JPH10233174A - カラー受像管およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャドウマスクの曲面が平坦化されても、十
分な曲面保持強度をもつカラー受像管およびその製造方
法を得ることを目的とする。 【解決手段】 実質的に矩形状のパネル11の内側に配置
される実質的に矩形状のシャドウマスク15が実質的に矩
形状のフレーム23と、蛍光体スクリーン14と対向する曲
面に多数の電子ビーム通過孔が形成され、周辺部がフレ
ームに固定された実質的に矩形状のマスク本体22とから
なるカラー受像管において、マスク本体を短軸方向に湾
曲し、この短軸方向の曲率半径を小さくする方向の内部
応力が加わった状態でフレームに固定した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、シャドウマスク
の曲面保持強度を向上させたカラー受像管およびその製
造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にカラー受像管は、有効部が曲面か
らなる実質的に矩形状のパネルと一端部が円筒状のネッ
クからなる漏斗状のファンネルとからなる真空外囲器を
有し、上記パネルの有効部内面に形成された３色蛍光体
層からなる蛍光体スクリーンに対向して、その内側に実
質的に矩形状のシャドウマスクが配置されている。一
方、ファンネルのネック内に電子銃が配置されている。
そして、この電子銃から放出された３電子ビームをファ
ンネルの外側に装着された偏向装置の発生する磁界によ
り偏向し、上記シャドウマスクを介して蛍光体スクリー
ンを水平、垂直走査することにより、カラー画像を表示
する構造に形成されている。

【０００３】上記シャドウマスクは、上記蛍光体スクリ
ーンと対向する面に多数の電子ビーム通過孔が形成され
た板厚０．１〜０．３mm程度の実質的に矩形状のマスク
本体と、このマスク本体の周辺部に固定された実質的に
矩形状のフレームとからなる。一般にそのマスク本体の
電子ビーム通過孔の形成された面は、パネルの有効部内
面形状に対応して、少なくとも中央部が蛍光体スクリー
ン方向に突出した曲面からなる。その曲面形状として、
従来より球面、短軸方向の曲率半径をほぼ無限大として
長軸方向に湾曲した円筒状曲面、高次多項式で表現され
る曲面などがある。

【０００４】また、このシャドウマスクの曲面の加工方
法として、プレス成形により形成する方法とテンション
をかけることにより形成する方法とがある。

【０００５】その第１のプレス成形方法は、多数の電子
ビーム通過孔が形成された金属薄板からなる平板状のシ
ャドウマスクをプレス成形加工により塑性変形させるこ
とにより形成する方法であり、この方法は、主として上
記球面および高次多項式で表現される曲面の成形に利用
されている。

【０００６】第２のテンションをかけることにより形成
する方法は、主として上記短軸方向の曲率半径をほぼ無
限大として長軸方向に湾曲した円筒状曲面の形成に用い
られている。この方法では、短軸方向の曲率半径をほぼ
無限大として長軸方向に湾曲したマスク本体取付け面を
もつフレームに、多数の電子ビーム通過孔が形成された
金属薄板からなる平板状のシャドウマスクを沿わせ、こ
の平板状のシャドウマスクを短軸方向にテンションを加
えた状態で固定することにより形成される。

【０００７】ところで、近年、カラー受像管は、画面の
視認性を向上させるため、パネルの有効面が平坦化さ
れ、このパネルの平坦化にともなって、シャドウマスク
の曲面も平坦化され、曲率が小さくなっている。この平
坦化されたシャドウマスクを上記プレス成形方法で成形
すると、曲率が小さいために曲面保持強度が小さくな
る。その結果、カラー受像管に衝撃などの外力が加わっ
た場合に曲面が変形しやすい。またカラー受像管に振動
が加わった場合に共振をおこしやすくなる（ハウリン
グ）。さらに局部的に高輝度画像を表示した場合、その
高密度の電子ビームの衝突により加熱され、図４に実線
をシャドウマスク１の正常な状態として一点鎖線で示し
たように、局部的に蛍光体スクリーン２方向に膨出する
いわゆるドーミングがおこりやすく、特に画面の中間領
域３で電子ビームが所定の蛍光体層５を正しくランディ
ングしなくなり、そのいずれの場合も色純度の劣化をま
ねく。

【０００８】上記平坦化されたシャドウマスクの曲面保
持強度は、シャドウマスクの板厚を厚くすることにより
強化することができる。しかしシャドウマスクの板厚を
厚くすると、フォトエッチング法による電子ビーム通過
孔の開孔が困難となり、所望形状、寸法の電子ビーム通
過孔を開孔することができなくなるばかりでなく、材料
コストが上昇する。

【０００９】これに対して、テンションをかけて形成す
る方法は、曲率半径がほぼ無限大である短軸方向にテン
ションをかけてシャドウマスクに引張り応力を与える方
法であるため、長軸方向の曲率半径を大きくして、シャ
ドウマスクの曲面を容易に平坦化することができ、かつ
所定の曲面保持強度を付与することができる。しかしこ
の方法は、シャドウマスクに極めて大きな引張り応力を
与える必要があるため、これを保持するフレームを極め
て強固なものとすることが必要となる。したがってこの
方法では、カラー受像管が大型になるにともなって、フ
レームの重量が大幅に増大する。

【００１０】上記問題を解決する方法として、シャドウ
マスクの曲面を、長軸方向の曲率半径をほぼ無限大とし
て短軸方向に湾曲したほぼ円筒状または高次多項式で表
される形状にする方法が提案されている。このシャドウ
マスクの製造方法として、金属薄板からなる平板状のシ
ャドウマスクを短軸方向のみに曲率をもつように丸めて
円筒状に塑性変形させたのち、それよりも曲率半径の大
きい所定の曲面になるように弾性変形させてフレームに
固定する方法が提案されている。

【００１１】この方法によれば、シャドウマスクに曲率
半径を小さくしようとする弾性力、すなわち曲面保持強
度を向上させる応力が曲面に加わるため、シャドウマス
クの曲面保持強度を向上させることができる。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、シャド
ウマスクの曲面の加工方法として、プレス成形により形
成する方法とテンションをかけることにより形成する方
法とがある。

【００１３】ところが、パネルの平坦化にともなって平
坦化されたシャドウマスクをプレス成形方法で成形する
と、曲率が小さいために曲面保持強度が小さくなり、衝
撃などの外力が加わった場合に曲面が変形しやすくな
る。また振動が加わった場合に共振をおこしやすくな
る。さらに局部的に高輝度画像を表示する高密度の電子
ビームの衝突により加熱された場合に、局部的なドーミ
ングがおこりやすくなり、そのいずれの場合も色純度の
劣化をまねく。

【００１４】この平坦化されたシャドウマスクの曲面保
持強度は、シャドウマスクの板厚を厚くすることにより
強化することができる。しかしシャドウマスクの板厚を
厚くすると、フォトエッチング法による電子ビーム通過
孔の開孔が困難となり、所望形状、寸法の電子ビーム通
過孔を開孔することができなくなるばかりでなく、材料
コストが上昇する。

【００１５】これに対して、テンションをかけることに
より形成する方法は、曲率半径がほぼ無限大である短軸
方向にテンションをかけてシャドウマスクに引張り応力
を与える方法であるため、シャドウマスクに極めて大き
な引張り応力を与える必要があり、これを保持するフレ
ームを極めて強固なものとすることが必要となる。その
ため、カラー受像管が大型になるにともなって、フレー
ムの重量が大幅な増大する。

【００１６】これらの問題を解決する方法として、シャ
ドウマスクの曲面を、長軸方向の曲率半径をほぼ無限大
として短軸方向に湾曲したほぼ円筒状または高次多項式
で表される形状とする方法が提案されており、このシャ
ドウマスクの製造方法として、金属薄板からなる平板状
のシャドウマスクを短軸方向のみに曲率をもつように丸
めて円筒状に塑性変形させたのち、それよりも曲率半径
の大きい所定の曲面になるように弾性変形させるてフレ
ームに固定する方法が提案されている。

【００１７】この方法によれば、曲面に曲面保持強度を
向上させる応力を加わるため、シャドウマスクの曲面保
持強度を向上させることができる。しかしこのようなシ
ャドウマスクは、カラー受像管の大型化にともなってシ
ャドウマスクが大型化すると、長軸付近の曲面保持強度
が不足するという問題がある。

【００１８】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、パネルの有効部の平坦化にともな
ってシャドウマスクの曲面が平坦化されても、十分な曲
面保持強度をもつカラー受像管およびその製造方法を得
ることを目的とする。

【００１９】

【課題を解決するための手段】実質的に矩形状のパネル
の有効部内面に設けられた蛍光体スクリーンに対向して
パネルの内側に実質的に矩形状のシャドウマスクが配置
され、このシャドウマスクが実質的に矩形状のフレーム
と、蛍光体スクリーンと対向する曲面に多数の電子ビー
ム通過孔が形成され、周辺部がフレームに固定された実
質的に矩形状のマスク本体とからなるカラー受像管にお
いて、マスク本体を短軸方向に湾曲し、この短軸方向の
曲率半径を小さくする方向の内部応力が加わった状態で
フレームに固定した。

【００２０】また、実質的に矩形状のパネルの有効部内
面に設けられた蛍光体スクリーンに対向してパネルの内
側に実質的に矩形状のシャドウマスクが配置され、この
シャドウマスクが実質的に矩形状のフレームと、蛍光体
スクリーンと対向する曲面に多数の電子ビーム通過孔が
形成され、周辺部がフレームに固定された実質的に矩形
状のマスク本体とからなるカラー受像管の製造方法にお
いて、平板状のシャドウマスクを、長軸付近の短軸方向
の曲率半径Ｒc と長辺付近の短軸方向の曲率半径Ｒa と
が Ｒc ＜Ｒa である曲面に塑性変形させたのち、この塑性変形させた
シャドウマスクの曲面を弾性変形させてほぼ円筒状に保
持するフレームに固定した。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。

【００２２】図１にその一形態であるカラー受像管を示
す。このカラー受像管は、画面のアスペクト比が１６：
９の横長のカラー受像管であり、有効部１０が曲面から
なる実質的に矩形状のパネル１１と一端部が円筒状のネ
ック１２からなる漏斗状のファンネル１３とからなる真
空外囲器を有する。そのパネル１１の有効部１０の内面
には、青、緑、赤に発光する３色蛍光体層からなる蛍光
体スクリーン１４が設けられ、この蛍光体スクリーン１
４に対向して、その内側に後述する実質的に矩形状のシ
ャドウマスク１５が配置されている。一方、ファンネル
１３のネック１２内に電子銃１７が配設されている。そ
して、この電子銃１７から放出された３電子ビーム１８
B ，１８G ，１８R をファンネル１３の外側に装着され
た偏向装置２０の発生する磁界により偏向し、上記シャ
ドウマスク１５を介して、蛍光体スクリーン１４を水
平、垂直走査することにより、カラー画像を表示する構
造に形成されている。

【００２３】上記シャドウマスク１５は、上記蛍光体ス
クリーン１４と対向する面に多数の電子ビーム通過孔が
形成された実質的に矩形状のマスク本体２２と、このマ
スク本体２２の周辺部に固定され、シャドウマスク１５
の周辺部形状と同一形状の固定端縁部をもつ実質的に矩
形状のフレーム２３とからなる。そのマスク本体２２の
電子ビーム通過孔の形成された面は、図２に示すよう
に、長軸（水平軸：Ｘ軸）方向の曲率半径がほぼ無限大
で、短軸（垂直軸：Ｙ軸）方向に湾曲したほぼ円筒状曲
面２４となっている。そしてこのマスク本体２２は、短
軸方向の曲率半径を小さくする方向の内部応力が加わっ
た状態、すなわち、曲面２４の中心部が元の曲率の大き
な曲面に戻ろうとする内部応力により曲面が保持された
状態でフレーム２３に固定されている。

【００２４】シャドウマスク１５に上記内部応力が残存
するか否かは、マスク本体２２をフレーム２３から切離
したとき、この切離されたマスク本体２２の短軸方向の
曲率半径がフレーム２３に固定される前の大きさになる
かまたは近ずくことにより判定できる。

【００２５】このようなシャドウマスク１５は、まずフ
ォトエッチング法により金属薄板の所定領域に電子ビー
ム通過孔を形成して、図３（ａ）に示すように、平板状
のシャドウマスク２５（フラットマスク）を形成する。
ついでこの平板状のシャドウマスク２５をローラーなど
を使用した丸め加工により、同（ｂ）に示すように、短
軸方向のみに湾曲、かつ長軸付近の曲率半径Ｒc と短軸
方向周辺部（長辺部）付近の曲率半径Ｒa とが異なり、 Ｒc ＜Ｒa となる曲面２６に塑性変形させる。この曲面形状の決定
は、上記のようにシャドウマスク１５の周辺部形状と同
一形状の固定端縁部をもつフレームに、マスク本体の曲
面を弾性変形させてその短軸方向の曲率半径を小さくす
る方向の内部応力が加わった状態で周辺部を固定したと
き、同（ｃ）に示す所定曲率半径の円筒状曲面２４にな
るようにおこなわれる。つぎに上記塑性変形させた曲面
を弾性変形させて、これをほぼ円筒状に保持するフレー
ムに固定する。

【００２６】なお、カラー受像管の製造は、上記のよう
に製作されたシャドウマスク１５をパネルと組合わせ、
そのシャドウマスク１５を光学マスクとして写真印刷法
によりパネルの有効部内面に蛍光体スクリーンを形成す
る。ついでこの蛍光体スクリーンの形成されたパネルに
上記シャドウマスク１５を装着して、このパネルとファ
ンネルとを一体に接合（封着）する。つぎにこの一体に
接合されたファンネルのネック内に電子銃を封止し、そ
の後排気することにより製造される。

【００２７】ところで、あらかじめ上記のようにシャド
ウマスク１５の曲面を、長軸付近の曲率半径Ｒc と周辺
部付近の曲率半径Ｒa とが、 Ｒc ＜Ｒa となる曲面２６に塑性変形させておき、これを最終的に
必要なシャドウマスク１５の周辺部形状と同一形状の固
定端縁部をもつフレーム２３に、所定曲率半径の円筒状
曲面２４になるように弾性変形させて固定し、所定の曲
面保持強度を保持する内部応力が残存する状態に形成す
ると、長軸付近から周辺部にかけて、シャドウマスク１
５の曲面に加わる応力をほぼ一定とすることができる。
しかも塑性変形させたのち、その曲率半径が小さくなる
方向に弾性変形させてフレーム２３に固定するため、長
軸付近にシャドウマスク１５の曲率半径を小さくしよう
とする内部応力が加わり、この内部応力により曲面保持
強度を向上させることができる。

【００２８】実際にこのようなシャドウマスクを製造し
て実験した結果、フレームに固定する前の曲面の曲率半
径を全面にわたり一定としたシャドウマスクにくらべ
て、曲面保持強度を大幅に向上させることができた。

【００２９】その結果、従来生じやすかった衝撃などの
外力が加わった場合の変形、振動が加わった場合の共
振、電子ビームの衝突による局部的なドーミングなどに
よる電子ビームのランディングずれを大幅に抑制でき、
色純度の良好な画像を表示するカラー受像管を構成する
ことができた。

【００３０】

【発明の効果】実質的に矩形状のパネルの有効部内面に
設けられた蛍光体スクリーンに対向してパネルの内側に
実質的に矩形状のシャドウマスクが配置され、このシャ
ドウマスクが実質的に矩形状のフレームと、蛍光体スク
リーンと対向する曲面に多数の電子ビーム通過孔が形成
され、周辺部がフレームに固定された実質的に矩形状の
マスク本体とからなるカラー受像管において、マスク本
体を短軸方向に湾曲し、この短軸方向の曲率半径を小さ
くする方向の内部応力が加わった状態でフレームに固定
すると、長軸付近から周辺部にかけて曲面に加わる応力
をほぼ一定とすることができる。しかも長軸付近にシャ
ドウマスクの曲面半径を小さくする方向の内部応力が残
存するため、曲面保持強度を向上させることができ、こ
の曲面保持強度の向上により、従来生じやすかった衝撃
などの外力が加わった場合の変形、振動が加わった場合
の共振、電子ビームの衝突による局部的なドーミングな
どによる電子ビームのランディングずれを大幅に抑制で
き、色純度の良好な画像を表示するカラー受像管を構成
することができる。

【００３１】また、実質的に矩形状のパネルの有効部内
面に設けられた蛍光体スクリーンに対向してパネルの内
側に実質的に矩形状のシャドウマスクが配置され、この
シャドウマスクが実質的に矩形状のフレームと、蛍光体
スクリーンと対向する曲面に多数の電子ビーム通過孔が
形成され、周辺部がフレームに固定された実質的に矩形
状のマスク本体とからなるカラー受像管の製造方法にお
いて、平板状のシャドウマスクを、長軸付近の短軸方向
の曲率半径Ｒc と長辺付近の短軸方向の曲率半径Ｒa と
が Ｒc ＜Ｒa である曲面に塑性変形させたのち、この塑性変形させた
シャドウマスクの曲面を弾性変形させてほぼ円筒状に保
持するフレームに固定することにより、シャドウマスク
の曲面保持強度を向上させることができ、その曲面保持
強度の向上により、上記のように衝撃などの外力が加わ
った場合の変形、振動が加わった場合の共振、電子ビー
ムの衝突による局部的なドーミングなどによる電子ビー
ムのランディングずれを大幅に抑制して、色純度の良好
な画像を表示するカラー受像管を製造することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の一形態であるカラー受像管の
構成を示す図である。

【図２】上記カラー受像管のシャドウマスクの曲面形状
を示す図である。

【図３】図３（ａ）乃至（ｃ）はそれぞれ上記カラー受
像管のシャドウマスクの製造方法を説明するための図で
ある。

【図４】図４（ａ）はシャドウマスクの局部的なドーミ
ングにより生ずるランディングがずれる領域を示す図、
図４（ｂ）は上記シャドウマスクの局部的なドーミング
を説明するための図である。

【符号の説明】

１０…有効部 １１…パネル １４…蛍光体スクリーン １５…シャドウマスク ２２…マスク本体 ２３…フレーム ２４…円筒状曲面 ２６…曲面

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 実質的に矩形状のパネルの有効部内面に
   設けられた蛍光体スクリーンに対向して上記パネルの内
   側に実質的に矩形状のシャドウマスクが配置され、この
   シャドウマスクが実質的に矩形状のフレームと、上記蛍
   光体スクリーンと対向する曲面に多数の電子ビーム通過
   孔が形成され、周辺部が上記フレームに固定された実質
   的に矩形状のマスク本体とからなるカラー受像管におい
   て、 上記マスク本体は短軸方向に湾曲し、この短軸方向の曲
   率半径を小さくする方向の内部応力が加わった状態で上
   記フレームに固定されていることを特徴とするカラー受
   像管。
2. 【請求項２】 実質的に矩形状のパネルの有効部内面に
   設けられた蛍光体スクリーンに対向して上記パネルの内
   側に実質的に矩形状のシャドウマスクが配置され、この
   シャドウマスクが実質的に矩形状のフレームと、上記蛍
   光体スクリーンと対向する曲面に多数の電子ビーム通過
   孔が形成され、周辺部が上記フレームに固定された実質
   的に矩形状のマスク本体とからなるカラー受像管の製造
   方法において、 平板状のシャドウマスクを長軸付近の短軸方向の曲率半
   径Ｒc と長辺付近の短軸方向の曲率半径Ｒa とが Ｒc ＜Ｒa である曲面に塑性変形させたのち、この塑性変形させた
   シャドウマスクの曲面を弾性変形させてほぼ円筒状に保
   持するフレームに固定することを特徴とするカラー受像
   管の製造方法。