JPH10231173A - 誘電体磁器組成物、誘電体磁器材料およびその製造方法ならびに誘電体素子およびその製造方法 - Google Patents
誘電体磁器組成物、誘電体磁器材料およびその製造方法ならびに誘電体素子およびその製造方法Info
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- JPH10231173A JPH10231173A JP9127998A JP12799897A JPH10231173A JP H10231173 A JPH10231173 A JP H10231173A JP 9127998 A JP9127998 A JP 9127998A JP 12799897 A JP12799897 A JP 12799897A JP H10231173 A JPH10231173 A JP H10231173A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 銀との同時焼結が可能で、低損失、高誘電率
でメッキ液の進入を防止できる誘電体磁器組成物、誘電
体磁器材料および誘電体素子を提供する。 【解決手段】 焼結温度が950℃以下であって、P
b,Ca,W,FeおよびNbの複合酸化物を主成分と
し、この複合酸化物はその組成を、(Pb1-XCa
X O)y( Ws Fet Nbu )Oz 、で表したとき、
x,y,s,t,uおよびzが、0.3≦x≦0.9,
1.000≦y<1.020,1.03≦(2s+u)
/t≦1.40,s+t+u=1,0.05≦s≦0.
20,0.2≦u≦0.49,z=3s+5/2u+3
/2tである誘電体磁器組成物を用いて、誘電体材料お
よび誘電体素子を得る。
でメッキ液の進入を防止できる誘電体磁器組成物、誘電
体磁器材料および誘電体素子を提供する。 【解決手段】 焼結温度が950℃以下であって、P
b,Ca,W,FeおよびNbの複合酸化物を主成分と
し、この複合酸化物はその組成を、(Pb1-XCa
X O)y( Ws Fet Nbu )Oz 、で表したとき、
x,y,s,t,uおよびzが、0.3≦x≦0.9,
1.000≦y<1.020,1.03≦(2s+u)
/t≦1.40,s+t+u=1,0.05≦s≦0.
20,0.2≦u≦0.49,z=3s+5/2u+3
/2tである誘電体磁器組成物を用いて、誘電体材料お
よび誘電体素子を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、誘電体磁器組成
物、特に周波数数百MHz〜数十GHzのいわゆるマイクロ
波、ミリ波領域において使用される共振器等を構成する
誘電体磁器組成物、誘電体磁器材料およびその製造方法
ならびに誘電体素子およびその製造方法に関する。
物、特に周波数数百MHz〜数十GHzのいわゆるマイクロ
波、ミリ波領域において使用される共振器等を構成する
誘電体磁器組成物、誘電体磁器材料およびその製造方法
ならびに誘電体素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車電話や携帯電話、あるいは
衛星通信といった移動体通信機器の需要の増大と、それ
に伴う高機能化、高性能化により、移動体通信機器等に
使用されるマイクロ波デバイスの小型化、高性能化への
要求が高まりつつある。ここで、マイクロ波デバイスと
は、主にマイクロ波、ミリ波領域において使用され、共
振器等を構成する誘電体磁器材料を用いた誘電体素子を
いう。
衛星通信といった移動体通信機器の需要の増大と、それ
に伴う高機能化、高性能化により、移動体通信機器等に
使用されるマイクロ波デバイスの小型化、高性能化への
要求が高まりつつある。ここで、マイクロ波デバイスと
は、主にマイクロ波、ミリ波領域において使用され、共
振器等を構成する誘電体磁器材料を用いた誘電体素子を
いう。
【0003】このようなマイクロ波デバイスは、表面実
装技術により基板上に装着されるが、基板装着に際し、
良好なハンダ濡れ性とハンダ食われの少ない引き出し電
極を有し、かつ装着時の機械的、熱的衝撃に耐えうるも
のであることが要求される。
装技術により基板上に装着されるが、基板装着に際し、
良好なハンダ濡れ性とハンダ食われの少ない引き出し電
極を有し、かつ装着時の機械的、熱的衝撃に耐えうるも
のであることが要求される。
【0004】ここで、導体と誘電体とにより構成される
マイクロ波デバイスの寸法は、ほぼ使用する誘電体材料
の誘電率εの平方根に反比例し、素子の性能の目安とな
るQは損失の逆数で定義され、素子構成により若干補正
の必要はあるものの、主として、導体部分の損失の逆数
をQc、誘電体部分の損失の逆数をQdとするとき、1
/Q=1/Qc+1/Qdで決定される。従って、小型
低損失で表面実装に適したマイクロ波デバイスを得るに
は、誘電体材料の誘電率εを大きくし、導体部分の損失
の逆数Qc,誘電体部分の損失の逆数Qdを大きくする
ことが必要である。
マイクロ波デバイスの寸法は、ほぼ使用する誘電体材料
の誘電率εの平方根に反比例し、素子の性能の目安とな
るQは損失の逆数で定義され、素子構成により若干補正
の必要はあるものの、主として、導体部分の損失の逆数
をQc、誘電体部分の損失の逆数をQdとするとき、1
/Q=1/Qc+1/Qdで決定される。従って、小型
低損失で表面実装に適したマイクロ波デバイスを得るに
は、誘電体材料の誘電率εを大きくし、導体部分の損失
の逆数Qc,誘電体部分の損失の逆数Qdを大きくする
ことが必要である。
【0005】また、実装時の電極のハンダ食われを防止
するにはNiメッキが、ハンダ濡れ性を改善するにはS
n,Pb等のメッキが施される。従って、Niメッキ、
Sn,Pb等のメッキ処理工程で素子中にメッキ液が進
入し、ポッピングや腐食等による製品不良や素子の性能
劣化が生ずることを防止する必要がある。
するにはNiメッキが、ハンダ濡れ性を改善するにはS
n,Pb等のメッキが施される。従って、Niメッキ、
Sn,Pb等のメッキ処理工程で素子中にメッキ液が進
入し、ポッピングや腐食等による製品不良や素子の性能
劣化が生ずることを防止する必要がある。
【0006】使用する周波数をfとするとき、Qcはf
が増すと減少し、ρが増すと減少する。ここでρは導体
の比抵抗であり、導体材料固有の定数である。また、経
験的に、マイクロ波、ミリ波領域においては、f・Qd
=C(Cは誘電体材料に固有の定数で、Qf積と呼ばれ
る)が成り立つことが知られており、Qdはfに反比例
し、Cに比例する。従って、デバイスのQを大きくする
には、導体材料のρを小さくすることが最も効果的であ
り、特に周波数fが高くなる程その効果は顕著であり、
次いで誘電体材料のCを大きくすることが有効である。
が増すと減少し、ρが増すと減少する。ここでρは導体
の比抵抗であり、導体材料固有の定数である。また、経
験的に、マイクロ波、ミリ波領域においては、f・Qd
=C(Cは誘電体材料に固有の定数で、Qf積と呼ばれ
る)が成り立つことが知られており、Qdはfに反比例
し、Cに比例する。従って、デバイスのQを大きくする
には、導体材料のρを小さくすることが最も効果的であ
り、特に周波数fが高くなる程その効果は顕著であり、
次いで誘電体材料のCを大きくすることが有効である。
【0007】しかるに、−50〜125℃の温度範囲
で、もっとも比抵抗ρの低い物質は銀である。それ故、
デバイスのQを大きくするには、導体材料に銀を用いる
ことが最も効果的であり、次いでQf積の大きい誘電体
材料を用いることが有効である。ここで、低損失のデバ
イスを得るという観点から見たとき、たとえQ値と誘電
率の大きな誘電体が得られたとしても、最も比抵抗ρの
低い銀と一体になった構造を取り得ない場合は、工業上
の利用価値は低いことに留意すべきである。
で、もっとも比抵抗ρの低い物質は銀である。それ故、
デバイスのQを大きくするには、導体材料に銀を用いる
ことが最も効果的であり、次いでQf積の大きい誘電体
材料を用いることが有効である。ここで、低損失のデバ
イスを得るという観点から見たとき、たとえQ値と誘電
率の大きな誘電体が得られたとしても、最も比抵抗ρの
低い銀と一体になった構造を取り得ない場合は、工業上
の利用価値は低いことに留意すべきである。
【0008】従来、マイクロ波誘電体において、Ba
(Mg1/3 Ta2/3 )O3 ,Ba(Zn1/3 Ta2/3 )
O3 等が、マイクロ波、ミリ波領域において誘電率と、
Qが高いものとして知られている。しかしながら、これ
らの材料は焼結温度が1300度以上と高く、銀との同
時焼結は不可能であった。また、ガラスを加えて焼結温
度を下げたものは、誘電率が10程度と小さいため実用
的でない。
(Mg1/3 Ta2/3 )O3 ,Ba(Zn1/3 Ta2/3 )
O3 等が、マイクロ波、ミリ波領域において誘電率と、
Qが高いものとして知られている。しかしながら、これ
らの材料は焼結温度が1300度以上と高く、銀との同
時焼結は不可能であった。また、ガラスを加えて焼結温
度を下げたものは、誘電率が10程度と小さいため実用
的でない。
【0009】一方、特開平6−283024号公報に
は、(Pb1-X CaX )1+y {(Fe1/2 Nb1/2 )
1-2 (Fe2/3 W1/3 )Z }O3+y と表したとき、x、
zおよびyが、 0.43<x≦0.63, 0.0<z≦0.5, 0.0≦y≦0.20 の範囲にある誘電体磁器組成物が開示されている。しか
しながら、このものは誘電率が90以上と高いものの、
焼結温度も1000〜1200℃程度と高く、銀との同
時焼成は不可能である。従って、低損失の銀導体が誘電
体中に埋設された構造のデバイスを作製することはでき
ず、Q値の高いデバイスを得ることが困難であった。
は、(Pb1-X CaX )1+y {(Fe1/2 Nb1/2 )
1-2 (Fe2/3 W1/3 )Z }O3+y と表したとき、x、
zおよびyが、 0.43<x≦0.63, 0.0<z≦0.5, 0.0≦y≦0.20 の範囲にある誘電体磁器組成物が開示されている。しか
しながら、このものは誘電率が90以上と高いものの、
焼結温度も1000〜1200℃程度と高く、銀との同
時焼成は不可能である。従って、低損失の銀導体が誘電
体中に埋設された構造のデバイスを作製することはでき
ず、Q値の高いデバイスを得ることが困難であった。
【0010】特開平7−147111号公報には、P
b、Ca、W、FeおよびNbを酸化物の形で含有し、 (Pb1-Z CaZ )(Ws Fet Nbu )O3 と表したとき、 s+t+u=1、 0.3≦z≦0.9、 0.01≦s≦0.2、 0.5≦t≦0.6、 0.2≦u≦0.49 の範囲の組成物を主相として含有する誘電体磁器材料が
記載されている。この誘電体磁器材料は誘電率が90以
上と高く、焼結温度は、銀の融点以下であるものの、焼
結温度を高くしないと十分な密度が得られず、銀の蒸
発、過剰焼結、誘電体磁器との反応により、電極欠陥が
生じ、メッキ液の進入による不良、周波数のバラツキ、
Qの低下が生じていた。また、近年マイクロ波、ミリ波
帯通信機器への小型化の要請がさらに高まる傾向にあ
り、マイクロ波デバイスにおいても更なる小型化の要請
に応ずべく、誘電率を向上させる必要がある。
b、Ca、W、FeおよびNbを酸化物の形で含有し、 (Pb1-Z CaZ )(Ws Fet Nbu )O3 と表したとき、 s+t+u=1、 0.3≦z≦0.9、 0.01≦s≦0.2、 0.5≦t≦0.6、 0.2≦u≦0.49 の範囲の組成物を主相として含有する誘電体磁器材料が
記載されている。この誘電体磁器材料は誘電率が90以
上と高く、焼結温度は、銀の融点以下であるものの、焼
結温度を高くしないと十分な密度が得られず、銀の蒸
発、過剰焼結、誘電体磁器との反応により、電極欠陥が
生じ、メッキ液の進入による不良、周波数のバラツキ、
Qの低下が生じていた。また、近年マイクロ波、ミリ波
帯通信機器への小型化の要請がさらに高まる傾向にあ
り、マイクロ波デバイスにおいても更なる小型化の要請
に応ずべく、誘電率を向上させる必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、銀
との同時焼結が可能で、低損失、高誘電率でメッキ液の
進入を防止できる誘電体磁器組成物を提供することであ
る。
との同時焼結が可能で、低損失、高誘電率でメッキ液の
進入を防止できる誘電体磁器組成物を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の構成に
より達成される。 (1) 焼結温度が950℃以下の誘電体磁器組成物で
あって、Pb,Ca,W,FeおよびNbの複合酸化物
を主成分とし、この複合酸化物はその組成を、 (Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz 、 で表したとき、x,y,s,t,uおよびzが、 0.3≦x≦0.9, 1.000≦y<1.020, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, z=3s+5/2u+3/2t である誘電体磁器組成物。 (2) 上記(1)の複合酸化物を主成分とし、これに
ゲルマン酸鉛が添加されており、950℃以下で焼結さ
れた誘電体磁器材料。 (3) 前記ゲルマン酸鉛が1〜10wt%添加された上
記(2)の誘電体磁器材料。 (4) 前記ゲルマン酸鉛は、Pb5 Ge3 O11を含有
する上記(3)の誘電体磁器材料。 (5) さらにMn酸化物を、前記複合酸化物との総計
中、Mn換算で0.5wt%以下含有する上記(1)〜
(4)の誘電体磁器材料。 (6) Pb,FeおよびWの酸化物または焼結により
酸化物となる化合物を所定量混合し、仮焼して第1仮焼
物を得、Pb,Ca,FeおよびNbの酸化物または焼
結により酸化物となる化合物を所定量混合し、仮焼して
第2仮焼物を得、前記第1仮焼物と第2仮焼物とをその
最終組成が、(Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nb
u )Oz で表したとき、x,y,s,t,uおよびz
が、 0.3≦x≦0.9, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, 1.000≦y<1.020, z=3s+5/2u+3/2t の範囲にあるように混合・粉砕し、仮焼して第3仮焼物
を得、この第3仮焼物とゲルマン酸鉛とを混合して誘電
体磁器組成物を得、これを成形し、950℃以下の温度
で焼結する誘電体磁器材料の製造方法。 (7) Pb,Ca,FeおよびNbの酸化物または焼
結により酸化物となる化合物を所定量混合し、仮焼して
第2仮焼物を得、この第2仮焼物とPb,FeおよびW
の酸化物または焼結により酸化物となる化合物をその最
終組成が、(Pb1-X CaX O)y( Ws Fet N
bu )Oz で表したとき、x,y,s,t,uおよびz
が、 0.3≦x≦0.9, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, 1.000≦y<1.020, z=3s+5/2u+3/2t の範囲にあるように混合・粉砕し、仮焼して第3仮焼物
を得、この第3仮焼物とゲルマン酸鉛とを混合して誘電
体磁器組成物を得、これを成形し、950℃以下の温度
で焼結する誘電体磁器材料の製造方法。 (8) 前記ゲルマン酸鉛が1〜10wt%含有された上
記(6)または(7)の誘電体磁器材料の製造方法。 (9) 前記ゲルマン酸鉛は、Pb5 Ge3 O11を含有
する上記(8)の誘電体磁器材料の製造方法。 (10)前記誘電体磁器組成物が、Mn酸化物を前記複
合酸化物との総計中、Mn換算で0.5wt%以下含有
する上記(6)〜(9)の誘電体磁器材料の製造方法。 (11)上記(2)〜(5)の誘電体誘電体磁器材料中
に、銀導体パターンを内蔵する誘電体素子。 (12)上記(6)〜(10)の誘電体磁器組成物と銀
とを同時焼成して上記(11)の誘電体素子を得る誘電
体素子の製造方法。
より達成される。 (1) 焼結温度が950℃以下の誘電体磁器組成物で
あって、Pb,Ca,W,FeおよびNbの複合酸化物
を主成分とし、この複合酸化物はその組成を、 (Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz 、 で表したとき、x,y,s,t,uおよびzが、 0.3≦x≦0.9, 1.000≦y<1.020, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, z=3s+5/2u+3/2t である誘電体磁器組成物。 (2) 上記(1)の複合酸化物を主成分とし、これに
ゲルマン酸鉛が添加されており、950℃以下で焼結さ
れた誘電体磁器材料。 (3) 前記ゲルマン酸鉛が1〜10wt%添加された上
記(2)の誘電体磁器材料。 (4) 前記ゲルマン酸鉛は、Pb5 Ge3 O11を含有
する上記(3)の誘電体磁器材料。 (5) さらにMn酸化物を、前記複合酸化物との総計
中、Mn換算で0.5wt%以下含有する上記(1)〜
(4)の誘電体磁器材料。 (6) Pb,FeおよびWの酸化物または焼結により
酸化物となる化合物を所定量混合し、仮焼して第1仮焼
物を得、Pb,Ca,FeおよびNbの酸化物または焼
結により酸化物となる化合物を所定量混合し、仮焼して
第2仮焼物を得、前記第1仮焼物と第2仮焼物とをその
最終組成が、(Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nb
u )Oz で表したとき、x,y,s,t,uおよびz
が、 0.3≦x≦0.9, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, 1.000≦y<1.020, z=3s+5/2u+3/2t の範囲にあるように混合・粉砕し、仮焼して第3仮焼物
を得、この第3仮焼物とゲルマン酸鉛とを混合して誘電
体磁器組成物を得、これを成形し、950℃以下の温度
で焼結する誘電体磁器材料の製造方法。 (7) Pb,Ca,FeおよびNbの酸化物または焼
結により酸化物となる化合物を所定量混合し、仮焼して
第2仮焼物を得、この第2仮焼物とPb,FeおよびW
の酸化物または焼結により酸化物となる化合物をその最
終組成が、(Pb1-X CaX O)y( Ws Fet N
bu )Oz で表したとき、x,y,s,t,uおよびz
が、 0.3≦x≦0.9, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, 1.000≦y<1.020, z=3s+5/2u+3/2t の範囲にあるように混合・粉砕し、仮焼して第3仮焼物
を得、この第3仮焼物とゲルマン酸鉛とを混合して誘電
体磁器組成物を得、これを成形し、950℃以下の温度
で焼結する誘電体磁器材料の製造方法。 (8) 前記ゲルマン酸鉛が1〜10wt%含有された上
記(6)または(7)の誘電体磁器材料の製造方法。 (9) 前記ゲルマン酸鉛は、Pb5 Ge3 O11を含有
する上記(8)の誘電体磁器材料の製造方法。 (10)前記誘電体磁器組成物が、Mn酸化物を前記複
合酸化物との総計中、Mn換算で0.5wt%以下含有
する上記(6)〜(9)の誘電体磁器材料の製造方法。 (11)上記(2)〜(5)の誘電体誘電体磁器材料中
に、銀導体パターンを内蔵する誘電体素子。 (12)上記(6)〜(10)の誘電体磁器組成物と銀
とを同時焼成して上記(11)の誘電体素子を得る誘電
体素子の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的構成につい
て詳細に説明する。
て詳細に説明する。
【0014】本発明の誘電体磁器組成物は、焼結温度が
950℃以下の誘電体磁器組成物であって、Pb,C
a,W,FeおよびNbの複合酸化物、すなわち複合ペ
ロブスカイト化合物を主成分とし、この複合酸化物はそ
の組成を、 (Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz 、 で表したとき、x,y,s,t,uおよびzが、 0.3≦x≦0.9, 1.000≦y<1.020, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, z=3s+5/2u+3/2t である。 すなわち、鉛を含む複合ペロブスカイト化合
物である。
950℃以下の誘電体磁器組成物であって、Pb,C
a,W,FeおよびNbの複合酸化物、すなわち複合ペ
ロブスカイト化合物を主成分とし、この複合酸化物はそ
の組成を、 (Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz 、 で表したとき、x,y,s,t,uおよびzが、 0.3≦x≦0.9, 1.000≦y<1.020, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, z=3s+5/2u+3/2t である。 すなわち、鉛を含む複合ペロブスカイト化合
物である。
【0015】なお、上記特公平6−283024号公報
における(2s+u)/tに相当するものは1である。
また、上記特開平7−147111号公報では(2s+
u)/tは約0.367〜1.78の範囲をとりうる
が、実施例はすべて1である。
における(2s+u)/tに相当するものは1である。
また、上記特開平7−147111号公報では(2s+
u)/tは約0.367〜1.78の範囲をとりうる
が、実施例はすべて1である。
【0016】ここで、CaのPbに対する置換量は、そ
のモル分率をxとしたとき、 0.3≦x≦0.9 の範囲内となるように設定する。Caの置換量が、上記
の範囲を越えると、低温焼結性が損なわれ、一方それ未
満であると、共振周波数の温度変化率τf が正の方向へ
大きくなってしまうからである。
のモル分率をxとしたとき、 0.3≦x≦0.9 の範囲内となるように設定する。Caの置換量が、上記
の範囲を越えると、低温焼結性が損なわれ、一方それ未
満であると、共振周波数の温度変化率τf が正の方向へ
大きくなってしまうからである。
【0017】上記xは、特に0.3≦x≦0.8、さら
には 0.4≦x≦0.75 の範囲にすると、より良好な低温焼結性、高誘電率、小
さい共振周波数の温度変化率τf を得ることができる。
には 0.4≦x≦0.75 の範囲にすると、より良好な低温焼結性、高誘電率、小
さい共振周波数の温度変化率τf を得ることができる。
【0018】また、(Pb1-X CaX O)のモル分率を
yとしたとき、1.000≦y<1.020で、好まし
くは1.005≦y≦1.015の範囲である。
yとしたとき、1.000≦y<1.020で、好まし
くは1.005≦y≦1.015の範囲である。
【0019】yが1.000より低くなると、焼結が困
難となり好ましくない。一方、yが1.020以上で
も、焼結が困難となる また、W、Fe、Nbのモル分率をそれぞれs、t、u
とし、s+t+u=1としたとき、 0.05≦s≦0.20 0.2≦u≦0.49 であることが好ましい。
難となり好ましくない。一方、yが1.020以上で
も、焼結が困難となる また、W、Fe、Nbのモル分率をそれぞれs、t、u
とし、s+t+u=1としたとき、 0.05≦s≦0.20 0.2≦u≦0.49 であることが好ましい。
【0020】このようなモル分率としたのは、次の理由
による。まず、sについては、0.05未満であると低
温焼結性が損なわれ、0.2超であると共振周波数の温
度変化率τf が正の方向へ大きくなってしまう。uにつ
いては、0.2未満であると共振周波数の温度変化率τ
f が正の方向へ大きくなってしまい、0.49超である
と低温焼結性が損なわれる。そして、上記の組成範囲内
にすることによって、誘電率εが80以上となる。そし
て、好ましい態様では、90〜115、特に100〜1
10の値が得られる。
による。まず、sについては、0.05未満であると低
温焼結性が損なわれ、0.2超であると共振周波数の温
度変化率τf が正の方向へ大きくなってしまう。uにつ
いては、0.2未満であると共振周波数の温度変化率τ
f が正の方向へ大きくなってしまい、0.49超である
と低温焼結性が損なわれる。そして、上記の組成範囲内
にすることによって、誘電率εが80以上となる。そし
て、好ましい態様では、90〜115、特に100〜1
10の値が得られる。
【0021】また、電荷バランスを表す量(2s+u)
/tは、1.03≦(2s+u)/t≦1.40の範囲
で、好ましくは、1.04≦(2s+u)/t≦1.4
0、より好ましくは1.10≦(2s+u)/t≦1.
30の範囲が好ましい。
/tは、1.03≦(2s+u)/t≦1.40の範囲
で、好ましくは、1.04≦(2s+u)/t≦1.4
0、より好ましくは1.10≦(2s+u)/t≦1.
30の範囲が好ましい。
【0022】このように、(2s+u)/tの値を1.
03より大きくすることにより、焼結性が飛躍的に向上
する。(2s+u)/tが1.03に満たない場合、9
50℃以下の低温域で焼結した場合高い焼結密度が得ら
れない。(2s+u)/tが1.40を超えると誘電率
の温度係数が100ppm/deg以上となり、好ましくな
い。
03より大きくすることにより、焼結性が飛躍的に向上
する。(2s+u)/tが1.03に満たない場合、9
50℃以下の低温域で焼結した場合高い焼結密度が得ら
れない。(2s+u)/tが1.40を超えると誘電率
の温度係数が100ppm/deg以上となり、好ましくな
い。
【0023】ここで、上記τf は0に近ければ近いほど
望ましく、一般に+100ppm/℃以上、−100ppm/℃
以下ではマイクロ波誘電体として望ましくない。本発明
では、±100ppm/℃以内、好ましい態様では±60pp
m/℃以内、特に±50ppm/℃以内が得られる。
望ましく、一般に+100ppm/℃以上、−100ppm/℃
以下ではマイクロ波誘電体として望ましくない。本発明
では、±100ppm/℃以内、好ましい態様では±60pp
m/℃以内、特に±50ppm/℃以内が得られる。
【0024】また、上記εは大きければ大きいほど望ま
しい。これは、例えば共振器においては、その大きさが
誘電体材料のεの平方根に反比例するため、小型化しよ
うとする場合には、必然的にεを大きくしなければなら
ず、したがって、εが大きいということは重要なことで
ある。
しい。これは、例えば共振器においては、その大きさが
誘電体材料のεの平方根に反比例するため、小型化しよ
うとする場合には、必然的にεを大きくしなければなら
ず、したがって、εが大きいということは重要なことで
ある。
【0025】このような(Pb1-X CaX O)y( Ws
Fet Nbu )Oz の存在はX線回折スペクトル(XR
D)から確認できる。通常、平均グレインサイズは0.
5〜15μm 、特に1〜10μm である。
Fet Nbu )Oz の存在はX線回折スペクトル(XR
D)から確認できる。通常、平均グレインサイズは0.
5〜15μm 、特に1〜10μm である。
【0026】本発明の誘電体磁器材料には、焼結温度を
低下できるように、副成分として焼結助剤を含有する。
焼結助剤としては、一般に、ZnO、Bi2 O3 、Cu
O、PbO、PbSiO3 等の酸化物が挙げられるが、
本発明ではゲルマン酸鉛(以下PGOと略記する場合が
ある)を用いることが特に好ましい。このように、上記
組成範囲の複合ペロブスカイト化合物にPGOを所定量
含有させることにより、Qと誘電率が高く、しかも銀の
融点より十分低い温度での焼結が可能な誘電体磁器材料
となる。ここで、PGOの含有量は、PGOの誘電体磁
器材料における重量分率をwとすると、1.0≦w≦1
0.0の範囲、より好ましくは2.0〜5.0wt%の範
囲である。wが1.0wt%より小さいと、添加による低
温焼結効果がなくなって、焼結が困難となる。一方、w
が10.0wt%より大きいと、誘電率の温度係数が10
0ppm/deg以上となり、Q・f値が低下し、また、その
温度特性が悪化する。焼結助剤は、焼結後、通常粒界に
残存する。前記PGOとしては、Pb5 Ge3 O11が好
ましいが、添加時点でPb5 Ge3 O11の存在が確認さ
れるものであればよい。他に、Pb3 Ge2 O7 ,Pb
3 GeO5 等の相が存在していてもよい。すなわち、P
GOはa(PbO)+b(GeO)と表したとき、0.
16≦b/a≦3.0程度であればよい。
低下できるように、副成分として焼結助剤を含有する。
焼結助剤としては、一般に、ZnO、Bi2 O3 、Cu
O、PbO、PbSiO3 等の酸化物が挙げられるが、
本発明ではゲルマン酸鉛(以下PGOと略記する場合が
ある)を用いることが特に好ましい。このように、上記
組成範囲の複合ペロブスカイト化合物にPGOを所定量
含有させることにより、Qと誘電率が高く、しかも銀の
融点より十分低い温度での焼結が可能な誘電体磁器材料
となる。ここで、PGOの含有量は、PGOの誘電体磁
器材料における重量分率をwとすると、1.0≦w≦1
0.0の範囲、より好ましくは2.0〜5.0wt%の範
囲である。wが1.0wt%より小さいと、添加による低
温焼結効果がなくなって、焼結が困難となる。一方、w
が10.0wt%より大きいと、誘電率の温度係数が10
0ppm/deg以上となり、Q・f値が低下し、また、その
温度特性が悪化する。焼結助剤は、焼結後、通常粒界に
残存する。前記PGOとしては、Pb5 Ge3 O11が好
ましいが、添加時点でPb5 Ge3 O11の存在が確認さ
れるものであればよい。他に、Pb3 Ge2 O7 ,Pb
3 GeO5 等の相が存在していてもよい。すなわち、P
GOはa(PbO)+b(GeO)と表したとき、0.
16≦b/a≦3.0程度であればよい。
【0027】さらに本発明の誘電体磁器材料中には、M
nが酸化物、通常MnOの形で含有されていてもよい。
Mn含有量はMn換算で、前記複合ペロブスカイト化合
物原料の全体の総計(焼結助剤は除く)の0.5wt% 以
下、特に0.4wt% 以下、好ましくは0.05〜0.3
wt% である。Mn酸化物の添加により絶縁抵抗が向上す
る。Mn酸化物は焼結後、通常、上記複合ペロブスカイ
ト化合物中に存在している。
nが酸化物、通常MnOの形で含有されていてもよい。
Mn含有量はMn換算で、前記複合ペロブスカイト化合
物原料の全体の総計(焼結助剤は除く)の0.5wt% 以
下、特に0.4wt% 以下、好ましくは0.05〜0.3
wt% である。Mn酸化物の添加により絶縁抵抗が向上す
る。Mn酸化物は焼結後、通常、上記複合ペロブスカイ
ト化合物中に存在している。
【0028】次に、本発明の誘電体磁器材料の製造方法
について説明する。出発原料としては、誘電体磁器組成
物を構成する金属元素の酸化物、例えば酸化鉛、酸化カ
ルシウム、酸化タングステン、酸化鉄、酸化ニオブ等を
用いればよい。また、焼結により酸化物となり得る各種
化合物、例えば、炭酸カルシウム等の炭酸塩や蓚酸塩な
どを用いてもよい。出発原料の配合比率は、各金属元素
の比率が最終組成と同じとなるように選択する。出発原
料の平均粒径は0.5〜10μm 程度の平均粒径とす
る。あるいは硫酸塩、硝酸塩等の溶液として添加してよ
い成分もある。
について説明する。出発原料としては、誘電体磁器組成
物を構成する金属元素の酸化物、例えば酸化鉛、酸化カ
ルシウム、酸化タングステン、酸化鉄、酸化ニオブ等を
用いればよい。また、焼結により酸化物となり得る各種
化合物、例えば、炭酸カルシウム等の炭酸塩や蓚酸塩な
どを用いてもよい。出発原料の配合比率は、各金属元素
の比率が最終組成と同じとなるように選択する。出発原
料の平均粒径は0.5〜10μm 程度の平均粒径とす
る。あるいは硫酸塩、硝酸塩等の溶液として添加してよ
い成分もある。
【0029】出発原料の粉末の混合は、ボールミルなど
を用いて湿式で行うことが好ましい。混合後、仮焼を行
う。この混合、仮焼は、第1仮焼物である鉄・タングス
テン酸鉛Pb(Fe2/3 W1/3 )O3 (以下、PFWと
称する)と、Pbの一部がCaで置換された第2仮焼物
である鉄・ニオブ酸鉛(Pb1-x Cax )(Fe1/2N
b1/2 )O3 (以下、PCFNと称する)とを別個に行
う。これは原料の混合、仮焼を一度に行った場合、Ca
WO4 が容易に生成してしまい、目的とする(Pb1-X
CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz が合成できない
からである。
を用いて湿式で行うことが好ましい。混合後、仮焼を行
う。この混合、仮焼は、第1仮焼物である鉄・タングス
テン酸鉛Pb(Fe2/3 W1/3 )O3 (以下、PFWと
称する)と、Pbの一部がCaで置換された第2仮焼物
である鉄・ニオブ酸鉛(Pb1-x Cax )(Fe1/2N
b1/2 )O3 (以下、PCFNと称する)とを別個に行
う。これは原料の混合、仮焼を一度に行った場合、Ca
WO4 が容易に生成してしまい、目的とする(Pb1-X
CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz が合成できない
からである。
【0030】従って、第1仮焼物であるPFWにあって
は、好ましくは出発原料として、PbO、Fe2 O3 、
WO3 を使用し、一方、第2仮焼物であるPCFNにあ
っては、PbO、Fe2 O3 、Nb2 O5 、CaCO3
を、それぞれ別個に使用する。ここで、PCFNにおけ
る、C(Ca)によるP(Pb)の一部置換量は、その
モル分率をxとしたとき、xが 0.3≦x≦0.9 の範囲内となるように設定する。
は、好ましくは出発原料として、PbO、Fe2 O3 、
WO3 を使用し、一方、第2仮焼物であるPCFNにあ
っては、PbO、Fe2 O3 、Nb2 O5 、CaCO3
を、それぞれ別個に使用する。ここで、PCFNにおけ
る、C(Ca)によるP(Pb)の一部置換量は、その
モル分率をxとしたとき、xが 0.3≦x≦0.9 の範囲内となるように設定する。
【0031】Caの一部置換量が、上記の範囲を越える
と、低温焼結性が損なわれ、一方それ未満であると、共
振周波数の温度変化率τf が正の方向へ大きくなってし
まうからである。
と、低温焼結性が損なわれ、一方それ未満であると、共
振周波数の温度変化率τf が正の方向へ大きくなってし
まうからである。
【0032】上記xは、特に 0.4≦x≦0.7 の範囲にすると、より良好な低温焼結性を示し、誘電率
を高め、共振周波数の温度変化率τf を小さくすること
ができる。
を高め、共振周波数の温度変化率τf を小さくすること
ができる。
【0033】上記仮焼は、PFWにあっては、800〜
900℃程度の温度で、PCFNにあっては、1000
〜1200℃程度の温度で、1〜4時間程度行うことが
好ましい。仮焼後、好ましくはそれぞれボールミル等に
より湿式粉砕する。粉砕後の平均粒径は0.7〜3.0
μm 程度とする。
900℃程度の温度で、PCFNにあっては、1000
〜1200℃程度の温度で、1〜4時間程度行うことが
好ましい。仮焼後、好ましくはそれぞれボールミル等に
より湿式粉砕する。粉砕後の平均粒径は0.7〜3.0
μm 程度とする。
【0034】次に、第1仮焼物であるPFWと第2仮焼
物であるPCFNとを調合する。このときの混合比は、
最終組成が、(Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nb
u )Oz で表したとき、x,y,s,t,uおよびz
が、 0.3≦x≦0.9, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, 1.000≦y<1.020, z=3s+5/2u+3/2t の範囲にあるように秤量し、混合し、仮焼する。仮焼
は、通常大気中で600〜1100℃、特に700〜1
000℃、さらには900〜1000℃程度の温度で、
1〜4時間程度行うことが好ましい。仮焼後、ボールミ
ル等により粉砕する。粉砕後の平均粒径は0.7〜1.
5μm 程度とする。このようにして得られた、粉体組成
が(Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz で
表される第3仮焼物を、以後PCFNWと略記する。
物であるPCFNとを調合する。このときの混合比は、
最終組成が、(Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nb
u )Oz で表したとき、x,y,s,t,uおよびz
が、 0.3≦x≦0.9, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, 1.000≦y<1.020, z=3s+5/2u+3/2t の範囲にあるように秤量し、混合し、仮焼する。仮焼
は、通常大気中で600〜1100℃、特に700〜1
000℃、さらには900〜1000℃程度の温度で、
1〜4時間程度行うことが好ましい。仮焼後、ボールミ
ル等により粉砕する。粉砕後の平均粒径は0.7〜1.
5μm 程度とする。このようにして得られた、粉体組成
が(Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz で
表される第3仮焼物を、以後PCFNWと略記する。
【0035】次に、焼結助剤として、例えばPbOとG
eO2 とを最終組成が、好ましくはPb5 Ge3 O11と
なるように、好ましくは14時間程度湿式混合し、その
乾燥物を500℃程度で仮焼し、得られたPb5 Ge3
O11の仮焼物を好ましくはボールミル等を用いて湿式粉
砕し、所定粒径の焼結助剤を得る。この、Pb5 Ge3
O11等の焼結助剤は、通常、成形前に仮焼体粉末と混合
される。
eO2 とを最終組成が、好ましくはPb5 Ge3 O11と
なるように、好ましくは14時間程度湿式混合し、その
乾燥物を500℃程度で仮焼し、得られたPb5 Ge3
O11の仮焼物を好ましくはボールミル等を用いて湿式粉
砕し、所定粒径の焼結助剤を得る。この、Pb5 Ge3
O11等の焼結助剤は、通常、成形前に仮焼体粉末と混合
される。
【0036】また、Mnを酸化物の形で含有させる場合
には、Mn化合物を添加する。Mn化合物としては、酸
化物、例えばMnO、MnO2 、Mn2 O3 の他、焼結
により酸化物になる化合物、例えば炭酸塩、蓚酸塩等を
用いることができる。また、他の構成成分との複合酸化
物、例えば(Pb Ca)(Mn Nb)O3 、(Pb
Ca)(Mn1/3 Nb2/3 )O3 等を用いることがで
きる。これらは、上記第1仮焼物および第2仮焼物にM
nを添加したものであり、どちらを用いてもよい。これ
らの場合、平均粒径は0.1〜1.0μm 程度とする。
この他、硫酸塩、硝酸塩の溶液添加を行うこともでき、
Mn化合物の添加量はMn換算で前記PCFNWである
(Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz とP
GOとの合計分、すなわち、Pb、Ca、W、Feおよ
びNbの酸化物の全量と焼結助剤との総計の0.5wt%
以下、特に0.05〜0.3wt% とする。なお、Mn化
合物の添加時期は焼結助剤と同じであってもよく、何度
かに分けて添加してもよい。
には、Mn化合物を添加する。Mn化合物としては、酸
化物、例えばMnO、MnO2 、Mn2 O3 の他、焼結
により酸化物になる化合物、例えば炭酸塩、蓚酸塩等を
用いることができる。また、他の構成成分との複合酸化
物、例えば(Pb Ca)(Mn Nb)O3 、(Pb
Ca)(Mn1/3 Nb2/3 )O3 等を用いることがで
きる。これらは、上記第1仮焼物および第2仮焼物にM
nを添加したものであり、どちらを用いてもよい。これ
らの場合、平均粒径は0.1〜1.0μm 程度とする。
この他、硫酸塩、硝酸塩の溶液添加を行うこともでき、
Mn化合物の添加量はMn換算で前記PCFNWである
(Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz とP
GOとの合計分、すなわち、Pb、Ca、W、Feおよ
びNbの酸化物の全量と焼結助剤との総計の0.5wt%
以下、特に0.05〜0.3wt% とする。なお、Mn化
合物の添加時期は焼結助剤と同じであってもよく、何度
かに分けて添加してもよい。
【0037】次に、第3仮焼物(PCFNW)を得る他
の方法について説明する。
の方法について説明する。
【0038】出発原料としては、上記同様誘電体磁器組
成物を構成する金属元素の酸化物、焼結により酸化物と
なり得る各種化合物等を用いればよい。
成物を構成する金属元素の酸化物、焼結により酸化物と
なり得る各種化合物等を用いればよい。
【0039】先ず、第2仮焼物を合成する。出発原料の
粉末の混合は、ボールミルなどを用いて湿式で行うこと
が好ましい。混合後、仮焼を行い第2仮焼物を得る。こ
のPCFNを粉砕し、この仮焼粉とPb,FeおよびW
の酸化物または焼成により酸化物となる化合物とを混
合、仮焼、粉砕して第3仮焼物(PCFNW)を得る。
この方法により、前記方法より工程が簡単になり、生産
効率が向上する。
粉末の混合は、ボールミルなどを用いて湿式で行うこと
が好ましい。混合後、仮焼を行い第2仮焼物を得る。こ
のPCFNを粉砕し、この仮焼粉とPb,FeおよびW
の酸化物または焼成により酸化物となる化合物とを混
合、仮焼、粉砕して第3仮焼物(PCFNW)を得る。
この方法により、前記方法より工程が簡単になり、生産
効率が向上する。
【0040】次に、より詳細に説明する。出発原料とし
て、好ましくは、Pb,FeおよびWの酸化物または焼
成により酸化物となる化合物としてPbO、Fe
2 O3 、WO3 を使用し、第2仮焼物であるPCFNに
あっては、PbO、Fe2 O3 、Nb2 O5 、CaCO
3 を使用する。ここで、PCFNにおける、C(Ca)
によるP(Pb)の一部置換量は、そのモル分率をxと
したとき、xが 0.3≦x≦0.9 特に 0.4≦x≦0.7 の範囲内となるように設定する。
て、好ましくは、Pb,FeおよびWの酸化物または焼
成により酸化物となる化合物としてPbO、Fe
2 O3 、WO3 を使用し、第2仮焼物であるPCFNに
あっては、PbO、Fe2 O3 、Nb2 O5 、CaCO
3 を使用する。ここで、PCFNにおける、C(Ca)
によるP(Pb)の一部置換量は、そのモル分率をxと
したとき、xが 0.3≦x≦0.9 特に 0.4≦x≦0.7 の範囲内となるように設定する。
【0041】上記PCFNの仮焼は、1000〜120
0℃程度の温度で、1〜4時間程度行うことが好まし
い。仮焼後、好ましくはそれぞれボールミル等により湿
式粉砕する。粉砕後の平均粒径は0.7〜3.0μm 程
度とする。
0℃程度の温度で、1〜4時間程度行うことが好まし
い。仮焼後、好ましくはそれぞれボールミル等により湿
式粉砕する。粉砕後の平均粒径は0.7〜3.0μm 程
度とする。
【0042】次に、Pb,FeおよびWの酸化物または
焼成により酸化物となる化合物と、第2仮焼物であるP
CFNとを調合する。このときの混合比は、最終組成
が、(Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz
で表したとき、x,y,s,t,uおよびzが、 0.3≦x≦0.9, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, 1.000≦y<1.020, z=3s+5/2u+3/2t の範囲にあるように秤量し、混合し、仮焼する。仮焼
は、通常大気中で600〜1100℃、特に700〜1
100℃、さらには900〜1100℃程度の温度で、
1〜4時間程度行うことが好ましい。仮焼後、ボールミ
ル等により粉砕する。粉砕後の平均粒径は0.7〜1.
5μm 程度とする。このようにして、粉体組成が(Pb
1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz で表される
第3仮焼物を得る。
焼成により酸化物となる化合物と、第2仮焼物であるP
CFNとを調合する。このときの混合比は、最終組成
が、(Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz
で表したとき、x,y,s,t,uおよびzが、 0.3≦x≦0.9, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, 1.000≦y<1.020, z=3s+5/2u+3/2t の範囲にあるように秤量し、混合し、仮焼する。仮焼
は、通常大気中で600〜1100℃、特に700〜1
100℃、さらには900〜1100℃程度の温度で、
1〜4時間程度行うことが好ましい。仮焼後、ボールミ
ル等により粉砕する。粉砕後の平均粒径は0.7〜1.
5μm 程度とする。このようにして、粉体組成が(Pb
1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz で表される
第3仮焼物を得る。
【0043】本発明の高周波誘電体磁器材料を、誘電体
素子として共振器に適用する場合、上記仮焼体粉末に、
有機バインダおよび有機溶媒を含むビヒクルを加えてペ
ースト化し、印刷法やシート法などにより積層し、この
誘電体層間にストリップ線路を形成し、同時焼結する。
焼結は、通常大気中で950℃以下、特に945℃以
下、さらには940℃以下、一般に910℃以上、特に
920℃以上、さらには930℃以上の温度で、保持時
間は1〜3時間行うことが好ましい。その昇温時間、降
温時間は任意である。内部電極層に用いる導電性材料と
しては、低抵抗導体材料が好ましく、例えば銀(A
g)、銀−パラジウム(Ag−Pd)、銀−白金(Ag
−Pt)、金(Au)等の金属材料が用いられ、特に銀
(Ag)が好ましい。
素子として共振器に適用する場合、上記仮焼体粉末に、
有機バインダおよび有機溶媒を含むビヒクルを加えてペ
ースト化し、印刷法やシート法などにより積層し、この
誘電体層間にストリップ線路を形成し、同時焼結する。
焼結は、通常大気中で950℃以下、特に945℃以
下、さらには940℃以下、一般に910℃以上、特に
920℃以上、さらには930℃以上の温度で、保持時
間は1〜3時間行うことが好ましい。その昇温時間、降
温時間は任意である。内部電極層に用いる導電性材料と
しては、低抵抗導体材料が好ましく、例えば銀(A
g)、銀−パラジウム(Ag−Pd)、銀−白金(Ag
−Pt)、金(Au)等の金属材料が用いられ、特に銀
(Ag)が好ましい。
【0044】本発明の誘電体素子は、共振器の他、バン
ドパスフィルタ、ディプレクサ等にも使用でき、また誘
電体層と内部電極層を交互に積層し、焼結後、外部電極
を設けたチップコンデンサ等にも適用可能である。
ドパスフィルタ、ディプレクサ等にも使用でき、また誘
電体層と内部電極層を交互に積層し、焼結後、外部電極
を設けたチップコンデンサ等にも適用可能である。
【0045】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。 <実施例1>出発原料としてPbO、Fe2 O3 、WO
3 を所定量秤量し、これを混合し、850℃程度で2時
間仮焼し、第1仮焼物であるPFWを得た。一方、Pb
O、CaCO3 、Fe2 O3 、Nb2 O5 を所定量秤量
し、これを混合し、1150℃程度で2時間仮焼し、P
CFNである第2仮焼物を得、それぞれボールミルによ
り湿式粉砕した。
をさらに詳細に説明する。 <実施例1>出発原料としてPbO、Fe2 O3 、WO
3 を所定量秤量し、これを混合し、850℃程度で2時
間仮焼し、第1仮焼物であるPFWを得た。一方、Pb
O、CaCO3 、Fe2 O3 、Nb2 O5 を所定量秤量
し、これを混合し、1150℃程度で2時間仮焼し、P
CFNである第2仮焼物を得、それぞれボールミルによ
り湿式粉砕した。
【0046】これらを、最終組成が、(Pb1-X CaX
O)y( Ws Fet Nbu )Oz で表したとき、x,
y,s,t,uが、表1の組成となるよう秤量配合し、
混合して、600〜1000℃で2時間仮焼した。この
仮焼により、(Pb1-Z CaZ )(Ws Fet Nbu )
O3 (以下、PCWFNと称する場合がある)を主相と
する第3仮焼物を得た。
O)y( Ws Fet Nbu )Oz で表したとき、x,
y,s,t,uが、表1の組成となるよう秤量配合し、
混合して、600〜1000℃で2時間仮焼した。この
仮焼により、(Pb1-Z CaZ )(Ws Fet Nbu )
O3 (以下、PCWFNと称する場合がある)を主相と
する第3仮焼物を得た。
【0047】次いで、このように仮焼により得られた第
3仮焼物PCWFNをボールミルにより湿式粉砕し、平
均粒径0.9μm (レーザー回折式粒度分布計による測
定)の仮焼体粉末とした。
3仮焼物PCWFNをボールミルにより湿式粉砕し、平
均粒径0.9μm (レーザー回折式粒度分布計による測
定)の仮焼体粉末とした。
【0048】さらに、焼結助剤としてPb5 Ge3 O11
を、所定量の酸化鉛(PbO)と二酸化ゲルマニウム
(GeO2 )を湿式で14時間混合したものを乾燥し、
この乾燥物を500℃で反応させることにより得た(以
下、PGOと称する場合がある)。これをボールミルに
より湿式粉砕した。このときの平均粒径は0.9μm で
あった。
を、所定量の酸化鉛(PbO)と二酸化ゲルマニウム
(GeO2 )を湿式で14時間混合したものを乾燥し、
この乾燥物を500℃で反応させることにより得た(以
下、PGOと称する場合がある)。これをボールミルに
より湿式粉砕した。このときの平均粒径は0.9μm で
あった。
【0049】次いで、このPGOの化学組成をPb5 G
e3 O11とし、添加量をw(wt%)で表したとき、w
が表1の組成となるよう上記PCWFN粉末に添加し、
ボールミルで湿式混合し、乾燥して最終的な混合物を得
た。また、必要に応じ平均粒径0.9μm のMnOを、
Mn換算で表1のように添加した。
e3 O11とし、添加量をw(wt%)で表したとき、w
が表1の組成となるよう上記PCWFN粉末に添加し、
ボールミルで湿式混合し、乾燥して最終的な混合物を得
た。また、必要に応じ平均粒径0.9μm のMnOを、
Mn換算で表1のように添加した。
【0050】次いで、上記混合物に有機バインダである
ポリビニルアルコールを加えて造粒し、100MPaの圧
力で成形して、直径12.5mm、厚さ10mmの円柱状成
形体とした。
ポリビニルアルコールを加えて造粒し、100MPaの圧
力で成形して、直径12.5mm、厚さ10mmの円柱状成
形体とした。
【0051】得られた成形体を、同一成分の粉体が敷き
詰められたジルコニアセッターに乗せ、空気中でバイン
ダ剤を除去した後、空気中で表1に示す温度にて焼結し
た。焼結の際には、成形体および共材として仮焼体粉末
を匣鉢に密封し、成形体からのPbの蒸発を防いだ。得
られた焼結体を直径10mm、厚さ5mmに加工し、表1に
示す実施例の誘電体サンプルNo. 1〜15を得た。
詰められたジルコニアセッターに乗せ、空気中でバイン
ダ剤を除去した後、空気中で表1に示す温度にて焼結し
た。焼結の際には、成形体および共材として仮焼体粉末
を匣鉢に密封し、成形体からのPbの蒸発を防いだ。得
られた焼結体を直径10mm、厚さ5mmに加工し、表1に
示す実施例の誘電体サンプルNo. 1〜15を得た。
【0052】以上のサンプルのうち、サンプルNo. 1〜
15につき、X線回折により相構成を調べたところ、サ
ンプルNo. 1〜15は、ほぼPCWFN単相からなるも
のであることが分かった。
15につき、X線回折により相構成を調べたところ、サ
ンプルNo. 1〜15は、ほぼPCWFN単相からなるも
のであることが分かった。
【0053】また、比較例として、同等にして表1に示
すように、本発明の組成範囲から外れた組成で誘電体サ
ンプルNo. 16〜23を作製した。
すように、本発明の組成範囲から外れた組成で誘電体サ
ンプルNo. 16〜23を作製した。
【0054】これらの誘電体サンプルについて、電気的
特性すなわち誘電率ε、Q・f値、共振周波数f0 、共
振周波数の温度変化率τf を円柱共振法により測定し
た。τf の算出は、−40℃から+80℃まで20℃刻
みで共振周波数を測定し、20℃の値を基準とした。結
果を表1に示す。
特性すなわち誘電率ε、Q・f値、共振周波数f0 、共
振周波数の温度変化率τf を円柱共振法により測定し
た。τf の算出は、−40℃から+80℃まで20℃刻
みで共振周波数を測定し、20℃の値を基準とした。結
果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1に示される比較例において、No. 16
は(2s+u)/tが1.03未満であり、焼結密度は
6.02と低い値を示した。No. 17では、(2s+
u)/tが1.50を超え、誘電率の温度係数が100
ppm/degと高くなった。No. 18ではyが1.000よ
り小さく、焼結温度920℃では十分な焼結密度を得る
ことができなかった。No. 19、20ではyが1.02
0以上のものであるが、焼結温度をそれぞれ、930
℃、940℃としても好ましい焼結密度を得ることがで
きなかった。No. 21,22ではwが0か0.5と、
1.0wt%より小さく、焼結温度を930℃としても
十分な焼結密度を得ることができなかった。No. 23は
wが10wt%を超えるものであるが、誘電率の温度係
数が100ppm/degと高い値を示している。
は(2s+u)/tが1.03未満であり、焼結密度は
6.02と低い値を示した。No. 17では、(2s+
u)/tが1.50を超え、誘電率の温度係数が100
ppm/degと高くなった。No. 18ではyが1.000よ
り小さく、焼結温度920℃では十分な焼結密度を得る
ことができなかった。No. 19、20ではyが1.02
0以上のものであるが、焼結温度をそれぞれ、930
℃、940℃としても好ましい焼結密度を得ることがで
きなかった。No. 21,22ではwが0か0.5と、
1.0wt%より小さく、焼結温度を930℃としても
十分な焼結密度を得ることができなかった。No. 23は
wが10wt%を超えるものであるが、誘電率の温度係
数が100ppm/degと高い値を示している。
【0057】以上の結果から本発明の効果が明らかであ
る。すなわち、本発明を満足する組成と製造方法によ
り、マイクロ波領域での共振周波数の温度変化率τf が
小さく、誘電率εとQ・f値が大きく、銀との同時焼成
が可能な低温焼結性の良い誘電体磁器組成物が得られ
た。
る。すなわち、本発明を満足する組成と製造方法によ
り、マイクロ波領域での共振周波数の温度変化率τf が
小さく、誘電率εとQ・f値が大きく、銀との同時焼成
が可能な低温焼結性の良い誘電体磁器組成物が得られ
た。
【0058】<実施例2>実施例1のNo. 1,2,3,
4,5および16において、(2s+u)/tを、1.
000,1.04,1.10,1.15,1.20,
1.25と変えた試料を作成し、各試料について焼結温
度を910〜960℃の間で10℃間隔でそれぞれ焼結
し、各焼結温度における焼結密度を測定した。得られた
結果を、図1のグラフに示す。図1から明らかなよう
に、本発明の範囲である(2s+u)/tが、1.04
のものは、920℃の焼結温度で焼結密度が6.2gr/
cc以上であり、930℃の焼結温度で焼結密度が6.4
gr/cc以上、940℃の焼結温度で焼結密度も6.4gr
/cc以上と十分な値を示している。さらに、(2s+
u)/tが、1.10のものは、910℃の焼結温度で
焼結密度が6.2gr/cc以上であり、920℃の焼結温
度で焼結密度が6.3gr/cc以上、930℃の焼結温度
で焼結密度が6.4gr/cc以上と焼結温度が910℃で
も十分な焼結密度が得られ、(2s+u)/tが、1.
15、1.20、1.25となるにつれ焼結密度も向上
している。一方、比較例のNo. 16に相当する(2s+
u)/tが1.000のものは、910℃の焼結温度で
焼結密度が5.6gr/ccであり、920℃の焼結温度で
焼結密度が6.0gr/cc、930℃の焼結温度でも焼結
密度は6.2gr/cc以下と不十分なものであった。
4,5および16において、(2s+u)/tを、1.
000,1.04,1.10,1.15,1.20,
1.25と変えた試料を作成し、各試料について焼結温
度を910〜960℃の間で10℃間隔でそれぞれ焼結
し、各焼結温度における焼結密度を測定した。得られた
結果を、図1のグラフに示す。図1から明らかなよう
に、本発明の範囲である(2s+u)/tが、1.04
のものは、920℃の焼結温度で焼結密度が6.2gr/
cc以上であり、930℃の焼結温度で焼結密度が6.4
gr/cc以上、940℃の焼結温度で焼結密度も6.4gr
/cc以上と十分な値を示している。さらに、(2s+
u)/tが、1.10のものは、910℃の焼結温度で
焼結密度が6.2gr/cc以上であり、920℃の焼結温
度で焼結密度が6.3gr/cc以上、930℃の焼結温度
で焼結密度が6.4gr/cc以上と焼結温度が910℃で
も十分な焼結密度が得られ、(2s+u)/tが、1.
15、1.20、1.25となるにつれ焼結密度も向上
している。一方、比較例のNo. 16に相当する(2s+
u)/tが1.000のものは、910℃の焼結温度で
焼結密度が5.6gr/ccであり、920℃の焼結温度で
焼結密度が6.0gr/cc、930℃の焼結温度でも焼結
密度は6.2gr/cc以下と不十分なものであった。
【0059】<実施例3>実施例1で作成した本発明の
試料No. 5と、比較例としての試料No. 16に使用した
組成のPCFNWとPGOとをそれぞれ用い、これに有
機溶剤、ポリビニルブチラール樹脂、分散剤を混合して
誘電体スラリーA,Bを得た。
試料No. 5と、比較例としての試料No. 16に使用した
組成のPCFNWとPGOとをそれぞれ用い、これに有
機溶剤、ポリビニルブチラール樹脂、分散剤を混合して
誘電体スラリーA,Bを得た。
【0060】得られた誘電体スラリーをPETフィルム
上にドクターブレードを用いて流し込み、乾燥させた
後、PETフィルムより剥離し、厚さ200μm の誘電
体シートを得た。このようにして得られた誘電体シート
上に、銀粉、エチルセルロース、ブチルカルビトールを
混合して得られた銀ペーストをスクリーン印刷法にて印
刷した。この印刷面の上にさらに誘電体シートを重ね、
熱圧着して前駆体ブロックを得た。
上にドクターブレードを用いて流し込み、乾燥させた
後、PETフィルムより剥離し、厚さ200μm の誘電
体シートを得た。このようにして得られた誘電体シート
上に、銀粉、エチルセルロース、ブチルカルビトールを
混合して得られた銀ペーストをスクリーン印刷法にて印
刷した。この印刷面の上にさらに誘電体シートを重ね、
熱圧着して前駆体ブロックを得た。
【0061】このようにして得られた前駆体ブロック
を、印刷パターンに沿って切断し、焼結用試料を得た。
この焼結用試料に含まれる有機溶媒を空気中に放置して
除去し、匣鉢に密閉した後、空気中で以下に示す焼結温
度にて焼結した。すなわち、試料No. 5の前駆体ブロッ
クAは、920℃で、試料No. 16の前駆体ブロックB
は、940℃で焼結した(920℃では十分な焼結密度
が得られなかった)。
を、印刷パターンに沿って切断し、焼結用試料を得た。
この焼結用試料に含まれる有機溶媒を空気中に放置して
除去し、匣鉢に密閉した後、空気中で以下に示す焼結温
度にて焼結した。すなわち、試料No. 5の前駆体ブロッ
クAは、920℃で、試料No. 16の前駆体ブロックB
は、940℃で焼結した(920℃では十分な焼結密度
が得られなかった)。
【0062】焼結した各試料を、銀導体を含む断面が露
出するように切断し、金をスパッタ法により付着させ、
その断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察した。
各前駆体ブロックA,Bの焼結体SEM写真をそれぞれ
図2,3に示す。図2から明らかなように、前駆体ブロ
ックAの焼結体は920℃で焼結したにもかかわらず欠
陥のない構造を示している。一方、図3から明らかなよ
うに、前駆体ブロックBの焼結体は、940℃と高い温
度で焼結し、しかも銀導体と誘電体との間に隙間を生じ
ている。このような隙間は、ホッピング現象、すなわち
表面実装のために行うメッキ処理工程の際、電解液が進
入し、これがハンダリフロー工程で高温になると、急激
に膨張・破裂し、製品不良、特性劣化を生じさせる原因
となる。
出するように切断し、金をスパッタ法により付着させ、
その断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察した。
各前駆体ブロックA,Bの焼結体SEM写真をそれぞれ
図2,3に示す。図2から明らかなように、前駆体ブロ
ックAの焼結体は920℃で焼結したにもかかわらず欠
陥のない構造を示している。一方、図3から明らかなよ
うに、前駆体ブロックBの焼結体は、940℃と高い温
度で焼結し、しかも銀導体と誘電体との間に隙間を生じ
ている。このような隙間は、ホッピング現象、すなわち
表面実装のために行うメッキ処理工程の際、電解液が進
入し、これがハンダリフロー工程で高温になると、急激
に膨張・破裂し、製品不良、特性劣化を生じさせる原因
となる。
【0063】<実施例4>実施例1において、出発原料
として、PbO、CaCO3 、Fe2 O3 、Nb2 O5
を所定量秤量し、これを混合し、1150℃程度で2時
間仮焼し、PCFNである第2仮焼物を得た。これを、
ボールミルにより湿式粉砕し、PbO、Fe2 O3 、W
O3 を所定量秤量し、配合し、混合して、600〜10
00℃で2時間仮焼して第3仮焼物を得た以外は実施例
1と同様にして各サンプルを作製したところ実施例1と
ほぼ同様の結果を得た。
として、PbO、CaCO3 、Fe2 O3 、Nb2 O5
を所定量秤量し、これを混合し、1150℃程度で2時
間仮焼し、PCFNである第2仮焼物を得た。これを、
ボールミルにより湿式粉砕し、PbO、Fe2 O3 、W
O3 を所定量秤量し、配合し、混合して、600〜10
00℃で2時間仮焼して第3仮焼物を得た以外は実施例
1と同様にして各サンプルを作製したところ実施例1と
ほぼ同様の結果を得た。
【0064】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、銀との同
時焼成が可能で、かつ銀の蒸発、過剰焼結、誘電体磁器
との反応を防止できる低温焼結が可能で、Qf積が20
00GHz以上と高く、誘電率が80以上と高く、低損失
で、しかもメッキ液の進入を防止できる誘電体磁器組成
物を提供できる。
時焼成が可能で、かつ銀の蒸発、過剰焼結、誘電体磁器
との反応を防止できる低温焼結が可能で、Qf積が20
00GHz以上と高く、誘電率が80以上と高く、低損失
で、しかもメッキ液の進入を防止できる誘電体磁器組成
物を提供できる。
【図1】本発明の誘電体磁器組成物の(2s+u)/t
の値を変えた試料を作成し、各試料について910〜9
60℃の間の焼結温度と焼結密度の関係を示したグラフ
である。
の値を変えた試料を作成し、各試料について910〜9
60℃の間の焼結温度と焼結密度の関係を示したグラフ
である。
【図2】本発明の誘電体磁器組成物を銀導体とともに焼
結した断面のSEM写真である。
結した断面のSEM写真である。
【図3】比較例の誘電体磁器組成物を銀導体とともに焼
結した断面のSEM写真である。
結した断面のSEM写真である。
Claims (12)
- 【請求項1】 焼結温度が950℃以下の誘電体磁器組
成物であって、 Pb,Ca,W,FeおよびNbの複合酸化物を主成分
とし、 この複合酸化物はその組成を、 (Pb1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz 、 で表したとき、x,y,s,t,uおよびzが、 0.3≦x≦0.9, 1.000≦y<1.020, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, z=3s+5/2u+3/2t である誘電体磁器組成物。 - 【請求項2】 請求項1の複合酸化物を主成分とし、こ
れにゲルマン酸鉛が添加されており、950℃以下で焼
結された誘電体磁器材料。 - 【請求項3】 前記ゲルマン酸鉛が1〜10wt%添加さ
れた請求項2の誘電体磁器材料。 - 【請求項4】 前記ゲルマン酸鉛は、Pb5 Ge3 O11
を含有する請求項3の誘電体磁器材料。 - 【請求項5】 さらにMn酸化物を、前記複合酸化物と
の総計中、Mn換算で0.5wt%以下含有する請求項
1〜4の誘電体磁器材料。 - 【請求項6】 Pb,FeおよびWの酸化物または焼結
により酸化物となる化合物を所定量混合し、仮焼して第
1仮焼物を得、 Pb,Ca,FeおよびNbの酸化物または焼結により
酸化物となる化合物を所定量混合し、仮焼して第2仮焼
物を得、 前記第1仮焼物と第2仮焼物とをその最終組成が、(P
b1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz で表した
とき、x,y,s,t,uおよびzが、 0.3≦x≦0.9, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, 1.000≦y<1.020, z=3s+5/2u+3/2t の範囲にあるように混合・粉砕し、仮焼して第3仮焼物
を得、 この第3仮焼物とゲルマン酸鉛とを混合して誘電体磁器
組成物を得、 これを成形し、950℃以下の温度で焼結する誘電体磁
器材料の製造方法。 - 【請求項7】 Pb,Ca,FeおよびNbの酸化物ま
たは焼結により酸化物となる化合物を所定量混合し、仮
焼して第2仮焼物を得、 この第2仮焼物とPb,FeおよびWの酸化物または焼
結により酸化物となる化合物をその最終組成が、(Pb
1-X CaX O)y( Ws Fet Nbu )Oz で表したと
き、x,y,s,t,uおよびzが、 0.3≦x≦0.9, 1.03≦(2s+u)/t≦1.40 s+t+u=1, 0.05≦s≦0.20, 0.2≦u≦0.49, 1.000≦y<1.020, z=3s+5/2u+3/2t の範囲にあるように混合・粉砕し、仮焼して第3仮焼物
を得、 この第3仮焼物とゲルマン酸鉛とを混合して誘電体磁器
組成物を得、 これを成形し、950℃以下の温度で焼結する誘電体磁
器材料の製造方法。 - 【請求項8】 前記ゲルマン酸鉛が1〜10wt%含有さ
れた請求項6または7の誘電体磁器材料の製造方法。 - 【請求項9】 前記ゲルマン酸鉛は、Pb5 Ge3 O11
を含有する請求項8の誘電体磁器材料の製造方法。 - 【請求項10】 前記誘電体磁器組成物が、Mn酸化物
を前記複合酸化物との総計中、Mn換算で0.5wt%
以下含有する請求項6〜9の誘電体磁器材料の製造方
法。 - 【請求項11】 請求項2〜5の誘電体誘電体磁器材料
中に、銀導体パターンを内蔵する誘電体素子。 - 【請求項12】 請求項6〜10の誘電体磁器組成物と
銀とを同時焼成して請求項11の誘電体素子を得る誘電
体素子の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9127998A JPH10231173A (ja) | 1996-12-16 | 1997-04-30 | 誘電体磁器組成物、誘電体磁器材料およびその製造方法ならびに誘電体素子およびその製造方法 |
EP97310139A EP0847969B1 (en) | 1996-12-16 | 1997-12-16 | Dielectric ceramic composition, dielectric ceramic material and its production method, dielectric device and its production method |
DE69711007T DE69711007T2 (de) | 1996-12-16 | 1997-12-16 | Dielektrischer keramischer Werkstoff und dessen Herstellungsverfahren, dieelektrisches Bauteil und dessen Herstellungsverfahren |
US08/991,305 US6087286A (en) | 1996-12-16 | 1997-12-16 | Dielectric ceramic composition, dielectric ceramic material and its production method, dielectric device and its production method |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35318396 | 1996-12-16 | ||
JP8-353183 | 1996-12-16 | ||
JP9127998A JPH10231173A (ja) | 1996-12-16 | 1997-04-30 | 誘電体磁器組成物、誘電体磁器材料およびその製造方法ならびに誘電体素子およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10231173A true JPH10231173A (ja) | 1998-09-02 |
Family
ID=26463801
Family Applications (1)
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