JPH10236221A - 鉄道車両用前部標識灯におけるシェード - Google Patents

鉄道車両用前部標識灯におけるシェード

Info

Publication number
JPH10236221A
JPH10236221A JP3942097A JP3942097A JPH10236221A JP H10236221 A JPH10236221 A JP H10236221A JP 3942097 A JP3942097 A JP 3942097A JP 3942097 A JP3942097 A JP 3942097A JP H10236221 A JPH10236221 A JP H10236221A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
shade
distribution pattern
curve
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3942097A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Miyamoto
明 宮本
Kazushige Takayama
和茂 高山
Toshiyuki Wakabayashi
寿之 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ichikoh Industries Ltd
East Japan Railway Co
Original Assignee
Ichikoh Industries Ltd
East Japan Railway Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ichikoh Industries Ltd, East Japan Railway Co filed Critical Ichikoh Industries Ltd
Priority to JP3942097A priority Critical patent/JPH10236221A/ja
Publication of JPH10236221A publication Critical patent/JPH10236221A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)
  • Securing Globes, Refractors, Reflectors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーブでの防眩効果。軌道周辺の防眩効果。
防眩効果の向上。 【解決手段】 シェード5のカットエッジ50はカーブ
でのすれ違い時の眩惑防止のためのカットラインCLが
得られる形状をなしている。この結果、カーブでのすれ
違い時に対向車両への眩惑を防止することができる。シ
ェード5Bは軌道6の両側部分を遮光する立上がり部5
1Bを有する。この結果、軌道6周辺の道路や人家への
眩惑を防止することができる。シェード5に反射防止手
段5Gが施されている。この結果、シェード5での反射
光による眩惑を防止することができ、眩惑防止の効果が
優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、すれ違い時に対向
車両への眩惑を防止するシェードが装備された鉄道車両
用前部標識灯に係り、特に、カーブでのすれ違い時に対
向車両への眩惑を防止することができ、また、軌道周辺
の道路や人家等への眩惑を防止することができ、さら
に、眩惑防止の効果が優れた鉄道車両用前部標識灯にお
けるシェードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の鉄道車両用前部標識灯は、一般
に、光源と、前記光源からの光を反射させるリフレクタ
と、前記リフレクタからの反射光を前方に照射させる集
光レンズと、前記集光レンズからの照射光を、すれ違い
時の対向車両への眩惑防止のための配光パターンに、形
成するシェードと、を備える。
【0003】上述の鉄道車両用前部標識灯において、光
源を点灯すると、光源からの光がリフレクタで反射さ
れ、その反射光がシェード及び集光レンズを経て所定の
配光パターン、すなわちすれ違い時の対向車両への眩惑
防止のための配光パターンで前方に照射される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の鉄道車両用前部
標識灯においては、まず、カーブでのすれ違い時に対向
車両への眩惑を防止すること、また、軌道周辺の道路や
人家等への眩惑を防止すること、さらに、眩惑防止の効
果が優れたこと、が重要である。
【0005】特に、光源に放電灯(例えば、メタルハラ
イドランプ等の高圧金属蒸気放電灯)を使用すれば、放
電灯の輝度が大であるから、上述の眩惑防止はさらに重
要な事項となる。
【0006】本発明(請求項1、2、3に係る発明)の
目的は、カーブでのすれ違い時の対向車両への眩惑防止
を図ることができる鉄道車両用前部標識灯におけるシェ
ードを提供することにある。
【0007】また、 本発明(請求項4、5、6、7に
係る発明)の目的は、軌道周辺の道路や人家等への眩惑
防止を図ることができる鉄道車両用前部標識灯における
シェードを提供することにある。
【0008】さらに、 本発明(請求項8、9に係る発
明)の目的は、眩惑防止の効果が優れた鉄道車両用前部
標識灯におけるシェードを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1、2、
3に係る発明)は、上述の目的を達成するために、シェ
ードには配光パターンの手前側の光照射部と前方側の光
遮断部との境のカットラインを決定するカットエッジが
設けられており、このカットエッジはカーブでのすれ違
い時の眩惑を防止するカットラインが得られる形状をな
している、ことを特徴とする。
【0010】この結果、本発明は、シェードのカットエ
ッジにより、カーブでのすれ違い時の眩惑を防止するカ
ットラインが得られるので、カーブでのすれ違い時に対
向車両への眩惑を防止することができる。
【0011】また、本発明(請求項4、5、6、7に係
る発明)は、上述の目的を達成するために、シェードが
配光パターンのうち軌道の前方部分を遮光する水平部
と、配光パターンのうち軌道の両側部分を遮光する立上
がり部とからなる、ことを特徴とする。
【0012】この結果、本発明は、シェードの立上がり
部により、配光パターンのうち軌道の両側の部分を遮光
することができるので、軌道周辺の道路や人家等への眩
惑を防止することができる。
【0013】さらに、本発明(請求項8、9に係る発
明)は、上述の目的を達成するために、シェードには反
射防止手段が施されている、ことを特徴とする。
【0014】この結果、本発明は、シェードの反射防止
手段により、光源からの直射光やリフレクタからの反射
光であって、シェードに入射された光は反射されないの
で、シェードでの反射光による眩惑を防止することがで
き、眩惑防止の効果が優れている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の鉄道車両用前部標
識灯におけるシェードの実施の形態のうちの3例につい
て添付図面を参照して説明する。なお、本明細書及び本
図面において、符号「L」(軌道巾Lを除く)は運転席
側から前方を見た場合の左側のことを示し、また符号
「R」(軌道曲率Rmを除く)は運転席側から前方を見
た場合の右側のことを示し、さらに符号「U」は運転席
側から前方を見た場合の上側のことを示し、さらにまた
符号「D」は運転席側から前方を見た場合の下側のこと
を示す。また、符号「H−H」は水平線のことを示し、
符号「V−V」は垂直線のことを示し、符号「Z−Z」
は光軸のことを示す。また、図面中、図面の読解上、ハ
ッチングを省略してある部分がある。図1乃至図12は
本発明の鉄道車両用前部標識灯におけるシェードの第1
の実施の形態を示す。
【0016】図において、1は光源としての放電灯(例
えば、メタルハライドランプ等の高圧金属蒸気放電灯、
高輝度放電灯(HID)等)である。この放電灯1は、
図3及び図4に示すように、ソケット10に着脱可能に
取り付けられており、このソケット10は後述するリフ
レクタ2に固定されたソケットホルダ11に着脱可能に
取り付けられている。この結果、放電灯1はリフレクタ
2内の所定位置に、すなわち、放電灯1の発光部がリフ
レクタ2の第1焦点F1近傍に位置するように、配置さ
れている。
【0017】図において、2は上述の放電灯1からの光
L1を反射させるリフレクタである。このリフレクタ2
は、図3及び図4に示すように、凹面鏡(例えば、図3
の垂直断面が楕円面をなし、図4の水平断面が放物面乃
至変形放物面をなす)からなる。この結果、リフレクタ
2には上述の第1焦点F1と第2焦点F2(水平断面上
の焦線)とを有する。このリフレクタ2の前部は開口さ
れており、かつこのリフレクタ2の後部には上述の放電
灯1を入れ出しするための透孔が開口されており、この
透孔の周縁に上述のソケットホルダ11が固定されてい
る。このリフレクタ2は、後述する集光レンズ3と共に
フレーム4に固定保持されている。
【0018】図において、3は上述リフレクタからの反
射光L2を所定の配光パターンで前方に照射させる集光
レンズである。この集光レンズ3は、上述のリフレクタ
2の第2焦点の近傍であって、この第2焦点よりも前方
側(集光レンズ3側)に物空間側の焦点面、すなわちメ
リジオナル像面(図示せず)を有する。この集光レンズ
3は、図2乃至図4に示すように、上述のリフレクタ2
と共にフレーム4に固定保持されている。
【0019】図において、5は上述の集光レンズ3から
の照射光L3を、すれ違い時に対向車両への眩惑を防止
するロービームLBの配光パターンに、形成する本発明
のシェードである。このシェード5の上縁には、図1及
び図3及び図5に示すように、前記ロービームLBの配
光パターンの手前側の光照射部(図1中のカットライン
CLよりも下側の扇形状の部分(LB)、図7中のカッ
トラインCLよりも下側の部分)と前方側の光遮断部
(図1中のカットラインCLよりも上側の斜線が施され
た部分及び破線5′で囲まれた部分、図7中のカットラ
インCLよりも上側の斜線が施された部分)との境のカ
ットラインCLを決定するカットエッジ50が設けられ
ている。なお、上述のシェード5のカットエッジ50
は、集光レンズ3の焦点面よりも放電灯1側であって、
集光レンズ3の焦点面とリフレクタ2の第2焦点F2と
の間に位置する。
【0020】ここで、カーブにおいては、図10に示す
ように、軌道6に適当なカント量(Hmm)が有り、ま
た車両7自体も傾斜する。この結果、カットラインCL
はカーブにおいて傾斜し、カーブ外側のカットラインC
Lは上がる。このとき、従来のシェードすなわち水平の
カットラインCL′の場合は、図7中の三点鎖線に示す
ように、水平線HL−HRよりも上がって対向車両への
眩惑を与える虞がある。
【0021】そこで、本発明のシェード5のカットエッ
ジ50は、カーブでのすれ違い時の眩惑を防止するた
め、カーブ外側のカットライン(図7中の右側のカット
ライン)CLがほぼ水平状態(図7中の二点鎖線で示す
状態)を保つように、左右両側が後述するカント量及び
車両傾きを考慮した傾斜形状、ほぼV(若干開いたV)
字形状をなす(図5参照)。
【0022】上述のカットエッジ50の傾斜角度θ′
は、下記のようにして決定する。すなわち、図11に示
すように、新幹線車両及び普通型車両において、カーブ
での軌道6には適当なカント量(図11は各車両の各軌
道曲率における平均カント量を示す)が設けられてい
る。このカーブでの軌道6におけるカント量から軌道傾
きα°が求められる。一方、カーブ走行時において車両
7自体も軌道6に対して傾斜し、この車両傾きβ°は最
大で3°となる。このカーブにおける軌道傾きα°と車
両傾きβ°との和が水平線HL−HRに対する車両6の
傾き、すなわちシェード傾きθ°となる。このシェード
傾きθ°に基づいて上述のカットエッジ50の傾斜角度
θ′を決定する。
【0023】ここで、図11に示すように、新幹線車両
における最低軌道曲率半径1000mの場合のシェード
傾きθ°は10.3°となり、また普通型車両における
最低軌道曲率半径300mの場合のシェード傾きθ°は
8.6°となる。そこで、カットエッジ50の傾斜角度
θ′を例えば11°とすれば、図12に示すように、新
幹線車両及び普通型車両の双方の最低軌道曲率半径の場
合のシェード傾きθ°に満足する。なお、カットエッジ
50の傾斜角度θ′を例えば9°とし、普通型車両専用
としても良い。
【0024】この実施の形態における本発明のシェード
は、以上の如き構成からなり、以下その作用について説
明する。まず、放電灯1を点灯する。すると、放電灯1
からの光L1はリフレクタ2で反射され、その反射光L
2はリフレクタ2の第2焦点F2に集光され、かつ第2
焦点F2を通って拡散され、さらにシェード5及び集光
レンズ3を経て前方に照射され、その照射光L3が所定
の配光パターンのロービームLBとして前方に照射され
る。
【0025】このロービームLBは、上述の反射光L2
のうち集光レンズ3のほぼ下半面に進む反射光L2がシ
ェード5により遮断されて前方に照射されたものであ
り、図1及び図7に示すように、配光パターンの手前側
の光照射部と前方側の光遮断部との境にカットラインC
Lが形成され、このカットラインCLよりも上側が遮光
されているので、その分減光されて対向車両に眩惑を与
えることが無い。
【0026】そして、このカットラインCLは、シェー
ド5のカットエッジ50が逆に結像されてなるものであ
って、ほぼ逆V字形状をなし、かつ水平線HL−HRよ
りも若干下方に位置する。この結果、図7に示すよう
に、カーブでのすれ違い時に、カーブ外側のカットライ
ンCLがほぼ水平状態を保つことができるので、対向車
両への眩惑を防止することができる。
【0027】なお、図1中において、符号5′で示す破
線の部分はシェード5の影であり、符号5′′で示す二
点鎖線の部分はロービームLBの配光パターンを写し出
すスクリーンである。
【0028】また、本発明のシェード5は、上述の放電
灯1、リフレクタ2、集光レンズ3等と共に、上述のフ
レーム4により一体に組み付けられており、これらの組
付体がアウターカバー若しくはアウターレンズ(図示せ
ず)及びランプケーシング若しくはランプハウジング
(図示せず)により画成される灯室(図示せず)内に収
納されて、鉄道車両用前部標識灯が構成される。
【0029】図6は本発明のシェードの変形例を示した
正面図である。この変形例における本発明のシェード5
Aのカットエッジは、中央51がほぼ水平をなし、かつ
その左右両側52、52が上述のシェード5のカットエ
ッジ50の傾斜角度θ′と同様にカント量及び車両傾き
を考慮した傾斜形状をなすものである。
【0030】この変形例のシェード5Aによるロービー
ムLBの配光パターンは、図8に示すように、前方側の
水平線とその両側の傾斜線のカットラインCLが得ら
れ、上述のシェード5によるカットラインCLと同様
に、カーブでのすれ違い時に対向車両への眩惑を防止す
ることができる。
【0031】この実施の形態において、シェード5、5
Aが固定式であれば、上述のロービームLBのみしか得
られないが、このシェード5、5Aが可倒式(可動式、
回動式)であれば、上述のロービームLBの他に、図9
に示すように、光が前方に行き渡るハイビームをも得る
ことができる。なお、このシェード5、5Aを動かす手
段としては、ソレノイド等の駆動手段と駆動力伝達手段
等とを使用する。
【0032】また、上述の実施の形態における本発明の
シェードは、首都圏等の都市圏において、対向車両と頻
繁にすれ違いかつカーブでのすれ違いが多い鉄道車両の
前部標識灯に適している。
【0033】図13乃至図20は本発明の鉄道車両用前
部標識灯におけるシェードの第2の実施の形態を示す。
図中、図1乃至図12と同符号は同一のものを示す。こ
の実施の形態における本発明のシェード5Bは、ロービ
ームLBの配光パターンのうち軌道6の前方部分(図1
3中の水平カットラインH−CLよりも上側の破線5
B′で囲まれた部分、図16中の水平カットラインH−
CLよりも上側の斜線が施された部分)を遮光する水平
部50Bと、配光パターンのうち軌道6の両側部分(図
13中の垂直カットラインV−CLよりも外側の斜線で
囲まれた部分、図16中の垂直カットラインV−CLよ
りも外側の斜線が施された部分)を遮光する立上がり部
51B、51Bとからなる。上述の前方側の光照射部と
光遮断部との境の水平カットラインH−CLは水平部5
0Bのカットエッジ52Bにより、また側方側の光照射
部と光遮断部との境の垂直カットラインV−CLは立上
がり部51B、51Bのカットエッジ53B、53Bに
より、それぞれ決定される。
【0034】ここで、従来のシェードを使用した鉄道車
両用前部標識灯のロービームは手前側を広範囲に照射す
るので、軌道周辺の道路や人家等に眩惑を与える虞があ
るが、本発明のシェード5BはロービームLBの配光パ
ターンのうち軌道6の両側部分を遮光する立上がり部5
1B、51Bを設けたので、軌道6周辺の道路や人家等
への眩惑を防止できる。ところが、軌道6にはカーブが
あり、このカーブでは必要照射距離前方の視認が確保さ
れなければならない。
【0035】そこで、本発明のシェード5Bの立上がり
部51B、51B間の幅Wは、図16に示すように、最
低軌道曲率半径のカーブで、必要照射距離前方を視認し
得る配光パターンの光照射部(図16中、上方及び左右
両側の斜線が施された部分で囲まれた白抜きの部分)の
幅W′が確保できる程度に決定されている。
【0036】このシェード5Bの立上がり部51B、5
1B間の幅Wは下記のようにして決定する。すなわち、
図18に示すように、カーブ走行時において、前部標識
灯A(カーブ内側)から照射されるビームの光軸Z−Z
と、この前部標識灯Aからカーブしている軌道6の照射
ポイントPまでを結ぶ線分A−Pとの間は、ビーム角γ
°分開いている。従って、照射ポイントPから光軸Z−
Zまでの幅PCの2倍分の光照射部の幅W′が確保でき
れば良い。
【0037】まず、ビーム角γ°を求める。図18にお
いて、軌道曲率半径をRm、照射距離(A−P間の距
離)をFm、ビーム角をγ°とすると、余弦定理によ
り、
【0038】
【数1】
【0039】となる。
【0040】次に、上述のビーム角γ°からシェード5
Bの立上がり部51B、51B間の幅W(mm)を求め
る。ここで、前部標識灯Aの物面距離をammとする
と、 W=2atanγ となる。
【0041】図19に、軌道曲率半径Rm、照射距離F
m、ビーム角γ°、物面距離amm、シェード幅Wmm
の相関関係を示す。この図19及び図20から、シェー
ド幅Wを25mmとすると、最低軌道曲率半径(鉄道の
場合300m)のカーブで、必要照射距離(鉄道の場合
150m)前方を視認し得る配光パターンの光照射部の
幅W′が確保できる。
【0042】この実施の形態における本発明のシェード
は、以上の如き構成からなり、以下その作用について説
明する。まず、放電灯1を点灯する。すると、放電灯1
からの光L1はリフレクタ2で反射され、その反射光L
2はリフレクタ2の第2焦点F2に集光され、かつ第2
焦点F2を通って拡散され、さらにシェード5B及び集
光レンズ3を経て前方に照射され、その照射光L3が所
定の配光パターンのロービームLBとして前方に照射さ
れる。
【0043】このロービームLBは、図16に示すよう
に、シェード5Bの水平部50Bにより、軌道6の前方
部分が遮光され、かつシェード5Bの立上がり部51
B、51Bにより、軌道6の両側部分が遮光されるの
で、対向車両への眩惑を防止することは無論のこと、軌
道6周辺の道路や人家等への眩惑を防止することができ
る。
【0044】特に、この実施の形態においては、シェー
ド幅Wを25mmとしたので、図16に示すように、最
低軌道曲率半径のカーブ(図16中二点鎖線にて示す)
で、必要照射距離前方(図16中水平カットラインH−
CL近傍)を視認し得る配光パターンの光照射部の幅
W′が確保できる。
【0045】図15は本発明のシェードの変形例を示し
た正面図である。この変形例におけるシェード5Cは、
水平部50Cと立上がり部51C、51とからなり、こ
の立上がり部51C、51Cのカットエッジ53C、5
3Cは、図17に示すように、軌道6に沿って手前が広
く前方が狭い配光パターンを得るために傾斜している。
【0046】この本発明の変形例のシェード5Cにより
得られる配光パターンは、図17に示すように、光照射
部と光遮断部との境の垂直カットラインV−CLが軌道
6に沿っており、軌道6周辺の道路や人家等への眩惑を
防止することができると共に、視認性も良い。
【0047】ここで、上述の垂直カットラインV−CL
の傾斜角度α′は15〜25°が好ましく、それに伴っ
て、立上がり部51C、51Cのカットエッジの傾斜角
度β′は40〜60°が好ましい。
【0048】なお、上述のシェード5B、5Cにおい
て、水平部50B、50Cのカットエッジ52B、52
Cは、上述の第1の実施の形態に示すカットエッジ5
0、52のように、カーブでのすれ違い時の眩惑を防止
するカットラインが得られる形状としても良い(図26
参照)。
【0049】図21乃至図28は本発明の鉄道車両用前
部標識灯におけるシェードの第3の実施の形態を示す。
図中、図1乃至図20と同符号は同一のものを示す。こ
の実施の形態における本発明のシェード5、5B、5
C、5D、5Eは、光源1からの直射光L4やリフレク
タ2からの反射光L5、L6がこのシェード5、5B、
5C、5D、5Eに入射する部分のうち特に光密度が大
の部分5F(裏面(光源1と対向する側の面)のカット
エッジ付近及びカットエッジ端面)に反射防止手段5G
が施されている。
【0050】上述の反射防止手段5Gとしては、黒色等
の塗料を塗付したり、又はエッチングなどの表面処理を
施したりしたものである。なお、図21中、符号F3は
集光レンズ2の焦点面(メリジオナル像面)である。
【0051】この実施の形態における本発明のシェード
は、以上の如き構成からなり、以下その作用について説
明する。まず、放電灯1を点灯すると、図21に示すよ
うに、放電灯1からの光L1はリフレクタ2で反射さ
れ、その反射光L2はリフレクタ2の第2焦点F2に集
光され、かつ第2焦点F2を通って拡散され、さらにシ
ェード5及び集光レンズ3を経て前方に照射され、その
照射光L3が所定の配光パターンのロービームとして前
方に照射される。
【0052】ここで、光源1からの直射光及びリフレク
タ2からの反射光のうち、主に、光源1からの直射光で
あってシェード5の裏面に入射して反射する光L4、リ
フレクタ2からの反射光のうちシェード5の裏面に入射
して反射する光(シェード5の裏面でカットされる光)
L5、リフレクタ2からの反射光のうちシェード5のカ
ットエッジ50の端面に入射して反射する光L6は、ダ
イキャスト製、金属製のシェードの場合、それぞれコン
トロールできず、眩惑光の要因となる。特に、光源1と
して放電灯を使用すれば、光の輝度が大であるから、上
述の眩惑光の要因となる光L4、L5、L6が小であっ
ても、眩惑光は大となる。
【0053】そして、本発明のシェード5、5B、5
C、5D、5Eは、光密度が大の部分5Fに反射防止手
段5Gが施されているので、この反射防止手段5Gによ
り、上述の眩惑光の要因となる光L4、L5、L6を吸
収することができ、上述のようにシェードで反射してコ
ントロールできず眩惑光となるような虞がない。
【0054】図22に示すシェード5Dは、カットエッ
ジ50Dが水平をなすものであって、図27に示すよう
に、カットラインCLが水平の配光パターンが得られ
る。図23に示すシェード5は上述の第1の実施の形態
のシェード、図24のシェード5B及び図25のシェー
ド5Cは上述の第2の実施の形態のシェードである。さ
らに、図26に示すシェード5Eは、図25に示すシェ
ード5Cの変形例であって、水平部50Eのカットエッ
ジ52EがほぼV(開いたV)字形状をなすものであっ
て、図28に示すように、カーブでのすれ違い時の眩惑
防止のためのカットラインCLを有する配光パターンが
得られる。
【0055】なお、上述のシェード5、5B、5C、5
D、5Eにおいて、反射防止手段5Gを施す部分は、裏
面全面及びカットエッジの端面、又は表裏両面全面及び
カットエッジの端面であっても良い。
【0056】また、上述の第1、第2、第3の実施の形
態においては、光源として放電灯1を使用したがその他
の光源(例えば、ハロゲンランプ等の白熱灯)を使用し
ても良い。
【0057】さらに、本発明の鉄道車両用前部標識灯に
おけるシェードは、上述の新幹線車両や普通型車両の前
部標識灯の他にリニアモーターカーの前部標識灯にも使
用できる。
【0058】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明の鉄道
車両用前部標識灯におけるシェードは、配光パターンの
手前側の光照射部と前方側の光遮断部との境のカットラ
インを決定するカットエッジが設けられており、このカ
ットエッジがカーブでのすれ違い時の眩惑防止のための
カットラインが得られる形状をなしているものであるか
ら、このカットエッジにより、カーブでのすれ違い時の
眩惑防止のためのカットラインが得られ、カーブでのす
れ違い時に対向車両への眩惑を防止することができる。
【0059】また、本発明の鉄道車両用前部標識灯にお
けるシェードは、配光パターンのうち軌道の前方部分を
遮光する水平部と、配光パターンのうち軌道の両側部分
を遮光する立上がり部とからなるものであるから、この
立上がり部により、配光パターンのうち軌道の両側の部
分を遮光することができ、軌道周辺の道路や人家への眩
惑を防止することができる。
【0060】さらに、本発明の鉄道車両用前部標識灯に
おけるシェードは、反射防止手段が施されているもので
あるから、この反射防止手段により、シェードに入射さ
れた光源からの直射光やリフレクタからの反射光が反射
されず、シェードでの反射光による眩惑を防止すること
ができ、眩惑防止の効果が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄道車両用前部標識灯におけるシェー
ドの第1の実施の形態を示した概略説明図である。
【図2】要部の正面図である。
【図3】図2におけるIII−III線断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線断面図である。
【図5】シェードの概略正面図である。
【図6】同じくシェードの概略正面図である。
【図7】図5に示すシェードにより得られる配光パター
ンの説明図である。
【図8】図6に示すシェードにより得られる配光パター
ンの説明図である。
【図9】ハイビームによる配光パターンの説明図であ
る。
【図10】カーブでのカント量や車両傾きを示した説明
図である。
【図11】新幹線車両及び普通型車両の軌道曲率に対す
る軌道傾き及び車両傾きを示した説明図である。
【図12】シェードのカットエッジの傾斜角度が11°
の場合において、カーブで配光パターンのカットライン
が水平線よりも下方となる状態を示した説明図である。
【図13】本発明の鉄道車両用前部標識灯におけるシェ
ードの第2の実施の形態を示した概略説明図である。
【図14】シェードの概略正面図である。
【図15】同じくシェードの概略正面図である。
【図16】図14に示すシェードにより得られる配光パ
ターンの説明図である。
【図17】図15に示すシェードにより得られる配光パ
ターンの説明図である。
【図18】カーブでのビーム角を示した説明図である。
【図19】物面距離が46mmの場合におけるシェード
幅を示した説明図である。
【図20】シェード幅が25mmの場合における軌道曲
率と照射距離との相関関係を示した説明図である。
【図21】本発明の鉄道車両用前部標識灯におけるシェ
ードの第3の実施の形態を示した概略説明図である。
【図22】シェードの概略正面図である。
【図23】同じくシェードの概略正面図である。
【図24】同じくシェードの概略正面図である。
【図25】同じくシェードの概略正面図である。
【図26】同じくシェードの概略正面図である。
【図27】図22に示すシェードにより得られる配光パ
ターンの説明図である。
【図28】図26に示すシェードにより得られる配光パ
ターンの説明図である。
【符号の説明】
1…放電灯(光源)、10…ソケット、11…ソケット
ホルダ、2…リフレクタ、F1…第1焦点、F2…第2
焦点、F3…焦点面(メリジオナル像面)、3…集光レ
ンズ、4…フレーム、5、5A、5B、5C、5D、5
E…シェード、50、51、52、52B、53B、5
2C、53C、50D、52E…カットエッジ、50
B、50C、50E…水平部、51B、51C…立上が
り部、6…軌道、7…車両、A…前部標識灯、Z−Z…
光軸、L1…放電灯からの光、L2…リフレクタからの
反射光、L3…集光レンズからの照射光、LB…ロービ
ーム、CL、H−CL、V−CL…カットライン。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F21V 17/00 380 F21V 17/00 380F (72)発明者 若林 寿之 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 前記光源からの光を反射させるリフレクタと、 前記リフレクタからの反射光を前方に照射させる集光レ
    ンズと、 前記集光レンズからの照射光を、すれ違い時の対向車両
    への眩惑防止のための配光パターンに、形成するシェー
    ドと、 を備えた鉄道車両用前部標識灯において、 前記シェードには、前記配光パターンの手前側の光照射
    部と前方側の光遮断部との境のカットラインを決定する
    カットエッジが設けられており、 前記カットエッジは、カーブでのすれ違い時の眩惑を防
    止するカットラインが得られる形状をなしている、 ことを特徴とする鉄道車両用前部標識灯におけるシェー
    ド。
  2. 【請求項2】 前記シェードのカットエッジは、カーブ
    でのすれ違い時の眩惑を防止するため、カーブ外側のカ
    ットラインがほぼ水平状態を保つように、左右両側がカ
    ント量及び車両傾きを考慮した傾斜形状をなす、 ことを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用前部標識
    灯におけるシェード。
  3. 【請求項3】 前記シェードのカットエッジは、カーブ
    でのすれ違い時の眩惑を防止するため、カーブ外側のカ
    ットラインがほぼ水平状態を保つように、中央がほぼ水
    平をなし、かつその左右両側がカント量及び車両傾きを
    考慮した傾斜形状をなす、 ことを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用前部標識
    灯におけるシェード。
  4. 【請求項4】 光源と、 前記光源からの光を反射させるリフレクタと、 前記リフレクタからの反射光を前方に照射させる集光レ
    ンズと、 前記集光レンズからの照射光を、すれ違い時の対向車両
    への眩惑防止のための配光パターンに、形成するシェー
    ドと、 を備えた鉄道車両用前部標識灯において、 前記シェードは、前記配光パターンのうち軌道の前方部
    分を遮光する水平部と、前記配光パターンのうち軌道の
    両側部分を遮光する立上がり部とからなる、 ことを特徴とする鉄道車両用前部標識灯におけるシェー
    ド。
  5. 【請求項5】 前記シェードの立上がり部間の幅は、最
    低軌道曲率半径のカーブで、必要照射距離前方を視認し
    得る配光パターンの光照射部の幅が確保できる程度であ
    る、 ことを特徴とする請求項4に記載の鉄道車両用前部標識
    灯におけるシェード。
  6. 【請求項6】 前記立上がり部の配光パターンの光照射
    部と光遮断部との境のカットラインを決定するカットエ
    ッジは、軌道に沿って手前が広く前方が狭い配光パター
    ンを得るために傾斜している、 ことを特徴とする請求項4又は5に記載の鉄道車両用前
    部標識灯におけるシェード。
  7. 【請求項7】 前記水平部の配光パターンの光照射部と
    光遮断部との境のカットラインを決定するカットエッジ
    は、カーブでのすれ違い時の眩惑を防止するカットライ
    ンが得られる形状をなしている、 ことを特徴とする請求項4又は5又は6に記載の鉄道車
    両用前部標識灯におけるシェード。
  8. 【請求項8】 光源と、 前記光源からの光を反射させるリフレクタと、 前記リフレクタからの反射光を前方に照射させる集光レ
    ンズと、 前記集光レンズからの照射光を、すれ違い時の対向車両
    への眩惑防止のための配光パターンに、形成するシェー
    ドと、 を備えた鉄道車両用前部標識灯において、 前記シェードには、反射防止手段が施されている、 ことを特徴とする鉄道車両用前部標識灯におけるシェー
    ド。
  9. 【請求項9】 前記シェードのうち、光密度が大の部分
    に前記反射防止手段が施されている、 ことを特徴とする請求項8に記載の鉄道車両用前部標識
    灯におけるシェード。
JP3942097A 1997-02-24 1997-02-24 鉄道車両用前部標識灯におけるシェード Pending JPH10236221A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3942097A JPH10236221A (ja) 1997-02-24 1997-02-24 鉄道車両用前部標識灯におけるシェード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3942097A JPH10236221A (ja) 1997-02-24 1997-02-24 鉄道車両用前部標識灯におけるシェード

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10236221A true JPH10236221A (ja) 1998-09-08

Family

ID=12552501

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3942097A Pending JPH10236221A (ja) 1997-02-24 1997-02-24 鉄道車両用前部標識灯におけるシェード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10236221A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011517031A (ja) * 2008-04-04 2011-05-26 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ ヘッドライトための投射モジュール
JP2014235874A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 パナソニック株式会社 光源ユニット及びこれを用いた車両用前照灯
US9845931B2 (en) 2013-05-31 2017-12-19 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Light source unit and vehicle front lamp using the light source unit
KR20190012438A (ko) * 2017-07-27 2019-02-11 에스엘 주식회사 차량용 램프

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011517031A (ja) * 2008-04-04 2011-05-26 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ ヘッドライトための投射モジュール
CN102099618A (zh) * 2008-04-04 2011-06-15 皇家飞利浦电子股份有限公司 用于前照灯的投影模块
JP2014235874A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 パナソニック株式会社 光源ユニット及びこれを用いた車両用前照灯
US9845931B2 (en) 2013-05-31 2017-12-19 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Light source unit and vehicle front lamp using the light source unit
US10190740B2 (en) 2013-05-31 2019-01-29 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Light source unit and vehicle front lamp using the light source unit
KR20190012438A (ko) * 2017-07-27 2019-02-11 에스엘 주식회사 차량용 램프

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3964089B2 (ja) 車両用前照灯
US6402355B1 (en) Vehicular headlamp having improved low-beam illumination
US7350946B2 (en) Vehicle headlamp
US7093966B2 (en) Vehicle headlamp
JP2003297117A (ja) 車両用前照灯
JP2004047461A (ja) 二次的な光源を備える楕円形ヘッドライト
EP1602874A1 (en) Vehicle headlight
JP2004207242A (ja) 少なくとも2つの機能を有する自動車のヘッドライト
US6168297B1 (en) Vehicular headlamp assembly with discharge bulb and glare protection film
JP4586777B2 (ja) 車両用前照灯
JPH10236221A (ja) 鉄道車両用前部標識灯におけるシェード
JPH0566807U (ja) プロジェクタ型ヘッドランプ
RU2115060C1 (ru) Фара для транспортных средств
KR100386219B1 (ko) 전조등
JP4811429B2 (ja) プロジェクタ型ヘッドランプ
JP2007273095A (ja) 車両前照灯
US5448453A (en) Vehicular headlamp providing near-ultraviolet radiation
JP4453495B2 (ja) 車両用灯具
JP4743123B2 (ja) 車両用前照灯
JP4089865B2 (ja) 車両用前照灯
JP2003036705A (ja) 照明装置
JP3740626B2 (ja) 車両用放電管
JP2000133024A (ja) プロジェクタ型ヘッドランプ
JPS62195801A (ja) 自動車用前照灯
JP2002343109A (ja) ヘッドランプ