JPH10217627A - オフセット印刷原版 - Google Patents

オフセット印刷原版

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JPH10217627A
JPH10217627A JP2115597A JP2115597A JPH10217627A JP H10217627 A JPH10217627 A JP H10217627A JP 2115597 A JP2115597 A JP 2115597A JP 2115597 A JP2115597 A JP 2115597A JP H10217627 A JPH10217627 A JP H10217627A
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JP
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image
hydrophilic
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JP2115597A
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English (en)
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Shoji Tatsuki
昭治 田附
Masaki Kubo
正樹 久保
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良好なる画質を有し、耐刷性にも優れ、印刷時
に地汚れを発生させないデジタル方式による製版方法に
適したオフセット印刷原版を提供するものである。 【解決手段】支持体上に親水性の画像受理層を有し、該
画像受理層に、融点が70℃以上の炭化水素系ワックス
を含む固形インクを使用するインクジェット方式により
画像を形成してオフセット印刷版を作製するための印刷
原版において、該画像受理層の表面平滑度が、JIS
P 8119による表面平滑度で100秒から1500
秒の範囲にあることを特徴とするオフセット印刷原版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット印刷版
をデジタル情報からダイレクトに製版するための印刷原
版に関するもので、更に詳しくは、固形インクを使用す
るインクジェット方式による、製版性、印刷性に優れた
オフセット印刷原版に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、印刷分野で使用されているオフセ
ット印刷版としては、(1)耐水性支持体上に画像受理
層を設けた直描型のもの、(2)耐水性支持体上に光導
電層を設けた電子写真型のもの、(3)耐水性支持体上
にハロゲン化銀乳剤層を設けた銀塩写真型のもの、
(4)金属等の支持体上に感光性樹脂を設けたPS版等
が挙げられる。中でも上記の(1)の印刷版は、画像受
理層上に親油性の画像を形成することにより製版が直接
行えるので、他の上記(2)、(3)、(4)のオフセ
ット印刷版に比較して簡単にオフセット印刷版を作製す
ることができる。このようにして作製された印刷版は不
感脂化液(エッチング液)で表面処理して非画像部を不
感脂化した後、印刷に使用される。
【0003】最近では、電子編集された情報をデジタル
電気信号に変換して直接画像受理層上に画像情報を書き
込むことができるレーザービームプリンター等を利用し
てダイレクトにオフセット印刷版が作製できるようにな
ってきた。この方式は電子編集された情報を簡単に拡大
縮小、ネガポジ変換、網掛け等が出来るため、多くの機
能を持たせることができる。
【0004】特にレーザービームプリンターは解像度が
良いこと、出力時間が短いことなどから多量に使用され
るようになって来た。一般に使用される方法としては普
通紙に出力して原稿に用いられる方法である。一方オフ
セット印刷原版に出力した場合には直描型のオフセット
印刷版となる。実際にレーザービームプリンター用の直
描型のオフセット印刷原版が市販され始めている。
【0005】なお、レーザービームプリンターは電子写
真方式により画像を形成し、出力するプリンターであ
り、親油性の乾式トナーを使用することが一般的である
が、レーザービームプリンターは解像度を上げるためト
ナーの粒子を細かくしており、このため現像部周辺にト
ナーを飛散しやすいという問題点を有している。普通紙
に出力して原稿に用いられるものはこのようなトナー飛
散は問題とならないが、直描型のオフセット印刷原版に
出力した場合にはトナー飛散は非画像部へのわずかなト
ナーカブリとなり、これの印刷時にはトナーカブリにイ
ンキが乗り印刷の地汚れを発生させる。
【0006】上記のようなトナーカブリは、トナーの使
い始め時には問題となりにくいが、長時間使用によりト
ナーが劣化してきた場合や、低温低湿時や高温高湿時に
使用した場合に特に発生しやすい。このような状況のた
めに、実際にレーザービームプリンターを使用して直描
型のオフセット印刷原版に出力してオフセット印刷に利
用する例は極めて少ないのが実状である。
【0007】このため非画像部に原理的に汚れを発生さ
せないインクジェット方式を使用してオフセット印刷版
を作製する方法が提案されている。しかし液体インク方
式は溶媒として主に水を用いたものであり、他に染料、
アルコール類、添加剤などを含んでいる。印字後の画像
部は親油性の成分を含んでいないかごく少量のため、オ
フセットインキを付着することがむずかしく、全くオフ
セットインキを付着しないか、オフセットインキが付着
してもごく少量の印刷枚数しか得られないため、オフセ
ット印刷版には使用することが出来ない。特開昭54−
94901号公報にはインクジェット法による印刷版の
製版方法が開示されているが、具体的なインク、印刷原
版の条件が定めてなく、実用性については不明である。
特開昭64−27953号公報にはインクにロウを用い
ることが記載されているが、印刷原版の具体的な記載が
ないため、良好なる画質や耐刷性を得ることは難しい。
特開平5−204138号公報には感光性インクを用い
て画像を形成する方法が開示されているが、画像を形成
するまでの行程が多く、複雑でダイレクトに印刷版を得
る方法としては問題がある。また特開平7−10866
7号公報にはインクジェット書き込み時に、支持体にバ
イアス電圧を印加して画像を形成する方法が開示されて
いる。この方法ではバイアス電圧を印加するため装置自
体が大きくなったり、また印字後に加熱する工程が必要
となるという問題点を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な印刷時の地汚れを生じることがなく、また複雑な工程
を必要とせず、製版性においては良好なる画質を有し、
印刷性では耐刷性が高い優れたオフセット印刷原版を提
供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明者らは鋭意研究したところ、特定のインクを用
いたインクジェット方式によりオフセット印刷版を作製
するための印刷原版として、特定の表面平滑性を有する
印刷原版が有効であることを見出して本発明に至った。
【0010】即ち本発明は、支持体上に親水性の画像受
理層を有し、該画像受理層に、融点が70℃以上の炭化
水素系ワックスを含む固形インクを使用するインクジェ
ット方式により画像を形成してオフセット印刷版を作製
するための印刷原版であって、該画像受理層の表面平滑
度が、JIS P 8119による表面平滑度で100秒
から1500秒の範囲にあることを特徴とするオフセッ
ト印刷原版である。
【0011】インクジェット方式は画像形成部のみにイ
ンクを印字する方式であるために、非画像部にインクが
付着し、カブリを生じさせることはない。また印刷原版
に非接触で印字する方法であるため印刷原版にキズ、ス
レ等の印刷汚れとなる故障を発生させることもない。ま
た、インクジェット方式は、レーザービームプリンター
を用いる方式のように印刷原版の支持体に制限されず、
アルミ支持体も含め種々の印刷版を適用することができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】インクジェット方式はインクの液
滴方式により荷電制御方式、電気変換方式に分類され、
またインクの種類により固形インク方式と液体インク方
式とに分類される。本発明に係わる固形インク方式は熱
エネルギーにより印字する直前に固形インクを溶融して
使用する方式であり、その成分は溶媒として炭化水素系
ワックス(例えば、カルナバワックス)を用いる。他に
着色染顔料、必要に応じ添加剤等が用いられる。炭化水
素系ワックスは良好な親油性を有しているため、オフセ
ット印刷に使用した場合には、形成された画像部にオフ
セットインキを付着することができる。炭化水素系ワッ
クスはオフセットインキの付着性が良好で耐刷性に優
れ、また取り扱い性、価格の点からも好ましい。また、
このワックスは印字する直前にインクジェットプリント
ヘッドで熱により溶融される。このため一定の融点が必
要であるが、融点が低すぎると画像形成層への定着性が
弱くなり、印刷時の耐刷性が低下するため、本発明では
融点は70℃以上のものが用いられる。炭化水素系ワッ
クスの好ましい融点は70〜150℃であり、より好ま
しくは70〜135℃である。150℃を越えるものを
用いると含有している染料を変質させ、インク画像の画
質を低下させる等の不都合を生じる恐れがある。
【0013】本発明は上述のオフセットインキが付着す
る固形インクを用いるインクジェット方式に注目したも
のであり、印字後特別な後処理を施すことなく、オフセ
ット印刷版として画質が良く、耐刷性にも優れる。
【0014】本発明の印刷原版は上記の固形インクを使
用することを条件として、親水性の画像受理層(何らか
の処理をした後に親水化する層を含む。)を有し、その
親水性の画像受理層の表面平滑度がJIS P 8119
による表面平滑度で100秒から1500秒の範囲であ
る。
【0015】本発明の印刷原版に用いられる支持体は既
知の支持体をはじめ種々のものを用いることができる。
例えば、耐水性を付与した紙、プラスチックフィルム、
プラスチックでラミネートされた紙、金属シート、金属
ホイル、金属ホイルを貼り合わせた紙及びプラスチック
フィルム等が挙げられる。
【0016】支持体表面に親水性の画像受理層を形成す
る方法としては、支持体が耐水性を付与した紙、プラス
チックフィルム、プラスチックでラミネートされた紙、
金属ホイルを貼り合わせた紙およびプラスチックフィル
ムの場合、顔料、結着樹脂、架橋剤等を混合してなる塗
料を塗布することにより形成するのが好ましい。
【0017】また支持体が、金属シート、金属ホイル等
の場合には、金属表面をボール研磨、ブラシ研磨、ホー
ニング研磨、バフ研磨等の機械的処理、硫酸、塩酸、硝
酸、シュウ酸等の酸による化学的処理、電解などの電気
化学的処理をすることにより、金属表面を砂目立てをし
て保水性を持たすことで親水性の画像形成層を形成する
ことが出来る。これら金属の中では、取り扱い性、価格
の点からアルミが好ましい。さらには、印刷時や取り扱
い時の強度を高めたり、固形インクの定着性を良くし耐
刷性を上げるために、砂目立てした後に表面を電気化学
的に処理し、酸化アルミ皮膜を形成する陽極酸化処理を
施すことが望ましい。なお陽極酸化処理後にできた微小
のマイクロポアを親水性物質で封じる親水化処理を施し
ても良い。アルミの場合はあえて塗布層を形成する必要
はないが、固形インクの受理性をより良くするために上
述の塗料を金属表面に塗布して親水性の画像受理層とし
ても良い。
【0018】支持体表面に親水性の画像形成層を塗布に
より形成する場合の顔料としては、カオリン、クレー、
炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化
亜鉛、硫酸バリウム、コロイダルシリカ、コロイダルア
ルミナ等の無機顔料、ポメチルメタクリレート、ポリス
チレン等の有機顔料が挙げられるが耐刷性の面で無機顔
料が好ましい。なかでも製版時の良好なる画質や印刷時
の良好なる耐刷性、保水性を与えるためにはシリカが特
に好ましい。シリカは固形インクを良く定着させるた
め、耐刷性を上げ、またポーラスな形状を有し水分を良
好に保持して非画像部の保水性を高める。シリカは単独
で使用しても良く、また本発明に係わる特定の表面平滑
度を得るために他の顔料と併用しても良い。
【0019】結着樹脂としては従来公知のポリマーを使
用することが出来る。例えば、アクリル樹脂、スチレン
系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポ
キシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキッド系樹脂、塩化
ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコー
ル、澱粉、ポリビニルピロリドン等の結着樹脂が使用出
来る。これらの結着樹脂は単独で用いても良いし、2種
以上の樹脂を混合して用いても良い。これらの結着樹脂
を溶解する溶媒としては水又はトルエン、アセトン、ア
ルコールなどの有機溶剤が使用できる。
【0020】親水性の画像形成層中に含まれる結着樹脂
の含有量は顔料に対して5重量%〜30重量%の範囲で
あることが好ましく、該範囲をはずれると地汚れが発生
したり、耐刷性等の印刷適性が悪化するので好ましくな
い。
【0021】本発明に係わる親水性の画像形成層には、
親水性の画像形成層を判断し易くすることおよびインク
ジェット方式により形成した画像を見易くすること等の
ために、色素を添加しても良い。
【0022】本発明の親水性の画像形成層を形成するた
めの塗料は、所定量の顔料と結着樹脂を水又は有機溶剤
とともに混合分散機(例えばボールミル、サンドグライ
ンダー、ホモジナイザー、ペイントコンディショナー、
プロペラ型撹拌機等)を使用して調製する。得られた塗
料は、ローラーコーティング法、エクストルージョンコ
ーティング法、ブレードコーティング法、ワイヤーバー
コーティング法、ビードコーティング法、カーテンコー
ティング法等の塗布方式により上記の支持体に塗布さ
れ、乾燥して親水性の画像形成層を形成する。この時の
親水性の画像形成層の表面平滑度はJIS P 8119
による測定で100秒から1500秒の範囲になるよう
に設定されるが、100秒に満たないと印字されて形成
される画質が悪化する。一方1500秒を越えると固形
インクの定着性が悪化し、印刷時の耐刷性が劣ることに
なる。
【0023】親水性の画像形成層の乾燥塗布量は、3g
/m2〜30g/m2程度が好ましい。この範囲より塗布
量が少ないと親水性の画像形成層自体が弱くなり耐刷性
が不良となる。塗布量が多いと固形インクの定着が弱く
なり耐刷性が下がったり、親水層自体が剥がれやすくな
る。
【0024】本発明のオフセット平版印刷原版は、必要
に応じ耐刷性並びに画質を向上させる目的で下塗層を設
けることができ、耐刷性の向上とともにカール防止を図
る目的で裏塗層を設けることができる。
【0025】得られた親水性の画像形成層は、固形イン
クを使用するインクジェット方式により画像を形成した
後、エッチング処理により非画像部を不感脂化処理して
オフセット印刷に供される。
【0026】エッチング処理に使用するエッチング処理
液は、印刷原版の非画像部を不感脂化し、親水性の画像
形成層を印刷可能な程度に親水化する働きを有するもの
である。エッチング処理液としてはフェロシアン化塩を
主成分とするもの、イノシットヘキサりん酸エステルを
主成分とするもの、あるいはアラビアゴムを主成分とす
るものなどがある。さらには親水性の画像形成層の保水
性が高ければ水だけでエッチング処理することが可能で
ある。これらは親水性の画像形成層の組成により各々選
択して使用することが出来る。
【0027】
【実施例】以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、部および%はいずれも重量基準である。
【0028】実施例1 秤量115g/m2の上質紙の片面に、下記組成の下塗
層形成用塗料をホモジナイザーで分散し、乾燥塗布量が
13g/m2になるように塗布、乾燥して片面塗布紙を
作製した。 [下塗層形成用塗料] セリサイト含有無機顔料 (ジークライトTMC、ジークライト化学製、50%水分散液) 80部 重質炭酸カルシウム (エスカロン#1500、三共製粉製、50%水分散液) 20部 カルボキシル変性SBRラテックス(固形分48%) 50部 メラミン樹脂初期縮合物 (スミレッツレジン−613、住友化学製、固形分80%) 4部
【0029】次に、この片面塗布紙下塗層の反対側に下
記組成の裏塗層形成用塗料をホモジナイザーで分散し、
乾燥塗布量が15g/m2になるように塗布、乾燥して
両面塗布紙を作製した。 [裏塗層形成用塗料] カオリン (ハイドラスパース、ヒューバー社製、50%水分散液) 170部 重質炭酸カルシウム (エスカロン#1500、三共製粉製、50%水分散液) 30部 酸化澱粉(10%水溶液) 60部 カルボキシル変性SBRラテックス(固形分48%) 150部 メラミン樹脂初期縮合物 (スミレッツレジン−613、住友化学製、固形分80%) 4部
【0030】この両面塗布紙をスーパーカレンダーで平
滑化処理し、耐水性を有する支持体とした。
【0031】さらに、この両面塗布紙の下塗層上に下記
組成の親水性の画像受理層形成用塗料をホモジナイザー
で分散時間を変えて分散し、乾燥塗布量が6g/m2
なるように塗布、乾燥して3種類のオフセット印刷原版
を作製した。この時の親水性の画像形成層の表面平滑度
はそれぞれ120秒、320秒、580秒であった。 [親水性の画像受理層形成用塗料] 合成シリカ (サイリシア730、富士シリシア化学製) 50部 カオリン (ハイドラスパース、ヒューバー製、50%水分散液) 100部 ポリビニルアルコール (クラレポバール117、クラレ製、10%水溶液) 200部 メラニン樹脂初期縮合物 (スミレッツレジンー613、住友化学製、固形分80%) 2部
【0032】この塗布品の親水性の画像形成層上に融点
が77℃のパラフィンワックスを主成分とする固形イン
クを用いてインクジェットプリンターJOLT(日立工
機製)で画像を出力したところ、いずれのオフセット印
刷原版も鮮明な画像を有する印刷版であった。
【0033】次にこれらの印刷版を自動不感脂化処理装
置(三菱製紙製エッチングコンバーターOH−11)を
用いて、エッチング液にはZM−OHN(ノンシアンタ
イプエッチング液、三菱製紙製)を使用し、不感脂化処
理を行った。さらにこれを小型オフセット印刷機(東京
航空計器製トーコーモデル810)で、給湿液としてZ
M−OD(三菱製紙製)を用いて印刷した。それぞれの
印刷版について5000枚印刷したが、いずれも画像の
トビやハガレはなく、印刷の地汚れの発生も全くなかっ
た。また印刷始めのインキ乗りも良好であった。
【0034】実施例2 厚さ100μの導電性加工を施したポリエチレンテレフ
タレートフィルムに実施例1と同じ下塗層、裏塗層、親
水性の画像形成層を形成3種類のオフセット印刷用原版
を作製した。この時の親水性の画像形成層の表面平滑度
はそれぞれ310秒、780秒、1210秒であった。
【0035】このオフセット印刷原版を実施例1と同様
に固形インクを用いてインクジェットプリンターJOL
Tで画像出力したところ、いずれも鮮明な画像を有する
印刷版であった。
【0036】これらの印刷版を用いて実施例1と同様の
方法で2万枚印刷したところ、いずれも画像のトビやハ
ガレは見られなく、印刷の地汚れの発生も全くなかっ
た。また印刷始めのインキ乗りも良好であった。
【0037】実施例3 厚さ0.24mmのアルミ板をアルカリ液で脱脂後に回
転ブラシの回転数を変えながら砂目立てを行い、30%
の硫酸液中で直流電圧を15V印加しながら陽極酸化処
理を施して親水性の画像受理層を有する3種類のアルミ
印刷原版を得た。この時の親水性の画像受理層表面の表
面平滑度はそれぞれ615秒、1120秒、1350秒
であった。
【0038】このアルミ印刷原版の上に実施例1と同様
に固形インクを用いてインクジェットプリンターJOL
Tで画像出力したところ、いずれの印刷版も鮮明な画像
を有していた。
【0039】この印刷版を用い実施例1と同様の方法で
印刷した。5万枚印刷したがいずれの印刷版も画像のト
ビやハガレはなく、印刷の地汚れの発生も全くなかっ
た。また印刷始めのインキ乗りも良好であった。
【0040】比較例1 実施例1で作製したオフセット印刷原版を融点が62℃
の炭化水素系ワックスを主成分とする固形インクを用い
てインクジェットプリンターJOLTで親水性の画像形
成層上に画像を出力し、3種類のオフセット印刷版を得
た。
【0041】この印刷版を用いて実施例1と同様に印刷
したところ、いずれも500枚から画像のトビが見られ
た。
【0042】比較例2 実施例1において、親水性の画像形成層形成用塗料の分
散時間を短くした以外は同様にして、表面平滑性が80
秒の印刷用原版を作製した。これを実施例1と同様に固
形インクジェットプリンターJOLTで画像出力し印刷
版を得た。この印刷版の画質は細かい文字、細線に欠落
が見られ劣るものであった。
【0043】さらにこの印刷版を実施例1と同様に印刷
したところ、耐刷性は1000枚から画像のトビが見ら
れ、また印刷物の画質も劣るものであった。
【0044】比較例3 実施例3において、回転ブラシの回転数や陽極酸化時の
電圧印加の時間を変えて陽極酸化処理を行い、アルミ板
の表面平滑度が80秒、1760秒の印刷原版を作製し
た。これらを実施例3と同様に固形インクジェットプリ
ンターJOLTで画像出力後に印刷したが、表面平滑度
が80秒のものは細かい文字、細線の再現が悪かった。
また表面平滑度1760秒のものは固形インクの定着性
が悪く5000枚から画像のトビが見られた。
【0045】
【発明の効果】以上に述べたように、特定の融点を有す
る固形インクを使用するインクジェット方式で、支持体
上の特定の表面平滑性を有する親水性の画像受理層に画
像を形成する本発明のオフセット印刷原版は良好なる画
質を有し、耐刷性に優れた印刷版となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に親水性の画像受理層を有し、
    該画像受理層に、融点が70℃以上の炭化水素系ワック
    スを含む固形インクを使用するインクジェット方式によ
    り画像を形成してオフセット印刷版を作製するための印
    刷原版であって、該画像受理層の表面平滑度が、JIS
    P 8119による表面平滑度で100秒から1500
    秒の範囲にあることを特徴とするオフセット印刷原版。
JP2115597A 1997-02-04 1997-02-04 オフセット印刷原版 Pending JPH10217627A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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