JP2002203491A - シャドウマスク及びカラー陰極線管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスク本体の有効面の曲面保持強度とスカー
ト部によるマスク本体の保持強度を高め、外力に対して
起こりうる変形を防止し得るシャドウマスクを提供す
る。 【解決手段】 中心軸及びこの中心軸に直交する長軸及
び短軸を有するほぼ矩形状に形成され、多数の電子ビー
ム通過孔１０を有する曲面状の有効部１１、この有効部
１１の外周の無孔部１２、この無孔部１２の外周辺部か
ら前記中心軸に沿うようにほぼ直角に折り曲げたスカー
ト部１３を備えたマスク本体１４を有するシャドウマス
ク１であって、前記スカート部１３と無孔部１２との境
界部分に形成した前記中心軸に向かって段差を有する第
１の段差部１８と、この第１の段差部１８の両脇のスカ
ート部１３と無孔部１２との境界部分から前記中心軸に
沿って延びる第２の段差部１９とを有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、シャドウマスク及
びカラー陰極線管に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、カラー陰極線管の真空外囲器内
に配置される従来のシャドウマスク６０は、図１０、図
１１に示すように、多数の電子ビーム通過孔６１が形成
され、前記真空外囲器を構成するパネル内面の蛍光体ス
クリーンと対向する曲面を有する有効部６２と、この有
効部６２を取り巻く無孔部６３と、この無孔部６３の外
側にほぼ直角に折り曲げ形成されたスカート部６４と有
するほぼ矩形状のマスク本体６５と、このマスク本体６
５のスカート部６４に取り付けられる側壁部６６を有す
るほぼ矩形状のマスクフレーム７０とから構成されてい
る。

【０００３】一般に、カラー陰極線管の蛍光体スクリー
ン上に色ずれのない画像を表示するためには、３色蛍光
体層に対して３電子ビームが正しくランディングするよ
うに、マスク本体６５の電子ビーム通過孔６１により選
別する必要がある。

【０００４】そのためには、パネルとシャドウマスク６
０との位置関係を正しく、とりわけ、パネルの有効部の
内面とマスク本体６５の有効部６２との間隔（ｑ値）を
所定の許容範囲に保持する必要がある。

【０００５】ところで、近年、カラー陰極線管は、視認
性を向上させるため、上述したパネルの有効部の外面の
曲率半径を大きくして、平面に近づけることが進められ
ている。このようなパネルでは、有効部の内面も、パネ
ルの成形上及び視認性の点から曲率半径を大きくする必
要があり、この有効部の内面の曲率半径の増大に伴っ
て、適切なビームランディングを得るために、マスク本
体６５の有効部６２の曲率半径も大きくする必要があ
る。

【０００６】しかし、マスク本体６５の有効部６２の曲
面半径を大きくすると、曲面保持強度が低下し、シャド
ウマスク６０の製造工程での局部的な変形や、カラー受
像管製造工程での熱変形が起こりやすくなり、ビームラ
ンディングがずれ、色純度の劣化が生じやすくなる。

【０００７】また、カラー陰極線管をカラー受像機に組
込んだ場合、スピーカーからの音声により、シャドウマ
スク６０の共振振動が起こりやすくなり、その共振振動
による色純度の劣化（ハウリング）が生じる。

【０００８】上述したシャドウマスクの曲面保持強度の
向上対策として、特開平７−１６１３０６号公報には、
シャドウマスクの有効部に補強ビードを設けることが提
案されている。

【０００９】しかし、補強ビードの寸法には限度があ
り、曲率半径の大きい有効部に十分な曲面保持強度が得
られるように補強ビードを設けると、局部的にパネルの
有効部の内面とマスク本体の有効部との間隔が許容範囲
から外れ、補強ビードの形成によりできる段差のイメー
ジが画面上に現れ、画質を劣化させる。

【００１０】特開２０００−１４９８１１号公報には、
マスク本体とスカート部の境界付近に段差部を設けて、
この段差部を避けてスカート部の開放端縁側にスリット
を入れる構造としたシャドウマスクが提案されている。

【００１１】しかし、スカート部に設けた段差部は、あ
くまでもスカート部がフレームに接合状態（溶接状態）
になった際にスカート部の反りを防止する事が目的であ
ると考えられ、その段差部自体がシャドウマスクの曲面
強度や色選択特性を向上させているわけではない。

【００１２】むしろ、スカート部から無孔部に大きな応
力が伝達されているとすれば、その応力は必然的に有効
部まで影響がおよび、高さ１．５ｍｍ、幅２．０ｍｍ程
度の段差部では応力を緩和阻止するには不十分である。

【００１３】更に、段差部に２．０ｍｍ程度の幅を設け
ることで、管軸方向の力がシャドウマスクにおよんだ
際、かえって有効部の移動余裕（変動余裕）を与えてい
ると思われ、これは、シャドウマスクの位置ずれに結び
付きビームランディングのずれ、即ち色選択特性の低下
につながる。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するためになされたものであり、マスク本体の有
効部の曲面保持強度とスカート部によるマスク本体の保
持強度を高め、外力に対して起こりうる変形を防止し得
るシャドウマスク、及び該シャドウマスクを備え、色選
別特性、ビームランディング特性に優れたカラー陰極線
管を提供するものである。

【００１５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
中心軸及びこの中心軸に直交する長軸及び短軸を有する
ほぼ矩形状に形成され、多数の電子ビーム通過孔を有す
る曲面状の有効部、この有効部外周の無孔部、この無孔
部の外周辺部から前記中心軸に沿うようにほぼ直角に折
り曲げたスカート部を備えたマスク本体を有するシャド
ウマスクであって、前記スカート部と無孔部との境界部
分に形成した前記中心軸に向かって段差を有する第１の
段差部と、この第１の段差部の両脇のスカート部と無孔
部との境界部分から前記中心軸に沿って延びる第２の段
差部とを有することを特徴とするものである。

【００１６】請求項２記載の発明は、請求項１記載のシ
ャドウマスクにおいて、前記第１段差部、第２段差部
は、マスク本体の長辺側、短辺側におけるこのマスク本
体を保持するマスクフレームとの溶接箇所となるスカー
ト部の各中央部分の位置の近傍に少なくとも形成したこ
とを特徴とするものである。

【００１７】請求項３記載の発明は、請求項１又は２記
載のシャドウマスクにおいて、前記第１段差部の段差
は、前記中心軸に向かって窪んだ矩形形状を呈するもの
であり、前記第２段差部の段差は、鋸歯形状又は矩形形
状の断面を呈する段差形状を有することを特徴とするも
のである。

【００１８】請求項１乃至３記載の発明のシャドウマス
クによれば、前記スカート部と無孔部との境界部分に形
成したマスク本体の中心軸に向かって段差を有する第１
の段差部を設けたことにより、マスク本体の有効部の曲
面保持強度を高めることができ、また、前記第１の段差
部の両脇のスカート部と無孔部との境界部分に形成した
中心軸に沿って延びる第２の段差部を設けたことによ
り、スカート部によるマスク本体の有効部に対する保持
強度を高めことができ、これにより、外力に対して起こ
りうる有効部の変形や位置ずれを防止することができ
る。

【００１９】特に、前記第１段差部、第２段差部をマス
ク本体の長辺側、短辺側におけるこのマスク本体を保持
するマスクフレームとの溶接箇所となるスカート部の各
中央部分の位置の近傍に少なくとも形成したことによ
り、マスク本体とマスクフレームとの溶接時に生じ易い
前記有効部の熱変形を防止することができる。

【００２０】また、前記第１段差部の段差は、マスク本
体の中心軸に向かって窪んだ矩形形状とし、前記第２段
差部の段差は、スカート部における中心軸に沿って延び
る鋸歯形状又は矩形形状の断面を呈する段差形状とし
て、上述した作用を発揮するシャドウマスクを提供でき
る。

【００２１】請求項４記載の発明は、内面に蛍光体スク
リーンが形成されたほぼ矩形状のパネルと、その側壁部
に接合された漏斗状のファンネルとからなる真空外囲器
を有し、前記蛍光体スクリーンに対向してパネル内側に
中心軸及びこの中心軸に直交する長軸及び短軸を有する
ほぼ矩形状に形成され、多数の電子ビーム通過孔を有す
る曲面状の有効部、この有効部外周の無孔部、この無孔
部の外周辺部から前記中心軸に沿うようにほぼ直角に折
り曲げたスカート部を備えたマスク本体と、前記スカー
ト部が固定されるマスクフレームとを備えたシャドウマ
スクが配置されたカラー陰極線管において、前記マスク
本体は、前記スカート部と無孔部との境界部分が一部に
前記中心軸内側に向かって膨出して形成された第１の段
差部と、この第１の段差部の両脇のスカート部と無孔部
との境界部分から前記中心軸に沿って延びる第２の段差
部とを有することを特徴とするものである。

【００２２】請求項５記載の発明は、請求項４記載のカ
ラー陰極線管において、前記第１段差部の段差は、マス
ク本体の中心軸に向かって窪んだ矩形形状を呈する形状
に形成され、前記第２段差部の段差は、スカート部にお
ける中心軸に沿った鋸歯形状又は矩形形状の端面を呈す
る段差形状に形成されていることを特徴とするものであ
る。

【００２３】請求項４、５記載の発明のカラー陰極線管
によれば、請求項１乃至３記載の発明の作用を発揮する
シャドウマスクを、前記蛍光体スクリーンの内側に備え
ているので、シャドウマスクの有効部の曲面保持強度、
スカート部による有効部に対する保持強度に優れ、ビー
ムランディング特性に優れた良質の画像を表示できるカ
ラー陰極線管を提供することができる。また、前記第１
段差部の段差を、マスク本体の中心軸に向かって窪んだ
矩形形状を呈する形状とし、前記第２段差部の段差は、
スカート部における中心軸に沿って延びる鋸歯形状又は
矩形形状の断面を呈する段差形状に形成とする態様で、
上述したようなビームランディング特性に優れた良質の
画像を表示できるカラー陰極線管を提供することができ
る。

【００２４】

【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。

【００２５】図１、図２は、本発明の実施の形態に係る
カラー陰極線管用のマスク本体１４及びマスクフレーム
１６からなるシャドウマスク１を示すものである。

【００２６】このシャドウマスク１は、多数の電子ビー
ム通過孔１０が形成され、パネルの内面に設けられた蛍
光体スクリーンと対向する曲面からなる有効部１１、こ
の有効部１１の外周を取巻く無孔部１２及びこの無孔部
１２の外周にほぼ直角に折り曲げ形成されたスカート部
１３からなるほぼ矩形状のマスク本体１４と、このマス
ク本体１４のスカート部１３を取り囲むようにして溶接
点Ｐ（図４参照）にて溶接接合され取り付けられる側壁
１５を備えた矩形状のマスクフレーム１６とを具備して
いる。

【００２７】本実施の形態に係るシャドウマスク１のマ
スク本体１４は、図３、図４に示すように、マスク本体
１４の長辺（Ｘ軸に沿う辺）、短軸（Ｙ軸に沿う辺）に
関して、これら長辺及び短辺の各中央部分のスカート部
１３と無孔部１２との境界部分に、マスク本体１４の中
心軸（Ｚ軸）に向かって内側に膨出し、外面が矩形状に
窪んだ段差をもつ第１の段差部１８を形成している。

【００２８】また、この第１の段差部１８の両脇のスカ
ート部１３には、各々中心軸に沿って延びかつ中心軸に
向かって内側に膨出し、外面が窪んだ片側２条、両側で
４条の三角形状の窪みからなりこれらが各々連設されて
鋸歯状断面形状を呈する第２の段差部１９を形成してい
る。

【００２９】第１の段差部１８は、図５に示すように、
マスク本体１４の中心軸への段差の深さｄが、例えばｄ
＝１ｍｍ〜１０ｍｍに設定され、また、第２の段差部１
９は前記段差部１８と同様に中心軸への段差の深さｄが
ｄ＝１ｍｍ〜１０ｍに設定されている。

【００３０】そして、前記第１の段差部１８による外力
に対する応力により直接前記有効部１１の曲面保持強度
を高め、また、前記第２の段差部１９による外力に対す
る応力により前記スカート部１３の特に中心軸方向に対
する座屈強度を向上させている。

【００３１】前記第１の段差部１８、第２の段差部１９
のうちのどちらか一方が欠けた場合、例えば、第１の段
差部１８のみの場合にはスカート部１３の中心軸方向に
作用する力によるスカート部１３の座屈は防ぐことがで
きない。また、第２の段差部１９のみではマスク本体１
４の有効部１１の曲面強度を保持するのは不十分であ
る。

【００３２】即ち、シャドウマスク１のマスク本体１４
の有効部１１に関する特性（色選択特性）は、前記第１
の段差部１８、第２の段差部１９の双方がマスク本体１
４に形成された場合に良好になる。

【００３３】尚、前記有効部１１の曲面保持強度と、ス
カート部１３による座屈強度が高めらるのであれば、図
６に示すように、前記第２の段差部１９の替わりに中心
軸方向に向かって矩形状に窪んだ形状を有する第２の段
差部１９Ａを形成した構造とすることも可能である。こ
の場合にも第１の段差部１８、第２の段差部１９Ａの段
差の深さｄは、ｄ＝１ｍｍ〜１０ｍｍに設定する。

【００３４】次に、前記第１の段差部１８、第２の段差
部１９を有するシャドウマスク１の製造工程について説
明する。

【００３５】即ち、図７に示すように、フォトエッチン
グ法により金属薄板の所定部分に多数の電子ビーム通過
孔１０が穿設された平板状のフラットマスク２２を用意
し、成形加工装置により以下に述べるような打抜加工、
絞り込み加工、折り曲げ加工を施してマスク本体１４を
成形する。

【００３６】そして、このマスク本体１４を別途成形さ
れたマスクフレーム１６の内周に溶接することにより製
造される。

【００３７】前記マスク本体１４を成形する成形加工装
置は、上記有効部１１を取巻く無孔部１２を張出し成形
するポンチとノックダウンを備え、そのポンチの周辺部
に上記第１の段差部１８、第２の段差部１９を成形する
凸部が設けられ、ノックダウンに前記凸部の係合する凹
部が設けられている。

【００３８】マスク本体１４の成形は、成形加工装置の
ポンチとノックダウンとの間にフラットマスク２２を位
置決めし、このフラットマスク２２の周辺部をダイとブ
ランクホルダーとにより挟持し、まず、これらダイとブ
ランクホルダーに設けられた打抜き機構を動作させて図
８に示すようにフラットマスク２２の４隅にスリット２
３を打抜く。

【００３９】次に、ポンチを前進させて、このポンチと
ノックダウンとにより有効部１１を成形すると同時に、
この有効部１１の外側に第１の段差部１８、第２の段差
部１９を成形する。

【００４０】次に、ポンチを前進させてノックダウンを
後退させながら、ポンチとブランクホルダーとにより前
記スリット２３の打抜かれたフラットマスク２２の周辺
部を折り曲げながら絞り込加工を行い前記スカート部１
３を成形する。

【００４１】尚、上述した実施の形態では、前記マスク
本体１４の長辺、短辺に関して、これら長辺、短辺の中
心付近に第１の段差部１８、第２の段差部１９を形成す
る場合について説明したが、第１の段差部１８、第２の
段差部１９をスカート部１３の長辺、短辺に各々連続的
に又は不適続的に複数箇所形成したり、あるいは第１の
段差部１８、第２の段差部１９の各方向の大きさを異な
らせたりすることで、有効部１１における曲面保持強度
とスカート部１３の座屈強度とを高めるようにすること
も可能である。

【００４２】次に、上述した本実施の形態のシャドウマ
スク１を備えたカラー陰極線管について図９を参照して
説明する。

【００４３】カラー陰極線管は、図９に示すように、曲
面からなるフェース部４１の周辺部に側壁部４２が設け
られたほば矩形状のパネル４３と、その側壁部４２に接
合された漏斗状のファンネル４４とからなる真空外囲器
を有し、前記パネル４３のフェース部４１の内面に、黒
色非発光層と、この黒色非発光層の隙間に埋め込まれる
ように形成された３色蛍光体層とからなる蛍光体スクリ
ーン４５が設けられている。さらに、この蛍光体スクリ
ーン４５に対向してパネル４３の内側に、上述したシャ
ドウマスク１が、マスクフレーム４６に取り付けられた
弾性支持体４７を前記パネル４３の側壁部４２に設けら
れたスタッドピン４８に係止することにより着脱可能に
支持されている。

【００４４】一方、前記ファンネル４４を形成するネッ
ク５０内に３電子ビーム５１Ｂ，５１Ｇ，５１Ｒを放出
する電子銃５２が配置されている。そして，この電子銃
５２から放出される３電子ビーム５１Ｂ，５１Ｇ，５１
Ｒをファンネル４４の外側に装着された偏向装置５３に
より偏向し、シャドウマスク１を介して蛍光体スクリー
ン４５を水平、垂直走査することにより、カラー画像を
表示する構造となっていてる。

【００４５】本実施の形態のシャドウマスク１を備えた
カラー陰極線管によれば、シャドウマスク１が既述した
ようにマスク本体１４の有効部１１の曲面保持強度と、
スカート部１３によるマスク本体１４の保持強度に優れ
ているため、有効部１１の変形や位置ずれがなく、これ
により、優れた色選別特性、ビームランディング特性を
発揮しつつ画像表示を行うことができる。

【００４６】

【発明の効果】以上説明した本発明によれば、マスク本
体の有効部の曲面保持強度を高め、スカート部によるマ
スク本体の保持強度に優れたシャドウマスクを提供する
ことができる。

【００４７】更に、本発明によれば、シャドウマスク有
効部の変形や位置ずれがなく、これにより、優れた色選
別特性、ビームランディング特性を発揮しつつ画像表示
を行うことができるカラー陰極線管を提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態のシャドウマスクを示す概
略正面図である。

【図２】本発明の実施の形態のシャドウマスクを示す概
略断面図である。

【図３】本発明の実施の形態のシャドウマスクのマスク
本体を示す概略正面図である。

【図４】本発明の実施の形態のシャドウマスクのマスク
本体を示す部分斜視図である。

【図５】本発明の実施の形態のシャドウマスクのマスク
本体に設ける段差部の寸法を示す説明図である。

【図６】本発明の実施の形態のシャドウマスクのマスク
本体の変形例を示す部分斜視図である。

【図７】本発明の実施の形態のシャドウマスクの製造に
使用するフラットマスクを示す平面図である。

【図８】本発明の実施の形態のシャドウマスクの製造方
法によりフラットマスクに形成したスリットを示す平面
図である。

【図９】本実施の形態のカラー陰極線管の概略断面図で
ある。

【図１０】従来のカラー陰極線管用のシャドウマスクの
構成を示す概略平面図である。

【図１１】従来のカラー陰極線管用のシャドウマスクの
構成を示す概略断面図である。

【符号の説明】

１ シャドウマスク １０ 電子ビーム通過孔 １１ 有効部 １２ 無孔部 １３ スカート部 １４ マスク本体 １５ 側壁 １６ マスクフレーム １８ 第１の段差部 １９ 第２の段差部 １９Ａ 第２の段差部 ２２ フラットマスク ２３ スリット ４１ フェース部 ４２ 側壁部 ４３ パネル ４４ ファンネル ４５ 蛍光体スクリーン ４７ 弾性支持体 ４８ スタッドピン ５０ ネック ５１Ｂ，５１Ｇ，５１Ｒ 電子ビーム ５２ 電子銃

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中心軸及びこの中心軸に直交する長軸及
   び短軸を有するほぼ矩形状に形成され、多数の電子ビー
   ム通過孔を有する曲面状の有効部、この有効部外周の無
   孔部、この無孔部の外周辺部から前記中心軸に沿うよう
   にほぼ直角に折り曲げたスカート部を備えたマスク本体
   を有するシャドウマスクであって、 前記スカート部と無孔部との境界部分に形成した前記中
   心軸に向かって段差を有する第１の段差部と、 この第１の段差部の両脇のスカート部と無孔部との境界
   部分から前記中心軸に沿って延びる第２の段差部と、 を有することを特徴とするシャドウマスク。
2. 【請求項２】 前記第１段差部、第２段差部は、マスク
   本体の長辺側、短辺側におけるこのマスク本体を保持す
   るマスクフレームとの溶接箇所となるスカート部の各中
   央部分の位置の近傍に少なくとも形成したことを特徴と
   する請求項１記載のシャドウマスク。
3. 【請求項３】 前記第１段差部の段差は、前記中心軸に
   向かって窪んだ矩形形状を呈するものであり、前記第２
   段差部の段差は、鋸歯形状又は矩形形状の断面を呈する
   段差形状を有することを特徴とする請求項１又は２記載
   のシャドウマスク。
4. 【請求項４】 内面に蛍光体スクリーンが形成されたほ
   ぼ矩形状のパネルと、その側壁部に接合された漏斗状の
   ファンネルとからなる真空外囲器を有し、前記蛍光体ス
   クリーンに対向してパネル内側に中心軸及びこの中心軸
   に直交する長軸及び短軸を有するほぼ矩形状に形成さ
   れ、多数の電子ビーム通過孔を有する曲面状の有効部、
   この有効部外周の無孔部、この無孔部の外周辺部から前
   記中心軸に沿うようにほぼ直角に折り曲げたスカート部
   を備えたマスク本体と、前記スカート部が固定されるマ
   スクフレームとを備えたシャドウマスクが配置されたカ
   ラー陰極線管において、 前記マスク本体は、前記スカート部と無孔部との境界部
   分が一部に前記中心軸内側に向かって膨出して形成され
   た第１の段差部と、この第１の段差部の両脇のスカート
   部と無孔部との境界部分から前記中心軸に沿って延びる
   第２の段差部とを有することを特徴とするカラー陰極線
   管。
5. 【請求項５】 前記第１段差部の段差は、前記中心軸に
   向かって窪んだ矩形形状を呈する形状に形成され、前記
   第２段差部の段差は、鋸歯形状又は矩形形状の断面を呈
   する段差形状に形成されていることを特徴とする請求項
   ４記載のカラー陰極線管。