JPH10219878A - 木造建築物における壁軸組の開口部形成方法及び壁構造 - Google Patents

木造建築物における壁軸組の開口部形成方法及び壁構造

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JPH10219878A
JPH10219878A JP4165597A JP4165597A JPH10219878A JP H10219878 A JPH10219878 A JP H10219878A JP 4165597 A JP4165597 A JP 4165597A JP 4165597 A JP4165597 A JP 4165597A JP H10219878 A JPH10219878 A JP H10219878A
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JP4165597A
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Minoru Endo
稔 遠藤
Kenji Hasegawa
賢司 長谷川
Toshiyuki Konishi
俊行 小西
Takashi Ogino
剛史 荻野
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
Original Assignee
Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 木造軸組工法によって建築される住宅におい
て、窓用開口部の位置や大きさの変更が自由に行え、且
つ壁施工も簡単にしかも能率よく施工し得るようにす
る。 【解決手段】 上下横架材1、2の対向面間にほぞ部材
嵌入孔10、11を横架材の長さ方向に一定間隔毎に設けて
おき、上下に対向する各ほぞ部材嵌入孔10、11のうち、
1対のほぞ部材嵌入孔を残して他のほぞ部材嵌入孔10、
11間をほぞ部材14を介して管柱5により連結し、管柱5
が設けられていない上記上下一対のほぞ部材嵌入孔10、
11に窓上部柱状材6と窓下部柱状材7をほぞ部材14を介
して取付けたのち、これらの窓上下部柱状台6、7にま
ぐさ8と窓台9との中央部をそれぞれ釘着すると共に該
まぐさ8と窓台9の両端を隣接する管柱5、5の対向面
上下部にそれぞれ釘着することにより窓用開口部Bを形
成し、しかるのち、管柱5、5間に張設する壁部材Cを
切断した短尺の壁部材C'を窓用開口部Bの上下方に張設
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は住宅などの木造建築
物において、その壁軸組に窓用開口部を形成する方法と
該窓用開口部を備えた壁軸組の壁構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、木造軸組工法によって住宅の
建築を行う際に、窓用開口部を形成する場合には、図10
〜図12に示すように、胴差、桁などの上側横架材31と土
台、胴差などの下側横架材32との対向面における管柱取
付部分にほぞ孔33を穿設したのち、上下に対向するほぞ
孔33、33に管柱34の上下端面に形成しているほぞ35、35
を差し込むことによって木造軸組体Aを構成し、次い
で、上記管柱取付部分以外の軸組空間部によって設定し
ておいた窓用開口部形成個所における隣接する管柱管柱
34、34の対向面上下部に断面三角形状の切込部36、37を
形成したのち、上側切込部36、36と下側切込部37、37に
それぞれまぐさ38と窓台39の両端部を嵌着し、しかるの
ち、上側横架材31とまぐさ38間及び下側横架材32と窓台
39間に縦部材40を取付けている。
【0003】また、上記窓用開口部を備えた木造軸組体
Aの形成後においては、隣接する管柱34、34間や窓用開
口部の上方における上側横架材31とまぐさ38間、及び窓
用開口部の下方における下側横架材32と窓台39間とに壁
パネルを張りつけたり、断熱材を装填して壁部材41を張
設している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような窓用開口部を備えた木造軸組体Aの形成方法にお
いては、予め、窓用開口部の形成個所を設定しておき、
この個所以外の上下横架材31、32間を長さ方向に一定間
隔毎に管柱34によって連結するものであるから、窓用開
口部の開口幅や位置が異なれば、再度、管柱34やまぐさ
38、窓枠39に対する仕口加工をし直さなければならず、
窓用開口部の仕様変更に柔軟に対応しきれないという問
題点がある。その上、まぐさ38や窓枠39の取付精度や取
付強度は、隣接する管柱34、34の対向側面の仕口の仕上
がり精度に委ねられ、しかも、窓用開口部における隣接
する管柱34、34の対向面や土台、胴差などの上下横架材
31、32にはまぐさ38と窓台39の両端部挿嵌用切込部36、
37や縦部材40のほぞ挿嵌用蟻溝42を切り込み形成してお
かねばならず、その加工に熟練と手間を要するという問
題点があった。
【0005】また、上記木造軸組体Aにおいては、窓用
開口部は上下横架材31、32間を連結する管柱34、34間の
寸法に関係なくその幅寸法を設定しているため、隣接す
る管柱34、34間に張設する壁パネルや断熱材等の壁部材
41をそのまゝ、窓用開口部の上方における上側横架材31
とまぐさ38間、及び窓用開口部の下方における下側横架
材32と窓台39間に対する壁部材として採用することがで
きず、そのため、別々の幅と長さ寸法を有する壁部材41
を準備しておく必要があり、または、施工大きさに合わ
せて現場で切断する必要があった。
【0006】本発明はこのような問題点を全面的に解消
することを目的とするもので、住宅等の木造建築物の軸
組段階において窓用開口部の位置や大きさの変更が自由
に且つ簡単に行え、その上、該開口部の形成も正確にし
かも能率よく行えると共に、管柱間に張設する壁部材を
用いて窓用開口部の上方における上側横架材とまぐさ間
及び窓用開口部の下方における下側横架材と窓台間に対
する壁施工を可能にした木造建築物における壁軸組の開
口部形成方法および壁構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の木造建築物における壁軸組の開口部形成方法
は、胴差、桁などの上側横架材と土台、胴差などの下側
横架材との対向面に長さ方向に所望間隔毎にほぞ部材嵌
入孔を穿設し、これらの上下横架材間における開口部形
成個所を除いた上下に対向する各ほぞ部材嵌入孔間にそ
れぞれ管柱を介在させて各管柱の上下端面に穿設してい
るほぞ部材嵌入孔と上記上下横架材の対向面に穿設して
いるほぞ部材嵌入孔とをほぞ部材の挿嵌によって連結す
ることにより上下横架材と複数本の管柱とを一体に軸組
みし、次いで、上記開口部形成個所における上下横架材
の対向面に穿設しているほぞ部材嵌入孔に上記管柱と横
断面形状が同一寸法を有する所定長さの窓上部柱状材の
上端面と窓下部柱状材の下端面とをそれぞれ当接して窓
上部柱状材の上端面中央部に穿設しているほぞ部材嵌入
孔と上側横架材の下面に穿設しているほぞ部材嵌入孔と
をほぞ部材の挿嵌によって連結する一方、窓下部柱状材
の下端面中央部に穿設しているほぞ部材嵌入孔と下側横
架材の上面に穿設しているほぞ部材部材嵌入孔とをほぞ
部材の挿嵌によって連結し、さらに、まぐさの中間部上
面を窓上部柱状材の下端面に接合して釘着又はビス止め
すると共に該まぐさの両側端面を隣接する管柱の上部対
向側面に突き合わせ状に接合して釘着又はビス止めによ
り固定する一方、窓台の中間部下面を窓下部柱状材の上
端面に接合して釘着又はビス止めすると共に該窓台の両
側端面を隣接する管柱の下部対向側面に突き合わせ状に
接合して釘着又はビス止めにより固定し、この窓台と上
記まぐさ及び隣接する管柱とで開口部を形成することを
特徴とするものである。
【0008】上記方法において、請求項2に係る発明
は、上下横架材の対向面に穿設しているほぞ部材嵌入孔
は、全て横架材の長さ方向に同一間隔毎に設けられてい
て、上下に対向した各ほぞ部材嵌入孔間に連結する管柱
のうち、少なくとも1本、管柱が存在しない個所を設け
ることにより上記開口部形成個所を形成することを特徴
としている。
【0009】請求項3に係る発明は木造建築物における
壁軸組の壁構造であって、胴差、桁などの上側横架材と
土台、胴差などの下側横架材との対向面間に開口部形成
個所を除いて管柱を長さ方向に一定間隔毎に連結するこ
とにより木造軸組体が形成されていると共に、上記開口
部形成個所における上側横架材と下側横架材との対向面
に隣接する管柱から上記管柱間と同一間隔を存して窓上
部柱状材と窓下部柱状材をそれぞれ取付け且つ窓上部柱
状材の下端と窓下部柱状材の上端に両端が隣接する管柱
の対向面に固定したまぐさと窓台とを取付けることによ
って開口部が形成されてあり、上記隣接する管柱間には
壁部材が張設されていると共に上側横架材とまぐさ間お
よび下側横架材と窓台間には上記壁部材と同一幅の短尺
壁部材が張設された構造を有している。
【0010】上記構成の壁構造において、請求項4に係
る発明は、上側横架材とまぐさ間及び下側横架材と窓台
間の少なくとも外側面に構造用耐力面材を張設してなる
構造を有している。
【0011】
【作用および効果】木造建築物の軸組構造における開口
部形成個所に窓用開口部を施工する場合、上側横架材と
窓上部柱状材、及び下側横架材と窓下部柱状材とは互い
にその接合面に設けているほぞ部材嵌入孔にほぞ部材を
挿嵌させることによって連結するものであるから、加工
も簡単で何等の熟練を要することなくこれらの窓上部柱
状材と窓下部柱状材とを自立した状態に取付けることが
できると共に、窓上部柱状材の下端面と窓下部柱状材の
上端面とにまぐさの中間部上面と窓台の中間部下面とを
それぞれ接合して釘着し且つこれらのまぐさと窓台の両
端部を隣接する管柱の対向面に突き合わせ状に接合して
釘着等により固定するものであるから、まぐさと窓台と
を上下柱状材と隣接する管柱とに3点支持状態で強固に
固定させることができると共にその取付精度や強度に殆
どバラツキが生じることなく簡単且つ精度よく窓用開口
部を施工し得るものである。
【0012】また、窓上下部柱状材は管柱と横断面形状
が同一寸法を有する柱材からなるので、管柱を所定長さ
に切断したり、残余の管柱を窓上下部柱状材として用い
ることができ、施工性が向上するものである。
【0013】さらに、請求項2に記載したように、上下
横架材の対向面に穿設しているほぞ部材嵌入孔は、全て
横架材の長さ方向に同一間隔毎に設けられていて、上下
に対向した各ほぞ部材嵌入孔間に連結する管柱のうち、
少なくとも1本、管柱が存在しない個所を設けることに
より上記開口部形成個所を形成するものであるから、所
望の個所に窓用開口部を施工し得るのは勿論、窓幅や位
置が変更になっても土台などの横架材や管柱、窓上下部
柱状材などは変更する必要もなく、その上、上下横架材
の対向する全てのほぞ部材嵌入孔間に管柱を取付けたの
ち、形成すべき窓開口個所の管柱を部分的に切断するこ
とによって、切断した管柱を窓上下部柱状材とした所望
の開口面積を有する窓開口部を形成することもできる。
【0014】また、管柱は上下横架材の長さ方向に一定
間隔毎に設けられていると共に開口部形成個所はその管
柱間の間隔の倍数の幅を有した構造となっているから、
管柱間に張設する壁部材を用いて上側横架材とまぐさ
間、及び下側横架材と窓台間に張設することができ、壁
施工が容易に行えるものである。
【0015】一方、請求項3に記載の木造建築物におけ
る壁軸組の壁構造によれば、開口部形成個所において上
側横架材と下側横架材との対向面に管柱間と同一間隔を
存して窓上部柱状材と窓下部柱状材をそれぞれ取付けて
いるので、上述したように管柱間に張設する壁部材と同
一幅でその長さだけを上側横架材とまぐさ間、及び下側
横架材と窓台間に合わせた寸法に切断してなる壁部材を
用いて壁構造を構成することができ、従って、壁部材の
使用点数が少なくなって施工性を簡易化し且つ経済的で
ある。
【0016】また、請求項4に記載したように、上側横
架材とまぐさ間及び下側横架材と窓台間の少なくとも外
側面に、構造用耐力面材を張設した壁構造とすること
で、耐震性に優れた強固な壁構造を簡単に施工すること
ができるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な実施の形
態を図面について説明すると、図1及び図2は二階建木
造住宅の軸組体Aを示すもので、上下方向に所定高さ間
隔を存して土台と胴差、桁とをそれぞれ上下横架材1〜
3として配設し、上下に対向する横架材1、2間及び
2、3間を窓用開口部形成個所4を除いて該横架材の長
さ方向に一定間隔毎に配設した管柱5、5・・・により
一体に連結してなるものである。
【0018】上記窓用開口部形成個所4は横架材の長さ
方向に一定間隔毎に設ける際に、1本だけ配設しない部
分によって形成され、従って、隣接する管柱5、5間の
上記間隔の倍の幅を有しているものであり、この窓用開
口部形成個所4に面した上下横架材1、2又は2、3の
対向面の中央部に窓上部柱状材6の上端面と窓下部柱状
材7の下端面をそれぞれ連結すると共に窓上部柱状材6
の下端面に両端が窓用開口部形成個所4に面している隣
接する管柱5、5の上部対向面に固定したまぐさ8の中
央部上面を連結、固定する一方、窓下部柱状材7の上端
面に両端が窓用開口部形成個所4に面している上記隣接
する管柱5、5の下部対向面に固定した窓台9の中央部
下面を連結、固定することによって窓用開口部Bを形成
しているものである。
【0019】この窓用開口部Bの形成方法を詳しく説明
すると、まず、上下横架材1、2又は2、3の対向面に
長さ方向に一定間隔毎に図3、図4に示すように、ほぞ
部材嵌入孔10、11をそれぞれ穿設しておく。なお、一階
と二階とにおける窓用開口部Bの形成方法は同じである
ので、以下においては土台を下側横架材1とし、二階胴
差を上側横架材2として一階側のみの窓用開口部Bの形
成方法を述べることにする。勿論、二階側に窓用開口部
Bを形成する際には、二階胴差が下側横架材となり、桁
が上側横架材となる。
【0020】この上下横架材1、2間を連結する上記各
管柱5にはその上下端面の中央部に上下横架材1、2に
穿設している上記ほぞ部材嵌入孔10、11と同一径の一定
深さのほぞ部材嵌入孔12、13が穿設されている。なお、
上下横架材1、2に穿設しているほぞ部材嵌入孔10、11
は横架材の肉厚方向に貫通させておいてもよい。上下横
架材1、2間に各管柱5を組み込むには、上下横架材
1、2における上下に対向する各ほぞ部材嵌入孔10、11
部分にそれぞれ管柱5を介在させて各管柱5の上下端面
に穿設している上記ほぞ部材嵌入孔12、13をほぞパイプ
からなるほぞ部材14を介して上下横架材1、2のほぞ部
材嵌入孔10、11に連結することによって行われる。
【0021】この際、上下横架材1、2と管柱5とのい
ずれか一方のほぞ部材嵌入孔にほぞ部材14の1半部を挿
嵌、固定しておき、下側横架材1のほぞ部材嵌入孔11と
管柱5の下端面に穿設しているほぞ部材嵌入孔13とをほ
ぞ部材14の嵌入、固定により連結して全ての管柱5を立
てたのち、各管柱5の上端面に穿設しているほぞ部材嵌
入孔12に上方から上側横架材2の対向するほぞ部材嵌入
孔10を合わせながらほぞ部材14の嵌入、固定により連結
し、窓用開口部形成個所4以外の上下横架材1、2間に
複数本の管柱5を一定間隔毎に連結してなる軸組体Aを
形成するものである。
【0022】上下横架材1、2や管柱5に穿設している
ほぞ部材嵌入孔に対するほぞ部材14の挿嵌、固定手段と
しては周知のように、ほぞ部材14の上下端部に直径方向
に貫通した係止孔15、16を設けておく一方、上下横架材
1、2や管柱5にはほぞ部材嵌入孔に直交するピン挿入
孔17、18を貫設しておき、ほぞ部材14の一半部と他半部
をそれぞれ対向するほぞ部材嵌入孔に挿嵌させたのち、
上記ピン挿入孔に係止ピン19を差し込んでほぞ部材14の
上下係止孔15、16にそれぞれ挿通させることにより上下
横架材1、2に対して管柱5を抜け止め状態に連結して
いる。
【0023】こうして、軸組体Aを形成したのち、窓用
開口部形成個所4に対する窓用開口部Bの施工を行う。
その施工方法は上述したように窓上下部柱状材6、7と
まぐさ8および窓台9を窓用開口部形成個所4に組み込
むことによって行われるが、窓上下部柱状材6、7とし
てはその断面形状の寸法、即ち、太さが上記管柱5に等
しい柱状材を用いている。実施例では管柱5や窓上下部
柱状材6、7は105mm×105mm 角の角柱材であり、従っ
て、窓上下部柱状材6、7は管柱5を所定の長さ寸法に
切断することによって得ることができる。一方、まぐさ
8と窓台9とは前後面間の幅寸法が上記管柱5や窓上下
部柱状材6、7の厚み寸法と同一で、上下面間の厚みが
薄く(70mm) に形成され、長さは窓用開口部形成個所4
に面した隣接する管柱5、5の対向面間の寸法に略等し
く形成している。
【0024】さらに、窓上部柱状材6の上端面中央部と
窓下部柱状材7の下端面中央部とに上記管柱5の上下端
面に穿設したほぞ部材嵌入孔12、13と同一大きさのほぞ
部材嵌入孔20、21がそれぞれ穿設されている。そして、
まず、窓用開口部形成個所4に面した上下横架材1、2
の対向面に穿設しているほぞ部材嵌入孔10、11と窓上下
部柱状材6、7のほぞ部材嵌入孔20、21とのいずれか一
方にほぞ部材14の一半部を挿嵌、固定しておき、上下横
架材1、2側のほぞ部材嵌入孔10、11の部分に窓上部柱
状材6の上端面と窓下部柱状材7の下端面とを接合する
ことによって同軸線上で対向するほぞ部材嵌入孔10、20
と11、21とをそれぞれほぞ部材14、14を介して連結す
る。
【0025】ほぞ部材嵌入孔に対するほぞ部材14の挿
嵌、固定は上述したように、ほぞ部材14の上下端部に直
径方向に貫通した係止孔15、16を設けておく一方、上下
横架材1、2や窓上下部柱状材6、7にはほぞ部材嵌入
孔20、21に直交するピン挿入孔17、18を貫設しておき、
ほぞ部材14の一半部と他半部をそれぞれ対向するほぞ部
材嵌入孔に挿嵌させたのち、上記ピン挿入孔に係止ピン
19を差し込んでほぞ部材14の上下係止孔15、16にそれぞ
れ挿通させることにより上下横架材1、2に対して窓上
下部柱状材6、7をそれぞれ抜け止め状態に連結してい
る。
【0026】こうして、窓用開口部形成個所4に面した
上下横架材1、2の対向面中央部にそれぞれ窓上下部柱
状材6、7を同一垂直線上に自立状態に接合、連結した
のち、窓用開口部形成個所4に面した隣接する管柱5、
5の上部対向面間にまぐさ8をその前後面が管柱5や窓
上部柱状材6の前後面に面一状態となるように横架状態
に介入させて該まぐさ8の上面中央部を窓上部柱状材6
の下端面に接合させ、該まぐさ8の下面中央部から窓上
部柱状材6の下端面に釘着22すると共に隣接する管柱
5、5の対向面上部に接合した該まぐさ8の両端部をそ
れぞれ管柱5にビス止め又は釘着23、23することによっ
てまぐさ8を取り付ける。
【0027】同様に、管柱5、5の下部対向面間に窓台
9をその前後面が管柱5や窓上部柱状材6の前後面に面
一状態となるように嵌め込んで該窓台9の下面中央部を
窓下部柱状材7の上端面に接合させ、該窓台9の上面中
央部から窓下部柱状材7の上端面に釘着24すると共に隣
接する管柱5、5の対向面下部に接合した該窓台9の両
端部をそれぞれ管柱5にビス止め又は釘着25、25するこ
とによって窓台9を取り付ける。こうして、隣接する管
柱5、5とまぐさ8および窓台9とによって窓開口部B
を形成するものである。
【0028】なお、窓上下部柱状材6、7としては、上
記のように予め短尺に形成した柱状材を用いることな
く、管柱5と同一太さを有しているので、まず、上下横
架材1、2の対向面に一定間隔毎に穿設している全ての
ほぞ部材嵌入孔10、11間に管柱5を軸組しておいたの
ち、窓開口部Bを形成すべき個所の管柱5のみをその長
さ方向の中央部を窓の開口縦幅寸法に相当する長さだけ
切除することにより、上下横架材1、2の対向面に連結
している所定長さの窓上下部柱状材6、7を形成しても
よい。
【0029】また、上記窓開口部形成方法においては、
上下横架材1、2間を連結している複数本の管柱5のう
ち、管柱5が1本分だけ設けられていない部分を隣接す
る管柱5、5間の間隔の2倍の幅を有する窓用開口部形
成個所4に形成しているが、上記軸組体Aにおいて、図
5に示すように管柱5が2本分設けられていない部分
を、上記一定間隔を存した隣接する管柱5、5間の2倍
の幅を有する窓用開口部形成個所4Aとし、この窓用開口
部形成個所4Aに窓開口部Bを施工してもよい。
【0030】この場合、該窓用開口部形成個所4Aに面し
た上下横架材1、2の対向面には、管柱5の上下端を連
結しているほぞ部材嵌入孔10、11以外のほぞ部材嵌入孔
10、11が2個宛、管柱5、5間の間隔を存してそれぞれ
設けられてあり、上側横架材1のほぞ部材嵌入孔10、10
には窓上部柱状材6、6の上端面に設けているほぞ部材
嵌入孔20をほぞ部材14を介して上記と同様にしてそれぞ
れ連結すると共に下側横架材1のほぞ部材嵌入孔11、11
には窓下部柱状材7、7の下端面に設けているほぞ部材
嵌入孔21をほぞ部材14を介して上記と同様にしてそれぞ
れ連結する。
【0031】さらに窓用開口部形成個所4Aに面した隣接
する管柱5、5の上下部対向面間に窓用開口部形成個所
4Aの幅に等しい長さを有するまぐさ8と窓台9とをそれ
ぞれ嵌め込み、まぐさ8の上面両側部を窓上部柱状材
6、6の下端面に当接させて釘着22すると共に両端部を
管柱5、5にビス止め又は釘着23、23してまぐさ8を取
付ける一方、窓台9の下面両側部を窓下部柱状材7、7
の上端面に当接させて釘着24すると共に両端部を管柱
5、5にビス止め又は釘着25、25することによって窓台
9を取り付ける。こうして、隣接する管柱5、5とまぐ
さ8および窓台9とによって窓開口部Bを形成するもの
である。
【0032】次に、上記のように構成された木造軸組体
Aに壁施工するには、壁部材Cとして、幅が横架材1、
2に穿設されている隣接するほぞ部材嵌入孔間の間隔に
等しく且つ長さが上下横架材1、2間の寸法に等しい縦
長長方形状の壁パネルC1の裏面に、図6に示すように上
下横架材1、2と隣接する管柱5、5とで囲まれた空間
部の形状に等しい一定厚みの断熱材C2を固着してなる板
状壁部材を用いる。この壁部材Cの断熱材C2を上下横架
材1、2と隣接する管柱5、5間とで囲まれた各空間部
に順次嵌め込んで該断熱材C2の四方端面から突設してい
る壁パネルC1の四方周辺耳部を上下横架材1、2と管柱
5、5の表面に当接させて釘着26することにより張設す
る(図7参照)。
【0033】一方、開口部Bの上下方における上側横架
材1とまぐさ8との間の軸組部及び下側横架材2と窓台
9との間の軸組部に対する壁施工は、管柱5と窓上下部
柱状材6、7を取付けている左右の連結用ほぞ部材嵌入
孔間の間隔が隣接する管柱5、5を取付けているほぞ部
材嵌入孔間の間隔に等しいので、上記壁部材Cを用いて
該壁部材Cを上側横架材1とまぐさ8間、及び下側横架
材2と窓台9間の長さ寸法となるようにそれぞれ切断
し、この短尺壁部材C'を図7に示すように上側横架材1
とまぐさ8間における左右に隣接する管柱5と窓上部柱
状材6間に並設状態に張設している。同様に該短尺壁部
材C'を下側横架材2と窓台9間における左右に隣接する
管柱5と窓下部柱状材7間に並設状態に張設している。
【0034】開口部Bの幅が広く形成された図5に示す
軸組体Aにおいては、図8に示すように、壁部材Cを上
側横架材1とまぐさ8間、及び下側横架材2と窓台9間
の長さ寸法となるように切断してなる短尺壁部材C'を上
記のように上側横架材1とまぐさ8間における左右に隣
接する管柱5と窓上部柱状材6間に張設して釘着すると
共に下側横架材2と窓台9間における左右に隣接する管
柱5と窓下部柱状材7間に張設し、さらに、隣接する窓
上部柱状材6、6間と窓下部柱状材7、7間にも該短尺
壁部材C'を張設している。壁部材Cや短尺壁部材C'の固
定は、釘打ち或いは貼着することによって行われる。
【0035】なお、壁部材C、C'としては上記のように
壁パネルC1の裏面に断熱材C2を貼着してなるもの以外
に、壁板や板状断熱材を用いてもよい。また、開口部B
の上下方における上側横架材1とまぐさ8との間の軸組
部及び下側横架材2と窓台9との間の軸組部に対して
は、上記短尺壁部材C'に替えて図9に示すように構造用
耐力面材を張設して釘着しておいてもよい。このような
構造用耐力面材としては、構造用合板、パーティクルボ
ード、ハードボード、硬質セメント板、石こうボード、
火山性ガラス質積層板、ラスシートなどがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】木造軸組体の斜視図、
【図2】その簡略正面図、
【図3】ほぞ部材による連結手段を示す一部省略簡略斜
視図、
【図4】窓開口部を設けた木造軸組体の簡略正面図、
【図5】広幅の窓開口部を設けた木造軸組体の簡略正面
図、
【図6】張設する壁部材の一部を裏面側からみた斜視
図、
【図7】図4における木造軸組体に壁部材を張設した状
態の簡略正面図、
【図8】図5における木造軸組体に壁部材を張設した状
態の簡略正面図、
【図9】壁部材としての構造用耐力面材の一部を裏面側
からみた斜視図、
【図10】従来例を示す簡略斜視図、
【図11】その簡略正面図、
【図12】壁部材を張設した状態の簡略正面図。
【符号の説明】
1 下側横架材 2 上側横架材 4 窓用開口部形成個所 5 管柱 6 窓上部柱状材 7 窓下部柱状材 8 まぐさ 9 窓台 10〜13 ほぞ部材嵌入孔 14 ほぞ部材 B 窓用開口部 C、C' 壁部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/56 622 E04B 2/56 622C 622H 631 631B 631C 631H 642 642Z 651 651A 651K 651L 651P 651Q 651R 651V 651W 652 652H 652L E06B 1/00 E06B 1/00 (72)発明者 荻野 剛史 大阪市北区中之島2ー3ー18 大建工業株 式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 胴差、桁などの上側横架材と土台、胴差
    などの下側横架材との対向面に長さ方向に所望間隔毎に
    ほぞ部材嵌入孔を穿設し、これらの上下横架材間におけ
    る開口部形成個所を除いた上下に対向する各ほぞ部材嵌
    入孔間にそれぞれ管柱を介在させて各管柱の上下端面に
    穿設しているほぞ部材嵌入孔と上記上下横架材の対向面
    に穿設しているほぞ部材嵌入孔とをほぞ部材の挿嵌によ
    って連結することにより上下横架材と複数本の管柱とを
    一体に軸組みし、次いで、上記開口部形成個所における
    上下横架材の対向面に穿設しているほぞ部材嵌入孔に上
    記管柱と横断面形状が同一寸法を有する所定長さの窓上
    部柱状材の上端面と窓下部柱状材の下端面とをそれぞれ
    当接して窓上部柱状材の上端面中央部に穿設しているほ
    ぞ部材嵌入孔と上側横架材の下面に穿設しているほぞ部
    材嵌入孔とをほぞ部材の挿嵌によって連結する一方、窓
    下部柱状材の下端面中央部に穿設しているほぞ部材嵌入
    孔と下側横架材の上面に穿設しているほぞ部材部材嵌入
    孔とをほぞ部材の挿嵌によって連結し、さらに、まぐさ
    の中間部上面を窓上部柱状材の下端面に接合して釘着又
    はビス止めすると共に該まぐさの両側端面を隣接する管
    柱の上部対向側面に突き合わせ状に接合して釘着又はビ
    ス止めにより固定する一方、窓台の中間部下面を窓下部
    柱状材の上端面に接合して釘着又はビス止めすると共に
    該窓台の両側端面を隣接する管柱の下部対向側面に突き
    合わせ状に接合して釘着又はビス止めにより固定し、こ
    の窓台と上記まぐさ及び隣接する管柱とで開口部を形成
    することを特徴とする木造建築物における壁軸組の開口
    部形成方法。
  2. 【請求項2】 上下横架材の対向面に穿設しているほぞ
    部材嵌入孔は、全て横架材の長さ方向に同一間隔毎に設
    けられていて、上下に対向した各ほぞ部材嵌入孔間に連
    結する管柱のうち、少なくとも1本、管柱が存在しない
    個所を設けることにより上記開口部形成個所を形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の木造建築物における壁
    軸組の開口部形成方法。
  3. 【請求項3】 胴差、桁などの上側横架材と土台、胴差
    などの下側横架材との対向面間に開口部形成個所を除い
    て管柱を長さ方向に一定間隔毎に連結することにより木
    造軸組体が形成されていると共に、上記開口部形成個所
    における上側横架材と下側横架材との対向面に隣接する
    管柱から上記管柱間と同一間隔を存して窓上部柱状材と
    窓下部柱状材をそれぞれ取付け且つ窓上部柱状材の下端
    と窓下部柱状材の上端に両端が隣接する管柱の対向面に
    固定したまぐさと窓台とを取付けることによって開口部
    が形成されてあり、上記隣接する管柱間には壁部材が張
    設されていると共に上側横架材とまぐさ間および下側横
    架材と窓台間には上記壁部材と同一幅の短尺壁部材が張
    設されていることを特徴とする木造建築物における壁軸
    組の壁構造。
  4. 【請求項4】 上側横架材とまぐさ間及び下側横架材と
    窓台間の少なくとも外側面に、構造用耐力面材を張設し
    ていることを特徴とする請求項3記載の木造建築物にお
    ける壁軸組の壁構造。
JP4165597A 1997-02-10 1997-02-10 木造建築物における壁軸組の開口部形成方法及び壁構造 Pending JPH10219878A (ja)

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