JPH10215547A - 軸受兼用モータ - Google Patents

軸受兼用モータ

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JPH10215547A
JPH10215547A JP9031178A JP3117897A JPH10215547A JP H10215547 A JPH10215547 A JP H10215547A JP 9031178 A JP9031178 A JP 9031178A JP 3117897 A JP3117897 A JP 3117897A JP H10215547 A JPH10215547 A JP H10215547A
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JP
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magnetic flux
torque
control
magnetic
flux
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JP9031178A
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Kazuki Sato
一樹 佐藤
Susumu Osawa
将 大沢
Satoshi Mori
敏 森
Tadashi Sato
忠 佐藤
Tadashi Kayashima
直史 茅島
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Ebara Corp
Ebara Densan Ltd
Original Assignee
Ebara Corp
Ebara Densan Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C32/00Bearings not otherwise provided for
    • F16C32/04Bearings not otherwise provided for using magnetic or electric supporting means
    • F16C32/0406Magnetic bearings
    • F16C32/044Active magnetic bearings
    • F16C32/0474Active magnetic bearings for rotary movement
    • F16C32/0493Active magnetic bearings for rotary movement integrated in an electrodynamic machine, e.g. self-bearing motor
    • F16C32/0497Active magnetic bearings for rotary movement integrated in an electrodynamic machine, e.g. self-bearing motor generating torque and radial force
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2380/00Electrical apparatus
    • F16C2380/26Dynamo-electric machines or combinations therewith, e.g. electro-motors and generators

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  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルクが変動してトルク分磁束Φqが増大し
ても、これにより、磁気軸受としての制御安定性が損な
われない軸受兼用モータを提供する。 【解決手段】 ステータのスロットに設置した巻線によ
り、m極でなる回転駆動磁界に同期したm±2極の回転
制御磁界を重畳し、ロータに回転力を与えると同時に、
ロータの変位検出手段によって検出したロータの変位か
ら制御磁界を増減してロータを磁気浮上制御する軸受兼
用モータにおいて、励磁分磁束Φdとトルク分磁束Φq
を検出又は検出できる他の物理量から推定し、励磁分磁
束Φdとトルク分磁束Φqのなす角θ=arctan
(Φd/Φq)を算出し、位置制御を行なう際にこの角
度θに応じた回転磁界同期変調を行ない、位置制御電流
を演算し巻線に供給するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体を回転駆動
するモータ作用と、回転体を磁気浮上制御する磁気軸受
作用とを兼ね備えた軸受兼用モータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術としては、円筒型ステータ内に
円柱型ロータを組み込み、ステータに励磁回路を形成
し、ここでロータに回転力を与えると同時に所定位置に
磁気浮上保持して位置制御力を作用させる軸受兼用モー
タが知られている。これは、ステータに回転駆動用の巻
線と制御用の巻線を備え、それぞれに三相交流電流を流
すことにより、所定の関係の極数の異なる回転磁界を形
成し、円柱型ロータの回転軸垂直面に半径方向の磁気的
吸引力を偏配するものである。
【0003】これにより、ロータを磁気的に吸引して、
ロータに回転力を付与するモータとして機能すると共
に、その浮上位置と姿勢を制御して、ステータに対して
非接触浮上支持が可能な磁気軸受として機能することが
できる。このため、従来必要とされていた磁気軸受に相
当する電磁石ヨーク部分及び巻線が不要となり、回転機
械の軸長を短縮して、軸振動からの高速回転の制限を少
なくすることができる。また回転機械を小型軽量化する
ことができる。また、制御巻線の電流と駆動巻線の電流
とにより生じる磁界の相乗効果的な機能により、磁気軸
受に相当する動作を行えるので、従来の磁気軸受と比較
してはるかに小さな電流で制御力が生じ、大幅な省エネ
ルギー化が可能である。
【0004】このように、軸受兼用モータについては、
いくつかの提案がなされている。駆動巻線と位置制御巻
線が別巻線であるもの、あるいは共通巻線であるものが
あるが、基本としてはモータ回転駆動用磁界の極数mと
浮上位置制御用磁界の極数nがn=m±2の関係となる
ことを必要としている。
【0005】これらのモータとしての回転駆動制御、及
び磁気軸受としての浮上位置制御にベクトル制御を用い
る方式が有る。ベクトル制御では、モータとしての回転
駆動制御に3相交流電流を周波数ωで回転する座標系
(d−q座標)に変換して演算を行う。回転座標系にお
ける巻線が発生する磁束のうち、回転子を磁化するため
のd軸上の励磁分磁束がΦd、トルクを与えるためのq
軸上のトルク分磁束がΦqである。
【0006】通常これらの制御では、励磁分磁束Φdを
一定として、トルク分磁束Φqを変化させることにより
変動するトルクに対応して制御している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ステータとロータ間の
ギャップに発生する磁束Φoは、 Φo=(Φd2 +Φq2 1/2 となり、この磁束Φoが位置制御系では位置制御力発生
のためのバイアス磁束として作用する。
【0008】通常の同期モータでは、一般に励磁分磁束
Φdは一定値としておき、トルク分磁束をΦqを増減し
てトルク及び回転数の制御を行っている。軸受兼用同期
モータでも同様の制御が行われる。しかし、軸受兼用同
期モータでは磁気軸受としての機能も果たさなければな
らない。すなわちギャップ部に発生する磁束をバイアス
磁束として、これに位置制御磁束を重畳させることによ
って回転体の位置制御を行う。位置制御磁束は、励磁分
磁束Φd及びトルク分磁束Φqを流すための“駆動巻
線”とは別の“制御巻線”に制御電流を流すことにより
発生させるのが一般的である。
【0009】しかしながら、回転子にトルクを発生させ
るためにトルク分磁束Φqを発生させた場合には、ギャ
ップ中の磁束分布が不均一となり、回転トルクだけでは
なく半径方向にも磁気力が発生してしまう。トルク分磁
束Φqが小さい場合には、その影響は無視できるが、大
きなトルクを出そうとしてトルク分磁束Φqが励磁分磁
束Φdに比べて大きくなった場合には、その影響が無視
できなくなり、軸受としての機能が阻害される場合も出
てくる。
【0010】本発明は、上述した事情に鑑みて為された
もので、トルクが変動してトルク分磁束Φqが増大して
も、これにより、磁気軸受としての制御安定性が損なわ
れない軸受兼用モータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】本発明の軸受兼用モータは、ステータのス
ロットに設置した巻線により、m極でなる回転駆動磁界
に同期したm±2極の回転制御磁界を重畳し、ロータに
回転力を与えると同時に、該ロータの変位検出手段によ
って検出した該ロータの変位から該制御磁界を増減して
該ロータを磁気浮上制御する軸受兼用モータにおいて、
励磁分磁束Φdとトルク分磁束Φqを検出又は検出でき
る他の物理量から推定し、励磁分磁束Φdとトルク分磁
束Φqのなす角θ=arctan(Φd/Φq)を算出
し、位置制御を行なう際にこの角度θに応じた回転磁界
同期変調を行ない、位置制御電流を演算し前記巻線に供
給するようにしたことを特徴とする。
【0012】本発明の別の軸受兼用モータは、励磁分磁
束Φdとトルク分磁束Φqの比が一定値以下になるよう
に励磁分磁束Φdをトルク分磁束Φqに応じて変化させ
る制御手段を備えたことを特徴とする。
【0013】又、前記軸受兼用モータは、トルク分磁束
Φqが小さい領域では、励磁分磁束ΦdをΦd=Φdo
と一定値に固定しておき、トルク分磁束Φqが増加し前
記一定値Φdoとの比がある一定値以上に大きくなった
時点で、励磁分磁束Φdを変化させることを特徴とす
る。
【0014】又、前記軸受兼用モータは、トルク分磁束
Φq及び又は励磁分磁束Φdの増加に従い位置制御系の
制御ゲインを調整する手段を更に備えたことを特徴とす
る。
【0015】上述した本発明によれば、このように構成
した位置制御回路を備えた軸受兼用モータにおいては、
トルクを発生させるためにトルク分磁束Φqを増加させ
た場合には、励磁分磁束Φdとトルク分磁束Φqのなす
角θに応じた回転磁界同期変調を行ない位置制御電流を
演算するため、最適な位置で制御力を発生させることが
できる。このためトルク分磁束Φqの影響を小さく抑
え、磁気軸受としての浮上安定性を確保することが出来
る。
【0016】あるいは、上述した別の本発明によれば、
このように構成した制御回路を備えた軸受兼用モータに
おいては、トルクを発生させるためのトルク分磁束Φq
を増加させた場合には、トルク分磁束Φqの増加に伴い
励磁分磁束Φdを増加し、励磁分磁束Φdとトルク分磁
束Φqの比を一定にすることができる。このため回転磁
界同期変調マトリックスを固定した状態でもトルク分磁
束Φqの影響を小さく抑え、磁気軸受としての浮上安定
性を確保することができる。
【0017】このような制御を行う際に、トルク分磁束
Φqがゼロであっても励磁分磁束Φdをゼロにすること
は、制御上好ましくない。トルク分磁束Φqが小さい領
域では励磁分磁束Φdを、 Φd=Φdo と一定値に固定しておき、トルク分磁束Φqが増加し一
定値ΦdoとΦqの比がある程度大きくなった時点で、
励磁分磁束Φdを変化させることにより、無負荷時或い
は低トルク時にも十分な軸受剛性を確保することができ
る。
【0018】また、トルク分磁束Φq及び又は励磁分磁
束Φdが増加すると、バイアス磁束が増加するので、位
置制御系の制御ゲインが変化することになる。このため
励磁分磁束Φd及びトルク分磁束Φqの増加に従い位置
制御系のフィードバックループ中の制御ゲインを調整す
ることで、浮上位置制御系の特性を最適なものに調整可
能である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例について
図面を参照しながら説明する。
【0020】図1は、回転座標系d−q軸における励磁
分磁束Φdとトルク分磁束Φqの関係を示す。符号θは
ΦdとΦqのなす角である。 θ=tan-1(│Φq│/│Φd│) 磁束Φoの絶対値は、 Φo=(Φd2 +Φq2 1/2 で表される。
【0021】図2は、トルク分磁束Φqに対する励磁分
磁束Φdの関係を示した図であり、本発明の中核となる
制御規制を与える。この図に示すようにトルク分磁束Φ
qに対応して励磁分磁束Φdを変化させる。すなわち、 0≦Φq* ≦Φdo/k2の範囲では、Φd* =Φd
o Φdo/k2<Φq* の範囲では、Φd* =k2×Φ
* とする。
【0022】即ち、Φqo(=Φdo/K2)以下で
は、励磁分磁束Φdの大きさをトルク分磁束Φqに比例
させないで一定値Φdoに保つことにより、無負荷或い
は低負荷時の軸受剛性を確保する。従って、一定値Φd
oは、無負荷時或いは低負荷時に回転子の浮上位置制御
を行うための、十分なバイアス磁束Φoを与えることが
できるものでなければならない。
【0023】又、トルク分磁束Φqが一定値Φqoを越
えたときには、励磁分磁束Φdの大きさをトルク分磁束
Φqに比例係数K2で比例させることで、軸受剛性を大
きくする。このことで、トルク分磁束Φqによる浮上安
定性への影響の問題を解決することができる。このた
め、比例係数K2は、トルク分磁束Φqの増大による浮
上安定性への影響を避けることができる程度の大きさで
ある必要がある。
【0024】実際には、それぞれの磁束は制御電流によ
り発生させ、磁束と制御電流の関係は次のようになって
いる。 Φd=Md×Id* Φq=Mq×Iq* 従って、実際に回路で実現する制御則は以下のようにな
る。すなわち、 0≦Iq* ≦Ido/K21 の範囲では、Id* =I
do Ido/k21 <Iq* の範囲では、Id* =k21
×Iq* ただし、 k21 =k2×(Mq/Md) である。
【0025】図3、図4は、本発明の実施例を示すブロ
ック線図である。右端に2重円で示してある部分が軸受
兼用モータ11を示している。図中には大きく分けて2
つの制御回路12,13が示されている。上側の制御回
路12が回転検出器30で検出した回転速度ωに基づ
き、モータ速度の制御を行う回転制御系であり、下側の
制御回路13がギャップセンサ14,14で検出した位
置信号α,βに基づきロータの浮上位置制御を行う位置
制御系を示している。
【0026】それぞれの制御系を具体的に説明する。ま
ず、図3に示す回転制御系では、ロータの回転角度及び
速度検出器30により回転角速度ωが検出される。そし
て現在の回転数ωと回転数指令値の差Δωを求め、PI
D補償器によりこれをゼロにするためのトルク目標値
* を計算する。
【数1】
【0027】通常これらの制御では、励磁分電流目標値
Id* を一定として、トルク分電流目標値Iq* を変化
させることによりトルクを制御している。Iq演算回路
ではこのトルク目標値T* より必要なトルク分電流目
標値Iq* を計算する。リミッタは、過剰なIqが流
れることを防ぐために設けてある。
【0028】角度変換器はトルク分電流目標値I
* 、励磁分電流目標値Id* を座標変換して固定座標
上での2相電流Ia* 、Ib* を求めている。この演算
例は、例えば次式による。
【数2】
【0029】そして、2相3相変換器では、2相交流
から3相交流へと相変換を行っている。最終的には、電
力増幅器(具体的にはインバータ)により軸受兼用モ
ータの回転駆動巻線に4極回転駆動磁界を形成する3相
交流電流が流されることになる。
【0030】一方、位置制御系では、ギャップセンサ1
4,14で検出したロータの位置信号α、βと位置目標
値との比較を行い偏差Δα、Δβを求める。ゲイン調整
回路,は、励磁分磁束Φdの増加に従って位置制御
系の制御ゲインを調整するための可変ゲイン回路であ
る。PID補償器33,34は偏差Δα、Δβをゼロに
するための制御力目標値Fα* 、Fβ* を計算する。
【0031】
【数3】
【数4】
【0032】制御電流の演算回路35ではFα* 、Fβ
* を回転磁界同期変調を行ない固定座標上での2相電流
Iα* 、Iβ* を求める。この際、前式で示す演算式に
従い励磁分磁束Φdとトルク分磁束Φqのなす角θを計
算し、このθだけ位相をずらして同期変調を行なう。こ
の演算例は、例えば次式による。
【数5】
【0033】更に、2相3相変換器36では、2相交流
電流から3相交流電流Iu2 * 、Iv2 * 、Iw2 * へと相変
換を行っている。これは2極の回転制御磁界を形成する
ための3相交流電流の信号値である。最終的には、電力
増幅器(具体的にはインバータ)(14)により、軸受兼用
モータ11の位置制御巻線に必要な電流が流されること
になる。
【0034】本実施例においては、トルク分磁束Φqに
応じて軸受剛性が変化する。このため、浮上位置制御系
のフィードバックループ内にゲイン調整回路,を設
け、制御ループゲインの調整を行っている。
【0035】ゲイン調整回路の演算式は、次の通りで
ある。
【数6】 又、ゲイン調整回路の演算式は、次の通りである。
【数7】 これによりゲイン調整回路,で補償回路のゲインが
トルク分磁束Φqの大きさに対応して調整されるので、
磁気軸受の剛性の変化を補償することができる。従っ
て、フィードバック制御ループのトータルゲインを略一
定にすることができ、浮上制御系を安定なものとするこ
とができる。
【0036】図4は、本発明の別の実施例を示すブロッ
ク線図である。図3と同様に、右端に2重円で示してあ
る部分が軸受兼用モータ11を示している。図中には大
きく分けて2つの制御回路12,13が示されている。
上側の制御回路12が回転検出器30で検出した回転速
度ωに基づき、モータ速度の制御を行う回転制御系であ
り、下側の制御回路13がギャップセンサ14,14で
検出した位置信号α,βに基づきロータの浮上位置制御
を行う位置制御系を示している。
【0037】回転制御系では、ロータの回転角度及び速
度検出器30により回転角速度ωが検出される。そして
現在の回転数ωと回転数指令値の差Δωを求め、PID
補償器によりこれをゼロにするためのトルク目標値T
* を計算するのも図3と同様である。
【数8】
【0038】Iq演算回路ではこのトルク目標値T*
より必要なトルク分電流目標値Iq* を計算する。リミ
ッタは、過剰なIqが流れることを防ぐために設けて
ある。トルク分電流目標値Iq* が決まれば、図2で示
す制御則に従い励磁分電流目標値Id* を演算回路で
計算する。
【0039】即ち、励磁分磁束Φqとトルク分磁束Φd
の比が一定値以下になるようにトルク分電流目標値Iq
* から励磁分電流目標値Id*を計算する。このような
制御を行う場合、Iq* が小さい領域ではId* =Id
oと一定値に固定しておき、Iq* が増加しIdoとI
* の比がある程度大きくなった時点でId* を変化さ
せることは前述した通りである。
【0040】角度変換器27はトルク分電流目標値Iq
* 、励磁分電流目標値Id* を座標変換して固定座標上
での2相電流Ia* 、Ib* を求めている。
【0041】そして、2相3相変換器28では、2相交
流から3相交流へと相変換を行っている。最終的には、
電力増幅器(具体的にはインバータ)により軸受兼用
モータの回転駆動巻線に4極回転駆動磁界を形成する3
相交流電流が流されることになる。
【0042】一方、位置制御系では、ギャップセンサ1
4,14で検出したロータの位置信号α、βと位置目標
値との比較を行い偏差Δα、Δβを求める。ゲイン調整
回路,は、励磁分磁束Φdの増加に従って位置制御
系の制御ゲインを調整するための可変ゲイン回路であ
る。PID補償器10,11は、偏差Δα、Δβをゼロ
にするための制御力目標値Fα* 、Fβ* を計算する。
【0043】制御電流の演算回路(12)ではFα* 、Fβ
* を回転磁界同期変調を行ない固定座標上での2相電流
Iα* 、Iβ* を求める。この演算例は、例えば次式に
よる。
【数9】 本発明では、励磁分磁束Φdとトルク分磁束Φqの比が
一定値以下になるように励磁分電流をトルク分電流に応
じて変化させているので、上式におけるθは固定値で与
えることが出来る。
【0044】更に、2相3相変換器(13)では、2相交流
電流から3相交流電流Iu2 * 、Iv2 * 、Iw2 * へと相変
換を行っている。最終的には、電力増幅器(具体的には
インバータ)(14)により、軸受兼用モータ11の位置制
御巻線に必要な電流が流されることになる点は図3と同
様である。
【0045】本実施例においては、励磁分磁束Φdとト
ルク分磁束Φqの比が一定値以下になるように励磁分電
流をトルク分電流に応じて変化させるため、これにより
軸受剛性が変化する。このため、浮上位置制御系のフィ
ードバックループ内にゲイン調整回路、を設け、制
御ループゲインの調整を行っている。
【0046】ゲイン調整回路の演算式は、次の通りで
ある。
【数10】 又、ゲイン調整回路の演算式は、次の通りである。
【数11】 これによりゲイン調整回路,で補償回路のゲインが
電流の大きさに対応して調整されるので、磁気軸受の剛
性の変化を補償することができる。従って、フィードバ
ック制御ループのトータルゲインを略一定にすることが
でき、浮上制御系を安定なものとすることができる。
【0047】尚、本実施例は例えば4極回転駆動磁界
と、2極回転制御磁界を重畳する例についてのものであ
るが、一般にm極回転駆動磁界と、m±2極回転制御磁
界の組合せについて適用できることは、勿論である。
又、本実施例はロータの構造については特に言及してい
ないが、ロータの構造はリラクタンス型、永久磁石型、
又は誘導型でも同様に適用できることも勿論のことであ
る。
【0048】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、励磁分
磁束Φdとトルク分磁束Φqを検出又は検出できる他の
物理量から推定し、励磁分磁束Φdとトルク分磁束Φq
のなす角θ=arctan(Φd/Φq)を算出し、位
置制御を行なう際にこの角度に応じた回転磁界同期変調
を行ない、位置制御電流を演算し前記巻線に供給する制
御手段を備えたものである。これにより、負荷時にトル
ク分磁束Φqが増大しても最適な位相で制御を行なうの
で、トルク分磁束Φqに伴う浮上位置制御の不安定性の
問題を抑制することができる。従って、トルクが変動し
ても軸受兼用モータの安定な運転が可能となる。
【0049】また、別の発明では、速度制御系の制御ル
ープ内に励磁分磁束Φdとトルク分磁束Φqの比が一定
値以下になるように励磁分磁束Φdをトルク分磁束Φq
に応じて変化させる制御回路を挿入したものである。こ
れにより、負荷時にトルク分磁束Φqが増大しても励磁
分磁束Idが増大するので、励磁分磁束Φdとトルク分
磁束Φqのなす角θは一定値以下に抑えられるので、ト
ルク分磁束Φqに伴う浮上位置制御の不安定性の問題を
抑制することができる。従って、トルクが変動しても軸
受兼用モータの安定な運転が可能となる。
【0050】又、トルク分磁束Φqが小さい領域では、
励磁分磁束Φdを一定値に保つことにより、無負荷時或
いは低負荷時においても十分な軸受剛性を確保すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】軸受兼用モータのトルク分磁束Φqと励磁分磁
束Φdの関係を示す説明図。
【図2】本発明の一実施例のトルク分磁束Φqに対して
励磁分磁束Φdを変化させる制御則を示す説明図。
【図3】本発明の一実施例の制御回路のブロック図。
【図4】本発明の他の実施例の制御回路のブロック図。
【符号の説明】
11 無軸受モータ 12 回転速度制御系 13 浮上位置制御系 14 ギャップ(変位)センサ 30 回転(角)速度検出器
フロントページの続き (72)発明者 森 敏 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 (72)発明者 佐藤 忠 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 (72)発明者 茅島 直史 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目1番1号 株 式会社荏原電産内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータのスロットに設置した巻線によ
    り、m極でなる回転駆動磁界に同期したm±2極の回転
    制御磁界を重畳し、ロータに回転力を与えると同時に、
    該ロータの変位検出手段によって検出した該ロータの変
    位から該制御磁界を増減して該ロータを磁気浮上制御す
    る軸受兼用モータにおいて、 励磁分磁束Φdとトルク分磁束Φqを検出又は検出でき
    る他の物理量から推定し、励磁分磁束Φdとトルク分磁
    束Φqのなす角θ=arctan(Φd/Φq)を算出
    し、位置制御を行なう際にこの角度θに応じた回転磁界
    同期変調を行ない、位置制御電流を演算し前記巻線に供
    給するようにしたことを特徴とする軸受兼用モータ。
  2. 【請求項2】 ステータのスロットに設置した巻線によ
    り、m極でなる回転駆動磁界に同期したm±2極の回転
    制御磁界を重畳し、ロータに回転力を与えると同時に、
    該ロータの変位検出手段によって検出した該ロータの変
    位から該制御磁界を増減して該ロータを磁気浮上制御す
    る軸受兼用モータにおいて、 励磁分磁束Φdとトルク分磁束Φqの比が一定値以下に
    なるように励磁分磁束Φdをトルク分磁束Φqに応じて
    変化させる制御手段を備えたことを特徴とする軸受兼用
    モータ。
  3. 【請求項3】 前記軸受兼用モータは、トルク分磁束Φ
    qが小さい領域では、励磁分磁束ΦdをΦd=Φdoと
    一定値に固定しておき、トルク分磁束Φqが増加し前記
    一定値Φdoとの比がある一定値以上に大きくなった時
    点で、励磁分磁束Φdを変化させることを特徴とする請
    求項2に記載の軸受兼用モータ。
  4. 【請求項4】 前記軸受兼用モータは、トルク分磁束Φ
    q及び又は励磁分磁束Φdの増加に従い位置制御系の制
    御ゲインを調整する手段を更に備えたことを特徴とする
    請求項1又は2又は3に記載の軸受兼用モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103312259A (zh) * 2013-06-28 2013-09-18 清华大学 一种磁悬浮直线电机双自由度驱动方法

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