JPH10227788A - 血液濾過ユニット - Google Patents

血液濾過ユニット

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JPH10227788A
JPH10227788A JP19378597A JP19378597A JPH10227788A JP H10227788 A JPH10227788 A JP H10227788A JP 19378597 A JP19378597 A JP 19378597A JP 19378597 A JP19378597 A JP 19378597A JP H10227788 A JPH10227788 A JP H10227788A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血液濾過の流れを均一化して、ヘマトク
リット値によらず血液から血漿や血清を安定して濾過で
きる血液濾過ユニットを提供する。 【解決手段】 上記課題は、少なくともガラス繊維濾紙
と微多孔性膜が積層されている血液濾過材料と、該血液
濾過材料を収容するホルダーよりなり、該ホルダーには
血液入口と濾過液出口が設けられ、ホルダーの濾過液出
口側内面とこれに対向する血液濾過材料の面の間には空
間が設けられ、該空間には血液濾過材料のホルダーの濾
過液出口側内面への密着を阻止する部材が設けられてい
ることを特徴とする血液濾過ユニットによって解決され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は全血から血漿または
血清試料を調製する際に使用される血液濾過ユニットに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】血液中の構成成分例えば代謝産物、蛋白
質、脂質、電解質、酵素、抗原、抗体などの種類や濃度
の測定は通常全血を遠心分離して得られる血漿または血
清を検体として行われている。ところが、遠心分離は手
間と時間がかかる。特に少数の検体を急いで処理したい
ときや、現場検査などには、電気を動力とし、遠心分離
機を必要とする遠心法は不向きである。そこで、濾過に
より全血から血漿を分離する方法が検討されてきた。
【0003】この濾過方法には、ガラス繊維濾紙をカラ
ムに充填し、カラムの一方から全血を注入し、加圧や減
圧を行なって他方から血漿や血清を得るいくつかの方法
が公知化されている(特公昭44−14673号公報、
特開平2−208565号公報、特開平4−20885
6号公報、特公平5−52463号公報等)。
【0004】しかし、全血から濾過により自動分析等に
よる測定に必要な量の血漿または血清を得る方法に関し
ては血糖など一部の項目を除いては、いまだ試行の段階
にあり、広く実用化されるに至っていない。
【0005】そこで、本発明者らは先に、微量な血液で
あっても血漿や血清を効率よく分離しうる血液濾過ユニ
ットとして、濾材にガラス繊維濾紙と微多孔性膜を組み
合わせるとともに濾材の血漿出口側にシール部材を設け
て濾過材料の開口面積を狭めた血液濾過ユニットを完成
した(特願平8−7692号)。
【0006】また、その吸引側に血漿受槽を設けたもの
も既に開発した(特願平8−91621号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、血液に
はヘマトクリット値のバラツキが大きく、血液によって
は目詰まりが起こって必要な血漿量が得られなくなった
り、血球漏出の問題を生じるものもあった。
【0008】本発明の目的は、血液濾過の流れた均一化
して、ヘマトクリット値によらず血液から血漿や血清を
安定して濾過できる血液濾過ユニットを提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するべく鋭意検討の結果、血液が濾過材料全体にゆ
きわたっておらず、その結果、血球が特定部分に集中し
てしまって目詰まりや血球漏出の問題を惹き起こしてい
ることを見出した。そこでさらに検討を進め、この対策
として濾過材料の出口側に空間を設けるとともにこの空
間が濾過時の吸引によって閉塞されないよう突起や突条
で濾過材料をおさえて密着を阻止することが極めて有効
であり、入口側にも空間を設けることとさらに効果的で
あることを見出した。
【0010】また、吸引側に血漿受槽を設けることによ
って血液濾過ユニットをそのままサンプル容器に使用で
きて便宜である。その際、血漿出口をホルダーの周辺部
に設けると容器が利用しやすい。ところが、これによっ
て血液が濾過材料全体にゆきわたりにくくなって目詰ま
りや血球漏出が起こりやすくなった。この問題の解決策
の一つとして濾過液通路を設けることが有効であること
を見出した。
【0011】すなわち、本発明は、少なくともガラス繊
維濾紙と微多孔性膜が積層されている血液濾過材料と、
該血液濾過材料を収容するホルダーよりなり、該ホルダ
ーには血液入口と濾過液出口が設けられ、ホルダーの濾
過液出口側内面とこれに対向する血液濾過材料の面の間
には空間が設けられ、該空間には血液濾過材料のホルダ
ーの濾過液出口側内面への密着を阻止する部材が設けら
れていることを特徴とする血液濾過ユニット、血液濾過
材料の密着を阻止する部材がホルダーの濾過液出口側内
面に設けられた複数の突起である上記の血液濾過ユニッ
ト、血液濾過材料の密着を阻止する部材が濾過液出口に
向かって収束する複数の突条である上記の血液濾過ユニ
ット、濾過液出口が血液濾過材料の周辺近傍に設けら
れ、該濾過液出口から吐出する濾過液を受ける濾過液受
槽が付設されている上記の血液濾過ユニット、ホルダー
の濾過液出口側内面に濾過液出口につながる濾過液通路
溝が形成されていることを特徴とする上記の血液濾過ユ
ニット、ホルダー内部の血液入口側には流入血液が血液
濾過材料の略全面に接することができる空間が設けられ
ている上記の血液濾過ユニットに関するものである。
【0012】本発明の血液濾過ユニットは少量の血液か
ら血球漏出のおそれがある体積濾過材料であるガラス繊
維濾紙を用いて、血球を漏出させずに濾過液である血漿
や血清を効率よく取得しうるところに特徴がある。すな
わち、血球を漏出させない最小限の血液濾過材料を用
い、血液および濾過液の通る空間体積を最小限に抑える
必要があるなかで問題点を解決していったものである。
【0013】
【発明の実施の形態】ガラス繊維濾紙は2種類に分けら
れる。
【0014】第1のグループは、血液がガラス繊維濾紙
の厚さ方向に浸透していくに従って血球を順次トラップ
していく、いわゆる体積濾過作用を主目的とするもので
あり、これには密度が0.05〜0.13程度で、素繊
維の直径が約10μm以下と細く、保留粒子径が約0.
6μm以上と大きく、かつ透水速度が約0.7ml/s
ec以上と大きいものである。市販品ではワットマン社
製 GF/D、アドバンテック社製 GA−100,GA
−200等がこのグループに含まれる。以下、このグル
ープのガラス繊維濾紙を低密度ガラス繊維濾紙と称す
る。
【0015】第2のグループは、低密度ガラス繊維濾紙
から漏出してきた血球の捕捉を主目的とするもので密度
が約0.14以上と高く、保留粒子径が約0.5μm以下
と小さく、透水速度も約0.5ml/sec以下と小さ
いものである。市販品ではワットマン社製 GF/B,G
F/C,GF/F、アドバンテック社製 GC−50,G
F−75,GB−140,QR−100等がこのグルー
プに含まれる。以下、このグループのガラス繊維濾紙を
高密度ガラス繊維濾紙と称する。
【0016】血液濾過材料の主体となるガラス繊維濾紙
は低密度ガラス繊維濾紙のほうである。
【0017】ガラス繊維の表面を、特開平2−2085
65号公報、同4−208856号公報に記載された様
な方法で、親水性高分子で処理することによって濾過を
より速やかに円滑に行なうことができる。また、ガラス
繊維濾紙の中にレクチン、その他の反応性試薬や改質剤
を添加しておいたり、直接処理することもできる。ガラ
ス繊維濾紙は複数枚と積層して用いることができる。
【0018】本発明で用いられる濾過材料は特開昭62
−138756〜8号公報、特開平2−105043号
公報、特開平3−16651号公報等に開示された方法
に従って各層を部分的に配置された接着剤で接着して一
体化することができる。
【0019】濾過し得る全血の量は、ガラス繊維濾紙中
に存在する空間体積と全血中の血球の体積に大きく影響
される。ガラス繊維濾紙の密度が高い(粒子保持孔径が
小さい)と赤血球がガラス繊維濾紙の表面近傍にトラッ
プされるので、表面からごく浅い領域でガラス繊維濾紙
中の空間が閉塞状態になってしまうことが多い。従っ
て、それ以上の濾過が進まず、結果として濾過、回収し
得る血漿量も少なくなる。この際、回収血漿量を増やそ
うとして更に強い条件で吸引すると、血球の破壊、すな
わち溶血が起きてしまう。つまり表面濾過に近いプロセ
スとなり、濾紙の空間体積利用効率は低い。
【0020】空間体積あるいは血漿濾過量に対応する指
標として、透水速度が有効である。透水速度は、入口と
出口をチューブに接続できるように絞った濾過ユニット
中に一定面積のガラス繊維濾紙を密閉保持し、一定量の
水を加えて一定圧力で加圧または減圧したときの、単位
面積あたりの濾過量を速度で表したものであり、ml/
sec等の単位を持つ。
【0021】具体例としては、濾過ユニット中に直径2
0mmのガラス繊維濾紙をセットし、その上に100m
lの注射筒をたてて60mlの水を入れて自然流下さ
せ、開始後10秒と40秒の間の30秒間にガラス濾紙
中を通り抜けた水の量をもって透水量とし、これから単
位面積あたりの透水速度を算出する。
【0022】低密度ガラス繊維濾紙の厚さは、回収すべ
き血漿量とガラス繊維濾紙の密度(空隙率)及び面積か
ら定められる。分析を乾式分析素子を用いて複数項目行
なう場合の血漿の必要量は100〜500μlであり、
ガラス繊維濾紙の面積が1〜5cm2 程度が実用的であ
る。この場合低密度ガラス繊維濾紙の厚さは1〜10m
m程度、好ましくは2〜8mm程度、より好ましくは3
〜6mm程度である。この低密度ガラス繊維濾紙は1枚
のほか複数枚、例えば1〜10枚程度、好ましくは2〜
6枚程度を積層して上記厚さとすることができる。
【0023】本発明の血液濾過材料では上記低密度ガラ
ス繊維濾紙層の一部または全部に細断小片を使用するこ
とができる。1枚のガラス繊維濾紙の厚さは0.2〜3
mm程度、通常0.5〜2mm程度である。これを径が
10〜30mm程度、好ましくは15〜25mmに細断
して使用するのである。細断小片の形状は問うところで
はなく、正方形、長方形のほか三角形、円形等如何なる
形状であってもよい。ガラス繊維濾紙の基本的に全部を
使用する観点から円形にする場合には各辺が凹弧状にな
った小片を併用することになる。通常は4角形であり、
長辺と短辺の比が1.0〜5.0程度、特に1.0〜2.5
程度の範囲内にすることが好ましい。
【0024】細断は上記のサイズにできる市販の裁断機
を使用して行えばよい。
【0025】細断小片の充填に際して繊維方向に特に注
意する必要はない。
【0026】ガラス繊維濾紙の濾過液出口側には、さら
に血球と血漿の分離を促進し、また、漏出血球を阻止す
るため微多孔性膜を配置する。
【0027】この微多孔性膜は、表面を親水化されてお
り血球分離能を有するものであり、実質的に分析値に影
響を与える程には溶血することなく、全血から血球と血
漿を特異的に分離するものである。この微多孔性膜は孔
径がガラス繊維濾紙の保留粒子径より小さくかつ0.2
μm以上、好ましくは0.3〜5μm程度、より好まし
くは1〜3μm程度のものが適当である。また、空隙率
は高いものが好ましく、具体的には、空隙率が約40%
から約95%、好ましくは約50%から約95%、さら
に好ましくは約70%から約95%の範囲のものが適当
である。微多孔性膜の例としてはポリスルホン膜、弗素
含有ポリマー膜、セルロースアセテート膜、ニトロセル
ロース膜等がある。また表面を加水分解、親水性高分
子、活性剤などで親水化処理したものもある。
【0028】弗素含有ポリマーの微多孔性膜としては、
特表昭63−501594号公報(WO 87/022
67)に記載のポリテトラフルオロエチレンのフィブリ
ル(微細繊維)からなる微多孔性のマトリックス膜(微
多孔性層)、Gore−Tex(W.L.Gore an
d Associates社製)、Zitex(Nor
ton社製)、ポアフロン(住友電工社製)などがあ
る。その他に、US 3268872(実施例3及び
4)、US 3260413(実施例3及び4)、特開
昭53−92195(US 4201548)等に記載
のポリテトラフルオロエチレンの微多孔性膜、US 3
649505に記載のポリビニリデンフルオリドの微多
孔性膜などがある。
【0029】これらの弗素含有ポリマーの微多孔性膜の
作成に当たっては、1種もしくは2種以上の弗素含有ポ
リマーを混合しても良いし、弗素を含まない1種もしく
は2種以上のポリマーや繊維と混合し、製膜したもので
あつても良い。
【0030】構造としては、延伸しないもの、1軸延伸
したもの、2軸延伸したもの、1層構成の非ラミネート
タイプ、2層構成のラミネートタイプ、例えば繊維等の
他の膜構造物にラミネートした膜等がある。
【0031】フイブリル構造又は一軸延伸もしくは二軸
延伸した非ラミネートタイプの微多孔性膜は、延伸によ
り、空隙率が大きくかつ濾過長の短い微多孔膜が作られ
る。濾過長が短い微多孔膜では、血液中の有形成分(主
として赤血球)による目詰りが生じがたく、かつ血球と
血漿の分離に要する時間が短いので、定量分析精度が高
くなるという特徴がある。
【0032】弗素含有ポリマーの微多孔性膜は特開昭5
7−66359号公報(US 4783315)に記載の
物理的活性化処理(好ましくはグロー放電処理又はコロ
ナ放電処理)を微多孔膜層の少なくとも片面に施すこと
により微多孔性膜の表面を親水化して、隣接する微多孔
性膜との部分接着に用いられる接着剤の接着力を強化す
ることができる。
【0033】弗素含有ポリマーの微多孔性膜は、そのま
までは、表面張力が低く乾式分析要素の血球濾過層とし
て用いようとしても、水性液体試料ははじかれてしまっ
て、膜の表面や内部に拡散、浸透しないことは、周知の
事実である。本発明では、第1の手段として弗素含有ポ
リマーの微多孔性膜に親水性を付与し親水性を高める手
段として、弗素含有ポリマーの微多孔性膜の外部表面及
び内部の空隙の表面を実質的に親水化するに充分な量の
界面活性剤を弗素含有ポリマーの微多孔性膜に含浸させ
ることにより、前記の水性液体試料がはじかれる問題点
を解決した。
【0034】水性液体試料がはじかれることなく膜の表
面や内部に拡散、浸透、移送されるに充分な親水性を弗
素含有ポリマーの微多孔性膜に付与するには、一般に、
弗素含有ポリマーの微多孔性膜の空隙体積の約0.01
%から約10%、好ましくは約0.1%から約5.0
%、更に好ましくは0.1%から1%の界面活性剤で微
多孔性膜の空隙の表面が被覆されることが必要である。
例えば、厚さが50μmの弗素含有ポリマーの微多孔性
膜の場合に、含浸される界面活性剤の量は、一般に0.
05g/m2から2.5g/m2の範囲であることが好ま
しい。弗素含有ポリマーの微多孔性膜に界面活性剤を含
浸させる方法としては、界面活性剤の低沸点(沸点約5
0℃から約120℃の範囲が好ましい)の有機溶媒
(例、アルコール、エステル、ケトン)溶液に弗素含有
ポリマーの微多孔性膜を浸漬し、溶液を微多孔性膜の内
部空隙に実質的に充分に行きわたらせた後、微多孔性膜
を溶液から静かに引き上げ、風(温風が好ましい)を送り
乾燥させる方法が一般的である。
【0035】弗素含有ポリマーの微多孔性膜を親水性化
処理に用いられる界面活性剤としては、非イオン性(ノ
ニオン性)、陰イオン性(アニオン性)、陽イオン性
(カチオン性)、両性いずれの界面活性剤をも用いるこ
とができる。
【0036】これらの界面活性剤のうちでは、ノニオン
性界面活性剤が、赤血球を溶血させる作用が比較的低い
ので、全血を検体とするための多層分析要素においては
有利である。ノニオン性界面活性剤としては、アルキル
フェノキシポリエトキシエタノール、アルキルポリエー
テルアルコール、ポリエチレングリコールモノエステ
ル、ポリエチレングリコールジエステル、高級アルコー
ルエチレンオキシド付加物(縮合物)、多価アルコール
エステルエチレンオキシド付加物(縮合物)、高級脂肪
酸アルカノールアミドなどがある。
【0037】ノニオン性界面活性剤の具体例として、次
のものがある。アルキルフェノキシポリエトキシエタノ
ールとしては、 イソオクチルフェノキシポリエトキシエタノール: (Triton X−100:オキシエチレン単位平均
9〜10含有) (Triton X−45:オキシエチレン単位平均5
含有) ノニルフェノキシポリエトキシエタノール: (IGEPAL CO−630:オキシエチレン単位平均
9含有) (IGEPAL CO−710:オキシエチレン単位平均
10〜11含有) (LENEX698:オキシエチレン単位平均9含有) アルキルポリエーテルアルコールとしては、 高級アルコール ポリオキシエチレンエーテル: (Triton X−67:CA Registry N
o.59030−15−8)
【0038】弗素含有ポリマーの微多孔性膜は、その多
孔性空間に水不溶化した1種又は2種以上の水溶性高分
子を設けることによって親水化したものであってもよ
い。水溶性高分子の例として、酸素を含む炭化水素には
ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリ
エチレングリコール、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、窒素を含むものにはポリアクリルアミ
ド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアミン、ポリエ
チレンイミン、負電荷を有するものとしてポリアクリル
酸、ポリメタアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸など
をあげることが出来る。不溶化は熱処理、アセタール化
処理、エステル化処理、重クロム酸カリによる化学反
応、電離性放射線による架橋反応等によって行えばよ
い。詳細は、特公昭56−2094号公報及び特公昭5
6−16187号公報に開示されている。
【0039】ポリスルホンの微多孔性膜は、ポリスルホ
ンをジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロ
リドンあるいはこれらの混合溶媒等に溶解して製膜原液
を作製し、これを支持体上に、又は直接凝固液中に流延
し洗浄、乾燥して行うことにより製造することができ
る。詳細は特開昭62−27006号公報に開示されて
いる。ポリスルホンの微多孔性膜は、そのほか特開昭5
6−12640号公報、特開昭56−86941号公
報、特開昭56−154051号公報等のも開示されて
おり、それらも使用することができる。ポリスルホンの
微多孔性膜も弗素含有ポリマーと同様界面活性剤を含有
させ、あるいは水不溶化した水溶性高分子を設けること
によって親水化することができる。
【0040】その他の非繊維微多孔性膜としては、特公
昭53−21677号、米国特許1,421,341号等
に記載されたセルロースエステル類、例えば、セルロー
スアセテート、セルロースアセテート/ブチレート、硝
酸セルロースからなるブラッシュポリマー膜が好まし
い。6−ナイロン、6,6−ナイロン等のポリアミド、
ポリエチレン、ポリプロピレン等の微多孔性膜でもよ
い。その他、特公昭53−21677号、特開昭55−
90859号等に記載された、ポリマー小粒子、ガラス
粒子、けい藻土等が親水性または非吸水性ポリマーで結
合された連続空隙をもつ多孔性膜も利用できる。
【0041】非繊維微多孔性膜の有効孔径は0.2〜1
0μm、好ましくは0.3〜5μm、特に有効なのは
0.5〜3μmである。本発明で非繊維微多孔性膜の有
効孔径は、ASTM F316−70に準拠した限界泡
圧法(バブルポイント法)により測定した孔径で示す。
非繊維微多孔性膜が相分離法により作られたいわゆるブ
ラッシュ・ポリマーから成るメンブランフィルターであ
る場合、厚さ方向の液体通過経路は、膜の製造の際の自
由表面側(即ち光沢面)で最も狭くなっているのが普通
で、液体通過経路の断面を円に近似したときの孔径は、
自由表面の近くで最も小さくなっている。容積の通過経
路における厚さ方向に関する最小孔径は、さらにフィル
ターの面方向について分布を持っており、その最大値が
粒子に対する濾過性能を決定する。通常、それは限界泡
圧法で測定される。
【0042】上に述べたように、相分離法により作られ
たいわゆるブラッシュ・ポリマーから成るメンブランフ
ィルターでは、厚さ方向の液体通過経路は膜の製造の際
の自由表面側(即ち光沢面)で最も狭くなっている。本
発明の分析素子の非繊維微多孔性膜としてこの種の膜を
用いる場合には、出口側を、メンブランフィルターの光
沢面とすることが好ましい。
【0043】本発明で使用される血液濾過材料には、低
密度ガラス繊維濾紙と微多孔性膜に加えて第3の濾過材
料を追加することができる。この第3の濾過材料の例と
しては、濾紙、高密度ガラス繊維濾紙、不織布、織物生
地(例えば平織生地)、編物生地(例えば、トリコット
編)等、繊維質多孔性層を挙げることができる。これら
のうち織物、編物等が好ましい。織物等は特開昭57−
66359号に記載されたようなグロー放電処理をして
もよい。この第3の濾過材料はガラス繊維濾紙と微多孔
性膜の中間に配置することが好ましい。
【0044】好ましい微多孔性膜はポリスルホン膜、酢
酸セルローズ膜等であり、特に好ましいのはポリスルホ
ン膜である。本発明の血液濾過材料においてはガラス繊
維濾紙が血液供給側に配置され、微多孔性膜が出口側に
配置される。
【0045】微多孔性膜の厚さは0.05〜0.3mm
程度、特に0.1〜0.2mm程度でよく、通常は1枚
の微多孔性膜を用いればよい。しかしながら、必要によ
り複数枚を用いることもできる。
【0046】ホルダーは血液濾過材料を収容するもので
あって、血液入口と濾過液出口が設けられているもので
ある。このホルダーは、一般に血液濾過材料を収容する
本体と、蓋体に分けた態様で作製される。通常は、いず
れにも少なくとも1個の開口が設けられていて、一方は
血液供給口として、場合により更に加圧口として、他方
は吸引口として、場合により更に濾過された血漿または
血清の排出口として使用される。濾過された血漿または
血清の排出口を別に設けることもできる。ホルダーが四
角形で蓋体を側面に設けた場合には血液供給口と吸引口
の両方を本体に設けることができる。
【0047】血液濾過材料収納部の容積は、収納すべき
濾過材料の乾燥状態および血液を吸収し膨潤した時の総
体積より大きい必要がある。濾過材料の総体積に対して
収納部の容積が小さいと、濾過が効率良く進行しなかっ
たり、溶血を起こしたりする。収納部の容積の濾過材料
の乾燥時の総体積に対する比率は濾過材料の膨潤の程度
にもよるが、通常101%〜300%、好ましくは11
0%〜200%、更に好ましくは120%〜150%で
ある。
【0048】また、濾過材料と収納部の側壁面との間は
密着していることが必要であり、全血を吸引した時に濾
過材料を経由しない流路が出来ないように構成されてい
る必要があることは勿論である。このためガラス繊維濾
紙の直径はホルダーの内径より約1〜10%、好ましく
は約1〜30%大きくするとよい。
【0049】ホルダーに充填する血液濾過材料の量は濾
過材料の密度によっても異なるが、ホルダーの単位内容
積(1cm3)当たり0.03〜0.3g程度、好まし
くは0.05〜0.2g程度が適当である。
【0050】本発明の血液濾過ユニットは、ホルダーの
濾過液出口側内面とこれに対向する血液濾過材料の面の
間には血液濾過材料、通常は微多孔性膜の密着を阻止す
る部材が設けられているところに特徴がある。この部材
は濾過が血液濾過材料の全面にわたって行なわれるよう
血液濾過材料をホルダーの対向面から離しておくもので
あり、例えば、対向面に複数、1cm2 当り1〜20個
程度、通常3〜10個程度の突起を設けるとか、濾過液
出口に向かって収束する複数の突条を設けるとか、スペ
ーサー、例えばメッシュ(液体が面方向に移動可能なも
の)を介在させるとかする。
【0051】ホルダーの濾過液出口である吸引口側の対
向面に血液濾過材料を密着させて、 吸引口を対向面の中心に設けたもの、 周縁部近傍
に設けたもの、 図7に示すような同心円階段状凹所
(深さ1mm)を設けて中心から吸引するようにしたも
の、 において吸引口を周縁部近傍に設けたものの
4つのホルダーを作製して血漿回収量を測定したところ
が50μl、が40μl、が243μl、が3
30μlであった。
【0052】突起の形状は円柱状、角柱状、円錐状、角
錐状、円錐台状、角錐台状、キノコ形、不定形状等任意
の形状をとることができる。突起の先端は平ら又は円頭
状とすることが好ましい。突条の本数は2〜20本程
度、好ましくは3〜10本程度が適当である。突条は直
線状のほか曲線状等であってもよい。突起および突条の
先端は吸引時に全突起の血液濾過材料への接触面積が血
液濾過材料の表面積の1〜50%程度、好ましくは2〜
10%程度になるようにするのがよい。本発明の血液濾
過ユニットで濾過される血液は少量であるので血液濾過
材料とホルダーの対向面との間の空間部の体積は50〜
500μl程度、好ましくは100〜200μl程度に
なるようにするのがよい。ホルダーの対向面は濾過液で
ある血漿が排出されやすいよう傾斜面(ロート状面)と
することができる。
【0053】ホルダーの濾過液出口側には濾過された血
漿を受ける濾過液受槽を設けることができる。この受槽
は、少なくともホルダーの中心方向からアナライザーが
血漿を吸引できるようにすることがアナライザーの設計
上好ましく、その結果、血液濾過材料収容室の濾過液出
口および濾過液の受槽への通路はホルダーの中心を外し
て設けることになる。この通路を受槽の縁部近傍に設け
ることによって成形がしやすくなり、また血漿の粘度が
低いときでも血漿が吸引ダクトに入るトラブルを防ぐこ
とができる。ヘマトクリット値の小さい血液の場合は吸
引により血漿が通路から噴出することがあるので通路の
出口には噴出を阻止する邪魔部材、例えば庇を形成する
ことが好ましい。血漿受槽はアナライザーの吸引ノズル
が吸引しやすいよう底面を傾斜面、例えば逆円錐状にす
るのがよい。また、回収血漿量はヘマトクリット値によ
ってかなりバラツクのでオーバーフロー構造を持つよう
にすることもできる。
【0054】濾過液受槽の容積は10μl〜1ml程度
でよい。
【0055】一方、濾過液出口を血液濾過材料の周辺近
傍に設けることによって血液濾過の流れがこの出口近傍
に片寄る傾向があらわれ、目詰まりや血球漏出が起こり
やすくなった。この解決手段としては、ホルダーの濾過
液出口側の内面とこれに対向する血液濾過材料の面の間
の空間を広くとることと、この空間に濾過液出口につな
がる濾過液通路溝を形成することがある。
【0056】空間を広くとる場合には面の間の間隙(間
隔)は0.1〜1mm程度、好ましくは0.1〜0.5
mm程度が適当である。
【0057】濾過液通路溝を設ける場合には、この溝は
直線状、十字状、V字状あるいは濾過液出口に向かって
収束する複数溝とするのがよい。溝の他端は少なくとも
血液濾過材料の中心を越え、好ましくは直径の2/3以
上とする。
【0058】ホルダーの血液入口側の空間の効果を調べ
るために次の実験を行なった。
【0059】[濾過ホルダーの底面の形と回収血漿量] 1)濾過ホルダーの底面の構造と濾過ユニットの組み立
て濾過ホルダー中に、ガラス濾紙を組み込む時に一番下
になる血液が吸引された時、最初に接触する濾紙の下側
の部分の濾過ホルダーの構造について3種類を検討し
た。
【0060】 底面が平らであって血液が吸収され直
ちに濾紙に接触する構造のもの。 底面がロート状に削り取られていて吸引された血液
がある程度の面積に広げられてから濾紙に接触する構造
のもの。 底面と濾紙との間にスペーサ(厚さ1mm)があっ
て、吸引された血液が濾過ホルダーの底面で一度貯溜さ
れ、更に吸引されることにより水位が上がってから濾紙
の全面積にわたってほぼ同時に濾紙に接触する構造のも
の。
【0061】2)採血 ヘパリン入り真空採血管(テルモ社製,10ml)を用い
て女子健常者より静脈血を採血し、プラスチック製のサ
ンプルチューブに2mlづつ分注した。Hctは41%
であった。
【0062】3)濾過ユニットの組み立て 図1に記載した濾過ホルダー(基体の上面構造を除く。)
に、直径19.7mmに打ち抜いたガラス繊維濾紙(ワ
ットマン社製,GF/0)6枚をセットし、その上にポ
リスルホン多孔質膜(富士写真フイルム社製)を重ね
た。更にその上から空気吸引用のジョイントをセット
し、小型ペリスタルポンプに接続した。
【0063】4)血液の濾過 上記3)にて組み立てた濾過ユニットの血液入口に長さ
4cmのシリコーンチューブを接続しその先端を上記
2)で調製した血液試料の入ったサンプルチューブに挿
入し、ほぼ垂直に固定した。
【0064】ペリスタルポンプの吸気速度を2.8ml
/secに設定し、10秒間づつ2回吸引した。1回目
と2回目の吸引の間隔は約1秒間で行った。血漿が分離
され血漿貯溜槽中に溜まった。
【0065】5)結果 その結果、では殆ど血漿濾過は起こらずかつ、溶血の
程度が著しかったのに対し、では良質の血漿が多量に
分離回収できた。は両者の中間であるが回収血漿量は
十分とはいえず、の構造が優れていることは明らかだ
った。
【0066】上記のように、ホルダーの血液入口側にも
濾過が血液濾過材料の全面にわたって行なわれるよう空
間を設けるのがよい。これによってまず空気が血液濾過
材料の全面から吸引され、その結果、血液が全面に拡が
って吸引濾過される。ホルダーの血液供給口側は濾過の
際には血液濾過材料がホルダー内壁から離隔する方向に
作用するのでホルダーの側壁に血液濾過材料縁部を保持
してホルダーとの間を明けるスペーサー、例えばリング
状突部や数個所の突部などを形成すればよい。蓋体の周
縁部を血液濾過材料側に突出させて、これをスペーサー
として機能させることもできる。血液濾過材料とホルダ
ーの対向面との間の空間部の体積(血液濾過時)は10
0〜500μl程度、好ましくは100〜200μl程
度が適当である。
【0067】本発明になる濾過ユニットは、上記本体に
蓋体が取付けられると、これらの血液入口と濾過液出口
を除いて全体が密閉構造になる。
【0068】ホルダーの材料は熱可塑性あるいは熱硬化
性のプラスチックが好ましい。例えば、ハイインパクト
ポリスチレン、メタアクリル酸エステル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリカ
ーボネート、各種共重合体ポリマー等の透明あるいは不
透明の樹脂が用いられる。
【0069】上記本体と蓋体の取付方法は、接着剤を用
いた接合、融着等如何なる手段によってもよい。この
際、上記本体と蓋体のいずれの周縁が内側に位置しても
よく、あるいは突き合わせ状態であってもよい。また、
上記本体と蓋体をネジ等の手段で組立分解ができる構造
とすることもできる。
【0070】血液濾過材料の形状に特に制限はないが、
製造が容易なように、円形あるいは多角形とすることが
望ましい。この際、濾過材料をホルダー本体の内部断面
よりやや大きめとし、濾過材料の側面から血漿が漏れる
ことを防ぐことができる。また、四角形にすれば作製し
た血液濾過材料の切断ロスがなくなるので好ましい。
【0071】本発明の血液濾過ユニットの使用方法とし
ては、該ユニットの血液入口から血液を供給し、反対側
の開口から濾液である血漿または血清を採取する。血液
の供給量は血液濾過材料の体積の1.2〜5倍程度、好
ましくは2〜4倍程度が適当である。濾過に際しては血
液入口側からの加圧あるいは反対側からの減圧を行なっ
て濾過を促進するのがよい。この加、減圧手段はペリス
タルあるいはシリンジを利用する方法が簡便である。シ
リンジのピストンを移動させる距離はピストンの移動体
積が濾過材料の体積の2〜5倍程度になるようにするの
がよい。移動速度は1cm2当り1〜500ml/mi
n程 度、好ましくは20〜100ml/min程度が
適当である。使用後の濾過ユニットは通常は使い捨てと
する。
【0072】濾過で得た血漿や血清は常法に従って分析
が行なわれるが、本発明の濾過ユニットは特に乾式分析
素子を用いて複数項目を分析する場合に有効である。
【0073】ヘマトクリット値が50未満の通常の血液
は本発明者らが先に開発した血液濾過ユニットで対応で
きるので、本発明の血液濾過ユニットはヘマトクリット
値が50以上の高ヘマトクリット値に対して特に有効で
ある。人間のヘマトクリット値は特別の例外を除くと最
高でも60程度である。
【0074】濾過すべき血漿あるいは血清の量を多くす
るために血液中に無機塩あるいはアミノ酸などの有機化
合物の塩を添加しておくこともできる。これらの塩の添
加量は全血の総量に対して10mM〜300mM、好ま
しくは50mM〜200mM程度となるように調整する
のが良い。
【0075】
【実施例】
[実施例1]図1〜6に示す血液濾過ユニットを作製し
た。この濾過ユニットは組み立てた状態の縦断面図であ
る図1に示すようにホルダー本体10と蓋体20からな
っている。
【0076】ホルダー本体10は全体が小径部と大径部
からなる2段の円筒形状をしており、上部が血漿受槽1
2と吸引側への接続部に、下部が血液濾過材料30の収
容室11になっている。収容室11を形成する下部の内
径は19.5mmであり、深さは10mmである。その
うち3mmの高さで蓋体上部が挿入されるので収容室1
1の高さは7mmになる。ホルダー本体10の下端は蓋
体20と接続するためのフランジ13が外方に形成され
ている。また、収容室11の天面の図1の左端やや内方
寄りには血漿通路14の入口が設けられ、天面は該入口
に向かって傾斜する浅い逆ロート状に形成され、これが
上部空間15になっている。天面周縁部と血漿入口の間
の高低差は1mmである。図3に示すように天面には、
血液濾過材料の密着を阻止する12個の突起15が下端
を揃えて等間隔に格子状に配置されている。各突起15
は円柱状で先端角部がテーパ状に削取されてテーパ面に
なっている。
【0077】血漿通路14の出口上部は半分に庇17が
設けられこの庇の下面が円弧状に形成されていて流出す
る血漿の上方への噴出を阻止している。血漿受槽12は
円筒状のホルダー本体1に2枚の側壁18を血漿通路出
口をはさんで平行に設けて少量の血漿でも充分な液深が
得られるようにしている。ホルダー本体10の上端は開
放されており、これがアナライザー(図示されていな
い。)に接続されて吸引口19となる。吸引口19の周
縁部は接続後の液密性を確実なものにするため丸められ
ている。
【0078】蓋体20は中央の浅いロート状円板部21
とその外周に形成された短管22とその下端外周に外方
に向かって形成されたフランジ23と円板部21の中心
から下方に延出するノズル状血液供給口24からなって
いる。円板部21の直径は17mm、そのロート状部上
下の高低差1mm、短管部22の高さは4.5mm、フ
ランジ23の外径が28mmである。円板部21の短管
部22への接続位置を短管部22の上縁より1mm下と
してその上部の突縁を血液濾過材料3の下面を蓋体のロ
ート状円板部21上面から隔離させて下部空間25を形
成するスペーサー26として機能させている。フランジ
23の上面すなわちホルダー本体10のフランジ13と
合わさる面にはリブ27が形成されている。このリブ2
7は上下のフランジ13、23を超音波で融着接合する
際に超音波エネルギーを集め接着部の液密性を充分確保
できるようにしたものである。
【0079】上記の血液濾過材料収容室11に直径1
9.7mmの円板状に打ち抜いたガラス繊維濾紙(ワッ
トマンGF/0)6枚を重ねて収納した。約80gの力
で濾紙を収容室11の底に圧入した。更にその上にポリ
スルホン製多孔質膜(富士写真フイルム製)をのせた。
各濾過膜は相互に軽く接触している程度でよい。こうし
て血液濾過ユニットを完成した。
【0080】[実施例2]図7〜9に示す血液濾過ユニッ
トを作製した。この濾過ユニットは組み立てた状態の縦
断面図である図7に示すようにホルダー本体40と蓋体
50からなっている。
【0081】ホルダー本体40には血液濾過材料30の
収容室41とその上縁から外方に形成されたフランジ4
3が形成されている。一方、ホルダー本体40の底部に
は周縁よりやや内側に段部を設けてそこから浅いロート
状円板部42が連設され、その中心から下方にノズル状
血液供給口44が延設されている。上記の段部は血液濾
過材料30の下面をホルダー本体40のロート状円板部
42から隔離させて下部空間45を形成するスペーサー
46として機能させている。図7及び図9に示されてい
るように血液供給口44の基部には4方にフラップ47
が形成されている。このフラップは血液を入れたサンプ
ル管(図示されていない。)を嵌め込むことによって保
持するものである。
【0082】蓋体50の底面は中心に向かって同心円状
の段51が4段形成されて中央が凹みここが上部空間5
5を形成している。この底面中央にはサイコロの5の目
状に5つの突起56が血液濾過材料の密着を阻止する部
材として下方に突出形成されている。また、血漿受槽5
2の中心と周壁の中間に両側を削ぎ落とした煙突状の血
漿通路54が上方に起立し、その頂部には血漿の噴出を
阻止する庇57が水平方向にせり出している。この庇5
7は図8に示されているように大小2つの半円を組み合
わされた形状をしており、周壁側の半円は血漿通路外壁
と一致させ、中心側の半円は血漿通路内壁の延長線と一
致させている。血漿通路54の両側部には、血漿の液深
を確保するため、血漿受槽52の周壁面に達する仕切壁
58が形成されている。血漿受槽52の上端は開放され
ており、これが吸引口59となっている。蓋体50の底
部には外方に突出するフランジ53が形成され、このフ
ランジがホルダー本体のフランジ43と超音波で接着さ
れる。フランジ53のホルダー本体のフランジ43と合
わさる面にはリブ(図示されていない。)が形成されて
いる。これは接着の際には超音波エネルギーをそこに集
めて液密性を充分に確保した状態で接着されるようにし
たものである。
【0083】[実施例3]図10〜12に示す血液濾過ユ
ニットを作製した。この濾過ユニットは血液濾過材料収
容室を四角形にしたことと血漿受槽を別体とした点を除
いて実施例2のものと同じである。
【0084】[実施例4]図13〜15に示す血液濾過
ユニットを作製した。この濾過ユニットはホルダー本体
(図示しないが実施例3のものと同形品)と蓋体60か
らなっている。
【0085】蓋体60底面には図14に示すように中心
に向かって同心円状の段61が3段形成されて中央が凹
みここが上部空間65を形成している。各円の直径は8
mm、12mm、16mmである。各段の段差は0.3
mmであり、従って、円状段の最深部の深さは0.9m
mである。この上部空間65には12個の突起66が下
端を揃えて等間隔に格子状に配置されている。各突起6
6は直径0.8mm、高さ0.75mmの円柱状であ
り、先端角部がテーパ状に削取されている。蓋体底面の
周辺近傍には血漿通路64の入口(濾過液出口)が設け
られ、この出口から直径方向に直線状の濾過液通路溝6
8が延び、その端部は上部空間65の周縁に達してい
る。濾過液通路溝68は巾が4mm、深さが0.3mm
(全深さ1.2mm)である。濾過液出口からは円管状
の血漿通路64が直立し、その上端には血漿の噴出を阻
止する庇67が水平方向にせり出している。
【0086】血漿受槽62の上端は開放されており、こ
れが吸引口69となっている。蓋体60の底部には外方
に突出するフランジ63が形成され、このフランジがホ
ルダー本体のフランジ43と超音波で接着される。フラ
ンジ63のホルダー本体のフランジ43と合わさる面に
はリブ(図示されていない。)が形成されている。これ
は接着の際には超音波エネルギーをそこに集めて液密性
を充分に確保した状態で接着されるようにしたものであ
る。
【0087】[実施例5]図16〜18に示す血液濾過
ユニットを作製した。この濾過ユニットはホルダー本体
(図示しないが実施例3のものと同形品)と蓋体70か
らなっている。
【0088】この血液濾過ユニットは蓋体70底面に設
けられた上部空間75が平らな円形である点を除いて実
施例4と同一である。上部空間を形成する円形凹みは直
径が16mm、深さが0.6mmである。また濾過液通
路溝79は巾が4mm、深さが0.5mm(全深さ1.
1mm)である。
【0089】[実施例6]図19〜20に示す血液濾過
ユニットを作製した。この濾過ユニットはホルダー本体
(図示しないが実施例3のものと同形品)と蓋体80か
らなっている。
【0090】この血液濾過ユニットは、蓋体80底面に
設けられた平らな円形の上部空間85の深さが0.75
mmであること、濾過液通路溝が設けられていないこ
と、および血漿通路84の入口(濾過液出口)の周囲に
直径4mm、深さ0.35mmの円形凹所88が設けら
れていることを除いて実施例5と同一である。
【0091】[実施例7]図21〜22に示す血液濾過
ユニットを作製した。この濾過ユニットはホルダー本体
(図示しないが実施例3のものと同形品)と蓋体90か
らなっている。
【0092】この血液濾過ユニットは蓋体90底面に設
けられた突起が突条96と突起97の組合せに変わって
いる点を除いて実施例6のものと同一である。突条96
は血漿通路94の入口(濾過液出口)の中心から円形凹み
である上部空間95の直径方向に1本、この突条96の
両側に血漿通路94の入口を中心として両側に20°の
角度をおいて放射方向に2本づつ合計5本の直線状突条
96が設けられている。各突条96の大きさは、基部の
巾が0.5mm、高さが0.5mm、頂部の巾が0.2
mmの断面を有しており、各突条96の外端は円形凹み
である上部空間95の中心を中心とする半径6mmの円
との交わる点であり、内端は血漿通路94の入口を中心
とする半径4.5mmの円との交わる点となっている。
上部空間95にはそのほか血漿通路94の入口の周囲に
設けられた直径4mm、深さ0.35mmの円形凹所9
8の外縁近傍3個所に実施例4〜6と同形の突起97が
設けられている。
【0093】[実施例8]図23〜24に示す血液濾過
ユニットを作製した。この濾過ユニットはホルダー本体
(図示しないが実施例3のものと同形品)と蓋体100
からなっている。
【0094】蓋体100の底面には4つの円形凹みが小
円から順に一端を一致させて各中心点が直線に並ぶよう
に設けられ、4段の上部空間105を形成している。各
円の直径は4mm、8mm、12mm、16mmであ
る。各段の段差は0.5mmであり、従って、最深部の
深さは2.5mmである。上部空間105には散点状に
10個の突起106が設けられている。この突起106
の外形は実施例4〜6と同じである。最小の円形凹みの
中心に血漿通路104の入口(濾過液出口)が設けられ
ている。
【0095】[実施例9]実施例6の血液濾過ユニット
を使用した。
【0096】蓋体80およびホルダー本体40はいずれ
もポリプロピレン製であり、ホルダー本体40の血液濾
過材料収容室41の内径は20.1mmである。
【0097】直径20.5mmの円盤状に打ち抜いたガ
ラス繊維濾紙(ワットマン社製 GF/D)6枚を重ね
てホルダー本体40の血液濾過材料収容室41に収納し
た。ポリスルホン多孔質膜(富士写真フイルム社製 P
E−200)を直径20.4mmの大きさに打ち抜い
て、このガラス繊維濾紙の上に重ねた。蓋体80とホル
ダー本体40は絞付け金具を用いてしっかり接合し、気
密性が確保されていることを確かめた。ポリスルホン膜
と蓋体80下面の間には141μlの上限空間85が形
成されている。
【0098】健常者(男子)の静脈血10mlをヘパリ
ン添加真空採血管にて採血した。Hctは44%であっ
た。
【0099】この血液濾過ユニットを用いて血液を減圧
濾過した。吸引は、40秒間の最大圧力差が120mm
Hgになる条件で行った。368μlの血漿が得られ
た。得られた血漿について日立7150臨床化学自動分
析機を用いて成分濃度の測定を行った。対照として同じ
血液から遠心分離によって得た血漿についての測定値と
比較した。測定した21項目全ての項目について、遠心
血漿と濾過血漿の差は10%以内であり臨床診断上問題
にならない程度の差であることが確かめられた。
【0100】[実施例10]実施例9と同様の実験を突
起の高さを2倍にした蓋体80を用いて濾過を行ない、
実施例9の条件と比較した。突起の高さは1.5mmで
ありポリスルホン膜上部の空間85の体積は282μl
であった。
【0101】Hct46%のヘパリン加全血3mlを用
いて実施例9と同じ吸引条件にて吸引濾過した。
【0102】回収された血漿の量は260μlであっ
た。一方、実施例9と同じ構造の濾過ユニットを用いて
濾過実験を行ったところ、325μlの血漿が回収され
た。
【0103】実施例9と同じく、日立7150を用いて
血漿中の成分濃度を測定したところ、2つの回収血漿の
間には、有意の差は認められなかった。
【0104】[実施例11]図14と22の構造の成形
部品を用いて、実施例10と同様の実験を行った。回収
血漿の量、品質ともにコントロールと比べて有意の差は
認められなかった。
【0105】
【発明の効果】本発明の血液濾過ユニットを用いること
により、血液濾過の流れを均一化し、被検血液のヘマト
クリット値によらず、濾過して検査必要量の血漿や血清
を血球漏出や溶血なく取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である血液濾過ユニットを
組み立てた状態の縦断面図である。
【図2】 同上平面図である。
【図3】 上記血液濾過ユニットのホルダー本体の底面
図である。
【図4】 突起の形状を示す拡大部分断面図である。
【図5】 図1と直角に切断して血漿通路側を見たホル
ダー本体上部の縦断面図である。
【図6】 蓋体のフランジ部分の形状を示す拡大部分断
面図である。
【図7】 本発明の別の実施例である血液濾過ユニット
を組み立てた状態の縦断面図である。
【図8】 同上平面図である。
【図9】 上記血液濾過ユニットのホルダー本体の底面
図である。
【図10】 本発明の別の実施例である血液濾過ユニッ
トを組み立てた状態の縦断面図である。
【図11】 同上平面図である。
【図12】 上記血液濾過ユニットのホルダー本体の底
面図である。
【図13】 本発明の別の実施例である血液濾過ユニッ
トの蓋体の縦断面図である。
【図14】 上記蓋体の底面図である。
【図15】 上記蓋体の図13と直角方向の部分縦断面
図である。
【図16】 本発明の別の実施例である血液濾過ユニッ
トの蓋体の縦断面図である。
【図17】 上記蓋体の底面図である。
【図18】 上記蓋体の図16と直角方向の部分縦断面
図である。
【図19】 本発明の別の実施例である血液濾過ユニッ
トの蓋体の縦断面図である。
【図20】 上記蓋体の底面図である。
【図21】 本発明の別の実施例である血液濾過ユニッ
トの蓋体の縦断面図である。
【図22】 上記蓋体の底面図である。
【図23】 本発明の別の実施例である血液濾過ユニッ
トの蓋体の部分縦断面図である。
【図24】 上記蓋体の底面図である。
【符号の説明】
10…ホルダー本体 11…血液濾過材料収容室 12…血漿受槽(濾過液受槽) 13…フランジ 14…血漿通路 15…上部空間 16…突起(密着阻止部材) 17…庇 18…側壁 19…吸引口 20…蓋体 21…円板部 22…短管部 23…フランジ 24…血液入口 25…下部空間 26…スペーサー 27…リブ 30…血液濾過材料 40…ホルダー本体 41…血液濾過材料収容室 42…円板部 43…フランジ 44…血液入口 45…下部空間 46…スペーサー 47…フラップ 50…蓋体 51…段 52…血漿受槽(濾過液受槽) 53…フランジ 54…血漿通路 55…上部空間 56…突起(密着阻止部材) 57…庇 58…仕切壁 59…吸引口 60…蓋体 61…段 62…血漿受槽(濾過液受槽) 63…フランジ 64…血漿直路 65…上部空間 66…突起(密着阻止部材) 67…庇 68…濾過液通路溝 69…吸引口 70…蓋体 75…上部空間 78…濾過液通路溝 80…蓋体 84…血漿通路 85…上部空間 88…円形凹所 90…蓋体 94…血漿通路 95…上部空間 96…突条(密着阻止部材) 97…突起(密着阻止部材) 98…円形凹所 100…蓋体 104…血漿通路 105…上部空間 106…突起(密着阻止部材)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともガラス繊維濾紙と微多孔性膜
    が積層されている血液濾過材料と、該血液濾過材料を収
    容するホルダーよりなり、該ホルダーには血液入口と濾
    過液出口が設けられ、ホルダーの濾過液出口側内面とこ
    れに対向する血液濾過材料の面の間には空間が設けら
    れ、該空間には血液濾過材料のホルダーの濾過液出口側
    内面への密着を阻止する部材が設けられていることを特
    徴とする血液濾過ユニット
  2. 【請求項2】 血液濾過材料の密着を阻止する部材がホ
    ルダーの濾過液出口側内面に設けられた複数の突起であ
    る請求項1記載の血液濾過ユニット
  3. 【請求項3】 血液濾過材料の密着を阻止する部材が濾
    過液出口に向かって収束する複数の突条である請求項1
    記載の血液濾過ユニット
  4. 【請求項4】 濾過液出口が血液濾過材料の周辺近傍に
    設けられ、該濾過液出口から吐出する濾過液を受ける濾
    過液受槽が付設されている請求項1、2または3記載の
    血液濾過ユニット
  5. 【請求項5】 ホルダーの濾過液出口側内面に濾過液出
    口につながる濾過液通路溝が形成されていることを特徴
    とする請求項4記載の血液濾過ユニット
  6. 【請求項6】 ホルダー内部の血液入口側には流入血液
    が血液濾過材料の略全面に接することができる空間が設
    けられている請求項1、2、3、4または5記載の血液
    濾過ユニット
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