JP5181396B2 - 単結晶育成装置および単結晶育成方法 - Google Patents

単結晶育成装置および単結晶育成方法 Download PDF

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Description

本発明は、棒状試料の一部にレーザ光を照射して溶融帯域を作成し単結晶を育成する単結晶育成装置および単結晶育成方法に関し、詳しくは安定した結晶の育成の改良に関する。
一般に、これまで広く使用されてきた赤外線ランプ集中加熱式の浮遊帯域溶融装置は、
(i)坩堝を使用せずに試料の溶融が行なえること
(ii)雰囲気ガスを任意に選べること
(iii)浮遊帯域法を利用して種々の組成の単結晶育成が行なえること
(iv)浮遊帯域徐冷法による相平衡研究が行なえること
(v)比較的少ない電力で高温度が容易に得られること
等の利点があり、単結晶の育成や相平衡の研究などのために広く利用されている。
しかしながら、従来の赤外線ランプ集中加熱式の溶融帯域(フローティングゾーン)法による結晶育成の場合には、集光性が悪く、溶融帯以外の固体部分も加熱してしまうという不具合があり、そのため、溶融帯から固体部分へ融液が浸透したり、融液が垂れたりして、結晶育成が安定しないという問題があった。
この問題が生じる理由について、装置の構造と棒状試料の観点から説明すれば以下の通りである。
すなわち、従来のランプ式溶融帯域法による結晶育成の場合には、ハロゲンランプもしくはキセノンランプなどの赤外線ランプの光を楕円面鏡で反射させて集光域を形成し、そこに上側から垂直に吊り下げられた原料棒の下部と下側にセットされた種子結晶の上側をさらして加熱溶解し、両者を結合して溶融帯域を形成してから順次、原料棒および種子結晶、もしくはランプからの赤外線集光部を移動させて原料の溶解、および単結晶の育成を行っている。赤外線ランプの発光部はたとえばハロゲンランプの場合にはフィラメントを使用しているので、集光域の大きさ、温度分布はフィラメントの形状、大きさおよび楕円面鏡の離芯率、および大きさなどによって変化し、一般的にはフィラメントの大きさの数倍から十数倍の大きさになっている。そして、その中心部に最高光密度部が形成され周辺になだらかに光密度が低減している。
一方、様々な目的に合致した化合物の単結晶を作成しようとする場合には、その目的組成の原料粉末を所定の割合に調合し、丸棒状に成型して焼結したものが使用されるが、その溶融性状は分解融解もくしは不一致溶融するものが一般的である。すなわち、温度の上昇に伴って部分融解が始まり、全体が完全に融解するのはさらなる高温になってからである。このような特徴がある材料を棒状に加工し、棒状の材料を集光域に対し上側から垂直に挿入すると最高温度部では完全に融解するが、その周囲では温度が低いので、部分融解する部分、さらにその周囲にはまだ部分融解が開始されない固体部分が垂直に共存することになる。このような状況では形成される融液は部分融解した部分に保持され、当該部分を膨張させることになるから形状、サイズが安定せず、結果として安定した溶融域の形成が困難となる。したがって原料の融解、析出が安定的に継続することによって初めて可能となる高品質結晶の育成が極めて困難となってしまう。
従来から、このような問題の対策として反射される光の光路を一部遮るためのシャッターを利用して垂直方向の温度勾配を急峻にするなどの対策が講じられてきている。
また、溶融部とそうでない部分との温度勾配を急峻化し、固液共存領域の形成を極限まで最小化することにより安定した溶融域を形成できる方策が種々講じられてきている。しかしながら、満足な結果が得られないケースが多発している。
他方、育成すべき素材の融点、直径などは用途により多様であり、一義的には決定することができない。したがって、加熱手段としては素材の多様性に即応した最適加熱を実現できることが望ましく、集光性が良好で、安価で使い勝手の良い単結晶育成装置が求められている。
なお、従来から単結晶育成装置として、例えば、下記の技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、単結晶を育成するに際し、原料棒に直接照射するレーザ光源を主加熱源とするとともに、補助加熱源として抵抗発熱体を用いて単結晶育成条件の最適化および再現性が図られている。
また、特許文献2に開示された単結晶育成装置では、フローティングゾーン全周に均一で強度の高いレーザ光を照射するため、先ず、レーザ光を太い円柱状の平行光にした後、その平行光を中空円筒状の光にし、さらにその中空円筒状の光を透明石英管の周りに置いた反射ミラーで反射させ、それを溶融帯に照射している。
さらに、特許文献3では、加熱源としてレーザ光を用いるとともに、フローティングゾーンに回転磁場を付与して単結晶を育成している。
このように、種々の提案がなされているものの、従来例のものは磁場付与手段或いは補助加熱手段などの構成要素が必要になるとともに、構造が複雑、保守点検も煩雑で、満足な結果が得られていない。
特開2002−68882号公報 特許3723715号公報 特開2007−145629号公報
本発明は、育成すべき素材の融点、直径などが異なる場合であっても、また分解融解もしくは不一致溶融する場合であっても、矩形レーザ光を用いることで高品質な単結晶を安定して育成することができる単結晶育成装置および単結晶育成方法を提供することを目的としている。
また、本発明は、素材の径の違いや溶融帯域の幅の調整に、容易かつ安価な構成で対応することができる単結晶育成装置および単結晶育成方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明に係る単結晶育成装置は、
上結晶駆動軸に支持された原料棒と、下結晶駆動軸に支持された種結晶棒と、前記原料棒と前記種結晶棒との接触部分を加熱する前記加熱手段とを有し、前記加熱手段により前記原料棒と前記種結晶棒との接触部分を融解させることにより単結晶育成部となる溶融帯域を形成して単結晶を育成する単結晶育成装置において、
前記加熱手段は、個々が同等の照射強度のレーザ光を出射する複数のレーザ光源と、個々の前記レーザ光源にそれぞれ配設され当該レーザ光源から出射されたレーザ光を前記溶融帯域へ照射する複数の光学手段とから構成されるとともに、前記溶融帯域の円周方向に配設され、
前記光学手段は、ライトパイプまたは矩形ファイバのいずれかを使用することにより出射光強度が均一となるホモジナイザとし、これにより、前記溶融帯域における前記レーザ光のスポット形状を当該溶融帯域の径方向且つ軸方向のレーザ強度分布が略均一な矩形形状とすることを特徴としている。
また、本発明では、前記光学手段は、矩形形状に形成された前記レーザ光の前記溶融帯域の径方向および軸方向の幅を、前記原料棒或いは前記種結晶棒の直径の変化に応じて任意に可変させることが好ましい。
ここで、本発明では、前記レーザ光源が、レーザダイオードであることが好ましい
た、本発明では、前記複数のレーザ光源が、3個以上の奇数個設けられていることが好ましい。
また、本発明に係る単結晶育成方法は、上結晶駆動軸に支持された原料棒と、下結晶駆動軸に支持された種結晶棒との接触部分を加熱して融解させることにより単結晶育成部となる溶融帯域を形成して単結晶を育成する単結晶育成方法において、
前記溶融帯域の径方向かつ軸方向のレーザ強度分布が、ライトパイプまたは矩形ファイバのいずれかを使用することにより、略均一な矩形形状であり、且つそれぞれが同等の照射強度である複数のレーザ光を、前記溶融帯域の円周方向から当該溶融帯域に照射することを特徴としている。
本発明に係る単結晶育成装置によれば、
レーザ光は途中散乱することなく溶融帯域に導かれ、溶融帯域の全周を均一に効率良く加熱し、溶融帯域以外の固体部分は十分に低温に保たれ、溶融帯域と固体の濡れが小さくなり、安定した溶融帯域を形成できる。加えて、レーザ光の強度の軸方向分布を略均一な矩形形状とし、その立ち上がりおよび立ち下りを早くすることで、固体部分への浸透(部分融解)も少なく、かつ固化部分への垂れもなく、安定して良質な単結晶を育成できる。
さらに、溶融液相と固相の界面の位置がレーザ光の強度分布の立ち上がり或いは立ち下がりの位置に略対応するため、レーザ光線の焦点径であるレーザビームスポットの上下幅によって容易に溶融帯域の上下幅を必要とする大きさに調整できる。
さらに、レーザビームスポットの径方向の幅を原料棒あるいは育成結晶の直径にほぼ等しく或いはそれより広くすることができるので、棒状試料の直径が変わっても単結晶の安定成長の条件が達せられ、任意の直径の棒状試料の単結晶育成ができる。
また、本発明によれば、磁場付与手段或いは補助加熱手段を必要とせず、レーザ光を直接照射する構造なので、使い勝手が良く、しかも保守・点検が容易である。
さらに、レーザ光は集光性が良いので、加熱効率が大きいという利点もある。
また、半導体レーザの価格は廉価傾向にあることから、装置の価格が下がることを期待でき、コストダウンに寄与する。
図1は本発明の一実施例に係る単結晶育成装置の概略平面図である。 図2は図1に示した本発明の一実施例に係る単結晶育成装置と、レーザ光の軸方向集光強度分布との関係を示す概略図である。 図3は、従来のハロゲンランプ加熱方式を採用した単結晶育成装置と軸方向集光強度分布との関係を示す概略図である。 図4は、従来のガウス分布レーザ加熱方式を採用した単結晶育成装置と軸方向集光強度分布とを関係示す概略図である。 図5は本発明の一実施例の単結晶育成装置と、レーザ光の径方向集光強度分布との関係を示す概略図である。 図6は本発明の一実施例で採用されたライトパイプの作用を示す光学系統図である。 図7(A)は本発明の一実施例によるレーザ炉を採用した場合の溶融帯域の写真、図7(B)はその結晶棒の写真である。 図8(A)は従来例のハロゲンランプ炉を採用した場合の溶融帯域の写真、図8(B)はその結晶棒の写真である。 図9は本発明の他の実施例に係る単結晶育成装置の概略平面図である。 図10は、レーザ光源としてアレイ半導体レーザを用いた本発明の他の実施例の単結晶育成装置の光学系統図である。 図11は本発明のさらに他の実施例に係る単結晶育成装置の要部を示す概略斜視図である。 図12は本発明の一実施例で採用したライトパイプと略等価の機能を持つ光ファイバの構造図である。 図13(A)は、矩形ビームの幅を調整する場合の一例を示す概略断面図、図13(B)は矩形ビームの幅を調整する他の一例を示す概略断面図である。
本発明に係るフローティングゾーン式のレーザ光による単結晶育成装置は、原料棒と種結晶棒とから単結晶を育成する単結晶育成空間を持つ本体と、パーソナルコンピュータ、液晶ディスプレイ、電源ユニット、漏電ブレーカなどから構成され、ファイバカップリング式高出力の半導体レーザの出力或いは上下結晶駆動軸の移動速度や回転速度などを制御するFZ(フローティングゾーン)コントロール装置とから構成される。
本体にはテレビカメラが備えられ被加熱部分をリアタイムで観察できる。定電圧/定電流直流電源から電力が供給される前記ファイバカップリング式高出力の半導体レーザは光ファイバを介して前記本体に接続され、単結晶育成空間に配設された試料にレーザ光を照射する。またファイバカップリング式高出力の半導体レーザはペルチェ素子上に組み込まれ、ペルチェ素子による温度はペルチェコントローラで制御される。さらに、本体には前記単結晶育成空間に雰囲気ガスを流すガスコントローラと前記本体の被加熱部分および前記ペルチェ素子を冷却する循環式液体冷却装置が接続される。
以下、フローティングゾーン(溶融帯域)付近の要部に重点をおいて説明する。
図1は本発明の一実施例による単結晶育成装置の要部を示す概略平面図である。図2は図1に示した一実施例の単結晶育成装置と、棒状試料にレーザ光を照射した場合に生じる溶融帯域のレーザ光の軸方向強度分布との関係を示した概略図である。
一実施例による単結晶育成装置10では、レーザ光源として5個のファイバカップリング式高出力の半導体レーザ2a、2b,2c,2d,2eが用いられている。これらの半導体レーザ2a、…2eは、棒状試料4の周辺に略等間隔に配置されている。なお、光ファイバを使用すれば半導体レーザ2a、…2eは等間隔に配置する必要はない。むしろ後述するホモジナイザ等の光学系を等間隔に配置する必要がある。また、半導体レーザからなるレーザ光源の数は5個に限定されないが、後述するように、奇数個設置されることが好ましく、特に3個以上の奇数個であれば、加熱の均等化という所期の目的を十分達成することができる。
この単結晶育成装置10は、加熱手段と、棒状試料4を支持する上結晶駆動軸8と下結晶駆動軸12とから構成されている。なお、加熱手段は、個々が同等の照射強度を有するファイバカップリング式高出力の半導体レーザ2a,…2eと、多角柱または多角錘の側面で光を複数回反射させることで矩形形状の面光源を形成するホモジナイザとしてのライトパイプ(光学手段)6a,6b,6c,6d,6eとから構成されている。また、棒状試料4は、原料棒14と種結晶棒16とから構成されている。また、棒状試料4は、図示しない透明な石英管内に収容され、該石英管内には単結晶育成に好適な雰囲気ガスが充満されている。
原料棒14は上結晶駆動軸8に上下動自在かつ回転自在に支持され、種結晶棒16は下結晶駆動軸12に上下動自在かつ回転自在に支持されている。そして、上結晶駆動軸8と下結晶駆動軸12とは互いに反対方向に回転する。
図1に示したホモジナイザとしてのライトパイプ6a、…6eは、断面が矩形形状に形成されたパイプであって、パイプの内面でレーザ光が反射できる反射面が形成されている。またこのライトパイプ6a、…6eは、パイプ内面でレーザが反射して伝搬することによりレーザ光を矩形形状に形成し、強度分布を均一にするホモジナイザとして機能する。このライトパイプ6a、…6eは、上結晶駆動軸8と下結晶駆動軸12の円周方向の同一面内に配設されている。
また、半導体レーザ2a、…2eからの光は、上結晶駆動軸8と下結晶駆動軸12を結ぶ軸線に対して垂直に照射される。
また、本発明では、光学手段としてのライトパイプ6a、…6eを介在させることにより、溶融帯域18の径方向かつ軸方向のレーザ強度分布を略均一な矩形状とし、その矩形形状のレーザ強度分布の幅を任意に可変できるように設定されている。
本発明の一実施例に係る単結晶育成装置10は、上記のように構成されているが、以下に作用について説明する。
なお、以下の説明では、本発明に係るレーザ光源により溶融帯域を形成するFZ装置をレーザ炉、従来のようにハロゲンランプおよび回転楕円鏡を用いて溶融帯域を形成するFZ装置をハロゲンランプ炉として記載する。
本発明では、図2において、原料棒14と種結晶棒16との接触部に軸線に対し垂直方向からレーザ光を照射し、径方向かつ軸方向のレーザ強度分布を略均一な矩形状とする溶融帯域18を形成する。そして、上結晶駆動軸8と下結晶駆動軸12をともに下方に移動させることで溶融帯域18内で単結晶を連続的に育成するものである。
採用した原料棒14の直径と種結晶棒16の直径は5mmである。
先ず、本実施例における棒状試料4の周方向のレーザ光線の集光強度分布について説明する。
本発明の作動原理は既に出願され、公知の特開2009−040626号公報(以下「先行出願」とする)に詳細に開示された作動と同一である。この作動原理による周方向のレーザ強度分布に関する効果は、光強度分布が先行出願のようなガウス分布の場合も本願発明のような均一分布の場合も同等の効果があるので、ここではその要点を記載する。 なお、本願において、周方向の強度分布の均一化については、
(1)先行出願と同様に、光源を複数個用い、特に奇数個用いる。
(2)均一ビームの幅を棒状試料よりも広くしておく。
この(1)、(2)の2つの条件が必須である。
すなわち(1)のように、光源を複数用いることにより、一般に照射強度の均一度が向上し、同時に出力してもそれに比例して上昇する。また、シミュレーションによれば、光源の個数が多いほど棒状試料の円周方向の照射強度の均一度が上がる傾向があり、偶数個よりも奇数個の方が均一度は向上する。よって、光源は、複数個、特に、3個以上の奇数個用いることが好ましい。
さらに、現実的な結晶の成長は、取り付けのずれ、原料棒の曲がり、原料棒と結晶の接触による偏心などの理由により、実際には中心軸からずれてしまう。そこで、(2)のように、均一ビームの幅を棒状試料よりも広くしておくことにより、ビーム幅内に収まっている限り中心軸からのずれの影響を全く無くすことができる。
なお、先行出願のようにガウス分布の場合にはビーム幅が広くても、棒状試料が中心軸からずれると照射強度が弱くなる傾向がある。
図1に示したファイバカップリング式の各半導体レーザ2a、…2eからのレーザ光が棒状試料4に照射されると、棒状試料4の表面の夫々の強度分布は、光が照射されている部分では、通常正弦関数で変化し、照射されていない部分で零になる。これらの和として得られる棒状試料4の表面の全体の強度分布は、周期360度の正弦関数の最大値付近が繰り返される脈動する周期関数となる。
この繰り返しのつなぎ目で強度分布は極小となる。つなぎ目の角度はある方向から入射するレーザ光の強度が有限値から零になる角度(影に入る角度)に対応し、一つのレーザ光に対して2個所ある。周方向の強度分布はレーザ光源数の増加にしたがって均一度が向上する。特に、レーザ光源数が奇数個の場合は、各レーザ光が作るレーザ光の強度分布の最小の角度が重ならないので、極小(繰り返し)の数はレーザ光源数の2倍になる。その結果、レーザ光の強度分布はレーザ光が偶数時に比べて平滑性がより良くなる。それに対して、レーザ光源数が偶数個の場合は、対向するレーザ光が作るレーザ光の強度分布が重なるので、極小(繰り返し)の数はレーザ光数と同数になる。
次に棒状試料4の軸方向のレーザの集光強度分布について説明する。
先ず、従来例であるハロゲンランプ炉の場合について、図3を用いて説明する。溶融帯域18付近の光の軸方向強度分布をガウス分布で近似すると、図3の右側のグラフに示したように、標準偏差の大きい分布を示す。これは、図2の右側のグラフに示したレーザ炉の場合に比べて大きい。したがって、ハロゲンランプ炉の場合は、原料棒14への浸透の範囲が軸方向に長く当該部分を膨張させるとともに、結晶棒16への垂れの原因にもなる。
これを改良するものとして、レーザ光源とレンズを組み合わせてレーザの集光強度分布が近似的に標準偏差の小さいガウス分布にしたものが提案されている。これを図4に示す。この場合も図4の右側のグラフに示したように、溶融帯域の中央部ではレーザ光の強度が高いが、軸方向両側の強度分布がなだらかで不十分である。よって、原料棒14への浸透があり結晶棒16への垂れの原因となる。さらに、下結晶駆動軸12が構造上光路を遮るために周方向の均一性が犠牲になる。
一方、図2および図5は、本発明の一実施例の軸方向および径方向のレーザ光の集光強度分布をそれぞれ示したものである。
先ず、図1に示した本実施例で使用したライトパイプ6a、…6eの基本的な作動を図6により説明する。
なお、このライトパイプ6a、…6eは、前述したように、断面が矩形形状に形成されたパイプであって、パイプの内面でレーザ光が反射できる反射面が形成されている。パイプ内面でレーザが反射して伝搬することによりレーザ光を矩形形状に形成し、強度分布を均一にするホモジナイザとして機能する。
光ファイバ20から放射されたレーザビームは、断面が矩形形状のライトパイプ6a、…6eの内部で反射を繰り返し矩形形状に均一化される。そして、該レーザビームは、前記ライトパイプ6a、…6eから放射状に伝播し、コリメートレンズ22に導入され、該コリメートレンズ22内で平行光に変換される。次に、集光レンズ24で被加熱物である棒状試料4へ矩形形状に集光される。
本発明では、レーザ光源として、特にレーザダイオードを用いることが好ましい。レーザ光源としてレーザダイオードを用いれば、棒状試料4のレーザ吸収特性に合わせた最適なレーザ波長を選択することが出来るため、非常に効率の良い加熱が可能になる。
上記のような機能を有するライトパイプ6a、…6eが、それぞれ光源としての半導体レーザ2a、…2eと棒状試料4との間に介在されているため、図1に示すファイバカップリング式の高出力の半導体レーザ2a、…2eから放射されたレーザ光は、ライトパイプ6a、6b、…6eの多角柱または多角錐の側面で光が複数回反射して、図2に点線で示すようにレーザ光のスポット形状を矩形状とし、そのスポット形状を棒状試料4の接合部に形成する。この矩形形状のレーザ光の強度分布は均一であり、そのような強度分布が均一なレーザ光を照射することで溶融帯域の温度分布を均一に近づけることができる。
これにより、図2の右側に示したグラフのように、溶融帯域18付近のレーザ光の強度分布が均一となり、その軸方向の立ち上がり部9aおよび立ち下がり部9bを急峻にすることができる。その結果、本実施例では、溶融帯域では原料を均一に溶融し、上下の固体部分への浸透が極めて少なくなり、かつ固化部分への垂れもなく良質な単結晶を育成することができる。
なお、一般にビームの径方向の幅Tが原料棒14の直径以上の時に周方向が均一に集光され、中心軸からの偏心に対しても均一度が保たれるため、結晶が安定成長する。軸方向に対しては、従来のガウス分布的な強度分布(例えば、図3や図4)ではその広がりが曖昧で、その結果、溶融液相と固相の界面が限定できず、適切な広がりのガウス分布を決めることが困難であった。
これに対し本発明では、前述したように溶融液相と固相の界面の位置がレーザ光強度の立ち上がり部9a或いは立ち下がり部9bの位置に略対応するため、望まれる長さの溶融ゾーンを得るための装置設計や結晶育成の条件出しが容易になる。
なお、前記レーザ光の強度分布は、原料棒14への浸透および結晶棒16への垂れを防止する点から、その軸方向の立ち上がり部9aおよび立ち下がり部9bが早い矩形形状の分布が好ましいが、矩形形状の中央部は平坦である必要はなく、任意の形状でも良い。
また、前記ライトパイプ6a、…6eにより、図2と図5に示した軸方向の幅Sと径方向の幅Tの大きさは、任意の大きさに可変できる。
例えば、図6に示したように、ライトパイプ6a、…6eの先方に、焦点距離f1のコリメートレンズ22を配置し、さらにその先方に焦点距離f2の集光レンズ24を配置した場合に、集光レンズ24の焦点距離f2を大きくすれば、矩形の範囲を広げることができる。また、これと反対にコリメートレンズ22の焦点距離f1を短くすれば、矩形の範囲を広げることが可能である。
また、図13(A)、(B)に示したように、ライトパイプ6a、…6eの形状を切り換えることによってもレーザ光の矩形のスポット形状の範囲を調整することができる。
例えば、図13(A)に示したように、矩形形状の面光源を形成するライトパイプ6a、…6eにおいて、2つの分割体から構成される断面形状を、正方形状から長方形状に変更することにより、径方向の幅Tあるいは軸方向の幅Sを変更することができる。また、図13(B)に示したように、互いに隣接しあう分割体の接合位置を調整することによっても変更が可能である。
したがって、棒状試料4の直径の大きさに応じて、径方向の幅Tの大きさを変更できるので、棒状試料4の直径の大きさに拘わらず径方向のレーザの強度分布を均一にできる。
さらに、レーザ光の径方向の幅Tを棒状試料4の直径より大きくすることで、棒状試料4の中心軸が回転軸から左右にずれてもレーザビームスポット26の幅の範囲内であれば加熱強度分布の変動は全くなく、結晶育成を容易にすることができる。従来のランプ加熱式、あるいは公知のレーザ加熱式では、試料の中心軸の回転軸からのずれに対する許容度が小さく、わずかなずれでも温度降下が起こるという問題点があった。本発明の方式を用いれば、精密な位置合わせは不要となり、効果的である。さらに、図2に示したレーザ光の軸方向の幅Sを変更できるため、結晶育成中に原料棒14と結晶の溶融帯域18内部での接触を防止したり、溶融帯域18の表面張力に適した長さに調整して融液の垂れを防止したりできる。
本発明の一実施例によるレーザ炉と、比較例としてハロゲンランプ炉を使用して、実際に酸化銅ランタンLa2CuO4の単結晶を育成し、両者の違いを調べた。以下では、前処理と結晶育成状態を中心に具体的に説明する。
先ず、レーザ炉を使用する本願発明の前処理について説明する。
La23とCuOをモル比が1:1で秤量し、乳鉢で均一な粉状になるまで磨り潰す。これをアルミナ製の容器に入れ、1000℃で仮焼する。そして、静水圧でラバープレスして成形し、1260℃で焼結して直径5mmの丸棒にする。この丸棒から長さ60mmと長さ30mmの丸棒を切断作成し、前者を原料棒14、後者を種結晶棒16として用いる。
また、La23とCuOをモル比が15:85になるように秤量し、乳鉢で紛状になるまで磨り潰す。これをアルミナ製の容器に入れ900℃で仮焼する。そして、静水圧でラバープレスして成形し、900℃で焼結してソルベント(溶融剤)として使う。このソルベント0.34gを前記種結晶棒16の上端部に固定する。
前記原料棒14と前記種結晶棒16が配設された空間は透明な石英管によって単結晶育成室が形成される。該単結晶育成室に好適な酸素ガスを3気圧(差圧0.2MPa)にして充満する。前記溶融帯域18はレーザ出力138W、上結晶駆動軸8と下結晶軸駆動軸12の回転速度29rpm、上結晶駆動軸8の移動速度0.60mm/hr、下結晶駆動軸12の軸速度1.00mm/hrで安定して形成され、最終的には軸速度0.80mm/hrで単結晶が育成する。
次に、比較例1としてハロゲンランプ炉の場合について図3を参照して説明する。ハロゲンランプ炉を使用する比較例1の前処理について説明する。
La23とCuOをモル比が1:1で秤量し、乳鉢で均一な粉状になるまで磨り潰す。これをアルミナ製の容器に入れ1000℃で仮焼する。そして、静水圧でラバープレスして成形し、1260℃で焼結して直径5mmの丸棒にする。この丸棒から長さ9mmと長さ9mmの丸棒を切断作成し、前者を原料棒14、後者を種結晶棒16として用いる。
また、La23とCuOをモル比が15:85になるように秤量し、乳鉢で粉状になるまで磨り潰す。これをアルミナ製の容器に入れ900℃で仮焼する。そして、静水圧でラバープレスして成形し、900℃で焼結してソルベントとして使う。このソルベント0.27gを前記種結晶棒16の上端部に固定する。
前記原料棒14と種結晶棒16が配設された空間は透明な石英管によって単結晶育成室が形成される。該単結晶育成室に結晶育成に好適な酸素ガスを3気圧(差圧0.2MPa)にして充満する。溶融帯域18はハロゲン出力618W〜686W、上結晶駆動軸8と下結晶駆動軸12の回転速度30rpm、両軸の移動速度2mm/hrで育成できる。
図7(A)に本発明によるレーザ炉の溶融帯域を、図7(B)にその育成結晶棒の写真を示す。
また、図8(A)にハロゲンランプ炉による溶融帯域18を、図8(B)にその育成結晶棒の写真を示す。
図7(A)、(B)から明瞭なように、本発明のレーザ炉の場合は溶融帯域18と原料棒14と種結晶棒16との境界が明瞭で、原料棒14への浸み込みも殆どなく、原料棒14からの固化部分への垂れもなく、一定の直径で安定して良質な単結晶が育成できることが確認された。
一方、図8(A)、(B)に示したように、従来例のハロゲンランプ炉の場合は原料棒14への浸み込みが多く、また種結晶棒16への垂れも多いことが確認された。
図9は本発明に係る単結晶育成装置の他の実施例を示したもので、上記実施例と同一要素は同一符号を付して詳細な説明を省略する。
この他の実施例ではレーザ光源として、アレイ半導体レーザ28a、28b、28c、28d、28eが採用されている。これらアレイ半導体レーザ28a、…28eは、水平方向1mmの中に33個のエレメントがアレイ状に配列されている。各エレメントからのレーザ光は波長975nmでガウス分布の強度分布を持ち、水平方向の広がり角の標準偏差がほぼ3度、鉛直方向の広がり角の標準偏差がほぼ10度である。
図10に示した前記アレイ半導体レーザ28a、…28eのエレメントは、図示していないレーザダイオードから構成される。
また、この他の実施例では、アレイ半導体レーザ28a、…28eとライトパイプ6a、…6eとの間に、コリメートレンズ22と集光レンズ24とが介在され、さらにライトパイプ6a、…6eと、図示しない棒状試料との間に、コリメートレンズ22が介在されている。
そして、この他の実施例では、レーザダイオードからなるアレイ半導体レーザ28a、…28eから放射されたレーザ光線は、コリメートレンズ22で平行光線となり、集光レンズ24で集光され、その後、ライトパイプ6a,6b,6c,6d,6eへ導入される。アレイ半導体レーザ28a、…28eから放射されたレーザ光線は、矩形形状のライトパイプ6a、…6eの内部で反射を繰り返すことにより矩形形状に均一化される。そして、ライトパイプ6a、…6eからのレーザ光線はその後、放射状に広がりコリメートレンズ22で平行にされて、図示しない集光レンズによって棒状試料4へ矩形形状に集光される。
このような他の実施例であっても、前記実施例と同様に、溶融帯域18における軸方向の幅Sと径方向の幅Tの大きさを棒状試料の直径の大きさに応じて任意に変更できる。よって、棒状試料4の直径の大きさに拘わらず径方向のレーザ光線の強度分布を均一にできる。
図11は本装置のさらに他の実施例の要部を示したものである。
このさらに他の実施例の装置では、図11では図示されていない上結晶駆動軸8、下結晶駆動軸12の円周方向の同一面内に配設されたアレイ半導体レーザ28a、28b、28c、28d、28eのレーザ光を、棒状試料4に対して斜めに照射する。
このさらに他の実施例の場合も、前述の一実施例の場合と同様に、周方向のレーザ強度分布は均一であり、図2に示したその軸方向の立ち上がり部9aと立ち下がり部9bを急峻にすることができる。その結果、固体部分への浸透が極めて少なくなり、かつ固化部分への垂れもなく良質な単結晶を育成できる。また、溶融帯域18における軸方向の幅Sと径方向の幅Tの大きさを棒状試料の直径の大きさに応じて任意に変更できる。よって、棒状試料4の直径の大きさに拘わらず径方向のレーザ光線の強度分布を均一にできる。
以上、本発明の各実施例を説明したが、本発明は上記各実施例に何ら限定されない。例えば、上記各実施例では、レーザ光源として半導体レーザを用いた場合を例示したが、本発明は、固体レーザを含む他の種類のレーザでも同様に適用できる。
また、本発明は、原料棒14を下結晶駆動軸12に固定し、種結晶棒16を上結晶駆動軸8に固定して、結晶を引き上げることも可能である。
また、これに加えて、レーザ光源と光学手段とからなる加熱手段の上下動を用いても良く、さらにはこれらを組み合わせても良い。さらに、種結晶を用いるのが理想であるが、代わりに多結晶試料を用いることも可能である。
また、前記ライトパイプ6a、…6eに代えて、図12に示すような光ファイバ15を使用することができる。
図12に示したように、光ファイバ15は、その内部が円形コア16aに矩形コア16bが接続された構造を有している。該矩形コア16bの出力端面は矩形形状に形成されている。そして、円形コア16aを介して伝播するレーザ光線は矩形コア16bの内部で反射を繰り返し矩形形状に均一化される。
なお、光ファイバ15の内部全域を矩形コアとしても、同様にレーザ光線は矩形形状に形成される。
本発明は、単結晶の育成に限定されず、棒状部材の加熱、溶融、溶接などにも利用できる。
2a,2b,2c,2d,2e ファイバカップリング半導体レーザ
4 棒状試料
6a、6b、6c、6d、6e ライトパイプ
8 上結晶駆動軸
9a 立ち上がり部
9b 立ち下がり部
10 単結晶育成装置
12 下結晶駆動軸
14 原料棒
15 光ファイバ
16 種結晶棒
16a 円形コア
16b 矩形コア
18 溶融帯域
20 光ファイバ
22 コリメートレンズ
24 集光レンズ
26 レーザビームスポット
28a,28b,28c,28d,28e アレイ半導体レーザ
S 軸方向の幅
T 径方向の幅

Claims (5)

  1. 上結晶駆動軸に支持された原料棒と、下結晶駆動軸に支持された種結晶棒と、前記原料棒と前記種結晶棒との接触部分を加熱する前記加熱手段とを有し、前記加熱手段により前記原料棒と前記種結晶棒との接触部分を融解させることにより単結晶育成部となる溶融帯域を形成して単結晶を育成する単結晶育成装置において、
    前記加熱手段は、個々が同等の照射強度のレーザ光を出射する複数のレーザ光源と、個々の前記レーザ光源にそれぞれ配設され当該レーザ光源から出射されたレーザ光を前記溶融帯域へ照射する複数の光学手段とから構成されるとともに、前記溶融帯域の円周方向に配設され、
    前記光学手段は、ライトパイプまたは矩形ファイバのいずれかを使用することにより出射光強度が均一となるホモジナイザとし、これにより、前記溶融帯域における前記レーザ光のスポット形状を当該溶融帯域の径方向且つ軸方向のレーザ強度分布が略均一な矩形形状とすることを特徴とする単結晶育成装置。
  2. 前記光学手段は、矩形形状に形成された前記レーザ光の前記溶融帯域の径方向および軸方向の幅を、前記原料棒或いは前記種結晶棒の直径の変化に応じて任意に可変させることを特徴とする請求項1に記載の単結晶育成装置。
  3. 前記レーザ光源が、レーザダイオードであることを特徴とする請求項1に記載の単結晶育成装置。
  4. 前記複数のレーザ光源が、3個以上の奇数個設けられていることを特徴とする請求項に記載の単結晶育成装置。
  5. 上結晶駆動軸に支持された原料棒と、下結晶駆動軸に支持された種結晶棒との接触部分を加熱して融解させることにより単結晶育成部となる溶融帯域を形成して単結晶を育成する単結晶育成方法において、
    前記溶融帯域の径方向かつ軸方向のレーザ強度分布が、ライトパイプまたは矩形ファイバのいずれかを使用することにより、略均一な矩形形状であり、且つそれぞれが同等の照射強度である複数のレーザ光を、前記溶融帯域の円周方向から当該溶融帯域に照射することを特徴とする単結晶育成方法。
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