JP2007145629A - 単結晶育成方法および装置 - Google Patents

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Hiroshi Nishimura
博 西村
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Abstract

【課題】より自由度の高い粒子配列制御を可能とする単結晶育成方法および単結晶育成装置を提供する。
【解決手段】加熱源としてのレーザ源11,12,13と、被加熱部14、上結晶駆動軸に支持された原料棒、下結晶駆動軸に支持された種結晶棒、石英管22を有すると共に、被加熱部14の周囲に、複数の磁場付与手段23,24,25を円周方向等間隔、かつ、レーザ源11,12,13と交互に配置し、レーザ源11,12,13のレーザを被加熱部14に集中させて、被加熱部14の原料棒および種結晶棒を加熱溶融すると共に、複数の磁場付与手段23,24,25のコイル29,30,31に3相または多相交流電流を供給して、フローティングゾーンに位相差を有する回転磁場を付与して単結晶を育成する。
【選択図】図2

Description

本発明は単結晶育成方法および単結晶育成装置に関し、詳しくはより自由度の高い粒子配列制御を可能とする単結晶育成方法および単結晶育成装置に関するものである。
単結晶を育成する場合、フローティングゾーン式の単結晶育成装置を用いることは公知である(例えば、特許文献1参照。)。
このフローティングゾーン式の単結晶育成装置の一例を、図9に示す。図9は、熱源にハロゲンランプを用いた双楕円型の単結晶育成装置80の縦断面図で、図10は図9のD−D線に沿う横断面図を示し、図11は被加熱部の拡大正面図を示す。
図9および図10において、81,82は対称形の2つの回転楕円面鏡で、各々の一方の焦点F0,F0が一致するように対向結合させて加熱炉を構成する。この回転楕円面鏡81,82の内面、すなわち反射面は、赤外線を高反射率で反射させるために金めっき処理が施されている。83,84は各回転楕円面鏡81,82の他方の焦点F1,F2付近に固定配置した、例えば、ハロゲンランプ等の赤外線ランプである。85は各回転楕円面鏡81,82の一致した焦点F0に位置する被加熱部で、上方から鉛直方向に延びる上結晶駆動軸86の下端に固定した原料棒87と、下方から鉛直方向に延びる下結晶駆動軸88の上端に固定された種結晶棒89とを突き合わせたものである。前記上結晶駆動軸86および下結晶駆動軸88は、図示するように、保持部材90,91によって気密に保持され、図示しないサーボモータ等の駆動モータで回転自在、かつ、同期して(或いは非同期で)昇降自在に保持されている。
前記原料棒87および種結晶棒89が配置された空間m1を、赤外線ランプ83,84が配置された空間m2と区画して、単結晶育成室92を形成する透明な石英管93を設けて、上記単結晶育成室92に結晶育成に対して好適な雰囲気ガスを充満させ、一方、赤外線ランプ83,84を安全に点灯させるために、赤外線ランプ93,84を空冷する。
前記の単結晶育成装置80によれば、回転楕円面鏡81,82の焦点F1,F2に配置された赤外線ランプ83,84から照射される赤外線を、上記回転楕円面鏡81,82で反射させ、共通の焦点F0に位置する被加熱部85に集光させて赤外線加熱する。この赤外線加熱による輻射エネルギにより、被加熱部85の原料棒87の下端および種結晶棒89の上端を加熱溶融させながら、円滑に接触させることにより、図11に示すように、原料棒87と種結晶棒89間の被加熱部85でフローティングゾーン(浮遊溶融帯FZ)を形成させる。
そして、下端に原料棒87を固定した上結晶駆動軸86と上端に種結晶棒89を固定した下結晶駆動軸88とを共に回転させ、かつ、同期して(或いは非同期で)ゆっくり下方に向かって移動させることによって、原料棒87と種結晶棒89間のFZが次第に原料棒87側に移動していって、結晶が成長していき単結晶が作成される。なお、図11における87aは原料棒87側の固液界面を示し、89aは種結晶棒89側の固液界面を示している。
このようなフローティングゾーン式の単結晶育成装置80を用いれば、ハロゲンランプ等の赤外線ランプ83,84から照射される赤外線を、上記回転楕円面鏡81,82の全面で反射させ、共通の焦点F0に位置する被加熱部85に集光させて赤外線加熱するので、比較的低出力の小さい赤外線ランプ83,84で、被加熱部85を高温度に加熱できるのみならず、赤外線ランプ83,84の入力電力を制御することで、被加熱部85の温度を容易かつ確実に制御できる。
前記被加熱部85のFZ内部においては、溶融した原料および種結晶が、上結晶駆動軸86と下結晶駆動軸88とを共に回転させていることによって、軸心周りに流動が生じると共に、対流によって上下方向の流動が生じているが、結晶成長時の粒子配列を制御することを目的のひとつとして、被加熱部の近傍に超伝導磁石を配置して、フローティングゾーンに磁場を付加することが考えられている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平3−88790号公報(第2頁左上欄、図5,図6) 特開2001−261478号公報(請求項6、図1,図2)
上記フローティングゾーンに磁場を付与する単結晶育成装置においては、静止磁場の付与により粒子配列をある程度制御することが可能であるが、固定磁場(静止磁場)を使用する関係で粒子配列の自由度が低いものであった。
そこで、本発明は、より自由度の高い粒子配列を可能とする結晶育成方法および単結晶育成装置を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に記載された単結晶育成方法は、上記課題を解決するために、被加熱部に配置された原料棒と種結晶棒との間に加熱源から熱エネルギを供給してフローティングゾーンを形成し、そのフローティングゾーンに、回転磁場を付与して単結晶を育成することを特徴とするものである。
上記請求項1に記載の単結晶育成方法によれば、フローティングゾーン式単結晶育成装置内で試料を作成するので、引上げ法などに比較して坩堝からの不純物の混入がなく、純度の高い単結晶を容易に作成することができることはもちろん、フローティングゾーンに、回転磁場を付与して単結晶を育成するので、従来の固定磁場(静止磁場)を付与する場合に比較して、粒子成長時における粒子配列制御の自由度が高く、所望の粒子配列を容易に得ることができる。
本発明の請求項2に記載された単結晶育成装置は、被加熱部に配置された原料棒と種結晶棒との間に熱エネルギを供給してフローティングゾーンを形成する加熱源と、前記被加熱部の周囲に所定間隔で配置された複数の磁場付与手段とを有し、これら複数の磁場付与手段に所定の周期および位相差の電流を供給して、フローティングゾーンに回転磁場を付与することを特徴とするものである。
ここで、複数の磁場付与手段に供給する所定の周期および位相差の電流は、商用の3相交流をそのまま供給してもよいし、インバータなどによって周波数を変換して供給することもできる。
上記請求項2に記載の単結晶育成装置によれば、フローティングゾーン式単結晶育成装置内で試料を育成するので、引上げ法などに比較して坩堝からの不純物の混入がなく、純度の高い単結晶を容易に作成することができることはもちろん、フローティングゾーンに、回転磁場を付与して単結晶を育成するので、従来の固定磁場(静止磁場)を付与する場合に比較して、粒子制御の自由度が高まり、所望の粒子配列の単結晶を育成することができる。
本発明の請求項3に記載された単結晶育成装置は、前記加熱源がレーザ源であることを特徴とするものである。
上記請求項3に記載の単結晶育成装置によれば、赤外線ランプなどの加熱源に比較して、レーザ源の全加熱エネルギを直接、被加熱部に供給することができ、従来の回転楕円面鏡が不要で構成が著しく簡単になり、点検や保守も容易になる。また、レーザ源はレーザの直進性によりその配設位置が、従来の赤外線ランプのように回転楕円面鏡の一方の焦点に限定されないので、被加熱部から離隔して配設することが可能で、複数の磁場付与手段と、複数のレーザ源とを、被加熱部の周囲に配置することが容易に実現可能になる。
本発明の請求項4に記載された単結晶育成装置は、被加熱部に配置された原料棒および種結晶棒に熱エネルギを供給してフローティングゾーンを形成する加熱源と、前記被加熱部の周囲に配置された磁場付与手段とを有し、前記磁場付与手段が、対向するコイルを2組以上有し、大径コイルを所定間隔で対向させると共に、小径コイルを大径コイルよりも被加熱部に接近させて所定間隔で対向させて構成されていることを特徴とするものである。
上記請求項4に記載の単結晶育成装置によれば、大径コイルと小径コイルとに、所定の周期で、かつ、所定の位相差の電流を供給することにより、フローティングゾーンに回転磁場を付与して、フローティングゾーンの流動の中で育成過程にある単結晶の粒子配列制御を行うことができる。しかも、磁場を大きくするために、被加熱部に接近して配置した2組以上のコイルのうち、一方の組のコイルをより被加熱部に接近させて小径コイルとし、他方の組のコイルを大径コイルとすることによって、2組以上のコイルによって形成される磁場の大きさを同一にし、しかも、2組以上のコイルどうしが寸法的に相互に干渉しないようにして、磁場付与手段を小型化することができる。
本発明の単結晶育成方法は、被加熱部に配置された原料棒と種結晶棒との間に加熱源から熱エネルギを供給してフローティングゾーンを形成し、そのフローティングゾーンに、回転磁場を付与して単結晶を育成することを特徴とするものであり、フローティングゾーン式単結晶育成装置内で単結晶を作成するので、引上げ法などに比較して坩堝からの不純物の混入がなく、純度の高い単結晶を容易に育成することができることはもちろん、フローティングゾーンに、回転磁場を付与して単結晶を育成するので、従来の磁場を付与しないものはもとより、固定磁場(静止磁場)を付与する場合に比較して、回転磁場付与によって粒子配列制御の自由度が高まり、所望の粒子配列の単結晶を育成することができる。
また、本発明の単結晶育成装置は、被加熱部に配置された原料棒と種結晶棒との間に熱エネルギを供給してフローティングゾーンを形成する加熱源と、前記被加熱部の周囲に所定間隔で配置された複数の磁場付与手段とを有し、これら複数の磁場付与手段に所定の周期および位相差の電流を供給して、フローティングゾーンに回転磁場を付与することを特徴とするものであるから、引上げ法などに比較して坩堝からの不純物の混入がなく、純度の高い単結晶を容易に育成することができることはもちろん、フローティングゾーンに、回転磁場を付与して単結晶を育成するので、従来の磁場を付与しないものものはもとより、固定磁場(静止磁場)を付与する場合に比較して、回転磁場付与によって粒子配列制御の自由度が高まり、所望の粒子配列の単結晶を育成することができる。
特に、加熱源としてレーザ源を用いた場合は、赤外線ランプ加熱方式による単結晶育成装置に比較して、レーザの直進性に基づいて、回転楕円面鏡が不要で構成が簡単になるのみならず、レーザ源の配設位置の制約がなくなる。また、回転楕円面鏡内で反射した赤外線によって磁場付与手段が不所望に加熱されることがないので、磁場付与手段の高温による磁場強度の低下がなく、単結晶育成過程において強力な回転磁場によって自由度の高い粒子配列制御を実現することができる。
以下、本発明の単結晶育成方法および単結晶育成装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の加熱源にレーザ源を用いたフローティングゾーン式単結晶育成方法および第1実施形態の単結晶育成装置10について説明する縦断面図を示す。図2は図1の単結晶育成装置10のA−A線に沿う横断面図を示し、図3は被加熱部の拡大正面図を示す。
図1および図2に示すフローティングゾーン式単結晶育成装置10は、加熱源であるレーザ源11,12,13を、被加熱部14の周囲に、円周方向等間隔(120°)で配置されている。被加熱部14は、上方から鉛直方向に延びる上結晶駆動軸15の下端に固定した原料棒16と、下方から鉛直方向に延びる下結晶駆動軸17の上端に固定された種結晶棒18とを突き合わせたものである。前記上結晶駆動軸15および下結晶駆動軸17は、保持部材19,20によって気密に保持され、図示しないサーボモータ等の駆動モータで回転自在、かつ、同期あるいは非同期で、昇降自在に保持されている。
前記原料棒16および種結晶棒18が配置された空間m1を、レーザ源11〜13が配置された空間m2と区画して、単結晶育成室21を形成する透明な石英管22を設けて、上記単結晶育成室21に結晶育成に対して好適な雰囲気ガスを充満させ、一方、前記レーザ源11〜13や後述する磁場付与手段23,24,25を効率的に動作させるために、これらを空冷または水冷などの冷却手段で冷却する。
そして、被加熱部14を取囲む石英管22の周囲には、複数(図示例では3個)の磁場付与手段23,24,25が等間隔(図示例では120°。隣り合うレーザ源11,12,13との間隔はそれぞれ60°)で配置されている。各磁場付与手段23,24,25は、それぞれ強磁性体26,27,28にコイル29,30,31を巻装して構成されており、各コイル29,30,31には、図4に示す位相差が120°の3相交流電流i1,i2,i3が供給されるようになっている。
前記の単結晶育成装置10によれば、レーザ源11,12,13から照射されるレーザL、L,Lを、被加熱部14に集中させてレーザ加熱する。このレーザ加熱により、被加熱部14の原料棒16の下端および種結晶棒18の上端を加熱溶融させながら、円滑に接触させることにより、図3に示すように、原料棒16と種結晶棒18間の被加熱部14にフローティングゾーンを形成させる。
そして、下端に原料棒16を固定した上結晶駆動軸15と上端に種結晶棒18を固定した下結晶駆動軸17とを回転させ、かつ、同期あるいは非同期で、ゆっくり下方に向かって移動させると共に、前記各磁場付与手段23,24,25のコイル29,30,31に、図4に示す位相差が120°の3相交流電流i1,i2,i3を供給することによって、原料棒16と種結晶棒18間の被加熱部14におけるフローティングゾーンに、磁場付与手段23,24,25から回転磁場M,M,M(図は模式的に矢線で示す)が付与されて、フローティングゾーン内において、上結晶駆動軸15および下結晶駆動軸17の回転による軸心回りの流動a,bと、対流による上下方向の流動cの中で、粒子配列を制御しつつ単結晶を育成することができる。なお、図3における16aは原料棒16側の固液界面を示し、18aは種結晶棒18側の固液界面を示している。
このようなレーザ源11,12,13を用いたフローティングゾーン式の単結晶育成装置10によれば、図9および図10に示す、一方の焦点F、Fに配置されたハロゲンランプ等の赤外線ランプ83,84から照射される赤外線を、回転楕円面鏡81,82の全面で反射させ、共通の焦点F0に位置する被加熱部85に集光させて赤外線加熱する赤外線加熱単結晶育成装置80に比較して、回転楕円面鏡が不要で、構成が著しく簡単になる。しかも、レーザL、L,Lは直進性を有するので、赤外線ランプ83,84のように回転楕円面鏡81,82の一方の焦点F,Fに配置するといった制約がなく、レーザL、L,Lを被加熱部14に向けるならば、レーザ源11〜13の配置位置(被加熱部14からの距離)を任意に設定できるため、設計の自由度が著しく向上する。
さらに、原料棒16と種結晶棒18間の被加熱部14におけるフローティングゾーンに、磁場付与手段23,24,25により回転磁場M,M,Mが付与されるため、フローティングゾーン内において、上結晶駆動軸15および下結晶駆動軸17の回転による軸心回りの流動a,bと、対流による上下方向の流動cの中で、回転磁場M,M,Mの付与による粒子配列制御が行われて所望の配列の単結晶が得られる。
図5は加熱源としてハロゲンランプを用いた、本発明の第2実施形態に係る3楕円型の単結晶育成装置30の縦断面図で、図6は図5のB−B線に沿う横断面図を示す。
図5および図6に示す3楕円型の単結晶育成装置30は、対称形の3つの回転楕円面鏡31,32,33を有し、各々の一方の焦点F0,F0,F0(図示省略)が一致するように120°間隔で対向結合させて加熱炉を構成する。この回転楕円面鏡31,32,33の内面、すなわち反射面は、赤外線を高反射率で反射させるために金めっき処理が施されている。各回転楕円面鏡31,32,33の他方の焦点F1,F2,F3付近には、加熱源、例えば、ハロゲンランプ等の赤外線ランプ34,35,36が固定配置されている。各回転楕円面鏡31,32,33の一致した焦点F0には、被加熱部37が位置し、上方から鉛直方向に延びる上結晶駆動軸38の下端に固定した原料棒39と、下方から鉛直方向に延びる下結晶駆動軸40の上端に固定された種結晶棒41とを突き合わされている。前記上結晶駆動軸38および下結晶駆動軸40は、保持部材42,43によって気密に保持され、図示しないサーボモータ等の駆動モータで回転自在、かつ、同期して(或いは非同期で)昇降自在に保持されている。
前記原料棒39および種結晶棒41が配置された空間m1を、赤外線ランプ34,35,36が配置された空間m2と区画して、単結晶育成室44を形成する透明な石英管45を設けて、上記単結晶育成室44に結晶育成に対して好適な雰囲気ガスを充満させ、一方、赤外線ランプ34,35,36を安全に点灯させるために、赤外線ランプ34,35,36を空冷または水冷などの冷却手段で冷却する。
そして、フローティングゾーン(被加熱部37)を囲む石英管45の周囲には、複数(図示例では3個)の磁場付与手段46,47,48が等間隔(図示例では120°。隣り合う回転楕円面鏡31,32,33の長軸方向の軸心との角度は60°)で配置されている。各磁場付与手段46,47,48は、それぞれ強磁性体49,50,51にコイル52,53,54を巻装して構成されており、各コイル52,53,54には、図4に示す位相差が120°の3相交流電流i1,i2,i3、またはインバータなどによって適宜周波数変換した高周波電流が供給されるようになっている。
前記回転楕円面鏡31,32,33には、それぞれ各磁場付与手段46,47,48を配置する部分に、各磁場付与手段段46,47,48を進出・退入可能にする、空洞部55,56,57が設けられている。なお、回転楕円面鏡31,32,33に空洞部55,56,57を設ける代わりに、図5の2点鎖線に示すように、回転楕円面鏡31,32,33を縦軸方向に3分割して、その中央分割部材部分58に、空洞部(図示省略)を設けてもよい。
上記の単結晶育成装置30によれば、回転楕円面鏡31,32,33の一方の焦点F1,F2,F3に配置された赤外線ランプ34,35,36から照射される赤外線を、上記回転楕円面鏡31,32,33で反射させ、共通の焦点F0に位置する被加熱部37に集光させて赤外線加熱する。この赤外線加熱による輻射エネルギにより、被加熱部37の原料棒39の下端および種結晶棒41の上端を加熱溶融させながら、円滑に接触させることにより、原料棒39と種結晶棒41間の被加熱部37におけるフローティングゾーンを形成させる。
そして、下端に原料棒39を固定した上結晶駆動軸38と上端に種結晶棒41を固定した下結晶駆動軸40とを回転させ、かつ、同期又は非同期でゆっくり下方に向かって移動させると共に、前記各磁場付与手段46,47,48のコイル52,53,54に、図4に示す位相差が120°の3相交流電流i1,i2,i3、またはインバータなどによって適宜周波数変換した高周波電流を供給することによって、フローティングゾーンに回転磁場が付与されて、原料棒39と種結晶棒41との間の被加熱部37におけるフローティングゾーンにおいて、上結晶駆動軸38および下結晶駆動軸40の回転動作による軸心回りの流動と、対流による上下方向の流動の中で、回転磁場M,M,Mによる粒子配列制御がなされ、所望の粒子配列の単結晶を育成することができる。
このような赤外線加熱によるフローティングゾーン式の単結晶育成装置30によれば、従来のハロゲンランプ等の赤外線加熱による単結晶育成装置を改造することで、本発明の単結晶育成装置が得られる。
図7は加熱源としてレーザ源を用い、磁場付与手段として、2つの大径コイルと2つの小径コイルとを井桁状に組み合わせた、本発明の第3実施形態に係る単結晶育成装置60の縦断面図を示し、図8は図7のC−C線に沿った横断面図を示す。
図7および図8に示す単結晶育成装置60おいて、被加熱部61は、上方から鉛直方向に延びる上結晶駆動軸62の下端に固定した原料棒63と、下方から鉛直方向に延びる下結晶駆動軸64の上端に固定された種結晶棒65とを突き合わせたものである。前記上結晶駆動軸62および下結晶駆動軸64は、保持部材66,67によって気密に保持され、図示しないサーボモータ等の駆動モータで回転自在、かつ、同期又は非同期で昇降自在に保持されている。
前記原料棒63および種結晶棒65が配置された空間m1を、後述する磁場付与手段および加熱源が配置された空間m2と区画して、単結晶育成室68を形成する透明な石英管69を設けて、上記単結晶育成室68に結晶育成に対して好適な雰囲気ガスを充満させる。
磁場付与手段70は、ドーナツ板状の2つの大径コイル71,72を所定間隔で対向配置すると共に、ドーナツ板状の2つの小径コイル73,74を前記大径コイル71,72の間隔よりも小さい所定間隔で対向させ、かつ、前記大径コイル71,72と井桁状に組み合わせて、構成されている。このように、大径コイル71,72と小径コイル73,74とを設け、小径コイル73,74の間隔を、大径コイル71,72の間隔より小さくするのは、コイル71〜74をできるだけ被加熱部61に接近させて、フローティングゾーンに付与する磁場の強度を大きくするとともに、小径コイル73,74による磁場の強度を、大径コイル71,72による磁場の強度と等しくし、しかも、小径コイル73,74と、大径コイル71,72とが、寸法的に相互に干渉しないようにするためである。71a〜74aは、それぞれのコイル71〜74の孔である。
加熱源としてのレーザ源75〜78は、それぞれ前記コイル71〜74の孔71a〜74aの中心軸に一致させて、円周方向に90°間隔で配置されている。
次に、上記の単結晶育成装置60の動作について説明する。レーザ源75〜78のレーザL〜Lを、コイル71〜74の孔71a〜74aを通して被加熱部61に集中させて、原料棒63および種結晶棒65を溶融させてフローティングゾーン79(図示省略)を形成させる。また、コイル71〜74に所定の周期で、かつ、適切な位相差を有する電流を流す。すると、ある時点では、大径コイル71の図8左方がS極、大径コイル72の図8右方がN極となり、次のある時点では、小径コイル73の図8下方がS極、小径コイル74の図8上方がN極となり、次のある時点では、大径コイル72の図8右方がS極、大径コイル71の図8左方がN極となり、さらに次のある時点では、小径コイル74の図8上方がS極、小径コイル73の図8下方がN極となり、さらに次のある時点では、再び、大径コイル71の図8左方がS極、大径コイル72の図8右方がN極となり、以下、このような動作を繰り返して、被加熱部61のフローティングゾーン79に回転磁場が付与される。
したがって、上記の単結晶育成装置60によると、複数の磁場付与手段70により、フローティングゾーン79に回転磁場を付与して、前述と同様に、原料と種結晶との上下結晶駆動軸62,64の回転による流動と、対流による流動に起因する組成変動を抑制して、より高品質の単結晶を育成することができる。なお、コイル71〜74には商用交流を接続する場合だけでなく、高周波電源を外付けして、高周波電流を流すようにすることができる。
本発明は上記実施形態に示したもののみならず、その精神を逸脱しない範囲で各種の変形が可能である。
例えば、上記図1〜図3の実施形態においては、3個のレーザ源11〜13および磁場付与手段23〜25を有する場合について、また、図7および図8の実施形態においては、大小4個のコイル71〜74で構成される磁場付与手段70および4個のレーザ源75〜78を用いる場合について説明したが、他の異なる複数のレーザ源および磁場付与手段を有するものであってもよい。
特に、レーザ源は、複数個のレーザ源を用いる場合ばかりでなく、ドーナツ状のレーザを被加熱部の周囲に配置した円錐状の反射鏡で反射して、被加熱部を取囲む石英管の全周方向から被加熱部にレーザを照射して加熱するようにしてもよい。そのようにすれば、被加熱部の周方向での加熱むらが解消されて、より一層均質な単結晶が育成できる。なお、このような反射鏡を被加熱部の周囲に配置しても、反射鏡の材質が非磁性体であれば、磁場付与手段による回転磁場付与に何ら支障はない。
また、図1〜図6に示した実施形態における磁場付与手段23〜25および46〜48は、強磁性体26〜28および49〜51に、コイル29〜31および52〜54を巻装した構成について説明したが、強磁性体をなくしたコアレス(空心)型コイルに構成してもよい。
また、図5〜図6に示した回転楕円面鏡を用いる実施形態においては、3個の回転楕円面鏡31,32,33を有する3楕円型のものについて説明したが、単一の回転楕円面鏡を有する単楕円型や2個の回転楕円面鏡を有する双楕円型、あるいは4個以上の回転楕円面鏡を有する多楕円型のものであってもよい。
本発明の第1実施形態の単結晶育成方法および単結晶育成装置について説明する縦断面図である。 図1に示す本発明の単結晶育成装置におけるA−A線に沿った横断面図である。 図1の単結晶育成装置における被加熱部の拡大正面図である。 図1の単結晶育成装置における磁場付与手段に供給する3相交流電流の波形図である。 本発明の第2実施形態に係る単結晶育成装置の縦断面図である。 図5の単結晶育成装置におけるB−B線に沿った横断面図である。 本発明の第3実施形態に係る単結晶育成装置の縦断面図である。 図7の単結晶育成装置におけるC−C線に沿った横断面図である。 従来の単結晶育成装置における縦断面図である。 図9の単結晶育成装置におけるD−D線に沿った横断面図である。 図9の単結晶育成装置における被加熱部の拡大正面図である。
符号の説明
10,30,60 単結晶育成装置
11〜13、75〜78 レーザ源(加熱源)
14,37,61 被加熱部
15,38,62 上結晶駆動軸
16,39,63 原料棒
17,40,64 下結晶駆動軸
18,41,65 種結晶棒
21,44,68 単結晶育成室
22,45,69 石英管
23〜25,46〜48,70 磁場付与手段
26〜28,49〜51 強磁性体
29〜31,52〜54 コイル
31〜33 回転楕円面鏡
34〜36 加熱源(赤外線ランプ)
71,72 大径コイル
73,74 小径コイル
71a〜74a 孔
1,m2 空間
,L,L レーザ
,M,M 回転磁場
a 原料棒の回転による流動方向
b 種結晶棒の回転による流動方向
c 対流による流動方向

Claims (4)

  1. 被加熱部に配置された原料棒と種結晶棒との間に加熱源から熱エネルギを供給してフローティングゾーンを形成し、そのフローティングゾーンに、回転磁場を付与して単結晶を育成することを特徴とする単結晶育成方法。
  2. 被加熱部に配置された原料棒と種結晶棒との間に熱エネルギを供給してフローティングゾーンを形成する加熱源と、前記被加熱部の周囲に所定間隔で配置された複数の磁場付与手段とを有し、これら複数の磁場付与手段に所定の周期および位相差の電流を供給して、フローティングゾーンに回転磁場を付与することを特徴とする単結晶育成装置。
  3. 前記加熱源がレーザ源であることを特徴とする請求項2に記載の単結晶育成装置。
  4. 被加熱部に配置された原料棒および種結晶棒に熱エネルギを供給してフローティングゾーンを形成する加熱源と、前記被加熱部の周囲に配置された磁場付与手段とを有し、前記磁場付与手段が、対向するコイルを2組以上有し、大径コイルを所定間隔で対向させると共に、小径コイルを大径コイルよりも被加熱部に接近させて所定間隔で対向させて構成されていることを特徴とする単結晶育成装置。
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