。また、第2検知電極4の
表面全体は、厚さ10μm×縦1.2mm×横1.2m
mの多孔質の酸化触媒層9で覆われており、この酸化触
媒層9は、1重量%のPtを担持したγ−Al23から
なる層である。尚、第1検知電極3の表面には、酸化触
媒層は設けられていない。
【0021】一方、基体2の他方の表面側(裏面)に
は、アルミナからなる厚さ10μmの緻密なヒータ絶縁
層11が形成されるとともに、ヒータ絶縁層11上にP
tを主成分とするヒータパターン12が形成され、更に
ヒータパターン12を覆ってアルミナからなる厚さ5μ
mのヒータ保護層13が形成されている。
【0022】b)次に、本実施例のガスセンサ1の製造
方法を説明する。まず、イットリアを8mol含有する
YSZグリーンシートの片面に、マスクを使用して、両
検知電極3,4及び両配線パターン6,7の形状に、白
金ペーストをスクリーン印刷する。
【0023】次に、白金ペーストを乾燥後して白金層と
した後に、第2配線パターン7となる白金層上に、マス
クを使用して、電気絶縁層8の形状に、アルミナペース
トをスクリーン印刷する。このアルミナペーストは、焼
成後にCOガスの通過を阻止する緻密な層とするため
に、α−Al2385重量%、フラックス8重量%、樹
脂(エトセル)7重量%に加えて、その他有機溶媒の組
成が採用されている。また、アルミナペーストの塗布厚
さは、焼成後に電気絶縁層8の厚さが2μm以上(この
場合は10μm)となる様に例えば塗布厚さ20μmに
調節される。尚、電気絶縁層の厚みを2μm以上とする
理由は、それ以下では十分な気密性が得られず、よって
十分な酸化反応抑制効果が得られないからである。
【0024】次に、電気絶縁層8となるアルミナペース
トの乾燥後、YSZグリーンシートの裏面に、ヒータ絶
縁層11を形成するために、前記電気絶縁層8と同様な
アルミナペーストを塗布する。このアルミナペーストの
乾燥後、ヒータパターン12を形成するために、Ptペ
ーストをスクリーン印刷する。
【0025】このPtペーストの乾燥後、ヒータ保護層
13を形成するために、前記電気絶縁層8と同様なアル
ミナペーストを塗布する。その後、上述した様にして形
成した未焼成の積層体を、約1500℃で焼成する。
【0026】次に、第2検知電極4の表面全体に、マス
クを使用して、酸化触媒層8を形成するために、1重量
%のPtを含有するγ−Al23ペーストをスクリーン
印刷する。尚、酸化触媒層8はCOを導入して酸化させ
るために多孔質であるので、この多孔質層を形成するた
めに、γ−Al23ペーストの組成として、γ−Al 2
393重量%、Pt1重量%、樹脂(エトセル)6重
量%に加えて、その他有機溶媒の組成が採用されてい
る。
【0027】その後、約1000℃で0.2時間焼成
し、本実施例のガスセンサ1を完成する。尚、前記のア
ルミナの層を緻密にするか又は多孔質にするかは、温
度、フラックス、アルミナの種類によって設定でき、例
えば、温度を高くし、フラックスの量を多くし、(γ−
Al23に代えて)α−Al23を採用することによっ
て、層をより緻密化することができる。
【0028】c)次に、本実施例のガスセンサ1の使用
方法及びその動作を説明する。まず、ガスセンサ1を使
用する場合の電気的構成(ガス検知装置)の1例を図4
に示す。図4に示す様に、ガスセンサ1は、その第1検
知電極3が接地され、(酸化触媒層9が設けられた)第
2検知電極4は、オペアンプ(OPアンプ)21の+側
に接続されている。このOPアンプ21の出力側は、自
身の−側に回帰して接続されるとともに、起電力を検出
する電圧計である記録計22に接続されている。
【0029】尚、記録計22ではなく、例えば音や光を
出力する回路に接続し、CO濃度が所定値以上になった
場合に、音や光でCO濃度の異常を報知する構成として
もよい。このガス検知装置では、ガスセンサ1にCOガ
スが到達すると、既に図1を用いて詳述した様に、第1
検知電極3ではCOの酸化反応が起こり多くの電子が発
生する。一方、第2検知電極4では,COは酸化触媒層
13で酸化されてしまうので、酸化反応が殆ど起こら
ず、あまり電子が発生しない。そのため両検知電極3,
4間に起電力が発生するので、この起電力の電気信号
(電圧)をOPアンプ21にてインピーダンス変換し
て、その電気信号を記録計により出力する。
【0030】従って、COガス濃度に応じて記録計の測
定値が大きな値となるので、即ち出力電圧が大きくなる
ので、測定値からCOガス濃度を検出することができ
る。 d)次に、本実施例のガスセンサ1の効果を確認するた
めに行った実験例について説明する。
【0031】前記のガスセンサ1を有するガス検知装置
を用いて、実際にCOガス濃度を測定した。具体的に
は、ヒータパターン12に通電することにより、ガスセ
ンサ1の温度を約400℃に保持し、ガスセンサ1を常
温常圧(25℃、1気圧)のCOガスに晒し、その際に
発生する検知電極3,4間の電位を電気回路によりイン
ピーダンス変換し、記録計22にてその電圧出力mVを
測定する構成とした。そして、この構成にて、COガス
濃度を0〜5000ppmの間で変化させ、その際の記
録計22の出力から、COガス濃度と出力との関係を求
めた。その結果を、図5に示す。
【0032】また、これとは別に、第2検知電極4の配
線パターン7上に電気絶縁層8を設けない比較例のガス
センサも製造し、同様にしてCOガス濃度と、記録計2
2の出力との関係を求めた。その結果を、同じく図5に
示す。図5から明かな様に、本実施例のガスセンサ1
は、COガス濃度が変化するにつれて、出力電圧も大き
く変化し、センサ感度が優れていることが分かる。つま
り、本実施例のガスセンサ1は、適正なセンサ出力が得
られるので、信頼性の高いガスセンサ1であることが分
かる。それに対して比較例のものは、実施例に比べてそ
のセンサ出力が20%程度少なく、センサ感度が劣って
おり好ましくない。
【0033】また、本実施例のガスセンサ1は、第2検
知電極4の配線パターン7上に電気絶縁層8が設けられ
ているので、汚れ等にも強く、長期間にわたり使用して
も配線パターン3,4間の絶縁性が保たれるので、耐久
性にも優れている。 e)次に、本実施例のガスセンサ1において、電気絶縁
層8の厚みを変更した場合の実験例について説明する。
【0034】この実験では、電気絶縁層8の厚みを、0
〜10μmの範囲で違えたガスセンサ1を製造し、その
ガスセンサ1を3000ppmの濃度のCOガスに晒
し、その場合のガス検知装置の出力を測定した。その結
果を図6に示す。図6から明かな様に、電気絶縁層8の
厚みが少ないと、十分な出力が得られず、その厚みが2
μm以上の場合に十分な出力が得られることが分かる。
これは、厚みが不足するとCOガスが通過し易くなっ
て、気密性が低下するからと思われる。 (実施例2)次に、実施例2について説明するが、本実
施例のガスセンサは、前記実施例1の様に、第2検知電
極の配線パターン上のみを電気絶縁層で覆うものではな
く、第1検電極の配線パターンなどの他の箇所も電気絶
縁層で覆うものである。
【0035】図7及び図8に示す様に、本実施例のガス
センサ31は、固体電解質であるYSZからなる基体2
の一方の表面(図8の上方)に、Ptを主成分とする第
1及び第2検知電極33,34と、各検知電極33,3
4から伸びるPtを主成分とする第1及び第2配線パタ
ーン36,37とを備えている。
【0036】また、基体32の一方の表面側には、該表
面及び各配線パターン36,37等を覆う様に、アルミ
ナからなる気密性を有する緻密な電気絶縁層38が設け
られており、この電気絶縁層38には、各検知電極3
3,44が露出するための第1,第2開口部41,42
が各々形成されている。尚、この電気絶縁層38には、
配線パターン36,37の端子部36a,37aが露出
する端子用開口部41a,42aも形成されている。
【0037】そして、第2開口部12の全体は、酸化触
媒層43で覆われており、これにより、第2検知電極3
4の表面全体は、酸化触媒層43で覆われる構成となっ
ている。この酸化触媒層13は、前記実施例1と同様
に、1重量%のPtを担持したγ−Al23からなる層
である。尚、第1検知電極33の表面には、酸化触媒層
は設けられていない。
【0038】一方、基体32の他方の表面側(裏面)に
は、アルミナからなるヒータ絶縁層44が形成されると
ともに、Ptを主成分とするヒータパターン46が形成
され、更にヒータパターン46を覆ってアルミナからな
るヒータ保護層47が形成されている。
【0039】本実施例のガスセンサ31の製造方法は、
前記実施例1とほぼ同様であるが、両検知電極33,3
4及び両配線パターン36,37となる白金層を形成し
た後に、所定箇所に開口が開けられた電気絶縁層38と
なるアルミナからなるグリーンシートを、両配線パター
ン36,37を覆う様に基体2上に配置し、その後、第
2開口部42を覆うように、酸化触媒層43となるアル
ミナペーストを塗布する点に特徴がある。
【0040】本実施例のガスセンサ31は、前記実施例
1と同様な作用効果を奏するとともに、第2配線パター
ン37上だけでなく第1配線パターン36上などの周囲
全体も電気絶縁層38で覆っているので、前記実施例1
より更に電気的な絶縁性に優れており、汚れ等にも強い
という利点がある。
【0041】尚、本発明は前記実施例に限定されるもの
ではなく、本実施例の要旨を逸脱しない範囲内で各種の
態様で実施できることは勿論である。例えば一対の検知
電極等は、同一平面に設けられている必要はなく、例え
ば固体電解質の基板の表裏面等に各々設けられていても
よい。
【0042】
【発明の効果】以上、詳述したとおり、請求項1のガス
センサは、少なくとの酸化触媒層が設けられた検知電極
の配線パターンが気密性を有する電気絶縁層で覆われて
いるので、センサ感度が高く、適正が出力が得られるの
で信頼性が高いものである。
【0043】また、少なくとも一方の配線パターンの表
面を電気絶縁層で覆うので、汚れによる絶縁劣化を防止
することができる。従って、本発明のガスセンサを、例
えばガス給湯器に組み込み、燃焼排気ガス中でのCO濃
度を検出する不完全燃料検出センサとして使用する場合
などには、高い精度及び優れた信頼性が得られる。
【0044】請求項2の発明では、酸化触媒層は、一方
の検知電極の表面全体を覆っているので、両検知電極間
における酸化反応の差が大きく、よって大きな起電力が
得られるという利点がある。請求項3の発明では、検知
電極の材料と配線パターンの材料とを同様なものとする
ので、製造工程や、コスト等が低減できるという利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のガスセンサの原理を示す説明図であ
る。
【図2】 実施例1のガスセンサを示す平面図である。
【図3】 実施例1のガスセンサを示す分解斜視図であ
る。
【図4】 実施例1のガスセンサを用いたガス検知装置
示す説明図である。
【図5】 ガスセンサの出力とCOガス濃度との関係を
示すグラフである。
【図6】 ガスセンサの出力と電気絶縁層の厚みとの関
係を示すグラフである。
【図7】 実施例2のガスセンサを示す平面図である。
【図8】 実施例2のガスセンサを示す分解斜視図であ
る。
【符号の説明】
1,31…ガスセンサ 2,32…(固体電解質の)基体 3,33…第2検知電極 4,34…第1検知電極 6,36…第2配線パターン 7,37…第1検知電極 8,38…電気絶縁層 9,43…酸化触媒層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体電解質基体上に、一対の検知電極と
    該一対の検知電極から各々伸びる配線パターンとを備え
    るとともに、一方の検知電極の表面側に可燃性ガスを燃
    焼させる酸化触媒層を備え、 前記一対の検知電極における酸化反応の違いによって両
    検知電極間に生ずる起電力に基づいて、前記可燃性ガス
    の濃度を検出するガスセンサであって、 少なくとも前記酸化触媒層を設けた検知電極の配線パタ
    ーンの表面を、気密性を有する電気絶縁層で覆ったこと
    を特徴とするガスセンサ。
  2. 【請求項2】 前記酸化触媒層は、前記一方の検知電極
    の表面全体を覆うことを特徴とする前記請求項1に記載
    のガスセンサ。
  3. 【請求項3】 前記検知電極の材料と前記配線パターン
    の材料とを同様なものとしたことを特徴とする前記請求
    項1又は2に記載のガスセンサ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102016558A (zh) * 2008-04-25 2011-04-13 罗伯特.博世有限公司 废气适用的、高温传感器的保护层

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