JPH10231107A - 蒸留装置及び蒸留方法 - Google Patents

蒸留装置及び蒸留方法

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JPH10231107A
JPH10231107A JP9326432A JP32643297A JPH10231107A JP H10231107 A JPH10231107 A JP H10231107A JP 9326432 A JP9326432 A JP 9326432A JP 32643297 A JP32643297 A JP 32643297A JP H10231107 A JPH10231107 A JP H10231107A
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祐 押田
Toru Matoba
亨 的場
Daisuke Adachi
大介 足立
Masataka Fukumizu
正孝 福泉
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】廃液量の管理を容易に行うことのできる蒸留装
置を提供する。 【解決手段】蒸留を行う前の硫酸廃液を濃縮塔1の塔頂
部1aに設けたコンデンサ3の冷却媒体として使用する
ことにより、濃縮塔1内の蒸気と熱交換にて処理前の硫
酸廃液を加熱(予備温調)する。硫酸廃液に含有される
過酸化水素水は、その一部が加熱されて気化し、一部は
水及び酸素に分解する。更に、疎水性を有する膜を有す
るフィルタ4を備え、気化した過酸化水素、分解した酸
素を濃縮塔1に供給する前に予め硫酸廃液から分離す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体などの製造工
程に使用された硫酸等の廃液を蒸留・精製する蒸留装置
に関する。
【0002】近年、半導体装置はLCD等が多く製造さ
れ、その製造量に比例して多量の硫酸等が用いられる。
その硫酸等の使用量は製造コストに影響することから、
製造工程から排出される硫酸等の廃液を効率よく正確に
蒸留・精製して再利用することが要求されている。
【0003】
【従来の技術】従来、半導体製造工程において、様々な
廃液が排出される。例えば、ウェハーの洗浄をする場合
は、市販の約97重量%(wt%)の硫酸に約2wt%
の過酸化水素を添加して80〜120℃に加熱して使用
している。使用後の硫酸は、回収の際に添加された過酸
化水素の一部が水になり、また、水が混入されたりする
ため、回収される硫酸の濃度は80〜90wt%にな
る。また、回収された硫酸には、珪素、鉄、ナトリウ
ム、有機物等の不純物が含まれている。そして、一般に
は、回収された硫酸は売却されるか、一部では常圧によ
る蒸留・精製後、再使用されている。その硫酸廃液を蒸
留・精製する硫酸蒸留装置を図10に示す。
【0004】図10に示すように、硫酸蒸留装置は、濃
縮塔101及び精製塔102で構成されている。濃縮塔
101には、塔内に設けられた接点式の液面センサ10
3に基づいて、バルブ104の開閉によって塔内の硫酸
廃液が一定量となるように供給される。濃縮塔101に
供給された硫酸廃液は、その塔内に備えられたヒータ1
05により蒸留に必要な所定の温度(常圧の場合、約3
00℃)まで加熱される。蒸留された水分は、冷却媒体
として水が供給されたコンデンサ106により冷却され
てタンク107に蓄えられ、バルブ108の開閉により
排出される。また、濃縮された硫酸廃液(濃縮硫酸)
は、精製塔102に供給される。
【0005】精製塔102に供給された濃縮硫酸は、ヒ
ータ109により所定の温度(常圧の場合約300℃)
まで加熱される。精製された硫酸は、冷却媒体として水
が供給されたコンデンサ110を介してタンク111に
蓄えられ、バルブ112の開閉により排出され再使用さ
れる。精製後の塔内残留物は、コンデンサ113により
冷却された後タンク114に蓄えられ、バルブ115の
開閉により排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、濃縮塔10
1内における液面の管理は、硫酸廃液を処理する際に、
濃縮塔101内の硫酸廃液量を一定にして蒸留制御を正
確に行うために重要である。しかしながら、濃縮塔10
1内では、硫酸廃液の蒸留時の加熱によって、その硫酸
廃液中に含まれる過酸化水素が気化して発泡するととも
に、大量の過酸化水素が分解して酸素が発泡する。する
と、硫酸廃液の液面は、それらの発泡によって大きく変
動するため、液面センサ103が硫酸廃液の液面を正確
に計測できなくて誤検出する場合があり、その廃液量の
管理が非常に困難となっていた。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は廃液量の管理を容易に行
うことのできる蒸留装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、被処理溶液を蒸留する蒸
留部と、前記蒸留部内の被処理溶液の液面レベルを検出
する液面検出部と、前記蒸留部内の被処理溶液の状態を
検出する状態検出部と、前記両検出部の検出結果に基づ
いて、前記蒸留部へ供給する被処理溶液の供給量を制御
する制御部とを備えた。
【0009】請求項2に記載の発明は、過酸化水素を含
む被処理溶液を蒸留する蒸留部と、前記蒸留部内の被処
理溶液の液面レベルに基づいて、前記蒸留部へ供給する
被処理溶液の供給量を制御する制御部と、前記被処理溶
液を前記蒸留部へ供給する前に、その被処理溶液から予
め前記過酸化水素の少なくとも一部を除去する過酸化水
素除去部とを備えた。
【0010】請求項3に記載の発明は、過酸化水素を含
む被処理溶液を蒸留する蒸留部と、前記蒸留部内の被処
理溶液の液面レベルを検出する液面検出部と、前記液面
検出部の検出結果に基づいて、前記蒸留部へ供給する被
処理溶液の供給量を制御する制御部と、前記被処理溶液
を前記蒸留部へ供給する前に、その被処理溶液から予め
前記過酸化水素の少なくとも一部を除去する過酸化水素
除去部とを備えた。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の蒸留装置において、前記蒸留部内の被処理溶液の状態
を検出する状態検出部を備え、前記制御部は、前記液面
検出部の検出結果と前記状態検出部の検出結果に基づい
て、前記蒸留部へ供給する被処理溶液の供給量を制御す
るようにした。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1又は4
に記載の蒸留装置において、前記状態検出部は、被処理
溶液の温度,濃度,比重のうちの少なくとも1つを被処
理溶液の状態として検出するようにした。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項2又は3
に記載の蒸留装置において、前記過酸化水素除去部は、
前記被処理溶液を前記蒸留部における蒸留媒体の冷却部
へ冷媒として供給することで被処理溶液を加熱して予め
過酸化水素を除去するようにした。
【0014】請求項7に記載の発明は、請求項2又は3
に記載の蒸留装置において、前記過酸化水素除去部は、
前記被処理溶液を前記蒸留部内に挿入した配管を介して
前記蒸留部に供給することで被処理溶液を加熱して過酸
化水素を予め除去するようにした。
【0015】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の蒸留装置において、前記過酸化水素除去部の配管は、
前記蒸留部内に直挿されて該蒸留部内の被処理溶液を加
熱する加熱源に巻き付けられたものである。
【0016】請求項9に記載の発明は、請求項6乃至8
のうちのいずれか1項に記載の蒸留装置において、前記
蒸留部が複数用意され、前記加熱された被処理溶液の熱
により前記蒸留部同士を連結する連結管を保温するよう
にした。
【0017】請求項10に記載の発明は、請求項2又は
3に記載の蒸留装置において、前記過酸化水素除去部
は、触媒反応を利用して、被処理溶液から過酸化水素を
予め除去するようにした。
【0018】請求項11に記載の発明は、請求項1乃至
3のうちの何れか1項に記載の蒸留装置において、前記
蒸留部は、前記蒸留部内の液体に含まれる残留物のう
ち、蒸留部から排出される精製溶液の量に対して一定の
割合の残留物を排出する定量排出機構を備えた。
【0019】請求項12に記載の発明は、請求項11に
記載の蒸留装置において、前記定量排出機構は、前記蒸
留部を上方へ付勢する付勢手段と、前記残留物を排出す
るために備えられ、その上下位置が前記蒸留部の上下位
置に応じて制御され、制御された位置よりも高い部分の
前記蒸留部内の液体を排出する排出管とから構成された
ものである。
【0020】請求項13に記載の発明は、請求項1乃至
3のうちの何れか1項に記載の蒸留装置において、前記
被処理溶液は、硫酸を含有しており、前記蒸留部は内部
が減圧されて当該被処理溶液を蒸留して前記硫酸濃度を
高めるものである。
【0021】請求項14に記載の発明は、請求項13に
記載の蒸留装置において、前記被処理溶液から除去した
過酸化水素を二酸化硫黄と反応させて硫酸として回収す
るようにした。
【0022】請求項15に記載の発明は、請求項13に
記載の蒸留装置において、前記被処理溶液から除去した
過酸化水素を、前記蒸留によって気化後、冷却して得ら
れた液体、又は前記蒸留残留物の少なくとも一方に含ま
れる二酸化硫黄と反応させて硫酸として回収するように
した。
【0023】請求項16に記載の発明は、請求項13に
記載の蒸留装置において、前記硫酸濃度が高められた溶
液と水とを混合し、その反応熱を前記被処理溶液と熱交
換することで、被処理溶液を予備的に温度調節するよう
にした。
【0024】請求項17に記載の発明は、請求項13に
記載の蒸留装置において、前記蒸留部が複数用意されて
おり、前記硫酸濃度が高められた溶液と水とを混合し、
その反応熱にて前記蒸留部同士を連結する連結管を保温
するようにした。
【0025】請求項18に記載の発明は、請求項16又
は17に記載の蒸留装置において、前記溶液に混合され
る水は、前記蒸留部において発生する蒸気から、コンデ
ンサによって水蒸気を分離して得られるものである。
【0026】請求項19に記載の発明は、請求項16又
は17に記載の蒸留装置において、前記溶液と水を混合
した液体を蒸留前の被処理溶液に加えて蒸留処理を行う
ようにした。
【0027】請求項20に記載の発明は、請求項1乃至
3のうちの何れか1項に記載の蒸留装置において、前記
被処理溶液は硝酸を含有しており、前記蒸留部は、当該
被処理溶液を蒸留して前記硝酸濃度を高めるものであ
る。
【0028】請求項21に記載の発明は、請求項20に
記載の蒸留装置において、内部に触媒が備えられ、該触
媒にて前記蒸留部から廃棄されるガス分に含まれる窒素
酸化物を吸収除去する排気室を備えた。
【0029】請求項22に記載の発明は、過酸化水素を
含む被処理溶液の供給量を蒸留部内における被処理溶液
の液面に基づいて制御する蒸留方法において、前記被処
理溶液を前記蒸留部へ供給する前に、その被処理溶液か
ら予め前記過酸化水素の少なくとも一部を除去するよう
にした。
【0030】(作用)従って、請求項1に記載の発明に
よれば、被処理溶液を蒸留する蒸留部内の被処理溶液の
液面レベルが液面検出部にて検出される。また、蒸留部
内の被処理溶液の状態が状態検出部にて検出される。そ
して、両検出部の検出結果に基づいて、蒸留部へ供給す
る被処理溶液の供給量が制御されるため、被処理溶液の
液面レベルが正確に管理される。
【0031】請求項2に記載の発明によれば、過酸化水
素を含む被処理溶液が蒸留部へ供給される前に、その被
処理溶液から予め過酸化水素の少なくとも一部が過酸化
水素除去部にて除去されるため、制御部により蒸留部内
の被処理溶液の液面レベルが正確に管理される。
【0032】請求項3に記載の発明によれば、過酸化水
素を含む被処理溶液が蒸留部へ供給される前に、その被
処理溶液から予め過酸化水素の少なくとも一部が過酸化
水素除去部にて除去される。そのため、被処理溶液の液
面レベルが液面検出部にて正確に検出され、制御部によ
り蒸留部内の被処理溶液の液面レベルが正確に管理され
る。
【0033】請求項4に記載の発明によれば、蒸留部内
の被処理溶液の状態を検出する状態検出部が備えられ、
液面検出部の検出結果と状態検出部の検出結果に基づい
て、蒸留部へ供給する被処理溶液の供給量が制御されて
液面レベルが正確に管理される。
【0034】請求項5に記載の発明によれば、状態検出
部は、被処理溶液の温度,濃度,比重のうちの少なくと
も1つを被処理溶液の状態として検出し、その状態に基
づいて最適な被処理溶液の体積が算出される。
【0035】請求項6に記載の発明によれば、過酸化水
素除去部は、被処理溶液を蒸留部における蒸留媒体の冷
却部へ冷媒として供給することで被処理溶液を加熱して
予め過酸化水素を除去するため、蒸留部内の被処理溶液
の波うちが抑えられて該溶液の液面レベルが正確に管理
される。
【0036】請求項7に記載の発明によれば、過酸化水
素除去部は、被処理溶液を蒸留部内に挿入した配管を介
して蒸留部に供給することで被処理溶液を加熱して過酸
化水素を予め除去するため、蒸留部内の被処理溶液の波
うちが抑えられて該溶液の液面レベルが正確に管理され
る。
【0037】請求項8に記載の発明によれば、過酸化水
素除去部の配管は、蒸留部内に直挿されて該蒸留部内の
被処理溶液を加熱する加熱源に巻き付けられて被処理溶
液が予め加熱される。
【0038】請求項9に記載の発明によれば、蒸留部が
複数用意され、冷媒として使用された被処理溶液の熱に
より蒸留部同士を連結する連結管が保温されるため、次
段の蒸留部において加熱に要する負荷が少なくなる。
【0039】請求項10に記載の発明によれば、過酸化
水素除去部は、触媒反応を利用して、被処理溶液から過
酸化水素を予め除去するため、蒸留部内の被処理溶液の
波うちが抑えられて該溶液の液面レベルが正確に管理さ
れる。
【0040】請求項11に記載の発明によれば、蒸留部
は、内部の液体に含まれる残留物のうち、排出する精製
溶液の量に対応して一定の割合の残留物が排出され、蒸
留部内の被処理溶液の濃度が一定に保たれる。
【0041】請求項12に記載の発明によれば、定量排
出機構は、蒸留部を上方へ付勢する付勢手段と、残留物
を排出するための排出管を備えている。排出管は、蒸留
部内の残留物濃度の変化による液体の比重の変化により
上下動する蒸留部の位置に対応して上下位置が制御され
る。そして、比重が大きくなって蒸留部が沈むと多量の
液体が排出管から排出され、比重が小さくなって蒸留部
が浮き上がると少量の液体が排出管から排出される。
【0042】請求項13に記載の発明によれば、被処理
溶液は、硫酸を含有しており、蒸留部は内部が減圧され
て低い温度にて該被処理溶液が蒸留されて硫酸濃度が高
められるため、加熱に要する負荷が少なくなるととも
に、蒸留部の耐久性が高くなる。
【0043】請求項14に記載の発明によれば、被処理
溶液から除去した過酸化水素が二酸化硫黄と反応され
て、その二酸化硫黄が硫酸として回収される。請求項1
5に記載の発明によれば、被処理溶液から除去した過酸
化水素が、蒸留によって気化後冷却して得られた液体、
又は蒸留残留物の少なくとも一方に含まれる二酸化硫黄
と反応され、二酸化硫黄が硫酸として回収される。
【0044】請求項16に記載の発明によれば、硫酸濃
度が高められた溶液と水とが混合されてその反応熱が被
処理溶液と熱交換され、被処理溶液が予備的に温度調節
されてその被処理溶液から過酸化水素が予め除去され
る。
【0045】請求項17に記載の発明によれば、蒸留部
が複数用意されており、硫酸濃度が高められた溶液と水
とが混合されてその反応熱にて蒸留部同士を連結する連
結管が保温される。そのため、次段の蒸留部において加
熱するための負荷が少なくなる。
【0046】請求項18に記載の発明によれば、溶液に
混合される水は、蒸留部において発生する蒸気から、コ
ンデンサによって水蒸気を分離して得られる水が被処理
溶液に混合されて反応熱が発生する。
【0047】請求項19に記載の発明によれば、溶液と
水を混合した液体を蒸留前の被処理溶液に加えられて硫
酸濃度が高められて蒸留処理が行われるため、蒸留部に
おける負荷が少なくなる。
【0048】請求項20に記載の発明によれば、被処理
溶液は硝酸を含有しており、被処理溶液は蒸留部にて蒸
留されて硝酸濃度が高められる。請求項21に記載の発
明によれば、蒸留部から廃棄されるガス分に含まれる窒
素酸化物が排気室に備えられた触媒にて吸収除去され
る。
【0049】請求項22に記載の発明によれば、被処理
溶液を蒸留部へ供給する前に、その被処理溶液から予め
過酸化水素の少なくとも一部が除去されるため、蒸留部
内にて過酸化水素による被処理溶液の波うちが抑えられ
る。
【0050】
【発明の実施の形態】
(第一実施形態)以下、本発明を具体化した第一実施形
態を図1〜図4に従って説明する。
【0051】図1及び図2は、硫酸廃液を蒸留・精製す
る蒸留精製装置の概略構成図である。本実施形態の蒸留
精製装置は、図1に示される濃縮塔1と、図2に示され
る精製塔2の二段階にて被処理溶液としての硫酸廃液を
蒸留・精製するものである。即ち、濃縮塔1と精製塔2
は、それぞれ被処理溶液としての硫酸廃液を蒸留する蒸
留部として作用する。
【0052】図1に示すように、濃縮塔1の塔頂部1a
にはコンデンサ3が設けられ、そのコンデンサ3には図
示しない廃液タンクから蒸留前の硫酸廃液が冷却媒体
(冷媒)として供給されている。硫酸廃液は、例えば半
導体製造工程においてウェハーの洗浄に使用されたもの
であり、酸化剤として約2重量%(wt%)の過酸化水
素水が含有されている。また、濃縮塔1には、LCD製
造工程において使用された蒸留前の硫酸廃液を供給して
もよい。
【0053】蒸留前の硫酸廃液は、濃縮塔1内における
蒸気を冷却する冷却媒体として作用する。従って、硫酸
廃液は、濃縮塔1内の蒸気と互いに熱交換し、その蒸気
は冷却され、逆に硫酸廃液は加熱されて所定温度(例え
ば、30〜80℃)まで昇温される。硫酸廃液が昇温さ
れると、その硫酸廃液中に含まれる過酸化水素は、その
一部が気化し、一部は水及び酸素に分解する。
【0054】また、コンデンサ3に硫酸廃液が冷却媒体
として供給されているため、そのコンデンサ3が破損し
て冷却媒体が濃縮塔1内の硫酸廃液に混入しても、硫酸
同士であるため、水を冷却媒体とした時のように反応し
ない。そのため、発熱によりセンサの破損等の危険がな
い。
【0055】コンデンサ3を通過した硫酸廃液は、フィ
ルタ4及び供給バルブ5を介して濃縮塔1内に供給され
る。フィルタ4は、疎水性を有する膜を有するフィル
タ、例えばテフロンフィルタよりなり、気化した過酸化
水素、分解した酸素を硫酸廃液から分離(気液分離)す
るために設けられている。従って、濃縮塔1内には、気
化した過酸化水素水、分解した酸素が予め除去された硫
酸廃液が供給される。
【0056】濃縮塔1には、真空ポンプ6が接続されて
いる。真空ポンプ6は水封式の真空ポンプよりなり、濃
縮塔1内を所定の圧力に減圧するために設けられてい
る。尚、本実施形態では、真空ポンプ6は、濃縮塔1内
を50Torr以下、更に好適には約5〜20Torrに減圧す
るように設定されている。そして、濃縮塔1と真空ポン
プ6との間には、バッファ7が設けられている。
【0057】濃縮塔1内には、ヒータ8が設けられてい
る。ヒータ8は硫酸廃液を加熱するために設けられてい
る。ヒータ8は、石英により保護され、硫酸廃液を加熱
する熱効率を上げるために塔側面から直接内部に挿入さ
れている。ヒータ8により加熱された硫酸廃液は、蒸留
前、即ち、濃縮塔1に供給される前に過酸化水素が予め
除去されているので、加熱時の発泡が少なく、濃縮塔1
内で比較的穏やかに加熱され、蒸留される。
【0058】また、濃縮塔1内が減圧されているため、
硫酸廃液は、常圧の場合に比べて沸点が低下する。例え
ば、濃縮塔1内が約5〜20Torrに減圧されている場
合、硫酸廃液の沸点は、約180〜220℃となる。従
って、ヒータ8は、硫酸廃液を常圧の場合の温度(30
0℃以上)よりも低い温度(約180〜220℃)まで
加熱すればよく、従来に比べてヒータ8に加わる負荷が
少ない。また、硫酸廃液は、濃縮塔1のコンデンサに冷
却媒体として供給され、熱交換により30〜80℃まで
昇温されている。従って、ヒータ8は、30〜80℃の
硫酸廃液を180〜220℃まで加熱すれば良く、更に
ヒータ8に加わる負荷が少ない。
【0059】ところで、従来の硫酸蒸留装置では、塔内
の硫酸は約300℃以上の高温になるため、使用部品が
300℃以上の高温に十分耐えうる必要がある。また、
濃縮塔1が高温になるため、ヒートショックにより接続
部の洩れ及び破損が生じる場合がある。しかしながら、
本実施形態の硫酸蒸留装置では、減圧し蒸留するため、
塔内の硫酸は180〜220℃までしか加熱されない。
そのため、濃縮塔1の使用部品があまり高温まで耐える
必要がない。また、使用部品があまり高温にならないの
で、ヒートショックによる接続部の洩れ及び破損は生じ
難い。
【0060】濃縮塔1には、液面センサ9、温度センサ
10a、濃度センサ10b、及び、比重センサ10cが
設けられ、各センサ9,10a〜10cは制御装置12
に接続されている。液面センサ9は連続式の静電容量セ
ンサよりなり、塔内の硫酸廃液液面の高さを検出するた
めに設けられている。温度センサ10a、濃度センサ1
0b、及び、比重センサ10cは、それぞれ塔内硫酸廃
液の温度、濃度、比重等の状態を検出するために設けら
れている。
【0061】従って、制御装置12は、液面センサ9の
検出信号により塔内の硫酸廃液の液面レベルを検出する
液面検出部として作用する。従って、また、制御装置1
2は、温度センサ10a、濃度センサ10b、及び、比
重センサ10cの検出信号により塔内の硫酸廃液の状態
を検出する状態検出部として作用する。
【0062】制御装置12は、各センサ9,10a〜1
0cからの信号を検出結果として常時入力する。制御装
置12は、各センサ9,10a〜10cの検出結果に基
づいて、蒸留に最適な硫酸廃液の体積を演算し、その体
積に応じた液面センサ9の目標容量値を算出する。そし
て、制御装置12は、液面センサ9の静電容量値が算出
した目標容量値となるように供給バルブ5を開閉制御し
て濃縮塔1内に硫酸廃液を供給する。また、硫酸廃液
は、蒸留前、即ち、濃縮塔1に供給される前に過酸化水
素が予め除去されているので、加熱時の発泡が少なく、
液面の振動が少ない。そのため、濃縮塔1内の硫酸廃液
の液面は、液面センサ9により正確に検出される。その
結果、濃縮塔1内の硫酸廃液は、その液面が温度・圧力
等に応じて正確に管理される。
【0063】また、濃縮塔1内には、区画板13が設け
られている。図3(a)に示すように、各区画板13
は、濃縮塔1内壁に沿った形状に形成されるとともに、
上端面が濃縮塔1内に供給された硫酸廃液の液面と略同
一となるように形成されている。本実施形態では、図3
(b)に示すように、4枚の区画板13が設けられ、各
区画板13は、連結材14により連結され、各板の間隔
が所定間隔に保持されて、濃縮塔1内を区画している。
【0064】従って、濃縮塔1内の硫酸廃液は、区画板
13により遮られて他の区画に移動し難いので、1つの
区画において液面が振動しても、他の区画では液面が振
動しにくい。従って、区画板13は、硫酸廃液の移動を
制限するじゃま板として作用し、硫酸廃液は、その液面
の振動が低減される。
【0065】また、図3(a)に示すように、各区画板
13には、それぞれ複数の細孔15が形成されている。
細孔15は、区画板13の下部に形成され、上部、特に
上端付近には形成されていない。細孔15は、硫酸廃液
の沸騰時に該硫酸廃液内にて発生する気泡を吸収する効
果を奏する。これは、硫酸廃液の波打ちを抑えて液面レ
ベルを正確に検出するのに有効である。
【0066】図1に示すように、蒸留時の濃縮塔1内の
蒸気は、塔内に設けられた円筒形の充填材(ラシヒリン
グ)16により冷却される。蒸気は、硫酸蒸気と水蒸気
を含む。硫酸蒸気は、水蒸気に比べて沸点が高いので、
ラシヒリング16の冷却により硫酸蒸気が液化して滴下
する。水蒸気は濃縮塔1からコンデンサ3に導かれる。
水蒸気はコンデンサ3により冷却され、液化した水分が
受け容器17に蓄えられる。これにより、濃縮塔1内の
硫酸廃液の濃度は高くなる。
【0067】受け容器17は、一次容器17aと二次容
器17bとから構成されている。両容器17a,17b
間には一次側排出バルブ18が設けられ、二次容器17
bには二次側排出バルブ19が設けられている。二次容
器17bは、バッファ7に接続され、二次容器17bと
バッファ7との間には真空用バルブ20が設けられてい
る。そして、真空用バルブ20の開閉に基づいて、開路
時には、二次容器17b内が濃縮塔1内と同じ所定の圧
力に減圧される。また、二次容器17bには、その内部
を大気開放するための大気圧用バルブ21が設けられて
いる。
【0068】コンデンサ3による熱交換によって冷却さ
れた水分は、先ず受け容器17の一次容器17aに蓄え
られ、一次側排出バルブ18の開閉操作により二次容器
17bに移送される。この時、二次容器17bの真空用
バルブ20は開路されて減圧されているため、一次容器
17aに蓄えられた水分を二次容器17bに移送する時
に濃縮塔1内の圧力は変化しない。また、本実施形態の
硫酸蒸留装置には、真空系のバッファ7が設けられてい
るため、水分を一次容器17aから二次容器17bへ移
送する場合の圧力変動はバッファ7に吸収され、濃縮塔
1内の圧力には影響しない。
【0069】次に、二次容器17bに蓄えられた水分を
排出する場合、一次側バルブ18と真空用バルブ20を
閉路した後、大気圧用バルブ21を開路して二次容器1
7b内を大気開放する。そして、二次側排出バルブ19
を開路し、水分を排出する。この時、一次側バルブ18
は閉路されているので、水分の排出時に濃縮塔1内の圧
力は変化しない。また、二次容器17b内は、開路され
た大気圧用バルブ21により大気開放されているため、
蓄えられた水分が速やかに排出される。
【0070】濃縮塔1と精製塔22は連結管22により
連結され、その連結管22には供給バルブ23が設けら
れている。濃縮塔1内において水分が蒸発されて所定の
濃度(約97wt%)となった硫酸(濃縮硫酸)は、供
給バルブ23を開路することにより、濃縮塔1と精製塔
2内の液体の比重差によって連結管22を介して図2に
示される精製塔2に移動する。これにより、精製塔2内
に濃縮硫酸が供給される。
【0071】精製塔2には、図1に示される濃縮塔1と
同様に、バッファ7を介して真空ポンプ6が接続され、
その真空ポンプ6及びバッファ7により所定の圧力に減
圧されている。また、精製塔2には、供給された濃縮硫
酸を加熱するためのヒータ24が設けられている。その
ヒータ24は、石英により保護され、濃縮硫酸を加熱す
る熱効率を上げるために塔側面から直接内部に挿入され
ている。
【0072】精製塔2内は減圧されているため、供給さ
れた濃縮硫酸は、常圧の場合に比べて沸点が低下してい
る。上記と同様に、例えば、精製塔2内が約5〜20To
rrに減圧されている場合、濃縮硫酸の沸点は、約180
〜220℃となる。従って、ヒータ24は、濃縮硫酸を
常圧の場合の温度(300℃以上)よりも低い約180
〜220℃まで加熱すれば良く、従来に比べてヒータ2
4に加わる負荷が少ない。
【0073】精製塔2は、液面センサ25、温度センサ
26a、濃度センサ26b、比重センサ26cが備えら
れている。各センサ25,26a〜26cは制御装置1
2に接続されている。液面センサ25は連続式の静電容
量センサよりなり、塔内の濃縮硫酸液面の高さを検出す
るために設けられている。液面センサ25は、硫酸の液
面レベルに応じた信号を出力する。温度センサ26a、
濃度センサ26b、及び、比重センサ26cは、それぞ
れ塔内濃縮硫酸の温度、濃度、比重を検出するために設
けられている。各センサ26a〜26cは、検出目的に
応じた信号を出力する。
【0074】制御装置12は、各センサ25,26a〜
26cからの信号を常時入力する。制御装置12は、各
センサ25,26a〜26cの信号に基づいて、精製に
最適な濃縮硫酸の体積を演算し、その体積に応じた液面
センサ25の目標容量値を算出する。そして、制御装置
12は、液面センサ25の静電容量値が算出した目標容
量値となるように供給バルブ23を開閉制御して精製塔
2内に濃縮硫酸を供給する。その結果、精製塔2内の濃
縮硫酸は、その液面が温度・圧力等に応じて正確に管理
される。
【0075】精製時の精製塔2内の蒸気(硫酸の気体)
は、精製塔2に設けられた充填材としてのラシヒリング
28により冷却された後、塔頂部2aから冷却器として
のコンデンサ29に導かれる。精製塔2の蒸気は、不純
物を含む硫酸蒸気が混入している。この硫酸ミストは、
精製硫酸の品質を低下させる。そのため、ラシヒリング
28により不純物を含む硫酸蒸気を液化して滴下するこ
とにより、不純物を除去する。
【0076】コンデンサ29には、蒸留前の硫酸廃液が
冷却媒体として供給される。硫酸廃液と硫酸の気体は、
互いに熱交換し、硫酸廃液は硫酸の気体により加熱され
て昇温し、硫酸の気体は冷却されて液体となる。その液
体となった硫酸は、冷却媒体として蒸留前の硫酸廃液が
供給されたコンデンサ30により更に冷却され、精製硫
酸が受け容器31に蓄えられる。コンデンサ29,30
には、冷却媒体として蒸留前の硫酸廃液が供給されてい
る。
【0077】従って、蒸留前の硫酸廃液は、コンデンサ
29,30における熱交換により加熱(予備温調)され
る。また、コンデンサ29,30に硫酸廃液が冷却媒体
として供給されているため、そのコンデンサ29,30
が破損して冷却媒体が後述する受け容器31に蓄えられ
た精製硫酸に混入しても、硫酸同士であるため、水を冷
却媒体とした時のように反応しない。そのため、発熱に
よりセンサの破損等の危険がない。
【0078】受け容器31は、一次容器31aと二次容
器31bとから構成されている。両容器31a,31b
間には一次側排出バルブ32が設けられ、二次容器31
bには二次側排出バルブ33が設けられている。二次容
器31bは、バッファ7に接続され、二次容器31bと
バッファ7との間には真空用バルブ34が設けられてい
る。そして、真空用バルブ34の開閉に基づいて、開路
時には、二次容器31b内が精製塔2内と同じ所定の圧
力に減圧される。また、二次容器31bには、その内部
を大気開放するための大気圧用バルブ35が設けられて
いる。
【0079】コンデンサ29,30により冷却された精
製硫酸は、先ず受け容器31の一次容器31aに蓄えら
れ、一次側排出バルブ32の開閉操作により二次容器3
1bに移送される。この時、二次容器31bの真空用バ
ルブ34は開路されて減圧されているため、一次容器3
1aに蓄えられた精製硫酸を二次容器31bに移送する
時に精製塔2内の圧力は変化しない。また、本実施形態
の硫酸蒸留装置には、真空系のバッファ7が設けられて
いるため、精製硫酸を一次容器31aから二次容器31
bへ移送する場合の圧力変動はバッファ7に吸収され、
精製塔2内の圧力には影響しない。
【0080】次に、二次容器31bに蓄えられた精製硫
酸を排出する場合、一次側バルブ32と真空用バルブ3
4を閉路した後、大気圧用バルブ35を開路して二次容
器31b内を大気開放する。そして、二次側排出バルブ
33を開路し、精製硫酸を排出する。この時、一次側バ
ルブ32は閉路されているので、精製硫酸の排出時に精
製塔2内の圧力は変化しない。また、二次容器31b内
は、開路された大気圧用バルブ35により大気開放され
ているため、蓄えられた精製硫酸が速やかに排出され
る。
【0081】精製塔2には、定量排出機構36が設けら
れている。定量排出機構36は、精製塔2内の残留物を
含む液体を所定量排出して精製塔2内の硫酸の純度を保
つために設けられている。精製塔2内の液体は、硫酸の
濃度が高くなると、それに伴って残留物の濃度が高くな
る。そのため、液体は、硫酸の濃度が高くなる(残留物
の濃度が高くなる)と比重が高くなる。
【0082】定量排出機構36は、精製塔2内の液体の
比重が高い場合には濃縮硫酸の排出量を多くし、比重が
小さい場合には排出量を少なくするよう構成されてい
る。そのため、上記の二次容器31bから排出される精
製硫酸に対して所定の割合の残留物が排出される。尚、
本実施形態では、精製硫酸の約10%の残留物が排出さ
れるように構成されている。
【0083】精製塔2内の硫酸濃度(残留物濃度)は、
二次容器31bから排出される精製硫酸の量に対応して
いる。即ち、排出される精製硫酸が多い時には精製塔2
内の硫酸濃度(残留物濃度)が高くなり液体の比重が大
きくなる。そのため、定量排出機構36は、液体の比重
に応じて、比重が高い場合に精製塔2から排出する液体
の量を多くして大量の残留物を排出する。これにより、
精製塔2内の硫酸の純度を保つ訳である。
【0084】定量排出機構36は、精製塔2を上方に向
かって付勢する付勢手段としての弾性体37、精製塔2
に設けられた排出管38、排出管38に接続された排出
管39、及び、精製塔2の上下位置に応じて排出管39
の上下位置を制御する制御機構により構成されている。
排出管38には、排出される残留物を含む液体を冷却す
るためのコンデンサ40が設けられている。
【0085】弾性体37は、精製塔2の下方に設けられ
たバネよりなり、精製塔2及びその精製塔2内の残留物
の重量により、残留物の濃度が高くなって液体の比重が
大きくなると精製塔2全体が沈み、残留物の濃度が低く
なって比重が小さくなると精製塔2全体が浮き上がるよ
うに支持している。即ち、精製塔2は、その自重(精製
塔2の重さと塔内の液体(硫酸,残留物等)の重さ)に
より上下動する。排出管38は精製塔2と共に上下動
し、精製塔2から排出される液体を排出管39に供給す
る。
【0086】排出管39は、それの上下位置を精製塔2
の上下位置に応じて制御する制御機構により支持されて
いる。その制御機構は、例えば、図4(a)(b)に示
すてこの原理を応用した機構よりなる。この機構は、精
製塔2の位置が低くなると、その位置に応じて排出管3
9の位置を低下させ、逆に精製塔2の位置が高くなる
と、その位置に応じて排出管39の位置を上昇させる。
【0087】定量排出機構36は、排出管39よりも高
い分の液体を精製塔2から排出管38及び排出管39を
介して排出する。そして、この制御機構は、上記の二次
排出管31bから排出される精製硫酸の約10%の残留
物が排出される液体に含まれるように排出管39の位置
を制御するよう構成されている。
【0088】例えば、精製塔2内の液体に含まれる残留
物濃度が高くなって液体の比重が大きくなると、図4
(a)に示すように、精製塔2は、その自重により弾性
体37の付勢力に抗して下方(図4(a)において下方
向)へ移動する。制御機構は、その精製塔2の位置に対
応して排出管39の位置を低くして、排出管39の位置
よりも高い液体の量を多くする。その結果、定量排出機
構36は、排出管39から大量の液体(大量の残留物)
を排出する。
【0089】一方、精製塔2内の液体に含まれる残留物
濃度が低くなって液体の比重が小さくなると、図4
(b)に示すように、精製塔2は、弾性体37の付勢力
により上方(図4(b)において上方向)へ移動する。
制御機構は、その精製塔3の位置に対応して排出管39
の位置を高くして、排出管39の位置よりも高く液体の
量を少なくする。その結果、定量排出機構36は、排出
管39から少量の液体を排出する。尚、排出管39の移
動量は、精製塔2及び排出管38の移動量と異なるた
め、図4(a)(b)に示すように、排出管39は、伸
縮可能なフレキシブル配管41によって配管38と連結
されている。また、図4(a)(b)は、定量排出機構
36の作用を説明するための構成のみを示し、図2のコ
ンデンサ40を省略してある。
【0090】図2に示すように、精製塔2から排出され
た残留物は、受け容器42に蓄えられる。受け容器42
は、一次容器42aと二次容器42bとから構成されて
いる。両容器42a,42b間には一次側排出バルブ4
3が設けられ、二次容器42bには二次側排出バルブ4
4が設けられている。二次容器42bは、バッファ7に
接続され、二次容器42bとバッファ7との間には真空
用バルブ45が設けられている。そして、真空用バルブ
45の開閉に基づいて、開路時には、二次容器42b内
が精製塔2内と同じ所定の圧力に減圧される。また、二
次容器42bには、その内部を大気開放するための大気
圧用バルブ46が設けられている。
【0091】コンデンサ40により冷却された残留物
は、先ず受け容器42の一次容器42aに蓄えられ、一
次側排出バルブ43の開閉操作により二次容器42bに
移送される。この時、二次容器42bの真空用バルブ4
5は開路されて減圧されているため、一次容器42aに
蓄えられた残留物を二次容器42bに移送する時に精製
塔2内の圧力は変化しない。また、本実施形態の硫酸蒸
留装置には、真空系のバッファ7が設けられているた
め、残留物を一次容器から二次容器へ移送する時の圧力
変動は、バッファ7により吸収され、精製塔2内の圧力
には影響しない。
【0092】次に、二次容器42bに蓄えられた残留物
を排出する場合、一次側バルブ43と真空用バルブ45
を閉路した後、大気圧用バルブ46を開路して二次容器
42b内を大気開放する。そして、二次側排出バルブ4
4を開路し、残留物を排出する。この時、一次側バルブ
43は閉路されているので、残留物の排出時に精製塔2
内の圧力は変化しない。また、二次容器42b内は、大
気圧用バルブ46により大気開放されているため、蓄え
られた残留物が速やかに排出される。
【0093】ところで、硫酸廃液中に存在する過酸化水
素をその硫酸廃液の処理前に予め除去する方法として、
特開昭61−291407号公報に開示された硫酸の回
収方法がある。この硫酸の回収方法では、硫酸廃液中に
含まれる過酸化水素に対し当量以上の亜硫酸ガスを添加
し、化学反応にて予め過酸化水素を除去し、硫酸廃液の
濾過膜が過酸化水素によって酸化されて劣化するのを防
止している。
【0094】従って、上記の方法において過酸化水素を
除去した硫酸廃液を本実施形態の濃縮塔1に投入した場
合、過酸化水素が予め除去されているために、高温とな
った硫酸廃液の液面が安定化し、硫酸廃液量を正確に測
定することができる。
【0095】しかしながら、この方法では、亜硫酸ガス
の全てが過酸化水素の分離に寄与しないため、添加物の
反応生成物が発生する可能性がある。この発生した反応
生成物は、硫酸廃液中において不純物となり、そのよう
な不純物が硫酸廃液中に存在していると、被処理廃液の
条件が変化するため、液面を安定化して硫酸廃液量を正
確に測定できたとしても、その測定値を利用した精製制
御の精度が低下してしまうという問題がある。
【0096】一方、本実施形態では、過酸化水素を含有
する硫酸廃液を熱交換により加熱することにより過酸化
水素を気化させ、蒸留前に予め硫酸廃液から過酸化水素
を除去している。即ち、本実施形態では、何者も添加し
ないので、反応生成物は発生しない。その結果、被処理
廃液である硫酸廃液の条件は変化しないので、精製制御
の精度は低下しない。
【0097】以上記述したように、第一実施形態によれ
ば、以下の効果を奏する。 (1)濃縮塔1に静電容量式の液面センサ9、温度セン
サ10a、濃度センサ10b、比重センサ10cを設け
る。制御装置12は、濃縮塔1内の硫酸廃液の状態を検
出する。制御装置12は、検出した状態に基づいて、蒸
留に最適な硫酸廃液の体積を演算する。そして、制御装
置12は、演算結果に基づく液面レベルまで硫酸廃液を
供給するようにした。その結果、濃縮塔1内に硫酸廃液
を正確に供給することができるため、蒸留制御を正確に
行うことができる。
【0098】(2)蒸留を行う前の硫酸廃液を濃縮塔1
の塔頂部1aに設けたコンデンサ3の冷却媒体として使
用することにより、濃縮塔1内の蒸気と熱交換にて処理
前の硫酸廃液を加熱(予備温調)する。硫酸廃液に含有
される過酸化水素水は、その一部が加熱されて気化し、
一部は水及び酸素に分解する。更に、疎水性を有する膜
を有するフィルタ4を備え、気化した過酸化水素、分解
した酸素を濃縮塔1に供給する前に予め硫酸廃液から分
離するようにした。その結果、硫酸廃液の加熱時に過酸
化水素の発泡が少なく、液面の振動が少ないので、濃縮
塔1内の硫酸廃液の液面を正確に検出して塔内の硫酸廃
液量を正確に管理することができるとともに、濃縮塔1
内の硫酸廃液量が一定になり、蒸留制御を正確に行うこ
とができる。
【0099】(3)蒸留を行う前の硫酸廃液を濃縮塔1
に設けたコンデンサ3の冷却媒体として使用することに
より、熱交換にて処理前の硫酸廃液を予備温調する事が
できるので、濃縮塔1内のヒータ8の負荷を低減するこ
とができる。また、コンデンサ3,29,30が破損し
た場合においても、そのコンデンサ3,29,30の冷
却媒体に硫酸廃液を使用しているため、濃縮塔1内の硫
酸廃液、受け容器31(一次容器31a)に蓄えられた
精製硫酸との反応性を水の場合に比べて低くすることが
できる。
【0100】(第二実施形態)以下、本発明を具体化し
た第二実施形態を図5に従って説明する。図5は、硝酸
廃液を蒸留・精製する蒸留精製装置の概略構成図であ
る。蒸留精製装置は、精製塔51、第1,第2冷却器5
2、53、排気チャンバ54、脱硝塔55、製品冷却器
56、廃酸冷却器57、受け容器58を備えている。蒸
留精製装置は、制御装置59を備えている。制御装置5
9は、蒸留精製装置を運転するために、被処理溶液とし
ての硝酸廃液の蒸留処理における各種制御を行うために
備えられている。
【0101】この第二実施形態の蒸留精製装置は、精製
塔51にて硝酸廃液を蒸留・精製して精製硝酸を得るも
のである。即ち、精製塔51は、図1の濃縮塔1と図2
の精製塔2の機能を有し、被処理溶液としての硝酸廃液
を蒸留する蒸留部として作用する。
【0102】尚、硝酸廃液の濃度によっては、精製塔5
1のみでは所望の濃度の硝酸が得られない場合がある。
この場合、図1の濃縮塔1により濃縮した硝酸廃液を図
5の精製塔51に供給することにより所望の濃度の精製
硝酸が得られる。尚、硝酸廃液の場合、常圧の沸点が低
いため、第一実施形態の硫酸廃液のように減圧する必要
がない。従って、硝酸廃液を蒸留・精製する蒸留精製装
置には、塔内を減圧する構成が除かれている。即ち、蒸
留精製装置は、供給する硝酸廃液の濃度によってその構
成が変更される。
【0103】硝酸廃液は、図示しない廃液タンクから第
1冷却器52に冷却媒体(冷媒)として供給される。硝
酸廃液は、第1冷却器52内の蒸気と互いに熱交換し、
その蒸気は冷却され、逆に硝酸廃液は加熱されて所定温
度(例えば、30〜80℃)まで昇温される。
【0104】第1冷却器52により温度が上昇した硝酸
廃液は、供給バルブ61を介して精製塔51内に供給さ
れる。精製塔51には、ヒータ62が設けられている。
ヒータ62は、硝酸廃液を加熱して沸騰させるために備
えられている。ヒータ62は、石英により保護され、硝
酸廃液を加熱する熱効率を高めるために塔側部から内部
に直接挿入されている。
【0105】精製塔51に供給される硝酸廃液は、第1
冷却器52における熱交換により予め30〜80℃まで
昇温されている。従って、ヒータ62は、30〜80℃
の硝酸廃液を100〜120℃まで加熱するのに用いら
れればよく、ヒータ62に加わる負荷は冷えている(熱
交換されていない)硝酸廃液を加熱する場合に比べて少
ない。
【0106】精製塔51は、液面センサ63、温度セン
サ64a、濃度センサ64b、比重センサ64cを備え
ている。各センサ63,64a〜64cは、制御装置5
9に接続されている。液面センサ63は、連続式の静電
容量センサよりなり、精製塔51内の硝酸廃液の液面レ
ベルに対応した信号を出力する。温度センサ64a、濃
度センサ64b、比重センサ64cは、それぞれ精製塔
51内の硝酸廃液の温度、濃度、比重に応じた信号を出
力する。
【0107】制御装置59は、各センサ63,64a〜
64cが出力する信号を常時入力する。制御装置59
は、各センサ63,64a〜64cの信号に基づいて、
精製塔51内の硝酸廃液の状態を検出する。制御装置5
9は、その検出結果に基づいて、濃縮及び精製に最適な
硝酸廃液の体積を演算する。その体積に基づいて、制御
装置59は、精製塔51内に供給する硝酸廃液の液面レ
ベルの目標値を算出する。そして、制御装置59は、供
給バルブ61を開閉制御して、精製塔51内の液面レベ
ルが目標値となるまでその精製塔51に硝酸廃液を供給
する。このれにより、制御装置59は、精製塔51内の
液面を温度等に応じて正確に管理する。
【0108】また、精製塔51は、圧力センサ65を備
えている。圧力センサ65は制御装置59に接続されて
いる。圧力センサ65は、精製塔51内の圧力に応じた
信号を出力する。
【0109】制御装置51は、圧力センサ65が出力す
る信号を常時入力する。制御装置59は、圧力センサ6
5の信号に基づいて、精製塔51内の圧力を監視する。
制御装置59は、精製塔51内の圧力が急激に上昇した
ときに蒸留精製装置に何らかの異常が発生したと判断
し、該装置の運転を停止する。
【0110】精製塔51の塔頂部51aには、温度セン
サ66が設けられている。温度センサ66は、制御装置
59に接続されている。温度センサ66は、塔頂部51
a内部の温度に応じた信号を出力する。
【0111】制御装置59は、温度センサ66が出力す
る信号を常時入力する。制御装置59は、温度センサ6
6の信号に基づいて、塔頂部51aの温度を監視する。
制御装置59は、塔頂部51a内の温度が一定となるよ
うに、第1冷却器52に冷媒として供給する硝酸廃液の
流量を制御する。
【0112】精製塔51内には、区画板13が設けられ
ている。区画版13は、第一実施形態と同様に構成され
ている。即ち、区画板13は、図3(a)(b)に示す
ように、精製塔51内壁に沿った形状に形成されるとと
もに、上面が精製塔51内に供給された硝酸廃液の液面
と略同一となるように形成されている。そして、複数の
区画板13は、連結材14により連結されて各板13が
所定間隔に保持されて精製塔51内を複数に区画してい
る。
【0113】従って、精製塔51内の硝酸廃液は、区画
板13により遮られて他の区画に移動しにくいので、1
つの区画において液面が振動しても、その振動は他の区
画に伝播し難い。従って、区画板13は、硝酸廃液の移
動及び、液面の信号の伝播を制限するじゃま板として作
用する。これにより、硝酸廃液の液面の振動が低減され
る。このことは、硝酸廃液の液面レベルを正確に検出す
る上で効果がある。
【0114】また、各区画板13には、図3(a)に示
すように、各板13を水平方向に貫通する複数の細孔1
5が形成されている。細孔15は、板13の下部に多く
形成され、上部、特に上端付近には形成されていない。
細孔15は、硝酸廃液の沸騰時に発生する気泡を吸収す
る効果を奏する。これは、硝酸廃液の波うちを抑えて液
面レベルを正確に検出するのに有効である。
【0115】精製塔51内の蒸気(硝酸の気体)は、精
製塔51に設けられた充填材67により冷却された後、
塔頂部51aから第1冷却器52に導かれる。その第1
冷却器52には、冷却媒体として蒸留前の硝酸廃液が供
給される。硝酸廃液と硝酸の気体は、互いに熱交換し、
硝酸廃液は硝酸の気体により加熱されて昇温し、硝酸の
気体は冷却されて液体、即ち精製硝酸となる。その精製
硝酸は、配管68を介して脱硝塔55に導かれ、その脱
硝塔55内に滴下する。配管68には逆止弁69が設け
られ、脱硝塔55から第1冷却器52への精製硝酸の逆
流が防止される。
【0116】脱硝塔55には空気が供給される。脱硝塔
55内に滴下した精製硝酸は、空気と反応して液体の色
が茶褐色から無色透明に変化する。その透明の精製硝酸
は冷水が冷媒として供給される製品冷却器56により更
に冷却され、図示しない製品容器に蓄えられる。
【0117】配管68には、温度センサ70は設けられ
ている。温度センサ70は制御装置59に接続されてい
る。温度センサ70は、配管68を介して脱硝塔55内
に滴下される精製硝酸の温度に応じた信号を出力する。
【0118】制御装置59は、温度センサ70が出力す
る信号を常時入力する。制御装置59は、温度センサ7
0の信号に基づいて、脱硝塔55内に滴下する精製硝酸
の温度を監視する。制御装置59は、精製硝酸の温度に
基づいて、脱硝塔55に供給する空気の流量を制御す
る。
【0119】第1冷却器52内には、窒素酸化物(硝酸
ミスト)を含むガス分が発生する。そのガス分は、冷水
が冷媒として供給される第2冷却器53にて更に冷却さ
れた後、排気チャンバ54に導かれる。また、排気チャ
ンバ54には、脱硝塔55にて空気と硝酸とが反応して
生成された窒素酸化物(硝酸ミスト)を含む空気が導か
れる。
【0120】排気チャンバ54内には、窒素酸化物(N
Ox )を除去するための触媒71が充填されている。触
媒71は、排気チャンバ54に導かれたガス分は、その
ガス分に含まれるNOx が触媒71に吸着されてほとん
ど浄化されて排気として排出される。
【0121】精製塔51には、第一実施形態の精製塔2
と同様の定量排出機構36が設けられている。定量排出
機構36は、精製塔51内の残留物を含む廃酸を所定量
排出して精製塔51内の硝酸の純度を保つために設けら
れている。精製塔51内の液体は、硝酸の濃度が高くな
ると、それに伴って残留物の濃度が高くなる。そのた
め、液体は、硝酸の濃度が高くなる(残留物の濃度が高
くなる)と比重が高くなる。
【0122】定量排出機構36は、精製512内の液体
の比重が高い場合には濃縮硝酸の排出量を多くし、比重
が小さい場合には排出量を少なくするよう構成されてい
る。そのため、排出される精製硝酸に対して所定の割合
の残留物が排出される。尚、本実施形態では、精製硝酸
の約10%の残留物が排出されるように構成されてい
る。
【0123】精製塔51内の硝酸濃度(残留物濃度)
は、精製硝酸の量に対応している。即ち、排出される精
製硝酸が多い時には精製塔51内の硝酸濃度(残留物濃
度)が高くなり液体の比重が大きくなる。そのため、定
量排出機構36は、液体の比重に応じて、比重が高い場
合に精製塔51から排出する液体の量を多くして大量の
残留物を排出する。これにより、精製塔51内の硝酸の
純度を保つ訳である。
【0124】定量排出機構36は、精製塔51を上方に
向かって付勢する付勢手段としての弾性体37、精製塔
51に設けられた排出管38、排出管38に接続された
排出管39、及び、精製塔51の上下位置に応じて排出
管39の上下位置を制御する制御機構により構成されて
いる。排出管38には、排出される廃酸を冷却するため
の廃酸冷却器57が設けられている。
【0125】弾性体37は、精製塔51の下方に設けら
れたバネよりなり、精製塔51及びその精製塔51内の
残留物の重量により、残留物の濃度が高くなって液体の
比重が大きくなると精製塔51全体が沈み、残留物の濃
度が低くなって比重が小さくなると精製塔51全体が浮
き上がるように支持している。即ち、精製塔51は、そ
の自重(精製塔51の重さと塔内の液体(硝酸,残留物
等)の重さ)により上下動する。排出管38は精製塔5
1と共に上下動し、精製塔51から排出される廃酸を排
出管39に供給する。
【0126】排出管39は、それの上下位置を精製塔5
1の上下位置に応じて制御する制御機構により支持され
ている。この制御機構は、精製塔51の位置が低くなる
と、その位置に応じて排出管39の位置を低下させ、逆
に精製塔51の位置が高くなると、その位置に応じて排
出管39の位置を上昇させる。
【0127】定量排出機構36は、排出管39よりも高
い分の液体を精製塔51から排出管38及び排出管39
を介して排出する。そして、この制御機構は、上記の精
製硝酸の約10%の残留物が排出される廃酸に含まれる
ように排出管39の位置を制御するよう構成されてい
る。
【0128】従って、精製塔51内の残留物は、その残
留物の重量(濃度)に応じた量が廃酸に含まれ排出され
る。尚、定量排出機構36の詳細な説明は、第一実施形
態における図4(a)(b)を用いた説明と同じである
ため、ここでは省略する。
【0129】廃酸の排出経路、例えば排出管39には温
度センサ72が設けられている。温度センサ72は制御
装置59に接続されている。温度センサ72は、廃酸の
温度に応じた信号を出力する。
【0130】制御装置59は、温度センサ72が出力す
る信号を常時入力する。制御装置59は、温度センサ7
2の信号に基づいて、精製塔51から排出される廃酸の
温度を監視する。制御装置59は、廃酸の温度が上昇し
て予め設定した温度を越えた場合に、蒸留精製装置に何
らかの異常が発生したと判断し、該装置の運転を停止す
る。
【0131】精製塔51から排出された廃酸は、受け容
器58に蓄えられる。受け容器58は、排出バルブ73
が設けられた配管が接続されている。受け容器58には
液面センサ74が設けられている。液面センサ74は制
御装置59に接続されている。
【0132】液面センサ74は、受け容器58に蓄えら
れる廃酸の液面レベルに応じた信号を出力する。詳しく
は、液面センサ74は、容量式センサよりなり、予め設
定された所定の高さに固定されている。液面センサ74
は、受け容器58内に溜められる廃酸の液面の高さによ
り容量が変化する。液面センサ74は、その容量の変化
に応じた信号を出力する。
【0133】制御装置59は、液面センサ74が出力す
る信号を常時入力する。制御装置59は、液面センサ7
4の信号に基づいて、受け容器58に蓄えられた廃酸の
量を監視する。制御装置59は、液面センサ74の取り
付け位置まで受け容器58に廃酸が溜められると、排出
バルブ73を開閉して溜められた廃酸を排出する。
【0134】又、制御装置59は、液面センサ74が廃
酸を検知した回数を記憶する。液面センサ74の取り付
け位置は判っており、その位置により受け容器58に蓄
えられる廃酸の量は算出されている。制御装置59は、
この廃酸の量と検知回数に基づき、廃酸の排出量を監視
する。
【0135】以上記述したように、第二実施形態によれ
ば、以下の効果を奏する。 (1)精製塔51に静電容量式の液面センサ63、温度
センサ64a、濃度センサ64b、比重センサ64cを
設ける。制御装置59は、精製塔51内の硝酸廃液の状
態を検出する。制御装置59は、検出した状態に基づい
て、蒸留に最適な硝酸廃液の体積を演算する。そして、
制御装置59は、演算結果に基づく液面レベルまで硝酸
廃液を供給するようにした。その結果、精製塔51内に
硝酸廃液を正確に供給することができるため、蒸留制御
を正確に行うことができる。
【0136】(2)蒸留を行う前の硝酸廃液を精製塔5
1にて発生する硝酸の蒸気を冷却する第1冷却器52に
冷却媒体として供給することにより、熱交換にて処理前
の硝酸廃液を加熱(予備温調)する事ができる。そのた
め、精製塔51内のヒータ62は加熱され上昇した温度
から沸騰する温度まで硝酸廃液を加熱するために用いら
れればよく、ヒータ62の負荷を低減することができ
る。
【0137】尚、本発明は前記各実施形態の他、以下の
態様で実施してもよい。 ○上記第一実施形態において、硫酸廃液から予め分離し
た過酸化水素と二酸化硫黄とを反応させて硫酸を生成
し、その生成した硫酸を蒸留前の硫酸廃液に添加するよ
うにしてもよい。この場合、蒸留前の硫酸廃液中の硫酸
濃度が高まるので、濃縮塔1及び精製塔2における処理
の負荷を低減することができる。
【0138】○上記第一実施形態において、硫酸廃液か
ら予め分離した過酸化水素を、図1,2に示す各受け容
器17,31,42の二次容器17b、31b、42b
内に蓄えられた水等にバブリングするようにする。二次
容器17b、31b、42bに蓄えられた水、残留物に
は特に多くの二酸化硫黄が含有され、その二酸化硫黄と
供給された過酸化水素とが反応して硫酸が生成される。
その結果、有害となる二酸化硫黄の排出を低減できると
ともに、硫酸廃液から分離した過酸化水素を有効活用す
ることができる。
【0139】○上記第一実施形態では、濃縮塔1及び精
製塔2内を減圧する真空ポンプ6に水封式真空ポンプを
用いたが、油回転真空ポンプ、往復動ポンプ等の他の真
空ポンプを用いて実施してもよい。
【0140】○上記第二実施形態において、第1冷却器
52と供給バルブ61の間に第一実施形態のフィルタ4
を設け、過酸化水素を含む硝酸廃液を処理する蒸留精製
装置に具体化してもよい。硝酸廃液に含まれる過酸化水
素は、第1冷却器52における熱交換によって加熱され
て気化する。フィルタ4は、気化した過酸化水素を硝酸
廃液から分離除去する。この構成により、第一実施形態
と同様に過酸化水素を含む硝酸廃液から予め過酸化水素
を除去することにより、精製塔51における硝酸廃液の
液面の揺れを抑えて廃液量の管理を容易に行うことがで
きる。
【0141】○上記各実施形態では、過酸化水素を硫酸
廃液又は硝酸廃液から処理前に予め除去する方法とし
て、廃液をコンデンサ3,29,30の冷却媒体として
加熱して過酸化水素を気化させて除去するようにした
が、その他の方法を用いてもよい。例えば、図6(a)
(b)に示すように、収容筒91内に収容した触媒9
2,93を用いて過酸化水素を酸素と水に分解し、分解
した酸素をフィルタ4により廃液から分離して予め過酸
化水素を除去する。触媒には、硫酸との反応性が低い金
属を使用し、例えば、金、白金等が用いられる。また、
触媒92,93の形状は、粒状、棒状等の任意の形状の
ものが用いられる。即ち、図6(a)に示すように、配
管中に棒状の金、又は、棒状の白金を触媒92として用
いる。また、図6(b)に示すように、配管中に粒状の
金、又は、粒状の白金を触媒93として用いる。棒状の
触媒92には、電極として用いられる白金が利用しやす
い。また、粒状の触媒93は、過酸化水素と反応性が高
く、過酸化水素を分解しやすい。
【0142】○上記各実施形態では、硫酸廃液又は硝酸
廃液から予め過酸化水素を除去する場合に、廃液をコン
デンサ3,29,30,52に冷却媒体として供給し、
熱交換により廃液を加熱して過酸化水素を気化させるよ
うにしたが、図7に示すように、フィルタ4の前にコン
デンサ94を設け、そのコンデンサ94に加熱媒体を供
給して廃液を加熱して過酸化水素を蒸留前に予め除去す
るようにしてもよい。コンデンサ94に供給する加熱媒
体としては、温水を用いる。また、加熱媒体に、例えば
二次容器17b,31bにそれぞれ蓄えられた水分と精
製硫酸とを混合して用い、水分と精製硫酸との反応熱に
より廃液を加熱する。これにより、水分と精製硫酸を有
効利用することができる。また、水分には、水封式の真
空ポンプ6に用いられる水封水を用いる。この構成によ
り、冷却水の使用量が削減される。
【0143】○上記各実施形態では、硫酸廃液又は硝酸
廃液から予め過酸化水素を除去する場合に、廃液をコン
デンサ3,29,30,52に冷却媒体として供給し、
熱交換により廃液を加熱して過酸化水素を気化させるよ
うにしたが、図9に示すように、蒸留部としての濃縮塔
1(精製塔2,精製塔51も同様の構成となる)に配管
96を挿入し、その配管96に硫酸廃液(又は硝酸廃
液)を通過させて廃液を加熱して過酸化水素を蒸留前に
予め除去するようにしてもよい。また、配管96を濃縮
塔1内に直挿したヒータ8(,24,62)に巻き付け
てヒータ8により配管96を通過する廃液を加熱して過
酸化水素を蒸留前に予め除去するようにしてもよい。
【0144】○上記各実施形態おいて、図8に示すよう
に、濃縮塔1と精製塔2とを結ぶ配管22にコンデンサ
95を設け、上記の加熱媒体をコンデンサ95に供給し
て配管22を流れる濃縮硫酸を加熱するようにしてもよ
い。この構成により、精製塔2内に供給される濃縮硫酸
の温度が上昇し、その濃縮硫酸を加熱する温度幅が少な
くなるため、濃縮塔1のヒータの負荷を低減することが
できる。
【0145】更に、上記の加熱媒体として使用した混合
液,精製硫酸を、蒸留前の硫酸廃液を蓄えるタンクに戻
すようにしてもよい。この場合、蒸留前の硫酸廃液中の
硫酸濃度が高まるので、濃縮塔1及び精製塔2における
処理の負荷を低減することができる。
【0146】○上記各実施形態では、精製塔2,51を
その下方に設けた弾性体37により上方に付勢するよう
にしたが、弾性体37を精製塔2,51の上方に設け、
精製塔2を吊り下げる構造として実施してもよい。ま
た、弾性体37を精製塔2,51の上方及び下方に設
け、精製塔2,51を上方に付勢するようにしてもよ
い。
【0147】○上記各実施形態では、疎水性の膜を有す
るフィルタ4により気化した過酸化水素、分離した酸素
を廃液から除去するようにしたが、気液分離できるなら
ばどのようなものでもよく、例えば、チャンバ等のよう
なものを用いて過酸化水素、酸素を廃液から分離するよ
うにしてもよい。
【0148】○上記各実施形態において、被処理溶液を
蒸留する蒸留部として上記各実施形態における濃縮塔
1、精製塔2、精製塔51以外の構成を用いて実施して
もよい。
【0149】○上記各実施形態において、制御装置1
2,59は温度センサ,濃度センサ,比重センサの信号
に基づいて各塔1,2,51内の硫酸廃液又は硝酸廃液
の状態を検出して廃液の体積を求めるようにしたが、温
度センサ,濃度センサ,比重センサのうちの少なくとも
1つを廃液の状態として検出して廃液の体積を求めるよ
うにしてもよい。
【0150】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
廃液量の管理を容易に行うことの可能な蒸留装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施形態の硫酸蒸留装置の概略構成図。
【図2】 第一実施形態の硫酸蒸留装置の概略構成図。
【図3】 (a)は濃縮塔の概略側断面図、(b)は濃
縮塔の平断面図。
【図4】 (a)(b)は、精製塔の残留物排出の動作
を示す説明図。
【図5】 第二実施形態の硝酸蒸留装置の概略構成図。
【図6】 (a)(b)は、別の蒸留装置の一部構成
図。
【図7】 別の蒸留装置の一部構成図。
【図8】 別の蒸留装置の一部構成図。
【図9】 別の蒸留装置の一部構成図。
【図10】 従来の硫酸蒸留装置の概略構成図。
【符号の説明】
1 蒸留部としての濃縮塔 2 蒸留部としての精製塔 51 蒸留部としての精製塔 3,29 過酸化水素除去部としてのコンデンサ 9,25,63 液面検出部としての液面センサ 10a〜10c 状態検出部としての各種センサ 12,59 液面検出部,状態検出部,制御部としての
制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 的場 亨 愛知県春日井市高蔵寺町二丁目1844番2 富士通ヴィエルエスアイ株式会社内 (72)発明者 足立 大介 愛知県春日井市高蔵寺町二丁目1844番2 富士通ヴィエルエスアイ株式会社内 (72)発明者 福泉 正孝 愛知県春日井市高蔵寺町二丁目1844番2 富士通ヴィエルエスアイ株式会社内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理溶液を蒸留する蒸留部と、 前記蒸留部内の被処理溶液の液面レベルを検出する液面
    検出部と、 前記蒸留部内の被処理溶液の状態を検出する状態検出部
    と、 前記両検出部の検出結果に基づいて、前記蒸留部へ供給
    する被処理溶液の供給量を制御する制御部とを備えた蒸
    留装置。
  2. 【請求項2】 過酸化水素を含む被処理溶液を蒸留する
    蒸留部と、 前記蒸留部内の被処理溶液の液面レベルに基づいて、前
    記蒸留部へ供給する被処理溶液の供給量を制御する制御
    部と、 前記被処理溶液を前記蒸留部へ供給する前に、その被処
    理溶液から予め前記過酸化水素の少なくとも一部を除去
    する過酸化水素除去部とを備えた蒸留装置。
  3. 【請求項3】 過酸化水素を含む被処理溶液を蒸留する
    蒸留部と、 前記蒸留部内の被処理溶液の液面レベルを検出する液面
    検出部と、 前記液面検出部の検出結果に基づいて、前記蒸留部へ供
    給する被処理溶液の供給量を制御する制御部と、 前記被処理溶液を前記蒸留部へ供給する前に、その被処
    理溶液から予め前記過酸化水素の少なくとも一部を除去
    する過酸化水素除去部とを備えた蒸留装置。
  4. 【請求項4】 前記蒸留部内の被処理溶液の状態を検出
    する状態検出部を備え、 前記制御部は、前記液面検出部の検出結果と前記状態検
    出部の検出結果に基づいて、前記蒸留部へ供給する被処
    理溶液の供給量を制御するようにした請求項3に記載の
    蒸留装置。
  5. 【請求項5】 前記状態検出部は、被処理溶液の温度,
    濃度,比重のうちの少なくとも1つを被処理溶液の状態
    として検出するようにした請求項1又は4に記載の蒸留
    装置。
  6. 【請求項6】 前記過酸化水素除去部は、前記被処理溶
    液を前記蒸留部における蒸留媒体の冷却部へ冷媒として
    供給することで被処理溶液を加熱して予め過酸化水素を
    除去するようにした請求項2又は3に記載の蒸留装置。
  7. 【請求項7】 前記過酸化水素除去部は、前記被処理溶
    液を前記蒸留部内に挿入した配管を介して前記蒸留部に
    供給することで被処理溶液を加熱して過酸化水素を予め
    除去するようにした請求項2又は3に記載の蒸留装置。
  8. 【請求項8】 前記過酸化水素除去部の配管は、前記蒸
    留部内に直挿されて該蒸留部内の被処理溶液を加熱する
    加熱源に巻き付けられたものである請求項7に記載の蒸
    留装置。
  9. 【請求項9】 前記蒸留部が複数用意され、前記加熱さ
    れた被処理溶液の熱により前記蒸留部同士を連結する連
    結管を保温するようにした請求項6乃至8のうちのいず
    れか1項に記載の蒸留装置。
  10. 【請求項10】 前記過酸化水素除去部は、触媒反応を
    利用して、被処理溶液から過酸化水素を予め除去するよ
    うにした請求項2又は3に記載の蒸留装置。
  11. 【請求項11】 前記蒸留部は、前記蒸留部内の液体に
    含まれる残留物のうち、蒸留部から排出される精製溶液
    の量に対して一定の割合の残留物を排出する定量排出機
    構を備えた請求項1乃至3のうちの何れか1項に記載の
    蒸留装置。
  12. 【請求項12】 前記定量排出機構は、前記蒸留部を上
    方へ付勢する付勢手段と、前記残留物を排出するために
    備えられ、その上下位置が前記蒸留部の上下位置に応じ
    て制御され、制御された位置よりも高い部分の前記蒸留
    部内の液体を排出する排出管とから構成された請求項1
    1に記載の蒸留装置。
  13. 【請求項13】 前記被処理溶液は、硫酸を含有してお
    り、前記蒸留部は内部が減圧されて当該被処理溶液を蒸
    留して前記硫酸濃度を高めるものである請求項1乃至3
    のうちの何れか1項に記載の蒸留装置。
  14. 【請求項14】 前記被処理溶液から除去した過酸化水
    素を二酸化硫黄と反応させて硫酸として回収するように
    した請求項13に記載の蒸留装置。
  15. 【請求項15】 前記被処理溶液から除去した過酸化水
    素を、前記蒸留によって気化後、冷却して得られた液
    体、又は前記蒸留残留物の少なくとも一方に含まれる二
    酸化硫黄と反応させて硫酸として回収するようにした請
    求項13に記載の蒸留装置。
  16. 【請求項16】 前記硫酸濃度が高められた溶液と水と
    を混合し、その反応熱を前記被処理溶液と熱交換するこ
    とで、被処理溶液を予備的に温度調節するようにした請
    求項13に記載の蒸留装置。
  17. 【請求項17】 前記蒸留部が複数用意されており、前
    記硫酸濃度が高められた溶液と水とを混合し、その反応
    熱にて前記蒸留部同士を連結する連結管を保温するよう
    にした請求項13に記載の蒸留装置。
  18. 【請求項18】 前記溶液に混合される水は、前記蒸留
    部において発生する蒸気から、コンデンサによって水蒸
    気を分離して得られるものである請求項16又は17に
    記載の蒸留装置。
  19. 【請求項19】 前記溶液と水を混合した液体を蒸留前
    の被処理溶液に加えて蒸留処理を行うようにした請求項
    16又は17に記載の蒸留装置。
  20. 【請求項20】 前記被処理溶液は硝酸を含有してお
    り、前記蒸留部は、当該被処理溶液を蒸留して前記硝酸
    濃度を高めるものである請求項1乃至3のうちの何れか
    1項に記載の蒸留装置。
  21. 【請求項21】 内部に触媒が備えられ、該触媒にて前
    記蒸留部から廃棄されるガス分に含まれる窒素酸化物を
    吸収除去する排気室を備えた請求項20に記載の蒸留装
    置。
  22. 【請求項22】 過酸化水素を含む被処理溶液の供給量
    を蒸留部内における被処理溶液の液面に基づいて制御す
    る蒸留方法において、前記被処理溶液を前記蒸留部へ供
    給する前に、その被処理溶液から予め前記過酸化水素の
    少なくとも一部を除去するようにした蒸留方法。
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