JP3672839B2 - 自動車のグローブボックス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のインストルメントパネルに設けられるグローブボックスに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、携帯用のティッシュペーパ(以下、ポケットティッシュという)を車室内の所定の場所に保持しておくものとして、例えば、登録実用新案公報第3007837号に開示されるように、ドアガラスに取り付けられる小物保持具が知られている。この小物保持具は、車体上下方向に延びる矩形板状に形成されたポケットティッシュの保持部と、その上部に固定され該保持部をドアガラスに対して着脱自在とする吸盤とを備えている。前記ポケットティッシュは保持部のドアガラス側に保持されていて、該保持部にはティッシュペーパを抜き取るための抜取穴が形成されている。
【0003】
そして、このものでは、前記保持部をドアガラスに固定することによってポケットティッシュを車室内の所定の場所に保持することができ、この状態で、該保持部の抜取穴からティッシュペーパを抜き取って使用することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来例では、小物保持具を別途備えるために、その分、コスト高となるのみならず、該小物保持具をドアガラスに装着しなければならないため、その装着動作が煩雑であるとともに、該小物保持具はティッシュペーパを使用するときか使用しないときかに拘わらず、常に車室内に置いておくことになるため、その分、該車室内のスペースが狭くなるという問題があった。
【0005】
また、一般的に、自動車のインストルメントパネルにはグローブボックスが配設され、車室内に臨んで開口する開口部と、この開口部を開閉するリッドとが設けられており、このリッドの表面は前記インストルメントパネルの表面と連続する意匠面を構成する一方、裏面は単にインストルメントパネルの開口部を閉塞するのみである。
【0006】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インストルメントパネルの開口部を開閉するリッドに着目し、該リッドにポケットティッシュを保持して、該保持具のコスト低減を図るとともに車室内のスペースが狭くなることを防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の解決手段では、リッドの裏面側にポケットティッシュを保持するホルダを設けた。
【0008】
具体的には、請求項1の発明では、インストルメントパネルに開口する開口部と、この開口部を開閉するリッドとを備えた自動車のグローブボックスを前提とし、該リッドは、該リッドの表面側及び裏面側をそれぞれ構成するアウタパネル及びインナパネルからなるとともに、該アウタパネル及びインナパネルの間に中空部が設けられ、前記インナパネルには、ポケットティッシュ収納部を前記中空部の一部に形成する収納凹部が設けられ、前記ポケットティッシュ収納部に収納されたポケットティッシュを保持するホルダが該ポケットティッシュ収納部の車体左右方向中間部を前記ポケットティッシュ収納部の上縁から下縁に亘って覆うようにインナパネルに一体成形されるとともに前記ホルダの上下方向中間壁部が前記アウタパネルから離れるように形成され、前記収納凹部の車体左右方向の壁部が、前記インナパネルからアウタパネル側へ延出するとともに、アウタパネル側へ行くほどポケットティッシュ収納部の内方に位置するように傾斜して形成され、前記中間壁部には、前記ポケットティッシュ収納部に収納されたポケットティッシュからティッシュペーパを抜き取るためのティッシュペーパ抜取穴が形成され、前記収納凹部の車体左右方向の一縁部と、前記ホルダの車体左右方向の一縁部との間に、ポケットティッシュを前記ポケットティッシュ収納部に挿入する挿入孔が形成されている構成とする。
【0009】
この構成によれば、インストルメントパネルに設けられているグローブボックスのリッドの裏面側にホルダによってポケットティッシュが保持され、該リッドの閉状態ではポケットティッシュがインストルメントパネルの内方に収納される一方、開状態では容易にティッシュペーパを抜き取ることができるようになる。つまり、グローブボックスのリッドをポケットティッシュの保持に利用することによって、ポケットティッシュの使用が容易になるとともに、使用しないときには車室内のスペースが狭くなることを防止できる。また、ポケットティッシュを保持する保持具を別途設ける必要がなく、コストが低減できる。
【0010】
また、リッドをアウタパネルとインナパネルとからなるものとして、両パネルの間の中空部をポケットティッシュ収納部として有効利用することにより、リッド裏面側にポケットティッシュを保持するようにしても、グローブボックスの収納空間が狭くなることを抑制できる。
【0011】
また、ポケットティッシュを収納部へ収納するときに、インナパネルの挿入孔から挿入して、容易に収納することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は本発明に係るインストルメントパネル1を示す斜視図であり、このインストルメントパネル1は、上側約半分を構成するアッパパネル2と下側の残りの部分を構成するロアパネル3とからなり、図の左側の部分が車体の左側、図の右側の部分が車体の右側にそれぞれ位置するように、車室の前端側に配設されるものである。
【0014】
前記インストルメントパネル1のロアパネル3における左側の部分には、該ロアパネル3の上縁部から下縁部に亘って開口部5が形成されていて、この開口部5の内方に、物品を収納するグローブボックス4が配設されている。該グローブボックス4は車室に臨むように矩形状の開口部が形成された箱状のグローブボックス本体部6を備えており、このグローブボックス本体部6は全体が樹脂材料からなる一体成形品とされている。図2に示すように、このグローブボックス本体部6の上壁部6aの後縁には、車幅方向に並んで3つの取付孔8,8,8が形成されており、この取付孔8,8,8にそれぞれ図示しないファスナーを挿入して、該グローブボックス本体部6を前記インストルメントパネル1に取り付けるようになっている。このようにしてインストルメントパネル1に取り付けられたグローブボックス本体部6は、該グローブボックス本体部6の開口部下縁において支持されるリッド9と共にグローブボックス4を構成し、該リッド9によってインストルメントパネル1の開口部5が開閉されるようになる。
【0015】
前記グローブボックス本体部6は、左側約半分が右側に比べて前側に深くなるようにその前壁部6bに段部が形成されている。すなわち、該前壁部6bの左側の部分がグローブボックス本体部6の前端に位置付けられていて、この左側前壁部6cは、その右縁部から後方へ向かってグローブボックス本体部6の前後方向略中央部分に達するまで延びる縦壁部6dと連続し、さらにこの縦壁部6dは、その後縁部からグローブボックス本体部6の右側壁部6eまで延びる右側前壁部6fと連続している。
【0016】
また、前記グローブボックス本体部6の後端における開口部の全周縁部には、外方へ延出するフランジ部10が形成されていて、左側のフランジ部10aにおける上下方向の略中央部には、後述するが、前記リッド9から円弧状をなして延びるアーム11が挿入される貫通孔12が形成されている。また、下側フランジ部10bの左右方向両側には、それぞれグローブボックス本体部6の下壁部6gの後縁部分に亘る切欠部13,13が形成されている。そして、この切欠部13,13内にそれぞれ左右方向に延びる一対の支軸14,14が配設されていて、該支軸14,14が前記リッド9の下端部を回動自在に支持している。
【0017】
前記リッド9は、それぞれ樹脂材料を用いて成形したアウタパネル20とインナパネル21とからなり、前記インストルメントパネル1の開口部5を閉じた状態で、該アウタパネル20はリッド9の車室側に位置してその表面がインストルメントパネル1の表面と連続する一方、インナパネル21は該アウタパネル20の裏側に固定されてリッド9の裏面を構成している。
【0018】
前記アウタパネル20は、板状の一体成形品とされ、その全周縁部に亘ってインナパネル21側へ延出する周壁部22が形成されている。また、アウタパネル20の左側における周壁部22の上下方向略中央部分に連なるように突出する矩形の台部23が形成され、この台部23から前記したグローブボックス本体部6の貫通孔12へ挿入されるアーム11が一体に延びている。
【0019】
このアーム11は、リッド9の開閉に伴って貫通孔12内をその貫通方向に移動するように前記支軸14を中心とした円弧状に形成されていて、該アーム11の先端部には、リッド9が開放位置となったときに貫通孔12と係合してリッド9のそれ以上の開放側への回動を規制するストッパ25が設けられている。このストッパ25は、リッド9の閉じる方向に頂点部26を有し、反対にリッドの開く方向に底辺部27を有するとともに、内部に空間部25aが形成された三角形の枠状とされている。このストッパ25の底辺部27の長さが、前記貫通孔12の長手方向の内寸よりも長く形成されていて、該底辺部27の外端側が貫通孔12の周縁裏面部に係合することでリッド9が開状態で保持される。
【0020】
一方、前記リッド9のインナパネル21は、図3に示すように、前記アウタパネル20の周壁部22の内側に嵌合するように板状に形成され、前記アウタパネル20の台部23に対応する位置に該台部23と嵌合する形状を有する切欠部30が形成されている。さらに、図示しないが、該インナパネル21のアウタパネル20側の面には上下及び左右方向にそれぞれ複数延びるリブが突設され、それらのリブの先端部分にはアウタパネル20側へ突出する凸片が形成されており、振動用着機を用いてこの凸片をアウタパネル20に溶着することによってアウタパネル20とインナパネル21とを一体化している。このようにアウタパネル20とインナパネル21とはリブの高さ分だけ離間していて、両パネル20,21の間には部分的に中空部31(図4にのみ示す)が形成されている。
【0021】
また、前記インナパネル21の下端部においてグローブボックス本体部6の前記一対の支軸14,14に対応する部位には、それぞれ軸受部33,33が一体に設けられていて、この軸受部33,33によってリッド9が支持されている。該軸受部33,33は、下方に開放する開放部を有する大略C字状とされ、その開放部の内寸は前記支軸14の外径よりも小さくされている。
【0022】
また、前記インナパネル21の右側には、リッド9を閉じた状態で前記グローブボックス本体部6内に格納されるように、上部から下部に亘って前方へ膨出するリッド側ボックス部35が形成されている。このリッド側ボックス部35は、図4に示すように、リッド9の閉状態のときに、左右方向から見て、インナパネル21側に底辺部が、前端に頂点部がそれぞれ位置するような三角形状の断面を有するとともに、上下方向から見て、上部から下部に亘って略矩形状の断面を有している。
【0023】
前記リッド側ボックス部35は、インナパネル21側及び上側にそれぞれ矩形状の開口部36,37が形成されていて、その境界部分はインナパネル21の上縁部分によって区切られている。該インナパネル側開口部36はアウタパネル20とインナパネル21とを前記の如く一体とした状態で該アウタパネル20によって閉塞されるように位置付けられており、このことで、前記リッド側ボックス部35は、上側のみに開口する箱状のものとなり、該上側開口部37から小物の収納物品をリッド側ボックス部35に出し入れする。
【0024】
また、前記リッド側ボックス部35の上部には、図示しないが、このリッド9を閉じた状態でインストルメントパネル1側に設けられたストライカーと係合して、該リッド9を閉状態とするロック機構が配設されている。このロック機構配設部38は、リッド側ボックス部35のインナパネル側開口部36と上側開口部37との境界部分から下方に矩形状に突出する箱状に形成され、この内部に前記ロック機構が取り付けられている。さらに、前記アウタパネル20におけるインナパネル21のロック機構配設部38に対応する部分には、前記ロック機構配設部38と連通する開口部39が形成されていて、車室側から前記ロック機構の操作が行えるようになっている。
【0025】
また、図2及び図3に示すように、前記リッド側ボックス部35の右側壁部35aにおける前端近傍には、前記アーム11のストッパ25と共にリッド9の開放位置を設定するために、該右側壁部35aの外面から外方に突出する円形状の突出部40が形成されている。一方、グローブボックス本体部6の右側壁部6eには、リッド9の支軸14周りの回動に伴う前記リッド側ボックス部35の突出部40の回動軌跡に沿うように長く延びる円弧状のスリット41が形成されていて、このスリット41に前記突出部40が挿入されるようになっている。このスリット41の後端縁は、リッド9が前記アーム11のストッパ25によって開放位置に保持されるときにリッド側ボックス部35の突出部40が係合するように形成されており、該突出部40の係合により、前記アーム11のストッパ25と同様にリッド9が開放位置にあるときにそれ以上の開放側への回動が規制される。
【0026】
次に、本発明の特徴である前記リッド9の左側の部分における前記アウタパネル20及びインナパネル21の間の中空部31に設けられたポケットティッシュ収納部50について、図2〜図4に基づいて説明する。尚、図4は図3におけるA−A線断面図である。
【0027】
前記ポケットティッシュ収納部50は、全体としてリッド9の上側に偏位して位置付けられていて、この部分に対応するインナパネル21には、左右方向に長い矩形の収納凹部51が形成されている。この収納凹部51は、その全周部がインナパネル21からアウタパネル20側へ延出する周壁52とされていて、その内方が前記ポケットティッシュ収納部50とされている。また、該周壁52のうち下側の壁部52aはインナパネル21に対して略垂直に延びるように形成される一方、上側壁部52bは先端側ほど若干、前記ポケットティッシュ収納部50の内方に位置するように緩く傾斜している。さらに、車室側から見て、左側及び右側の壁部52c,52dは、上側壁部52bと同様にそれぞれ先端側ほど前記ポケットティッシュ収納部50の内方に位置するように傾斜している。
【0028】
そして、これら上下及び左右の各壁部52a,52b,52c,52dからなる周壁52の先端縁は、アウタパネル20の裏面に当接していて、ポケットティッシュ収納部50の上下及び左右の各側部は前記周壁52によって前記中空部31内に区画されている。
【0029】
また、前記のようにリッド9の裏側に形成されたポケットティッシュ収納部50の左右方向の中間部がその上縁から下縁に亘って覆われるようにホルダ60が設けられている。このホルダ60は、前記インナパネル21と一体に大略矩形の板状に成形されていて、その左右両縁部は前記インナパネル21の収納凹部51の左右両縁部からそれぞれ該収納凹部51の内方へ離間して位置付けられている。一方、該ホルダ60の上下両縁部は、前記収納凹部51の上下両縁部からそれぞれ外方へ離間して位置付けられている。
【0030】
また、前記ホルダ60は、図4に示すように、その上縁部から下側へ向かうほどアウタパネル20から離れるように傾斜して前記収納凹部51の上縁近傍に対応する位置まで延びる上側傾斜部61と、この上側傾斜部61の下縁からアウタパネル20と略平行に前記収納凹部51の下縁近傍に対応する位置まで延びる中間壁部62と、この中間壁部62の下縁から下側へ向かうほどアウタパネル20に接近するように傾斜して延びる下側傾斜部63とからなる。このホルダ60の中間壁部62には、前記ポケットティッシュ収納部50に収納されたポケットティッシュPからティッシュペーパTを抜き取るためのティッシュペーパ抜取穴64が開口されている。このティッシュペーパ抜取穴64は、前記中間壁部62の上縁近傍から下縁近傍に亘るように上下方向に長い略楕円形とされている。
【0031】
次に、前記リッド9のグローブボックス本体部6への組み付けについて説明すると、まず、グローブボックス本体部6の支軸14,14の上方にリッド9の軸受部33,33の開放部を位置付けて、該軸受部33,33を支軸14,14側へ押圧することにより、該軸受部33,33を弾性変形させて該支軸14,14を嵌合させる。続いて、前記アーム11先端のストッパ25を前記グローブボックス本体部6の貫通孔12の後側に位置付け、そこから前方へリッド9を回動させてストッパ25を貫通孔12へ挿入していく。このストッパ25の挿入と略同時に、前記グローブボックス本体部6の右側壁部6eのスリット41に前記リッド側ボックス部35の突出部40を挿入する。このようにしてグローブボックス本体部6に組み付けられたリッド9は、支軸14周りに回動してインストルメントパネル1の開口部5を開閉し、また、閉状態にあるリッド9を前記したロック機構によって固定できる。
【0032】
一方、前記リッド9のロック機構を解除し該リッド9を支軸14周りに回動させ、該リッド9が開放位置となったときには、前記アーム11のストッパ25とリッド側ボックス部35の突出部40とが、それぞれ前記の如くグローブボックス本体部6の貫通孔12と右側壁部6eにおけるスリット41の後縁部と係合して、該リッド9の左右方向両側が開放位置で保持される。
【0033】
このリッド9が開状態のときに前記ポケットティッシュ収納部50にポケットティッシュPを収納することができ、この際、図3に示すように、ポケットティッシュPの長手方向を左右に向けて、前記インナパネル21の収納凹部51の左側縁部と前記ホルダ60の左側縁部との間に形成される挿入孔70から挿入する。このときに、ポケットティッシュ収納部50を形成している周壁52の左側壁部52cが前記の如く傾斜しているため、ポケットティッシュPの挿入側が該収納部50内へ円滑に案内されて容易に収納できる。尚、ポケットティッシュPの挿入孔70は、前記インナパネル21の収納凹部51の右側縁部と前記ホルダ60の右側縁部との間に形成される開口71としてもよい。
【0034】
そして、ポケットティッシュPを収納凹部51内に完全に収納すると、該ポケットティッシュPの上下及び左右の各側部、並びにポケットティッシュPのティシュペーパ取出部72側が、インナパネル21の収納凹部51の前記上下及び左右の各壁部52a,52b,52c,52d、並びにホルダ60によってそれぞれ保持され、ポケットティッシュPの所定以上の変位が阻止される。該収納状態でポケットティッシュPのティッシュペーパ取出部72は、前記ホルダ60のティッシュペーパ抜取穴64から露出するようになり、この抜取穴64からティッシュペーパTを抜き取って使用することができる(図4参照)。このティッシュペーパTの抜取時に、ポケットティッシュ収納部50がその上縁から下縁に亘ってホルダ60によって覆われているので、ポケットティッシュPが確実に保持され容易にティッシュペーパTを抜き取ることができる。
【0035】
以上説明したように、この実施形態では、グローブボックス本体部6のリッド9の裏面側にポケットティッシュ収納部50とホルダ60とを形成したので、ホルダ60によってポケットティッシュPを保持しておきながら、ティッシュペーパTの使用時にはリッド9を開放するだけで容易に使用できる。一方、使用しないときにはリッド9を閉じることによってポケットティッシュPがグローブボックス本体部6内に収納されることになるので、車室内のスペースが狭くなることはない。また、アウタパネル20及びインナパネル21の間の中空部31をポケットティッシュ収納部50として有効利用したので、グローブボックス本体部6の収納空間は殆ど狭くならない。
【0036】
また、ポケットティッシュPをグローブボックス4のリッド9に保持するので、該ポケットティッシュPの保持具を別途設ける必要がなく、コストが低減できる。
【0037】
さらに、収納凹部51の周壁52やホルダ60によりリッド9の剛性を向上させることができる。
【0038】
(他の実施形態)
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、グローブボックス本体部6をインストルメントパネル1に取り付けるようにしたが、これに限らず、グローブボックス本体部6とインストルメントパネル1とを一体に成形するようにしてもよい。
【0039】
また、グローブボックス本体部6は、リッド9の裏面側に一体に成形してもよい。すなわち、前記実施形態におけるリッド側ボックス35をリッド9の左側縁部に亘るように形成し、その内方に前記ポケットティッシュ収納部50及びホルダ60を設けるようにすればよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明に係る自動車のグローブボックスによると、インストルメントパネルの開口を開閉するリッドの裏面側にポケットティッシュを保持するホルダを設け、該ホルダにティッシュペーパの抜取穴を設けたので、使用時にはこのリッドを開放するだけでティッシュペーパを容易に使用することができるとともに、使用しないときには車室内のスペースが狭くなることを防止できる。また、ポケットティッシュの保持具を別途設ける必要がなく、コストが低減できる。
【0041】
また、リッドのアウタパネルとインナパネルとの間の中空部をポケットティッシュ収納部として有効利用したので、グローブボックスの収納空間が狭くなることを抑制できる。
【0042】
また、前記インナパネルに、ポケットティッシュ収納部へポケットティッシュを挿入するための挿入孔を開口したので、ポケットティッシュを収納部へ容易に収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を示すインストルメントパネルの斜視図である。
【図2】 グローブボックス及びリッドを示す斜視図である。
【図3】 リッドの裏面側を示す斜視図である。
【図4】 図3におけるA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル
4 グローブボックス
5 インストルメントパネル開口部
9 リッド
20 アウタパネル
21 インナパネル
31 中空部
50 ポケットティッシュ収納部
60 ホルダ
64 抜取穴
70 挿入孔
P ポケットティッシュ
T ティッシュペーパ
Claims (1)
- インストルメントパネル(1)に開口する開口部(5)と、この開口部(5)を開閉するリッド(9)とを備えた自動車のグローブボックス(4)において、
前記リッド(9)は、該リッド(9)の表面側及び裏面側をそれぞれ構成するアウタパネル(20)及びインナパネル(21)からなるとともに、該アウタパネル(20)及びインナパネル(21)の間に中空部(31)が設けられ、
前記インナパネル(21)には、ポケットティッシュ収納部(50)を前記中空部(31)の一部に形成する収納凹部(51)が設けられ、
前記ポケットティッシュ収納部(50)に収納されたポケットティッシュ(P)を保持するホルダ(60)が、該ポケットティッシュ収納部(50)の車体左右方向中間部を前記ポケットティッシュ収納部(50)の上縁から下縁に亘って覆うようにインナパネル(21)に一体成形されるとともに前記ホルダ(60)の上下方向中間壁部(62)が前記アウタパネル(20)から離れるように形成され、
前記収納凹部(51)の車体左右方向の壁部(52c、52d)が、前記インナパネル(21)からアウタパネル(20)側へ延出するとともに、アウタパネル(20)側へ行くほどポケットティッシュ収納部(50)の内方に位置するように傾斜して形成され、
前記中間壁部(62)には、前記ポケットティッシュ収納部(50)に収納されたポケットティッシュ(P)からティッシュペーパ(T)を抜き取るためのティッシュペーパ抜取穴(64)が形成され、
前記収納凹部(51)の車体左右方向の一縁部と、前記ホルダ(60)の車体左右方向の一縁部との間に、ポケットティッシュ(P)を前記ポケットティッシュ収納部(50)に挿入する挿入孔(70)が形成されていることを特徴とする自動車のグローブボックス。
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