JPH08208368A - 浮遊帯域溶融装置 - Google Patents

浮遊帯域溶融装置

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JPH08208368A
JPH08208368A JP946995A JP946995A JPH08208368A JP H08208368 A JPH08208368 A JP H08208368A JP 946995 A JP946995 A JP 946995A JP 946995 A JP946995 A JP 946995A JP H08208368 A JPH08208368 A JP H08208368A
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    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B13/00Single-crystal growth by zone-melting; Refining by zone-melting
    • C30B13/16Heating of the molten zone
    • C30B13/22Heating of the molten zone by irradiation or electric discharge
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 内面を反射面とした4つの回転楕円面反射鏡
(2)の一方の焦点に、赤外線(1)ランプを設けて、
他方の焦点上で反射面から反射した赤外線を集中して加
熱する赤外線集中加熱式の浮遊帯域溶融装置において、
赤外線ランプ(1)および回転楕円面反射鏡(2)を、
回転楕円面反射鏡の長軸方向に移動できる機能を有す
る。 【効果】 従来よりもはるかに大口径の大型単結晶の育
成が可能となり、また、従来まで、レーザー光を用いて
行われてきたファイバー単結晶育成についても、この装
置を適用することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、浮遊帯域溶融装置に
関するものである。さらに詳しくは、この発明は、単結
晶の育成や相平衡の研究などに有用な浮遊帯域溶融装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来から、赤外線集中加熱式
の浮遊帯域溶融装置が知られており、この赤外線集中加
熱式の浮遊帯域溶融装置は、(ア)坩堝を使用せずに試
料の溶融が行えること、(イ)雰囲気ガスを任意に選べ
ること、(ウ)浮遊帯域法を利用して種々の組成の単結
晶育成が行えること、(エ)浮遊帯域徐冷法による相平
衡研究が行えること、(オ)比較的少ない電力で高温度
が容易に得られること、等の利点があり、単結晶の育成
や相平衡の研究などのために広く利用されている。
【0003】このような従来の赤外線集中加熱式の浮遊
帯域溶融装置では、回転楕円面反射鏡を1個ないし2
個、もしくは4個使用し、これを用いてハロゲンランプ
もしくはクセノンランプの光を焦点位置に集め、その焦
点位置において高温を得て、単結晶育成などを行ってい
る。このような赤外線加熱式の浮遊帯域溶融装置では、
例えば、回転楕円面反射鏡を一個用いる場合には、回転
楕円面反射鏡の二つの焦点の片方の位置に赤外線ランプ
を設け、残りの焦点位置に溶融する試料を設けるように
設計されている。
【0004】また、例えば、二つ以上の回転楕円面反射
鏡を用いる場合にも基本的にはひとつの場合と同様に配
置されるが、この二つ以上の回転楕円面反射鏡を用いる
場合には、それぞれの回転楕円面反射鏡の片方の焦点位
置を共有させ、それぞれの赤外線ランプの光をこの共有
焦点位置に集めることにより、高温を得る構造となって
いる。
【0005】そして、このように設計された浮遊帯域溶
融装置においては、比較的高い集光効率が達成でき、比
較的高温が容易に得られるという利点があり、多くの酸
化物系、もしくは、金属間化合物の研究などに利用され
てきた。しかしながら、このような従来の浮遊帯域溶融
装置においては、回転楕円面反射鏡を用いている関係
上、フィラメントの形状がそのままの形状で集光される
ことはなく、さらには、赤外線ランプのフィラメントの
形状効果、赤外線ランプ管の形状効果、試料室による光
遮蔽効果等により、単結晶育成にとって最も重要な水平
面内の温度分布が、一定にならないという欠点があっ
た。 このような欠点のために、例えば、酸化物超伝導
体の開発においては、物質の本性を明らかにするために
単結晶の育成が望まれているものの、このような浮遊帯
域溶融装置を用いて、イットリウム、および、ビスマス
を含む一連の酸化物超伝導体単結晶に関する、本格的な
物性測定に耐えられる程度の大型の単結晶育成は、不可
能であった。
【0006】このような、良質単結晶育成にとって致命
的な上記の欠点を克服するために、ごく最近の浮遊帯域
溶融装置においては、原料棒および育成結晶(育成開始
時は、種子結晶)の両方に回転を加え、温度分布のゆら
ぎの効果を低減する工夫がとらされてきたが、あまり速
い回転を原料棒および育成結晶にかけると、遠心力が作
用し、従って、このような方法においても、良質な単結
晶を育成することは不可能であった。
【0007】この発明は、以上の通りの事情に鑑みてな
されたものであって、単結晶の水平面内の温度分布を一
定にすることを可能とする新しい浮遊帯域溶融装置を提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するために、内面を反射面とした4つの回転楕円
面反射鏡の一方の焦点に、赤外線ランプを設けて、他方
の焦点上で反射面から反射した赤外線を集中して加熱す
る赤外線集中加熱式の浮遊帯域溶融装置において、赤外
線ランプおよび回転楕円面反射鏡を、同時に、回転楕円
面反射鏡の長軸方向に移動できる機能を有したことを特
徴とする浮遊帯域溶融装置を提供する。
【0009】
【作用】すなわち、この発明は、赤外線集中加熱式の浮
遊帯域溶融装置における赤外線集中加熱部において、回
転楕円面反射鏡の位置と赤外線ランプの位置を同時に、
回転楕円面反射鏡の長軸方向に移動できる構造を持ち、
任意の直径の原料棒および種子棒に合致した均質な温度
分布が得られることを実現し、これによって、目的とす
る良質の単結晶育成を可能としている。
【0010】以下、実施例を示し、詳しくこの発明につ
いて説明する。
【0011】
【実施例】この発明による、浮遊帯域溶融装置は、例え
ば、図1に示したものをひとつの態様として示すことが
できる。この図1に例示したように、この発明の浮遊帯
域溶融装置は、赤外線ランプ(1)、回転楕円面反射鏡
(2)、原料棒(4)、原料棒支持部(7)、育成結晶
支持部(6)とともに、原料棒支持駆動部と育成結晶支
持駆動部(10)とを有し、赤外線ランプ(1)の光が
集中する点、すなわち試料溶融部(3)において、試料
が溶融される。
【0012】そして、試料室として透明石英管が装置さ
れてもいる。この構成においては、まず始めに、原料棒
支持部(7)に原料棒(4)を、育成結晶支持部(6)
に種子結晶(8)をセットし、各赤外線ランプ(1)を
それぞれ点灯し、徐々に赤外線ランプへの印加電圧を上
昇させ、原料棒(4)の先端部を溶かす。
【0013】このとき、原料棒(4)には回転は加えず
静止させておく。そして、原料棒(4)の先端が溶けた
ら、赤外線ランプ電圧を必要なだけ少し下げて、原料部
の先端部を固化させ、そして、ゆっくり原料棒(4)を
回転させてその溶融固化状態を観察し、溶融部が均質に
帯状に形成されるように、各回転楕円面反射鏡の位置と
赤外線ランプの位置を反射鏡(2)の長軸方向に制御す
る。
【0014】この回転楕円面反射鏡の位置と赤外線ラン
プの位置の制御は、位置制御装置(10)を用いること
により、各回転楕円面反射鏡の位置と赤外線ランプの位
置を、同時に楕円面鏡の長軸方向に移動させる。育成す
る物質によって赤外線の吸収能が異なることから、その
育成物質に合致した温度分布が得られるように、回転楕
円面反射鏡の位置と赤外線ランプの位置とを設定する。
【0015】回転楕円面反射鏡の位置と赤外線ランプの
位置とが決定されたら、再度、赤外線ランプの電圧を上
げ、原料棒(4)の先端部を溶融させる。原料棒(4)
および育成結晶支持部(16)に回転を与える。このと
き、溶融部(3)は、その表面張力によって落下しない
ように保持する。赤外線ランプ印加電圧を調整しなが
ら、原料棒(4)および育成結晶支持部(6)を同じ速
度でゆっくりと所定の速度で下方に移動させると、原料
棒(4)の溶解と、結晶の育成が継続され、単結晶の育
成が行われる。
【0016】このとき、水面内の温度分布が悪いと、い
くら育成結晶支持部(6)を回転させても、温度の不均
一な部分を通過するにつれて、結晶は育成と溶解が交互
に繰り返えされることになり、良質の単結晶は育成され
ない。この発明によれば、水平面内の温度分布は、単結
晶育成に関してほぼ理想的になっており、これにより良
質な単結晶の生成が可能となる。
【0017】一般的に、材料によって異なる赤外線の吸
収能、および、任意の直径の原料棒に対して、それぞれ
に最適な温度勾配条件に維持することは、従来の装置で
は、実際上、不可能であった。このことは、大口径単結
晶の育成や、逆に直径の極めて細いファイバー単結晶の
育成を行う場合に不都合が発生する。一般的に、浮遊帯
域溶融法は、形成された融液を試料自身に保持させる方
法であるから、融液の表面張力と融液の比重との相関関
係によって、安定的に育成を可能とする融液の量は制限
されてしまう。
【0018】一般的に、このような浮遊帯域溶融装置を
用いて、安定的に溶融状態を維持できる溶融液の垂直方
向の長さは、原料棒の直径と同じ長さと言われている。
したがって、大口径の単結晶育成には、それだけ大量の
融液を保持しなくてはならないが、溶融液の保持は、そ
の物質の表面張力に依存するから、自ずと限界があり、
それ以上の大口径単結晶を育成するには、温度勾配を急
峻にさせ、少量の溶融液ですむようにしなくてはならな
い。
【0019】この発明においは、このような条件を満足
させるために、遮蔽筒を用いること、すなわち、図2に
例示したように、試料室として設けられた石英管の外側
もしくは内側に、円筒状の遮蔽筒(11)を設け、この
位置を調節することによって、溶融部(2)の垂直方向
の温度勾配を調整してもよい。もちろん、この発明にお
いては、このような遮蔽筒の使用と、前述の回転楕円面
反射鏡の位置と赤外線ランプの位置とを制御することと
を、併用することが望ましい。つまり、光源として用い
られた赤外線ランプのフィラメントから発せられる光
は、回転楕円面反射鏡によって集光されるが、集光効率
を上げるためには、できるだけ多くの光を集める必要が
あり、そうすると、必然的に溶融部の温度勾配は、緩や
かにならざるをえない。上述した遮蔽筒を用いて、図3
に示すように、斜め方向から入射される光を遮蔽する
と、温度勾配は、急峻にできるが、有効な光量が少なく
なり、最高温度が低くなって、試料の溶解が困難になっ
てしまう。
【0020】そこで、この発明においては、4個の反射
鏡の位置をその長軸方向に移動することによって、試料
の溶解に最適な集光位置を制御することとした。これに
よって直径が20mmを超える大口径の高融点単結晶が
容易に育成できるようになった。なお、一般的に、回転
楕円面反射鏡の位置を固定したままで、赤外線ランプの
フィラメント位置を制御しても、同様の効果は得られな
い。その理由は、フィラメント位置を正規の焦点位置か
らずらすことによって、集光される位置もさらに第二焦
点からずれてしまい、集光効率が悪くなるばかりではな
く、集光されたフィラメント像がぼけてしまい、温度が
下がると同時に、温度勾配が緩やかになってしまうから
である。
【0021】一方、直径が1〜2mm以下の細いファイ
バー単結晶を育成するには、細い直径の原料棒に見合っ
た、極めて少量の溶融液を形成させる必要があり、その
ためにも同様に、急峻な温度勾配が必要となる。この場
合には、回転楕円面反射鏡の位置と赤外線ランプの位置
の制御を正確に行うと同時に、遮蔽筒の位置制御を行う
ことによって、達成される。
【0022】この発明においては、この赤外線ランプに
は、ハロゲンランプ、クセノンランプなどを用いること
ができる。だた、赤外線ランプとして、クセノンランプ
を使用する場合には、別の工夫が必要となる。つまり、
クセノンランプは、ハロゲンランプと異なり、二つの電
極間で放電させて、光エネルギーを放出させる赤外線ラ
ンプであり、形成される光源は、小さいが、二つの電極
に遮られるので、実際に光りが放出される方向には制限
がある。
【0023】クセノンランプの放出特性に最も合致した
構成として、クセノンランプを回転楕円面反射鏡の長軸
にそって、回転楕円面反射鏡の焦点位置と赤外線ランプ
の光源を一致させるように水平に配置するのが、最も集
光効率がよく、かつ、単結晶育成に適した温度分布が得
られる。なお、この時、水平に配置されたクセノンラン
プの光源にあたるプラズマ炎が、対流によって上側に拡
がるのを抑止するために、ランンプの光源の下側で反射
鏡の外側に磁石を配置すると、プラズマ炎を所定の位置
に保持し、安定な温度分布を得るのに一層の効果があっ
た。
【0024】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、従来よりもはるかに大口径の大型単結晶の育成が
可能となり、また、従来まで、レーザー光を用いて行わ
れてきたファイバー単結晶育成についても、この装置を
適用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の構成を例示した要部概略図である。
【図2】遮蔽筒について例示した概要図である。
【図3】遮蔽筒のみの場合の問題点を示した概要図であ
る。
【符号の説明】
1 赤外線ランプ 2 回転楕円面反射鏡 3 溶融部 4 原料棒 5 育成結晶 6 育成結晶支持部 7 原料棒支持部 8 種子結晶 10 位置制御装置 11 遮蔽筒

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面を反射面とした4つの回転楕円面反射
    鏡の一方の焦点に、赤外線ランプを設けて、他方の焦点
    上で反射面から反射した赤外線を集中して加熱する赤外
    線集中加熱式の浮遊帯域溶融装置において、赤外線ラン
    プおよび回転楕円面反射鏡を、回転楕円面反射鏡の長軸
    方向に移動できる機能を有したことを特徴とする浮遊帯
    域溶融装置。
  2. 【請求項2】請求項1の浮遊帯域溶融装置において、回
    転楕円面反射鏡の片方の焦点位置に対して、上下に移動
    できる機能を有した円筒状の遮蔽筒を設けたことを特徴
    とする浮遊帯域溶融装置。
  3. 【請求項3】請求項1の浮遊帯域溶融装置において、赤
    外線ランプとして、クセノンランプを使用し、そのクセ
    ノンランプを水平に、かつ、回転楕円面反射鏡の長軸方
    向に配置したことを特徴とする浮遊帯域溶融装置。
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Cited By (3)

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