JPH10233567A - ポリイミドの加工方法及び配線形成方法 - Google Patents

ポリイミドの加工方法及び配線形成方法

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JPH10233567A
JPH10233567A JP3623697A JP3623697A JPH10233567A JP H10233567 A JPH10233567 A JP H10233567A JP 3623697 A JP3623697 A JP 3623697A JP 3623697 A JP3623697 A JP 3623697A JP H10233567 A JPH10233567 A JP H10233567A
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JP
Japan
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polyimide
polyimide film
etching
film
resist
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Application number
JP3623697A
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English (en)
Inventor
Maria Katsuki
真理亜 香月
Hideo Togawa
英男 外川
Yoshiharu Ogoshi
美晴 大越
Masashi Nishikame
正志 西亀
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加工形状を制御したポリイミドの加工方法を提
供すること。 【解決手段】セラミック基板21上、にポリイミド前駆
体のワニス22を塗布し、プリベークしてポリイミド膜
23を形成し、ポリイミド膜上に、レジスト膜24を形
成し、これをパターンにし、ポリイミド膜をエッチング
してレジスト膜を除去し、加熱硬化するポリイミドの加
工方法であって、エッチングするときのポリイミドのイ
ミド化率を25%以上にし、形成された凹部の断面形状
を順テーパ状にする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層配線基板や半
導体装置等の電子部品に用いられているポリイミドの加
工方法及びポリイミドを用いた配線形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子や多層配線基板等の層間絶縁
膜等にポリイミドが多く用いられている。このポリイミ
ド膜の加工方法としては、レーザーアブレーション、ド
ライエッチング、ウエットエッチングによるものがある
が、一般的に利用されている従来の方法の一つとしてプ
リベークしたポリイミド膜上にレジストパターンを形成
し、そのレジストパターンをマスクとしてポリイミド膜
のエッチングを行う方法がある。この方式ではレジスト
の現像とポリイミド膜のエッチングが同一溶媒にて同時
に行うことができ、現像、エッチング終了後に加工形状
がほぼ決まり、キュアベーク(約350℃)により最終
的な形状が決定される。
【0003】また、従来、半導体素子の配線基板への接
続はワイヤボンディングで行われていた。半導体素子を
配線基板へ実装した状態の模式図を図6に示す。基板6
1上のリードフレーム65と、Siチップ62上に形成
された半導体素子のAlパット64とがワイヤボンディ
ング66により接続されている。なお、63はポリイミ
ド、67は封止材である。なお、多層配線基板に関連す
る技術として、特開平8−97523号公報等が挙げら
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のポリイミド
の加工技術は、ポリイミド膜の加工形状制御が困難であ
るという問題があった。上記従来技術によりスルーホー
ルを形成したポリイミド膜の断面図を図1に示す。図の
ようにポリイミド膜1にはオーバーハング状のスルーホ
ール、いわゆる断面形状が逆テーパ状のスルーホールが
形成される。例えば、このスルーホールの上に配線を形
成するときは配線の段切れ等が生じる。そのためスルー
ホールを形成した後にポリイミド膜1の表面をアッシン
グする等の処理をして断面形状を順テーパ状にして配線
を形成することが必要であった。そのため多層配線基板
の製造は工程が複雑になるという問題があった。
【0005】また、上記半導体素子の配線基板へ実装す
る技術は、高密度実装が困難であるという問題があっ
た。
【0006】本発明の第1の目的は、加工形状を制御す
ることのできるポリイミドの加工方法を提供することに
ある。本発明の第2の目的は、容易な方法で配線を形成
することのできる配線形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明のポリイミドの加工方法は、基板上に
ポリイミド前駆体を塗布し、プリベークしてポリイミド
膜を形成し、このポリイミド膜上に、レジストのパター
ンを形成し、アルカリ性の水溶液を用いてポリイミド膜
をエッチングし、レジストを除去し、さらにポリイミド
膜を加熱硬化する際に、上記エッチングするときのポリ
イミドのイミド化率を制御することにより形成する凹部
の断面形状を順テーパ状に制御するようにしたものであ
る。
【0008】また、上記第1の目的を達成するために、
本発明のポリイミドの加工方法は、基板上にポリイミド
前駆体を塗布し、プリベークしてポリイミド膜を形成
し、このポリイミド膜上に、レジストのパターンを形成
し、アルカリ性の水溶液を用いてポリイミド膜をエッチ
ングし、レジストを除去し、さらにポリイミド膜を加熱
硬化する際に、上記エッチングするときのポリイミドの
イミド化率を25%以上とするようにしたものである。
【0009】ここでイミド化率とは最終的な熱硬化後の
イミド環形成率に対するそのときのイミド環形成率の比
率をいう。
【0010】上記いずれの場合もレジストのパターンの
形成は、レジスト膜の形成、パターン露光、現像により
行うことができる。このときの現像は、次の工程のポリ
イミド膜のエッチングと同じ液を用いて連続して行うこ
とができる。ポリイミドは、非感光性ポリイミドを用い
ることが好ましい。
【0011】また、上記第2の目的を達成するために、
本発明の配線形成方法は、基板上にポリイミド前駆体を
塗布し、プリベークしてポリイミド膜を形成し、このポ
リイミド膜上に、レジストのパターンを形成し、アルカ
リ性の水溶液を用いてポリイミド膜をエッチングして凹
部を形成し、レジストを除去し、ポリイミド膜を加熱硬
化し、このポリイミド膜上に、配線層を形成し、さら
に、このポリイミド膜をその上の部分の配線層と共に除
去し、凹部に配線を形成するもので、上記エッチングす
るときのポリイミドのイミド化率を0%以上、20%以
下にしたものである。
【0012】この場合もレジストのパターンの形成のと
きの現像と、次のポリイミド膜のエッチングとを同じ液
を用いて連続して行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
〈実施例1〉本実施例に使用したポリイミド前駆体の製
造方法を説明する。酸二無水物としてBPDA(3,
4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物)、ジアミンとしてPDA(p−フェニレンジアミ
ン)及びDMBP(3,3’−ジメチル−4,4’−ジ
アミノビフェニル)を用いる。ここでPDA:DMBP
の比率は7:3とした。溶媒はDMAc(ジメチルアセ
トアミド):NMP(N−メチルピロリドン)の1:1
の混合溶媒を用い、固形分濃度:15%、粘度:3.5
Pa・sとして反応させてポリイミド前駆体とした。
【0014】このポリイミド前駆体のワニスを用いたポ
リイミドの加工方法を図2を用いて説明する。まず、セ
ラミック基板21上に、ポリイミド前駆体のワニス22
を回転塗布し(図2(a))、140℃〜160℃の温
度で30分〜60分間プリベークを行ってポリイミド膜
23とする(図2(b))。
【0015】次に、レジストを塗布し、ベークし、レジ
スト膜24とする(図2(c))。レジストにはポジ型
レジスト(東京応化工業社製、商品名OFPR−80
0)を用いた。さらにマスク25を用いてレジスト膜2
4を露光し(図2(d))、レジスト膜24の現像と同
時にポリイミド膜23のエッチングを行う(図2
(e))。現像及びエッチング液にはテトラメチルアン
モニウムハイドロオキサイドの2.38%水溶液を用い
た。さらに、レジスト膜24を剥離し(図2(f))、
350℃〜400℃で1〜2時間キュアベークを行う
(図2(g))。
【0016】上記の反応を式1に示す。ここでR1、R2
は芳香族化合物を表わす。熱硬化反応は一度に進行する
とは限らず、一般にプリベークによりイミド環が一部生
成し、キュアベークによりイミド環の生成が完了する。
【0017】
【化1】
【0018】上記の説明から分かるように、プリベーク
の温度、時間によりイミド化率の異なるポリイミドが得
られる。イミド化率とは最終的な熱硬化後のイミド環形
成率に対する加工時のイミド環形成率の比率をいう。こ
れは透過モードでのFT−IR(フーリエ変換赤外吸収
スペクトル)により測定することができる。すなわち、
加工時のポリイミドのベンゼン環の吸収(1500cm
-1)をB1、最終的な熱硬化後のそれをB2、加工時のポ
リイミドのイミド環のカルボニル基の吸収(1780c
-1)をCO1、最終的な熱硬化後のそれをCO2とした
とき、(CO1/B1)/(CO2/B2)で表わすことが
できる。
【0019】使用したポリイミドのイミド化率と23℃
でのエッチング液浸透速度の関係を図3に表す。図3の
線31は光干渉測定法にて測定したエッチングレート
で、ポリイミドに対するエッチング液浸透分の屈折率変
化より算出し、エッチングされた部分と膨潤した部分を
含むエッチング液浸透速度である。線32は機械的な測
定によって得たもので、エッチングされた部分のみの生
成速度である。また、図4は、イミド化率と上記エッチ
ング液浸透速度の差、つまり図3の線31と線32の差
を示す。
【0020】図5は上記の2種のポリイミドの加工形状
を示す顕微鏡写真であり、いずれもスルーホールの片側
(図の左方がスルーホール)を示す。図5(a)はイミ
ド化率20%以下のポリイミドを用いた場合で、スルー
ホール形状はオーバーハング状態である。図5(b)は
イミド化率25%以上のポリイミドを用いた場合で、ス
ルーホール形状はテーパー角(θ)が大きく立つ形状で
ある。
【0021】これらの結果から、ポリイミドエッチング
のメカニズムはエッチング液の浸透によるいわゆる膨潤
とポリアミド酸の溶解の2種のモードによるエッチング
により行われていると考えられる。図に見られるよう
に、イミド化率20%以下のポリイミドをエッチングす
ると膨潤モードが支配的であり、イミド化率25%以上
のポリイミドをエッチングすると溶解モードが支配的に
なる。
【0022】このようにイミド化率を制御することで、
エッチングの支配モードを膨潤支配モードから溶解支配
モードへと設定でき、加工形状を制御することができ
る。つまりイミド化率を25%以上にするときは、ポリ
イミドのスルーホール加工の際のオーバーハングを低減
できる。
【0023】なお、イミド化率が高すぎると加工制御が
困難になるので、イミド化率は50%以下が好ましい。
【0024】このポリイミドの加工方法を多層配線基板
の製造に適用したところ、その上に形成した配線層の段
切れ防止することができ、歩留まりほぼ100%で多層
配線基板が得られた。また、配線の多層化、高密度実装
化が可能となった。
【0025】なお、エッチング液温を変化させること
で、イミド化率25%以下でもエッチングの支配モード
を膨潤支配モードから溶解支配モードへと変化させるこ
ともできる。
【0026】〈実施例2〉実施例1と同様に、基板上に
ポリイミド前駆体のワニスを塗布し、プリベークを行っ
てポリイミド膜を形成し、その上にレジストの塗布、ベ
ークを行い、これに露光し、レジストの現像と同時にポ
リイミド膜のエッチングを行い、レジストを除去し、キ
ュアベークを行う。このとき、加工時のイミド化率を0
%から20%とすることにより、オーバーハング状のス
ルーホールを形成する。
【0027】次ぎに、このポリイミド膜上に、配線層を
形成し、ポリイミド膜を除去することにより、すなわ
ち、いわゆるリフトオフ法により配線を形成する。
【0028】〈実施例3〉半導体基板に半導体素子を形
成し、その上部に上記実施例1と同様に、ポリイミド前
駆体のワニスを塗布し、プリベークを行ってポリイミド
膜を形成し、その上にレジストの塗布、ベークを行い、
これに露光し、次ぎにレジストの現像と同時にポリイミ
ド膜のエッチングを行い、レジストを除去し、キュアベ
ークを行う。このとき、加工時のイミド化率を25%か
ら50%とする。このようにして表面層のポリイミド膜
に順テーパ状のスルーホールが形成された半導体素子を
形成することができる。
【0029】このスルーホール内のAlパット64上
に、さらにバリアメタル71を形成し、これに半田バン
プ72を被着すれば、図7に示すように、半導体素子を
薄型多層配線基板に直接実装することができる。
【0030】
【発明の効果】本発明の加工方法によれば、ポリイミド
のイミド化率を制御することにより、所望の加工形状を
得ることができた。また、形状是正のためのドライエッ
チング等の処理を行わなくても上層配線の段切れがなく
なり、容易に多層配線基板を製造することができた。ま
た、ハンダバンプにより実装でき、高密度実装を可能と
する半導体素子を製造することができた。さらにまた、
容易な方法で配線を形成することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術によるポリイミド膜の加工形状を示す
図である。
【図2】ポリイミドの加工方法の説明図である。
【図3】イミド化率とエッチング液浸透速度の関係を示
す図である。
【図4】イミド化率とエッチング液浸透速度の差を示す
図である。
【図5】ポリイミド膜の加工形状を示す顕微鏡写真であ
る。
【図6】従来の半導体素子を薄型多層配線基板に実装す
る方法の説明図である。
【図7】本発明により製造した半導体素子を薄型多層配
線基板に直接実装する方法の説明図である。
【符号の説明】
1、23…ポリイミド膜 21…セラミック基板 22…ワニス 24…レジスト膜 25…マスク 31、32…線 61…基板 62…Siチップ 63…ポリイミド 64…Alパット 65…リードフレーム 66…ワイヤボンディング 67…封止材 71…バリアメタル 72…半田バンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西亀 正志 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)基板上に、ポリイミド前駆体を塗布
    し、プリベークしてポリイミド膜を形成する工程、
    (2)該ポリイミド膜上に、レジストのパターンを形成
    する工程、(3)アルカリ性の水溶液を用いてポリイミ
    ド膜をエッチングする工程、(4)上記レジストを除去
    する工程及び(5)ポリイミド膜を加熱硬化する工程か
    らなるポリイミドの加工方法において、上記エッチング
    する工程におけるポリイミドのイミド化率を制御するこ
    とにより形成する凹部の断面形状を順テーパ状に制御す
    ることを特徴とするポリイミドの加工方法。
  2. 【請求項2】(1)基板上に、ポリイミド前駆体を塗布
    し、プリベークしてポリイミド膜を形成する工程、
    (2)該ポリイミド膜上に、レジストのパターンを形成
    する工程、(3)アルカリ性の水溶液を用いてポリイミ
    ド膜をエッチングする工程、(4)上記レジストを除去
    する工程及び(5)ポリイミド膜を加熱硬化する工程か
    らなるポリイミドの加工方法において、上記エッチング
    する工程におけるポリイミドのイミド化率を25%以上
    とすることを特徴とするポリイミドの加工方法。
  3. 【請求項3】上記アルカリ性の水溶液が、テトラメチル
    アンモニウムハイドロオキサイド水溶液であることを特
    徴とする請求項1又は2記載のポリイミドの加工方法。
  4. 【請求項4】(1)基板上に、ポリイミド前駆体を塗布
    し、プリベークしてポリイミド膜を形成する工程、
    (2)該ポリイミド膜上に、レジストのパターンを形成
    する工程、(3)アルカリ性の水溶液を用いてポリイミ
    ド膜をエッチングして凹部を形成する工程、(4)上記
    レジストを除去する工程、(5)ポリイミド膜を加熱硬
    化する工程、(6)該ポリイミド膜上に、配線層を形成
    する工程及び(7)該ポリイミド膜をその上の部分の配
    線層と共に除去し、凹部に配線を形成する配線形成方法
    であって、上記エッチングする工程におけるポリイミド
    のイミド化率を0%以上、20%以下とすることを特徴
    とする配線形成方法。
JP3623697A 1997-02-20 1997-02-20 ポリイミドの加工方法及び配線形成方法 Pending JPH10233567A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7973125B2 (en) * 2005-03-31 2011-07-05 Hitachi Chemical Co., Ltd. Method of evaluating polymide dissolution rate, method of producing polymide, and polymide obtained using same methods

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7973125B2 (en) * 2005-03-31 2011-07-05 Hitachi Chemical Co., Ltd. Method of evaluating polymide dissolution rate, method of producing polymide, and polymide obtained using same methods

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