JPH10227767A - 卵に対する衝撃付与装置 - Google Patents

卵に対する衝撃付与装置

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Publication number
JPH10227767A
JPH10227767A JP9047185A JP4718597A JPH10227767A JP H10227767 A JPH10227767 A JP H10227767A JP 9047185 A JP9047185 A JP 9047185A JP 4718597 A JP4718597 A JP 4718597A JP H10227767 A JPH10227767 A JP H10227767A
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JP
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egg
hitting
holding
operating arm
arm
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JP9047185A
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Inventor
Kunio Nanbu
南部  邦男
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Nambu Electric Co Ltd
Original Assignee
Nambu Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 卵自体に新たなひび割れを生じさせたり、卵
自体を押し潰したりする虞のない卵に対する衝撃付与装
置を提供する。 【解決手段】 衝撃付与装置11は、叩き棒手段41、
42及び43と、叩き棒手段41、42及び43の夫々
に鶏卵2の異なる部位22、23及び24に対する叩き
動作を行わせる叩き駆動手段44とを具備している。叩
き駆動手段44は、各叩き棒手段41、42及び43に
対応してそれぞれ設けられており、鶏卵2に当接しない
中立位置に対応の叩き棒手段を弾性的に保持する保持手
段47と、保持手段47の弾性力に変化を生じさせ、こ
の弾性力の復元力により対応の叩き棒手段に叩き動作を
行わせる作動手段48とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、卵、特に鶏卵のひ
び割れ又はその程度を検出する装置に好適な卵に対する
衝撃付与装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】製品として出荷される
前、鶏卵は、通常、その洗浄後、ひび割れの有無、ひび
割れの程度が検出、検査される。この卵のひび割れの有
無の検出、検査に対しては、種々の自動化装置が提案さ
れている。
【0003】例えば、特開平6−308098号公報に
開示の卵のひび割れ検出装置は、搬送装置によって搬送
される卵に超音波発生装置からの超音波を与え、卵を伝
播した超音波を検知して、卵のひび割れを検出するよう
にしている。ところで、この検出装置によれば、超音波
を卵に与える際に、超音波発生装置を卵に接触させる必
要があるが、この接触が各卵に一様に行われないと、検
知誤りが生じる虞があり、また、その接触を一様に行わ
せて確実に超音波を卵に与えるためには、超音波装置を
ある程度の大きな力をもって卵に押し付ける必要があ
り、これは、搬送される卵に対しては極めて困難であっ
て、したがって、卵の搬送速度をそれほど速くすること
ができず、また、卵自体に新たなひび割れを生じさせた
り、卵自体を押しつぶしてしまう危険もある。
【0004】また、特開平1−167619号公報に開
示の卵のひび割れ検査装置は、インシュレータに保持さ
れた卵に衝撃を与え、この衝撃を与えられた卵の殻に生
じる加速度変化を加速度センサにより検知して、卵のひ
び割れを検査するようにしている。ところで、この検査
装置によれば、検知中、加速度センサを卵の殻に接触さ
せておく必要があり、上記と同様に、これを搬送される
卵に対して行うことは、極めて困難であり、搬送速度を
それほど速くすることができず、また、検知中、衝撃を
与えた部材の自重が卵に加わるため、加速度変化を十分
な大きさで卵に生じさせるためには、衝撃付与部材の自
重を極めて小さくしなければならず、このように衝撃付
与部材の自重を小さくすると、逆に、卵に与える衝撃が
小さくなり、したがって、所望の加速度変化を得られ難
くなる虞がある。
【0005】また、鶏卵では、その卵殻厚み、大きさ、
形状若しくは表面形状の相違又は卵殻表面へのゴミ若し
くは鶏糞の付着の有無等があり、更に、鶏卵のひび割れ
には、通常、目視判別できるような大きなものから、目
視判別が困難な極めて小さいものまでの種々の程度のも
のがあり、しかも、ひび割れは、特定の部位の一カ所と
は限らず、種々の部位であって、二カ所以上に生じる場
合もある。したがって、特定の一カ所のみからでは、こ
れらの諸状態に対応した十分なひび割れ情報を得られ
ず、このため正確に卵のひび割れを検出し難い。このよ
うな点について考慮が払われていない上記のいずれの装
置においても、卵のひび割れの検出、検査精度が劣り、
誤検出、誤検査が生じる虞がある。
【0006】本発明は、前記諸点に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは、卵のひび割れ検出
装置又は卵のひび割れ程度検出装置に好適であって、卵
自体に新たなひび割れを生じさせたり、卵自体を押し潰
したりする虞のない卵に対する衝撃付与装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の卵にインパルス
的な機械的衝撃を与える衝撃付与装置は、卵を叩く叩き
棒手段と、叩き棒手段に叩き動作を行わせる叩き駆動手
段とを具備しており、叩き駆動手段は、卵に当接しない
中立位置に叩き棒手段を保持する保持手段と、叩き棒手
段を中立位置に保持する保持手段の保持力に変化を生じ
させ、この保持力の復元力により叩き棒手段に叩き動作
を行わせる作動手段とを具備している。
【0008】本発明において叩き棒手段を中立位置に保
持する保持手段の保持力は、好ましくは、弾性力である
が、その他の例えば磁気力であってもよい。弾性力の場
合、保持手段は、叩き棒手段を弾性的に中立位置に保持
している。本発明の叩き棒手段は、叩き部と、回動自在
に支持された作動アームとを具備している。
【0009】本発明の保持手段の一つは、一端が叩き部
の一端に、他端が作動アームの一端にそれぞれ取り付け
られた第一の弾性部材と、一端が作動アームに取り付け
られ、他端が固定されて、作動アームを一の回動方向に
弾性的に付勢する第二の弾性部材と、第二の弾性部材に
よる作動アームの一の回動方向の一定量以上の弾性的回
動を阻止する阻止部材とを具備しており、作動手段は、
作動アームに係合して、作動アームを一の回動方向と逆
の他の一の回動方向に一定量だけ回動させ、この回動
後、作動アームへの係合を瞬時的に解除するカム手段
と、このカム手段を回転させる回転手段とを具備してい
る。
【0010】保持手段の他の一つは、一端が作動アーム
に取り付けられ、他端が固定されて、作動アームを弾性
的にフローティング支持する弾性手段を具備しており、
作動手段は、作動アームに係合して、作動アームを一定
量だけ回動させ、この回動後、作動アームへの係合を瞬
時的に解除するカム手段と、このカム手段を回転させる
回転手段とを具備しており、弾性手段は、作動アームを
一の回動方向に弾性的に付勢する第一の弾性部材と、作
動アームを一の回動方向と逆の他の一の回動方向に弾性
的に付勢する第二の弾性部材とを具備している。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明及び本発明の実施の形
態を、図に示す好ましい実施例であるところ卵選別装置
に用いられたものに基づいて更に詳細に説明する。な
お、本発明は、これら実施例に何等限定されないのであ
って、他の種々の変形例でもっても実施し得るのであ
る。
【0012】
【実施例】図1から図7において、本例の卵選別装置1
は、卵としての鶏卵2のひび割れの程度を検出するひび
割れ程度検出装置3と、鶏卵2のひび割れにおいて利用
可能な程度を、鶏卵2の重量範囲、例えば大(L)、中
(M)及び小(S)との関連で任意に設定し得る設定手
段4と、設定手段4において設定されたひび割れの程度
とひび割れ程度検出装置3の決定手段5からの決定結果
とを比較して、所与の集合部位に集合させるべき鶏卵2
を特定する特定手段6と、特定手段6により特定された
鶏卵2を所与の集合部位に集合させる集合手段7と、ひ
び割れ程度検出装置3に供給される各鶏卵2の重量を検
出して、鶏卵2の重量が大(L)、中(M)及び小
(S)のいずれに該当するかを決定する重量検出手段8
とを具備している。
【0013】ひび割れ程度検出装置3は、鶏卵2にイン
パルス的な機械的衝撃を与える衝撃付与装置11と、衝
撃付与装置11によって鶏卵2に機械的衝撃が与えられ
た際の振動音70を受信する受信手段12と、受信手段
12からの振動音70における予め設定された周波数帯
のスペクトル強度に基づいて鶏卵2のひび割れの程度を
決定する上記の決定手段5と、位置信号発生手段13と
を具備している。
【0014】衝撃付与装置11は、鶏卵2をその長軸を
中心としてA方向に回転させながらB方向に搬送する搬
送手段21と、搬送手段21によって回転されつつ搬送
される鶏卵2の回転方向において異なる部位、本例では
回転方向Aにおいて以下述べるようにほぼ3等分された
部位22、23及び24を瞬時的に叩いて鶏卵2にイン
パルス的な機械的衝撃を与える叩き手段25とを具備し
ている。
【0015】搬送手段21は、無端チェーン31と、無
端チェーン31に等間隔に回転自在に取り付けられて、
鶏卵2がその長軸をB方向に対して直交するようにして
載置されるつつみ状の多数のローラ32と、所与の領域
でローラ32に接触して、無端チェーン31のB方向に
走行によりローラ32にC方向の回転を生じさせる固定
板33と、無端チェーン31が掛け渡された駆動及び従
動側のスプロッケットホイール34及び35において駆
動側のスプロケットホイール34を回転させて、無端チ
ェーン31をB方向に走行させる電動モータなどからな
る駆動機構(図示せず)とを具備している。
【0016】搬送手段21は、無端チェーン31のB方
向の走行において、固定板33に次々に接触するローラ
32にC方向の回転を生じさせて、これにより、ローラ
32間に載置された鶏卵2に、その長軸を中心としたA
方向の回転を少なくともほぼ2/3回転以上生じさせる
ようになっている。
【0017】叩き手段25は、複数の叩き棒手段41、
42及び43と、叩き棒手段41、42及び43の夫々
に鶏卵2の異なる部位22、23及び24に対する叩き
動作を行わせる叩き駆動手段44とを具備している。叩
き棒手段41、42及び43は、各鶏卵2の部位22、
23及び24が最上位に回転してきたときに、当該各鶏
卵2の異なる部位22、23及び24をそれぞれ次々に
叩くことができるように、搬送方向であるB方向に沿っ
て配列されている。
【0018】叩き棒手段41は、回転されつつ搬送され
てくる鶏卵2の最上位の部位22を叩くように配されて
おり、叩き棒手段42は、叩き棒手段41で叩かれた部
位22がA方向に(2/3)×π×n+Δ(ラジアン)
(但し、nは、1、2、3、・・・、Δは、微小回転角
であって、一の振動音70がほぼ完全に消滅するまでの
時間において鶏卵2が回転する角度)だけ回転して、部
位23が最上位に位置した際に、当該部位23を叩くこ
とができるように、配されており、叩き棒手段43は、
叩き棒手段41で叩かれた部位22がA方向に(4/
3)×π×m+2Δ(ラジアン)(但し、mは1、2、
3、・・・、n≧m)だけ回転して、部位24が最上位
に位置した際に、当該部位24を叩くことができるよう
に配されている。
【0019】換言すれば、鶏卵2は、最初の任意の部位
22と、部位22からA方向の回転角において(2/
3)×π×n+Δ(ラジアン)だけ離れた部位23と、
部位22からA方向の回転角において(4/3)×π×
m+2Δ(ラジアン)離れた部位24とにおいて、叩き
棒手段41、42及び43によってそれぞれ叩かれるよ
うになっている。
【0020】部位23及び24としては、以上に代え
て、叩き棒手段41によって最初に叩かれる部位22か
らA方向の回転角において(2/3)×π×n+2Δ
(ラジアン)及び(4/3)×π×m+Δ(ラジアン)
だけ離れた位置であってもよく、更には、部位22から
A方向の回転角において(2/3)×π×n−Δ(ラジ
アン)及び(4/3)×π×m+Δ(ラジアン)だけ離
れた位置であってもよい。
【0021】また、上流側の叩き棒手段42によって部
位24を先ず叩き、下流側の叩き棒手段43によって部
位23を後で叩くことができるようにしてもよく、要
は、叩き棒手段41、42及び43は、鶏卵2の回転方
向Aに関する一周囲のほぼ均等な角度間隔であって、少
なくとも二つの打撃後の振動音70が互いに重ならない
ような鶏卵2の部位22、23及び24を叩き得るよう
に、配されればよい。したがって、叩き棒手段41、4
2及び43の配置間隔は、ローラ32の取付間隔の整数
倍に等しくならない。
【0022】叩き棒手段41、42及び43によって等
しく鶏卵2の最上位の部位を叩くようにすると、叩き状
態が均一となり、叩き状態の異同による振動音70の相
違が生じ難く、ひび割れのみに依存する振動音70を得
ることができる。
【0023】叩き棒手段41、42及び43の上記の配
置間隔は、通常、平均の径をもった鶏卵2から求められ
る。したがって、鶏卵2の径の相違により、更には、微
小回転角Δによっても、叩き棒手段41、42及び43
によって叩かれる部位22、23及び24は、必ずしも
回転方向Aに関して均等な角度間隔とはならないが、そ
れによる差異が僅少であって、ほぼ均等な角度間隔とみ
なし得る。
【0024】叩き棒手段41、42及び43のそれぞれ
は、叩き部51と、一端が叩き部51の一端に取り付け
られているコイルばね52の他端に取り付けられて、中
間で軸53にD及びE方向に回動自在に支持された作動
アーム54と具備しており、叩き部51の先端が鶏卵2
の最上位の部位を叩くようになっている。
【0025】叩き駆動手段44は、各叩き棒手段41、
42及び43に対応してそれぞれ設けられており、鶏卵
2に当接しない中立位置に対応の叩き棒手段を保持、本
例では弾性的に保持する保持手段47と、保持手段47
の保持力、本例では保持手段47の弾性力に変化を生じ
させ、この保持力である弾性力の復元力により対応の叩
き棒手段に叩き動作を行わせる作動手段48とを具備し
ている。
【0026】保持手段47は、一端が叩き部51の一端
に、他端が作動アーム54の一端にそれぞれ取り付けら
れた第一の弾性部材としての上記のコイルばね52と、
一端が作動アーム54に取り付けられ、他端が固定され
て、作動アーム54を一の回動方向Eに弾性的に回動付
勢する第二の弾性部材としての弾性的に伸縮するコイル
ばね55と、復帰手段としても機能するばね55による
作動アーム54の一の回動方向Eの一定量以上の弾性的
回動を阻止する阻止部材としてのスットパ56とを具備
している。第一の弾性部材としては、コイルばねに代え
て、弾性的に撓み可能な板ばね、棒ばね等であってもよ
い。また、第二の弾性部材としては、同様に、コイルば
ねに代えて、軸53に同心的に配されたぜんまいばね等
であってもよい。
【0027】作動手段48は、作動アーム54に係合し
て、作動アーム54を一の回動方向Eと逆の他の一の回
動方向Dに一定量だけ回動させ、この回動後、作動アー
ム54への係合を瞬時的に解除するカム手段49と、カ
ム手段49を回転させる回転手段とを具備している。カ
ム手段49は、アーム54の他端に係合する突起57
と、突起57が一体的に取り付けられて、軸58に取り
付けられたカム板59とを具備しており、回転手段は、
軸58に連結されて、位置信号発生手段13からの信号
に基づいてカム板59をF方向に回転させる電動モータ
(図示せず)を具備している。
【0028】叩き駆動手段44は、電動モータの作動に
よりカム板59をF方向に一回転させ、その回転におい
て突起57を作動アーム54の他端に係合させて、作動
アーム54を一旦D方向にばね55の弾性力に抗して回
動させ、その後の突起57の作動アーム54の他端への
係合の瞬時的な解除により、ばね55の弾性力により作
動アーム54をE方向に瞬間的に回動させ、この回動に
おいて、作動アーム54のストッパ56への当接によ
り、作動アーム54についてのみそのE方向の回動を停
止させて、これによりコイルばね52の弾性撓みにより
叩き部51を更にE方向に回動させて、叩き部51を鶏
卵2に瞬時的に叩き付けるようにし、この叩き付け後、
コイルばね52の弾性復帰力により、叩き部51を元の
位置に復帰させる。叩き部51の鶏卵2への叩き付け
は、一回限りとなるように、コイルばね52のばね力、
作動アーム54の長さ等を設定する。
【0029】なお本例では、各鶏卵2のほぼ均等な角度
間隔の3個の部位22、23及び24を3個の叩き棒手
段41、42及び43で叩くようにしているが、これに
代えて、各鶏卵2のほぼ均等な角度間隔の4個以上の部
位を叩くように、4個以上の叩き棒手段を設けて構成し
てもよい。また、1個以上の叩き棒手段でもって、各鶏
卵2の2個以上の部位を叩くように構成してもよく、こ
の場合、叩き棒手段を鶏卵2の搬送方向Bに沿って鶏卵
2の搬送速度よりも高速な移動速度をもって往復動させ
るようにして必要な部位を叩くようにしてもよい。ま
た、上記の叩き駆動手段44は、叩き棒手段41、42
及び43に対応してそれぞれ設けられた電動モータを具
備して構成されているが、これに代えて、無端チェーン
31を走行させる電動モータの出力軸の回転を夫々のカ
ム板59に伝達する歯車機構を具備して構成されてもよ
く、この場合、上記述べた所定の時期に叩き棒手段4
1、42及び43が作動されるように、歯車機構の歯数
比等を、必要により各カム板59に設けられる突起57
のF方向の位置をそれぞれ設定する。
【0030】位置信号発生手段13は、移動する各ロー
ラ32が次々に当接することにより個々のローラ32の
通過を検出して、ローラ通過検出信号を発生するリミッ
トスイッチ61と、スプロケットホイール34の回転を
検出して、ローラ32の移動を検出、換言すれば、ロー
ラ32に載置された鶏卵2のA方向の移動を検出する移
動量検出手段62とを具備しており、移動量検出手段6
2は、鶏卵2のB方向の単位移動量毎にパルスを検出信
号として発生するパルス発生器63を具備している。
【0031】位置信号発生手段13は、リミットスイッ
チ61とパルス発生器63との各検出信号を、叩き駆動
手段44、受信手段12、決定手段5、特定手段6、集
合手段7及び重量検出手段8にそれぞれ供給する。叩き
駆動手段44、受信手段12、決定手段5、特定手段
6、集合手段7及び重量検出手段8は、位置信号発生手
段13から供給された検出信号に基づいて各鶏卵2の回
転位置及び搬送位置を特定して、夫々において必要な各
動作を行うようになっている。
【0032】受信手段12は、鶏卵2に機械的衝撃が与
えられた際に生じる振動音70を受信するように、搬送
方向Bに沿って配列されて、叩き棒手段41、42及び
43の数よりも少ない複数個、本例では2個のマイクロ
ホン71及び72と、マイクロホン71及び72のうち
で最も近傍で振動音70を受信するマイクロホンを選択
して、この選択されたマイクロホンで受信された振動音
70をゲート手段74を介して決定手段5に供給するマ
イクロホン選択手段73と、位置信号発生手段13から
の信号に基づいて、振動音70からひび割れ程度を決定
するための情報が得られるに要する時間だけ、マイクロ
ホン選択手段73からの振動音70を決定手段5に送出
するための上記ゲート手段74とを具備している。
【0033】マイクロホン選択手段73は、マイクロホ
ン71及び72が配されたB方向の位置と、位置信号発
生手段13からの検出信号とから、最も近傍で振動音7
0を受信するマイクロホンを特定し、このマイクロホン
で受信された振動音70をゲート手段74を介して決定
手段5に供給する。本例では、叩き棒手段41で叩かれ
た結果生じる振動音70に対しては、マイクロホン71
が、叩き棒手段42及び43で叩かれた結果生じる振動
音70に対しては、マイクロホン72がそれぞれ選択さ
れるようになっている。
【0034】ゲート手段74は、位置信号発生手段13
からの検出信号に基づいて、叩き棒手段41、42及び
43のそれぞれの打撃動作開始によって直ちに開かれ、
一定時間経過後に閉じられるようになっており、実験に
よれば、通常、振動音70からひび割れ程度を決定する
情報が得られるに要する時間Tは、5msで程度あり、
したがって、本例では、ゲート手段74は、叩き棒手段
41、42及び43のそれぞれの打撃動作開始後、5m
sの時間だけ受信した振動音70を決定手段5に送出す
るようになっている。
【0035】なお、振動音70を受信するマイクロホン
は、一個でもよいが、上記のように複数個設けて、好ま
しくは、叩き棒手段41、42及び43による各叩き部
位に夫々を近接して、且つ叩き棒41、42及び43の
個数と同数設け、そして、この複数個のマイクロホンを
選択して、最も近傍で受信した振動音70を利用するよ
うにすると、振動音70の信号対雑音比の劣化による決
定誤りを防ぐことができる。また、上記のように、ゲー
ト手段74により一定時間だけ受信した振動音70を決
定手段5に送出するようにすると、振動音70の前後の
雑音を削除し得るため、振動音70の前後の雑音による
決定誤りを防ぐことができる。
【0036】更に、振動音70を増幅し、且つシュミッ
トトリガ機能を有する増幅器をマイクロホン選択手段7
3とゲート手段74との間等に設けて、一定レベル以上
の信号が入力されて初めて、その入力信号が増幅される
ようにしてもよく、このようにすると、振動音70に時
間的に先行する雑音を排除することができ、これによっ
ても振動音70からひび割れ程度を決定する際に、より
正確な情報が得られる。
【0037】決定手段5は、ゲート手段74からの振動
音70をフーリエ変換するフーリエ変換手段81と、フ
ーリエ変換手段81からの振動音70のスペクトル強度
から、比R=Lo/(Lo+Hi)(但し、Lo=予め
設定された低周波数帯の振動音70のスペクトル強度の
積分値、Hi=予め設定された高周波数帯の振動音70
のスペクトル強度の積分値)を計算する計算手段82
と、計算手段82により計算された結果を、位置信号発
生手段13からの信号に基づいて各鶏卵2について記憶
する記憶手段83と、記憶手段83から読み出された各
鶏卵2の異なる部位22、23及び24についての振動
音70における周波数帯のスペクトル強度に基づく値
と、この周波数帯のスペクトル強度に関して予め設定さ
れた評価値とを比較し、この比較結果に基づいて当該鶏
卵2のひび割れ程度に対する評価値を与える評価値付与
手段84とを具備している。
【0038】フーリエ変換手段81は、ゲート手段74
からの時間軸t上の振動音70を、周波数軸ω上のスペ
クトル強度に変換する。本例のフーリエ変換手段81
は、ゲート手段74からの振動音70を、アナログ/デ
ジタル変換器により一旦デジタル信号に変換して、この
デジタル信号で表された振動音をフーリエ変換するよう
になっている。
【0039】計算手段82は、フーリエ変換手段81か
らの各振動音70に対応するスペクトル強度において、
比R=Lo/(Lo+Hi)を計算する。ここで、低周
波数帯は、ひび割れが存在する鶏卵2の場合において、
その振動音70のスペクトル強度が大きくなり、ひび割
れが存在しない鶏卵2の場合において、その振動音70
のスペクトル強度が小さくなり、高周波数帯は、ひび割
れが存在する鶏卵2の場合において、その振動音70の
スペクトル強度が小さくなり、ひび割れが存在しない鶏
卵2の場合において、その振動音70のスペクトル強度
が大きくなる周波数帯からそれぞれ選択される。
【0040】実験及びその実験結果の統計的解析によ
り、振動音70において、鶏卵2に大きなひび割れが存
在する場合には、スペクトル強度曲線86で示すよう
に、1kHzから2kHzの周波数帯において、スペク
トル強度が全体的に大きくなり、逆に、5kHzから1
0kHzの周波数帯において、スペクトル強度が全体的
に小さくなり、鶏卵2にひび割れが存在しない場合に
は、スペクトル強度曲線87で示すように、1kHzか
ら2kHzの周波数帯において、スペクトル強度が全体
的に小さくなり、逆に、5kHzから10kHzの周波
数帯において、スペクトル強度が全体的に大きくなり、
そして、ひび割れの大きさに比例して、スペクトル強度
は、スペクトル強度曲線87で示すものからスペクトル
強度曲線86で示すものに移行し、一方、1kHz以
下、2kHzから5kHzまで及び10kHz以上の周
波数帯では、スペクトル強度が種々にばらついて、ひび
割れの有無及びその程度との間に明瞭な相関を得られ難
いことが判明した。すなわち、ひび割れの有無及びその
程度の特徴は、1kHzから2kHzの周波数帯と5k
Hzから10kHzの周波数帯とにおいて顕著に生じる
ことが実験により判明したのである。
【0041】したがって、計算手段82は、本例では、
1kHzから2kHzと5kHzから10kHzとの周
波数帯を選択して、Loとして、振動音70の1kHz
から2kHzの周波数帯のスペクトル強度の積分値を、
Hiとして、振動音70の5kHzから10kHzの周
波数帯のスペクトル強度の積分値をそれぞれ求めて、比
R=Lo/(Lo+Hi)を計算するようになってい
る。この計算された比Rは、鶏卵2のひび割れの程度に
比例し、大きなひび割れがあると、比Rが大きくなり、
殆ど目視し得ないひび割れ又はひび割れがないと、比R
が極めて小さくなる。また、計算手段82は、各鶏卵2
から得られる3個の振動音70についてそれぞれ比R
1、R2及びR2を計算するようになっている。
【0042】記憶手段83は、計算手段82からの計算
結果である比Rと、後述する重量検出手段8からの検出
結果である重量範囲とを、その比R及び重量範囲が得ら
れた鶏卵2との関係で記憶する。各鶏卵2についての3
個の比R1、R2及びR3及び重量範囲は、各鶏卵2と
の関係で評価値付与手段84によって読み出される。
【0043】評価値付与手段84は、卵の異なる複数の
部位についての振動音における周波数帯のスペクトル強
度に基づく値、本例では、上記の比Rに関して予め設定
された値と記憶手段83からの各鶏卵2についての3個
の比R1、R2及びR3とを比較し、各鶏卵2に評価値
を与える。予め設定された値は、本例では、値1から値
6までであって、値1は、少なくとも一つの比Rが0.
30以上であるとして、値2は、値1を満足しないが、
少なくとも一つの比Rが0.20以上であるとして、値
3は、値1及び2を満足しないが、少なくとも一つの比
Rが0.15以上であるとして、値4は、値1から3を
満足しないが、少なくとも一つの比Rが0.10以上で
あるとして、値5は、値1から4を満足しないが、少な
くとも一つの比Rが0.05以上であるとして、値6
は、値1から5のいずれも満足しないとして、それぞれ
予め設定されている。
【0044】評価値付与手段84は、値1を満足する鶏
卵2に対しては、評価値1を与え、値2を満足する鶏卵
2に対しては、評価値2を与え、以下同様にして、評価
値3から6を鶏卵2に対して与えるようになっている。
【0045】以上の付与方法から明らかであるように、
評価値1は、ひび割れがほぼ確実に存在し、かつそのひ
び割れが比較的大きいものであることを示し、評価値6
は、ひび割れが存在しなく、仮に、存在しても極めて小
さいものであって、殆ど無視し得るものであることを示
し、評価値2から5は、その中間であることを示してい
る。
【0046】このようにして決定手段5は、比Rに基づ
いて鶏卵2のひび割れ程度を、評価値1から6をもって
決定するように構成されている。
【0047】上記では、比Rの大小のみに基づく基準に
より評価値1乃至6を与えるようにしたが、これに代え
て、一定値以上を示す比Rの個数及び比Rのばらつきの
程度(分散値)等を基準として、評価値1乃至6を与え
るようにしてもよく、また、6個の評価値に限定され
ず、それ以下又はそれ以上の個数の評価値を与えるよう
にしてもよい。
【0048】重量検出手段8は、搬送手段21に供給さ
れる各鶏卵2の重量を検出する重量計95と、重量計9
5で検出された鶏卵2の重量が予め設定された異なる重
量範囲である、大(L)、中(M)及び小(S)のいず
れの範囲に属するかを決定する重量範囲決定手段96と
を具備しており、重量範囲決定手段96により決定され
た各鶏卵2の大(L)、中(M)又は小(S)の重量範
囲は、前述の記憶手段83に、その重量範囲が得られた
鶏卵2との関係で記憶される。各鶏卵2についての重量
範囲は、各鶏卵2との関係で評価値付与手段84によっ
て読み出される。
【0049】設定手段4は、評価値付与手段84によっ
て付与される評価値1から6に対応して、ひび割れにお
いて利用可能な程度として、重量範囲との関連で数字1
から6を任意に手動設定し得るロータリスイッチ等の設
定器からなり、例えば、重量範囲が大(L)であって、
評価値2から6の鶏卵2を商品として用いるべく所定個
数毎、例えば予め設定された10個毎にまとめて包装す
る場合には、重量範囲(L)と、数字2とを手動設定
し、重量範囲が中(M)であって、評価値5及び6の鶏
卵2を商品として用いるべく所定個数毎にまとめて包装
する場合には、重量範囲(M)と数字5とを手動設定す
る。すなわち、数字1は、評価値1以上の鶏卵2を商品
として用いるべく包装すべきことを、数字2は、評価値
2以上の鶏卵2を商品として用いるべく包装すべきこと
を、以下同様であって、数字6は、評価値6のみの鶏卵
2を商品として用いるべく包装すべきことをそれぞれれ
指示することを意味する。なお、数字に代えて、評価値
1から6に対応して、「最優秀」、「優秀」、「優」、
「良」、「可」及び「不可」等の文字であってもよい。
また、設定手段4は、重量範囲が大(L)であって、評
価値2から6の鶏卵2を商品として用いるべく所定個数
毎にまとめて包装し、同時に、重量範囲が中(M)であ
って、評価値5及び6の鶏卵2を商品として用いるべく
所定個数毎にまとめて包装するようにも設定できるよう
にしてもよい。
【0050】なお、評価値付与手段84によって付与さ
れる評価値が上記のように6個以外の場合には、また、
重量範囲が3個以外の場合には、設定手段4は、その個
数に対応して、重量範囲との関連でひび割れにおいて利
用可能な程度を任意に手動設定し得るように構成され
る。
【0051】特定手段6は、設定手段4において重量範
囲との関連で設定されたひび割れ程度の値と、評価値付
与手段84によって各鶏卵2に与えられた評価値とを比
較して、所与の集合部位に集合させるべき鶏卵2を特定
する。例えば、設定手段4において設定された数字が
「2」であって、重量範囲が(L)である場合には、搬
送手段21によって搬送されている鶏卵2において、重
量範囲が(L)であって、評価値2以上の鶏卵2を特定
する。
【0052】集合手段7は、特定手段6によって特定さ
れた鶏卵2のみを一定の集合場所に集合させる。集合手
段7は、搬送手段21の下流に搬送されつつある特定さ
れた各鶏卵2を把持して、集合場所に配されている包装
トレー又は包装パック等に一定個数毎に載置するロボッ
ト等を具備しており、このような集合手段7はよく知ら
れているので詳細な説明を省略する。なお、特定手段6
によって特定されなかった鶏卵2は、搬送手段21の最
下流に集められて適当に処分される。
【0053】以上のように構成された卵選別装置1おい
て、鶏卵供給装置(図示せず)を介して洗浄された鶏卵
2は、重量計95により計量されて、次々と搬送手段2
1の上流においてローラ32上に載置される。搬送手段
21は、無端チェーン31の走行によりローラ32上の
鶏卵2をB方向に搬送する。ローラ32上の鶏卵2は、
固定板33上を通過している間、C方向に回転されるロ
ーラ32によりA方向に回転される。叩き手段25は、
ローラ32上でA方向に回転される鶏卵2を位置信号発
生手段13からの信号に基づいて叩く。ここで、叩き棒
手段41は、次々と搬送されてくる鶏卵2の部位22
を、叩き棒手段42は、同じく鶏卵2の部位23を、叩
き棒手段43は、同じく部位24を、叩き駆動手段44
により作動されて、それぞれ時間的に重なることなしに
叩く。
【0054】すなわち、叩き駆動手段44は、鶏卵2の
部位22が最上位にもたらされる手前で、叩き棒手段4
1に対応する電動モータを作動させて、叩き棒手段41
に対応するカム板59をF方向に回転させ、突起57と
作動アーム54の他端とを係合させて、作動アーム54
を一旦D方向に回動させ、次に、突起57の作動アーム
54の他端への係合を解除し、ばね55の弾性力により
作動アーム54をE方向に瞬間的に回動させ、この回動
において、作動アーム54のストッパ55への当接によ
り、作動アーム54についてのみそのE方向に回動を停
止させる。これにより叩き棒手段41に対応する叩き部
51は、コイルばね52の撓みで更にE方向に回動され
て、丁度最上位にもたらされた鶏卵2の部位22に瞬時
的に叩き付けられる。叩き駆動手段44は、叩き棒手段
42及び叩き棒手段43についても以上の動作を同様に
行う。
【0055】叩き棒手段41、42及び43により次々
と叩かれて各鶏卵2等から発せられる振動音70は、マ
イクロホン71及び72により受音されて、選択された
マイクロホン71又は72からの各振動音70は、ゲー
ト手段74によりゲートされ、ゲートされた期間につい
ての各鶏卵2の振動音70は、フーリエ変換手段81に
よりフーリエ変換されて、計算手段82は、フーリエ変
換された振動音70のスペクトル強度において比R=L
o/(Lo+Hi)を計算する。計算手段82は、各鶏
卵2から得られる3個の振動音70についての比R1、
R2及びR2を計算し、記憶手段83は、計算手段82
からの計算結果である比Rと重量範囲決定手段96から
の決定結果である重量範囲とを、その比R及びその重量
範囲が得られた鶏卵2との関係で記憶し、評価値付与手
段84は、周波数帯のスペクトル強度に関して、上記の
比Rに関して予め設定された値1乃至6と記憶手段83
からの各鶏卵2についての3個の比R1、R2及びR3
とを比較し、各鶏卵2に評価値1乃至6を与える。
【0056】叩き棒手段43により最後に叩かれ後に、
搬送手段21により更に下流に搬送されている鶏卵2の
各々に対して評価値1乃至6が与えられる。特定手段6
は、設定手段4において設定されたひび割れにおいて利
用可能な程度の値以上の鶏卵2であって、同じく設定手
段4において設定された重量範囲の鶏卵2を選別、特定
し、集合手段7は、こうして特定手段6によって特定さ
れた鶏卵2のみを、移載ロボットなどにより搬送手段2
1から包装トレー又は包装パック等に移載する。
【0057】以上の卵選別装置1では、種々の利用可能
なひび割れ程度の卵を、各包装のために簡単に自動的に
選別、集合させることができ、而して、出荷先、すなわ
ち使用先の要求に合致した鶏卵2が所定個数ごと包装さ
れた包装品を簡単に得ることができる。
【0058】また上記のひび割れ程度検出装置3では、
各鶏卵2に対して複数個の部位からの振動音を得て、こ
れに基づいて各鶏卵2のひび割れの有無及びその程度を
検出しているため、極めて信頼性のある検出結果を得る
ことができ、加えて、鶏卵2にはインパルス的な機械的
衝撃を与えるだけであるため、鶏卵2自体に新たなひび
割れを生じさせたり、卵自体を押し潰したりする虞がな
く、更に、鶏卵2が比較的速く搬送されても、確実に振
動音を得ることができる。
【0059】衝撃付与装置11では、瞬時的に鶏卵2を
叩き、この打撃後、叩き部51が鶏卵2に一切接触しな
いため、叩き部51の鶏卵2への接触による鶏卵2の叩
き後の振動に対する影響が一切なく、したがって、ひび
割れに関する情報をもった振動音を確実に得ることがで
き、正確なひび割れを好ましく検出し得ることになる。
更に、衝撃付与装置11では、搬送される鶏卵2を、把
持することなしに、瞬間的に叩くようになっているた
め、コイルばね52及び55の弾性力等を所望に設定す
れば、鶏卵2に新たなひび割れを生じさせたり、鶏卵2
を押し潰したりすることがなくなる。
【0060】ところで、上記例では、B方向に沿って一
列に配された叩き棒手段41、42及び43により鶏卵
2の部位22、23及び24を叩くようにしたが、更に
正確なひび割れ程度を得るために、図8及び図9に示す
ように、B方向に沿って二列に叩き棒手段91及び92
を配列し、鶏卵2の長軸方向における2カ所を叩くよう
にして、前記と同様に振動音70を得るようにして、こ
の振動音70からひび割れを検出、特定してもよい。し
たがって、B方向に沿って三列以上に叩き棒手段を配列
してもよいのである。
【0061】衝撃付与装置11の保持手段としては、上
記の保持手段47に代えて、図10に示すように、一端
が作動アーム54に取り付けられ、他端が固定されて、
作動アーム54を弾性的にフローティング支持する弾性
手段101を具備して保持手段102を構成してもよ
い。本例の弾性手段101は、作動アーム54を一の回
動方向Eに弾性的に付勢する第一の弾性部材としての弾
性的に伸縮するコイルばね103と、作動アーム54を
一の回動方向Eと逆の他の一の回動方向Dに弾性的に付
勢する第二の弾性部材としての弾性的に伸縮するコイル
ばね104とを具備している。なお、本例の保持手段1
02を用いる場合には、コイルばね52及びストッパ5
6を省いてもよく、叩き棒手段41、42及び43のそ
れぞれの叩き部51は、作動アーム54に直接取り付け
られており、叩き部51と作動アーム54とは、一体形
成された棒部材でもよく、作動手段としては、上述の作
動手段48をそのまま用いることができる。
【0062】図10に示す衝撃付与装置11では、コイ
ルばね103と104とにより、鶏卵2に当接しない中
立位置に叩き部51を弾性的に保持し、突起57の作動
アーム54の他端への係合の瞬時的な解除により、コイ
ルばね103の弾性的収縮とコイルばね104の弾性的
伸長力とでもって作動アーム54を、鶏卵2に当接しな
い中立位置を越えてE方向に回動させて、これにより叩
き部51を鶏卵2に瞬時的に叩き付けるようにし、この
叩き付け後、コイルばね103及び104の弾性復帰力
により、叩き部51を元の位置に復帰させる。叩き部5
1の鶏卵2への叩き付けは、一回限りとなるように、コ
イルばね103及び104のばね力、作動アーム54の
長さ等を設定する。
【0063】なお、決定手段5、特定手段6等は、いわ
ゆるマイクロコンピュータを用いて実施し得ることは言
うまでもない。
【0064】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、搬送等さ
れる卵を、把持することなしに、瞬間的に叩くことがで
きるため、卵に新たなひび割れを生じさせたり、卵を押
し潰したりすることがなくなる。また、本発明によれ
ば、瞬時的に卵を叩き、この打撃後、叩き部が卵に一切
接触しないため、叩き部の卵への接触による卵の叩き後
の振動に対する影響が一切なく、したがって、ひび割れ
に関する情報を確実に得ることができ、正確なひび割れ
を好ましく検出し得、卵のひび割れ及びその程度を検出
する装置に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい一実施例の衝撃付与手段等の
説明側面図である。
【図2】図1に示す衝撃付与手段などの説明斜視図であ
る。
【図3】本発明の好ましい一実施例のブロック図であ
る。
【図4】本発明の一実施例において打撃点の説明図であ
る。
【図5】本発明の好ましい一実施例の叩き手段の説明図
である。
【図6】本発明の一実施例において振動音の説明図であ
る。
【図7】本発明の一実施例において振動音のフーリエ変
換の説明図である。
【図8】本発明の一実施例において叩き手段の他の例の
説明側面図である。
【図9】図9に示す叩き手段の例の説明正面図である。
【図10】本発明の好ましい他の一実施例の説明図であ
る。
【符号の説明】
11 衝撃付与装置 41、42、43 叩き棒手段 44 叩き駆動手段 47 保持手段 48 作動手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 卵にインパルス的な機械的衝撃を与える
    衝撃付与装置であって、卵を叩く叩き棒手段と、叩き棒
    手段に叩き動作を行わせる叩き駆動手段とを具備してお
    り、叩き駆動手段は、卵に当接しない中立位置に叩き棒
    手段を保持する保持手段と、叩き棒手段を中立位置に保
    持する保持手段の保持力に変化を生じさせ、この保持力
    の復元力により叩き棒手段に叩き動作を行わせる作動手
    段とを具備している衝撃付与装置。
  2. 【請求項2】 保持手段は、叩き棒手段を弾性的に中立
    位置に保持しており、叩き棒手段を中立位置に保持する
    保持手段の保持力が弾性力である請求項1に記載の衝撃
    付与装置。
  3. 【請求項3】 叩き棒手段は、叩き部と、回動自在に支
    持された作動アームとを具備している請求項1又は2に
    記載の衝撃付与装置。
  4. 【請求項4】 保持手段は、一端が叩き部の一端に、他
    端が作動アームの一端にそれぞれ取り付けられた第一の
    弾性部材と、一端が作動アームに取り付けられ、他端が
    固定されて、作動アームを一の回動方向に弾性的に付勢
    する第二の弾性部材と、第二の弾性部材による作動アー
    ムの一の回動方向の一定量以上の弾性的回動を阻止する
    阻止部材とを具備している請求項3に記載の衝撃付与装
    置。
  5. 【請求項5】 作動手段は、作動アームに係合して、作
    動アームを一の回動方向と逆の他の一の回動方向に一定
    量だけ回動させ、この回動後、作動アームへの係合を瞬
    時的に解除するカム手段と、このカム手段を回転させる
    回転手段とを具備している請求項4に記載の衝撃付与装
    置。
  6. 【請求項6】 保持手段は、一端が作動アームに取り付
    けられ、他端が固定されて、作動アームを弾性的にフロ
    ーティング支持する弾性手段を具備している請求項3に
    記載の衝撃付与装置。
  7. 【請求項7】 作動手段は、作動アームに係合して、作
    動アームを一定量だけ回動させ、この回動後、作動アー
    ムへの係合を瞬時的に解除するカム手段と、このカム手
    段を回転させる回転手段とを具備している請求項6に記
    載の衝撃付与装置。
  8. 【請求項8】 弾性手段は、作動アームを一の回動方向
    に弾性的に付勢する第一の弾性部材と、作動アームを一
    の回動方向と逆の他の一の回動方向に弾性的に付勢する
    第二の弾性部材とを具備している請求項6又は7に記載
    の衝撃付与装置。
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