JPH10231195A - ルチル単結晶の育成方法 - Google Patents

ルチル単結晶の育成方法

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JPH10231195A
JPH10231195A JP5098997A JP5098997A JPH10231195A JP H10231195 A JPH10231195 A JP H10231195A JP 5098997 A JP5098997 A JP 5098997A JP 5098997 A JP5098997 A JP 5098997A JP H10231195 A JPH10231195 A JP H10231195A
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JP
Japan
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single crystal
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crystal
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width
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JP5098997A
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English (en)
Inventor
Akio Takahashi
明夫 高橋
Toshimitsu Inagaki
利光 稲垣
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FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B13/00Single-crystal growth by zone-melting; Refining by zone-melting
    • C30B13/16Heating of the molten zone
    • C30B13/22Heating of the molten zone by irradiation or electric discharge

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 育成するルチル単結晶の品質を向上させ、安
定に育成できるようにする。 【解決手段】 回転楕円面鏡の一方の焦点位置に熱源と
なる赤外線ランプを配置し、原料棒と種結晶との間に形
成される溶融帯部を他方の焦点位置に配置する赤外線集
中加熱式フローティングゾーン法によるルチル単結晶の
育成方法である。ここで育成中、育成される単結晶30
の直径Dに対する溶融帯部24の幅(原料棒16と単結
晶30との距離)Wを75%以下に維持し続けるように
制御する。特に、赤外線ランプとしてフィラメント径が
11mmφ以下のものを使用し、育成される単結晶の直径
に対する溶融帯部の幅を70%以下に小さく維持し続け
るのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外線集中加熱炉
を用いフローティングゾーン法(浮遊帯溶融法)によっ
てルチル単結晶を育成する方法に関し、更に詳しく述べ
ると、育成中に、育成される単結晶の直径に対する溶融
帯部の幅(原料棒と単結晶との間の距離)を75%以下
に制御し続けることにより、単結晶の品質を向上させ、
且つ安定に育成できるようにしたルチル単結晶の育成方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ルチル単結晶は酸化チタン(TiO2
の単結晶であり、光アイソレータ等に組み込む高精度光
学部品として注目されている材料の一つである。光学部
品としてのルチル単結晶は、高品質でなければならず、
且つ安定に育成できることが肝要である。
【0003】ところで単結晶の育成方法の一つにフロー
ティングゾーン法がある。ルチル単結晶の育成方法とし
ては、回転楕円面鏡を用いた赤外線集中加熱炉を用いる
方法がある。これは、回転楕円面鏡の一方の焦点位置に
熱源となる赤外線ランプを配置し、原料棒と種結晶との
間に形成される溶融帯部を他方の焦点位置に配置するよ
うに構成されている。赤外線ランプから輻射された赤外
線が、回転楕円面鏡によって反射されて原料棒を集中加
熱して溶融帯部を形成し、原料棒を移動することで単結
晶を育成することができる。
【0004】原理的には上記の方法でルチル単結晶を育
成できるが、高品質の単結晶を得るためには、様々な方
法が試みられている。例えば特公平2−5720号公報
の記載によれば、融液の固化に際して1種類だけの結晶
相を晶出することが必要であるとし、そのためには融液
から結晶を育成するに際して、結晶成長における雰囲気
中の酸素分圧を3×10-2気圧以下の範囲に保てばよい
としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の育成管
理方法(雰囲気の制御)のみでは、必ずしも高品質の単
結晶が得られるとは限らず、実際には育成した結晶品質
にバラツキがあり、その結果は出炉した単結晶を加工し
て評価するまでは分からなかった。そこで、高品質のル
チル単結晶を安定に育成できる方法の開発が強く求めら
れている。
【0006】本発明の目的は、結晶品質を向上させ、安
定に育成できるルチル単結晶の育成方法を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転楕円面鏡
の一方の焦点位置に熱源となる赤外線ランプを配置し、
原料棒と種結晶との間に形成される溶融帯部を他方の焦
点位置に配置する赤外線集中加熱式フローティングゾー
ン法によるルチル単結晶の育成方法である。ここで本発
明では、育成中、育成される単結晶の直径に対する溶融
帯部の幅(原料棒と単結晶との距離)を75%以下に維
持し続けるように構成されており、この点に特徴があ
る。
【0008】溶融帯部の幅の制御は、赤外線ランプに印
加するランプ電圧の調整で行うことができ、ランプ電圧
を高くすると溶融帯部の幅は広がり、逆にランプ電圧を
低くすると狭くなる。また溶融帯部の幅は、使用する赤
外線ランプのフィラメント径によっても変わる。フィラ
メント径の小さい赤外線ランプを使用した方が、赤外線
が集中するために溶融帯部の幅を狭くし易い。そこで、
赤外線ランプとしてフィラメント径が14mmφ以下のも
のを使用するのがよい。特に、赤外線ランプとしてフィ
ラメント径が11mmφ以下のものを使用し、育成される
単結晶の直径に対する溶融帯部の幅を70%以下に小さ
く維持し続けるのが好ましい。
【0009】一般に、単結晶の育成における結晶と溶融
帯部との界面形状(いわゆる固液界面形状)は、結晶品
質を左右する大切なパラメータとされている。しかし、
フローティングゾーン法によるルチル単結晶の育成にお
いて、固液界面形状に関する報告は見当たらない。本発
明者等が種々実験を行った結果、育成される単結晶の直
径に対する溶融帯部の幅が、固液界面形状に影響を及ぼ
すことが分かった。即ち、育成される単結晶の直径に対
する溶融帯部の幅を75%以下に制御すると、固液界面
形状が溶融帯部に対して適度の凸状態となる。すると、
育成する程に結晶周囲で発生する欠陥が結晶外部に向か
って進行し、結果として良質な結晶が得られ、出炉する
結晶の品質は安定化した。因に、逆に固液界面形状が溶
融帯部に対し凹状態であると、育成する程に結晶周囲で
発生する欠陥が結晶内部に向かって進行してしまい、結
果として良質な結晶が得られないのである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用する赤外線集中加熱
式フローティングゾーン法単結晶育成装置の一例を図1
に示す。炉本体は回転楕円面鏡10を有し、その一方の
焦点位置に熱源となる赤外線ランプ(ハロゲンランプ)
12を配置し、他方の焦点位置を貫くように石英管14
を挿通する。該石英管14内には、原料棒16と種結晶
18を組み込む。原料棒16は上部回転駆動機構20か
ら吊設されて所定の速度で所定の向きに回転できるよう
になっており、種結晶18も下部回転駆動機構22に取
り付けられて所定の速度で所定の向きに回転できるよう
になっている。
【0011】この装置では、一方の焦点位置にある赤外
線ランプ12から輻射された赤外線が、回転楕円面鏡1
0で反射されて他方の焦点位置に集中し、それによって
原料棒16の下端部が加熱溶融されて溶融帯部24とな
る。溶融帯部24の下端は種結晶18に接する。そして
原料棒16及び種結晶18を互いに逆方向に回転させる
と共にそれら全体をゆっくりと下方に移動させることに
より、種結晶18上に単結晶が成長し続ける。溶融帯部
24の状態は、レンズ26を通してスクリーン28に投
影され、外部から常時観察できるようになっている。ま
た石英管14の内部は、下部回転機構22の部分から上
部回転機構20の部分へと所定の雰囲気ガスを通すこと
で、単結晶育成雰囲気は自由に制御できるようになって
いる。
【0012】図2は、単結晶育成中の原料棒16と溶融
帯部24と育成された単結晶30の状態を示している。
本発明では、図2に示すように、育成された単結晶30
の直径をD、溶融帯部24の幅(原料棒16と単結晶3
0の間の距離)をWとしたとき、W/D≦0.75(即
ち、単結晶の直径Dに対する溶融帯部の幅Wが75%以
下)となるように制御する。この制御は、赤外線ランプ
12に印加するランプ電圧を制御することで行える。
【0013】また前記W/Dを更に小さくするには、赤
外線ランプを適当なものに交換するのが好ましい。赤外
線集中加熱炉に用いられている赤外線ランプの概略を図
3に示す。ランプ本体40の内部にはフィラメント42
が収められているが、このフィラメント42は、螺旋状
に巻いた線材を更に螺旋状に成形するような二重の螺旋
構造となっている。その外側の大きな螺旋の径をフィラ
メント径dとすると、フィラメント径dが小さい赤外線
ランプを使用する方が望ましい。一般的にはd=14mm
φ程度の赤外線ランプが使用されていたが、前記単結晶
の直径D/溶融帯部の幅Wを更に小さく、例えばW/D
≦0.70とするには、d≦11mmφの赤外線ランプを
使用するのが望ましい。これによって単結晶を安定に育
成することが可能となる。
【0014】
【実施例】市販のTiO2 (99.99%)粉末を1.
5t/cm2 の静水圧で直径14mmφの棒状にラバープレ
ス成形し、1600℃の酸素中で焼結した。これを図1
に示すような回転楕円面鏡を用いた赤外線集光加熱式フ
ローティングゾーン法による単結晶製造装置に原料棒と
して装填し、別に準備したルチル単結晶を種結晶として
装填した。
【0015】育成条件は次の通りである。原料棒及び種
結晶は、回転方向が互いに逆方向で回転速度がそれぞれ
25rpm となるようにし、結晶成長速度は5mm/時、雰
囲気は酸素濃度200ppm とした。また育成される結晶
径が12mmφとなるため、育成中の溶融帯部の幅が8.
4mmとなるよう赤外線ランプに印加するランプ電圧を調
節し育成した。得られた単結晶は、850℃で1週間、
酸素中で焼鈍した。これによって黄色を帯びた透明な結
晶体を得た。この単結晶体から成長方向及びそれに垂直
な方向に平行な面を持つ試料を切り出し、光学研磨を施
した上、偏光顕微鏡で調べたところ、歪みや気泡などが
検出されず、サブグレイン組織(結晶方位が比較的揃っ
た直径数百μm〜数mm程度の結晶粒の集合体となってい
る組織)も非常に少ない(従って、結晶粒界が少なく、
異なる結晶相の割合(面積比)が少ない)高品質のルチ
ル単結晶であることが明らかになった。
【0016】次に同様の方法により、育成する単結晶の
直径に対して溶融体部の幅がそれぞれ75%、80%、
85%となるように制御して単結晶の育成を行ったとこ
ろ、溶融体部の幅が広がるにつれてサブグレイン組織を
多く含む結晶が出炉する確率が上がっていった。また8
6%を超えると育成が不可能になった。実験の結果を表
1に示す。
【0017】単結晶育成中、溶融帯部は、融液の表面張
力によって保形されている。また融液には重力が作用し
ているため、振動などが加わると融液は零れ易い。単結
晶の直径に対する溶融帯部の幅の割合が大きくなると育
成が困難になるのは、融液の量も多くなり、それだけ不
安定となって僅かな振動が作用しても融液が零れてしま
い、融液を所定の形状に保つのが困難になるためであ
る。
【0018】
【表1】
【0019】表1からも分かるように、特に、単結晶の
直径に対する溶融帯部の幅を70%以下とし、ランプフ
ィラメント径が11mmφといった小さい赤外線ランプを
使用すると、結晶中のサブグレイン占有率が非常に小さ
くなり、しかも育成が安定に行えた。
【0020】なお溶融帯部の幅が75%以下の場合につ
いて、単結晶育成中に、故意に振動を与えて溶融帯部の
融液を零して単結晶の固液界面形状を観察したところ、
明らかに溶融帯部に対して凸状態(図2で点線sで示す
ような状態)となっていることが確認できた。
【0021】上記の実施例ではランプフィラメント径を
14mmφと11mmφの2種類で行ったが、表1の結果か
らも分かるように、ランプフィラメント径が更に小さい
赤外線ランプを使用すれば溶融帯部の幅の割合を更に小
さくしても単結晶の育成を安定に行えると考えられ、そ
れによってサブグレイン占有率の更に小さな良品質のル
チル単結晶が得られるものと予測される。
【0022】なお上記の実施例は1個の回転楕円面鏡を
用いた単楕円形の加熱炉を用いているが、2個の回転楕
円面鏡を組み合わせた双楕円形の加熱炉を用いてもよい
ことは言うまでもない。
【0023】
【発明の効果】本発明は上記のように、育成されるルチ
ル単結晶の直径に対する溶融帯部の幅を75%以下に制
御しつつ単結晶を育成する方法であるから、サブグレイ
ンなどの少ない高品質のルチル単結晶を安定に育成する
ことが可能となり、高精密光学部品の製造の歩留りが向
上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】赤外線集中加熱式フローティングゾーン法によ
る単結晶育成装置の一例を示す説明図。
【図2】育成中の単結晶と溶融帯部と原料棒を示す説明
図。
【図3】ランプフィラメントの説明図。
【符号の説明】
10 回転楕円面鏡 12 赤外線ランプ 14 石英管 16 原料棒 18 種結晶 24 溶融帯部 30 単結晶

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転楕円面鏡の一方の焦点位置に熱源と
    なる赤外線ランプを配置し、原料棒と種結晶との間に形
    成される溶融帯部を他方の焦点位置に配置する赤外線集
    中加熱式フローティングゾーン法によるルチル単結晶の
    育成方法において、 育成中、育成される単結晶の直径に対する溶融帯部の幅
    を75%以下に維持することを特徴とするルチル単結晶
    の育成方法。
  2. 【請求項2】 赤外線ランプとしてフィラメント径が1
    4mmφ以下のものを使用する請求項1記載のルチル単結
    晶の育成方法。
  3. 【請求項3】 赤外線ランプとしてフィラメント径が1
    1mmφ以下のものを使用し、育成中、育成される単結晶
    の直径に対する溶融帯部の幅を70%以下に維持し続け
    る請求項1記載のルチル単結晶の育成方法。
JP5098997A 1997-02-19 1997-02-19 ルチル単結晶の育成方法 Pending JPH10231195A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100414519B1 (ko) * 2001-10-26 2004-01-13 학교법인 한양학원 고압산소 하에서의 루틸 단결정 성장방법

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