JPH10229162A - 両面回路基板及びその製造方法 - Google Patents

両面回路基板及びその製造方法

Info

Publication number
JPH10229162A
JPH10229162A JP3023497A JP3023497A JPH10229162A JP H10229162 A JPH10229162 A JP H10229162A JP 3023497 A JP3023497 A JP 3023497A JP 3023497 A JP3023497 A JP 3023497A JP H10229162 A JPH10229162 A JP H10229162A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
circuit board
double
silicon
sided circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3023497A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Iwata
仁 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP3023497A priority Critical patent/JPH10229162A/ja
Publication of JPH10229162A publication Critical patent/JPH10229162A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コスト化及び高性能化を妨げることなく集
積度の高い両面回路基板を提供すること。 【解決手段】 この両面回路基板1は、単結晶シリコン
基板2の表裏両側に形成された能動素子TR1 ,TR2
同士を貫通電極8により電気的に接続したものである。
貫通電極8は、単結晶シリコン基板2の所定領域におい
て基板厚さ方向に沿って形成された導電層11と、その
導電層11を周囲の導電性領域からアイソレートする絶
縁層12とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両面回路基板に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、シリコン単結晶のウェハから
半導体回路基板を製造する技術が知られている。この種
の技術では、切り出されたウェハの片側面に、例えばバ
イポーラウェハプロセス等によってトランジスタなどの
能動素子が形成される。そして、これらのトランジスタ
等により、ICデバイスが構築されるようになってい
る。また、最近ではこの種のデバイスの高集積化が強く
要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来技術に
おいて同一チップサイズでの高集積化を達成するために
は、回路のパターンルールをファインなものに変更する
必要がある。しかしながら、このようなパターンルール
の変更は製造工程を複雑化するばかりでなく、低コスト
化及び高性能化を妨げる。
【0004】同一チップサイズでの高集積化を達成する
別の手法としては、多層化による能動素子の形成があ
る。しかし、この方法であると高コスト化が避けられな
い。本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、
その主たる目的は、低コスト化及び高性能化を妨げるこ
となく集積度の高い両面回路基板を提供することにあ
る。
【0005】また、本発明の別の目的は、上記の優れた
両面回路基板の製造に適した製造方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、単結晶シリコン基板
の表裏両側に形成された能動素子同士を貫通電極により
電気的に接続したことを特徴とする両面回路基板をその
要旨とする。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記貫通電極は、前記単結晶シリコン基板の所定領
域において基板厚さ方向に沿って形成された導電層と、
その導電層を周囲の導電性領域からアイソレートする絶
縁層とからなるとした。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項2におい
て、前記導電層は前記絶縁層によって完全に包囲されて
いるとした。請求項4に記載の発明は、請求項3におい
て、前記貫通電極は断面略円形状であるとした。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項4におい
て、前記導電層は両端部に不純物拡散領域を有するp型
シリコンからなり、前記絶縁層は酸化シリコンからなる
とした。
【0010】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5
のいずれか1項に記載の両面回路基板を製造する方法で
あって、単結晶シリコン基板の表裏両側にエピタキシャ
ル成長層を形成する工程と、前記エピタキシャル成長層
において後に貫通電極の導体層及び絶縁層となるべき部
分に拡散層を形成する工程と、前記拡散層のうち後に絶
縁層となるべき部分のみを選択的に多孔質化することに
より、表裏両側を貫通する多孔質シリコン層を形成する
工程と、熱酸化により前記多孔質シリコン層を酸化する
工程とを含む両面回路基板の製造方法をその要旨とす
る。
【0011】以下、本発明の「作用」を説明する。請求
項1〜5に記載の発明によると、シリコン基板の表裏両
側に形成された能動素子同士を貫通電極により電気的に
接続することによって、表裏両側のエリアを有効に利用
して回路を構築することができる。このため、同一チッ
プサイズであっても、回路のパターンルールの変更や多
層化を伴うことなく高集積化を達成することができる。
また、製造工程の複雑化が回避される結果、低コスト化
及び高性能化を妨げることもなくなる。
【0012】請求項2に記載の発明によると、絶縁層に
よって導電層が周囲の導電性領域からアイソレートされ
ているため、表裏両側を介した通電が可能となる。請求
項3に記載の発明によると、導電層が絶縁層によって完
全に包囲されていると、導電層のアイソレートがより確
実なものとなり、ひいては回路の信頼性の向上にもつな
がる。
【0013】請求項4に記載の発明によると、断面円形
状の貫通電極であると、構造的にみて各部位に応力が集
中しにくくなるため、回路の信頼性の向上にもつなが
る。請求項6に記載の発明によると、まず、単結晶シリ
コン基板の表裏両側にエピタキシャル成長層が形成され
る。次の工程では、エピタキシャル成長層に拡散層が形
成される。この拡散層は、後に貫通電極の導体層及び絶
縁層となる。そのうち、後に絶縁層となるべき部分のみ
について選択的に多孔質化する。すると、表裏両側を貫
通する多孔質シリコン層が形成される。この多孔質され
たシリコン部分は、多孔質化されていない他の部分に比
較して酸化レートが大きい。よって、次の工程において
熱酸化を行うと、多孔質シリコン層のみが選択的に改質
され、そこに酸化シリコンからなる絶縁層が形成され
る。その結果、導体層とそれを周囲の導電性領域からア
イソレートする絶縁層とからなる貫通電極を簡単にかつ
確実に得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を両面IC回路基板
1に具体化した一実施の形態を図1〜図7に基づき詳細
に説明する。
【0015】図1に示されるように、この両面IC回路
基板1は、単結晶シリコン基板2を主要な構成要素とす
る。ここでは、第1の導電型であるp型のシリコン単結
晶からなるシリコン基板2が使用されている。p型単結
晶シリコン基板2の表面側(図1の上面側)及び裏面側
(図1の下面側)には、ともにエピタキシャル成長層3
が積層形成されている。これらのエピタキシャル成長層
3は、第2の導電型であるn型のシリコンからなる。ま
た、エピタキシャル成長層3の表層には、酸化シリコン
層4、配線パターン層5、パッシベーション層6、バン
プ7が形成されている。表面側のエピタキシャル成長層
3内には、能動素子としての第1のトランジスタTR1
が形成されている。裏面側のエピタキシャル成長層3に
は、同様に能動素子としての第2のトランジスタTR2
が形成されている。本実施形態において、前記両トラン
ジスタTR1 ,TR2 はnpn型である。両トランジス
タTR1 ,TR2 は、貫通電極8を介して電気的に接続
されている。その結果、図7に示すような回路が両面I
C回路基板1に構築されている。前記貫通電極8は、導
電層11と絶縁層12とによって構成されている。導電
層11は、p型単結晶シリコン基板2の所定領域におい
て、基板厚さ方向に沿って形成されている。絶縁層12
は、導電層11を完全に包囲することにより導電層11
を周囲の導電性領域からアイソレートしている。本実施
形態の貫通電極8は、断面略円形状である。また、前記
絶縁層12は酸化シリコンからなる。一方、前記導電層
11は、両端部にp型の不純物拡散領域を有するp型シ
リコンからなる。より具体的にいうと導電層11は、シ
リコン基板2内に形成された円柱状のp型シリコンの導
電領域13と、エピタキシャル成長層3内に形成された
+ 型のシリコン拡散層21とからなる。
【0016】次に、この両面IC回路基板1を製造する
手順を図2〜図6に基づいて詳細に説明する。基本的
に、この両面IC回路基板1は、通常のバイポーラウェ
ハプロセスを経て製造することができる。まず、直方体
状をした面方位(110)または(100)のp型単結
晶シリコン基板2をウェハの状態で用意する。そして、
図2に示されるように、シリコン基板2の表裏両側に、
気相成長によってn型単結晶シリコンのエピタキシャル
成長層3を積層する。
【0017】次に、フォトリソグラフィによって、エピ
タキシャル成長層3の上面に図示しない所定のマスクを
形成する。このマスクは所定箇所に開口部を有する。前
記開口部は、後に貫通電極8の導体層11及び絶縁層1
2となるべき部分に対応して形成される。絶縁層12に
対応する開口部はドーナツ形状をしている。導体層11
に対応する開口部は円形状をしており、前記ドーナツ状
開口部の中心に存在している。
【0018】この状態でほう素のような不純物の打ち込
み・熱拡散を行う。これよって、図3に示されるよう
に、マスクから露出している領域にp+ 型シリコン拡散
層21,22をそれぞれ形成する。前記p+ 型シリコン
拡散層21,22は、ともにシリコン基板2がある深さ
まで到達する。このとき、円形状のp型シリコン拡散層
21は、ドーナツ状のp+ 型シリコン拡散層22によっ
て完全に包囲される。以上の工程は、通常のバイポーラ
ICのアイソレーション拡散が必要なときには同時に行
われてもよい。
【0019】次いで、前記マスクをいったん除去すると
ともに、シリコン基板2の表裏両側に新たに別のマスク
23を形成する。このマスク23は、ドーナツ状のp+
型シリコン拡散層22に対応する箇所に開口部24を有
している。従って、円形状のp+ 型シリコン拡散層21
は同マスク23下にあり、それによって保護されてい
る。
【0020】このようなマスク23を設けたシリコン基
板2をふっ酸水溶液中に浸漬し、かつシリコン基板2を
陽極側として電流を流す。このとき、シリコン基板2の
裏面側の一方向を陽極側とすることにより、表面側から
裏面側に向かって、前記のような陽極化成処理によりp
+ 型シリコン拡散層22の部分のみを選択的に多孔質化
する。これにより、図4に示されるように、当該部分を
多孔質シリコン層25に変化させる。なお、前記ドーナ
ツ状のp+ 型シリコン拡散層22は、表面側及び裏面側
において各々対応する箇所に設けられている。従って、
陽極化成を行うと、表裏両側にある多孔質シリコン層2
5がシリコン基板2内においてつながり一体化する。
【0021】本実施形態では、前記陽極化成のときの好
適な条件として、ふっ酸水溶液の温度を20℃〜30℃
に、処理時間を10分〜20分に、通電量を20mA/
cm 2 〜50mA/cm2 に設定している。かかる範囲
を逸脱すると、処理効率が悪化するおそれがある。そし
て、上記の陽極化成の後、不要となったマスク23を剥
離する。
【0022】次に、シリコン基板2を高温の酸化雰囲気
中に晒すことによって、図5,図6に示されるように、
多孔質シリコン層25を全体的に酸化シリコンに変化さ
せる。多孔質化されたシリコン部分は、多孔質化されて
いない他の部分に比較して酸化レートが大きい。よっ
て、多孔質シリコン層25のみが選択的に改質される。
また、このような熱酸化処理を行うと、シリコン基板2
の外表面に薄い酸化シリコン層4も形成される。そし
て、以上の結果、表裏両側を貫通する貫通電極8が形成
される。
【0023】本実施形態では、熱酸化工程における好適
な条件として、処理温度を1000℃〜1050℃に、
処理時間を30分〜40分に設定している。これ以降の
工程では、一般的なバイポーラプロセスに従ってトラン
ジスタTR1 ,TR2 等を形成する。まず、酸化シリコ
ン層4の所定箇所に開口部を形成したうえで、p型不純
物を打込み・拡散させる。その結果、後にトランジスタ
TR1 ,TR2 のベースとなるp型シリコン拡散層15
を、エピタキシャル成長層3内に形成する。次に、酸化
シリコン層4の別の箇所に開口部を形成したうえで、n
型不純物を打込み・拡散させる。その結果、後にトラン
ジスタTR1 ,TR2のエミッタとなるn+ 型シリコン
拡散層16を、前記p型シリコン拡散層15内に形成す
る。また、後にトランジスタTR1 ,TR2 のコレクタ
となるn+ 型シリコン拡散層17を、エピタキシャル成
長層3において前記p型シリコン拡散層15内の脇に形
成する。
【0024】この後、シリコン基板2の熱酸化によっ
て、再度全面に酸化シリコン層4を形成し、さらにフォ
トエッチングによってその酸化シリコン層4の所定部分
にコンタクトホール18を形成する。このとき各コンタ
クトホール18は、エミッタ、コレクタ及びベース、並
びに貫通電極8のp+ 型シリコン拡散層21に対応する
箇所にそれぞれ形成される必要がある。この後、スパッ
タリング等の従来公知の技術を用いて、配線パターン層
5、パッシベーション層6、バンプ7を形成する。図1
の両面IC回路基板1は、以上のようなプロセスを経て
作製される。
【0025】さて、次に本実施形態における特徴的な作
用効果を列挙する。 (イ)本実施形態の両面IC回路基板1は、p型の単結
晶シリコン基板2の表裏両側に能動素子としてのnpn
トランジスタTR1 ,TR2 を1個ずつ形成し、それら
同士を貫通電極8により電気的に接続した構成となって
いる。従って、シリコン基板2の表裏両側のエリア、即
ち従来の約2倍のエリアを有効に利用することにより、
IC回路を構築することができる。このため、同一チッ
プサイズであっても、回路のパターンルールの変更や多
層化を伴うことなく、集積度の高い優れたICデバイス
を構築することができる。また、製造工程の複雑化が回
避される結果、低コスト化及び高性能化を妨げることも
なくなる。
【0026】(ロ)本実施形態の両面IC回路基板1で
は、絶縁層12によって導電層11が周囲の導電性領域
からアイソレートされている。よって、シリコン基板2
の表裏両側を介した通電が可能となる。また、円柱状の
導電層11は円筒状の絶縁層12によって完全に包囲さ
れているため、導電層11のアイソレートはより確実な
ものとなっている。従って、構築される回路の信頼性も
確実に向上する。
【0027】(ハ)また、本実施形態の両面IC回路基
板1では、貫通電極8が断面円形状になっている。ゆえ
に、ヒートサイクル等に遭遇したとき等においても、構
造的にみて各部位に応力が集中しにくいという特徴があ
る。このため、熱応力によるクラック等も生じにくくな
り、その意味において回路の信頼性が向上する。
【0028】(ニ)本実施形態の製造方法では、あらか
じめ形成した多孔質シリコン層25を酸化レートの相違
を利用して選択的に改質することにより、酸化シリコン
からなる絶縁層12を形成している。その結果、導体層
11を周囲の導電性領域から簡単にかつ確実にアイソレ
ートすることができ、ひいては貫通電極8を簡単にかつ
確実に得ることができる。また、前記多孔質シリコン層
25の選択的改質は、シリコン基板2の外表面に薄い酸
化シリコン層4を形成するための通常の熱酸化処理を実
施する際、同時に実施されることが可能である。従っ
て、選択的改質を実施をしたとしても製造工程が複雑に
なることはなく、低コスト化及び高性能化を達成するこ
とができる。
【0029】以上のことから、この製造方法は両面IC
回路基板1の製造に極めて適したものであると言うこと
ができる。なお、本発明は上記の実施形態のみに限定さ
れることはなく、例えば次のように形態に変更すること
が可能である。
【0030】◎ 図8(a),図8(b)に示される別
例のような構成の貫通電極31であってもよい。この貫
通電極31は、シリコン基板2の端面に配置されてい
る。導電層11を構成するp+ 型シリコン拡散層21及
び導電性領域13は、絶縁層12によって、周囲にある
導電性領域からアイソレートされている。しかし、導電
層11は、前記実施形態のときとは異なり、絶縁層12
によって完全に包囲されているわけではない。従って、
シリコン基板2の端面から導電性領域13が露出してい
る点が相違している。
【0031】◎ トランジスタTR1 ,TR2 の数は片
面側に1個ずつ(合計2個)に限定されることはなく、
片面側に複数(2,3,4,5,6,7,8,9,10…)個ずつであって
も勿論よい。また、両側のトランジスタTR1 ,TR2
の数は、同じ数でなくてもよい。
【0032】◎ トランジスタTR1 ,TR2 以外の能
動素子として、例えばダイオード等を形成してもよい。
なお、上記のような能動素子ばかりでなく、併せて抵抗
やコンデンサ等の受動素子を形成しても勿論よい。
【0033】◎ 断面略円形状の貫通電極8に代えて、
断面楕円形状の貫通電極を形成してもよい。なお、貫通
電極8はこれらの断面形状には勿論限定されることはな
く、例えば、断面三角形状、断面四角形状、断面五角形
状、断面六角形状等のような断面多角形状であってもよ
い。もっとも、角のないラウンド状の断面を有するもの
のほうがより好ましい。
【0034】◎ 酸化シリコンからなる絶縁層12を採
用した実施形態に代えて、例えば窒化シリコンからなる
絶縁層を形成してもよい。ただし、実施形態のような酸
化シリコンからなる絶縁層12は、熱酸化処理で簡単に
得られるという点において有利である。
【0035】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される
技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 請求項1〜6のいずれか1項において、前記単
結晶シリコン基板はp型シリコンであり、前記エピタキ
シャル成長層はn型シリコンであること。このようにす
ると製造がより簡単になる。
【0036】(2) 請求項1〜6のいずれか1項にお
いて、前記能動素子はトランジスタであること。このよ
うにすると、限られたシリコン基板上に高集積度のIC
デバイスを構築することができる。
【0037】(3) 請求項6において、前記多孔質化
シリコン層は陽極化成により形成されることを特徴とす
る両面回路基板の製造方法。この方法によると、酸化シ
リコンからなる絶縁層を、多孔質シリコン層を経て極め
て簡単に貫通形成することができる。
【0038】(4) 単結晶シリコン基板の所定領域に
おいて基板厚さ方向に沿って形成された導電層と、その
導電層を周囲の導電性領域からアイソレートする絶縁層
とからなることを特徴とする両面回路基板用の貫通電
極。このような構成であると、シリコン基板の表裏両側
を電気的に接続可能となるため、表裏両側の能動素子か
らなるICデバイスを構築することができ、高性能化及
び高集積化を達成することができる。
【0039】(5)請求項1乃至5のいずれか1項に記
載の両面IC回路基板を製造する方法であって、p型単
結晶シリコン基板の表裏両側にn型シリコンからなるエ
ピタキシャル成長層を形成する工程と、前記エピタキシ
ャル成長層において後に貫通電極の導体層及び絶縁層と
なるべき部分に、p型シリコンの打込み・拡散により拡
散層を形成する工程と、前記拡散層のうち後に絶縁層と
なるべき部分のみを露出させる開口部を有するマスクを
形成する工程と、後に絶縁層となるべき部分のみを陽極
化成処理により選択的に多孔質化することにより、表裏
両側を貫通する多孔質シリコン層を形成する工程と、熱
酸化により前記多孔質シリコン層を酸化する工程と、バ
イポーラウェハプロセスによって表裏両側にトランジス
タを形成する工程とを含む両面IC回路基板の製造方
法。
【0040】なお、本明細書中において使用した技術用
語を次のように定義する。 「陽極化成: 電解液中で基板を陽極として電流を流す
ことにより、その基板に多孔質層を形成する一括改質加
工をいう。」
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜5に記
載の発明によれば、低コスト化及び高性能化を妨げるこ
となく集積度の高い両面回路基板を提供することができ
る。
【0042】特に請求項3に記載の発明によれば、アイ
ソレートがより確実になることで、回路の信頼性が向上
する。請求項4に記載の発明によれば、貫通電極に応力
が集中しにくくなることで、回路の信頼性が向上する。
【0043】請求項6に記載の発明によれば、上記の優
れた両面回路基板の製造に適した製造方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施形態の両面IC回路
基板を示す断面図。
【図2】同両面IC回路基板の製造方法を説明するため
の断面図。
【図3】同両面IC回路基板の製造方法を説明するため
の断面図。
【図4】同両面IC回路基板の製造方法を説明するため
の断面図。
【図5】同両面IC回路基板の製造方法を説明するため
の断面図。
【図6】図5のA−A線における断面図。
【図7】同両面IC回路基板の等価回路図。
【図8】(a)は別例の両面IC回路基板の製造方法に
おける部分断面図、(b)は(a)のB−B線における
断面図。
【符号の説明】
1…両面回路基板としての両面IC回路基板、2…単結
晶シリコン基板、3…エピタキシャル成長層、8,31
…貫通電極、11…導電層、12…絶縁層、21…不純
物拡散領域としてのp+ 型シリコン拡散層、22…拡散
層、25…多孔質シリコン層、TR1 ,TR2 …能動素
子としてのトランジスタ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶シリコン基板の表裏両側に形成され
    た能動素子同士を貫通電極により電気的に接続したこと
    を特徴とする両面回路基板。
  2. 【請求項2】前記貫通電極は、前記単結晶シリコン基板
    の所定領域において基板厚さ方向に沿って形成された導
    電層と、その導電層を周囲の導電性領域からアイソレー
    トする絶縁層とからなることを特徴とする請求項1に記
    載の両面回路基板。
  3. 【請求項3】前記導電層は前記絶縁層によって完全に包
    囲されていることを特徴とする請求項2に記載の両面回
    路基板。
  4. 【請求項4】前記貫通電極は断面略円形状であることを
    特徴とする請求項3に記載の両面回路基板。
  5. 【請求項5】前記導電層は両端部に不純物拡散領域を有
    するp型シリコンからなり、前記絶縁層は酸化シリコン
    からなることを特徴とする請求項4に記載の両面回路基
    板。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれか1項に記載の両
    面回路基板を製造する方法であって、 単結晶シリコン基板の表裏両側にエピタキシャル成長層
    を形成する工程と、 前記エピタキシャル成長層において後に貫通電極の導体
    層及び絶縁層となるべき部分に拡散層を形成する工程
    と、 前記拡散層のうち後に絶縁層となるべき部分のみを選択
    的に多孔質化することにより、表裏両側を貫通する多孔
    質シリコン層を形成する工程と、 熱酸化により前記多孔質シリコン層を酸化する工程とを
    含む両面回路基板の製造方法。
JP3023497A 1997-02-14 1997-02-14 両面回路基板及びその製造方法 Pending JPH10229162A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3023497A JPH10229162A (ja) 1997-02-14 1997-02-14 両面回路基板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3023497A JPH10229162A (ja) 1997-02-14 1997-02-14 両面回路基板及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10229162A true JPH10229162A (ja) 1998-08-25

Family

ID=12298037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3023497A Pending JPH10229162A (ja) 1997-02-14 1997-02-14 両面回路基板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10229162A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7112863B2 (en) 2003-04-16 2006-09-26 Seiko Epson Corporation Optical device, optical module, semiconductor apparatus and its manufacturing method, and electronic apparatus
JP2010283346A (ja) * 2009-05-28 2010-12-16 Internatl Rectifier Corp モノリシック垂直集積複合iii−v族及びiv族半導体デバイス
EP2317553A1 (en) * 2009-10-28 2011-05-04 STMicroelectronics S.r.l. Double-sided semiconductor structure and method for manufacturing the same
JP2012530370A (ja) * 2009-06-26 2012-11-29 ソイテック 分子結合による結合方法
JP2014523644A (ja) * 2011-06-22 2014-09-11 ペレグリン セミコンダクター コーポレイション 選択基板の両面に部品を有する集積回路、及びその製造方法
WO2018035226A1 (en) * 2016-08-16 2018-02-22 Texas Instruments Incorporated Process enhancement using double sided epitaxial on substrate
WO2020084782A1 (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 ウルトラメモリ株式会社 半導体装置及びその製造方法
WO2020227589A1 (en) * 2019-05-09 2020-11-12 Texas Instruments Incorporated Electronic device with double-sided cooling

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7112863B2 (en) 2003-04-16 2006-09-26 Seiko Epson Corporation Optical device, optical module, semiconductor apparatus and its manufacturing method, and electronic apparatus
JP2010283346A (ja) * 2009-05-28 2010-12-16 Internatl Rectifier Corp モノリシック垂直集積複合iii−v族及びiv族半導体デバイス
US8557644B2 (en) 2009-05-28 2013-10-15 International Rectifier Corporation Method for fabricating a monolithic integrated composite group III-V and group IV semiconductor device
JP2012530370A (ja) * 2009-06-26 2012-11-29 ソイテック 分子結合による結合方法
EP2317553A1 (en) * 2009-10-28 2011-05-04 STMicroelectronics S.r.l. Double-sided semiconductor structure and method for manufacturing the same
US8525253B2 (en) 2009-10-28 2013-09-03 Stmicroelectronics S.R.L. Double-sided semiconductor structure and method for manufacturing same
JP2014523644A (ja) * 2011-06-22 2014-09-11 ペレグリン セミコンダクター コーポレイション 選択基板の両面に部品を有する集積回路、及びその製造方法
US9947688B2 (en) 2011-06-22 2018-04-17 Psemi Corporation Integrated circuits with components on both sides of a selected substrate and methods of fabrication
WO2018035226A1 (en) * 2016-08-16 2018-02-22 Texas Instruments Incorporated Process enhancement using double sided epitaxial on substrate
US10002870B2 (en) 2016-08-16 2018-06-19 Texas Instruments Incorporated Process enhancement using double sided epitaxial on substrate
US10304827B2 (en) 2016-08-16 2019-05-28 Texas Instruments Incorporated Process enhancement using double sided epitaxial on substrate
US11056490B2 (en) 2016-08-16 2021-07-06 Texas Instruments Incorporated Process enhancement using double sided epitaxial on substrate
WO2020084782A1 (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 ウルトラメモリ株式会社 半導体装置及びその製造方法
WO2020227589A1 (en) * 2019-05-09 2020-11-12 Texas Instruments Incorporated Electronic device with double-sided cooling
US10879155B2 (en) 2019-05-09 2020-12-29 Texas Instruments Incorporated Electronic device with double-sided cooling

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10229162A (ja) 両面回路基板及びその製造方法
JPH0145224B2 (ja)
KR100582146B1 (ko) 반도체 집적 회로 장치의 제조 방법
JPS61501180A (ja) 電気的にプログラム可能な読出専用メモリ・セル
JP2605030B2 (ja) 直交バイポーラ−トランジスタ
JPS5950104B2 (ja) ハンドウタイソウチ
JPH0135505B2 (ja)
JPS60187055A (ja) 半導体集積回路装置
JPH07130898A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPS5942979B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPS5827340A (ja) 半導体集積回路装置の製造法
JP3753498B2 (ja) 半導体装置
JPS5911660A (ja) 半導体集積回路装置
JP2000260780A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH0437581B2 (ja)
JP2002083877A (ja) 半導体集積回路装置およびその製造方法
JPH02135755A (ja) 誘電体分離基板及び半導体装置
JP2003258216A (ja) 光半導体集積回路装置の製造方法
JPS5982760A (ja) 相補型半導体集積回路装置
JP2003077927A (ja) 半導体装置の製造方法
JPS5886725A (ja) 改良されたコンタクト孔を有する半導体装置
JPS6232618B2 (ja)
JPS62235768A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2002343878A (ja) 半導体集積回路装置およびその製造方法
JPS62295440A (ja) 半導体集積回路装置