JPH10217860A - カードホルダ機能付コインケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、コインケースおよびカードホルダ
としての両機能を同時に満足させ、カードを円滑に出し
入れでき、かつカードを確実に保持することが可能なカ
ードホルダ機能付コインケースを提供することにある。 【解決手段】 本発明のカードホルダ機能付コインケー
ス３は、一体成形されたコインケース本体５の下部にコ
インケース部１２を設けるとともに、コインケース本体
５の上部に位置し、コインケース部１２の奥壁１２ａよ
りも前方側に延出させて形成したカードホルダ部１４を
一体的に設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、特に四輪自動車の
インストルメントパネルに取付けられるカードホルダ機
能付コインケースに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、四輪自動車のインストルメン
トパネルなどには、走行中等に小銭が必要となる場合に
備えて、図６および図７に示すようなコインケース５１
が取付けられている。このコインケース５１は、コイン
を収納するために設けられるものであるから、コインを
出し入れするのに便利な形状に形成されていることが望
まれる。ところで、高速道路を走行したり、駐車場に駐
車する場合には、通行券や駐車券のようなカード（チケ
ット）を受け取り、料金支払時にカードを渡す必要があ
るため、カード５２を無くしたりしないようにすべく、
これを入れる小物入れが必要となり、コインケース５１
をカードホルダとしても使用することがある。そこで、
従来のコインケース５１は、カード５２も収納できるよ
うに奥行きのあるボックス状に形成されており、コイン
ケース５１内の底面５１ａには、カード５２を挟持する
左右一対の保持部材５３が取付けられ、これら底面５１
ａと保持部材５３との間にカード５２を挿入して保持す
るようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のコインケース５１では、図７に示す如く、これ
をカードホルダとして使用した場合、底面５１ａにはカ
ード５２および保持部材５３が存在するとともに、ケー
ス自体の奥行きが深く形成されているので、コインの出
し入れが面倒であり、同時にコインケースとしての機能
を満足させることは難しく、不便であった。

【０００４】本発明はこのような実状に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、コインケースおよびカード
ホルダとしての両機能を同時に満足させ、カードを円滑
に出し入れでき、かつカードを確実に保持することが可
能なカードホルダ機能付コインケースを提供することに
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記従来技術の有する課
題を解決するために、請求項１の本発明においては、一
体成形されたコインケース本体の下部にコインケース部
を設けるとともに、上記コインケース本体の上部に位置
し、上記コインケース部の奥壁よりも前方側に延出させ
て形成したカードホルダ部を一体的に設けている。

【０００６】請求項２の本発明においては、請求項１の
コインケース部の上部にカードを挿入する際の案内とな
るガイド部を設ける一方、請求項１のカードホルダ部
を、後端部が下方へ曲げられた弾力性を有するクリップ
形状に一体的に形成している。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。

【０００８】図１〜図５は、本発明に係るカードホルダ
機能付コインケースの実施の形態を示している。図にお
いて、１は四輪自動車の室内側車体に組付けられるイン
ストルメントパネル、２はインストルメントパネル１の
空調用吹出口等の箇所に装着されるセンタガーニッシュ
であり、インストルメントパネル１の左右方向の中央上
部にはカードホルダ機能付コインケース３が取付けられ
ている。なお、センタガーニッシュ２の上部には、カー
ドホルダ機能付コインケース３の設置箇所と対応して開
口部４が設けられている。

【０００９】上記カードホルダ機能付コインケース３
は、図２に示す如く、樹脂一体成形品のコインケース本
体５を備えており、このコインケース本体５はコイン６
やカード７などを入れるため、室内側に位置する後面が
開口したボックス状に形成されている。また、コインケ
ース本体５の開口周縁には、外方へ張り出したフランジ
部５ａが形成されており、このフランジ部５ａの背面
（前面）側には車体前方へ向かって延びる係止爪８，９
がコインケース本体５の左右両側面５ｂとほぼ平行に設
けられている。このため、インストルメントパネル１の
コインケース取付箇所には、図３〜図５に示すように、
嵌め込んだ係止爪８，９と係合する嵌合穴１０が穿設さ
れている。この嵌合穴１０の周縁部には、水平断面クラ
ンク状に形成された段部１１が設けられており、当該段
部１１にコインケース本体５のフランジ部５ａの先端部
分と係止爪８，９がそれぞれ引っ掛かるように構成され
ている。したがって、カードホルダ機能付コインケース
３は、左右一対の係止爪８，９を嵌合穴１０に嵌入して
段部１１と係合させることにより、インストルメントパ
ネル１に固定されるようになっている。

【００１０】そして、上記コインケース本体５内の下部
には、コイン６を入れるコインケース部１２が設けられ
ている。このコインケース部１２は、車体前方側の奥壁
１２ａがコインケース本体５の開口部分より浅い位置に
形成されており、コイン６の出し入れが容易な構造とな
っている。また、コインケース部１２の上部には、カー
ド７を挿入する際の案内となるガイド部１３が設けられ
ている。このため、ガイド部１３は、奥壁１２ａよりコ
インケース部１２側（室内側）へ向かって所定の長さ突
出しており、その上面はカード７の挿入動作が円滑に行
えるよう平坦に形成されている。

【００１１】一方、上記コインケース本体５内の上部に
位置する天井面付近には、カード７を収納保持するカー
ドホルダ部１４が一体的に設けられている。このカード
ホルダ部１４は、天井部分をコインケース部１２の奥壁
１２ａよりも前方側に延出させ、下面側へ折り返すこと
によって一体成形されており、コインケース部１２の上
面とコインケース本体５の天井面との間にはカード７を
入れる隙間が設けられている。カードホルダ部１４の長
さは、収納したカード７の後端がセンタガーニッシュ２
よりも室内側に突出しない大きさに形成されている。し
かも、カードホルダ部１４は、室内側に位置する後端部
１４ａが斜め下方へ曲げられた弾力性を有するクリップ
形状に一体的に形成されており、押込む際にカード７の
先端が後端部１４ａに当たらず、かつその弾力性によっ
てカードホルダ部１４に入れたカード７が簡単に抜けな
いようになっている。

【００１２】このようなカードホルダ機能付コインケー
ス３にコイン６を収納するには、図３に示す如く、コイ
ンケース本体５のコインケース部１２にコイン６を入
れ、重ねるなどして置く。コインケース部１２内に置か
れたコイン６は、奥壁１２ａの存在によって開口部より
比較的浅い位置にあるため、必要な時にコインケース３
から取出し易くなっている。また、カードホルダ機能付
コインケース３にカード７を収納するには、図３に示す
如く、コインケース本体５のカードホルダ部１４にカー
ド７を挿入し、車体前方へ向かって押込む。すると、こ
のカード７は、ガイド部１３に案内されながらカードホ
ルダ部１４の奥側に配置される。カードホルダ部１４内
に保持されたカード７は、弾力性を有するクリップ形状
のカードホルダ部１４によってしっかりと固定されてい
る。

【００１３】本発明の実施の形態に係るカードホルダ機
能付コインケース３においては、コインケース本体５の
下部にコインケース部１２が設けられ、このコインケー
ス部１２の上部にカードホルダ部１４が設けられてお
り、コインケース部１２の奥壁１２ａがコインケース本
体５の開口部より比較的浅い位置に形成されているとと
もに、カードホルダ部１４が当該奥壁１２ａよりも車体
前方側へ延出して形成されているため、コイン６および
カード７の出し入れが容易に行え、コインケースおよび
カードホルダの機能を同時に満足させることが可能とな
る。また、クリップ形状のカードホルダ部１４およびガ
イド部１３が一体成形されているため、部品点数を削減
できる上、カードホルダ部１４に対してカード７の固定
に寄与する弾力性を付与することができる。しかも、カ
ードホルダ部１４が弾力性を有するクリップ形状に形成
されているため、収納したカード７を確実に保持でき、
自動車走行中にカード７がカードホルダ部１４から落下
するのを防ぐことができる。

【００１４】以上、本発明の実施の形態につき述べた
が、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではな
く、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変
更が可能である。

【００１５】例えば、既述の実施の形態では、カードホ
ルダ機能付コインケース３をセンタガーニッシュ２が装
着されたインストルメントパネル１に取付けているが、
メータクラスタなどが設置された他の箇所の付近のイン
ストルメントパネル１に取付けてもよい。

【００１６】

【発明の効果】上述の如く、本発明に係るカードホルダ
機能付コインケースは、一体成形されたコインケース本
体の下部にコインケース部を設けるとともに、上記コイ
ンケース本体の上部に位置し、上記コインケース部の奥
壁よりも前方側に延出させて形成したカードホルダ部を
一体的に設けているので、コインケースおよびカードホ
ルダとしての両機能を同時に満足させ、商品価値を向上
させることができる。しかも、本発明のカードホルダ機
能付コインケースでは、カードホルダ部を一体成形とし
ているため、従来に比べて部品点数を削減でき、コスト
ダウンを図ることができる。

【００１７】また、本発明のカードホルダ機能付コイン
ケースは、上記コインケース部の上部にカードを挿入す
る際の案内となるガイド部を設ける一方、上記カードホ
ルダ部を、後端部が下方へ曲げられた弾力性を有するク
リップ形状に一体的に形成することにより、カードの出
し入れを円滑に行うことができ、カードを奥まで容易に
押込めるとともに、カードを確実に保持することがで
き、より一層便利に使用することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係るカードホルダ機能付
コインケースが取付けられたインストルメントパネルを
示す斜視図である。

【図２】本発明の実施の形態に係るカードホルダ機能付
コインケースを示す斜視図である。

【図３】上記カードホルダ機能付コインケースをインス
トルメントパネルに取付けた状態の図２におけるＡ−Ａ
線断面図である。

【図４】図１におけるＢ−Ｂ線断面図である。

【図５】図４におけるＣ部を拡大して示す断面図であ
る。

【図６】従来のコインケースを示す斜視図である。

【図７】図６におけるＤ−Ｄ線断面図である。

【符号の説明】

１ インストルメントパネル ３ カードホルダ機能付コインケース ５ コインケース本体 ６ コイン ７ カード ８，９ 係止爪 １０ 嵌合穴 １１ 段部 １２ コインケース部 １３ ガイド部 １４ カードホルダ部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一体成形されたコインケース本体の下部
   にコインケース部を設けるとともに、上記コインケース
   本体の上部に位置し、上記コインケース部の奥壁よりも
   前方側に延出させて形成したカードホルダ部を一体的に
   設けたことを特徴とするカードホルダ機能付コインケー
   ス。
2. 【請求項２】 上記コインケース部の上部にカードを挿
   入する際の案内となるガイド部を設ける一方、上記カー
   ドホルダ部を、後端部が下方へ曲げられた弾力性を有す
   るクリップ形状に一体的に形成したことを特徴とする請
   求項１に記載のカードホルダ機能付コインケース。