JPH10238686A - パイプ接続治具 - Google Patents

パイプ接続治具

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JPH10238686A
JPH10238686A JP4624397A JP4624397A JPH10238686A JP H10238686 A JPH10238686 A JP H10238686A JP 4624397 A JP4624397 A JP 4624397A JP 4624397 A JP4624397 A JP 4624397A JP H10238686 A JPH10238686 A JP H10238686A
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JP
Japan
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pipe
pipes
band
connection
side band
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JP4624397A
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English (en)
Inventor
Akiyoshi Yamamoto
秋良 山本
Tetsuya Emoto
哲也 江本
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OM Industry Co Ltd
Original Assignee
OM Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない労力で一定の嵌合長さで樹脂製パイプ
を嵌合する接続作業で使用する治具を提供する。 【解決手段】 少なくとも端面から一定長さで嵌合可能
な2本のパイプa,bを手作業により接続する際に使用
する治具で、各パイプa,bそれぞれに装着する操作側
バンド2及び連結側バンド1と、この操作側バンド2に
設けた操作回動軸に軸着する操作レバー4と、この操作
レバー4の途中に設けた中間回動軸C及び前記連結側バ
ンド1に設けた連結回動軸Aに軸着する連結バー3とか
らなり、2本のパイプa,bが離隔した状態で、一方の
パイプbの端面から一定長さの装着位置に操作側バンド
2を、他方のパイプaの端面から一定長さの装着位置に
連結側バンド1を装着し、連結バー3を引き倒すように
操作レバー4を回動させることで、各バンド1,2を装
着した2本のパイプa,bの距離を短縮して嵌合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも端面か
ら一定長さで嵌合可能な2本のパイプ、特に樹脂製パイ
プを手作業により接続する際に使用するパイプ接続治具
に関する。
【0002】
【従来の技術】2本のパイプを接続するには、管継手を
介して接続するほか、一方を他方に嵌合して接続する方
法がある。管継手を用いる場合、各パイプと管継手とに
螺合するネジを刻設したり、例えば特開平4-19492号、
特開平4-19493号に見られるように、管継手及び両パイ
プに接続のための加工が必要となる場合が多い。これに
対して、嵌合による接続は、当然管継手が不要で、作業
手順としては簡単であることから、通常の樹脂製パイプ
の接続に多用されている。外力や経年劣化等による両者
の分離を防ぐ必要から、嵌合した2本のパイプ接面を接
着するのが普通であり、接着剤はパイプ接続作業前に一
方の樹脂製パイプの内面又は他方の樹脂製パイプの外面
に塗布しておく。こうしたパイプ接続作業は通常手作業
であり、作業者がパイプに接着剤を塗布した後、両手に
2本のパイプをそれぞれ持って嵌合する。一般に、嵌合
したパイプの接続部位における気密性を確保する意味か
ら、両パイプは密に嵌合する。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】上記樹脂製パイプの嵌合による接続は、手
作業ならではの問題を抱えている。第一に、接続する両
パイプを密に嵌合するために、一方を他方に嵌め込む
際、非常に大きな摩擦力が抵抗となり、作業者に過大な
力を要求する問題がある。この嵌め合いに要する力は、
パイプ接面の面積に比例することから、パイプ径に従っ
て大きくなり、しかも大径のパイプや特殊又は小さい形
状のパイプは作業者が持ちにくいことともあって、作業
可能なパイプ径を事実上制限してしまう。
【0004】第二に、接続するパイプの密着面に塗布し
た接着剤が固化するまでは、嵌合状態を保持しなければ
ならない問題がある。嵌合による樹脂製パイプの接続作
業には、上述の問題から明らかなように多大な力を要
し、適切な嵌合長さを得るには時間が掛かるから、速乾
性の接着剤を使用することは少ない。このため、両者の
嵌合状態、例えば嵌合長さが変化したり、一方が他方に
対して回転するなどの事態が発生しないように、両者の
嵌合関係を保持しなければならない。
【0005】第三に、手作業によるパイプ同士の嵌合
は、両者の嵌合長さを一定にしにくいという問題があ
る。接着剤による接続状態の安定性を確保するには、接
着剤の塗布面となる両者の密着面、すなわち嵌合長さが
一定以上必要である。しかし、あくまでパイプの接続の
ための嵌合であるから、不要に長く嵌合するわけにもい
かない。こうした事情から、手作業によるパイプの嵌合
は、得てして嵌合長さが短くなりがちで、必要十分なパ
イプの接続強度が得られないことがしばしば発生するの
である。
【0006】嵌合による樹脂製パイプの接続作業自体は
単純明快なものであるが、上述のように、解決しなけれ
ばならない問題が多々ある。そこで、手作業による低廉
という価値を損なわず、しかも作業者の技量に左右され
ずに誰でも一定した接続作業が可能となる治具を開発す
ることとして、検討した。
【0007】
【課題を解決するための手段】検討の結果、作り上げた
ものが、少なくとも端面から一定長さで嵌合可能な2本
のパイプを手作業により接続する際に使用する治具であ
って、各パイプそれぞれに装着する操作側バンド及び連
結側バンドと、この操作側バンドに設けた操作回動軸に
軸着する操作レバーと、この操作レバーの途中に設けた
中間回動軸及び前記連結側バンドに設けた連結回動軸に
軸着する連結バーとからなり、2本のパイプが離隔した
状態で、一方のパイプの端面から一定長さの装着位置に
操作側バンドを、他方のパイプの端面から一定長さの装
着位置に連結側バンドを装着し、連結バーを引き倒すよ
うに操作レバーを回動させることにより、各バンドを装
着した2本のパイプの距離を短縮して嵌合することを特
徴とするパイプ接続治具である。各バンド、操作レバー
及び連結バーは、分解、組立が自由である方がよいが、
分解不能に組み立てられた一体の治具として用いてもよ
い。バンドは強度面から金属製が好ましく、パイプへの
脱着を容易にするため、例えば枠体を半割するヒンジを
設けるとよい。
【0008】本発明のパイプ接続治具は、作業者が握る
操作レバーの部位を力点とし、(1)操作側バンドに操作
レバーを軸着する操作回動軸を支点、操作レバーに連結
バーを軸着する中間回動軸を作用点として、力点に加え
た操作力(F)を「てこの原理」で移動力(MC)に増幅して
作用点に加え、連結側バンドを装着したパイプを操作側
バンドを装着したパイプに引き寄せて嵌め合わせる、又
は(2)操作レバーに連結バーを軸着する中間回動軸を支
点、操作側バンドに操作レバーを軸着する操作回動軸を
作用点として、力点に加えた操作力(F)を「てこの原理」
で移動力(MB)に増幅して作用点に加え、操作側バンド
を装着したパイプを連結側バンドを装着したパイプに近
付けて嵌め合わせることで、嵌合による2本のパイプの
接続を容易にする。操作レバーの力点〜操作回動軸まで
をLC、操作レバーの力点〜中間回動軸までをLB、操作
回動軸〜中間回動軸までをSとすると、(1)の移動力MC
は操作力FのLC/S倍に増幅され、(2)の移動力MBは操
作力FのLB/S倍に増幅される。現実の接続作業におけ
る各パイプの移動は相対的であり、前記(1)(2)によるパ
イプの移動は個別又は同時に進行し、総じて2本のパイ
プの最短直線距離を短縮する。なお、実際にパイプの移
動に寄与する移動力MCr又はMBrは、操作レバーの形状
や現在の回動角度に従って、移動力MC又はMBよりも少
ないものとなるが、操作力Fよりは大きいものとなる。
【0009】また、連結バーの連結回動軸及び中間回動
軸間へ操作回動軸に係合する位置合わせ部を設けて、2
本のパイプが離隔した状態で、一方のパイプの端面から
一定長さの装着位置に操作側バンドを、他方のパイプの
端面から一定長さの装着位置に連結側バンドを装着し、
連結バーを引き倒し、かつ連結バーの位置合わせ部が操
作回動軸に係合するまで操作レバーを回動させることに
より、各バンドを装着した2本のパイプの距離を短縮し
て嵌合するパイプ接続治具にすれば、パイプの嵌合状態
を、操作回動軸に対する連結バーの係合関係で長時間保
持できる。
【0010】更に、操作レバー又は連結バーに位置決め
マークを設け、操作側バンド又は連結側バンドから回動
させた操作レバー又は連結バーの位置決めマークがパイ
プ端縁と一致するように各バンドの装着位置を決めるパ
イプ接続治具にすると、接続するパイプの嵌合長さを一
定にできる。記述のように、操作レバーと連結バーとの
連結関係から両パイプの移動関係が一義的に定まるか
ら、各パイプに対する操作レバー及び連結バーの装着位
置を前後することで、接続するパイプの嵌合長さを自由
に加減できる。通常は、最良の部位に1ヶ所設けておけ
ばよいが、嵌合長さを任意に加減する必要がある場合に
は、嵌合長さに応じて複数の位置決めマークを設けた
り、目盛からなる位置決めマークを設けてもよい。
【0011】本発明における操作側バンド及び連結側バ
ンドは、操作レバー又は連結バーに加わる移動力を各パ
イプに伝達する媒体であり、操作レバーと連結バーとの
連結関係に各パイプの位置関係を拘束して嵌合長さを一
義的に定める基準枠体でもある。このことから、特に嵌
合作業中、各バンドとパイプとの装着関係がずれないこ
とが重要となる。そこで、前記のように脱着を容易にす
る一方、操作側バンド又は連結側バンドにはパイプの端
面方向に向けた掛止爪を設け、この掛止爪がパイプ表面
に押圧又は掛止することで、各バンドのパイプに対する
装着位置がずれないようにするのがよい。掛止爪の形状
は自由であるが、半径方向内向きに僅かに突出するよう
にバンドと一体に形成するとよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態について、
図を参照しながら説明する。図1は本発明のパイプ接続
治具を装着し、各部の連結を終えて接続作業を開始する
状態の2本のパイプa,bを表した斜視図、図2は図1
中X矢視図、図3は大きな管径のパイプaに連結側バン
ド1を装着した場合の図2相当図、図4は操作側バンド
2をパイプbに装着する際の位置合せの状態を表した側
面図、図5は連結側バンド1をパイプaに装着する際の
位置合せの状態を表した側面図である。なお、図1、図
2及び図2相当図を除き、説明の便宜上、ボルト6及び
ナット6は図示を省略している。本例の治具は、連結側
バンド1、操作側バンド2、連結バー3及び操作レバー
4は分解、組立可能なパーツ群からなり、パイプa,b
の接続作業に際して、ボルト5及びナット6を用いて組
み立てて使用する。なお、例示では、操作側バンド4を
装着したパイプbを連結側バンド3を装着したパイプa
に嵌め合わせるようにしているが、各バンドa,bの装
着関係は逆になってもよい。
【0013】各バンド1,2は、図1及び図2に見られ
るように、半割した2枚の円環状金属板の一端をヒンジ
7で連結し、他端からボルト締め可能なフランジ8を延
設して、ボルト5及びナット6による締結により各バン
ド1,2をパイプa,bに装着する。後述する掛止爪9を
パイプ表面10に押さえ付ける必要から、バンド1,2に
はパイプ表面10に圧接する可撓性又は弾性があるとよ
い。前記ボルト5は、連結回動軸A又は操作回動軸Bと
なり、それぞれ連結バー3、操作レバー4を軸着する。
なお、本例の治具ではボルト5及びナット6によりしっ
かりと各バンド1,2をパイプa,bを締めつけて、掛止
爪9をパイプ表面10に押さえ付け、突出するボルト5に
連結バー3又は操作レバー4を嵌め込むようにしてい
る。ボルト5及びナット6により連結バー4又は操作レ
バー4を挟持する場合には、連結バー3又は操作レバー
4の回動を妨げない程度で、かつ掛止爪9をパイプ表面
10に押さえ付けられるようにする。
【0014】各バンド1,2のパイプa,bに対する位置
固定は、バンド自身の締め付けに加えて、各バンド1,
2に一体に形成した掛止爪9でパイプ表面10を押さえる
ことにより実現する。この掛止爪9は、治具操作時に各
バンドに加わる力に抗して位置ずれを防ぐように、パイ
プ端面方向に向けて形成してあり、図2に見られるよう
に、僅かにバンド半径方向内向きに突出している。この
ように、各バンドの1,2パイプa,bに対する位置固定
は、前記掛止爪9によっているため、図3に見られるよ
うに、径の大きなパイプaに装着して締め付けを強くで
きない場合でも、治具操作時におけるバンド1の位置ず
れを防ぐことができる。
【0015】操作レバー4は屈曲した形状で、屈曲部位
に挿通したボルト5を中間回動軸Cとして連結バー3を
軸着している。操作レバー4を屈曲させたのは、回動さ
せて操作回動軸Bから中間回動軸Cまでがパイプbに当
接する状態になった場合の握り代(図16参照)を確保する
ためで、直線形状であっても構わない。本例の操作レバ
ー4には、図4に見られるように、中間回動軸C近傍の
パイプ端縁に当接する側縁に沿って3個の位置決めマー
ク11,11,11を設けている。連結バー3は、回動自在に連
結回動軸Aと中間回動軸Cとに架設する。連結バー3の
中間には操作回動軸Bに係合する切欠12を有し、図5に
見られるように、パイプ端縁に当接する側縁に沿って1
個の位置決めマーク11を設けている。つまり、本例の治
具は、連結側バンド1はパイプaに対する装着位置が一
定であり、操作側バンド2のパイプbに対する装着位置
を前後させてパイプa,bの嵌合長さを調節する。
【0016】図6は操作回動軸Bに最も近い位置決めマ
ーク11がパイプ端縁に当接するように操作側バンド2を
パイプbに装着した図4相当図、図7は操作回動軸Bか
ら最も遠い位置決めマーク11がパイプ端縁に当接するよ
うに操作側バンド2をパイプbに装着した図4相当図で
あり、図8は位置決めマーク13が目盛になっている操作
レバー4をパイプ端縁に当接させている状態の図4相当
図である。本例の治具では、操作レバー4に設けた3個
の位置決めマーク11,11,11から任意に撰び、選択した位
置決めマーク11を利用して操作側バンド4のパイプbに
対する装着位置を前後して、接続するパイプa,bの嵌
合長さを加減する(図5と図6又は図7とのハッチング
部位を比較対照)。操作側バンドだけでなく、併せて連
結側バンドも同様に複数の位置決めマークを用いて装着
位置を調節してもよいが、この場合には設けた位置マー
クに合わせて複数の切欠(位置合せ部)が必要となり、嵌
合長さは両バンドの前後量の和に比例して増減する。ま
た、図8に見られるように、位置決めマーク13を目盛に
して、より細かく操作側バンド2のパイプbに対する装
着位置を前後し、嵌合長さを微細に増減させてもよい。
【0017】図9は鋸歯状に形成した掛止爪9を並べた
連結側バンド1をパイプaに装着した図5相当図、図10
はホームベース形状の掛止爪9を並べた連結側バンド1
をパイプaに装着した図5相当図であり、本発明のバン
ドにおける掛止爪の形状の種類を例示したものである。
掛止爪9は、記述したとおり、各バンド1,2のパイプ
a,bに対する装着位置のずれ防止が目的であるから、
その形状、大きさ又は個数は自由である。本例(図5参
照)のように、バンド1の円周方向に断続的な切欠を設
けて3個の掛止爪9を形成するほか、図9に見られるよ
うに、切欠を連続して設けて鋸歯状の掛止爪9を並べて
もよいし、図10に見られるように、より複雑なホームベ
ース形状をした掛止爪9を並べてもよい。また、操作側
バンドと連結側バンドとの掛止爪の形状、大きさ又は個
数は異なっていてもよい。
【0018】更にいえば、各バンドにおける装着位置の
ずれ防止を果たすように、掛止爪をパイプ表面に押さえ
付けることができれば、各バンドは必ずしも円環状をす
る必要はない。図11は断面12角形を描く連結側バンド1
の図2相当図、図12は断面楕円形を描く連結側バンド1
の図2相当図であり、図13は金属ストリップを巻き取り
可能にした連結側バンド1の図3相当図である。図11の
例では各掛止爪9を個別にパイプ表面10に宛がい、図12
の例ではバンド1自身が弾性を有し、真円のパイプaに
圧接しながら掛止爪9をパイプ表面10に押し付けてお
り、真円でないバンド形状でも構わないことを表してい
る。また、本例の各バンド1,2は、パイプa,bへの脱
着を容易にするため、半割した金属円環板をヒンジ7で
連結しているが、強い締め付けにより各バンド1,2を
位置固定しなくてもよいため、例えば図13に見られるよ
うに金属ストリップを巻き取り可能にしたバンド1にす
ることで、径の小さなパイプにも本発明が適用できるよ
うになる。
【0019】図1に示した本例の治具を挙げ、使用手順
を説明する。本例の治具は分解、組立が自由であり、連
結バー3を中間回動軸Cから分離した状態で各バンド
1,2をパイプa,bに装着する。各バンド1,2はヒン
ジ7を軸として開くため、パイプa,bに装着しやすく
なっており、初めは連結回動軸A及び操作回動軸Bをそ
れぞれ緩く締めつけた状態で各パイプa,bに架け渡
す。この状態で、図4及び図5に見られるように、連結
バー3及び操作レバー4をそれぞれ対応するパイプ端縁
に当接させて、操作レバー4では真ん中の位置決めマー
ク11が、連結バー3では単一の位置決めマーク11がそれ
ぞれパイプ端縁に当接した状態で各バンド1,2を締め
つけて、装着を完了する。
【0020】図1又は図4に見られるハッチング部位が
嵌合長さであり、ほぼ接着剤の塗布面積に等しい。この
嵌合部位に相当するパイプaの内面又はパイプbの外面
に接着剤を塗布した後、連結バー3を中間回動軸Cに軸
着した状態が図1である。そして、操作回動軸Bを軸と
して操作レバー4を押し倒していくと、図14(図1の状
態から操作レバー4を回動した状態の側面図)に見られ
るように、(1)中間回動軸Cに連結バー3を従動させ、
連結側バンド1を装着したパイプaを操作側バンド2を
装着したパイプbに引き寄せて、又は(2)中間回動軸C
を中心として操作回動軸Bを押し出し、操作側バンド2
を装着したパイプbを連結側バンド1を装着したパイプ
aに近付けて、パイプa,bの嵌合を進めていく。
【0021】図15は図14の状態における連結バー3及び
操作レバー4の位置関係と操作力F及び移動力MC,MCr
との関係を表した図である。今、操作側バンド2を装着
したパイプbを固定し、作業者が操作レバー4の先端を
持って操作力Fを加えると仮定する。LCは力点(操作力
Fを加えた点)〜支点(操作回動軸B)の長さ(操作レバー
4の屈曲が小さければLC≒LB+Sとしてもよい)、Sは
作用点(中間回動軸C)〜支点の長さ、そしてαは垂直軸
からのLC方向の回動角度である。操作力FのうちLCに
対する直交成分FcosαがLC/S倍に増幅されて移動力
MCとして中間回動軸Cに加えられ、更に前記移動力MC
のうちパイプa,bの軸線方向成分MCr(修正移動力)=
MCcosα=(LC/S)Fcosαcosαが連結バー3を媒介と
して連結側ベルト1に伝達され、前記修正移動力MCrで
パイプaがパイプbに引き付けられるように嵌め合わさ
れる。この修正移動力MCrは操作レバー4の傾倒に従っ
て減少するが、操作レバー4が傾倒するほど上から押さ
えて操作力Fを増強できるので問題はない。
【0022】図16は図14の状態における連結バー3及び
操作レバー4の位置関係と操作力F及び移動力MB,MBr
との関係を表した図である。作業者が操作レバー4の先
端を持って操作力Fを加える点は上述同様であるが、今
度は連結側バンド1を装着したパイプaを固定と仮定す
る。LBは力点(操作力Fを加えた点)〜支点(中間回動軸
C)の長さ、Sは支点〜作用点(中間回動軸C)の長さ、
そしてβは垂直軸からのS方向の回動角度である。操作
力FがLB/S倍に増幅されて移動力MBとして操作回動
軸Bに加えられ、更に前記移動力MBのうちパイプa,b
の軸線方向成分MBr(修正移動力)=MBcosβが直接操作
側ベルト2に加えられ、前記修正移動力MBrでパイプb
がパイプaに近付けられて嵌め込まれる。この修正移動
力MBrも上述の修正動力MCr同様に操作レバー4の傾倒
に従って減少するが、操作レバー4が傾倒するほど上か
ら押さえて操作力Fを増強できるので問題はない。本例
では説明上修正移動力MCr,MBrを分けて説明したが、
現実には両者を厳密に区別することは難しく、実際の作
業では、作業者は両修正移動力を選択又は併用して用い
てパイプa,bの嵌合を試みることになる。
【0023】こうして操作レバー4を回動させて図17に
見られる状態に至ると、連結バー3に設けた切欠12が操
作回動軸B(正確にはボルト5)に係合し、操作レバー4
の回動を規制する。この切欠12はパイプa,bの嵌合時
における相対位置関係を規定するものであり、後述のよ
うに、接着剤が固化するまでの間、両パイプa,bの嵌
合状態を保持するためのものである。仮に切欠12がなく
ても、それぞれのパイプa,bに取り付けた連結側バン
ド1及び操作側バンド2の装着位置によって、嵌合長さ
を略一定に決定することはできる。
【0024】最後に、図18に見られるように、操作レバ
ー4を取り外してから、連結バー3の中間回動軸Cを嵌
め込む孔14にワイヤ15等を架け渡してパイプbごと結べ
ば、操作回動軸Bから切欠12が離れることを防止して、
接着剤の固化するまでの間、規定の嵌合長さで治具の状
態を保つことができる。孔14に代えて、別途ワイヤを通
す孔又は切欠を設けてもよい。本例のように分解、組立
が自由な治具では、前記のように操作レバー4を取り外
した後にワイヤ15等でパイプbごと連結バー3を縛るの
が容易であるが、例えば分解不能に連結した一体の治具
であっても、ワイヤ等を挿通する孔又は切欠を連結バー
又は操作レバーに設けておき、パイプごと連結バー又は
操作レバーを縛り上げることにより、嵌合状態を保つよ
うにすることもできる。接着剤固化後は、記述した手順
とは逆に各バンド1,2をパイプa,bから取りはずせば
よい。
【0025】
【発明の効果】本発明のパイプ接続治具の使用により、
従来のパイプ接続作業における問題を次のように解決す
る。第一の問題(パイプの嵌合に際して作業者に要求さ
れていた過大な力)については、操作レバーと連結バー
とによる「てこの原理」により、小さな力で簡単にパイプ
同士を嵌合させることができるようになり、接続作業の
労力を大幅に緩和する。操作レバーを長くすれば、より
小さな力でパイプ同士の嵌合を実現することもできる。
また、事実上、径の大きさによる接続可能なパイプの大
きさについての制限がなくなるため、従来以上に様々な
大きさのパイプの接続を可能にし、また手に持っては力
の加えにくい短尺なパイプやL形パイプの接続も容易に
できるようになる。
【0026】第二の問題(接着剤が固化するまで嵌合状
態を保持する)に対しては、治具の組付関係に従った状
態保持、とりわけ位置合せ部と操作回動軸との係合によ
って確実に保持することができ、しかも治具自体が長時
間にわたり嵌合状態を保持するので、作業者を不要に拘
束しなくなる。これにより、作業者は多くのパイプ接続
作業を短時間でこなすことができるようになり、作業効
率の改善を図ることができるようになる。
【0027】そして、第三の問題(嵌合長さの一定化)に
対しては、治具の各バンドをパイプに一定の装着位置で
取り付けられるようにして解決した。位置決めマーク
は、この装着位置を容易に設定できるようにするもの
で、複数の位置決めマークや目盛使用の位置決めマーク
は、接続作業をしながら容易に嵌合長さの増減できるよ
うにし、パイプ接続作業における自由度と利便性とを両
立させる。このように、本発明は手作業による低廉とい
う価値を損なわなず、しかし作業者の技量に左右されず
に誰でも一定したパイプ接続作業を可能にするのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパイプ接続治具を装着した2本のパイ
プを表した斜視図である。
【図2】図1中X矢視図である。
【図3】大きな管径のパイプに連結側バンドを装着した
場合の図2相当図である。
【図4】操作側バンドをパイプに装着する際の位置合せ
の状態を表した側面図である。
【図5】連結側バンドをパイプに装着する際の位置合せ
の状態を表した側面図である。
【図6】操作回動軸に最も近い位置決めマークがパイプ
端縁に当接するように操作側バンドをパイプに装着した
図4相当図である。
【図7】操作回動軸から最も遠い位置決めマークがパイ
プ端縁に当接するように操作側バンドをパイプに装着し
た図4相当図である。
【図8】位置決めマークが目盛になっている操作レバー
をパイプ端縁に当接させている状態の図4相当図であ
る。
【図9】鋸歯状に形成した掛止爪を並べた連結側バンド
をパイプに装着した図5相当図である。
【図10】ホームベース形状の掛止爪を並べた連結側バン
ドをパイプに装着した図5相当図である。
【図11】断面12角形を描く連結側バンドの図2相当図で
ある。
【図12】断面楕円形を描く連結側バンドの図2相当図で
ある。
【図13】金属ストリップを巻き取り可能にしたバンドの
図3相当図である。
【図14】図1の状態から操作回動軸を押し倒していった
状態の側面図である。
【図15】図14の状態における操作レバー及び連結バーの
位置関係と操作力F及び移動力MC,MCrとの関係を表し
た図である。
【図16】図14の状態における操作レバー及び連結バーの
位置関係と操作力F及び移動力MB,MBrとの関係を表し
た図である。
【図17】図14の状態から操作回動軸を押し倒してパイプ
同士の嵌合を終えた状態の側面図である。
【図18】図17の状態から操作レバーを取り外してワイヤ
で治具及びパイプを縛った状態の側面図である。
【符号の説明】
1 連結側バンド 2 操作側バンド 3 連結バー 4 操作レバー 5 ボルト 6 ナット 7 ヒンジ 8 フランジ 9 掛止爪 10 パイプ表面 11 位置決めマーク 12 切欠 13 目盛になった位置決めマーク 14 孔 15 ワイヤ a パイプ(連結側バンド装着) b パイプ(操作側バンド装着) A 連結回動軸 B 操作回動軸 C 中間回動軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも端面から一定長さで嵌合可能
    な2本のパイプを手作業により接続する際に使用する治
    具であって、各パイプそれぞれに装着する操作側バンド
    及び連結側バンドと、該操作側バンドに設けた操作回動
    軸に軸着する操作レバーと、該操作レバーの途中に設け
    た中間回動軸及び前記連結側バンドに設けた連結回動軸
    に軸着する連結バーとからなり、2本のパイプが離隔し
    た状態で、一方のパイプの端面から一定長さの装着位置
    に操作側バンドを、他方のパイプの端面から一定長さの
    装着位置に連結側バンドを装着し、連結バーを引き倒す
    ように操作レバーを回動させることにより、各バンドを
    装着した2本のパイプの距離を短縮して嵌合することを
    特徴とするパイプ接続治具。
  2. 【請求項2】 連結バーの連結回動軸及び中間回動軸間
    へ操作回動軸に係合する位置合わせ部を設けて、2本の
    パイプが離隔した状態で、一方のパイプの端面から一定
    長さの装着位置に操作側バンドを、他方のパイプの端面
    から一定長さの装着位置に連結側バンドを装着し、連結
    バーを引き倒し、かつ連結バーの位置合わせ部が操作回
    動軸に係合するまで操作レバーを回動させることによ
    り、各バンドを装着した2本のパイプの距離を短縮して
    嵌合することを特徴とする請求項1記載のパイプ接続治
    具。
  3. 【請求項3】 操作レバー又は連結バーに位置決めマー
    クを設けてあり、操作側バンド又は連結側バンドから回
    動させた操作レバー又は連結バーの位置決めマークがパ
    イプ端縁と一致するように各バンドの装着位置を決める
    ことを特徴とする請求項1記載のパイプ接続治具。
  4. 【請求項4】 各パイプに装着する操作側バンド又は連
    結側バンドには、パイプの端面方向に向けた掛止爪を設
    けることを特徴とする請求項1記載のパイプ接続治具。
JP4624397A 1997-02-28 1997-02-28 パイプ接続治具 Pending JPH10238686A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008019925A (ja) * 2006-07-11 2008-01-31 Shin Nippon Air Technol Co Ltd 塩化ビニル管の接合保持装置
KR100955711B1 (ko) * 2009-11-24 2010-05-03 주식회사 에이피엠엔지니어링 미세 먼지 채취 장치의 다운 튜브 분리장치
JP2012057704A (ja) * 2010-09-08 2012-03-22 Evuc Kk 管体の接続用維持具
KR102664611B1 (ko) * 2023-08-10 2024-05-10 주식회사 선테크 초순수 배관 모듈 제작방법

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