JPH10236139A - ビスカスヒータ - Google Patents

ビスカスヒータ

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JPH10236139A
JPH10236139A JP9042314A JP4231497A JPH10236139A JP H10236139 A JPH10236139 A JP H10236139A JP 9042314 A JP9042314 A JP 9042314A JP 4231497 A JP4231497 A JP 4231497A JP H10236139 A JPH10236139 A JP H10236139A
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JP
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rotor
heat
housing
viscous
viscous heater
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Pending
Application number
JP9042314A
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English (en)
Inventor
Takahiro Moroi
隆宏 諸井
Takashi Ban
孝志 伴
Hidefumi Mori
英文 森
Takanori Okabe
孝徳 岡部
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10236139A publication Critical patent/JPH10236139A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24VCOLLECTION, PRODUCTION OR USE OF HEAT NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F24V40/00Production or use of heat resulting from internal friction of moving fluids or from friction between fluids and moving bodies

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】熱供給量を低下させずに車両その他の製品への
搭載を容易とする小型のビスカスヒータを提供するこ
と。 【解決手段】ハウジング1,2内に区画された収容室5
には、駆動軸20及びロータ8が回動可能に設けられ、
粘性流体(例えばシリコーンオイル)が所要量入れられ
ている。ロータ8は、駆動軸20に取り付けられた円盤
状基端部8aと、該基端部より突設された円筒状剪断部
8bとを有している。ハウジング1,2内には二つの略
円筒状のステータ部材3,4が内装され、ロータ8の回
動に伴う前記剪断部8bの回動軌跡を挟むように内側ウ
ォータジャケット(第1放熱室)6及び外側ウォータジ
ャケット(第2放熱室)7が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジング内に回
動可能なロータと粘性流体とを収容し、当該粘性流体を
前記ロータで剪断して熱を発生させ、この熱を前記ハウ
ジング内に区画された放熱領域を流れる循環流体に熱交
換するビスカスヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】車載用の補助熱源として、車両のエンジ
ンの駆動力を利用するビスカスヒータが注目されてい
る。例えば、特開平2−246823号公報は、車両用
暖房装置に組み込まれるビスカスヒータを開示する。
【0003】このビスカスヒータでは、前部及び後部ハ
ウジングが対設された状態で相互に連結され、その内部
には発熱室と、この発熱室の外域にウォータジャケット
(放熱室)とが形成されている。前部ハウジングには軸
受装置を介して駆動軸が回動可能に支承されており、こ
の駆動軸の一端には発熱室内で一体回動可能にロータが
固定されている。ロータの前後外壁部及びそれらと対向
する発熱室の内壁部は相符合するラビリンス溝を構成す
べく凹凸条形成されており、両者の近接配置によって当
該内外壁部間にラビリンス状のクリアランスを確保して
いる。そして、前記発熱室内に所要量の粘性流体(例え
ばシリコーンオイル)を封入し、これを前記ラビリンス
状のクリアランスにもいきわたらせている。
【0004】エンジンの駆動力が駆動軸に伝達される
と、駆動軸と共にロータが発熱室内で回転し、発熱室内
壁部とロータ外壁部との間に介在される粘性流体が前記
ロータで剪断されて流体摩擦に基づく熱を発生する。発
熱室で発生した熱は、前記ウォータジャケット内を流れ
る循環水に熱交換され、その加熱循環水は外部暖房回路
に供給されて車両の暖房に供される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来型のビスカス
ヒータでは、ロータの前後外壁部にラビリンス溝構成用
の凹凸を形成する必要から、そのロータ本体は、その軸
心からの半径よりも軸長の短い円盤類似の形状となる。
かかるロータでは、主たる剪断作用面はロータの前後外
壁部の凹凸条部表面となり、また、ロータ本体の軸心か
ら離れた位置にある凹凸条部ほど周回速度(即ち剪断速
度)が大きくなる。このため、ヒータの発熱量を多くす
るためには、ロータ径を大きく、つまりヒータ本体の外
径を大きくする必要が生ずる。しかし、このように径方
向に大きなディメンションを持つビスカスヒータでは、
車両内、特にエンジンルーム内での搭載スペースの確保
が一般に難しく、他の車両用補機類との関係でレイアウ
ト設計上の障害となることがある。
【0006】本発明の目的は、ヒータとしての熱供給量
を低下させずに車両その他の製品への搭載を容易とする
ビスカスヒータを提供すると共に、ロータやヒータ本体
の基本的形状(又はディメンション)の変更に伴って生
じ得る問題を解決して優れた発熱性能を発揮することが
できるビスカスヒータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ハウ
ジング内に回動可能なロータと粘性流体とを収容し、当
該粘性流体を前記ロータで剪断して熱を発生させ、この
熱を前記ハウジング内に区画された放熱領域を流れる循
環流体に熱交換するビスカスヒータにおいて、前記ロー
タはその回動軸線を包囲するように形成された剪断部を
備えており、前記放熱領域は前記ロータの回動に伴う前
記剪断部の回動軌跡を挟んで配置された第1及び第2の
放熱室を備えてなることをその要旨とする。
【0008】このビスカスヒータによれば、ロータの回
動に伴い粘性流体は剪断部による剪断作用を受けて熱を
発生し、この熱は速やかに第1及び第2の放熱室を流れ
る循環流体に熱交換される。特にこれら二つの放熱室
は、ロータ剪断部の回動軌跡を挟んで配置されているた
め、粘性流体の保持する熱を無駄なく循環流体に回収す
ることができる。故に、当該ビスカスヒータは自ら発生
した熱を効率的に循環流体に付与することができ、必要
な熱量を効率よく供給することができる。また、発熱領
域を挟んだ放熱室配置のために、ロータに剪断された粘
性流体から両放熱室の循環流体への熱移動が迅速化され
る。このため、粘性流体が局部的に過熱状態に陥ること
が極力回避され、粘性流体の熱劣化が防止される。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載のビス
カスヒータにおいて、前記ビスカスヒータは外部駆動源
によって回動される駆動軸を備えており、前記ロータ
は、前記駆動軸に取り付けられた基端部と、前記駆動軸
を包囲するように前記基端部より突設された前記剪断部
としての円筒部とを有していることを特徴とする。
【0010】この構成では、ロータは駆動軸と共に一体
回転される。ロータの基端部から突設された剪断部は駆
動軸を包囲する円筒部として提供される。従って、当該
円筒部の回動軌跡を挟むように第1及び第2の放熱室を
配設することが容易となり、また当該円筒部を二つの放
熱室に挟まれた剪断部とすることができる。
【0011】請求項3の発明は、請求項1又は2に記載
のビスカスヒータにおいて、前記ハウジング内に設けら
れて前記第1放熱室を区画形成する第1ステータ部材
と、前記ハウジング内に設けられて前記第2放熱室を区
画形成する第2ステータ部材とを備え、前記第1及び第
2ステータ部材の間に前記ロータの剪断部が配置されて
なることを特徴とする。
【0012】この構成によれば、ハウジング内に別個に
配設される第1及び第2ステータ部材を用いることで、
ハウジング内にロータの剪断部を挟む二つの放熱室を区
画形成することが容易となる。
【0013】請求項4の発明は、請求項3に記載のビス
カスヒータにおいて前記第1ステータ部材と前記ロータ
の剪断部との間のクリアランスと、前記第2ステータ部
材と前記ロータの剪断部との間のクリアランスとを異な
らせたことを特徴とする。
【0014】この構成によれば、ロータ剪断部の一方の
剪断作用面(第1ステータ部材と対向する面)と他方の
剪断作用面(第2ステータ部材と対向する面)とで剪断
発熱能力を異ならせることができる。このため、状況に
応じた適切な発熱能力の設定が容易となる。
【0015】請求項5の発明は、請求項4に記載のビス
カスヒータにおいて、前記第1ステータ部材を前記第2
ステータ部材よりもロータの回動軸線寄りに配置すると
共に、前記第1ステータ部材と前記ロータの剪断部との
間のクリアランスを前記第2ステータ部材と前記ロータ
の剪断部との間のクリアランスよりも大きくしたことを
特徴とする。
【0016】この構成によれば、相対的にクリアランス
の小さい第2ステータ部材とロータ剪断部との間の領域
での剪断発熱能力を高める一方で、相対的にクリアラン
スの大きい第1ステータ部材とロータ剪断部との間の領
域での剪断発熱能力を抑制するようにビスカスヒータの
特性を設定することができる。この場合、剪断発熱能力
を抑制された領域では剪断による発熱能力よりも放熱能
力の比重が高まり、粘性流体の過熱が回避され、粘性流
体の寿命が延ばされる。
【0017】請求項6の発明は、請求項3〜5のいずれ
か一項に記載のビスカスヒータにおいて、前記ロータ及
び粘性流体を収容すべく前記ハウジング内に設けられた
収容室は、前記ロータの剪断部と前記第1及び第2ステ
ータ部材との間に提供される発熱領域と、該発熱領域と
の間で入れ替え循環される粘性流体を貯留しておく貯留
領域とに機能区分されることを特徴とする。
【0018】この構成によれば、ロータの回動中、収容
室内の発熱領域と貯留領域との間で粘性流体の入れ替え
循環が生じ得る。即ち、貯留領域にある粘性流体は発熱
領域に供給される一方で、発熱領域でロータの剪断に供
されていた粘性流体は貯留領域に戻される。このため、
特定の粘性流体が常時発熱領域に留まって持続的に剪断
作用を受け、その結果として当該特定の粘性流体が急速
に劣化するという事態が回避される。また、粘性流体は
一定の周期で貯留領域での休息を得ることができるた
め、所期の粘弾性を回復した状態で発熱領域に再供給さ
れ得る。このため、ビスカスヒータの連続運転によりロ
ータによる粘性流体の剪断効率が経時的に低下するとい
うことがなく、安定した発熱性能を維持することができ
る。
【0019】請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれ
かに記載のビスカスヒータにおいて、前記第1及び第2
の放熱室は相互連通されており、該第1及び第2放熱室
内には、前記ハウジングに設けられた第1ポートから第
2ポートにいたる一続きの循環流体の流通経路が形成さ
れていることを特徴とする。
【0020】この構成によれば、ロータ剪断部の回動軌
跡を挟んで第1及び第2の放熱室を分離配置した場合で
も、第1ポートに供給された循環流体は、単一の流通経
路を経て放熱領域の全体を巡回した後に第2ポートに到
達することができる。従って、簡易な構成にて放熱領域
での循環流体の流通を円滑化することができる。
【0021】請求項8の発明は、ハウジング内に回動可
能なロータと粘性流体とを収容し、当該粘性流体を前記
ロータで剪断して熱を発生させ、この熱を前記ハウジン
グ内に区画された放熱領域を流れる循環流体に熱交換す
るビスカスヒータにおいて、前記ロータはその回動軸線
を包囲するように形成された第1剪断部及び第2剪断部
を備えており、前記放熱領域は前記ロータの回動に伴う
前記第1及び第2剪断部の各回動軌跡の間に配置された
放熱室を備えてなることをその要旨とする。
【0022】このビスカスヒータによれば、ロータの回
動に伴い粘性流体は第1剪断部及び第2剪断部による剪
断作用を受けて熱を発生し、この熱は両剪断部間に配置
された放熱室を流れる循環流体に熱交換される。このよ
うに放熱室は、それを挟むように設けられた二つの剪断
部に係る粘性流体から熱供給を受けるため、より多くの
熱量が循環流体に付与される。故に、当該ビスカスヒー
タは多量の熱を発生して循環流体を怠りなく加熱するこ
とができ、ヒータ本体の小型化を図っても十分な熱量を
供給することができる。
【0023】請求項9の発明は、請求項8に記載のビス
カスヒータにおいて、前記ビスカスヒータは外部駆動源
によって回動される駆動軸を備えており、前記ロータ
は、前記駆動軸に取り付けられた基端部と、前記駆動軸
を包囲するように前記基端部より突設された前記第1及
び第2剪断部としての二つの同心円筒状の円筒部とを有
していることを特徴とする。
【0024】この構成では、ロータは駆動軸と共に一体
回転される。ロータの基端部から突設された第1及び第
2剪断部は駆動軸を包囲する同心円筒状の二つの円筒部
として提供される。従って、当該二つの円筒部の各回動
軌跡を挟むように放熱室を配設することが容易となり、
また当該二つの円筒部を一つの放熱室を挟む第1及び第
2剪断部とすることができる。
【0025】請求項10の発明は、請求項8又は9に記
載のビスカスヒータにおいて、前記ハウジング内には前
記放熱室を区画形成するステータ部材が設けられている
ことを特徴とする。
【0026】この構成によれば、ハウジング内に配設さ
れるステータ部材を用いることで、ハウジング内にロー
タの二つの剪断部に挟まれた放熱室を区画形成すること
が容易となる。
【0027】請求項11の発明は、請求項10に記載の
ビスカスヒータにおいて、前記ロータ及び粘性流体を収
容すべく前記ハウジング内に設けられた収容室は、前記
ロータの第1及び第2剪断部の少なくとも一方と前記ス
テータ部材との間に提供される発熱領域と、該発熱領域
との間で入れ替え循環される粘性流体を貯留しておく貯
留領域とに機能区分されることを特徴とする。
【0028】この構成によれば、ロータの回動中、収容
室内の発熱領域と貯留領域との間で粘性流体の入れ替え
循環が生じ得る。即ち、貯留領域にある粘性流体は発熱
領域に供給される一方で、発熱領域でロータの剪断に供
されていた粘性流体は貯留領域に戻される。このため、
特定の粘性流体が常時発熱領域に留まって持続的に剪断
作用を受け、その結果として当該特定の粘性流体が急速
に劣化するという事態が回避される。また、粘性流体は
一定の周期で貯留領域での休息を得ることができるた
め、所期の粘弾性を回復した状態で発熱領域に再供給さ
れ得る。このため、ビスカスヒータの連続運転によりロ
ータによる粘性流体の剪断効率が経時的に低下するとい
うことがなく、安定した発熱性能を維持することができ
る。
【0029】請求項12の発明は、請求項8〜11のい
ずれかに記載のビスカスヒータにおいて、前記放熱室内
には、前記ハウジングに設けられた第1ポートから第2
ポートにいたる一続きの循環流体の流通経路が形成され
ていることを特徴とする。
【0030】この構成によれば、第1ポートに供給され
た循環流体は、単一の流通経路を経て放熱領域(放熱
室)の全体を巡回した後に第2ポートに到達することが
でき、簡易な構成にて放熱領域での循環流体の流通を円
滑化することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を車両の暖房装置に
組み込まれるビスカスヒータに具体化した第1及び第2
実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0032】(第1実施形態)図1及び図2に示すよう
に、第1実施形態のビスカスヒータは、ハウジング本体
1と、その開口端に取り付けられるハウジング蓋体2と
を備えている。
【0033】ハウジング本体1は、当該ヒータの後端部
を構成する基端部1a、並びに、その基端部1aから前
方(左方)へ突出した同心円筒状の第1円筒壁1b及び
第2円筒壁1cを有している。第1円筒壁1bの円筒半
径は第2円筒壁1cの円筒半径よりも小さく、第1円筒
壁1bは第2円筒壁1cの内側に配置されている。第2
円筒壁1cはハウジング本体1の外郭たる外周壁を形成
する。
【0034】第1円筒壁1bの外側には、第1ステータ
部材3が外嵌されている。この第1ステータ部材3の主
要部は略円筒状をなし、その基端部は肉厚な鍔形状のフ
ランジ部3aとなっている。このフランジ部3aとハウ
ジング本体1の基端部1aの内壁面との間には、リング
状のガスケット10が介在されている。また、第1ステ
ータ部材3の先端部は正面円環状をなしており、この円
環状の先端部には複数のビス11を用いてリング状のガ
スケット12を介在させつつリング状の押え板13が取
着されている。
【0035】第2円筒壁1cの内側には、第2ステータ
部材4が内嵌されている。この第2ステータ部材4は略
円筒状をなしており、その外周面上には螺旋状に延びる
一条のリブ4aが突設されている。略円筒状の第2ステ
ータ部材4の後端部は、リング状ガスケット14を介し
て第1ステータ部材3のフランジ部3aに当接されてい
る。第2ステータ部材4は、第2円筒部1cへの内嵌状
態において、その前端縁が第2円筒部1cの先端縁と一
致するように全長が決められている。そして、第2ステ
ータ部材4の前端縁及び第2円筒部1cの先端縁とハウ
ジング蓋体2との間にはリング状のガスケット15が介
装されている。
【0036】ハウジング本体1内に区画部材たる第1及
び第2ステータ部材3,4を内装した状態でハウジング
本体1の開口側にハウジング蓋体2を取り付け、ハウジ
ング本体1の軸線方向に沿って設けられた複数本の通し
ボルト(図示略)で両者を締め付け固定することによ
り、第1及び第2ステータ部材3,4が相互に押え合う
形でハウジング本体1内に移動不能に位置決め固定され
る。こうして、ハウジング本体1内には、ハウジング本
体1の一部、ハウジング蓋体2並びに第1及び第2ステ
ータ部材3,4によって収容室5が区画形成される。
【0037】図1及び図2に示すように、第1円筒壁1
bに対する第1ステータ部材3の外嵌によって、両者間
には第1放熱室としての内側ウォータジャケット6が区
画形成される。また、第2円筒壁1cに対する第2ステ
ータ部材4の内嵌によって、両者間には第2放熱室とし
ての外側ウォータジャケット7が区画形成される。ハウ
ジング本体1内への第2ステータ部材4の圧入により、
該ステータ部材4の螺旋状リブ4aはハウジング本体1
の第2円筒壁1cの内周面に密接し、当該外側ウォータ
ジャケット7内に螺旋状の流通経路P1を設定する。従
って、外側ウォータジャケット7において、リブ4aは
循環流体の循環経路を設定し案内するための循環流体ガ
イド手段として機能する。
【0038】図3は、第1ステータ部材3をその長手方
向に延びる一辺に沿って切り開いた展開図である。図3
に示すように、第1ステータ部材3の内周面側には複数
の突条3bが設けられている。各突条3bは、第1ステ
ータ部材3の長手方向(軸線方向)に延びると共に、第
1ステータ部材3の第1円筒壁1bへの外嵌時には第1
円筒壁1bの外側周面に密接し、当該内側ウォータジャ
ケット6内に蛇行した流通経路P2を設定する。この流
通経路P2は、内側ウォータジャケット6内を蛇行しつ
つ第1円筒壁1bの周囲を巡っている。従って、内側ウ
ォータジャケット6内において、各突条3bは循環流体
の循環経路を設定し案内するための循環流体ガイド手段
として機能する。
【0039】また、図1及び図3に示すように、第1ス
テータ部材3のフランジ部3aには二つの連通孔21,
22が穿設されている。これら入側連通孔21及び出側
連通路22は、蛇行流通経路P2の始点と終点に対応す
る各位置に配置されている。各連通孔21,22は、ハ
ウジング本体1の半径方向に延びており、内側ウォータ
ジャケット6と外側ウォータジャケット7とを連通す
る。
【0040】更に図2に示すように、ハウジング本体1
の外周部には、車両の暖房回路(図示略)から循環流体
としての循環水(例えばエンジン冷却水)を外側ウォー
タジャケット7に取り入れる入水ポート(第1ポート)
16と、当該外側ウォータジャケット7から前記暖房回
路へ循環水を送り出す出水ポート(第2ポート)17が
設けられている。従って、暖房回路から入水ポート16
に取り入れられた循環水は、外側ウォータジャケット7
内に設定された螺旋状流通経路P1を経由して出水ポー
ト17に到り、再び暖房回路に戻される。加えて、外側
ウォータジャケット7に取り入れられた循環水は、入側
連通孔21を介して内側ウォータジャケット6内にも導
入され、蛇行流通通路P2を経由して第1ステータ部材
3のほぼ全周を一巡した後に出側連通路22に到り、こ
の出側連通路22を介して再び外側ウォータジャケット
7内の螺旋状流通経路P1に戻される。このようにし
て、外部から提供された循環水は、内側及び外側ウォー
タジャケット6,7内を円滑に流通する。
【0041】図1に示すように、ハウジング本体1及び
ハウジング蓋体2には、軸受装置18,19を介して駆
動軸20が回動可能に支承されている。駆動軸20の前
端部(外端部)にはボルト孔20aが形成されている。
そして、このボルト孔20aに対してボルト(図示略)
を螺合することで駆動軸20に対してプーリ24(二点
鎖線で概略図示)が固着される。当該プーリ24はその
外周部にかけられる動力伝達ベルト(図示略)を介し
て、外部駆動源としての車両のエンジンと駆動連結され
る。従って、プーリ24を介してエンジンの駆動力によ
り駆動軸20が回動される。
【0042】軸受装置18,19の各々はシール機能を
も併せ持ついわゆるシール付き軸受けである。このた
め、収容室5内に駆動軸20の中央主要部を収容した状
態で、軸受装置18,19は収容室5を液密な内部空間
としている。この収容室5内において駆動軸20上には
ロータ8が固定されており、エンジンの駆動力により、
駆動軸20とロータ8とは一体回転される。
【0043】ロータ8はアルミニウム系合金等の軽金属
で作られている。ロータ8は、駆動軸20に取り付けら
れた基端部8aと、当該基端部8aから後方(図1右
方)に向けて突設された円筒部8bとを備えている。基
端部8aは略円盤状をなしており、その前端面は平らな
面となっている。この平らな前端面はハウジング蓋体2
の後端面と対向し、当該後端面との間に微少なクリアラ
ンスC3を形成する。円筒部8bは、駆動軸20の回動
軸線Aを包囲する円筒形状に形成されている。円筒部8
bの外周面上の各部位は回動軸線Aから半径R1の距離
にある。また、円筒部8bの軸線A方向への長さLは半
径R1よりも長くなっている。
【0044】円筒部8bの内周面は第1ステータ部材3
の外周面と対向して当該外周面との間に微少なクリアラ
ンスC1を形成する。また、円筒部8bの外周面は第2
ステータ部材4の内周面と対向して当該内周面との間に
微少なクリアランスC2を形成する。こうして、円筒部
8bは、内側ウォータジャケット6を区画する第1ステ
ータ部材3と外側ウォータジャケット7を区画する第2
ステータ部材4との間に配置され、ロータ8の回転に伴
い回動軸線Aを中心とした回動軌跡を描く。尚、この第
1実施形態では前記クリアランスC1,C2,C3は同
じ間隔(距離)に設定されているが、これらの間隔を互
いに異ならせてもよい。
【0045】液密な内部空間としての収容室5内には、
粘性流体としてのシリコーンオイル(図示略)が所要量
入れられている。このシリコーンオイルの充填量Vf
は、収容室5の理論内容積から収容物(ロータ8及び駆
動軸20)の体積を差し引いて得られた残余空間容積V
r に対してシリコーンオイルの常温時充填率が50%〜
80%の範囲となるように決められている。100%充
填としていないのは発熱時のオイル膨張を考慮したもの
である。即ち、オイル不存在の空き空間は、発熱時にお
けるオイルの体積膨張を許容して収容室5の内圧の高ま
りを未然に防止する緩衝空間としての役割を果たす。
【0046】駆動軸20及びロータ8の一体回転に伴
い、ロータ8の円筒部8bの内周面及び外周面並びに円
盤状基端部8aの前端面によって、前記各微少クリアラ
ンスC1,C2,C3に存在するシリコーンオイルが剪
断される。特にロータ8では、その表面積の広さ及び回
転時の周速度の高さから、円盤状基端部8aよりも円筒
部8bの方がオイルの剪断に貢献する度合いがはるかに
大きい。この意味で、円筒部8bはロータ8における粘
性流体の主たる剪断部としての役目を果たす。ロータ8
における各剪断作用面(円筒部8bの内周面及び外周面
並びに円盤状基端部8aの前端面)の剪断作用を受け
て、シリコーンオイルは流体摩擦に基づく熱を発生す
る。この熱は、第1及び第2ステータ部材3,4を介し
て内側及び外側ウォータジャケット6,7を流れる循環
流体としての循環水に熱交換される。そして、ウォータ
ジャケット6,7で加熱された熱循環水は、暖房回路を
経由して車室内の暖房等に供される。
【0047】従って、収容室5内の内部空間は、粘性流
体が剪断作用を受けて熱を発生する発熱領域と、それ以
外の領域(貯留領域)とに機能区分される。即ち、前記
発熱領域は、円筒部8bの内周面と第1ステータ部材3
の外周面との間のクリアランスC1、円筒部8bの外周
面と第2ステータ部材4の内周面との間のクリアランス
C2、及び、円盤状基端部8aの前端面とハウジング蓋
体2の後端面との間のクリアランスC3によって構成さ
れる。また、第1及び第2放熱室としての内側及び外側
ウォータジャケット6,7は、発熱領域内の粘性流体が
保持する熱を循環流体に伝達又は放熱させることを促進
する放熱領域として位置付けられる。
【0048】更に、収容室5内の発熱領域以外の領域
は、粘性流体の貯留領域としての役割を担う。この貯留
領域は主として、収容室5内の駆動軸20を取り囲む第
1円筒壁1bの内側領域によって構成される。貯留領域
は、発熱領域以外にも粘性流体を追加収容し、当該発熱
領域との間で入れ替え循環される粘性流体の供給源とな
る。
【0049】尚、収容室5内におけるオイルの充填率が
80%以下であること自体は、オイルの剪断発熱作用を
阻害するものではない。これは、駆動軸20及びロータ
8が一体回転する時には、微少なクリアランスを形成し
ているロータ8の外表面と収容室5の内壁面との間のほ
ぼ全域に、シリコーンオイルの伸張粘性に基づいてオイ
ルが満遍なく行き渡るためである。
【0050】本第1実施形態の作用及び効果を以下に列
挙する。 ◎ 主たる剪断部としてのロータ円筒部8bの内外両周
面によって、発熱領域の粘性流体を剪断発熱させるよう
にした。このため、ロータ8の寸法を小さくしても、そ
の小さなロータ8で必要な熱量を発生させることができ
る。また、ロータ円筒部8bを挟むように内側及び外側
ウォータジャケット6,7を設け、これらを可能な限り
ロータ円筒部8bの内側及び外側周面に接近させた。こ
のため、クリアランスC1及びC2で発生した熱を効率
的に循環水に熱交換することができる。従って、このビ
スカスヒータによれば、十分な発熱能力を確保しつつヒ
ータ本体を小型化することが容易となる。
【0051】◎ ロータ8の円筒部8bと、それを挟む
ように同心円筒状に設けられた第1及び第2ステータ部
材3,4とは、ロータ8の回転に伴ってそれらの対向周
面間に相対速度差を生じる。このような状況下では当該
対向周面間に介在する流体には、遠心力による不安定効
果からテイラー渦と呼ばれる二次流れが発生する。即
ち、クリアランスC1及びC2の各領域において、回動
軸線Aの方向に沿って隣り合う複数のリング状渦が発生
する。各リング状渦は全体として周方向への相対流れを
生じつつも、その流れは、回動軸線Aの方向、円周方向
及び半径方向の三方向のベクトルが複雑に絡み合って得
られた螺旋状流れの様相を呈している。これら複数のリ
ング状渦を回動軸線Aに沿った縦断面で見た場合、各渦
の螺旋の回転方向は交互に反転している。
【0052】このような二次流れ(テイラー渦)がクリ
アランスC1及びC2の各領域で生ずることで、各クリ
アランスにおいてオイルの螺旋循環が生じ、半径方向へ
のオイル温度分布の均一化が図られる。従って、ロータ
円筒部8bの内外両周面の近傍(極めて薄い境界層領
域)が局所的に過熱状態となる事態が回避され、オイル
の局所劣化という不都合な事態を回避することができ
る。
【0053】◎ 収容室5の内部空間は、前述のように
発熱領域と貯留領域とに無駄なく機能区分される。従っ
て、収容室5の内部を有効利用することが可能となり、
ビスカスヒータ本体の小型化に極めて有利となる。
【0054】◎ 収容室5内の貯留領域には、ロータ8
の剪断に直接供される以外の粘性流体(シリコーンオイ
ル)を追加収容される。このため、当該収容室5内に多
量の粘性流体を確保することができると共に、発熱領域
と貯留領域とで粘性流体を入れ替え循環させながら、粘
性流体を休ませつつ間欠的に剪断を受けさせることがで
きる。これにより、粘性流体の劣化時期を遅らせてヒー
タの寿命を延ばすことが可能となる。
【0055】(第2実施形態)第2実施形態のビスカス
ヒータは前記第1実施形態のビスカスヒータと基本的構
成を同じくし、ロータの形状の一部が異なるのみであ
る。従って、第2実施形態のビスカスヒータに関する図
4では第1実施形態と対応する部材等には同じ参照番号
を付して重複説明を回避し、異なる点を中心に説明す
る。
【0056】図4に示すように、収容室5内において駆
動軸20上にはロータ8が固定されている。ロータ8
は、前記基端部8a及び(第1の)円筒部8bの他に、
第2の円筒部8cを備えている。第1円筒部8bと第2
円筒部8cとは駆動軸20の回動軸線Aに対して同心円
筒状をなしている。従って、ロータ8の回転に伴い、第
1円筒部8b及び第2円筒部8cの各外側周面はそれぞ
れ回動軸線Aを中心とした半径R1及びR2の回動軌跡
を描く。第2円筒部8cを設けたことで、第2円筒部8
cの外側周面とハウジング本体1の第1円筒壁1bの内
側周面との間にはクリアランスC4が形成される。この
クリアランスC4は、第1円筒部8bの外側周面と第2
ステータ部材4の内周面との間のクリアランスC2に等
しく設定されており、第2実施形態における発熱領域の
一部を形成する。
【0057】このビスカスヒータでは、ロータ8の第1
円筒部8b及び第2円筒部8cがそれぞれ第1剪断部及
び第2剪断部に相当し、内側ウォータジャケット6が第
1剪及び第2剪断部の各回動軌跡の間に配置された放熱
室に相当する。第2円筒部8cをロータ8に付加したこ
とで粘性流体の剪断作用面の面積が増大する。従って、
ヒータの外形寸法が同じ場合でも、第2実施形態のビス
カスヒータは第1実施形態のビスカスヒータよりも発熱
量を増大させることができる。
【0058】この第2実施形態では、ロータ8における
主たる剪断部を同心円筒状の二つの円筒部8b,8cで
構成したが、かかる同心円筒状の円筒部は三つ以上設け
られてもよい。これにより、ビスカスヒータの更なる発
熱量アップと、収容室5の内部空間の有効利用が図られ
る。また、この場合において、三つ以上の円筒部のそれ
ぞれの間に、前記内側ウォータジャケット6と同様の放
熱室を追加形成することは好ましい。
【0059】尚、発明の実施の形態は、上記第1及び第
2実施形態に限定されるものではなく、例えば次のよう
に変更することもできる。 (変更例)前記第1及び第2実施形態では、ロータ8の
円筒部8bの内周面と第1ステータ部材3の外周面との
間のクリアランスC1と、円筒部8bの外周面と第2ス
テータ部材4の内周面との間のクリアランスC2とを同
じ値に設定したが、円筒部8bを挟んだ内側のクリアラ
ンスC1を外側のクリアランスC2よりも大きくしても
よい(C2<C1)。かかるクリアランスC1,C2の
設定によれば、外側のクリアランスC2での剪断発熱能
力を高める一方で、内側のクリアランスC1での剪断発
熱能力を極力抑制するようにすることもできる。この場
合、内側のクリアランスC1では、剪断による発熱能力
よりも内側ウォータジャケット6への放熱能力が相対的
に高まり、発熱領域にあるシリコーンオイルの過熱が防
止される。こうして、発熱領域の局部でのシリコーンオ
イルの過熱劣化が防止され、オイルの長寿命化が図られ
る。
【0060】(変更例)前記第1及び第2実施形態で
は、ハウジング蓋体2の後端面とロータ8の円盤状基端
部8aの前端面との間を微少なクリアランスC3に設定
して発熱領域の一部としたが、このクリアランスC3を
大きくして当該領域では剪断発熱が起こらないようにし
てもよい。この場合でも、クリアランスC1,C2,C
4の領域での発熱量が相当大きいため、ビスカスヒータ
全体の熱供給能力に与える影響は少ない。
【0061】(変更例)前記第1及び第2実施形態にお
ける蛇行流通通路P2(図3参照)に代えて、図5に示
すような流通通路P3を第1放熱室としての内側ウォー
タジャケット6内に設定してもよい。即ち、第1ステー
タ部材3の内周面側には周方向に沿って延びる複数の突
条31が設けられている。各突条31は、ハウジング本
体1の第1円筒壁1bの外側周面に密接し、周方向に沿
って行ったり来たり蛇行する流通通路P3を設定する。
この構成によっても、入側連通孔21より導入した循環
水を、内側ウォータジャケット6内の全域を円滑に巡ら
せた後に出側連通路22から導出することができる。
【0062】(変更例)前記第1及び第2実施形態では
第2ステータ部材4の外周部に螺旋状のリブ4aを突設
したが、このようなリブ4aに代えて、第2ステータ部
材4の外周部のほぼ全体に、先端がハウジング本体1の
第2円筒壁1cの内周面に接しない多数の放熱フィンを
形成してもよい。この放熱フィンによれば、ハウジング
本体1への不要な熱伝導を極力回避しつつ、粘性流体か
ら循環流体への熱交換を効率的に達成することができ
る。
【0063】(変更例)図1及び図4のビスカスヒータ
において、プーリ24と駆動軸20との間に電磁クラッ
チ機構を採用し、車両エンジン(外部駆動源)の駆動力
を必要に応じて駆動軸20に選択的に伝達可能としても
よい。この構成によれば、剪断発熱が必要とされない場
合には、クラッチを遮断しておくことで粘性流体の不要
な剪断を回避することができる。
【0064】(用語の定義)本明細書で言う「粘性流
体」とは、ロータの剪断作用を受けて流体摩擦に基づく
熱を発生するあらゆる媒体を意味するものであり、高粘
度の液体や半流動体に限定されず、ましてやシリコーン
オイルに限定されるものではない。
【0065】
【発明の効果】以上詳述したように、各請求項に記載の
ビスカスヒータによれば、ヒータとしての熱供給量を低
下させずに車両その他の製品への搭載を容易とすること
ができると共に、ロータやヒータ本体の基本的形状(又
はディメンション)の変更に伴って生じ得る問題を解決
して優れた発熱性能を発揮することができるという優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に従うビスカスヒータの
縦断面図。
【図2】図1に示すビスカスヒータの外周側壁部を示す
図。
【図3】内側放熱室の一構成例の概略を示す展開図。
【図4】本発明の第2実施形態に従うビスカスヒータの
縦断面図。
【図5】内側放熱室の別の構成例の概略を示す展開図。
【符号の説明】
1…ハウジング本体、2…ハウジング蓋体、3…第1ス
テータ部材、4…第2ステータ部材、5…収容室(発熱
領域及び貯留領域を内包する)、6…第1放熱室として
の内側ウォータジャケット、7…第2放熱室としての外
側ウォータジャケット(6,7は放熱領域を形成す
る)、8…ロータ、8a…円盤状の基端部、8b…第1
剪断部としての第1円筒部、8c…第2剪断部としての
第2円筒部、16,17…第1及び第2ポートとしての
入水及び出水ポート、20…駆動軸、21,22…入側
及び出側の連通孔、A…回動軸線、C1,C2,C3,
C4…クリアランス、P1,P2,P3…循環流体の流
通経路を構成する流通通路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡部 孝徳 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に回動可能なロータと粘性
    流体とを収容し、当該粘性流体を前記ロータで剪断して
    熱を発生させ、この熱を前記ハウジング内に区画された
    放熱領域を流れる循環流体に熱交換するビスカスヒータ
    において、 前記ロータはその回動軸線を包囲するように形成された
    剪断部を備えており、前記放熱領域は、前記ロータの回
    動に伴う前記剪断部の回動軌跡を挟んで配置された第1
    及び第2の放熱室を備えてなるビスカスヒータ。
  2. 【請求項2】 前記ビスカスヒータは外部駆動源によっ
    て回動される駆動軸を備えており、前記ロータは、前記
    駆動軸に取り付けられた基端部と、前記駆動軸を包囲す
    るように前記基端部より突設された前記剪断部としての
    円筒部とを有している請求項1に記載のビスカスヒー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記ハウジング内に設けられて前記第1
    放熱室を区画形成する第1ステータ部材と、前記ハウジ
    ング内に設けられて前記第2放熱室を区画形成する第2
    ステータ部材とを備え、前記第1及び第2ステータ部材
    の間に前記ロータの剪断部が配置されてなる請求項1又
    は2に記載のビスカスヒータ。
  4. 【請求項4】 前記第1ステータ部材と前記ロータの剪
    断部との間のクリアランスと、前記第2ステータ部材と
    前記ロータの剪断部との間のクリアランスとを異ならせ
    た請求項3に記載のビスカスヒータ。
  5. 【請求項5】 前記第1ステータ部材を前記第2ステー
    タ部材よりもロータの回動軸線寄りに配置すると共に、
    前記第1ステータ部材と前記ロータの剪断部との間のク
    リアランスを、前記第2ステータ部材と前記ロータの剪
    断部との間のクリアランスよりも大きくした請求項4に
    記載のビスカスヒータ。
  6. 【請求項6】 前記ロータ及び粘性流体を収容すべく前
    記ハウジング内に設けられた収容室は、前記ロータの剪
    断部と前記第1及び第2ステータ部材との間に提供され
    る発熱領域と、該発熱領域との間で入れ替え循環される
    粘性流体を貯留しておく貯留領域とに機能区分されるこ
    とを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載のビ
    スカスヒータ。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2の放熱室は相互連通さ
    れており、該第1及び第2放熱室内には、前記ハウジン
    グに設けられた第1ポートから第2ポートにいたる一続
    きの循環流体の流通経路が形成されている請求項1〜6
    のいずれか一項に記載のビスカスヒータ。
  8. 【請求項8】 ハウジング内に回動可能なロータと粘性
    流体とを収容し、当該粘性流体を前記ロータで剪断して
    熱を発生させ、この熱を前記ハウジング内に区画された
    放熱領域を流れる循環流体に熱交換するビスカスヒータ
    において、 前記ロータはその回動軸線を包囲するように形成された
    第1剪断部及び第2剪断部を備えており、前記放熱領域
    は前記ロータの回動に伴う前記第1及び第2剪断部の各
    回動軌跡の間に配置された放熱室を備えてなるビスカス
    ヒータ。
  9. 【請求項9】 前記ビスカスヒータは外部駆動源によっ
    て回動される駆動軸を備えており、前記ロータは、前記
    駆動軸に取り付けられた基端部と、前記駆動軸を包囲す
    るように前記基端部より突設された前記第1及び第2剪
    断部としての二つの同心円筒状の円筒部とを有している
    請求項8に記載のビスカスヒータ。
  10. 【請求項10】 前記ハウジング内には前記放熱室を区
    画形成するステータ部材が設けられている請求項8又は
    9に記載のビスカスヒータ。
  11. 【請求項11】 前記ロータ及び粘性流体を収容すべく
    前記ハウジング内に設けられた収容室は、前記ロータの
    第1及び第2剪断部の少なくとも一方と前記ステータ部
    材との間に提供される発熱領域と、該発熱領域との間で
    入れ替え循環される粘性流体を貯留しておく貯留領域と
    に機能区分されることを特徴とする請求項10に記載の
    ビスカスヒータ。
  12. 【請求項12】 前記放熱室内には、前記ハウジングに
    設けられた第1ポートから第2ポートにいたる一続きの
    循環流体の流通経路が形成されている請求項8〜11の
    いずれか一項に記載のビスカスヒータ。
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