JPH10234707A - Mrイメージング装置 - Google Patents

Mrイメージング装置

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JPH10234707A
JPH10234707A JP9062435A JP6243597A JPH10234707A JP H10234707 A JPH10234707 A JP H10234707A JP 9062435 A JP9062435 A JP 9062435A JP 6243597 A JP6243597 A JP 6243597A JP H10234707 A JPH10234707 A JP H10234707A
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Akihiro Ishikawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 GRASE法において画像ぶれアーティファ
クトを極限まで除去する。 【解決手段】 第1期間で得た信号を第1コントラスト
部に、第3期間で得た信号を第2コントラスト部に、第
2期間で得た信号を第1、第2コントラスト部に共通に
用い、各々のKスペースにおいてスピンエコー信号を中
央領域に、グラジェントエコー信号を両端領域に配置
し、それら各領域内では信号発生順の早いものを中央に
配置するとともにその発生順に中央から端部へと向かう
方向に配列する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、NMR(核磁気
共鳴)現象を利用してイメージングを行うMRイメージ
ング装置に関し、とくにGRASE法とよばれるグラジ
ェントエコーとスピンエコーのハイブリッドスキャン法
により高速に画像を得るMRイメージング装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】GRASE(GRadient And
Spin Echo)法は、90゜パルス(章動パル
ス)を印加した後、複数個の180゜パルス(リフォー
カスパルス)を加えるとともに、これらのRFパルスの
各々と同時にスライス選択用の傾斜磁場Gsのパルスを
加え、そのRFパルスの間隔内で読み出し(および周波
数エンコード)用の傾斜磁場Grのパルスを加えるとと
もに、このGrパルスを180゜パルスと180゜パル
スとの間で複数回スイッチングさせて、スピンエコーの
信号に加えて、その前後にグラジェントエコーの信号を
発生させ、そして、これらの信号の発生直前に位相エン
コード用の傾斜磁場Gpのパルスをそれぞれ加えて、そ
の各々のGpパルスの印加量を、それらの信号から得た
データがKスペース(生データ空間)上で位相方向に順
に配置されるものとなるような位相エンコード量に対応
させる、というものである(米国特許第5270654
号およびK.Oshio and D.A.Feinb
erg ”GRASE(Gradient−and S
pin−Echo)Imaging:A NovelF
ast MRI Technique” Magnet
ic Resonance in Medicine
20,344−349,1991)。
【0003】さらに詳しく述べれば、得られるデータ
を、スピンエコー信号から得られるデータと、スピンエ
コー信号の直前のグラジェントエコー信号から得られる
データと、スピンエコー信号の直後のグラジェントエコ
ー信号から得られるデータとにグループ分けする。そし
て、Kスペース(生データ空間)を、位相方向に中央領
域と、その両側の端部領域との3つの領域に分ける。そ
の上で、スピンエコー信号から得られるデータのグルー
プが中央領域に配置されるように、スピンエコー信号の
直前のグラジェントエコー信号から得られるデータのグ
ループが一方の端部領域に配置されるように、スピンエ
コー信号の直後のグラジェントエコー信号から得られる
データのグループが他方の端部領域に配置されるよう
に、しかも、それらの領域ではデータの配置位置につい
ては、信号発生順序と位相方向の一端から他端へと向か
う方向とが一致するように、各信号に加える位相エンコ
ード量を定める。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、Kスペース上にデータを配置したとき位相方向に急
激な信号強度差が生じて、これをフーリエ変換して再構
成した画像に画像ぶれアーティファクトが発生するとい
う問題がある。すなわち、Kスペースの3つの領域では
それぞれグループ化されたデータが配置され、そのグル
ープの間では大きな信号差があるので、それらの領域の
境界で急激な信号強度差が生じることになる。
【0005】また、コントラストが固定されて所望のコ
ントラストの像や複数のコントラストの像を得ることが
できないという問題もある。これは、信号発生順序とデ
ータの配置位置とが定まっていて、信号発生順序の中央
付近のスピンエコー信号から得たデータがつねに、コン
トラストを支配するゼロエンコード付近に配置されるよ
うなものとされ、そのために1繰り返し期間内でのエコ
ー数によってコントラストが固定されるからである。
【0006】この発明は、上記に鑑み、高速グラジェン
ト・スピンエコー法(GRASE法)を行って再構成し
た画像における画像ぶれを極限まで除去することができ
るように改善したMRイメージング装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明によるMRイメージング装置においては、
章動パルスおよびリフォーカスパルスを印加するRF送
信手段と、スライス選択用傾斜磁場パルス、位相エンコ
ード用傾斜磁場パルスおよび読み出し用傾斜磁場パルス
を印加する傾斜磁場パルス印加手段と、エコー信号を受
信し、位相検波した後サンプリングしてA/D変換して
データを得る受信手段と、上記RF送信手段、傾斜磁場
パルス印加手段および受信手段を制御して、1個の章動
パルスを印加した後多数個のリフォーカスパルスを順次
印加するとともにリフォーカスパルスの各々の間隔内で
読み出し用傾斜磁場パルスをスイッチングすることによ
り、それぞれ1つのスピンエコーの信号とその前後の複
数のグラジェントエコーの信号とを発生させ、かつ、各
エコー信号から得られるデータがKスペースにおいてつ
ぎのような条件を満たすようにして配列されるべき位相
エンコード量が各エコー信号に与えられるようにする制
御手段と (イ)先頭の数個のリフォーカスパルス間隔内とつぎの
数個のリフォーカスパルス間隔内と後尾の数個のリフォ
ーカスパルス間隔内との3つの期間に分けて、第1期間
で得たデータが第1のKスペースに配置され、第2の期
間で得たデータが第1、第2のKスペースに共通に配置
され、第3の期間で得たデータが第2のKスペースに配
置される、(ロ)第1、第2のKスペースの各々に配置
されるべきデータは、リフォーカスパルス間隔内での信
号発生順序ごとにグループ分けされ、そのグループごと
にKスペースの連続した領域に配列されるとともに、ス
ピンエコー信号からのデータのグループはKスペースの
中央領域に配列される、(ハ)第1のKスペースでは、
各領域内で、その中央に最も早く発生した信号のデータ
が配され、中央から端部へと向かう方向に信号発生順に
データが配される、(ニ)第2のKスペースでは、各領
域内で、その両端に最も早く発生した信号のデータが配
され、端部から中央へと向かう方向に、いったん信号発
生順にデータが配され、それから再び信号発生順とは逆
の順序でデータが配され、中央に早く発生した信号のデ
ータが配される、が備えられることが特徴となってい
る。
【0008】第1のKスペースには、第1期間で得たデ
ータと第2期間で得たデータとが配置され、第2のKス
ペースには第2期間で得たデータと第3期間で得たデー
タとが配置され、第1のKスペースの中央には第1期間
の先頭のスピンエコー信号から得たデータが、第2のK
スペースの中央には第3期間の先頭のスピンエコー信号
から得たデータが配置されるので、所望のコントラスト
像を2つ得ることができる。
【0009】第1のKスペースでは、各領域内で、その
中央に最も早く発生した信号のデータが配され、中央か
ら端部へと向かう方向に信号発生順にデータが配される
ので、グループ化された各信号のデータがそれぞれ配置
される各領域の境界付近でも信号強度差を小さなものと
することができ、全体として信号強度が滑らかになるよ
うにデータを配列できる。
【0010】第2のKスペースでは、各領域内で、その
両端に最も早く発生した信号のデータが配され、端部か
ら中央へと向かう方向に、いったん信号発生順にデータ
が配され、それから再び信号発生順とは逆の順序でデー
タが配され、中央に早く発生した信号のデータが配され
るので、信号強度が滑らかに変化し、しかも、グループ
化された各信号のデータがそれぞれ配置される各領域の
境界付近でも信号強度差を小さなものとすることができ
る。
【0011】そのため、第1、第2のコントラスト像と
も、その各々のKスペースにおける信号強度差を極限ま
で小さなものとすることができ、それによって画像ぶれ
アーティファクトを極限まで除去することが可能とな
る。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態に
ついて図面を参照しながら詳細に説明する。この発明に
かかるMRイメージング装置では、図1で示すようなパ
ルスシーケンスが行われるようになっている。このよう
なパルスシーケンスを行うMRイメージング装置は図4
のように構成されている。そこで、まず、図4を参照し
ながらMRイメージング装置の構成について説明する
と、図4において主マグネット11は強力な静磁場を発
生するもので、この静磁場中に図示しない被検体が配置
される。また、傾斜磁場コイル12は、X,Y,Zの直
交3軸方向に磁場強度が傾斜する3つの傾斜磁場Gx、
Gy、Gzを、上記静磁場に重畳するようにして発生す
るよう3組設けられている。被検体には送信用のRFコ
イル13と、NMR信号の受信用RFコイル14とが取
り付けられる。
【0013】ホストコンピュータ21はシステム全体の
制御を行い、シーケンサ22はこのホストコンピュータ
21の制御の下で、被検体の所望の断面での画像を再構
成するためのデータを収集するシーケンス(図1)を行
うのに必要な種々の命令を送信系、受信系および傾斜磁
場発生系に送る。傾斜磁場発生については、波形発生器
15からGx、Gy、Gzに関する所定のパルス波形を
所定のタイミングで発生させて、傾斜磁場電源16に送
らせ、傾斜磁場コイル12からその波形・タイミングの
Gx、Gy、Gzを発生させる。図1のパルスシーケン
スで示すスライス選択用傾斜磁場Gs、読み出し用(周
波数エンコード用)傾斜磁場Gr、位相エンコード用傾
斜磁場Gpは、これらGx、Gy、Gzのいずれか1つ
を用い、あるいはいくつかずつを組み合わせて作られ
る。
【0014】また、波形発生器15は、シーケンサ22
の制御の下でRFパルスの波形を所定のタイミングで発
生して振幅変調器24に送る。この振幅変調器24に
は、被検体の共鳴周波数に相当する周波数のRF信号が
発生するようにホストコンピュータ21によってセット
されたRF信号発生器23からのRF信号がキャリアと
して送られてきており、このキャリアが波形発生器15
からの波形信号に応じて振幅変調される。この振幅変調
器24の出力はRFパワーアンプ25を経てRFコイル
13に送られる。こうして、RFコイル13から送信さ
れるRF信号の波形とタイミングとがシーケンサ22に
よって定められることにより、図1に示す90°パルス
や180°パルスが被検体に照射されることになる。
【0015】被検体から発生したNMR信号は受信用の
RFコイル14で受信され、プリアンプ26を経て位相
検波器27に送られる。位相検波器27には、送信RF
パルスのキャリアとなっているRF信号が、RF信号発
生器23から送られてきており、この信号が参照信号と
して用いられて位相検波が行われる。A/D変換器28
は、シーケンサ22によってタイミング等が制御された
サンプリングパルス発生器29からのサンプリングパル
スに応じて、位相検波器27からの検波信号をサンプリ
ングし、デジタルデータに変換する。このデジタルデー
タはホストコンピュータ21に取り込まれ、画像再構成
装置33によってフーリエ変換処理される。これによっ
て再構成された画像はディスプレイ装置32によって表
示される。指示器31は、オペレータ等がホストコンピ
ュータ21に必要な指示を与えるためのキーボードやマ
ウスなどである。
【0016】このようなMRイメージング装置におい
て、ホストコンピュータ21およびシーケンサ22の制
御の下に図1に示すようなパルスシーケンスが行なわれ
る。図1において、まず90゜パルス(章動パルス)を
印加した後、複数個(ここでは7個)の180゜パルス
(リフォーカスパルス)を加えるとともに、これらのR
Fパルスの各々と同時にスライス選択用の傾斜磁場Gs
のパルスを加える。そして読み出し用(および周波数エ
ンコード用)の傾斜磁場Grのパルスを上記のRFパル
スの間隔内で加えるとともに、このGrパルスを180
゜パルスと180゜パルスとの間で複数回(ここでは
正、負、正と3回)スイッチングさせる。
【0017】これにより、各々のリフォーカスパルスの
間隔内で3つの信号、つまり、1つのスピンエコー信号
S2(S5、…)と、その直前のグラジェントエコー信
号S1(S4、…)と、その直後のグラジェントエコー
信号S3(S6、…)とが発生させられ、リフォーカス
パルスは上記のようにここでは7個与えられるので、S
1〜S21の合計21個の信号が生じさせられることに
なる。これらの信号の発生直前に位相エンコード用の傾
斜磁場Gpのパルスをそれぞれ加える。その各々のGp
パルスの印加量は、信号S1〜S21から得たデータ
が、2つのKスペースに図2(a)、図3(a)で示す
ように配置されるものとなるような位相エンコード量に
対応させられる。
【0018】ここでは、章動パルス(90°パルス)か
ら始まる1つの繰り返し期間(TR)を3つの期間に分
け、先頭の第1期間で得られる信号S1〜S9は第1の
コントラスト像に単独に用い、つぎの第2期間で得られ
る信号S10〜S12は第1、第2のコントラスト像に
共通に用い、後尾の第3期間で得られる信号S13〜S
21は、第2のコントラスト像に単独に用いることとし
ている。
【0019】第1コントラスト像用のKスペースでは、
図2の(a)に示すように各信号から得たデータが配置
され、第2コントラスト像用のKスペースでは、図3の
(a)に示すように各信号から得たデータが配置される
(そのように配置されるべき位相エンコード量が各信号
に与えられる)。図2(a)、図3(a)で示すKスペ
ースでは、図の上下方向が位相方向(中央が位相エンコ
ード量ゼロ、上方向が位相エンコード量がプラスの方
向、下方向が位相エンコード量がマイナスの方向)、左
右方向が周波数方向であり、それぞれ位相方向に3つの
領域イ、ロ、ハに分けられている。
【0020】第1、第2のKスペースのいずれでも、図
2(a)、図3(a)に示すように、スピンエコー信号
から得たデータがすべて中央領域ロに配置され、スピン
エコー信号の直前のグラジェントエコー信号から得たデ
ータはすべて一方の(図では上側である位相方向のプラ
ス側の)端部領域イに配置され、スピンエコー信号の直
後のグラジェントエコー信号から得たデータはすべて他
方の(図では下側である位相方向のマイナス側の)端部
領域ハに配置される(なお、領域イ、ハとグラジェント
エコー信号がスピンエコー信号の直前であるか直後であ
るかの関係は上記と逆にしてもよい)。
【0021】つまり、第1のKスペースでは、スピンエ
コー信号S2、S5、S8、S11が中央領域ロに、ス
ピンエコー信号より前に発生したグラジェントエコー信
号S1、S4、S7、S10が端部領域イに、スピンエ
コー信号より後に発生したグラジェントエコー信号S
3、S6、S9、S12が端部領域ハに、それぞれ配置
される。第2のKスペースでは、スピンエコー信号S1
1、S14、S17、S20が中央領域ロに、スピンエ
コー信号より前に発生したグラジェントエコー信号S1
0、S13、S16、S19が端部領域イに、スピンエ
コー信号より後に発生したグラジェントエコー信号S1
2、S15、S18、S21が端部領域ハに、それぞれ
配置される。
【0022】これら図2(a)、図3(a)で、信号S
1、S2、…、の各信号からのデータが配置されるべき
領域の幅(上下方向つまり位相方向の幅)は、その領域
に配置される位相エンコード数(ライン数)に対応して
いる。最も広い幅(S1、S2、S3)にはN個の位相
エンコード数(Nライン)のデータが配置され、その半
分の幅(S4、S5など)にはN/2個の位相エンコー
ド数のデータが配置され、さらにその半分の幅(S1
3、S14など)にはN/4個の位相エンコード数のデ
ータが配置される。
【0023】そして、図2(a)ではS4、S5等が2
つの1/2幅の領域に配置されているが、これは、奇数
番目のTR(1個の章動パルスで始まる21個のエコー
信号発生およびデータ収集シーケンスの繰り返し期間)
と偶数番目のTRとで振り分けたものである。さらに図
3(a)ではS16、S17等が4つの1/4幅の領域
に配置されているが、これはTRの繰り返し回数Nを4
等分してそれぞれに振り分けたものである。すなわち、
TRの繰り返し回数Nは4の倍数としており、(4n+
1)番目のTR、(4n+2)番目のTR、(4n+
3)番目のTR、(4n+4)番目のTRでそれぞれ位
相エンコード量を変えて図3(a)の各領域に入るよう
な位相エンコード量としている(nは0、1、2、
…)。また、図3(a)ではS13、S14等が1つの
1/2幅の領域と2つの1/4幅の領域に配置されてい
るが、これは上記の(4n+1)番目のTR、(4n+
2)番目のTR、(4n+3)番目のTR、(4n+
4)番目のTRでのうちの2つにおいて位相エンコード
量が1/2幅の領域に入り、その他の2つのそれぞれに
おいて位相エンコード量が1/4幅の領域に入ることを
意味している。
【0024】そこで、この場合は、総位相エンコード数
は、各画像につき12Nとなり、TRをN回繰り返すこ
とによって、12N×12Nのマトリクスの画像を2つ
再構成することが可能となる。
【0025】図2(a)のKスペースにおいて、各領域
イ、ロ、ハでは、各データは信号発生順にその領域内の
中央から端部へと向かう方向に配列される。そのため、
2つのKスペースに共通のデータは、各領域内の端部に
配置されるので、図2(a)で陰影をつけて示すよう
に、Kスペースの全体の両端の場所と、領域イと領域ロ
との境界に近い場所と、領域ロと領域ハとの境界に近い
場所とに、それぞれ配置されることになる。
【0026】つまり、領域ロでは、最先のスピンエコー
信号S2がその領域ロの中央に配置され、時間的にそれ
に続く信号S5、S8、S11は両側に振り分けられな
がら、発生順に外側に向かって配置される。領域イ
(ハ)でも、最先のグラジェントエコー信号S1(S
3)がその領域イ(ハ)の中央に配置され、時間的にそ
れに続く信号S4、S7、S10(S6、S9、S1
2)は両側に振り分けられながら、発生順に外側に向か
って配置される。
【0027】図3(a)のKスペースでは、各領域イ、
ロ、ハでの各データの配列はつぎのような規則にしたが
う。各領域内の両端から中央方向に信号発生順にデータ
が配置され、いったん最後尾のデータが配置されたら今
度は信号発生の順序とは逆の順序で中央に向かう方向に
データが配置される。そのため、2つのKスペースに共
通のデータは図3(a)で陰影をつけて示しているよう
に、図2(a)と同様に、各領域内の両端に配置される
こととなり、第2コントラスト像単独のデータがその共
通のデータで挟まれた形となる。そして、第2コントラ
スト像単独のデータの配列としては、各領域内の中央部
と両端部に最先のデータが配置され、最後尾のデータは
その中央部と両端部とのちょうど中間に配置され、時間
的に最先と最後尾の間のデータは位置的にそれらの間に
配置される。
【0028】つまり、領域ロ(イおよびハ)内で、単独
データとしては最先の信号S14(S13およびS1
5)がその領域ロ(イおよびハ)の中央に配置され、時
間的にそれに続く信号S17、S20(S16、S29
およびS18、S21)が両側に振り分けられながら、
発生順に外側に向かって配置され、そのつぎに、信号S
17、S14(S16、S13およびS18、S15)
と発生順とは逆の順序で両側に振り分けられながら外側
に向かって配置され、最も外側に共通データのS11
(S10およびS12)が振り分けて配置されることに
なる。
【0029】このような規則で各信号からのデータが2
つのKスペースに配置されるため、それぞれのKスペー
スにおいては隣接するデータの信号強度の差が最小とな
り、位相方向に信号強度が滑らかに変化することにな
る。すなわち、信号強度は図1に示すようにT2(ある
いはT2*)減衰にしたがって時間的に徐々に小さなも
のとなっていくので、図2(a)のKスペースにおける
信号強度の位相方向プロファイルは図2の(b)のよう
になって、信号強度は、領域イ、ロ、ハのそれぞれの中
央で大きく、それから離れるにしたがって徐々に小さく
なる。そして、領域イとロとの境界および領域ロとハと
の境界付近で最も小さくなって信号強度は領域イとロと
の間でおよび領域ロとハとの間で滑らかに連続すること
になる。
【0030】図3(a)のKスペースにおける信号強度
の位相方向プロファイルは図3の(b)のようになって
おり、信号強度は、領域イ、ロ、ハのそれぞれの中央で
大きく、それから離れるにしたがって徐々に小さくなっ
た後再び徐々に大きくなって、各領域内の最も外側では
共通データによる大きな信号強度となる。そのため、こ
の図3(a)のKスペースにおいても、図2(a)のK
スペースと同様に、信号強度は領域イとロとの間でおよ
び領域ロとハとの間で滑らかに連続することになる。
【0031】したがって、図2(a)のKスペースおよ
び図3(a)のKスペースとも、隣接するデータの信号
強度の差が最小となり、位相方向に信号強度が滑らかに
変化することになるので、これらをフーリエ変換して再
構成した2つの画像における画像ぶれアーティファクト
を極限まで除去することが可能となる。
【0032】さらに、図2(a)、図3(a)のそれぞ
れのKスペースでは、中央領域ロつまり画像コントラス
トを支配する低周波領域にスピンエコー信号が配置され
ている。とくにKスペースの中心(位相エンコード量ゼ
ロ)付近には、それぞれ信号S2と信号S14とが配置
される。そのため、第1、第2の画像コントラストは、
主に信号S2と信号S14によって支配されることにな
り、TR全体のエコー数を操作したり、第1期間と第3
期間にそれぞれ含まれる単独のエコー数と、第2期間に
含まれる共通のエコー数との関係を変える(たとえば前
者を少なくして後者を多くするかその逆とする)ことに
より、第2画像のKスペースの中心付近に配置される信
号の章動パルスからの時間を調整し、これによって第2
の画像のコントラストを変化させることができる。
【0033】なお、ここでは1TRにつき、21個のエ
コー信号を発生させるようにしているが、リフォーカス
パルス(およびそれに伴うGs、Gr、Gp)の数を増
減すれば、24個あるいはそれ以上の数のエコー信号を
発生させることもできるし、18個あるいはそれ以下の
数のエコー信号を発生させることもできる。また、リフ
ォーカスパルスとリフォーカスパルスとの間で、Grを
3回スイッチングさせて1個のスピンエコー信号とその
前後に1個ずつのグラジェントエコー信号とを発生させ
ているが、これらの数についても制限されない。各画像
に単独に用いられるエコー信号の数、共通に用いられる
エコー信号の数なども上記に限定されるわけではない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のMRイ
メージング装置によれば、GRASE法においてKスペ
ースに配置するデータの隣接するもの同士の信号強度差
を極限まで小さくすることができるので、画像ぶれアー
ティファクトをほとんど除去することができる。しかも
それに加えて複数コントラストのMR画像を得ることが
できる。さらに、一部の同じエコー信号から得たデータ
を複数の画像に共通に用いるようにしているので、撮像
時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかるMRイメージン
グ装置で行うパルスシーケンスを示すタイムチャート。
【図2】第1コントラスト像についてのKスペースおよ
びその信号強度プロファイルを示す図。
【図3】第2コントラスト像についてのKスペースおよ
びその信号強度プロファイルを示す図。
【図4】この発明の実施の形態にかかるMRイメージン
グ装置を示すブロック図。
【符号の説明】
11 静磁場発生用主マグネット 12 傾斜磁場コイル 13 送信用RFコイル 14 受信用RFコイル 15 波形発生器 16 傾斜磁場電源 21 ホストコンピュータ 22 シーケンサ 23 RF信号発生器 24 振幅変調器 25 RFパワーアンプ 26 プリアンプ 27 位相検波器 28 A/D変換器 29 サンプリングパルス発生器 31 指示器 32 ディスプレイ装置 33 画像再構成装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 章動パルスおよびリフォーカスパルスを
    印加するRF送信手段と、スライス選択用傾斜磁場パル
    ス、位相エンコード用傾斜磁場パルスおよび読み出し用
    傾斜磁場パルスを印加する傾斜磁場パルス印加手段と、
    エコー信号を受信し、位相検波した後サンプリングして
    A/D変換してデータを得る受信手段と、上記RF送信
    手段、傾斜磁場パルス印加手段および受信手段を制御し
    て、1個の章動パルスを印加した後多数個のリフォーカ
    スパルスを順次印加するとともにリフォーカスパルスの
    各々の間隔内で読み出し用傾斜磁場パルスをスイッチン
    グすることにより、それぞれ1つのスピンエコーの信号
    とその前後の複数のグラジェントエコーの信号とを発生
    させ、かつ、各エコー信号から得られるデータがKスペ
    ースにおいてつぎのような条件を満たすようにして配列
    されるべき位相エンコード量が各エコー信号に与えられ
    るようにする制御手段と (イ)先頭の数個のリフォーカスパルス間隔内とつぎの
    数個のリフォーカスパルス間隔内と後尾の数個のリフォ
    ーカスパルス間隔内との3つの期間に分けて、第1期間
    で得たデータが第1のKスペースに配置され、第2の期
    間で得たデータが第1、第2のKスペースに共通に配置
    され、第3の期間で得たデータが第2のKスペースに共
    通に配置される、(ロ)第1、第2のKスペースの各々
    に配置されるべきデータは、リフォーカスパルス間隔内
    での信号発生順序ごとにグループ分けされ、そのグルー
    プごとにKスペースの連続した領域に配列されるととも
    に、スピンエコー信号からのデータのグループはKスペ
    ースの中央領域に配列される、(ハ)第1のKスペース
    では、各領域内で、その中央に最も早く発生した信号の
    データが配され、中央から端部へと向かう方向に信号発
    生順にデータが配される、(ニ)第2のKスペースで
    は、各領域内で、その両端に最も早く発生した信号のデ
    ータが配され、端部から中央へと向かう方向に、いった
    ん信号発生順にデータが配され、それから再び信号発生
    順とは逆の順序でデータが配され、中央に早く発生した
    信号のデータが配される、を備えることを特徴とするM
    Rイメージング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5770191B2 (ja) * 2010-08-25 2015-08-26 株式会社日立メディコ 磁気共鳴イメージング装置及びマルチエコーマルチコントラスト撮像法
US10163231B2 (en) 2015-09-03 2018-12-25 Toshiba Medical Systems Corporation Magnetic resonance imaging apparatus and image processing apparatus

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