JP2568603Y2 - シャドウマスク構体 - Google Patents
シャドウマスク構体Info
- Publication number
- JP2568603Y2 JP2568603Y2 JP5188892U JP5188892U JP2568603Y2 JP 2568603 Y2 JP2568603 Y2 JP 2568603Y2 JP 5188892 U JP5188892 U JP 5188892U JP 5188892 U JP5188892 U JP 5188892U JP 2568603 Y2 JP2568603 Y2 JP 2568603Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frame
- shadow mask
- skirt portion
- skirt
- mask structure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、シャドウマスク式カ
ラー陰極線管のシャドウマスク構体に用いられるフレー
ムに関するものである。
ラー陰極線管のシャドウマスク構体に用いられるフレー
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】シャドウマスク構体1は、図3に示すよ
うに、多数の細孔2aを有しかつその周縁に形成された
マスクスカート部2bを有するシャドウマスク本体2
と、前記マスクスカート部2bを固着するための固着側
壁であるフレームスカート部3aとこのフレームスカー
ト部3aの終端にほぼ直角に連設される環状のフレーム
フランジ部3bとを有するフレーム3と、前記フレーム
スカート部3aに固着されかつパネル4の内面に設けら
れたパネルピン5に装着するスプリング6とを備えてい
る。
うに、多数の細孔2aを有しかつその周縁に形成された
マスクスカート部2bを有するシャドウマスク本体2
と、前記マスクスカート部2bを固着するための固着側
壁であるフレームスカート部3aとこのフレームスカー
ト部3aの終端にほぼ直角に連設される環状のフレーム
フランジ部3bとを有するフレーム3と、前記フレーム
スカート部3aに固着されかつパネル4の内面に設けら
れたパネルピン5に装着するスプリング6とを備えてい
る。
【0003】ここで、シャドウマスク本体2は、化学的
エッチング法により明けられた多数の細孔2aを有し、
0.1mmから0.28mm厚さの鉄板または36%N
i含有鉄材であるインバー材等をプレスによりパネル4
の形状に類似の曲面に絞り成形されている。またフレー
ム3は、板厚0.8mmから2.0mmの冷間または熱
間圧延鋼板をプレスの打ち抜き,絞り加工により成形さ
れている。
エッチング法により明けられた多数の細孔2aを有し、
0.1mmから0.28mm厚さの鉄板または36%N
i含有鉄材であるインバー材等をプレスによりパネル4
の形状に類似の曲面に絞り成形されている。またフレー
ム3は、板厚0.8mmから2.0mmの冷間または熱
間圧延鋼板をプレスの打ち抜き,絞り加工により成形さ
れている。
【0004】さて、カラー陰極線管においては、電子銃
7を出た赤(R),緑(G),青(B)に相当する電子
ビーム8R,8G,8Bは偏向ヨーク9により偏向さ
れ、シャドウマスク本体2の細孔2aを通って蛍光面1
0に到達し、蛍光面10の赤(R),緑(G),青
(B)の蛍光体を発光させる。このとき、細孔2aを通
る電子ビーム8R,8G,8Bは図3に示すように蛍光
面10に正しく到達するようシャドウマスク構体1をパ
ネル4に装着している。
7を出た赤(R),緑(G),青(B)に相当する電子
ビーム8R,8G,8Bは偏向ヨーク9により偏向さ
れ、シャドウマスク本体2の細孔2aを通って蛍光面1
0に到達し、蛍光面10の赤(R),緑(G),青
(B)の蛍光体を発光させる。このとき、細孔2aを通
る電子ビーム8R,8G,8Bは図3に示すように蛍光
面10に正しく到達するようシャドウマスク構体1をパ
ネル4に装着している。
【0005】しかしながら、CRT製造中のハンドリン
グミスや,CRT完成後の輸送中の衝撃力により、シャ
ドウマスク構体1のフレーム3が変形してフレーム3に
固着したシャドウマスク本体2が変形し、図4に一点鎖
線で示すようにシャドウマスク本体2の細孔2aの位置
が正規の位置Xよりずれた位置Yにずれてしまった場
合、細孔2aを通って蛍光面10へ到達する電子ビーム
8の軌道も8Xから8Yにずれてしまい、蛍光面10を
正しく発光させることができなくなり、カラー陰極線管
の色純度を低下させてしまう。
グミスや,CRT完成後の輸送中の衝撃力により、シャ
ドウマスク構体1のフレーム3が変形してフレーム3に
固着したシャドウマスク本体2が変形し、図4に一点鎖
線で示すようにシャドウマスク本体2の細孔2aの位置
が正規の位置Xよりずれた位置Yにずれてしまった場
合、細孔2aを通って蛍光面10へ到達する電子ビーム
8の軌道も8Xから8Yにずれてしまい、蛍光面10を
正しく発光させることができなくなり、カラー陰極線管
の色純度を低下させてしまう。
【0006】従来のフレーム3はフレームスカート部3
aとフレームフランジ部3bがL字形に直交する図5に
示すような構造であるが、このような形状では図6に破
線で示すようにねじれ変形を生じやすいことが加振実験
によりストロボ等の観測で判明した。
aとフレームフランジ部3bがL字形に直交する図5に
示すような構造であるが、このような形状では図6に破
線で示すようにねじれ変形を生じやすいことが加振実験
によりストロボ等の観測で判明した。
【0007】さらに、従来のフレーム3のようにL字形
断面では、図7に示すように電子ビーム8をオーバース
キャンして用いる場合、不要電子ビーム8aがフレーム
スカート部3aに射突して反射(スキャッター)するこ
とをフレームフランジ部3bで防止することができる
が、フレームフランジ部3bの内周縁切り口3cでオー
バースキャンの不要電子ビーム8bが反射(スキャッタ
ー)し、画面の画像に無関係の蛍光体を発光させ、画質
を著しく低下させるという問題点を生じる。
断面では、図7に示すように電子ビーム8をオーバース
キャンして用いる場合、不要電子ビーム8aがフレーム
スカート部3aに射突して反射(スキャッター)するこ
とをフレームフランジ部3bで防止することができる
が、フレームフランジ部3bの内周縁切り口3cでオー
バースキャンの不要電子ビーム8bが反射(スキャッタ
ー)し、画面の画像に無関係の蛍光体を発光させ、画質
を著しく低下させるという問題点を生じる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】従来のシャドウマスク
構体では以上のようにフレーム3の強度が十分でないの
で、このようなシャドウマスク構体1を実装したカラー
CRTにおいては、CRT製造中のハンドリングミス
や,完成後のCRTの輸送中において衝撃が加わった場
合、フレーム3が変形し、これに固着されているシャド
ウマスク本体2が変形するという問題点があった。ま
た、電子ビーム8をオーバースキャンして用いる場合、
オーバースキャン電子ビームをフレームフランジ部3b
でカットする場合、フレームフランジ部3bの内周縁切
り口3cで電子ビームが反射を起こして蛍光面10を光
らせてしまい画質の低下を起こすという問題点があっ
た。
構体では以上のようにフレーム3の強度が十分でないの
で、このようなシャドウマスク構体1を実装したカラー
CRTにおいては、CRT製造中のハンドリングミス
や,完成後のCRTの輸送中において衝撃が加わった場
合、フレーム3が変形し、これに固着されているシャド
ウマスク本体2が変形するという問題点があった。ま
た、電子ビーム8をオーバースキャンして用いる場合、
オーバースキャン電子ビームをフレームフランジ部3b
でカットする場合、フレームフランジ部3bの内周縁切
り口3cで電子ビームが反射を起こして蛍光面10を光
らせてしまい画質の低下を起こすという問題点があっ
た。
【0009】この考案は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、衝撃力によって容易に変形を起
こさない十分な強度を有すると共に、電子ビームのオー
バースキャンによる不要電子ビームをスキャッターなし
にカットできるシャドウマスク構体を得ることを目的と
する。
ためになされたもので、衝撃力によって容易に変形を起
こさない十分な強度を有すると共に、電子ビームのオー
バースキャンによる不要電子ビームをスキャッターなし
にカットできるシャドウマスク構体を得ることを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】この考案に係るシャドウ
マスク構体は、フレームフランジ部の内周縁環状領域を
フランジ底面に対し上方に曲げ、かつこれに連なりフラ
ンジ開口部に向け下方に曲げたものである。
マスク構体は、フレームフランジ部の内周縁環状領域を
フランジ底面に対し上方に曲げ、かつこれに連なりフラ
ンジ開口部に向け下方に曲げたものである。
【0011】
【作用】この考案においては、フレームフランジ部の内
周縁環状領域にフランジ底面に対して上方に曲げた領域
とフランジ開口部に向けて下方に曲げた領域とを有する
ためにフレーム強度が向上し、衝撃力等によるシャドウ
マスクの変形を抑制するし、またフレームフランジ部の
開口端に向けてフレームフランジ部の内周縁環状領域を
下方に曲げることにより、電子ビームのオーバスキャン
時における不要電子ビームのスキャッターを防止するこ
とができる。
周縁環状領域にフランジ底面に対して上方に曲げた領域
とフランジ開口部に向けて下方に曲げた領域とを有する
ためにフレーム強度が向上し、衝撃力等によるシャドウ
マスクの変形を抑制するし、またフレームフランジ部の
開口端に向けてフレームフランジ部の内周縁環状領域を
下方に曲げることにより、電子ビームのオーバスキャン
時における不要電子ビームのスキャッターを防止するこ
とができる。
【0012】
【実施例】実施例1. 以下、この考案の一実施例を図1について説明する。図
1はフレームの断面図であり、前記従来のものと同一ま
たは相当部分には同一符号を付して説明を省略する。図
において、3Bはフレーム3のフレームフランジ部で、
フレームスカート部3aに対してほぼ直角な基底周縁領
域301と、この基底周縁領域301より90°から4
5°の範囲で斜め上向きに伸びる上向き周縁領域302
と、この上向き周縁領域302の終端から始まりかつ基
底周縁領域301とほぼ平行な段違い周縁領域303
と、この段違い周縁領域303の終端から始まりかつ1
5°から55°の範囲で斜め下向きに伸びる下向き周縁
領域304とで構成されている。
1はフレームの断面図であり、前記従来のものと同一ま
たは相当部分には同一符号を付して説明を省略する。図
において、3Bはフレーム3のフレームフランジ部で、
フレームスカート部3aに対してほぼ直角な基底周縁領
域301と、この基底周縁領域301より90°から4
5°の範囲で斜め上向きに伸びる上向き周縁領域302
と、この上向き周縁領域302の終端から始まりかつ基
底周縁領域301とほぼ平行な段違い周縁領域303
と、この段違い周縁領域303の終端から始まりかつ1
5°から55°の範囲で斜め下向きに伸びる下向き周縁
領域304とで構成されている。
【0013】このようにフレームフランジ部3Bを構成
しておくと、オーバスキャンの不要電子ビーム8bがフ
レームフランジ部3Bの内周縁切り口3cで反射しても
図示の如く問題なく、画質を低下させることがない。ま
た、フレームフランジ部3Bが上向き下向きと折曲され
るので、フレーム3の強度が向上し、衝撃力等によるシ
ャドウマスクの変形を抑制できる。
しておくと、オーバスキャンの不要電子ビーム8bがフ
レームフランジ部3Bの内周縁切り口3cで反射しても
図示の如く問題なく、画質を低下させることがない。ま
た、フレームフランジ部3Bが上向き下向きと折曲され
るので、フレーム3の強度が向上し、衝撃力等によるシ
ャドウマスクの変形を抑制できる。
【0014】実施例2. この考案の他の実施例を図2について説明する。この実
施例は図2に示すように実施例1を簡略化したもので、
フレームフランジ部3Bとして段違い周縁領域303を
カットしたものである。作用効果は実施例1とほぼ等し
いので説明を省略する。
施例は図2に示すように実施例1を簡略化したもので、
フレームフランジ部3Bとして段違い周縁領域303を
カットしたものである。作用効果は実施例1とほぼ等し
いので説明を省略する。
【0015】
【考案の効果】以上のように、この考案によればシャド
ウマスクのフレームフランジ部に内周縁環状領域を上方
および下方に曲げるように構成したので、フレームに十
分な強度を有することができ、CRTの製造中のハンド
リング時やCRT輸送時などに衝撃が加わってもフレー
ムが変形しにくく、シャドウマスクの変形を抑制するこ
とができる。このためにパネル蛍光面とシャドウマスク
との位置関係を安定に保つことができるので色純度劣化
の少ないカラー陰極線管が得られるという効果がある。
また、フレームフランジ部の内周を下向きに曲げること
によりオーバスキャンの余分な電子ビームのスキャッタ
ーを防止することができるという効果も得られる。
ウマスクのフレームフランジ部に内周縁環状領域を上方
および下方に曲げるように構成したので、フレームに十
分な強度を有することができ、CRTの製造中のハンド
リング時やCRT輸送時などに衝撃が加わってもフレー
ムが変形しにくく、シャドウマスクの変形を抑制するこ
とができる。このためにパネル蛍光面とシャドウマスク
との位置関係を安定に保つことができるので色純度劣化
の少ないカラー陰極線管が得られるという効果がある。
また、フレームフランジ部の内周を下向きに曲げること
によりオーバスキャンの余分な電子ビームのスキャッタ
ーを防止することができるという効果も得られる。
【図1】この考案の実施例1によるフレームの断面図で
ある。
ある。
【図2】この考案の実施例2によるフレームの断面図で
ある。
ある。
【図3】従来のカラー陰極線管の動作を説明する図であ
る。
る。
【図4】図3におけるシャドウマスク構体の変形と色純
度の劣化の関係を示す図である。
度の劣化の関係を示す図である。
【図5】図4のシャドウマスク用フレームを示す図であ
る。
る。
【図6】図5のシャドウマスクのねじれ変形模式図であ
る。
る。
【図7】図4における不要電子ビームの反射(スキャッ
ター)の説明図である。
ター)の説明図である。
2 シャドウマスク本体 2a 細孔 2b マスクスカート部 3 フレーム 3a フレームスカート部 3B フレームフランジ部 301 基底周縁領域 302 上向き周縁領域 304 下向き周縁領域 4 パネル 5 パネルピン 6 スプリング
Claims (1)
- 【請求項1】 シャドウマスクと、このシャドウマスク
のスカート部が固着されたフレームと、このフレームに
固着されかつパネル内面に設けられたパネルピンに装着
するスプリングとを備え、 かつ前記フレームは、前記シャドウマスクのスカート部
を固着する固着側壁であるフレームスカート部と、この
フレームスカート部の終端に連なる環状のフレームフラ
ンジ部とを有しているシャドウマスク構体において、 前記フレームフランジ部は、少なくとも、前記フレーム
スカート部に対してほぼ直角な基底周縁領域と、前記フ
レームスカート部から遠ざかる方向に前記基底周縁領域
から斜め上向きに傾斜した上向き周縁領域と、最内周側
にあって前記フレームスカート部から遠ざかる方向で斜
め下向きに傾斜した下向き周縁領域とを有していること
を特徴とするシャドウマスク構体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5188892U JP2568603Y2 (ja) | 1992-07-23 | 1992-07-23 | シャドウマスク構体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5188892U JP2568603Y2 (ja) | 1992-07-23 | 1992-07-23 | シャドウマスク構体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0615249U JPH0615249U (ja) | 1994-02-25 |
JP2568603Y2 true JP2568603Y2 (ja) | 1998-04-15 |
Family
ID=12899423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5188892U Expired - Lifetime JP2568603Y2 (ja) | 1992-07-23 | 1992-07-23 | シャドウマスク構体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2568603Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-07-23 JP JP5188892U patent/JP2568603Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0615249U (ja) | 1994-02-25 |
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