JPH10237692A - Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表面処理方法 - Google Patents
Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表面処理方法Info
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- JPH10237692A JPH10237692A JP4517697A JP4517697A JPH10237692A JP H10237692 A JPH10237692 A JP H10237692A JP 4517697 A JP4517697 A JP 4517697A JP 4517697 A JP4517697 A JP 4517697A JP H10237692 A JPH10237692 A JP H10237692A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明の課題は,ドライエッチング装置,CV
D装置,PVD装置などに用いられるAl又はAl合金
製真空チャンバ部材の表面処理方法であって,チャンバ
内を任意の圧力まで高速で真空排気の行えるAl及びA
l合金製真空チャンバ部材の表面処理方法を提供するこ
とにある。 【解決手段】Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表
面に陽極酸化処理を行うにあたって,ほう酸を含有する
溶液を使用しバリヤ−形皮膜を形成させる。また,陽極
酸化処理にあたっては,上記処理液中に他の元素を含有
させた溶液を用いてもよく,陽極酸化電圧を全工程の任
意の区間で一定に保持,または連続的,非連続的に変化
させてもよく,その処理液温度,時間においても任意の
温度,時間で制御を行ってもよい。
D装置,PVD装置などに用いられるAl又はAl合金
製真空チャンバ部材の表面処理方法であって,チャンバ
内を任意の圧力まで高速で真空排気の行えるAl及びA
l合金製真空チャンバ部材の表面処理方法を提供するこ
とにある。 【解決手段】Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表
面に陽極酸化処理を行うにあたって,ほう酸を含有する
溶液を使用しバリヤ−形皮膜を形成させる。また,陽極
酸化処理にあたっては,上記処理液中に他の元素を含有
させた溶液を用いてもよく,陽極酸化電圧を全工程の任
意の区間で一定に保持,または連続的,非連続的に変化
させてもよく,その処理液温度,時間においても任意の
温度,時間で制御を行ってもよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術】本発明は,ドライエッチング装
置,CVD装置,PVD装置などに用いられるAl又は
Al合金製真空チャンバ部材の表面処理方法であって,
チャンバ内を任意の圧力まで高速で真空排気の行えるA
l又はAl合金製真空チャンバ部材の表面処理方法に関
するものである。
置,CVD装置,PVD装置などに用いられるAl又は
Al合金製真空チャンバ部材の表面処理方法であって,
チャンバ内を任意の圧力まで高速で真空排気の行えるA
l又はAl合金製真空チャンバ部材の表面処理方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ドライエッチング装置,CVD装置,P
VD装置などに用いられる真空チャンバの内部には,反
応性ガスやエッチングガスとしてハロゲン元素を含む腐
食性のガスが導入されることから,これらのガスに対し
て耐食性の有する部材が必要であり,そのため真空チャ
ンバ用材料として,従来主にステンレス鋼材が用いられ
ていた。しかしながらステンレス鋼製の真空チャンバは
重量が大きく,また熱伝導性が十分でなくべ−キングに
時間がかかるという問題があり,更に,成分中のNi,
Crなどの重金属が何らかの要因で放出されて汚染源と
なることもあった。そこで,それに替わる材料として軽
量で,熱伝導性に優れ,重金属汚染の恐れの少ないAl
又はAl合金製真空チャンバの開発が検討された。
VD装置などに用いられる真空チャンバの内部には,反
応性ガスやエッチングガスとしてハロゲン元素を含む腐
食性のガスが導入されることから,これらのガスに対し
て耐食性の有する部材が必要であり,そのため真空チャ
ンバ用材料として,従来主にステンレス鋼材が用いられ
ていた。しかしながらステンレス鋼製の真空チャンバは
重量が大きく,また熱伝導性が十分でなくべ−キングに
時間がかかるという問題があり,更に,成分中のNi,
Crなどの重金属が何らかの要因で放出されて汚染源と
なることもあった。そこで,それに替わる材料として軽
量で,熱伝導性に優れ,重金属汚染の恐れの少ないAl
又はAl合金製真空チャンバの開発が検討された。
【0003】しかし,Al又はAl合金の地金表面は,
自然酸化皮膜が形成されているものの,耐食性が必ずし
も良いわけではなく,何らかの表面処理を行い耐食性を
向上させる必要があり,任意の量の硫酸,蓚酸,りん
酸,クロム酸等を含有する溶液で陽極酸化処理を施し,
陽極酸化皮膜を形成させ耐食性を向上させていた。しか
し,これらはポ−ラス形皮膜を形成するものがほとんど
であり,多孔型の皮膜を形成し,表面積を大きくするた
め,水分及び、油分を他のステンレス鋼やAl地金に対
し,非常に吸収しやすいものとなる。そのため真空排気
時に,それがアウトガスとなり真空排気時間を延ばすと
いう問題があり,また水和封孔処理を行ったものについ
ては,それが非常に水分及び油分を吸収しやすいものと
なっているため同じく真空排気時に,吸収した水分及び
油分がアウトガスとなり,真空排気時間を延ばすという
問題があった。また陽極酸化処理においては工業用とし
て使用目的に合わせその改善が種々検討されてきた。例
えば,特開平8−124920号公報には,脱脂処理の
際,可性ソ−ダの代わりに有機溶剤と純水を使用するこ
とで,プラズマにさらされてもAl表面からの不純物放
出を抑制し,ウェ−ハ表面への不純物付着を防止すると
いう発明が開示されている。また特開平8−14408
8号公報には陽極酸化処理の際初期電圧より終期電圧を
高くすることで耐食性を向上させるという発明が開示さ
れている。このように陽極酸化処理について種々改善が
あるが,前述のアウトガス量を抑えることを目的とした
陽極酸化処理方法についての改善は開示された例が無
い。
自然酸化皮膜が形成されているものの,耐食性が必ずし
も良いわけではなく,何らかの表面処理を行い耐食性を
向上させる必要があり,任意の量の硫酸,蓚酸,りん
酸,クロム酸等を含有する溶液で陽極酸化処理を施し,
陽極酸化皮膜を形成させ耐食性を向上させていた。しか
し,これらはポ−ラス形皮膜を形成するものがほとんど
であり,多孔型の皮膜を形成し,表面積を大きくするた
め,水分及び、油分を他のステンレス鋼やAl地金に対
し,非常に吸収しやすいものとなる。そのため真空排気
時に,それがアウトガスとなり真空排気時間を延ばすと
いう問題があり,また水和封孔処理を行ったものについ
ては,それが非常に水分及び油分を吸収しやすいものと
なっているため同じく真空排気時に,吸収した水分及び
油分がアウトガスとなり,真空排気時間を延ばすという
問題があった。また陽極酸化処理においては工業用とし
て使用目的に合わせその改善が種々検討されてきた。例
えば,特開平8−124920号公報には,脱脂処理の
際,可性ソ−ダの代わりに有機溶剤と純水を使用するこ
とで,プラズマにさらされてもAl表面からの不純物放
出を抑制し,ウェ−ハ表面への不純物付着を防止すると
いう発明が開示されている。また特開平8−14408
8号公報には陽極酸化処理の際初期電圧より終期電圧を
高くすることで耐食性を向上させるという発明が開示さ
れている。このように陽極酸化処理について種々改善が
あるが,前述のアウトガス量を抑えることを目的とした
陽極酸化処理方法についての改善は開示された例が無
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上記問題点
を解決させるものであって,アウトガスが少なく,真空
排気を短時間で行える,Al又はAl合金製真空チャン
バ部材の表面処理方法を提供しようとするものである。
を解決させるものであって,アウトガスが少なく,真空
排気を短時間で行える,Al又はAl合金製真空チャン
バ部材の表面処理方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成した本発
明に係るAl又はAl合金製真空チャンバ部材の表面処
理方法とは,Al又はAl合金で製作された真空チャン
バを含む全ての真空空間で使用されるAl又はAl合金
製部材の表面に陽極酸化処理を行うにあたって,ほう酸
を含有する溶液を用いることを要旨とするものであり,
さらに,孔の無いバリヤ−形皮膜を形成させることを目
的とした表面処理方法である。
明に係るAl又はAl合金製真空チャンバ部材の表面処
理方法とは,Al又はAl合金で製作された真空チャン
バを含む全ての真空空間で使用されるAl又はAl合金
製部材の表面に陽極酸化処理を行うにあたって,ほう酸
を含有する溶液を用いることを要旨とするものであり,
さらに,孔の無いバリヤ−形皮膜を形成させることを目
的とした表面処理方法である。
【0006】尚,陽極酸化処理にあたっては,上記処理
液中に他の元素を含有させた溶液を用いてもよい。ま
た,陽極酸化電圧を全工程の任意の区間で一定に保持,
または連続的,非連続的に変化させてもよく,その処理
液温度,時間においても任意の温度,時間で制御を行っ
てもよい。
液中に他の元素を含有させた溶液を用いてもよい。ま
た,陽極酸化電圧を全工程の任意の区間で一定に保持,
または連続的,非連続的に変化させてもよく,その処理
液温度,時間においても任意の温度,時間で制御を行っ
てもよい。
【0007】Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表
面処理方法として,従来のほう酸を除く硫酸等を含有さ
せた処理液を使用し,ポ−ラス形皮膜を形成させたもの
では,表面から発生するアウトガスが非常に多く,真空
排気に多大な時間を要していた。
面処理方法として,従来のほう酸を除く硫酸等を含有さ
せた処理液を使用し,ポ−ラス形皮膜を形成させたもの
では,表面から発生するアウトガスが非常に多く,真空
排気に多大な時間を要していた。
【0008】そこでこれを改善するため,試験検討を行
った結果,陽極酸化処理において,処理液をほう酸を含
有させたものを使用することにより,従来のものと比
べ,アウトガスの発生しにくいものとなることを見い出
した。
った結果,陽極酸化処理において,処理液をほう酸を含
有させたものを使用することにより,従来のものと比
べ,アウトガスの発生しにくいものとなることを見い出
した。
【0009】ほう酸等を使用し,バリヤ−形皮膜を形成
させる方法は知られているが,これらを真空チャンバ部
材の表面処理方法として,試みた実績は無く,またこれ
らを目的とした観点より検討を行った事例はない。
させる方法は知られているが,これらを真空チャンバ部
材の表面処理方法として,試みた実績は無く,またこれ
らを目的とした観点より検討を行った事例はない。
【0010】図1は,硫酸等の適度の溶解力を有する処
理液を使用し陽極酸化処理を行った,Al又はAl合金
製真空チャンバ部材に形成される,陽極酸化皮膜の断面
図を示す。陽極酸化処理を行うと,Al金属1の表面に
最初は緻密なバリヤ−層2が形成される。その後生成し
た皮膜の各所に微細なポア−3及びポ−ラス層4が生
じ,時間とともに成長する。また図2は,ほう酸を使用
し陽極酸化処理を行った,Al又はAl合金製真空チャ
ンバ部材に形成される陽極酸化皮膜の断面図を示す。陽
極酸化処理を行うと,Al金属1の表面に緻密なバリヤ
−層2が形成されるが,その後前述のような,ポア−3
及びポ−ラス層4は形成されない。これらの陽極酸化皮
膜からのアウトガス及び真空排気時間について調べた結
果,下記の結論を得た。
理液を使用し陽極酸化処理を行った,Al又はAl合金
製真空チャンバ部材に形成される,陽極酸化皮膜の断面
図を示す。陽極酸化処理を行うと,Al金属1の表面に
最初は緻密なバリヤ−層2が形成される。その後生成し
た皮膜の各所に微細なポア−3及びポ−ラス層4が生
じ,時間とともに成長する。また図2は,ほう酸を使用
し陽極酸化処理を行った,Al又はAl合金製真空チャ
ンバ部材に形成される陽極酸化皮膜の断面図を示す。陽
極酸化処理を行うと,Al金属1の表面に緻密なバリヤ
−層2が形成されるが,その後前述のような,ポア−3
及びポ−ラス層4は形成されない。これらの陽極酸化皮
膜からのアウトガス及び真空排気時間について調べた結
果,下記の結論を得た。
【0011】硫酸等の適度の溶解力を有する処理液を使
用し陽極酸化処理を行ったものは,前述の通り,ポア−
3が形成されるため非常に表面積が大きくなり,その分
吸収する水分,油分の量も多くなることが考えられ,ア
ウトガスが結果として多く発生し,真空排気に要する時
間も多大なものとなってしまう。また孔を閉じるために
行う水和封孔処理を行ったものについては,非常に水分
及び油分を吸収しやすい材質となるため,同様にアウト
ガスが多く発生し,真空排気に要する時間も多大なもの
となってしまう。一方ほう酸を使用し陽極酸化処理を行
ったものは,従来のものに比べアウトガスが少なく,真
空排気に要する時間も少なくてよいことが分かった。こ
れはポア−3及びポ−ラス層4が形成されないことよ
り,表面積が大きくならないため,その分,水分及び油
分の吸収量も多くならずに,アウトガス量の軽減及び真
空排気時間の短縮につながると考えられる。
用し陽極酸化処理を行ったものは,前述の通り,ポア−
3が形成されるため非常に表面積が大きくなり,その分
吸収する水分,油分の量も多くなることが考えられ,ア
ウトガスが結果として多く発生し,真空排気に要する時
間も多大なものとなってしまう。また孔を閉じるために
行う水和封孔処理を行ったものについては,非常に水分
及び油分を吸収しやすい材質となるため,同様にアウト
ガスが多く発生し,真空排気に要する時間も多大なもの
となってしまう。一方ほう酸を使用し陽極酸化処理を行
ったものは,従来のものに比べアウトガスが少なく,真
空排気に要する時間も少なくてよいことが分かった。こ
れはポア−3及びポ−ラス層4が形成されないことよ
り,表面積が大きくならないため,その分,水分及び油
分の吸収量も多くならずに,アウトガス量の軽減及び真
空排気時間の短縮につながると考えられる。
【0012】尚本発明は,Al又はAl合金で製作され
た真空チャンバを含む全ての真空空間で使用されるAl
又はAl合金製部材の表面に陽極酸化処理を行うにあた
って,ほう酸を含有する溶液を用いて,バリヤ−形被膜
を形成させることを目的とした表面処理方法であり,さ
らに,陽極酸化処理にあたっては,上記処理液中に他の
元素を含有させた溶液を用いてもよい。また,陽極酸化
電圧を全工程の任意の区間で一定に保持,または連続
的,非連続的に変化させてもよく,その処理液温度,時
間においても任意の温度,時間で制御を行ってもよい。
た真空チャンバを含む全ての真空空間で使用されるAl
又はAl合金製部材の表面に陽極酸化処理を行うにあた
って,ほう酸を含有する溶液を用いて,バリヤ−形被膜
を形成させることを目的とした表面処理方法であり,さ
らに,陽極酸化処理にあたっては,上記処理液中に他の
元素を含有させた溶液を用いてもよい。また,陽極酸化
電圧を全工程の任意の区間で一定に保持,または連続
的,非連続的に変化させてもよく,その処理液温度,時
間においても任意の温度,時間で制御を行ってもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下,本発明を図面に基ずいて説
明する。
明する。
【0014】図3は,各材料を各処理液にて陽極酸化処
理を行ったものを試験片として,昇温ガス放出試験を行
った結果である。No.9,10は本発明例であり,N
o.1〜8は従来例に相当する。
理を行ったものを試験片として,昇温ガス放出試験を行
った結果である。No.9,10は本発明例であり,N
o.1〜8は従来例に相当する。
【0015】試験は,試験片を赤外線により50℃/m
inの昇温速度で真空加熱し,その際に試験片より放出
されたガスを圧力上昇で評価した。
inの昇温速度で真空加熱し,その際に試験片より放出
されたガスを圧力上昇で評価した。
【0016】試験結果から明らかなように,ほう酸を含
有する処理液を使用して陽極酸化皮膜を形成させたもの
は,材質6000代及び5000代のいずれに対して
も,硫酸及びクロム酸を含有する処理液を使用して陽極
酸化皮膜を形成させたものに対して,ガス放出量が1桁
少ないことが分かる。これは種々あるAl材質に対して
限定した材質のみではないことを意味する。
有する処理液を使用して陽極酸化皮膜を形成させたもの
は,材質6000代及び5000代のいずれに対して
も,硫酸及びクロム酸を含有する処理液を使用して陽極
酸化皮膜を形成させたものに対して,ガス放出量が1桁
少ないことが分かる。これは種々あるAl材質に対して
限定した材質のみではないことを意味する。
【0017】図4は,各処理液にて陽極酸化処理を行っ
た図5に示す真空チャンバ5を真空排気し,差圧流量法
にてアウトガスの差を確認した試験結果である。No.
3,4は本発明例であり,No.1,2は従来例に相当
する。
た図5に示す真空チャンバ5を真空排気し,差圧流量法
にてアウトガスの差を確認した試験結果である。No.
3,4は本発明例であり,No.1,2は従来例に相当
する。
【0018】真空チャンバ5の前処理条件として,実使
用レベルに近似させるため,洗浄後24Hクリ−ンル−
ム内に放置したものと,メンテナンス時を想定した,真
空排気を実施した後アルコ−ル拭き後0.5H放置した
ものを準備した。
用レベルに近似させるため,洗浄後24Hクリ−ンル−
ム内に放置したものと,メンテナンス時を想定した,真
空排気を実施した後アルコ−ル拭き後0.5H放置した
ものを準備した。
【0019】試験結果から明らかなように,ほう酸を含
有する処理液を使用して陽極酸化皮膜を形成させたもの
は,前記2通りの前処理条件ともに,硫酸を含有する処
理液を使用して陽極酸化皮膜を形成させたものと比較
し,アウトガス量に1桁の差が発生することが分かる。
またこれを,真空排気時間に直すと4倍の差が発生する
ことになる。
有する処理液を使用して陽極酸化皮膜を形成させたもの
は,前記2通りの前処理条件ともに,硫酸を含有する処
理液を使用して陽極酸化皮膜を形成させたものと比較
し,アウトガス量に1桁の差が発生することが分かる。
またこれを,真空排気時間に直すと4倍の差が発生する
ことになる。
【0020】
【発明の効果】本発明は,以上のように構成されている
ので,真空排気時間短縮に優れたAl又はAl合金製真
空チャンバ部材の表面処理方法が提供できることとなっ
た。
ので,真空排気時間短縮に優れたAl又はAl合金製真
空チャンバ部材の表面処理方法が提供できることとなっ
た。
【図1】本発明に対する従来の真空チャンバ部材のバリ
ヤ−層及びポ−ラス層を有する陽極酸化皮膜の断面説明
図である。
ヤ−層及びポ−ラス層を有する陽極酸化皮膜の断面説明
図である。
【図2】本発明に係る真空チャンバ部材のバリヤ−層の
み有する陽極酸化皮膜の断面説明図である。
み有する陽極酸化皮膜の断面説明図である。
【図3】本発明に係る陽極酸化皮膜と従来の陽極酸化皮
膜との昇温ガス放出試験の試験結果である。
膜との昇温ガス放出試験の試験結果である。
【図4】本発明に係る陽極酸化皮膜と従来の陽極酸化皮
膜との常温での真空排気によるガス放出試験の試験結果
である。
膜との常温での真空排気によるガス放出試験の試験結果
である。
【図5】本発明に係る真空チャンバの断面説明図であ
る。
る。
1…Al金属,2…バリヤ−層,3…ポア−,4…ポ−
ラス層,5…真空チャンバ.
ラス層,5…真空チャンバ.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川原 博宣 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 山本 秀之 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内
Claims (7)
- 【請求項1】Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表
面に陽極酸化処理を行うにあたって,ほう酸を含有する
溶液を用いることを特徴とするAl又はAl合金製真空
チャンバ部材の表面処理方法。 - 【請求項2】Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表
面に陽極酸化処理を行うにあたって,請求項1記載の溶
液に他の元素を含有させた溶液を用いるAl又はAl合
金製真空チャンバ部材の表面処理方法。 - 【請求項3】Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表
面に陽極酸化処理を行うにあたって,バリヤ−形皮膜を
形成させることを目的とした請求項1または2に記載の
Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表面処理方法。 - 【請求項4】Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表
面に陽極酸化処理を行うにあたって,陽極酸化電圧を全
工程の任意の区間で一定に保持,または連続的,非連続
的に変化させる請求項1乃至3に記載のAl又はAl合
金製真空チャンバ部材の表面処理方法。 - 【請求項5】Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表
面に陽極酸化処理を行うにあたって,その処理液温度を
任意の温度で制御を行う請求項1乃至4に記載のAl又
はAl合金製真空チャンバ部材の表面処理方法。 - 【請求項6】Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表
面に陽極酸化処理を行うにあたって,その処理時間を任
意の時間で行う請求項1乃至5に記載のAl又はAl合
金製真空チャンバ部材の表面処理方法。 - 【請求項7】請求項1乃至6に記載の方法で,陽極酸化
処理を行った真空チャンバ容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4517697A JPH10237692A (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4517697A JPH10237692A (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表面処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10237692A true JPH10237692A (ja) | 1998-09-08 |
Family
ID=12711971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4517697A Pending JPH10237692A (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | Al又はAl合金製真空チャンバ部材の表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10237692A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100485469B1 (ko) * | 2002-07-13 | 2005-04-27 | 대스캡피시엠주식회사 | 경질양극산화피막 처리된 알루미늄 표면에 붕산을포함하는 피막의 형성방법 |
JP2010126738A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 真空機器用表面処理アルミニウム材の製造方法 |
JP2010126737A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 真空機器用表面処理アルミニウム材の製造方法 |
RU2484185C1 (ru) * | 2012-01-10 | 2013-06-10 | Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего профессионального образования Курская государственная сельскохозяйственная академия имени профессора И.И. Иванова Министерства сельского хозяйства Российской Федерации | Способ получения износостойких покрытий |
JP2018021255A (ja) * | 2016-07-12 | 2018-02-08 | エイビーエム カンパニー リミテッドAbm Co.,Ltd. | 金属部品及びその製造方法、並びに金属部品を備えるプロセスチャンバー |
-
1997
- 1997-02-28 JP JP4517697A patent/JPH10237692A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100485469B1 (ko) * | 2002-07-13 | 2005-04-27 | 대스캡피시엠주식회사 | 경질양극산화피막 처리된 알루미늄 표면에 붕산을포함하는 피막의 형성방법 |
JP2010126738A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 真空機器用表面処理アルミニウム材の製造方法 |
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JP2018021255A (ja) * | 2016-07-12 | 2018-02-08 | エイビーエム カンパニー リミテッドAbm Co.,Ltd. | 金属部品及びその製造方法、並びに金属部品を備えるプロセスチャンバー |
US11417503B2 (en) | 2016-07-12 | 2022-08-16 | Abm Co., Ltd. | Metal component and manufacturing method thereof and process chamber having the metal component |
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