JPH10231278A - (r)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの製造方法 - Google Patents

(r)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの製造方法

Info

Publication number
JPH10231278A
JPH10231278A JP25480497A JP25480497A JPH10231278A JP H10231278 A JPH10231278 A JP H10231278A JP 25480497 A JP25480497 A JP 25480497A JP 25480497 A JP25480497 A JP 25480497A JP H10231278 A JPH10231278 A JP H10231278A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lower alkyl
distillation
hydroxybutyric acid
hydroxybutyrate
alkyl ester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25480497A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Matsuda
仁史 松田
Toshiharu Shibata
敏治 柴田
Hideyoshi Hashimoto
秀吉 橋本
Mitsumasa Kitai
三正 北井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP25480497A priority Critical patent/JPH10231278A/ja
Publication of JPH10231278A publication Critical patent/JPH10231278A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 (R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低
級アルキルエステルを蒸留精製する際に、(S)−4−
クロロ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの熱
分解が殆ど無く、蒸留を容易にし、かつ高純度で効率良
く得られる方法を提供する。 【解決手段】 (S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪
酸低級アルキルエステルにシアノ化反応を行い、生成し
た粗(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アル
キルエステルを蒸留して精製する際に、(S)−4−ク
ロロ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルを低温
で留出させる為に、10Torrでの沸点が50℃以上
160℃以下の範囲である溶剤を添加して蒸留すること
を特徴とする、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪
酸低級アルキルエステルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬中間体として
有用な、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級
アルキルエステルを蒸留して精製し、高純度の(R)−
4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステル
を得るための方法に関する。この化合物は、種々の医薬
品中間体として多くの化合物へと導くことができる。例
えば、次式に示す工程で得られる3−ヒドロキシ−3−
メチルグルタリル補酵素Aリダクターゼ(通常「HMG
−CoA」と略記される)の阻害剤[R−(R*,R
*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒ
ドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−
4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロー
ル−1−ヘプタン酸カルシウム塩(2:1)の重要な中
間体として用いることができる。
【0002】
【化1】
【0003】
【従来の技術】(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪
酸エステル類の合成法としてはアラビノースやアスコル
ビン酸を不斉源として(S)−4−ブロモ−3−ヒドロ
キシ酪酸メチルに導いた後、水酸基をテトラヒドロピラ
ニル、トリアルキルシリル、アルキルなどの保護基で保
護し、青酸ナトリウム(青酸ソーダ)を反応せしめる方
法(Acta Chem.Scand.B37,341(1983))、L−アスコルビ
ン酸に過酸化水素と炭酸カルシウムを反応させることに
よって得られるスレオニンカルシウム塩1水和物に臭化
水素を作用させジブロモ体を得てブロモヒドリンへと導
いた後に、同様の保護基で水酸基を保護して、青酸ソー
ダと反応せしめる方法(Carbohydrate,Res.,72,301,(19
79))、4−クロロ−3−ヒドロキシブチロニトリルを加
水分解してカルボン酸とした後に、このものをエチルエ
ステル化し、シアン化カリウムと反応せしめる方法(Bu
ll.Chem.Soc.Fr.,33,732(1923))、ジケテンから得られ
る4−ハロゲノアセト酢酸アルキルエステルをルテニウ
ム−光学活性ホスフィン錯体を用いて不斉還元反応を行
って(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸t−ブ
チルエステルとした後(特開平1−211551号公
報)、引き続きシアノ化反応を行う方法(特開平5−3
31128号公報)、(S)−4−ブロモ−3−ヒドロ
キシ酪酸エチルと青酸ソーダを直接反応せしめる方法
(特表平7−500105号公報)等が知られている。
【0004】以上のような報告例のうち、前者三つの方
法は水酸基に保護基をつけたりはずしたりせねばなら
ず、また、光学活性体の分離を行う必要があるので、工
程が長過ぎ、工業的製法とはいえない。また、後者二つ
の方法は、これらのいずれの方法によって(R)−4−
シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルを合
成した場合にも、シアノ化反応の反応収率は高々57%
で有り、原料である(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロ
キシ酪酸低級アルキルエステルが未反応のまま残存して
いる。そして、これから高純度の(R)−4−シアノ−
3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルを単離するた
めには通常、適当な溶媒で抽出の後、減圧蒸留による精
製が行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、本発明者
らの追試によれば、この減圧蒸留は極めて低温低圧で行
わなければ、蒸留の収率が低下するという問題点が有る
ことが判明した。すなわち、(S)−4−ハロゲノ−3
−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの熱分解によ
り、水、塩化水素等が発生し、これらが(R)−4−シ
アノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの分解
を促進する。この(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキ
シ酪酸低級アルキルエステルの熱分解は、120℃以上
の温度ではかなり認められ、例えば、150℃では数時
間の後に全量消失するほど激しい。それ故、本蒸留工程
では、特に、(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪
酸低級アルキルエステルを留出させる初留時に、(S)
−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエス
テルの分解を抑制するために、できるだけ低温での運転
が必須となる。それでも、若干の分解は避けられず、最
悪の場合には、分解による減圧度の低下、温度上昇を招
き、更なる熱分解を誘発するという悪循環に陥る可能性
があった。また、(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキ
シ酪酸低級アルキルエステルは高価な原料であるにもか
かわらず、分解した分が失われるので、製造コストの上
昇を招いていた。本発明はこのような問題を一挙に解決
する方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するべく種々検討した結果、蒸留時に10Tor
rでの沸点が50℃以上160℃以下の範囲である溶剤
を添加することにより、(S)−4−ハロゲノ−3−ヒ
ドロキシ酪酸低級アルキルエステル留出時の温度を低温
に保持することができ、その結果、(S)−4−ハロゲ
ノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの分解が
殆ど無いような状態で、蒸留することが可能となり、且
つ使用する溶剤によっては、留出液が溶剤相と(S)−
4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステ
ル相とに分液するので、溶剤相は蒸留工程へ、(S)−
4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステ
ル相はシアノ化反応へ、それぞれリサイクル使用するこ
とができることを発見し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は(S)−4−ハロゲノ
−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルを、青酸ソ
ーダ等のシアノ化剤でシアノ化後、適当な溶媒で抽出
し、必要で有れば濃縮することにより得られる、粗
(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキル
エステルを蒸留精製して(R)−4−シアノ−3−ヒド
ロキシ酪酸低級アルキルエステルを得る方法において、
蒸留時に、10Torrでの沸点が50℃以上160℃
以下の範囲である溶剤が存在することにより、(S)−
4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステ
ル留出時の温度を低温に保持することが可能になり、そ
の結果、熱安定性の低い(S)−4−ハロゲノ−3−ヒ
ドロキシ酪酸低級アルキルエステルを殆ど分解させるこ
となく分離でき、高い収率、かつ高純度で目的の(R)
−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステ
ルを得る方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の原料である、粗(R)−
4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステル
は、炭素数1〜10、好ましくは1〜4のの直鎖又は分
岐鎖状のアルキルのエステルである。これらはそれぞれ
対応する(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低
級アルキルエステルを常法によりシアノ化後、抽出し、
必要であれば、この抽出液を濃縮して得ることができ
る。このようにして得た粗(R)−4−シアノ−3−ヒ
ドロキシ酪酸低級アルキルエステルの溶液中には、下記
に示すような物質、すなわち、シアノ化反応の未反応原
料である(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低
級アルキルエステル、ヒドロキシアクリレ−ト、シアノ
アクリレ−ト、3−シアノブチロラクトン、3−ヒドロ
キシブチロラクトン、γ−クロトノラクトン、3−シア
ノ−4−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステル、3,4
−ジシアノ酪酸低級アルキルエステル、その他組成不明
の高沸分(シアン化合物の重合物と推測される)、抽出
溶媒等が含まれる。
【0009】
【化2】
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】具体的には、(S)−4−ハロゲノ−3−
ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルのハロゲンとして
は、塩素が好ましいが、臭素やヨウ素でも良い。シアノ
化剤としては、例えばアルカリ金属シアン化物、アルカ
リ土類金属シアン化物が用いられる。中でも、一般的な
シアン化物である青酸ナトリウム(青酸ソーダ)、青酸
カリウム(青酸カリ)が用いられ、安価な青酸ソーダが
好適に用いられる。シアノ化反応の溶媒はエタノール、
水、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチル
スルホキシド、テトラヒドロフラン等、及びこれらの混
合物が用いられるが、中でも水は安価であり、水にあま
り溶解しない有機溶媒での抽出が可能になるので好適で
ある。シアノ化反応の温度は、20℃から溶媒の沸点の
範囲で生産効率を考慮して適宜選択されるが、水溶媒の
場合には70℃から還流温度が好ましい。シアノ化反応
の好適な実施形態は、(S)−4−ハロゲノ−3−ヒド
ロキシ酪酸低級アルキルエステルの濃度が、5から40
重量%になるように水を添加し、約80℃に昇温後、撹
拌下に青酸ソーダの水溶液を滴下して行われる。反応は
比較的早く進行するが、滴下終了後、0から10時間の
範囲で熟成してもよい。
【0013】抽出工程は、反応に使用した溶媒の貧溶媒
を使用するが、反応溶媒が水の場合は、水にあまり溶解
せず、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級ア
ルキルエステルをよく溶解する有機溶媒を使用する。具
体的な有機溶媒としては酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢
酸低級アルキルエステル類、塩化メチレン、クロロホル
ム等のハロゲン化炭化水素類、ジブチルエーテル等のエ
ーテル類及び、これらの混合物が用いられる。抽出操作
は抽出効率を上げるため、これらの抽出溶媒を添加する
前に、反応液を有る程度濃縮しても良いし、あるいは塩
析による抽出効率の向上を図っても良い。特に、反応溶
媒が水とエチルアルコ−ルの様な混合溶媒の時には、抽
出効率を上げるため、予め、低沸点のエチルアルコ−ル
を蒸発させて除いた後、抽出溶媒を添加するのが好適で
ある。
【0014】抽出操作の後に必要に応じて濃縮操作を行
う。濃縮操作は常圧下、もしくは減圧下に20℃から抽
出液の還流温度の範囲に加熱して行うことができる。濃
縮の程度は全体の生産性を考慮して、0から100%の
範囲で適宜選択することができるが、蒸留工程の生産性
を考えれば、抽出に用いた有機溶媒が全体の10重量%
以下、好適にはほぼ完全になくなるまで濃縮することが
好ましい。このようにして得た濃縮物を本発明における
蒸留に供する。
【0015】本発明においては蒸留時に、10Torr
での沸点が50℃以上160℃以下の範囲である溶剤を
添加することを特徴とする。このような溶剤を使用する
ことにより、一種の水蒸気蒸留のように、溶剤の蒸気圧
と、(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級ア
ルキルエステルの蒸気圧の和が、蒸留時の運転圧力とな
ったときに両者が留出するため、効果的に留出温度を低
下させることができるので、(S)−4−ハロゲノ−3
−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの熱分解を防ぐ
ことができるというものである。該溶剤としては、蒸留
中に(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アル
キルエステルや(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ
酪酸低級アルキルエステルと反応しない物であれば特に
限定することなく用いることができる。このような溶剤
の具体例としては、デカン、ウンデカン、ドデカン、ト
リデカン、テトラデカン、ペンタデカン等の脂肪族炭化
水素類、1−エチルナフタレン、2−エチルナフタレ
ン、ビフェニル、1,2−ジメチルナフタレン等の芳香
族炭化水素類、o−ジクロロベンゼン、1−クロロナフ
タレン等のハロゲン化炭化水素類、カテコール、p−イ
ソプロピルベンジルアルコール、3,4−キシレノール
等のアルコール類、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸エチル、
グルタル酸ジエチル等のエステル類、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール等の多価アルコール類、ジフ
ェニルエーテル等のエーテル類、ニトロトルエン、4−
ニトロ−m−キシレン等のニトロ化炭化水素類、無水コ
ハク酸等の酸無水物類、ホルムアミド、アセトアミド等
のアミド類等が挙げられる。
【0016】これらのうち、同一温度条件下で、(S)
−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエス
テルの蒸気圧よりも、10から20Torr高いか、も
しくは低い蒸気圧を有する溶剤を用いる場合には、該溶
剤の留出に同伴する(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロ
キシ酪酸低級アルキルエステルの留出量が多いので有利
である。また、溶剤によっては、共沸することにより留
出温度の低温化を図ることもできる。
【0017】更に、25℃における添加溶剤と(S)−
4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステ
ルの相互溶解度、すなわち添加溶剤に対する(S)−4
−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステル
の溶解度又は(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪
酸低級アルキルエステルに対する該溶剤の溶解度が10
重量%以下であるような溶剤を用いることによって、留
出液が溶剤相と(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ
酪酸低級アルキルエステルが主成分である相に分液し、
それぞれの相に分離後に、溶剤相は蒸留工程へ、(S)
−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエス
テルはシアノ化反応へそれぞれリサイクル使用できるた
め有利である。特に、相互溶解度がそれぞれ5重量%以
下の場合には、溶解ロスが少なくなるので好適である。
【0018】これらの溶剤としては、前記の溶剤のう
ち、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化
炭化水素類等が挙げられる。中でも、脂肪族炭化水素類
は、(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級ア
ルキルエステルの分解で発生する水や塩化水素に対して
安定であるため、好適に用いられる。特に、n−テトラ
デカンを用いる場合には、その使用量が少量ですみ、且
つ、留出液がn−テトラデカン相と(S)−4−ハロゲ
ノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルが主成分
である相に分液するので、それぞれを分液後、n−テト
ラデカン相は本蒸留工程へ、(S)−4−ハロゲノ−3
−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルはシアノ化へリ
サイクル使用することができるため好適に用いられる。
【0019】該溶剤の使用量は、用いる溶剤によりその
蒸気圧が変わるので、溶剤の種類により適宜選択して用
いることができるが、蒸留の生産性を考慮すれば、その
使用量は通常蒸留する対象物(原液)の全重量に対し、
0.01重量倍から10重量倍の範囲である。溶剤の使
用量がこれらの範囲よりも少ない場合には(S)−4−
ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステル留
出時の温度が高くなるため、熱分解による塩化水素や水
が発生し、それが、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキ
シ酪酸低級アルキルエステルの分解を誘発し、蒸留収率
の低下を招くので好ましくない。また、使用量がこの範
囲よりも多い場合には、該溶剤を留出させるために過剰
の熱エネルギーを加える必要があり、経済的ではない。
【0020】該溶剤は、蒸留前に予め添加しておいても
良いし、必要で有れば蒸留中に加熱器を通してガス状、
もしくは液状で蒸留塔に供給することができる。本発明
における蒸留は、常圧下で実施することもできるが、減
圧下で行う方が、留出温度を下げることができるので好
ましい。また、回分蒸留でも、連続蒸留でも実施可能で
ある。蒸留塔の段数は、使用する溶剤により単蒸留とす
ることもできるが、通常は1段以上20段以下、好まし
くは1〜10段の範囲で選択される。段数が20段より
も多い場合には、塔の圧力損失による留出温度の上昇を
招き、(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級
アルキルエステルの熱分解を誘発するので好ましくな
い。還流比は0以上30以下の範囲で適宜選択すること
ができるが、この範囲よりも大きくしても、加熱時間が
長くなるだけであり、実際的では無い。塔の充填剤とし
ては、なるべく圧力損失の少ない物を適宜選択して用い
ることができる。特にカ−ボン製の規則充填物を使用す
る場合には、塩化水素に対する耐腐食性もあり、圧力損
失も少ないので有利である。
【0021】以上のようにして熱安定性の低い(S)−
4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステ
ルは(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アル
キルエステルと低温で分離可能であるが、(S)−4−
ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルと
の分離の前、もしくは(S)−4−ハロゲノ−3−ヒド
ロキシ酪酸低級アルキルエステルとの分離の後に、シア
ノ化反応で生成する、組成不明(恐らくシアン化合物の
重合物と思われる)の高沸物を除去することが好まし
い。
【0022】(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪
酸低級アルキルエステルと、(R)−4−シアノ−3−
ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの分離前に除去を
行う場合には、まず、単蒸留で高沸物を除去した後、
(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキ
ルエステルを本発明の方法にて分離後、更に単蒸留にて
(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキル
エステルを留出させる方法等が採用される。また、
(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキ
ルエステルと(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸
低級アルキルエステルを分離後に高沸分を分離させる実
施形態は、まず、本発明の方法にて(S)−4−ハロゲ
ノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルを分離
後、単蒸留にて高沸分を分離し、その後、必要で有れば
更に精留して(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸
低級アルキルエステルを留出させる等の方法が採用され
る。これらいずれの方法をも採用可能であるが、高沸分
の存在下、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低
級アルキルエステルを150℃以上の温度にすると、留
出する(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級ア
ルキルエステルに原因不明の着色が見られるので、着色
が気になる場合には、高沸分との分離は150℃以下の
温度で実施するのが好ましい。
【0023】本発明においては以上のようにして、
(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキ
ルエステルを単独で留出させる場合に比べて、留出温度
を著しく低下させることができるので、(S)−4−ハ
ロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの熱
分解を効果的に抑制できるのである。また、溶剤の種類
によっては溶剤そのもの、及び、(S)−4−ハロゲノ
−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルのリサイク
ル使用が可能なため、工業的に極めて有利に(R)−4
−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルを
製造することができる。(S)−4−ハロゲノ−3−ヒ
ドロキシ酪酸低級アルキルエステルと、(R)−4−シ
アノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルを分離
する蒸留は圧力 0.1〜10Torr、温度 50〜
160℃の条件下、好ましくは圧力3〜5Torr、温
度80〜160℃の条件下で行われる。目的とする
(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキル
エステルは、(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪
酸低級アルキルエステルや、シアノ反応で生成する高沸
分を分離した後、圧力 1〜10Torr、温度100
〜190℃の条件下で留出させて得ることができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により、本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 (実施例1)(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸
エチルを青酸ソーダにてシアノ化後、酢酸エチルにて抽
出し、これを濃縮して得た粗(R)−4−シアノ−3−
ヒドロキシ酪酸エチル溶液を、圧力 1〜10Tor
r、温度145℃以下の条件下に単蒸留し、シアノ化で
生成した高沸分を除去した。引き続き、(S)−4−ク
ロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチルを52.5g、(R)
−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸エチルを435g、
ヒドロキシアクリレ−トを12.5g,3−シアノブチ
ロラクトンを2.5g、3−シアノ−4−ヒドロキシ酪
酸エチルを0.9g、3−ヒドロキシブチロラクトンを
3.1g、3,4−ジシアノ酪酸エチルを0.8g、高
沸分を1.4g含有する溶液に、n−テトラデカンを1
00g添加し、5段のオルダーショー型蒸留塔を用い
て、還流比ゼロ、圧力3Torrでの回分蒸留を実施し
た。
【0025】その結果、全仕込み量に対して29重量%
留出時にn−テトラデカンと(S)−4−クロロ−3−
ヒドロキシ酪酸エチルは全量留出し、留出液は二層に分
液した(上層:n−テトラデカン相、下層:(S)−4
−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチル相)。上層は次の
蒸留時に、下層はシアノ化反応へリサイクルして使用し
た。
【0026】(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸
エチルは釜内温度が110℃〜120℃で殆どが留出
し、熱分解は認められなかった。全仕込み量の30.7
重量%留出時点で蒸留を停止し、釜内の各成分の濃度を
測定したが、(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸
エチル及び、n−テトラデカンは全量留出し、(R)−
4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸エチルは濃度97.5
重量%まで精製されていた。蒸留収率は93%であっ
た。
【0027】(実施例2)実施例1で留出したn−テト
ラデカンをリサイクル使用した他は実施例1と同様にし
て蒸留を行ったところ、(S)−4−クロロ−3−ヒド
ロキシ酪酸エチルの分解は認められず、蒸留収率93%
で、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸エチルを
得た。
【0028】(実施例3)溶剤として、o−ジクロロベ
ンゼンを247g使用して単蒸留とした以外は実施例1
と同様にして蒸留を行い、96%の収率で、(R)−4
−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸エチルを得た。(R)−
4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸エチルは濃度94.2
重量%まで精製されていた。(S)−4−クロロ−3−
ヒドロキシ酪酸エチルの分解は認められなかった。
【0029】(実施例4)溶剤として、n−トリデカン
を203g使用した以外は実施例1と同様にして蒸留を
行ったところ、(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪
酸エチルの分解は認められず、98%の収率で(R)−
4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸エチルを得た。(R)
−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸エチルは濃度 9
2.3重量%まで精製されていた。
【0030】(比較例1)(S)−4−クロロ−3−ヒ
ドロキシ酪酸エチルを57.6g、(R)−4−シアノ
−3−ヒドロキシ酪酸エチルを483.8g、ヒドロキ
シアクリレ−トを13.5g、3−シアノブチロラクト
ンを2.8g、3−シアノ−4−ヒドロキシ酪酸エチル
を1.0g、3−ヒドロキシブチロラクトンを3.4
g、3,4−ジシアノ酪酸エチルを0.8g、高沸分を
1.3g含有する溶液を、n−テトラデカンを添加しな
かったこと以外は実施例1と同様にして蒸留を行った。
その結果、(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エ
チル留出時の釜内温度は留出初期で140℃、留出終期
には151℃まで上昇した。その結果、(S)−4−ク
ロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチルの約10%が分解し、
(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸エチルの蒸留
収率は82%であった。
【0031】(比較例2)(S)−4−クロロ−3−ヒ
ドロキシ酪酸エチルを29.1g、(R)−4−シアノ
−3−ヒドロキシ酪酸エチルを204.3g、ヒドロキ
シアクリレ−トを7.9g、3−シアノブチロラクトン
を0.5g、3−シアノ−4−ヒドロキシ酪酸エチルを
1.5g、3−ヒドロキシブチロラクトンを1.0g、
3,4−ジシアノ酪酸エチルを0.5g、高沸分を8.
4g含有する溶液を、蒸留圧力を10Torrとし、高
沸分を予め除外しなかった以外は比較例1と同様にして
蒸留を行った。
【0032】その結果、(S)−4−クロロ−3−ヒド
ロキシ酪酸エチル留出時の釜内温度は、留出終期には1
65℃まで上昇した。その結果、(S)−4−クロロ−
3−ヒドロキシ酪酸エチルの約25%が分解し、(R)
−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸エチルの収率は80
%程度であった。また、(S)−4−クロロ−3−ヒド
ロキシ酪酸エチル留出時に分解ガスの発生によるフラッ
ディングが観察され、更に、(R)−4−シアノ−3−
ヒドロキシ酪酸エチルには原因不明の着色が見うけられ
た。
【0033】(比較例3)(S)−4−クロロ−3−ヒ
ドロキシ酪酸エチルを29g、(R)−4−シアノ−3
−ヒドロキシ酪酸エチルを206g、高沸分を19g含
有する溶液を、蒸留圧力を20Torrとした以外は比
較例2と同様にして蒸留を行った。その結果、(S)−
4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチル留出時の釜内温
度は、留出終期には181℃まで上昇した。その結果、
(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチルの約4
0%が分解し、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪
酸エチルの収率は80%程度であった。また、比較例2
と同様に(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチ
ル留出時に、分解ガスの発生による激しいフラッディン
グが観察され、更に、(R)−4−シアノ−3−ヒドロ
キシ酪酸エチルには原因不明の着色が見うけられた。
【0034】
【発明の効果】本発明においては、(S)−4−ハロゲ
ノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルをシアノ
化後、抽出、濃縮することにより得られる、粗(R)−
4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステル
を蒸留して精製する際に、10Torrでの沸点が50
℃以上160℃以下の範囲である溶剤を添加することに
より、(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級
アルキルエステルの熱分解が殆ど無いようにして、高純
度の(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アル
キルエステルを高収率で得ることができる。更に、溶剤
を選択することにより、留出液を分液するだけで、溶剤
は蒸留工程へ、(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ
酪酸低級アルキルエステルはシアノ化工程へリサイクル
使用することができるので、経済的且つ、工業的規模
で、(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アル
キルエステルを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北井 三正 岡山県倉敷市潮通3丁目10番地 三菱化学 株式会社水島事業所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪
    酸低級アルキルエステル(低級アルキル基の炭素数は1
    〜10)にシアノ化反応を行い、生成した粗(R)−4−
    シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルを蒸
    留して精製する際に、10Torrでの沸点が50℃以
    上160℃以下の範囲である溶剤の存在下蒸留すること
    を特徴とする(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸
    低級アルキルエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪
    酸低級アルキルエステルにシアノ化反応を行い、生成し
    た粗(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アル
    キルエステルを蒸留して精製する際に、10Torrで
    の沸点が50℃以上160℃以下の範囲であり、且つ、
    (S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキ
    ルエステルとの25℃における相互溶解度[溶剤の
    (S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキ
    ルエステルに対する溶解度又は(S)−4−ハロゲノ−
    3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの溶剤に対す
    る溶解度]が10重量%以下である溶剤の存在下蒸留を
    行うことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪
    酸低級アルキルエステルと蒸留の際に使用する溶剤が留
    出した時点で、留出液を分液し、(S)−4−ハロゲノ
    −3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステル相をシアノ
    化反応に、溶剤相を蒸留工程にリサイクル使用すること
    を特徴とする、請求項2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】リサイクルする(S)−4−ハロゲノ−3
    −ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステル相中の溶剤濃度
    が5重量%以下であることを特徴とする請求項3に記載
    の製造方法。
  5. 【請求項5】リサイクルする溶剤相中の、(S)−4−
    ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの
    濃度が5重量%以下であることを特徴とする請求項3に
    記載の製造方法。
  6. 【請求項6】(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪
    酸低級アルキルエステルにシアノ化反応を行い、生成し
    た粗(R)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アル
    キルエステル溶液を蒸留して精製する際に、10Tor
    rでの沸点が50℃以上160℃以下の範囲であり、且
    つ、(S)−4−ハロゲノ−3−ヒドロキシ酪酸低級ア
    ルキルエステルと共沸する溶剤の存在下蒸留を行うこと
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方
    法。
  7. 【請求項7】蒸留の際に使用する溶剤がn−テトラデカ
    ンであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか
    に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】蒸留の際に使用する溶剤の使用量が、蒸留
    を行う対象物全重量に対し、0.01重量倍から10重
    量倍の範囲であることを特徴とする請求項1ないし7の
    いずれかに記載の製造方法。
  9. 【請求項9】蒸留が0.1Torr〜10Torrの圧力で、温度が5
    0℃〜160℃の条件下で行われる、請求項1に記載の製造
    方法。
JP25480497A 1996-12-18 1997-09-19 (r)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの製造方法 Pending JPH10231278A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25480497A JPH10231278A (ja) 1996-12-18 1997-09-19 (r)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-338206 1996-12-18
JP33820696 1996-12-18
JP25480497A JPH10231278A (ja) 1996-12-18 1997-09-19 (r)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10231278A true JPH10231278A (ja) 1998-09-02

Family

ID=26541855

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25480497A Pending JPH10231278A (ja) 1996-12-18 1997-09-19 (r)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10231278A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003038193A (ja) * 2001-07-30 2003-02-12 Sumitomo Chem Co Ltd (r)−4−シアノ−3−ヒドロキシブタン酸エステルの製造法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003038193A (ja) * 2001-07-30 2003-02-12 Sumitomo Chem Co Ltd (r)−4−シアノ−3−ヒドロキシブタン酸エステルの製造法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5908953A (en) Method for producing (R)-4-cyano-3-hydroxybutyric acid lower alkyl ester
JP3315222B2 (ja) α−フルオロ−β−ジカルボニル化合物の製造方法
JPH10231278A (ja) (r)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの製造方法
KR920703503A (ko) 공비증류에 의해 촉진된 비닐기 전이 기술
EP0943600B1 (en) Processes for the preparation of dicarboxylic acid monoesters
JPS597136A (ja) マロン酸エステルの製法
US6552217B2 (en) Process for the preparation of alkyl 1-methylcyclopropanecarboxylate
JP3159537B2 (ja) 2−フルオロシクロプロパンカルボン酸の製法
US7220878B2 (en) Method of purifying and separating 2-fluoro-3-oxoalkylcarboxylic acid ester
JP2003335746A (ja) シアノ化化合物の製造方法
JPS604145A (ja) 4−フルオロフエノ−ルの精製方法
US6777576B2 (en) Production method of 2-cyclohexyl-2-hydroxy-2-phenylacetic acid intermediate therefor and production method thereof
JP2003335745A (ja) シアノ化化合物の製造方法
JP3777407B2 (ja) カルボン酸誘導体の製造法
JPH06122654A (ja) 高光学純度のβ,β,β−トリフルオロ乳酸エステル化合物の製造方法
US6852885B2 (en) Production method of high purity organic compound
JPH11228491A (ja) 2−フルオロシクロプロパンカルボン酸のシス/トランス異性体混合物の分離方法
JP2001114738A (ja) (r)−4−シアノ−3−ヒドロキシ酪酸低級アルキルエステルの製造方法
US20040077898A1 (en) Process for preparing alkyladamantyl esters and compositions
JP2003055329A (ja) シアノ化化合物の製造方法
JPH059171A (ja) 光学活性カルボン酸の蒸留法
JPH0710824A (ja) 2−シアノアセトキシ−プロピオン酸エステルの製法
JP2002187870A (ja) クエン酸エステル類の製造方法
Wilkening et al. A Simple Propellane Synthesis
JPH08245514A (ja) 2−アリール−2−クロルマロン酸ジエステルの製法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060328

A521 Written amendment

Effective date: 20060518

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080408