JPH1022745A - 半導体装置 - Google Patents
半導体装置Info
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- JPH1022745A JPH1022745A JP8190041A JP19004196A JPH1022745A JP H1022745 A JPH1022745 A JP H1022745A JP 8190041 A JP8190041 A JP 8190041A JP 19004196 A JP19004196 A JP 19004196A JP H1022745 A JPH1022745 A JP H1022745A
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- feedback amplifier
- bipolar transistor
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- transistor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 位相調整容量を含む帰還増幅回路の周波数特
性のプロセス変動を抑制し、帰還増幅回路を搭載するモ
ノリシックLSI等の製品特性を安定化する。 【解決手段】 入力信号INを受ける入力トランジスタ
Q1と、入力トランジスタQ1のコレクタ側に設けられ
る位相調整容量CFとを含む帰還増幅回路を搭載するモ
ノリシックLSI等において、帰還増幅回路の位相調整
容量CFを、入力トランジスタQ1と同様なバイポーラ
トランジスタQ3のエミッタ接合容量を用いて構成す
る。これにより、入力トランジスタQ1のエミッタ接合
容量CEの静電容量値のプロセスバラツキにともなう帰
還増幅回路の周波数特性の変動を、位相調整容量CFの
静電容量値のプロセスバラツキによって相殺する。
性のプロセス変動を抑制し、帰還増幅回路を搭載するモ
ノリシックLSI等の製品特性を安定化する。 【解決手段】 入力信号INを受ける入力トランジスタ
Q1と、入力トランジスタQ1のコレクタ側に設けられ
る位相調整容量CFとを含む帰還増幅回路を搭載するモ
ノリシックLSI等において、帰還増幅回路の位相調整
容量CFを、入力トランジスタQ1と同様なバイポーラ
トランジスタQ3のエミッタ接合容量を用いて構成す
る。これにより、入力トランジスタQ1のエミッタ接合
容量CEの静電容量値のプロセスバラツキにともなう帰
還増幅回路の周波数特性の変動を、位相調整容量CFの
静電容量値のプロセスバラツキによって相殺する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は半導体装置に関
し、例えば、帰還増幅回路を搭載するモノリシックLS
I(大規模集積回路装置)ならびにその周波数特性の安
定化及び製造バラツキの抑制に利用して特に有効な技術
に関するものである。
し、例えば、帰還増幅回路を搭載するモノリシックLS
I(大規模集積回路装置)ならびにその周波数特性の安
定化及び製造バラツキの抑制に利用して特に有効な技術
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バイポーラトランジスタ(以下、単にト
ランジスタと略称する)を基本素子とし、数GHz(ギ
ガヘルツ)台の高周波信号に対応しうる帰還増幅回路
が、例えば、1989年12月付の『IEEE(Ins
titute of Electrical and
Electronics Engineers)Jou
rnal of Solid−State Circu
its Vol.24,No.6』第1744頁〜第1
748頁に記載されている。また、このような帰還増幅
回路において、帰還抵抗と並列形態に所定の位相調整容
量(ピーキング容量)を接続し、特に遮断周波数近傍の
高周波帯域でピーキングを形成せしめることで、帰還増
幅回路の周波数特性を改善する方法が知られている。
ランジスタと略称する)を基本素子とし、数GHz(ギ
ガヘルツ)台の高周波信号に対応しうる帰還増幅回路
が、例えば、1989年12月付の『IEEE(Ins
titute of Electrical and
Electronics Engineers)Jou
rnal of Solid−State Circu
its Vol.24,No.6』第1744頁〜第1
748頁に記載されている。また、このような帰還増幅
回路において、帰還抵抗と並列形態に所定の位相調整容
量(ピーキング容量)を接続し、特に遮断周波数近傍の
高周波帯域でピーキングを形成せしめることで、帰還増
幅回路の周波数特性を改善する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者等は、この
発明に先立って、図5のような帰還増幅回路を搭載する
モノリシックLSIを開発し、次のような問題点に直面
した。すなわち、このモノリシックLSIにおいて、帰
還増幅回路の位相調整容量CFは、例えば所定の酸化膜
を一対のポリシリコン電極ではさんだ通常のキャパシタ
からなり、その静電容量値はほぼ製造プロセスに依存し
ない。ところが、帰還増幅回路を構成する入力トランジ
スタQ1には、図5に点線で示されるように、その静電
容量値が製造プロセスつまり例えば不純物濃度の影響を
受けて変化するエミッタ接合容量CEが寄生し、帰還増
幅回路のピーキングは、このエミッタ接合容量CEの静
電容量値が大きくなるほど大きくなり、逆に小さくなる
ほど小さくなる。この結果、帰還増幅回路の周波数特性
が製造プロセスに依存してバラツキを呈し、これによっ
てモノリシックLSIの製品特性が不安定なものとな
る。
発明に先立って、図5のような帰還増幅回路を搭載する
モノリシックLSIを開発し、次のような問題点に直面
した。すなわち、このモノリシックLSIにおいて、帰
還増幅回路の位相調整容量CFは、例えば所定の酸化膜
を一対のポリシリコン電極ではさんだ通常のキャパシタ
からなり、その静電容量値はほぼ製造プロセスに依存し
ない。ところが、帰還増幅回路を構成する入力トランジ
スタQ1には、図5に点線で示されるように、その静電
容量値が製造プロセスつまり例えば不純物濃度の影響を
受けて変化するエミッタ接合容量CEが寄生し、帰還増
幅回路のピーキングは、このエミッタ接合容量CEの静
電容量値が大きくなるほど大きくなり、逆に小さくなる
ほど小さくなる。この結果、帰還増幅回路の周波数特性
が製造プロセスに依存してバラツキを呈し、これによっ
てモノリシックLSIの製品特性が不安定なものとな
る。
【0004】この発明の目的は、位相調整容量を含む帰
還増幅回路の周波数特性のプロセス変動を抑制すること
にある。この発明の他の目的は、帰還増幅回路を搭載す
るモノリシックLSI等の製品特性を安定化することに
ある。
還増幅回路の周波数特性のプロセス変動を抑制すること
にある。この発明の他の目的は、帰還増幅回路を搭載す
るモノリシックLSI等の製品特性を安定化することに
ある。
【0005】この発明の前記ならびにその他の目的と新
規な特徴は、この明細書の記述及び添付図面から明らか
になるであろう。
規な特徴は、この明細書の記述及び添付図面から明らか
になるであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次
の通りである。すなわち、入力信号を受ける入力トラン
ジスタと、入力トランジスタのコレクタ側に設けられる
位相調整容量とを含む帰還増幅回路を搭載するモノリシ
ックLSI等において、位相調整容量を、入力トランジ
スタと同様なバイポーラトランジスタのエミッタ接合容
量を用いて構成する。
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次
の通りである。すなわち、入力信号を受ける入力トラン
ジスタと、入力トランジスタのコレクタ側に設けられる
位相調整容量とを含む帰還増幅回路を搭載するモノリシ
ックLSI等において、位相調整容量を、入力トランジ
スタと同様なバイポーラトランジスタのエミッタ接合容
量を用いて構成する。
【0007】上記した手段によれば、入力トランジスタ
のエミッタ接合容量の静電容量値のプロセスバラツキに
ともなう帰還増幅回路の周波数特性の変動を、位相調整
容量の静電容量値のプロセスバラツキによって相殺する
ことができるため、帰還増幅回路の周波数特性のプロセ
ス変動を抑制し、帰還増幅回路を搭載するモノリシック
LSI等の製品特性を安定化することができる。
のエミッタ接合容量の静電容量値のプロセスバラツキに
ともなう帰還増幅回路の周波数特性の変動を、位相調整
容量の静電容量値のプロセスバラツキによって相殺する
ことができるため、帰還増幅回路の周波数特性のプロセ
ス変動を抑制し、帰還増幅回路を搭載するモノリシック
LSI等の製品特性を安定化することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1には、この発明が適用された
モノリシックLSIに搭載される帰還増幅回路の第1の
実施例の回路図が示されている。また、図2には、図1
の帰還増幅回路に含まれる位相調整容量CFの一実施例
の断面構造図が示され、図3には、図1の帰還増幅回路
の一実施例の利得−周波数特性図が示されている。これ
らの図をもとに、この実施例のモノリシックLSIに搭
載される帰還増幅回路の構成及び動作の概要ならびにそ
の特徴について説明する。なお、図1の各回路素子は、
公知のバイポーラ集積回路の製造技術により、単結晶シ
リコンのような1個の半導体基板上に形成される。ま
た、以下の回路図に示されるバイポーラトランジスタ
は、特に制限されないが、すべてNPN型トランジスタ
である。さらに、図3に示される周波数及び利得の値
は、その関係を例示するための相対的なものであって、
絶対的な意味を持つものではない。以下、図1を中心に
帰還増幅回路の具体的説明を進め、その過程で図2及び
図3を参照する。
モノリシックLSIに搭載される帰還増幅回路の第1の
実施例の回路図が示されている。また、図2には、図1
の帰還増幅回路に含まれる位相調整容量CFの一実施例
の断面構造図が示され、図3には、図1の帰還増幅回路
の一実施例の利得−周波数特性図が示されている。これ
らの図をもとに、この実施例のモノリシックLSIに搭
載される帰還増幅回路の構成及び動作の概要ならびにそ
の特徴について説明する。なお、図1の各回路素子は、
公知のバイポーラ集積回路の製造技術により、単結晶シ
リコンのような1個の半導体基板上に形成される。ま
た、以下の回路図に示されるバイポーラトランジスタ
は、特に制限されないが、すべてNPN型トランジスタ
である。さらに、図3に示される周波数及び利得の値
は、その関係を例示するための相対的なものであって、
絶対的な意味を持つものではない。以下、図1を中心に
帰還増幅回路の具体的説明を進め、その過程で図2及び
図3を参照する。
【0009】図1において、この実施例の帰還増幅回路
は、そのベースに入力信号INを受ける入力トランジス
タQ1と、そのベースが入力トランジスタQ1のコレク
タに結合されるトランジスタQ2とを含む。このうち、
入力トランジスタQ1のエミッタは、エミッタ抵抗RE
を介して接地電位VEEに結合される。また、トランジ
スタQ2のコレクタは、負荷抵抗RLを介して高電位側
電源電圧つまり電源電圧VCCに結合され、そのエミッ
タは低電位側電源電圧つまり接地電位VEEに結合され
る。トランジスタQ2のコレクタ及びベース間には、帰
還抵抗RFが設けられ、そのコレクタ電位は、帰還増幅
回路の出力信号OUTとなる。
は、そのベースに入力信号INを受ける入力トランジス
タQ1と、そのベースが入力トランジスタQ1のコレク
タに結合されるトランジスタQ2とを含む。このうち、
入力トランジスタQ1のエミッタは、エミッタ抵抗RE
を介して接地電位VEEに結合される。また、トランジ
スタQ2のコレクタは、負荷抵抗RLを介して高電位側
電源電圧つまり電源電圧VCCに結合され、そのエミッ
タは低電位側電源電圧つまり接地電位VEEに結合され
る。トランジスタQ2のコレクタ及びベース間には、帰
還抵抗RFが設けられ、そのコレクタ電位は、帰還増幅
回路の出力信号OUTとなる。
【0010】この実施例において、帰還増幅回路は、さ
らに、帰還抵抗RFと並列形態に設けられるトランジス
タQ3を含む。このトランジスタQ3は、そのベース及
びコレクタが共通結合されることでダイオード形態とさ
れ、そのエミッタ接合容量をもって位相調整容量CFと
して作用する。すなわち、トランジスタQ3は、図2に
示されるように、半導体基板SUBに形成されたN型拡
散層DNCをそのコレクタとし、このN型拡散層DNC
内に形成されたP型拡散層DPBをそのベースとし、さ
らにこのP型拡散層DPB内に形成されたN型拡散層D
NEをそのエミッタとして構成される。また、そのエミ
ッタつまりN型拡散層DNEとそのベースつまりP型拡
散層DPBとの接合部には、エミッタ接合容量が寄生
し、これが上記帰還増幅回路の位相調整容量CFとして
作用する。
らに、帰還抵抗RFと並列形態に設けられるトランジス
タQ3を含む。このトランジスタQ3は、そのベース及
びコレクタが共通結合されることでダイオード形態とさ
れ、そのエミッタ接合容量をもって位相調整容量CFと
して作用する。すなわち、トランジスタQ3は、図2に
示されるように、半導体基板SUBに形成されたN型拡
散層DNCをそのコレクタとし、このN型拡散層DNC
内に形成されたP型拡散層DPBをそのベースとし、さ
らにこのP型拡散層DPB内に形成されたN型拡散層D
NEをそのエミッタとして構成される。また、そのエミ
ッタつまりN型拡散層DNEとそのベースつまりP型拡
散層DPBとの接合部には、エミッタ接合容量が寄生
し、これが上記帰還増幅回路の位相調整容量CFとして
作用する。
【0011】トランジスタQ3からなる位相調整容量C
Fは、図3に例示されるように、帰還増幅回路の特に遮
断周波数近傍における利得−周波数特性にピーキングを
形成し、帰還増幅回路の周波数帯域を拡大すべく作用す
る。
Fは、図3に例示されるように、帰還増幅回路の特に遮
断周波数近傍における利得−周波数特性にピーキングを
形成し、帰還増幅回路の周波数帯域を拡大すべく作用す
る。
【0012】ところで、帰還増幅回路を構成する入力ト
ランジスタQ1のベース及びエミッタ間には、図1に点
線で示されるように、エミッタ接合容量CEが寄生し、
このエミッタ接合容量CEの静電容量値は、製造プロセ
スつまり例えば不純物濃度等の影響を受けて変化する。
また、この入力トランジスタQ1のエミッタ接合容量C
Eの静電容量値の変化は、周知のように、それが大きく
なるに従って図3のピーキングを大きくし、それが小さ
くなるに従って図3のピーキングを小さくすべく作用し
て、帰還増幅回路の周波数特性を不安定なものとする。
ランジスタQ1のベース及びエミッタ間には、図1に点
線で示されるように、エミッタ接合容量CEが寄生し、
このエミッタ接合容量CEの静電容量値は、製造プロセ
スつまり例えば不純物濃度等の影響を受けて変化する。
また、この入力トランジスタQ1のエミッタ接合容量C
Eの静電容量値の変化は、周知のように、それが大きく
なるに従って図3のピーキングを大きくし、それが小さ
くなるに従って図3のピーキングを小さくすべく作用し
て、帰還増幅回路の周波数特性を不安定なものとする。
【0013】しかし、この実施例の帰還増幅回路では、
前述のように、位相調整容量CFが入力トランジスタQ
1と同様なバイポーラトランジスタQ3のエミッタ接合
容量を用いて構成され、この位相調整容量CFの静電容
量値は、入力トランジスタQ1のエミッタ接合容量CE
と同様なプロセスバラツキを呈する。また、位相調整容
量CFの静電容量値の変化は、周知のように、それが大
きくなるに従って図3のピーキングを小さくし、それが
小さくなるに従って図3のピーキングを大きくすべく作
用して、入力トランジスタQ1のエミッタ接合容量CE
のプロセスバラツキによる帰還増幅回路の周波数特性の
変動を相殺する。この結果、帰還増幅回路の周波数特性
のプロセス変動が抑制され、帰還増幅回路を搭載するモ
ノリシックLSIの製品特性を安定化することができる
ものである。
前述のように、位相調整容量CFが入力トランジスタQ
1と同様なバイポーラトランジスタQ3のエミッタ接合
容量を用いて構成され、この位相調整容量CFの静電容
量値は、入力トランジスタQ1のエミッタ接合容量CE
と同様なプロセスバラツキを呈する。また、位相調整容
量CFの静電容量値の変化は、周知のように、それが大
きくなるに従って図3のピーキングを小さくし、それが
小さくなるに従って図3のピーキングを大きくすべく作
用して、入力トランジスタQ1のエミッタ接合容量CE
のプロセスバラツキによる帰還増幅回路の周波数特性の
変動を相殺する。この結果、帰還増幅回路の周波数特性
のプロセス変動が抑制され、帰還増幅回路を搭載するモ
ノリシックLSIの製品特性を安定化することができる
ものである。
【0014】図4には、この発明が適用されたモノリシ
ックLSIに搭載される帰還増幅回路の第2の実施例の
回路図が示されている。なお、本実施例の帰還増幅回路
は、前記図1ないし図3の実施例を基本的に踏襲するも
のであるため、これと異なる部分について説明を追加す
る。また、図4のトランジスタQ11及びQ12,Q2
1及びQ22,Q31及びQ32ならびに抵抗RE1及
びRE2,RF1及びRF2,RL1及びRL2は、図
1のトランジスタQ1,Q2,Q3ならびにエミッタ抵
抗RE,帰還抵抗RF,負荷抵抗RLにそれぞれ対応す
る。
ックLSIに搭載される帰還増幅回路の第2の実施例の
回路図が示されている。なお、本実施例の帰還増幅回路
は、前記図1ないし図3の実施例を基本的に踏襲するも
のであるため、これと異なる部分について説明を追加す
る。また、図4のトランジスタQ11及びQ12,Q2
1及びQ22,Q31及びQ32ならびに抵抗RE1及
びRE2,RF1及びRF2,RL1及びRL2は、図
1のトランジスタQ1,Q2,Q3ならびにエミッタ抵
抗RE,帰還抵抗RF,負荷抵抗RLにそれぞれ対応す
る。
【0015】図4において、この実施例の帰還増幅回路
は、差動形態とされる一対の入力トランジスタQ11及
びQ12と、同様に差動形態とされる一対のトランジス
タQ21及びQ22とを含む。このうち、入力トランジ
スタQ11及びQ12のベースは、帰還増幅回路の非反
転入力端子INT及び反転入力端子INBにそれぞれ結
合され、そのエミッタは、エミッタ抵抗RE1及びRE
2を介して共通結合された後、定電流源S1を介して接
地電位VEEに結合される。
は、差動形態とされる一対の入力トランジスタQ11及
びQ12と、同様に差動形態とされる一対のトランジス
タQ21及びQ22とを含む。このうち、入力トランジ
スタQ11及びQ12のベースは、帰還増幅回路の非反
転入力端子INT及び反転入力端子INBにそれぞれ結
合され、そのエミッタは、エミッタ抵抗RE1及びRE
2を介して共通結合された後、定電流源S1を介して接
地電位VEEに結合される。
【0016】一方、トランジスタQ21及びQ22の共
通結合されたエミッタは、定電流源S2を介して接地電
位VEEに結合される。また、そのコレクタは、負荷抵
抗RL1又はRL2を介して電源電圧VCCに結合さ
れ、そのコレクタ及びベース間には、帰還抵抗RF1及
びRF2がそれぞれ設けられる。トランジスタQ21の
コレクタは、帰還増幅回路の非反転出力端子OUTTに
結合され、トランジスタQ22のコレクタは、その反転
出力端子OUTBに結合される。
通結合されたエミッタは、定電流源S2を介して接地電
位VEEに結合される。また、そのコレクタは、負荷抵
抗RL1又はRL2を介して電源電圧VCCに結合さ
れ、そのコレクタ及びベース間には、帰還抵抗RF1及
びRF2がそれぞれ設けられる。トランジスタQ21の
コレクタは、帰還増幅回路の非反転出力端子OUTTに
結合され、トランジスタQ22のコレクタは、その反転
出力端子OUTBに結合される。
【0017】この実施例において、帰還増幅回路は、さ
らに、帰還抵抗RF1と並列形態に設けられ位相補償容
量CF1として作用するトランジスタQ31と、同様に
帰還抵抗RF2と並列形態に設けられ位相補償容量CF
2として作用するトランジスタQ32とを含む。これら
のトランジスタQ31及びQ32からなる位相補償容量
CF1及びCF2は、それぞれ前記図1の位相補償容量
CFと同様に作用し、入力トランジスタQ11及びQ1
2のエミッタ接合容量CE1及びCE2のプロセスバラ
ツキによる帰還増幅回路の周波数特性の変動を相殺す
る。この結果、この実施例の場合も、それが差動型帰還
増幅回路であることの効果を享受しつつ、帰還増幅回路
の周波数特性のプロセス変動を抑制し、これを搭載する
モノリシックLSIの製品特性を安定化することができ
るものである。
らに、帰還抵抗RF1と並列形態に設けられ位相補償容
量CF1として作用するトランジスタQ31と、同様に
帰還抵抗RF2と並列形態に設けられ位相補償容量CF
2として作用するトランジスタQ32とを含む。これら
のトランジスタQ31及びQ32からなる位相補償容量
CF1及びCF2は、それぞれ前記図1の位相補償容量
CFと同様に作用し、入力トランジスタQ11及びQ1
2のエミッタ接合容量CE1及びCE2のプロセスバラ
ツキによる帰還増幅回路の周波数特性の変動を相殺す
る。この結果、この実施例の場合も、それが差動型帰還
増幅回路であることの効果を享受しつつ、帰還増幅回路
の周波数特性のプロセス変動を抑制し、これを搭載する
モノリシックLSIの製品特性を安定化することができ
るものである。
【0018】以上の実施例から得られる作用効果は、下
記の通りである。すなわち、 (1)入力信号を受ける入力トランジスタと、入力トラ
ンジスタのコレクタ側に設けられる位相調整容量とを含
む帰還増幅回路を搭載するモノリシックLSI等におい
て、帰還増幅回路の位相調整容量を、入力トランジスタ
と同様なバイポーラトランジスタのエミッタ接合容量を
用いて構成することで、入力トランジスタのエミッタ接
合容量の静電容量値のプロセスバラツキにともなう帰還
増幅回路の周波数特性の変動を、位相調整容量の静電容
量値のプロセスバラツキによって相殺できるという効果
が得られる。 (2)上記(1)項により、帰還増幅回路の周波数特性
のプロセス変動を抑制することができるという効果が得
られる。 (3)上記(1)項及び(2)項により、帰還増幅回路
を搭載するモノリシックLSI等の製品特性を安定化で
きるという効果が得られる。
記の通りである。すなわち、 (1)入力信号を受ける入力トランジスタと、入力トラ
ンジスタのコレクタ側に設けられる位相調整容量とを含
む帰還増幅回路を搭載するモノリシックLSI等におい
て、帰還増幅回路の位相調整容量を、入力トランジスタ
と同様なバイポーラトランジスタのエミッタ接合容量を
用いて構成することで、入力トランジスタのエミッタ接
合容量の静電容量値のプロセスバラツキにともなう帰還
増幅回路の周波数特性の変動を、位相調整容量の静電容
量値のプロセスバラツキによって相殺できるという効果
が得られる。 (2)上記(1)項により、帰還増幅回路の周波数特性
のプロセス変動を抑制することができるという効果が得
られる。 (3)上記(1)項及び(2)項により、帰還増幅回路
を搭載するモノリシックLSI等の製品特性を安定化で
きるという効果が得られる。
【0019】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、この発明は、上記実
施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例え
ば、図1及び図4において、位相調整容量CFならびに
CF1及びCF2は、それぞれ直列又は並列結合される
複数のバイポーラトランジスタのエミッタ接合容量を用
いて構成することができる。また、電源電圧VCC及び
接地電位VEEは、例えば電源電圧VCCを接地電位に
置き換え、接地電位VEEを負電位の電源電圧に置き換
えることができる。帰還増幅回路の具体的構成は、種々
の実施形態を採りうるし、電源電圧極性やバイポーラト
ランジスタの導電型等も任意に設定可能である。
施例に基づき具体的に説明したが、この発明は、上記実
施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例え
ば、図1及び図4において、位相調整容量CFならびに
CF1及びCF2は、それぞれ直列又は並列結合される
複数のバイポーラトランジスタのエミッタ接合容量を用
いて構成することができる。また、電源電圧VCC及び
接地電位VEEは、例えば電源電圧VCCを接地電位に
置き換え、接地電位VEEを負電位の電源電圧に置き換
えることができる。帰還増幅回路の具体的構成は、種々
の実施形態を採りうるし、電源電圧極性やバイポーラト
ランジスタの導電型等も任意に設定可能である。
【0020】図2において、位相調整容量CFならびに
CF1及びCF2となるバイポーラトランジスタの具体
的な断面構造は、この実施例により制約されない。図3
において、帰還増幅回路の周波数特性はほんの一例であ
って、この発明に制約を与えるものではない。モノリシ
ックLSIは、複数の帰還増幅回路を搭載できるし、例
えば利得制御のための回路等を同時に搭載することもで
きる。
CF1及びCF2となるバイポーラトランジスタの具体
的な断面構造は、この実施例により制約されない。図3
において、帰還増幅回路の周波数特性はほんの一例であ
って、この発明に制約を与えるものではない。モノリシ
ックLSIは、複数の帰還増幅回路を搭載できるし、例
えば利得制御のための回路等を同時に搭載することもで
きる。
【0021】以上の説明では、主として本発明者によっ
てなされた発明をその背景となった利用分野であるモノ
リシックLSIならびにこれに搭載される帰還増幅回路
に適用した場合について説明したが、それに限定される
ものではなく、例えば、同様な帰還増幅回路を搭載する
各種のアナログ集積回路やこれを含む通信装置等にも適
用できる。この発明は、少なくとも位相調整容量を含む
帰還増幅回路を搭載する半導体装置ならびにこれを含む
装置又はシステムに広く適用できる。
てなされた発明をその背景となった利用分野であるモノ
リシックLSIならびにこれに搭載される帰還増幅回路
に適用した場合について説明したが、それに限定される
ものではなく、例えば、同様な帰還増幅回路を搭載する
各種のアナログ集積回路やこれを含む通信装置等にも適
用できる。この発明は、少なくとも位相調整容量を含む
帰還増幅回路を搭載する半導体装置ならびにこれを含む
装置又はシステムに広く適用できる。
【0022】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、入力信号を受ける入力トラ
ンジスタと、入力トランジスタのコレクタ側に設けられ
る位相調整容量とを含む帰還増幅回路を搭載するモノリ
シックLSI等の半導体装置において、帰還増幅回路の
位相調整容量を、入力トランジスタと同様なバイポーラ
トランジスタのエミッタ接合容量を用いて構成すること
で、入力トランジスタのエミッタ接合容量の静電容量値
のプロセスバラツキにともなう帰還増幅回路の周波数特
性の変動を、位相調整容量の静電容量値のプロセスバラ
ツキによって相殺することができる。この結果、帰還増
幅回路の周波数特性のプロセス変動を抑制し、帰還増幅
回路を搭載するモノリシックLSI等の製品特性を安定
化することができる。
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、入力信号を受ける入力トラ
ンジスタと、入力トランジスタのコレクタ側に設けられ
る位相調整容量とを含む帰還増幅回路を搭載するモノリ
シックLSI等の半導体装置において、帰還増幅回路の
位相調整容量を、入力トランジスタと同様なバイポーラ
トランジスタのエミッタ接合容量を用いて構成すること
で、入力トランジスタのエミッタ接合容量の静電容量値
のプロセスバラツキにともなう帰還増幅回路の周波数特
性の変動を、位相調整容量の静電容量値のプロセスバラ
ツキによって相殺することができる。この結果、帰還増
幅回路の周波数特性のプロセス変動を抑制し、帰還増幅
回路を搭載するモノリシックLSI等の製品特性を安定
化することができる。
【図1】この発明が適用されたモノリシックLSIに搭
載される帰還増幅回路の第1の実施例を示す回路図であ
る。
載される帰還増幅回路の第1の実施例を示す回路図であ
る。
【図2】図1の帰還増幅回路に含まれる位相補償容量の
一実施例を示す断面構造図である。
一実施例を示す断面構造図である。
【図3】図1の帰還増幅回路の一実施例を示す利得−周
波数特性図である。
波数特性図である。
【図4】この発明が適用されたモノリシックLSIに搭
載される帰還増幅回路の第2の実施例を示す回路図であ
る。
載される帰還増幅回路の第2の実施例を示す回路図であ
る。
【図5】この発明に先立って本願発明者等が開発したモ
ノリシックLSIに搭載される帰還増幅回路の一例を示
す回路図である。
ノリシックLSIに搭載される帰還増幅回路の一例を示
す回路図である。
Q1〜Q2,Q11〜Q12,Q21〜Q22,Q31
〜Q32……NPN型バイポーラトランジスタ、CE,
CE1〜CE2……エミッタ接合容量、CF,CF1〜
CF2……位相調整容量、RE,RE1〜RE2……エ
ミッタ抵抗、RF,RF1〜RF2……帰還抵抗、R
L,RL1〜RL2……負荷抵抗、IN……入力信号、
VCC……電源電圧、VEE……接地電位。SUB……
半導体基板、DNE……N型拡散層(エミッタ)、DP
B……P型拡散層(ベース)、DNC……N型拡散層
(コレクタ)。INT……非反転入力信号、INB……
反転入力信号。
〜Q32……NPN型バイポーラトランジスタ、CE,
CE1〜CE2……エミッタ接合容量、CF,CF1〜
CF2……位相調整容量、RE,RE1〜RE2……エ
ミッタ抵抗、RF,RF1〜RF2……帰還抵抗、R
L,RL1〜RL2……負荷抵抗、IN……入力信号、
VCC……電源電圧、VEE……接地電位。SUB……
半導体基板、DNE……N型拡散層(エミッタ)、DP
B……P型拡散層(ベース)、DNC……N型拡散層
(コレクタ)。INT……非反転入力信号、INB……
反転入力信号。
Claims (4)
- 【請求項1】 そのベースに入力信号を受ける第1のバ
イポーラトランジスタと、 上記第1のバイポーラトランジスタのコレクタ側に設け
られこれと同様なバイポーラトランジスタのエミッタ接
合容量を用いてなる位相調整容量とを含む帰還増幅回路
を具備することを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 請求項1において、 上記帰還増幅回路は、そのベースが上記第1のバイポー
ラトランジスタのコレクタに結合される第2のバイポー
ラトランジスタと、 第1の電源電圧と上記第2のバイポーラトランジスタの
コレクタとの間に設けられる負荷抵抗と、 上記第2のバイポーラトランジスタのコレクタ及びベー
ス間に設けられる帰還抵抗とを含むものであって、 上記位相調整容量は、そのエミッタが上記第2のバイポ
ーラトランジスタのコレクタに結合され、そのベース及
びコレクタが上記第2のバイポーラトランジスタのベー
スに結合される第3のバイポーラトランジスタからなる
ものであることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項3】 請求項2において、 上記帰還増幅回路は、非反転及び反転入力端子と、 非反転及び反転出力端子と、 差動形態とされる一対の上記第1及び第2のバイポーラ
トランジスタと、 一対の上記第3のバイポーラトランジスタからなる一対
の上記位相調整容量とを含む差動型帰還増幅回路である
ことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項4】 請求項1,請求項2又は請求項3におい
て、 上記帰還増幅回路は、モノリシックLSIに搭載される
ものであることを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8190041A JPH1022745A (ja) | 1996-07-01 | 1996-07-01 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8190041A JPH1022745A (ja) | 1996-07-01 | 1996-07-01 | 半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1022745A true JPH1022745A (ja) | 1998-01-23 |
Family
ID=16251381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8190041A Pending JPH1022745A (ja) | 1996-07-01 | 1996-07-01 | 半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1022745A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006086682A (ja) * | 2004-09-15 | 2006-03-30 | Mitsubishi Electric Corp | 増幅回路 |
CN102407958A (zh) * | 2011-11-08 | 2012-04-11 | 杭州娃哈哈集团有限公司 | 吸管自动抓取和投放装置 |
-
1996
- 1996-07-01 JP JP8190041A patent/JPH1022745A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006086682A (ja) * | 2004-09-15 | 2006-03-30 | Mitsubishi Electric Corp | 増幅回路 |
CN102407958A (zh) * | 2011-11-08 | 2012-04-11 | 杭州娃哈哈集团有限公司 | 吸管自动抓取和投放装置 |
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