JPH10220367A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

スクロール型圧縮機

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JPH10220367A
JPH10220367A JP2264397A JP2264397A JPH10220367A JP H10220367 A JPH10220367 A JP H10220367A JP 2264397 A JP2264397 A JP 2264397A JP 2264397 A JP2264397 A JP 2264397A JP H10220367 A JPH10220367 A JP H10220367A
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pin
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movable scroll
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annular hole
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JP2264397A
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Yoshiyuki Nakane
芳之 中根
Yuji Izumi
雄二 泉
Kazuhiro Kuroki
和博 黒木
Kiyohiro Yamada
清宏 山田
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自転防止機構の構造が簡単で部品点数を減少
させることができるとともに、自転防止機構におけるピ
ンの外径を太くすることができて、そのピンの加工及び
組み付けを容易に行うことができ、自転防止機構の耐久
性を向上することができるスクロール型圧縮機を提供す
る。 【解決手段】 可動スクロール部材18の自転を防止し
て公転を許容する機構26として、可動スクロール部材
18の基板18aとそれに対向するハウジング12の内
壁とのいずれか一方に、複数の円環孔27を所定間隔お
きに形成する。可動スクロール部材18の基板18aと
ハウジング12の内壁との他方には、各円環孔27に内
接可能なピン28を突設する。各ピン28と円環孔27
との間には、それらに対して滑り接触及び転がり接触可
能な介装部材29を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スクロール型圧
縮機に関するもので、特に可動スクロール部材の自転を
防止して公転を許容する自転防止機構に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、スクロール型圧縮機において
は、ハウジング内に、基板及び渦巻部を有する固定スク
ロール部材と、基板及び渦巻部を有する可動スクロール
部材とが、それらの渦巻部において互いに噛み合わせた
状態で配設されている。そして、可動スクロール部材が
固定スクロール部材の軸心の周りで回転軸の内端に偏心
して連結したピンの公転運動により公転されることによ
り、両スクロール部材間に形成される圧縮室が両スクロ
ール部材の外周側に形成された吸入室内のガスを閉じ込
んで、渦巻部の外周側から中心側に容積を減少しつつ移
動される。この行程により圧縮室内でガスが次第に圧縮
され、固定スクロール部材の基板に形成した吐出口から
吐出室へ吐出される。
【0003】従来のこの種のスクロール型圧縮機におい
て、可動スクロール部材の自転を防止して公転を許容す
る自転防止機構としては、例えば特開昭62−1999
83号公報に示すような構成のものが知られている。こ
の従来構成では、可動スクロール部材の基板とそれに対
向するフロントハウジングの内壁とに複数対の嵌合孔が
形成されている。各嵌合孔には自転防止ピンが圧入さ
れ、各一対の自転防止ピンの突出端部間には自転防止リ
ングが嵌挿されている。
【0004】そして、可動スクロール部材が固定スクロ
ール部材の軸心の周りで公転されるとき、可動スクロー
ル部材側の自転防止ピンが自転防止リングにより規制さ
れながら、フロントハウジング(固定)側の自転防止ピ
ンの周りで旋回される。これによって、可動スクロール
部材の自転が防止されて、公転運動のみが許容される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
スクロール型圧縮機においては、自転防止機構が複数対
のピンと、各一対のピンの突出端部間に嵌挿されたリン
グとから構成されている。このため、自転防止機構の構
造が複雑で、部品点数が多くなるという問題があった。
【0006】また、この従来構成の自転防止機構におい
ては、各一対のピンとリングとの係合により、可動スク
ロール部材の自転を防止して公転を許容するようになっ
ている。このため、一対のピンの外径が旋回半径により
規制されて、各ピンの外径を太くすることができず、そ
れらのピンの加工及び組み付けが困難であるという問題
もあった。
【0007】さらに、従来構成の自転防止機構において
は、各一対のピンの外周面がリングの内周面に滑り接触
するので、摺接面の摩耗が進行して耐久性が低下し、潤
滑油が不足した場合には摺接面に焼き付きが生じるおそ
れもあった。
【0008】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、自転防止機構の構造が簡単で部品点数を
減少させることができるとともに、自転防止機構におけ
るピンの外径を太くすることができて、そのピンの加工
及び組み付けを容易に行うことができ、ピンと円環孔と
の接触部の摩耗を抑制して自転防止機構の耐久性を向上
することができるスクロール型圧縮機を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明では、可動スクロール部材
を固定スクロール部材の軸心の周りで公転させることに
より、圧縮室を渦巻部の外周側から中心側に移動させ
て、ガスの圧縮作用を行うようにしたスクロール型圧縮
機において、前記可動スクロール部材の自転を防止して
公転を許容する機構として、可動スクロール部材の基板
とそれに対向するハウジングの内壁とのいずれか一方に
は、複数の円環孔を所定間隔おきに形成し、可動スクロ
ール部材の基板とハウジングの内壁との他方には、ピン
を突設し、各ピンと円環孔との間には、それらに対して
接触可能な介装部材を配設したものである。
【0010】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のスクロール型圧縮機において、前記介装部材は円環
孔内においてピンの外周に遊嵌したリングから構成した
ものである。
【0011】請求項3に記載の発明では、請求項1に記
載のスクロール型圧縮機において、前記介装部材は円環
孔の内周に嵌着したベアリングから構成したものであ
る。請求項4に記載の発明では、請求項1に記載のスク
ロール型圧縮機において、前記介装部材はピンの外周に
嵌着したベアリングから構成したものである。
【0012】請求項5に記載の発明では、可動スクロー
ル部材を固定スクロール部材の軸心の周りで公転させる
ことにより、圧縮室を渦巻部の外周側から中心側に移動
させて、ガスの圧縮作用を行うようにしたスクロール型
圧縮機において、前記可動スクロール部材の自転を防止
して公転を許容する機構として、可動スクロール部材の
基板とそれに対向するハウジングの内壁とのいずれか一
方には、複数の円環孔を所定間隔おきに形成し、可動ス
クロール部材の基板とハウジングの内壁との他方には、
ピンを突設し、各ピンと円環孔との間に転がり接触を生
じさせるように、各ピンを可動スクロール部材の基板ま
たはハウジングの内壁上の嵌合孔に対し、ベアリングを
介して回転自在に嵌着したものである。
【0013】さて、請求項1に記載のスクロール型圧縮
機においては、可動スクロール部材が固定スクロール部
材の軸心の周りで公転されるとき、円環孔により規制さ
れながら、旋回側のピンが固定側の円環孔の内周面に沿
って旋回され、または旋回側の円環孔が固定側のピンの
周りで旋回される。これによって、可動スクロール部材
の自転が防止されて、公転運動のみが許容される。
【0014】このとき、ピンと円環孔との間には介装部
材が配設されていて、その介装部材により、ピンの外周
面と円環孔の内周面との間に転がり接触が生じる。この
ため、円環孔に対するピンの内接によって、ピン及び円
環孔が早期に摩耗するおそれはない。
【0015】請求項2に記載のスクロール型圧縮機で
は、介装部材が円環孔内においてピンの外周に遊嵌した
リングから構成されている。そのため、このリングの介
装の下で、ピンの外周面と円環孔の内周面との間に転が
り接触が生じて、ピン及び円環孔の早期摩耗が防止され
る。
【0016】請求項3に記載のスクロール型圧縮機で
は、介装部材が円環孔の内周に嵌着したベアリングから
構成されている。そのため、このベアリングの介装の下
で、ピンの外周面と円環孔の内周面との間に転がり接触
が生じて、ピン及び円環孔の早期摩耗が防止される。
【0017】請求項4に記載のスクロール型圧縮機で
は、介装部材がピンの外周に嵌着したベアリングから構
成されている。そのため、このベアリングの介装の下
で、ピンの外周面と円環孔の内周面との間に転がり接触
が生じて、ピン及び円環孔の早期摩耗が防止される。
【0018】請求項5に記載のスクロール型圧縮機にお
いては、ピンが可動スクロール部材の基板またはハウジ
ングの内壁上の嵌合孔に対し、ベアリングを介して回転
自在に嵌着されている。このため、ピンが円環孔に対し
て相対的に旋回されるとき、ピンが自在に回転されて、
ピンの外周面と円環孔の内周面との間に転がり接触が生
じる。よって、円環孔に対するピンの内接に伴い、ピン
及び円環孔が早期に摩耗するおそれはない。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下に、この発明の第1の実施形態
を、図1〜図3に基づいて説明する。
【0020】図1に示すように、固定スクロール部材1
1はセンタハウジングを兼用し、その両端面にはフロン
トハウジング12及びリヤハウジング13が固定されて
いる。駆動シャフト14はベアリング15によりフロン
トハウジング12内に回転可能に支持され、その内端に
は偏心軸16が突設されている。ブッシュ17は偏心軸
16に回転可能に支持されている。なお、固定スクロー
ル部材11、フロントハウジング12及びリヤハウジン
グ13は、圧縮機全体の軽量化を図るため、アルミニウ
ムまたはアルミニウム合金により形成されている。
【0021】可動スクロール部材18はその外面の軸受
ボス部18cにおいて、前記ブッシュ17にベアリング
19を介して相対回転可能に嵌合支持されている。そし
て、この可動スクロール部材18は、駆動シャフト14
が回転されたとき、偏心軸16によりブッシュ17及び
ベアリング19を介して、駆動シャフト14の軸線の周
りで公転される。なお、可動スクロール部材18は、公
転運動に伴う遠心力を抑制するとともに、圧縮機全体の
軽量化を図るため、アルミニウムまたはアルミニウム合
金により形成されている。
【0022】前記固定スクロール部材11は、基板11
aとその内面に一体に形成された渦巻部11bとを備え
ている。同様に、可動スクロール部材18も、基板18
aとその内面に一体形成された渦巻部18bとを備えて
いる。そして、両スクロール部材11,18は渦巻部1
1b,18bにおいて互いに噛み合わされ、各渦巻部1
1b,18bの軸線方向の端縁が、対向するスクロール
部材11,18の基板11a,18aに接合されてい
る。この状態で、両スクロール部材11,18の基板1
1a,18a及び渦巻部11b,18bにて圧縮室20
が形成される。
【0023】吸入室21は前記固定スクロール部材11
の周壁と可動スクロール部材18の渦巻部18bの外周
部との間に形成されている。そして、フロントハウジン
グ12に形成された図示しない吸入ポートから、この吸
入室21内に冷媒ガスが吸入される。吐出孔22は固定
スクロール部材11の基板11aの中心に形成され、こ
の吐出孔22を介して圧縮室20がリヤハウジング13
内の吐出室23に連通される。吐出弁24は吐出孔22
の外端部に配設され、リテーナ25によりその開放位置
が規制される。
【0024】図1〜図3に示すように、自転防止機構2
6は前記可動スクロール部材18の基板18aと、それ
に対向するフロントハウジング12の内壁との間に配設
されている。そして、この自転防止機構26により、可
動スクロール部材18の自転が規制されて、その公転運
動のみが許容される。
【0025】すなわち、複数の円環孔27は前記フロン
トハウジング12の内壁に、駆動シャフト14の回転軸
線を中心とした同一円周上で所定間隔おきに形成されて
いる。複数のピン28は、可動スクロール部材18の基
板18aに、その軸線を中心とした同一軸線上で所定間
隔おきに突設されている。
【0026】介装部材としてのリング29は前記各円環
孔27内においてピン28の外周に遊嵌され、その外径
が円環孔27の半径よりも小さくなるように形成されて
いる。そして、可動スクロール部材18の公転に伴い、
ピン28が円環孔27の内周面に沿って旋回されると
き、このリング29がピン28及び円環孔27に対して
滑り接触及び転がり接触しながら、円環孔27の内周面
に沿って旋回される。
【0027】次に、前記のように構成されたスクロール
型圧縮機について動作を説明する。さて、この圧縮機に
おいて、エンジン等の駆動源により駆動シャフト14が
回転されると、可動スクロール部材18が偏心軸16を
介して、固定スクロール部材11の軸心の周りで公転さ
れる。このとき、自転防止機構26におけるピン28が
リング29を介して円環孔27により規制されながら、
その円環孔27の内周面に沿って旋回される。これによ
って、可動スクロール部材18の自転が防止されて、公
転運動のみが許容される。
【0028】このように、可動スクロール部材18の公
転に伴い、ピン28が円環孔27の内周面に沿って旋回
されるときには、介装部材としてのリング29がピン2
8及び円環孔27に対して滑り接触及び転がり接触しな
がら、円環孔27の内周面に沿って旋回される。このた
め、円環孔27に対するピン28の内接によって、ピン
28の外周面及び円環孔27の内周面が早期に摩耗する
おそれはない。
【0029】そして、可動スクロール部材18の公転運
動により、圧縮室20が両スクロール部材11,18の
渦巻部11b,18bの外周側から中心側に移動され、
吸入室21を介して圧縮室20内に取り込まれた冷媒ガ
スが圧縮される。この圧縮された冷媒ガスは、吐出孔2
2から吐出弁24を押し開いて吐出室23内に吐出され
た後、図示しない吐出ポートを介して外部冷媒回路に送
り出される。
【0030】前記の実施形態によって期待できる効果に
ついて、以下に記載する。○ この実施形態のスクロー
ル型圧縮機においては、フロントハウジング12の内壁
に複数の円環孔27が所定間隔おきに形成され、可動ス
クロール部材18の基板18aにピン28が突設されて
いる。また、各ピン28と円環孔27との間には、それ
らに対して滑り接触の他に転がり接触可能な介装部材2
9が配設されている。このため、ピン28が円環孔27
により規制されながら、その円環孔27の内周面に沿っ
て旋回されるとき、円環孔27に対するピン28の滑り
接触によって、ピン28及び円環孔27が早期に摩耗す
るおそを防止することができる。
【0031】○ この実施形態のスクロール型圧縮機に
おいては、自転防止機構26が円環孔27に内接可能な
ピン28と、ピン28及び円環孔27間の介装部材29
との2部材から構成されている。このため、自転防止機
構26の構造が簡単で、部品点数を減少させることがで
きる。また、この自転防止機構26では、各円環孔27
と対応してピン28が1本ずつ配設されているため、自
転防止リングに2本のピンを挿入する従来例と比較して
ピン28の外径を可動スクロール部材18の旋回半径に
規制されることなく太くすることができて、そのピン2
8の加工及び組み付けを容易に行うことができる。
【0032】○ この実施形態のスクロール型圧縮機で
は、介装部材が円環孔27内においてピン28の外周に
遊嵌したリング29から構成されている。そのため、こ
のリング29の介装の下で、ピン28が円環孔27の内
周面に沿って旋回されて、ピン28の外周面と円環孔2
7の内周面との間に滑り接触の他に転がり接触が生じ
る。従って、簡単な構成の介装部材29にて、ピン28
及び円環孔27の早期摩耗や焼き付きを防止し、自転防
止機構26の耐久性を向上することができる。
【0033】(第2の実施形態)次に、この発明の第2
の実施形態を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心
に説明する。
【0034】さて、この第2の実施形態の自転防止機構
26においは、図4に示すように、介装部材としてのリ
ング29が各円環孔27内において、ピン28の外周に
遊嵌されている。そして、このリング29の外径が円環
孔27の半径よりも大きくなるように形成されている。
【0035】従って、この第2の実施形態においても、
前述した第1の実施形態と同様に、可動スクロール部材
18の公転に伴い、ピン28が円環孔27の内周面に沿
って旋回されるとき、リング29がピン28及び円環孔
27に対して滑り接触及び転がり接触しながら、円環孔
27の内周面に沿って旋回される。このとき、リング2
9が大径に形成されているため、ピン28に対する内周
接触面積及び円環孔27に対する外周接触面積を大きく
確保することができて、自転防止機構26の耐久性を向
上させることができる。
【0036】(第3の実施形態)次に、この発明の第3
の実施形態を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心
に説明する。
【0037】さて、この第3の実施形態の自転防止機構
26においは、図5に示すように、円環孔27の内周に
介装部材としてのベアリング31が嵌着されている。こ
のベアリング31は、アウタレース31aと、インナレ
ース31bと、複数のニードル31cとから構成され、
インナレース31bの内周面においてピン28に接触さ
れている。
【0038】従って、この第3の実施形態においては、
可動スクロール部材18の公転に伴い、ピン28が円環
孔27の内周面に沿って旋回されるとき、ベアリング3
1のインナレース31bがアウタレース31aに対して
相対回転される。これにより、ピン28の外周面と円環
孔27の内周面との間に転がり接触が生じて、ピン28
及び円環孔27の早期摩耗が防止され、自転防止機構2
6の耐久性を向上させることができる。
【0039】(第4の実施形態)次に、この発明の第4
の実施形態を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心
に説明する。
【0040】さて、この第4の実施形態の自転防止機構
26においは、図6に示すように、ピン28の外周に介
装部材としてのベアリング32が嵌着されている。この
ベアリング32は、アウタレース32aと、インナレー
ス32bと、複数のニードル32cとから構成され、ア
ウタレース32aの外周面において円環孔27に接触さ
れている。
【0041】従って、この第4の実施形態においては、
可動スクロール部材18の公転に伴い、ピン28が円環
孔27の内周面に沿って旋回されるとき、ベアリング3
2のアウタレース32aがインナレース32bに対して
相対回転される。これにより、ピン28の外周面と円環
孔27の内周面との間に転がり接触が生じて、ピン28
及び円環孔27の早期摩耗が防止され、自転防止機構2
6の耐久性を向上させることができる。
【0042】(第5の実施形態)次に、この発明の第5
の実施形態を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心
に説明する。
【0043】さて、この第5の実施形態の自転防止機構
26においは、図7に示すように、可動スクロール部材
18の基板18aに、ピン28よりも大径の複数の嵌合
孔33が形成されている。そして、これらの嵌合孔33
内にピン28が、ニードルベアリング34を介して回転
自在に嵌着されている。ニードルベアリング34はアウ
タレース34aと、インナレース34bと、複数のニー
ドル34cとから構成されている。
【0044】従って、この第5の実施形態においては、
可動スクロール部材18の公転に伴い、ピン28が円環
孔27の内周面に沿って旋回されるとき、ピン28がニ
ードルベアリング34を介して自在に回転される。これ
により、ピン28の外周面と円環孔27の内周面との間
に滑り接触及び転がり接触が生じて、ピン28及び円環
孔27の早期摩耗が防止され、自転防止機構26の耐久
性を向上させることができる。
【0045】なお、前記各実施形態は、次のように変更
して具体化することも可能である。・ 前記第1〜第5
の実施形態の自転防止機構26において、円環孔27を
可動スクロール部材18の基板18a側に形成し、ピン
28をフロントハウジング12の内壁側に突設するこ
と。
【0046】・ 前記第1〜第5の実施形態の自転防止
機構26において、円環孔27の形成個数及びピン28
の突設個数を2個、3個あるいは5個以上の適宜個数に
変更すること。
【0047】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1〜請求項5
に記載の発明によれば、自転防止機構の構造が簡単で、
部品点数を減少させることができる。また、自転防止機
構におけるピンの外径を旋回半径に規制されることなく
太くすることができて、そのピンの加工及び組み付けを
容易に行うことができる。さらに、ピンと円環孔との接
触部の摩耗を抑制して自転防止機構の耐久性を向上する
ことできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スクロール型圧縮機の第1の実施形態を示す
断面図。
【図2】 図1の1−1線における断面図。
【図3】 図2の一部を拡大して示す部分断面図。
【図4】 スクロール型圧縮機の第2の実施形態を示す
部分断面図。
【図5】 スクロール型圧縮機の第3の実施形態を示す
部分断面図。
【図6】 スクロール型圧縮機の第4の実施形態を示す
部分断面図。
【図7】 スクロール型圧縮機の第5の実施形態を示す
部分断面図。
【符号の説明】
11…センタハウジングを兼用する固定スクロール部
材、11a…基板、11b…渦巻部、12…フロントハ
ウジング、13…リヤハウジング、14…駆動シャフ
ト、16…偏心軸、18…可動スクロール部材、18a
…基板、18b…渦巻部、20…圧縮室、26…自転防
止機構、27…円環孔、28…ピン、29…第1及び第
2の実施形態の介装部材を構成するリング、31…第3
の実施形態の介装部材を構成するベアリング、32…第
4の実施形態の介装部材を構成するベアリング、33…
第5の実施形態における嵌合孔、34…第5の実施形態
のニードルベアリング。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 清宏 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に、基板及び渦巻部を有す
    る固定スクロール部材と、基板及び渦巻部を有する可動
    スクロール部材とを、それらの渦巻部において互いに噛
    み合わせた状態で配設して、両スクロール部材間に圧縮
    室を形成し、可動スクロール部材を固定スクロール部材
    の軸心の周りで公転させることにより、圧縮室を渦巻部
    の外周側から中心側に移動させて、ガスの圧縮作用を行
    うようにしたスクロール型圧縮機において、 前記可動スクロール部材の自転を防止して公転を許容す
    る機構として、可動スクロール部材の基板とそれに対向
    するハウジングの内壁とのいずれか一方には、複数の円
    環孔を所定間隔おきに形成し、可動スクロール部材の基
    板とハウジングの内壁との他方には、ピンを突設し、各
    ピンと円環孔との間には、それらに対して接触可能な介
    装部材を配設したスクロール型圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記介装部材は円環孔内においてピンの
    外周に遊嵌したリングである請求項1に記載のスクロー
    ル型圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記介装部材は円環孔の内周に嵌着した
    ベアリングである請求項1に記載のスクロール型圧縮
    機。
  4. 【請求項4】 前記介装部材はピンの外周に嵌着したベ
    アリングである請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
  5. 【請求項5】 ハウジング内に、基板及び渦巻部を有す
    る固定スクロール部材と、基板及び渦巻部を有する可動
    スクロール部材とを、それらの渦巻部において互いに噛
    み合わせた状態で配設して、両スクロール部材間に圧縮
    室を形成し、可動スクロール部材を固定スクロール部材
    の軸心の周りで公転させることにより、圧縮室を渦巻部
    の外周側から中心側に移動させて、ガスの圧縮作用を行
    うようにしたスクロール型圧縮機において、 前記可動スクロール部材の自転を防止して公転を許容す
    る機構として、可動スクロール部材の基板とそれに対向
    するハウジングの内壁とのいずれか一方には、複数の円
    環孔を所定間隔おきに形成し、可動スクロール部材の基
    板とハウジングの内壁との他方には、ピンを突設し、各
    ピンと円環孔との間に転がり接触を生じさせるように、
    各ピンを可動スクロール部材の基板またはハウジングの
    内壁上の嵌合孔に対し、ベアリングを介して回転自在に
    嵌着したスクロール型圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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