JPH10217790A - 作業車 - Google Patents

作業車

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JPH10217790A
JPH10217790A JP9024773A JP2477397A JPH10217790A JP H10217790 A JPH10217790 A JP H10217790A JP 9024773 A JP9024773 A JP 9024773A JP 2477397 A JP2477397 A JP 2477397A JP H10217790 A JPH10217790 A JP H10217790A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前車輪の操向操作時には油圧シリンダの作動
時間の起因するタイムラグを発生させずに前車輪の増速
を行う。 【解決手段】 前輪変速装置を増速状態に切換える切換
え角を設定し、前輪変速装置の増速操作開始から前車輪
に増速された駆動力が伝えられるまでに必要とする時間
を補正時間に設定し、前車輪の操向操作速度と補正時間
とを乗じて求めた値を補正角に設定し、切換え角から補
正角を減じて得られる角度まで前車輪が操向操作される
たことを切れ角センサ61が計測した時点で前輪変速装
置の増速操作を開始する制御装置60を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前車輪の操向操作
と連動して前車輪の周速度を後車輪の周速度より増大さ
せる前輪変速装置を備えた作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のように構成された作業車として特
開平2‐109731号公報に示されるもの、あるい
は、特開昭63‐195023号公報に示されるものが
存在し、この従来例のうち前者では前輪変速装置を増速
操作する系を油圧式に構成して、前車輪が所定角度まで
操作されると前輪変速装置に対する圧油の供給で増速用
の油圧クラッチを作動させるよう構成され、又、従来例
のうち後者では前車輪の操向系と前輪変速装置とを機械
式に連係して、前車輪が所定角度まで操作されると操向
操作系からの操作力で前輪変速装置を増速方向に操作す
るよう構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来例の前者
のように前車輪が所定角度まで操向操作された際に油圧
式に前輪変速装置を増速操作するものでは作動油の供給
開始から前輪変速装置の増速操作の完了までタイムラグ
が存在することから、走行時に操向操作を行う際に操向
操作速度を低速で行った場合と比較して操向操作を高速
で行った場合には前車輪が増速を行うべき角度を越えて
操向操作された後に前輪の増速が行われるものとなり操
作感覚に違和感を発生し、作業者の操作感覚を狂わせる
ものとなる。又、高速での操向操作は小旋回を必要とす
る場合に行われることが多く、このような目的を満足す
る目的からも操向操作を高速で行った場合には遅れのな
い状態で確実に前車輪の増速を行うものが望まれてい
る。
【0004】前述した不都合は、車体の走行速度が異な
る場合には顕著になり、例えば、車体が畦から決まった
距離まで接近した位置に達し、又、前輪の増速を必要と
する角度まで前車輪の操向操作をし終えている場合で
も、車体が高速であり、操向操作が高速であると前輪の
増速開始までに車体が走行する距離が大きくなる結果、
畦を基準にした旋回開始位置が大きく変化するものとな
り、畦を基準として決まった位置で旋回を行う面で改善
の余地がある。
【0005】このような不都合は機械的に増速操作を行
うよう構成された従来例の後者には発生しない反面、機
械式に増速操作を行うものでは操向操作系から前輪変速
装置までの距離が大きく、機械式に操作力を伝える部材
が大型化しやすいばかりでなく、長期に亘る使用で連係
中に発生する磨滅やガタツキ等によって増速操作のタイ
ミングの精度を低下させることもあった。特に、油圧式
のようにアクチュエータの操作力で前輪変速装置を増速
操作するものは強力な力で操作を行う点で有効であり、
アクチュエータからの操作力で前輪変速装置を増速操作
するものも望まれている。
【0006】本発明の目的は、アクチュエータの操作力
で前輪変速装置を増速操作するものにおいて、操向操作
の速度に拘わらず決まった最適なタイミングで前車輪の
増速を行って車体の旋回を行いうる作業車を合理的に構
成する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請
求項1)は冒頭に記したように、前輪変速装置を備えた
作業車において、前記前車輪の操向操作角を計測する操
向センサを備え、前記前輪変速装置を増速操作するアク
チュエータを備え、又、前記前輪変速装置を増速状態に
切換えるための前車輪の操向操作角を切換え角に設定
し、前記前輪変速装置の増速操作開始から前車輪に対し
て増速された駆動力が伝えられるまでに必要とする時間
を補正時間に設定すると共に、前記操向センサの単位時
間内の計測結果に基づいて前車輪の操向操作速度を求
め、この操向操作速度での操向操作によって前車輪が前
記切換え角に達するに必要とする時間を求め、この時間
と前記補正時間とが一致するタイミングで前記前輪変速
装置の増速操作を開始する制御装置を備えている点にあ
り、その作用は次の通りである。
【0008】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項
1において、車体の走行速度を計測する車速センサを備
えると共に、この車速センサで計測される走行速度が高
速であるほど前記切換え角を小さく設定する補正手段を
備えている点にあり、その作用は次の通りである。
【0009】本発明の第3の特徴(請求項3)は請求項
1において、車体の走行速度を計測する車速センサを備
えると共に、この車速センサで計測される走行速度が予
め設定された以上の値に達すると前輪変速装置の増速作
動を阻止する規制手段を備えている点にあり、その作用
は次の通りである。
【0010】〔作用〕上記第1の特徴によると、操向操
作を行った場合には前車輪が切換え角に達する以前に前
輪変速装置の増速操作を開始すると共に、その増速操作
を開始するタイミングを操向操作の速度に基づいて調節
して前車輪が切換え角まで操向操作されたタイミングで
前輪変速装置から前車輪に対して増速された動力が伝え
られるよう設定しているので、操向操作の速度に拘わら
ず前車輪が切換え角に達すると確実に前車輪を増速状態
にして小半径での旋回を可能にする。
【0011】上記第2の特徴によると、第1の特徴の作
用に加えて、車体の走行速度が高速であるほど、切換え
角を小さくするので前輪変速装置の増速操作の開始タイ
ミングを早めて操向操作開始から前輪が増速状態に達す
るまでの時間を短縮する結果、車体の走行速度の拘わら
ず操向操作を開始した位置から決まった距離だけ走行し
た位置で前輪を増速状態にして旋回を行い得るものとな
る。
【0012】上記第3の特徴によると、第1の特徴の作
用に加えて、高速での走行時には操向操作を行っても前
輪が増速状態にならないので、路上走行時に車体を急旋
回させる現象を回避できるものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、前車輪1及び
後車輪2を備えた車体3の前部にエンジン4を搭載する
と共に、車体3の後部にエンジン4からの動力を前車輪
1、後車輪2に変速して伝えるミッションケース5を配
置し、車体3の中央部にメータパネル部6とステアリン
グハンドル7とを配置し、左右の後車輪フェンダ8の中
間位置に運転座席9を配置して作業車の一例としての農
用トラクタを構成する。
【0014】図2に示すように、ミッションケース5に
は車体の走行速度を4段に変速する主変速装置、車体3
の走行速度を標準状態と超減速状態との2段に変速する
くクリープ変速装置、車体3の走行方向を前後方向の何
れか一方に設定する前後進変速装置、車体3の走行速度
を高速と低速との2段に変速する副変速装置夫々で成る
ギヤ式の変速系(図示せず)、及び、差動機構11夫々
を内蔵すると共に、この差動機構11からの動力を左右
の後車輪2,2に伝える伝動軸12,12に制動力を作
用させるサイドブレーキ13,13をミッションケース
5の側面に備えている。又、該ミッションケース5の下
部位置に前輪変速装置Aを備え、この前輪変速装置Aと
前車輪1の差動ケース14との間に中間伝動軸15を備
えている。尚、前記主変速装置、クリープ変速装置、前
後進変速変速装置、副変速装置は夫々対応する変速レバ
ー(図示せず)で変速操作自在に構成されている。
【0015】又、前記ステアリングハンドル7と連係す
る油圧式のパワーステアリング機構16に駆動軸17で
揺動駆動するピットマンアーム18が備えられ、このピ
ットマンアーム18と左右の前車輪1,1を操向操作す
るナックルアーム19,19との間にロッド20,20
を介装して前車輪1を駆動操向自在に構成してあり、車
体3のステップの右側位置には左右のサイドブレーキ1
3,13に対応したブレーキペダル21,21が配置さ
れている。尚、このブレーキペダル21,21は車体3
の旋回時に旋回内側に対応するものを踏込み操作するこ
とで旋回内側のサイドブレーキ13が制動されて車体3
の小半径での旋回を可能にするものであり、左右のブレ
ーキペダル21,21を同時に踏込み操作することで通
常の制動にも用いられる。
【0016】前記前輪変速装置Aは図3に示すように、
ケース24の下部位置に対して前記中間伝動軸15に動
力を伝える出力軸25が遊転支承されると共に、この出
力軸25に対して高速伝動ギヤ26をクラッチケース2
7Aに一体形成した摩擦式クラッチ27と標準伝動ギヤ
28とを備え、ケース24に対して遊転支承した中間軸
29に対して前記高速伝動ギヤ26に咬合する第1ギヤ
30と前記標準伝動ギヤ28に咬合する第2ギヤ31と
を備えて構成されている。又、第2ギヤ31に対しては
後車輪1の差動機構11に対して変速動力を伝える駆動
軸32に備えたギヤ33と咬合する中間ギヤ34からの
動力が伝えられるよう伝動系が構成されている。
【0017】前記摩擦クラッチ27のクラッチケース2
7Aは出力軸25に遊転支承され、該摩擦クラッチ27
のシフト部材27Bを出力軸25の軸芯に沿って標準伝
動位置Eに操作するとシフト部材27Bの咬合爪と標準
伝動ギヤの咬合爪とが咬合して標準伝動ギヤ28からの
動力を出力軸25に伝えて前車輪1の周速度を後車輪2
の周速度と一致する速度で駆動し、シフト部材27Bを
増速伝動位置Fに操作すると摩擦クラッチ27の複数の
摩擦板27Cが押圧されて該摩擦式クラッチ27が入り
状態に達し、高速伝動ギヤ26からの動力を出力軸25
に伝えて前記標準的な伝動状態より増速された状態で前
車輪1を駆動し、更に、シフト部材27Bを中立位置N
に設定すると何れのギヤからの動力も出力軸25には伝
えられない状態(2輪駆動状態)に達するよう構成され
ている。
【0018】同図に示すように、前輪変速装置Aのケー
ス24には前記シフト部材27Bを、前記標準伝動位置
E、増速伝動位置F、中立位置Nの3位置にシフト操作
するアクチュエータとして油圧シリンダBを備えてい
る。つまり、この油圧シリンダBは小内径部と大内径部
とを有したシリンダチューブ36を備えると共に、この
シリンダチューブ36の両端側に貫通するピストンロッ
ド37の中間位置に対してシリンダチューブ36の小内
径部に内嵌するピストン38を一体形成し、シリンダチ
ューブ36の大内径部に内嵌する移動ピストン39をピ
ストンロッド37の軸芯方向に移動自在に備え、ピスト
ンロッド37の外端部には前記シフト部材27Bに係合
するシフタ40を備えている。又、このシリンダチュー
ブ36の大内径側に第1ポートP1を形成し、中間の段
状部に第2ポートP2を形成し、小内径側には第3ポー
トP3を形成してあり、夫々のポートP1,P2,P3
に対しては前記エンジン4で駆動される油圧ポンプ41
からの作動油が減圧弁42、電磁操作型の第1制御弁V
1、電磁操作型の第2制御弁V2、電磁操作型の第3制
御弁V3を介して送られるよう油路系が形成されてい
る。尚、この油路系からの作動油は前記パワーステアリ
ング機構16に分岐して供給されるようにも構成されて
いる。
【0019】又、第1制御弁V1、第3制御弁V3を排
油状態にして第2制御弁V2から圧油を供給する状態で
は図4に示す如く油圧シリンダBが作動してシフト部材
27Bを標準伝動位置Eに設定し、第1制御弁V1、第
2制御弁V2を排油状態にして第3制御弁V3から圧油
を供給する状態では図5に示す如く油圧シリンダBが作
動してシフト部材27Bを増速伝動位置Fに設定し、第
2制御弁V2を排油状態にして第1制御弁V1、第3制
御弁V3から圧油を供給する状態では図3に示す如く油
圧シリンダBが作動してシフト部材27Bを中立位置N
に設定するものとなっている。
【0020】図6に示すように、前記ピットマンアーム
18にカム部材44を固設すると共に、このピットマン
アーム43の揺動作動時にカム部材44との接当で揺動
操作される操作部材45を車体フレーム46に対して枢
支軸47周りで揺動自在に支持してあり、左右の操作部
材44,44と左右夫々の切換機構C,Cとを第1ワイ
ヤW1,W1で連係し、切換機構Cとサイドブレーキ1
3のレバー13A(図7を参照)とを第1ロッドR1を
介して連係し、左右のブレーキペダル21,21と切換
機構C,Cとを第2ロッドR2,R2を介して連係し、
更に、この切換機構C,Cと牽制ソレノイド48とを第
2ワイヤW2,W2を介して連係してある。
【0021】図7に示すように切換機構Cは、車体フレ
ーム46に取り付けた支軸50に第1アーム51を揺動
自在に支承すると共に、この支軸50に第2アーム52
と第3アーム53とを一体揺動自在、かつ、第1アーム
51とは独立して揺動するよう支承し、第1アーム51
の揺動端に第1ピン51Pを介して前記第1ワイヤW1
を連結し、第2アーム52の揺動端に第2ピン52Pを
介して前記第2ロッドR2を連結し、第3アーム53の
揺動端とサイドブレーキ13のレバー13Aとを前記第
1ロッドR1で連係し、又、第1アーム51の揺動端に
前記第1ピン51P周りで揺動自在に連係アーム54を
支持し、この連係アーム54に形成した係合凹部54A
を第2アームの第2ピン52Pに対して係脱自在に構成
し、この連係アーム54の揺動端に前記第2ワイヤW2
を連結し、更に、第1アーム51を制動解除方向に付勢
するコイルバネ55、及び、連係アーム54を第2ピン
52Pと係合方向に付勢するツル巻きバネ56を第2ピ
ン52Pに備えて構成されている。
【0022】又、前記牽制ソレノイド48は非通電状態
で第2ワイヤW2を引き操作して連係アーム54を第2
ピン52Pから離間させるよう第2ワイヤW2に連結す
るプランジャ48Aを引き操作するバネ48B、及び、
プランジャ48Aを電磁力で操作するソレノイド48C
を備え、通電状態では図8に示すように、第2ワイヤW
2を弛緩させて連係アーム54と第2ピン52Pとの係
合を許すように構成されている。又、連係アーム54と
第2ピン52Pとの係合が許された状態で操向操作が行
われ、左右何れかの第1ワイヤW1が引き操作された場
合には図9に示す如く第1アーム51と第2、第3アー
ム52,52とが一体揺動してサイドブレーキ13を制
動操作するものとなり、図7に示す如く連係アーム54
が第2ピン52Pから離間した状態で操向操作が行われ
ても操作力は第2、第3アーム52,53に伝えられず
サイドブレーキ13の制動操作は行われないものとなっ
ている。
【0023】又、図7に示すように、ブレーキペダル2
1を踏み込み操作した場合には、連係アーム54と第2
ピン52Pとの状態に拘らず第1ロッドR1からの操作
力で第1、第2アーム51,52が一体揺動してサイド
ブレーキ13を制動操作するよう構成され、前述のよう
にブレーキペダル21を踏み込み操作しない状態で操向
操作が行われた場合に、第1ロッドR1と第2ピン52
Pとの干渉を回避する目的で第1ロッドR1に融通とし
て穿設された長孔57に第2ピン52Pを挿通して連係
が形成されている。
【0024】このように構成されたことから、どのよう
な状況でも左右何れかのブレーキペダル21を踏込み操
作した場合には、対応した側のサイドブレーキ13が制
動操作されるものとなっており、牽制ソレノイド48が
通電状態でステアリングハンドル7の操作で前車輪1を
所定角度以上に操向操作した場合には、カム部材44と
の接当で揺動操作される操作部材45が第1ワイヤW1
を引き操作して旋回内側のサイドブレーキ13を自動的
に制動操作し、牽制ソレノイド48が非通電状態では前
車輪1を所定角度以上に操向操作しても旋回内側のサイ
ドブレーキ13は制動されないものとなっている。
【0025】又、この農用トラクタでは作業時にステア
リングハンドル7を操作して車体3を旋回させる場合に
は、自動的に前車輪1を増速して旋回半径を小さくする
制御を行うよう構成され、この制御を行うよう車体3に
はマイクロプロセッサを備えた制御装置60を備えてい
る。又、この制御装置60には車体3の旋回時に前記切
換機構Cの制御によって旋回内側のサイドブレーキ13
の制動で旋回半径を一層小さくするモードの選択、ある
いは、所定速度以上での走行時には前車輪1の増速を牽
制する制御動作等が設定されている。
【0026】図10に示すように制御装置60に対し
て、前記ピットマンアーム18の揺動角度を計測する操
向センサとしてのポテンショメータ型の切れ角センサ6
1からの信号、前輪増速装置Aの高速伝動ギヤ26に近
接して配置したピックアップ型のセンサで成る車速セン
サ62からの信号、前車輪1の増速時に旋回内側のサイ
ドブレーキ13を自動的に制動操作する制御(以下、制
動旋回モードと称する)を選択するための旋回モードス
イッチ63からの信号、前車輪1と後車輪2とを駆動す
る状態(以下、4駆状態と略称する)での走行と、後車
輪2のみを駆動する状態(以下、2駆状態と略称する)
での走行との何れかを選択する駆動モードスイッチ64
からの信号、前記副変速装置の変速状態を検出する副変
速スイッチ65からの信号、クリープ変速装置の変速状
態を検出するクリープスイッチ66からの信号、前記左
右のブレーキペダル21,21が踏み込み操作されたこ
とを検出する一対のブレーキスイッチ67,67からの
信号が入力する系が形成されると共に、前記第1制御弁
V1、第2制御弁V2、第3制御弁V3夫々のソレノイ
ド、及び、牽制ソレノイド48、表示機構68夫々に対
する出力系が形成されている。尚、旋回モードスイッチ
63、駆動モードスイッチ64は前記メータパネル6に
備えられ、副変速スイッチ65、クリープスイッチ66
は変速系に備えられ、又、表示機構68は前記メータパ
ネル部6に備えられるものであり、駆動モードが2駆状
態であるか4駆状態であるかを表示するランプ、制動旋
回モードが選択されているかを表示するランプ、前車輪
1の駆動速度が標準状態か増速状態かを表示するランプ
夫々を備えて構成されている(表示構造、表示差動は詳
述せず)。
【0027】前記制御装置60のメインの制御動作は図
11のフローチャートに示すように設定されている。つ
まり、駆動モードスイッチ64の状態を判別して2駆状
態を選択する位置にある場合には、第1、第2、第3制
御弁V1,V2,V3の制御で前述のようにシフト部材
27Bを中立位置Nに設定して2駆状態に設定し(#1
01、#102ステップ)、この状態で左右のブレーキ
ペダル21,21が同時に踏み込み操作された場合にの
み第1、第2、第3制御弁V1,V2,V3の制御でシ
フト部材27Bを標準位置Eに設定して4駆状態にする
ことで制動性能の向上を図るものとなっている(#10
3〜#106ステップ)。又、駆動モードスイッチ64
が4駆状態を選択する位置にある場合には第1、第2、
第3制御弁V1,V2,V3の制御で前述のようにシフ
ト部材27Bを標準位置Eに設定て4駆状態に設定し
(#101、#107ステップ)、次に、副変速スイッ
チ65とクリープスイッチ66との状態判別して何れも
高速位置に設定されている場合には路上走行等の非作業
状態にあると判別できるので前車輪1を増速する制御は
行わず、夫々のスイッチ65,66がこれ以外の位置に
ある場合には作業状態にあると判別できるので、次に、
旋回モードスイッチ63の状態を判別して制動旋回モー
ドを行う位置にある場合には牽制ソレノイド48に通電
駆動し、制動旋回モードを行わない位置にある場合には
牽制ソレノイド48に通電を行わず、次に、前輪変速ル
ーチンの制御を行い(#108〜#111ステップ、#
200ステップ)、この制御をリセットされるまで反復
して行うように制御動作が設定されている(#112ス
テップ)。
【0028】前記前輪変速ルーチン#200ステップは
サブルーチンの形でセットされたものであり、その動作
は図12のフローチャートに示すように設定されてい
る。この制御では前記車速センサ62からの信号に基づ
いて車体3の走行速度が前車輪1の増速操作を阻止すべ
き牽制速度以下にある場合にのみ、現在の走行速度に基
づいて前車輪1の増速を行う切換え角θa(前車輪1の
増速を行うべき目標角)を予め設定されたデータに基づ
いて設定すると共に、マイクロプロセッサのレジスタ等
に設定保持し、切れ角センサ61からの信号に基づいて
操向操作が開始されたかを判別する(#201〜#20
4ステップ)。尚、車体3の走行速度が前車輪1の増速
操作を阻止すべき牽制速度以下にある場合に前車輪1の
増速を許す処理で規制手段が構成されている。
【0029】図13に示すように、前記切換え角θaは
直進姿勢の前車輪1を基準にした切れ角であり、走行速
度が高速であるほど小さい角度を設定するよう制御装置
60に対して補正手段としてのデータが設定されてい
る。又、前記牽制速度は高速走行時において操向操作し
た際に前車輪1の増速で急旋回が行われる不都合を解消
するものであり、牽制速度以上にある場合には前輪変速
ルーチンの以下の制御を行わないよう制御動作が設定さ
れている。
【0030】次に、操向操作が開始行われた場合には、
操向操作の速度(角速度)に対して、シフト部材27B
が標準伝動位置Eから増速伝動位置Fに達するに要する
補正時間を乗じて図13に示す如く切換え角θaを基準
にした補正角θbを求め、更に操向操作が継続した場合
には、前車輪1の操向操作角度が切換え角θaから補正
角θbを減じた値の角度より大きくなったタイミングで
第1、第2、第3制御弁V1,V2,V3の制御で前述
のようにシフト操作部材27Bを標準伝動位置Eから増
速伝動位置Fに切換え、この前輪増速状態を前車輪1の
直進方向への操向操作で前車輪1が前記切換え角θaよ
り小さくなったタイミングで前述とは逆に第1、第2、
第3制御弁V1,V2,V3の制御でシフト部材27B
を増速伝動位置Fから標準伝動位置Eからに復元操作す
るものとなっている(#205〜#210ステップ)。
【0031】このように本発明では作業時に車体3を旋
回させる際にはステアリングハンドル7を操作するだけ
で、自動的に前車輪1を増速して小半径での旋回を可能
にすると共に、この前車輪1の増速を作動遅れを発生す
る油圧シリンダBを用いているに拘わらず車体3の走行
速度に応じて設定された切換え角θaに達した時点でタ
イムラグを発生させることなく油圧シリンダBからの強
力な力で行い得るものとなっており、又、走行速度に応
じて設定される切換え角θaは走行速度が高速であるほ
ど小さい角度に設定されるのでステアリングハンドル7
の操作開始のタイミングから前車輪1を増速するまでに
車体3が走行する距離を大きくする不都合を発生し難い
ものとなっており、更に、車体3の走行速度が高速であ
る場合には前車輪1の増速を行わないので、例えば、路
上走行時にステアリングハンドル7を大きく操作しても
前車輪1の増速が行われず急旋回も回避されるものとな
っている。更に、このトラクタでは車体3を旋回させる
際に自動的に旋回内側の後車輪2を制動操作して一層小
さい半径での旋回を行う制御モードも選択できるよう構
成され、この制御モードが選択された場合には車体1の
旋回時には前車輪1の増速と略同じタイミングで旋回内
側のサイドブレーキ13を制動操作することで一層小さ
い半径で車体3を旋回させて高能率の作業を行い得るも
のとなっている。
【0032】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態
以外に、例えば、前車輪の操向操作時に前輪増速用のア
クチュエータの作動を開始するまでの時間を算出し、そ
の時間が経過したタイミングでアクチュエータの作動を
開始するよう時間を基準にした制御を行うように制御動
作を設定することも可能である。
【0033】
【発明の効果】従って、アクチュエータの操作力で前輪
変速装置を増速操作する有効性を損なうことなく、操向
操作の速度に拘わらず決まった最適なタイミングで前車
輪の増速を行うものとなり、作業者が決まった操作感覚
で旋回を行い得る作業車が合理的に構成された(請求項
1)。又、どのような走行速度であっても操向操作を行
った位置から決まった距離の位置で旋回を行うものとな
り(請求項2)、路上走行時には作業者が特別の操作を
行わずとも急旋回を阻止して安定した走行を可能にする
ものとなった(請求項3)。
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクタの全体側面図
【図2】農用トラクタの伝動系の概略平面図
【図3】前輪変速装置の断面図
【図4】標準伝動位置の油圧シリンダの断面図
【図5】増速伝動位置の油圧シリンダの断面図
【図6】前輪変速操作を行う系の概略図
【図7】切換え機構の側面図
【図8】係合アームと第2ピンとが係合した状態の切換
え機構の側面図
【図9】操向操作でサイドブレーキが操作される際の切
換え機構の側面図
【図10】制御系のブロック回路図
【図11】メインの制御動作のフローチャート
【図12】前輪変速ルーチンのフローチャート
【図13】前車輪の操向角度を示す模式図
【符号の説明】
1 前車輪 2 後車輪 3 車体 60 制御装置 61 操向センサ 62 車速センサ A 前輪変速装置 B アクチュエータ θa 切換え角

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前車輪の操向操作と連動して前車輪の周
    速度を後車輪の周速度より増大させる前輪変速装置を備
    えた作業車であって、 前記前車輪の操向操作角を計測する操向センサを備え、
    前記前輪変速装置を増速操作するアクチュエータを備
    え、又、前記前輪変速装置を増速状態に切換えるための
    前車輪の操向操作角を切換え角に設定し、前記前輪変速
    装置の増速操作開始から前車輪に対して増速された駆動
    力が伝えられるまでに必要とする時間を補正時間に設定
    すると共に、前記操向センサの単位時間内の計測結果に
    基づいて前車輪の操向操作速度を求め、この操向操作速
    度での操向操作によって前車輪が前記切換え角に達する
    に必要とする時間を求め、この時間と前記補正時間とが
    一致するタイミングで前記前輪変速装置の増速操作を開
    始する制御装置を備えている作業車。
  2. 【請求項2】 車体の走行速度を計測する車速センサを
    備えると共に、この車速センサで計測される走行速度が
    高速であるほど前記切換え角を小さく設定する補正手段
    を備えている請求項1記載の作業車。
  3. 【請求項3】 車体の走行速度を計測する車速センサを
    備えると共に、この車速センサで計測される走行速度が
    予め設定された以上の値に達すると前輪変速装置の増速
    作動を阻止する規制手段を備えている請求項1記載の作
    業車。
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