JPH10216200A - 医療用容器の製造方法 - Google Patents

医療用容器の製造方法

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JPH10216200A
JPH10216200A JP9042910A JP4291097A JPH10216200A JP H10216200 A JPH10216200 A JP H10216200A JP 9042910 A JP9042910 A JP 9042910A JP 4291097 A JP4291097 A JP 4291097A JP H10216200 A JPH10216200 A JP H10216200A
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container
medical
peel seal
filled
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JP9042910A
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Soichi Kuroki
宗一 黒木
Keinosuke Isono
啓之介 磯野
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Original Assignee
Material Engineering Technology Laboratory Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D81/00Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents
    • B65D81/32Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents for packaging two or more different materials which must be maintained separate prior to use in admixture
    • B65D81/3261Flexible containers having several compartments
    • B65D81/3266Flexible containers having several compartments separated by a common rupturable seal, a clip or other removable fastening device

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 乾燥物等の固体の薬剤を無菌的或いは水分的
な条件において安全に充填できる複数の室を有した医療
用容器の製造方法を提供。 【構成】 内部に医療用溶液と薬剤とが分けて充填され
る医療用容器の製造方法において、透明性及び可撓性の
樹脂壁を有する容器の本体を形成し、且つ該本体の一部
に剥離可能なピールシール領域を設け、次に、上記本体
内に上記医療用溶液を液密に充填した後に、上記本体と
共に医療用溶液をオートクレーブ滅菌し、上記滅菌後、
ピールシール領域の一部を剥離して該剥離部に上記医療
用溶液と混合される上記薬剤を充填し、該剥離開口を固
着シールして製造することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟な可撓性壁を有す
る樹脂製容器であって、輸液、透析液、臓器保存液等の
医療用溶液を収納した医療用容器に関するものであり、
特に、使用の直前に医療用溶液に薬剤が溶解されて用い
られる医療用容器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、輸液、透析液及び臓器保存液等を
収納した医療用容器において、容器を複数の室に分け、
一方の室に電解質溶液等の医療用溶液を収納し、他方に
粉末薬剤を収納したものが提供されている(特開平6−
14975号公報)。かかる医療用容器の室を分ける仕
切り手段或いは隔離手段は内壁同士を熱溶着したピール
シール或いは弱シールと称されるものであり、ピールシ
ール部は使用に際して外側からの操作により簡単に剥離
できるものである。従って、かかる医療用容器は保存時
に医療用溶液と粉末薬剤とが分けて収納される一方、使
用の際にはその直前にピールシール部が剥離される。ピ
ールシール部の剥離により室と室とが無菌的に連通し、
医療用溶液に薬剤が溶解できる。また、このような医療
用容器の製造方法にあっては、通常、医療用容器の一の
室に医療用溶液を充填してその充填口をゴム栓等で密封
した後、容器と共にオートクレーブ滅菌処理をする。こ
の場合、医療用容器の他の室は空の状態で滅菌処理され
る。次に、クリーンルーム内で医療用容器の他の室に充
填口を形成し、その充填口から薬剤を無菌的に充填し、
その充填口を再び液密にシールして医療用容器の製造を
図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
医療用容器の製造方法は以下の点で問題が見られる。医
療用容器の一の室に医療用溶液を充填してオートクレー
ブ滅菌処理した後、他の室も滅菌処理されるとき、他の
室にはオートクレーブ滅菌処理の水蒸気が他の室に透過
して濡れた状態となっている。このため、乾物等の薬剤
を他の室に無菌充填する際には、他の室に充填口を形成
し、充填口から除菌乾燥エアを他の室内に吹き付けて内
部を乾燥処理した後、薬剤を充填しなければならない。
これは、乾燥に手間がかかる上、無菌充填における無菌
保証を低下させるものである。また、乾燥が十分でなけ
れば、医療用容器の搬送或いは保存期間中に乾物である
薬剤の変質を招くおそれがある。更に、医療用容器は可
撓性で透明性のある樹脂壁からなり、かかる樹脂壁はオ
ートクレーブ滅菌中に水分を微量ではあるが含有するお
それがある。かかる樹脂壁に存在する水分も固体の薬剤
の変質を招くおそれがある。従って、本発明は、乾燥物
等の固体の薬剤を無菌的或いは水分的な条件において安
全に充填できる複数の室を有した医療用容器の製造方法
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、内部に医療用
溶液と薬剤とが分けて充填される医療用容器の製造方法
において、透明性及び可撓性の樹脂壁を有する容器の本
体を形成し、且つ該本体の一部に剥離可能なピールシー
ル領域を設け、次に、上記本体内に上記医療用溶液を液
密に充填した後に、上記本体と共に医療用溶液をオート
クレーブ滅菌し、上記滅菌後、ピールシール領域の一部
を剥離して該剥離部に上記医療用溶液と混合される上記
薬剤を充填し、該剥離開口を固着シールして製造するこ
とを特徴とする医療用容器の製造方法を提供することに
より、上記目的を達成したものである。
【0005】本発明は、内部に医療用溶液と薬剤とが分
けて充填される医療用容器の製造方法である。また、本
発明に於ける医療用容器内の医療用溶液と薬剤とは剥離
可能なピールシール部の仕切り手段或いは隔離手段等で
分けられている。上記製造方法に於ける医療用容器は可
撓性壁を有する。可撓性壁は撓むことにより医療用容器
内の容積が容易に変化するものであれば良い。また、医
療用容器壁は内容物の確認できる程度に透明性を有す
る。後述するように、医療用容器の使用に際して医療用
溶液と薬剤とが容器内で混合されるため、その混合状態
を確認する上で必要となるからである。上記医療用容器
は樹脂素材からなり、インフレーションフィルム、チュ
ーブ、シート及びフィルムから成形したもの、押出成
形、射出成形、又はブロー成形したものである。医療用
容器の樹脂素材としてはポリオレフィン系樹脂、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リビニルアルコール系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹
脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリアミド系樹脂等の汎用
樹脂である。また樹脂容器は単層又は多層で形成されて
いても良い。更に最内層は融点の異なる樹脂のブレンド
物であることが望ましい。かかるブレンド物は、後述の
完全シール部とピールシール部との異なるシール部形成
が容易になる。ブレンド物としては特に、ポリエチレン
とポリプロピレンのブレンド物が望ましい。また樹脂容
器材は単層であれ、多層であれ、水蒸気、及びガスのバ
リアー性層が設けられていることが望ましい。このよう
なバリアー層は、アルミニウム等の金属層、ポリ塩化ビ
ニリデン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ
ビニルアルコール等がある。
【0006】上記医療用容器内には医療用溶液と薬剤と
が分けて充填される。医療用溶液は輸液、透析液、臓器
保存液、薬剤の単純な溶解液等であり、例えば、ナトリ
ウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、クロー
ル、リン等、その他の人体に存在する無機電解質、酢
酸、乳酸、クエン酸等、その他の人体に存在する有機電
解質等であり、また、電解質の他に糖類、アミノ酸、蛋
白質、脂肪等のエネルギー、必要により生理活性物質、
ビタミン等も含まれる。尚、医療用溶液は医療用容器に
無菌的に充填しても良いが、医療用容器の収納室に液密
収容した後、蒸気滅菌処理されたものである。かかる滅
菌処理により、医療用溶液の滅菌が確実になされ、患者
への安全な投与ができる。薬剤は主に乾物である固形の
薬剤である。例えば、抗生物質等の凍結乾燥品、顆粒、
粉末或いは打錠にした薬剤等である。これらは、特に湿
気等の雰囲気中で容易に変質するおそれのあるものであ
る。
【0007】上記医療用溶液と薬剤とは剥離可能なピー
ルシール部で隔離されてそれぞれの収納室に充填される
ものである。上記ピールシール部は弱シール部とも称さ
れ、外部から室或いは容器を圧迫し、内部が一定の昇圧
状態になったときに剥離するシール部である。上記ピー
ルシール部の剥離強度は、室内の圧が0.01〜1.0
Kgf/cm2、特に、0.05〜0.5Kgf/cm2
の昇圧で剥離する強度が望ましい。上記範囲を下回る強
度であれば、製造、運搬、保存時等の隔離状態を保つた
めの安全性に欠ける。上記範囲を上回る強度であれば、
用時に室と室同士の連通操作を容易にすることができな
くなるおそれがある。
【0008】このような医療用容器における製造方法に
あっては先ず、上述の透明性及び可撓性の樹脂壁を有す
る容器の本体を形成する。本体は、二枚の樹脂シートを
重ねて周縁をシールして形成しても良く、インフレーシ
ョンシートの両端をシールして形成しても良く、また、
ブロー成形或いは射出成形しても良い。本体の形成後、
容器本体の一部の領域に容器壁の内層同士を熱溶着によ
り密着させた剥離可能なピールシール領域を設ける。次
に、上記本体内に上記医療用溶液を液密に充填する。通
常、上記本体の成形時に点滴針等が刺通される排出口が
設けられ、医療用溶液は除菌フィルタを通してかかる排
出口から充填された後、排出口がゴム栓等で液密に閉じ
られる。尚、医療用溶液の充填は必ずしも排出口から充
填する必要はない。次に、上記本体と共に医療用溶液を
オートクレーブ滅菌する。滅菌温度は100〜140
℃、特に、105℃〜120℃の範囲で高圧蒸気滅菌を
行うことが望ましい。滅菌温度が上記範囲以下では医療
用溶液の滅菌処理が十分になされないおそれがあり、ま
た滅菌時間がかかり過ぎる不具合がある。上記範囲を上
回る滅菌温度では、容器自体が軟化して変形し、また隔
離シール部の剥離強度を変えてその機能を失わせるおそ
れがある。
【0009】上記滅菌後、ピールシール領域の一部を剥
離して該剥離部に上記医療用溶液と混合される上記薬剤
を充填する。従って、ピールシール領域の剥離した剥離
部は薬剤の収納室となり、ピールシール領域の剥離され
ていない部分は医療用溶液の収納室との仕切り手段或い
は隔離手段となる。従って、ピールシール領域の一部を
剥離する際には、剥離されないピールシール領域をジグ
で押さえて行うことが望ましい。尚、ピールシール領域
の剥離開封の際には無菌的に行う。薬剤の無菌充填後に
剥離開口部の端部を熱溶着等により固着シールして薬剤
の収納室を液密として医療用容器を製造する。このよう
な製造方法にあっては、オートクレーブ滅菌処理時、薬
剤の収納室となる部分はピールシール領域となって内壁
同士が密着しているため、水分等が溜まるおそれがな
い。また、かかる密着部分もオートクレーブ滅菌処理時
に完全な滅菌がなされている。従って、薬剤の収納室を
濡らすことなく容器本体のオートクレーブ滅菌処理がで
きるため、乾燥物等の固体の薬剤を無菌的或いは水分的
な条件において安全に充填できる。
【0010】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
医療用容器の製造方法において、上記滅菌後にピールシ
ール領域を乾燥した後に上記薬剤を充填することを特徴
とする。ピールシール領域の乾燥は、ピールシール領域
の外側から熱等を加えて乾燥する方法、或いは医療用溶
液の収納室部分を水蒸気非透過性の部材で覆って乾燥室
に所定期間置くなどする方法がある。かかるピールシー
ル領域の乾燥により、樹脂壁に存在する微量な水分も除
去するため、薬剤が保存中に樹脂壁に存在した水分等に
より変質するおそれがない。請求項3記載の本発明は、
請求項1又は2記載の医療用容器の製造方法において、
上記滅菌後、上記ピールシール領域の少なくとも片面に
ガス又は水分のバリアー壁を設け、上記バリアー壁とピ
ールシール領域との間に乾燥剤又は脱酸素剤を液密に配
することを特徴とする。ここでガス又は水分のバリアー
壁とは、酸素や水分等を全く透過させない壁か、これら
を非常に透過させ難い壁である。酸素や水分等を全く透
過させない壁としては、アルミニウム等の金属をラミネ
ートした樹脂壁等である。酸素等を透過させ難い壁とし
ては、ポリ三フッ化エチレン、延伸ナイロン6、延伸ポ
リエステル、エチレンビニルアルコール、ポリビニルア
ルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリイミド等の層を有
する樹脂壁等である。酸素のバリアー性壁としては、5
0cc/m2・day・atm以下、特に、20cc/
2・day・atm以下、更には5cc/m2・day
・atm以下である。水分を透過させ難い壁としては、
ポリ三フッ化エチレン、塩酸ゴム、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン等であり、水蒸気の
バリアー性壁としては、5.0g/m2・day(条
件:0.1mm、0−90%RH差、25℃)以下、
1.0g/m2・day(条件:0.1mm、0−90
%RH差、25℃)以下、0.5g/m2・day(条
件:0.1mm、0−90%RH差、25℃)以下であ
る。上記バリアー壁は片面だけでなく、薬剤の収納室部
分を液密に包む両面に設けても良い。また、乾燥剤とし
ては、シリカゲル、アルミナ、ゼオライ(モレキュラー
シーブ)等が挙げられる。脱酸素剤としては、収納室の
外側とガスバリアー性壁との間に存する酸素を除脱する
もの、或いは酸素を除脱して炭酸ガスを発生するもので
ある。特に、炭酸ガスを発生しながら酸素を除脱する脱
酸素剤が望ましい。このような炭酸ガス発生型脱酸素剤
組成物としては、還元性有機物質−炭酸塩−水からなる
組成物、鉄を主剤とする脱酸素剤−炭酸水素塩−酸性物
質−水からなる組成物、亜二チオン酸塩−炭酸水素塩−
炭酸塩−水からなる組成物等が例示できる。中でも還元
性有機物質を用いるものが望ましく、還元性物質として
はカテコール、アスコルビン酸および/又はその塩、エ
リソルビン酸および/又はその塩等が使用される。特
に、酸素吸収量、酸素吸収速度、炭酸ガス発生速度、炭
酸ガス発生量等の調節が容易な、及びこれに基づく酸素
濃度、炭酸ガス濃度の調節が容易なアスコルビン酸およ
び/又はその塩からなる組成物が望ましい。このような
バリアー壁と乾燥剤を用いることにより、樹脂壁から出
る水分や保存中に外部から侵入する水分や酸素による薬
剤の変質が防止できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る医療用容器の製造方法の
好ましい実施例を添付図面を参照しながら詳述する。図
1は本発明に係る医療用容器の製造方法で製造される医
療用容器の正断面図である。図2(A)乃至(C)は図
1に示す医療用容器の製造工程を示す図である。図3
(A)乃至(C)は図1に示す医療用容器の製造工程を
示す図である。図4は図1における変形例を示す医療用
容器の正面図である。
【0012】本発明に係る医療用容器1の製造方法は図
1乃至図3に示す如く、内部に医療用溶液3と固形の薬
剤4とが分けて充填される医療用容器の製造であり、透
明性及び可撓性の樹脂壁を有する容器の本体2を形成
し、且つ本体2の一部に剥離可能なピールシール領域5
を設け、次に、本体2内に医療用溶液3を液密に充填し
た後に、本体2と共に医療用溶液3をオートクレーブ滅
菌し、滅菌後、ピールシール領域5の一部5Aを剥離し
て剥離部5Aに医療用溶液3と混合される薬剤4を充填
し、剥離開口(裁断端部)1Aを固着シールして製造す
る。
【0013】第一実施例に係る医療用容器1を更に詳し
く説明すると、医療用容器1をインフレーション成形し
た筒状の透明で柔軟な可撓性樹脂シートから成形する。
樹脂シートは肉厚が250μmで、内層が厚み50μm
の直鎖状低密度ポリエチレンとポリプロピレンとのブレ
ンド物で、外層が厚み200μmの低密度ポリエチレン
の二層構造からなる。直鎖状低密ポリエチレンは融点が
126℃で、ポリプロピレンは融点が160℃である。
また、内層は直鎖状低密度ポリエチレンとポリプロピレ
ンとを65:35の割合でブレンドしたものである。樹
脂シートを所定の大きさに裁断して裁断端部1Bを熱溶
着シールして容器本体2を形成する。端部1Bの熱溶着
シールの際に排出口100のポートを取り付ける。裁断
端部1Bの熱溶着シールはインパルスシール機で温度1
70℃で5秒間行い、裁断端部1Bは固着シール部で殆
ど剥離せず、剥離しようとするとシートの破断が生じる
非剥離シール部とする。
【0014】次に、図2(A)に示す如く、他の裁断端
部1Aから本体2の約1/3の領域にピールシール領域
5を形成する。ピールシール領域5はインパルスシール
機で温度140℃で15秒間行い、ピールシール領域5
は剥離可能なシール部とする。かかるピールシール領域
5は製造された医療用容器の収納室7を0.2Kgf/
cm2以上で圧迫した時に剥離する。図2(B)に示す
如く、本体2の排出口100のポートから所定の輸液用
剤(医療用溶液)3を充填する。かかる輸液用剤3は後
述の固形の薬剤4の溶解液である。次に、排出口100
にゴム栓をして密封し、かかる容器本体2をオートクレ
ーブ滅菌処理する。オートクレーブ滅菌温度は115℃
で行う。滅菌後、容器本体2のピールシール領域5の部
分のみを90℃の乾燥エアのトンネルオーブンに1日入
れて乾燥し、次に、図2(C)に示す如く、容器本体2
をクリーンルーム内に搬入し、本体2のピールシール領
域5の一部5Aを剥離する。
【0015】次に、図3(A)に示す如く、固形の薬剤
4を剥離開口1Aから剥離部5Aに無菌充填する。かか
る薬剤4は凍結乾燥して粉末状にした抗生物質である。
充填後、図3(B)に示す如く、剥離開口である裁断端
部1Aを熱溶着シールする。裁断端部1Aの熱溶着シー
ルはインパルスシール機で温度170℃で5秒間行い、
剥裁断端部1Aは固着シール部で殆ど剥離せず、剥離し
ようとするとシートの破断が生じる非剥離シール部とす
る。これにより、容器本体2のピールシール領域5の剥
離されない部分が隔離シール部5Bとなり、容器本体2
は収納室6と収納室7に分けられ、収納室6には薬剤4
が収納され、収納室7には輸液用剤4が収納される。そ
して、図3(C)に示す如く容器本体2の裁断端部1A
の角部を切り落とすことにより図1に示す医療用容器1
を製造することができる。このような医療用容器1の製
造方法にあっては、オートクレーブ滅菌処理時、薬剤4
の収納室6となる部分はピールシール領域5となって内
壁同士が密着しているため、水分等が溜まるおそれがな
い。また、かかる密着部分もオートクレーブ滅菌処理時
に完全な滅菌がなされている。従って、乾燥物等の固体
の薬剤4を無菌的或いは水分的な条件において安全に収
納室6に充填できる。更に、オートクレーブ滅菌処理後
において、ピールシール領域5を構成する樹脂シート部
分の乾燥も容易にできるため、薬剤4の充填後に容器壁
からの水分等の移行に伴う薬剤4の変質のおそれがな
い。
【0016】図4は図1の医療用容器の変形例であり、
上記医療用容器1の製造方法において、包装体11を設
けたものである。包装体11は二枚の樹脂シートからな
り、その樹脂シート同士の周縁12を熱溶着シールして
形成する。また、包装体11に仕切りシール部13を形
成し、仕切りシール部13は容器本体2のピールシール
部5Bに形成してある。包装体11はかかる仕切りシー
ル部13の仕切りにより包装体11内を二室14、15
に区分している。従って、区分室14で容器本体2の輸
液用剤3の収納室7部分を液密に覆い、区分室15で容
器本体2の収納室6を液密に覆っている。区分室15内
にモレキュラーシーブからなる乾燥剤16を配してい
る。また、周縁12のシール部及び仕切りシール部13
は剥離可能のピールシール部で形成され、使用時に樹脂
シート同士が完全に分離されて包装体11が開封される
ようになっている。そして、包装体11のコーナー17
には剥離開封用の分離口が形成されている。包装体11
を構成する樹脂シートは、内層が厚み100μmの直鎖
状低密度ポリエチレンとポリプロピレンとのブレンド物
で、外層が厚み12μmのポリエチレンテレフタレート
で、また、内層と外層との間に中間層が形成され、中間
層は、延伸ナイロン:15μm/ポリ塩化ビニリデン:
15μm/延伸ナイロン:15μmで形成される。直鎖
状低密ポリエチレンは融点が126℃で、ポリプロピレ
ンは融点が160℃である。また、内層は直鎖状低密度
ポリエチレンとポリプロピレンとを65:35の割合で
ブレンドしたものである。中間層により樹脂シートは
0.5g/m2・day(条件:0.1mm、0−90
%RH差、25℃)以下である。このような構成の医療
用容器1にあっては、包装体11における区分室15内
が乾燥剤16により乾燥状態におかれ、保存期間中に薬
剤4が変質等を起こすおそれがない。
【0017】上記実施例では、医療用容器1の充填物を
輸液用剤とした。しかし、本発明では、かかる輸液用剤
に限る必要はなく、人工腎臓用環流液、人工腎臓用透析
液、人工腎臓補充液、腹膜用透析液等の透析液及び臓器
保存液にも有用に適用することができる。上記各実施例
では、インフレーション樹脂シートから容器本体を成形
したが、可撓性で透明性を有する限り、ブロー成形物、
射出成形物、真空成形物等であっても良い。上記実施例
では、包装体11に乾燥剤16を用いたが、薬剤4が酸
素により容易に変質するものであれば、脱酸素剤を用い
ても良い。また、包装体11の区分室15で容器本体2
の収納室15の全体を覆ったが、片面のみ覆っても良
い。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る医療用
容器の製造方法によれば、透明性及び可撓性の樹脂壁を
有する容器の本体を形成し、且つ該本体の一部に剥離可
能なピールシール領域を設け、次に、上記本体内に上記
医療用溶液を液密に充填した後に、上記本体と共に医療
用溶液をオートクレーブ滅菌し、上記滅菌後、ピールシ
ール領域の一部を剥離して該剥離部に上記医療用溶液と
混合される上記薬剤を充填し、該剥離開口を固着シール
して製造するので、乾燥物等の固体の薬剤を無菌的或い
は水分的な条件において安全に充填できる複数の室を有
した医療用容器の製造ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る医療用容器の製造方法で製
造される医療用容器の正断面図である。
【図2】図2(A)乃至(C)は図1に示す医療用容器
の製造工程を示す図である。
【図3】図3(A)乃至(C)は図1に示す医療用容器
の製造工程を示す図である。
【図4】図4は図1における変形例を示す医療用容器の
正面図である。
【符号の説明】
1 医療用容器 1A、1B 裁断端部 2 容器本体 3 医療用溶液 4 薬剤 5 ピールシール領域 5A 隔離シール部 6、7 収納室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に医療用溶液と固体の薬剤とが分け
    て充填される医療用容器の製造方法において、 透明性及び可撓性の樹脂壁を有する容器の本体を形成
    し、且つ該本体の一部に剥離可能なピールシール領域を
    設け、 次に、上記本体内に上記医療用溶液を液密に充填した後
    に、上記本体と共に医療用溶液をオートクレーブ滅菌
    し、 上記滅菌後、ピールシール領域の一部を剥離して該剥離
    部に上記医療用溶液と混合される上記薬剤を充填し、該
    剥離開口部を固着シールして製造することを特徴とする
    医療用容器の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記滅菌後にピールシール領域を乾燥し
    た後に上記薬剤を充填することを特徴とする請求項1記
    載の医療用容器の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記滅菌後、上記ピールシール領域の少
    なくとも片面にガス又は水分のバリアー壁を設け、上記
    バリアー壁とピールシール領域との間に乾燥剤又は脱酸
    素剤を液密に配することを特徴とする請求項1又は2記
    載の医療用容器の製造方法。
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