JPH10214897A - プラグ及びニアゼロオーバラップ相互接続線の製造 - Google Patents

プラグ及びニアゼロオーバラップ相互接続線の製造

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JPH10214897A
JPH10214897A JP9369819A JP36981997A JPH10214897A JP H10214897 A JPH10214897 A JP H10214897A JP 9369819 A JP9369819 A JP 9369819A JP 36981997 A JP36981997 A JP 36981997A JP H10214897 A JPH10214897 A JP H10214897A
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plug
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JP9369819A
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Ramasuwami Seshadori
ラマスワミ セシャドリ
Jaim Nulman
ヌルマン ハイム
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭いネックを有する導電性プラグを含む集積
回路、およびそうしたプラグとその上の配線導体を作製
する方法を提供する。 【解決手段】 キャビティの口付近に内向きに伸長する
横方向の突起を有するキャビティまたはバイアを誘電体
層に作製することによって、プラグを作製する。その上
の配線は、1層の導体材料を堆積し、次にプラグの2つ
の相対する側辺部分で、この層をエッチングすることに
よって形成する。層のエッチング中、突起は、金属プラ
グが突起を超えてエッチングされるのを防止し、それに
よりエッチングのためにプラグに空隙が形成されるのを
防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に半導体集積
回路の製造に関し、さらに詳しくは、水平方向に伸長す
る金属配線ラインに接続した、垂直方向に伸長する金属
プラグの作製法に関する。
【0002】
【発明の背景】図1を参照しながら説明するが、半導体
集積回路は一般に、多数の層をその上に作製する基板か
ら成る。最下部に1つ以上の半導体層12があり、そこ
に複数の半導体デバイスおよびその他の電子デバイスが
形成される。次に誘電体層14があり、配線層(interc
onnect layer)またはメタライズ層16がそれに続く。
(集積回路は、誘電体層とメタライズ層を交互に数回繰
り返すことが多いが、ここでは説明のために1回しか示
さない。) 配線層16は複数の配線ラインまたは導線18を含み、
その機能は、半導体層12上の第1デバイスを第2のそ
うしたデバイスに電気的に接続することである。プラグ
20は、誘電体層14を垂直方向に貫通して伸長し、第
1デバイスを配線ライン18に電気的に接続する。配線
ライン18およびプラグ20は、導電率の高い材料、一
般的に金属またはドープした半導体材料で作製される。
【0003】半導体デバイスを半導体層12に作製した
後、残りの層は一般的に以下の段階で作製される。第1
段階で、半導体層12の表面全体を覆うように、誘電体
14を1層堆積する。第2段階で、誘電体においてプラ
グを形成する各位置に、「バイア」(via)と呼ばれる垂
直穴をエッチングにより形成する。第3段階(任意選
択)で、各バイアに極めて薄い障壁層および/または湿
潤層(wetting layer)21を堆積する。第4段階で、
各バイアを埋めるために金属またはその他の導電材を堆
積し、プラグ20を形成する。第5段階で、基板全体に
金属またはその他の導電材のブランケット層を堆積す
る。第4段階および第5段階は、単一の堆積段階として
実行することができる。第6段階で、配線ラインとなる
導電材の領域を覆うように、ブランケット導電層上にレ
ジスト材を堆積する。最終段階で、ブランケット導電層
をエッチングして、レジストで覆われていない全表面か
ら導電材を除去し、それにより配線ラインを形成する。
【0004】従来の配線ラインの製法の問題点は、配線
ラインの縁部22のエッチング工程で、プラグ20の一
部分が不都合にエッチングされることがあり、図2Aお
よび図2Bに示すように、プラグに空隙(ボイド)24
が形成されることである。このような空隙は、エッチン
グ工程の持続時間が長すぎたとき(図2A参照)、また
は配線ラインの位置がプラグの位置に対してずれたため
に、配線ラインの一方の縁部22がプラグの隣接する縁
部に近づきすぎるか重なり損ねたとき(図2B参照)
に、発生し得る。
【0005】過剰エッチングまたは位置ずれによって空
隙が形成される危険性は、図2Aに示すように、配線ラ
インの幅がプラグより狭いとき、すなわち「ゼロ・オー
バラップ(重なりがゼロ)」配線のときに、最高にな
る。しかし、集積回路のコンポーネントの密度を最大に
するためには、「ゼロ・オーバラップ」の配線ラインが
望ましい。したがって、「ゼロ・オーバラップ」の配線
の下のプラグの空隙を防止する方法が開発された。
【0006】配線エッチング工程でエッチングがプラグ
内に及ぶのを防止する従来の1方法として、プラグおよ
び配線ラインを異なる材料で作製する方法がある。そう
すれば、プラグ材をあまりエッチングしないエッチング
剤で、配線の縁部を化学的にエッチングすることができ
る。具体的には、プラグおよび配線ラインは従来、それ
ぞれタングステンおよびアルミニウムで形成される。塩
素は、タングステンに比べてアルミニウムとの反応性が
ずっと高い。したがって、アルミニウムの配線の縁部は
塩素により、タングステンのプラグを著しくエッチング
することなく、エッチングすることができる。
【0007】しかし、前段落で記述した方法は、少なく
とも2つの点で不利である。1つの不利な点は、プラグ
および配線の両方に最善の導体材料を使用できないこと
である。特に、アルミニウムは、プラグに従来使用され
るタングステンなどの材料より導電率が高い(抵抗率が
低い)ので、プラグおよび配線ラインの両方に好ましい
材料である。別の不利な点は、プラグと配線の2つの異
なる材料間の接触部分が信頼できない場合があることで
ある。
【0008】プラグと配線ラインを両方とも、例えばア
ルミニウムなどの同一材料で作製した場合、配線のエッ
チング工程でプラグに空隙が形成されるのを防止する従
来の方法は、「ゼロ・オーバラップ」配線ラインという
目標を犠牲にすることである。具体的には、プラグの全
ての側辺部に誘電体と重なる余分の幅(図1に“X"で
示す)を持つ配線ラインを作製することにより、プラグ
内までエッチングすることなく、特定の量の過剰なエッ
チング時間または配線とプラグの間の位置ずれを容認で
きるようにする。言うまでもなく、この方法の不利な点
は、重なる部分(オーバラップ)“X"が集積回路上の
空間を浪費し、それによって、所与の表面積を持つ集積
回路上で作製可能な半導体デバイスの数が減少すること
である。
【0009】
【発明の要約】本発明は、細いネックを有する導電性プ
ラグを含む集積回路、およびそのようなプラグと上に位
置する配線導体を作製する方法である。本発明は、配線
のエッチングによりプラグに空隙が形成されるのを防止
する。プラグは、キャビティの口付近に内向きに伸長す
る横方向の突起を有するキャビティまたはバイアを誘電
体層に形成することによって作製する。上に位置する配
線は、1層の導体材料を堆積し、次にプラグの相対する
2つの側辺部でこの層をエッチングすることにより、形
成する。層のエッチング中、突起は金属プラグのエッチ
ングが突起の向こう側に及ぶのを防止し、それによって
エッチングのためにプラグに空隙が形成されるのを防止
するので、有利である。
【0010】本発明は、上の配線をより細く作製するこ
とができる。すなわち、プラグの周囲の誘電体上の重な
り部分(オーバラップ)が減少し、それによって集積回
路の密度が改善される。
【0011】本発明は、プラグと配線をアルミニウムな
どの同一導体材料で作製する場合に、特に有利である。
【0012】
【好適な具体例の詳細な説明】
1.工程の概要 図3は、本発明によるプラグと上の導体または配線ライ
ンを作製する段階を示す。
【0013】本発明の段階を実施する前に、シリコン・
ウェハなどの工作物上の半導体層12に、多数の半導体
デバイスを作製したものとみなす。本発明の段階1(図
3A)では、半導体層の上に誘電体層14を堆積する。
従来のどの誘電体堆積工程でも、この段階を実施するの
に適している。誘電体層14は、単段階で堆積する単層
でも、異なるプロセス・パラメータを使用して連続して
段階的に堆積する複数の層であってもよい。シリコン・
ウェハ上に堆積するのに好ましい現在の誘電体材料は、
二酸化けい素である。
【0014】段階2(図3B)では、誘電体層14を貫
通して半導体層12まで伸長する1つ以上のキャビティ
30を形成する。本発明では、各キャビティ30は、キ
ャビティ・ネック40すなわちキャビティの口34の真
下のキャビティ側壁に突起32を有する。突起は、サブ
トラクティブ法またはアディティブ法のどちらでも形成
することができる。サブトラクティブ法による本発明の
実施例では、キャビティの頂部からよりキャビティの底
部から、より多くの誘電体材料をエッチングすることに
よりキャビティをエッチングし、キャビティの口の真下
のエッチングされない誘電体材料が突起を構成するよう
にする。突起を形成するエッチング保法は、以下に記述
する。アディティブ法による実施例では、突起のないキ
ャビティをエッチングで形成した後で、望ましくは、以
下で説明するECRイオン化スパッタ堆積工程を用い
て、突起を堆積する。
【0015】段階3(同じく図3Bに示す)では、各キ
ャビティ30の底部に非常に薄い障壁層21を堆積す
る。従来のプラグ作製法と同様に、障壁層は、その後に
堆積される導電性プラグ20の原子がシリコン層12に
拡散するのを防止する。段階3は、任意選択的である
が、一般的には選択すべきである。段階3は、以下で詳
しく説明するように、段階2と同時に、または段階2の
後で実施することができる。
【0016】段階4(図3C)では、各キャビティ30
を金属で埋め、誘電体の上部表面38を金属で覆うよう
に、金属またはその他の導体材料を堆積する。この段階
の後、各キャビティ30を埋める金属はプラグ20を構
成し、誘電体を覆う金属は配線層16を構成する。現在
好ましい金属材料は、その高い導電率のために、アルミ
ニウムである。金属は、空隙を形成せずにキャビティ3
0を埋めるのに適した従来の任意の堆積法により、堆積
することができる。キャビティ30のアスペクト比が高
い(すなわち深さ対幅の比が高い)場合、空隙の防止は
特に重要である。
【0017】段階5(図3D)では、水平方向に伸長す
る導体または配線ライン18を誘電体14の上部表面3
8に残すように、プラグ20の口34の相対する側辺か
ら金属を除去する。この段階は、配線ラインを形成する
ために従来使用されている任意のエッチング法により、
実施することができる。図3Dで、結果的に得られる配
線ライン18は、図面の用紙の面に対し直交方向に伸長
する。
【0018】2.キャビティ側壁の突起 先行技術のプラグ作製法では、本発明の段階5(図3
D)に対応する最終エッチング段階で、エッチング段階
における少なくとも2つの不正確さの源のため、プラグ
20に(図2に示すような)空隙24が発生することが
ある。1つの潜在的な不正確さは、エッチング処理がす
ぐに停止されずに、プラグの上に位置する配線ライン1
8の縁部が、プラグの口34の幅より狭い幅までエッチ
ングされることである。別の潜在的不正確さは、配線ラ
インの位置を画成するフォトリソグラフィ・マスク(す
なわちエッチング段階でレジストで覆われる金属層16
の部分を画成するマスク)が、段階2(図3B)でプラ
グ・キャビティ30を配置するために使用したマスクに
対し、横方向にずれる場合があることである。
【0019】最終エッチング段階でのこうした空隙の生
成を防止するために、本発明では、キャビティ30の上
部または「ネック」部40に、すなわちキャビティの側
壁のキャビティの口34のすぐ下の部分に、内側に向か
って伸長する横方向の突起32を設けることにより、た
とえ金属配線ライン18が意図した以上にエッチングさ
れても、またたとえ配線ラインの位置がプラグの位置に
対してずれても、金属プラグ20がエッチングされるの
を防止する。具体的には、配線ライン18の両側の外縁
部22が下の突起32の対応する内縁部より外側にあれ
ば、プラグに空隙は形成されない。
【0020】定量的には、今述べたように、配線18の
過剰エッチングおよびプラグ・マスクに対する配線マス
クの位置ずれによる、キャビティの口34に対する1つ
の配線縁部22の横方向の位置の累積または総誤差を量
Δと定義する。さらに、プラグ20の幅を超える配線ラ
インの縁部22の公称重なりをXと定義し、ここで「公
称」とは、製作公差による誤差がゼロのときの重なり
(オーバラップ)の量である。換言すれば、配線ライン
の横幅Lは、キャビティの直径または幅Dを2Xだけ超
えることになる(図1、図3B、および図3D参照)。
【0021】累積誤差Δが、突起32の横幅“W"と配
線ラインの公称重なりXの和より小さければ、空隙は形
成されない。したがって、上述の作製法のパラメータの
選択において、突起の幅W(プロセス段階2で設定され
る)および配線の公称重なりX(プロセス段階5で設定
される)は、これらの和が配線の縁部22の横方向の位
置の最大可能な累積誤差Δと等しいかそれを超えるよう
に、選択することが望ましい。
【0022】言い換えると、プラグの空隙の形成を防止
するために必要な配線の重なりXは、キャビティ側壁の
突起の幅Wによって減少する。突起の幅Wが配線縁部の
横方向の位置の可能累積誤差Δと等しいかそれを超えれ
ば、空隙の形成を回避しながら、重なりXがゼロの配線
を作製することができる。
【0023】図3Dに示す例では、プラグ20の幅また
は直径は0.3ミクロンであり、突起32の幅Wは0.
05ミクロン(500オングストローム)なので、プラ
グの最も狭い部分(すなわち突起で取り囲まれる部分)
の幅または直径は0.2ミクロンである。配線ラインの
重なりXがゼロならば、すなわち配線ラインの幅がプラ
グの最大幅Dの0.3ミクロンと等しければ、配線ライ
ン18の位置の横方向の累積誤差Δが0.05ミクロン
未満である限り、突起はプラグ20における空隙の形成
を防止する。
【0024】突起32の最適幅Wは、2つの相対する考
慮事項間のかね合いである。今説明したように、幅Wを
増加すれば、段階5における配線ライン18のエッチン
グ中に、空隙が形成される危険性は低下する。しかし、
幅Wが大きすぎると、キャビティの口34が小さくなり
すぎて、段階4の金属堆積段階で、キャビティ30を金
属で完全に埋めることが困難になる。キャビティの一部
分に金属が埋まらなければ、キャビティ内部に空隙が発
生する。したがって、幅Wの最適値は、段階5のエッチ
ング中の空隙形成の防止と、段階4の堆積中の空隙発生
の防止と間のかね合いである。この最適値は、経験的に
決定することができる。それは、使用するエッチング法
および堆積法、ならびに工作物上に作製しようとするプ
ラグおよび配線ラインの寸法によって異なると予想され
る。
【0025】3.プラグおよび配線のための導体材料の
堆積法 本特許明細書の「工程の概要」の項で、本発明による5
段階のプラグおよび配線作製法について説明した。この
方法の段階4(図3C)は、各キャビティ30に金属を
埋め、誘電体の上部表面38を金属で覆うように、金属
またはその他の導体材料を堆積することである。段階4
の終了後、各キャビティ30を埋める金属はプラグ20
を構成し、誘電体を覆う金属は配線層16を構成する。
現在好ましい金属材料は、その高い導電率のために、ア
ルミニウムである。
【0026】段階4(図4C)は、空隙を形成すること
なくキャビティ30に金属を埋めるように、好適な金属
(またはその他の導電性材料)を堆積する従来の任意の
方法とすることができる。キャビティ30が高いアスペ
クト比を有する(すなわち深さ対幅の比が高い)場合、
空隙の防止はいっそう困難になる。次に、アスペクト比
の高いキャビティでも空隙を形成せずに埋めることがで
きるので、段階4(図3C)に特に適した、3種類の金
属堆積法について説明する。
【0027】第1代替的カテゴリーの堆積法では、金属
がキャビティ30内および誘電体14の上部表面38に
等方性堆積されるが、プロセス条件は、堆積した金属が
誘電体の上部表面の隣接領域からキャビティへと移動す
るのを促進する。このような堆積法は、高圧スパッタ堆
積法およびリフローによるスパッタ堆積法を含む。
【0028】段階4(図3C)に適した第2代替的カテ
ゴリーの金属堆積法では、金属の堆積の方向性が高い
(すなわち異方性)ので、垂直方向の表面より水平方向
の表面により多くの金属が堆積する。アスペクト比の高
い穴を充填するのに適した従来の異方性金属堆積法は、
コリメーテッド・スパッタ堆積法(collimated sputter
deposition )、イオン化スパッタ堆積法、および選択
的化学気相堆積法を含む。望ましくは、異方性堆積法を
使用してキャビティを埋めた後、従来の等方性「ブラン
ケット」堆積法を使用は、金属層16上に追加金属を堆
積するために使用することができる。
【0029】段階4に適した第3代替的カテゴリーの金
属堆積法は、図3に示す単段階4に代わって、図4に示
す2つの部分段階を有する選択的化学的気相堆積法(選
択的CVD)である。第1サブ段階(図4A)では、障
壁層21の材料上の堆積を選択的に助長し、誘電体14
の材料上の堆積を抑制する、従来の選択的CVD法を用
いてキャビティを埋める。したがって、第1サブ段階で
はキャビティ30内に金属が堆積し、それによってプラ
グ20が形成されるが、誘電体14の上部表面38には
金属が大して堆積しない。第2サブ段階(図4B)で
は、従来の異方性「ブランケット」堆積法により、上部
表面38上に金属層16が堆積する。
【0030】任意選択的段階3(上記「工程の概要」の
項参照)を省略し、障壁層21を堆積しない場合には、
第1サブ段階で使用する従来の選択的CVD法は、障壁
層21ではなく、半導体層12上の堆積を選択的に助長
する。様々な半導体や障壁材のために選択される、様々
な選択的CVD法が知られている。
【0031】4.キャビティ側壁の突起の作製法 本特許明細書の「工程の概要」の項で、本発明による5
段階のプラグおよび配線作製法について説明した。この
方法の段階2(図3B)は、その口34が内向きの突起
32を有するキャビティの作製段階である。次に、上記
段階2を実行するための様々な方法について説明する。
【0032】図5は、突起32を形成する1つの方法を
示す。この方法は、段階1の変更を必要とする。具体的
には、段階1で誘電体14を2層に堆積する。下層46
は比較的高いエッチング速度を有し、上層48は比較的
低いエッチング速度を有する。その次のキャビティ30
をエッチングする段階2では、上層の低いエッチング速
度のために、上層の遅いエッチング速度は下層より横方
向にエッチングを少なくし、それにより上層に望ましい
突起が形成される。
【0033】エッチング速度を左右する1つの特徴は、
密度である。特に、下層46のエッチング速度が比較的
高く、上層48のエッチング速度が比較的低くなるよう
に、これらの層を堆積する1つの方法は、上層48が下
層46より密度が高くなるように、異なるプロセス・パ
ラメータを用いて2つの層46、48を堆積することで
ある。堆積される誘電体薄膜の密度に影響することがよ
く知られている誘電体CVDプロセス・パラメータとし
て、RF電力、処理室圧力、処理剤のそれぞれの分圧、
アルゴン衝突、および誘電体中のドーパント(堆積中に
処理ガス混合体に含まれるか、あるいはその後に誘電体
薄膜に注入される)がある。
【0034】図6は、突起32を有するキャビティ30
を作製する段階2を実行する代替法を示す。この代替法
では、誘電体14を段階1で単一の均等な単層として堆
積する(図3A)が、続く段階2のエッチング(図3
B)は2つのサブ段階に分けて実施する。図6Aに示す
第1サブ段階では、キャビティをエッチングしながらキ
ャビティ30の側壁にパッシベーション層を堆積するこ
とにより、横方向のエッチングを最小にする従来の異方
性エッチング法を使用して、キャビティの口34のすぐ
下のキャビティ30の最上部または「ネック」部40を
エッチングする。図6Bに示す第2サブ段階では、比較
的等方性エッチングであり、側壁にパッシベーション層
をほとんどまたは全く堆積しない従来のエッチング法を
使用して、キャビティの残部(下部)をエッチングす
る。第2サブ段階中、その前にキャビティ・ネックの側
壁に堆積したパッシベーション層は、横方向のエッチン
グを防止し続け、それによって所望の突起32が形成さ
れる。
【0035】段階2を実行する、すなわち突起32を有
するキャビティ30を形成する上述の方法は全てサブト
ラクティブ法であり、キャビティ30の残部がエッチン
グされた後に残る誘電体材料が突起である。対照的に、
図7に示すのは、段階2を2つのサブ・段階として実施
するアディティブ法であり、第1がエッチング・サブ段
階であり、続く堆積・サブ段階である。
【0036】図7Aに示す第1サブ段階では、従来のエ
ッチング法を用いて、突起の無い垂直側壁を有する従来
のバイア・キャビティ30をエッチングする。
【0037】図7Bに示す第2サブ段階では、キャビテ
ィ・ネック40(すなわち、側壁の上部のキャビティの
口34のすぐ下の部分)の側壁に、耐エッチング剤材料
(etchant-resistant material)の凸形層または突起3
2を堆積する。
【0038】凸形層または突起32として堆積する材料
を「耐エッチング剤」と記述する場合、その後の段階5
で、材料層16の部分を除去して配線ライン18を形成
するときに使用するエッチング剤に対し、その材料が耐
性を持つことを意味する。材料の選択は、段階5で使用
するエッチング剤に依存し、またエッチング剤は、段階
4で堆積する金属の種類に依存する。例えば、段階4で
アルミニウムを堆積し、アルミニウムを段階5で従来の
塩素含有エッチング剤でエッチングすると仮定する。こ
の場合、適切な耐エッチング剤材料として、窒化チタ
ン、チタン層の上に堆積した窒化チタン層、タンタル、
窒化タンタル、またはタンタル層の上に堆積した窒化チ
タン層が挙げられる。
【0039】多くのスパッタ法は、材料を堆積するとき
にキャビティ・ネックにオーバハング(張出し)ができ
る傾向があるので、スパッタは、キャビティ・ネック4
0の側壁に突起32を堆積するのに適した方法である。
多くの適用分野において、こうしたオーバハングは望ま
しくなく、スパッタリング法はオーバハングを最小限に
抑制するように設計される。しかし、本発明では、制御
された量のオーバハングは、突起32を形成するのに役
立つ。
【0040】本発明の好適な実施例では、突起32およ
び障壁21を同一材料で構成し、同時に堆積する。これ
により、段階2(突起32の形成)および段階3(障壁
層21の堆積)を単一プロセス段階として実行すること
が可能になり、プロセス段階の総数が減少するので有利
である。
【0041】シリコン基板12上にアルミニウムのプラ
グおよび配線を作製する本発明の好適なプロセスでは、
突起32および障壁21の両方を形成するために堆積す
る材料として、窒化チタンを使用することが望ましい。
窒化チタンは、上述の通り、アルミニウムをエッチング
するために一般的に使用される塩素系エッチング剤によ
るエッチングに抵抗性があるので、突起32を形成する
のに適している。窒化チタンは、アルミニウムが下のシ
リコンに拡散するのを防止する障壁として幅広く使用さ
れるので、障壁21を形成するのにも適している。
【0042】段階2(突起32の形成)および段階3
(障壁21の堆積)を単一処理段階として実行すること
は、適切な厚さの障壁層21と同時に適切な厚さの突起
32が堆積するように、キャビティ・ネックにおける堆
積速度とキャビティ底部における堆積速度とのかね合い
に依存する。キャビティ・ネックおよびキャビティ底部
におけるそれぞれの堆積速度間の比が高すぎたり、低す
ぎる場合、適切な幅の突起32を堆積すると、障壁21
は薄すぎるか厚すぎるかのいずれかとなる。さらに、キ
ャビティ底部に対しキャビティ・ネックの堆積速度が高
すぎる場合、突起の成長が早すぎるために、キャビティ
底部をスパッタ材で被覆することが阻止される。
【0043】スパッタ堆積では、堆積される材料が、軌
跡角度の分布(distribution of trajectory angles )
で、半導体基板または工作物に到達することがよく知ら
れている。キャビティ・ネックおよびキャビティ底部の
それぞれの堆積速度間の比は、工作物に対し実質的に直
交しない軌跡で到達する材料の割合に比例する。
【0044】前述の通り、本発明の突起32および障壁
21に好適な材料は、窒化チタンである。キャビティの
ネックと底部の堆積速度間で適切な比を達成するため
に、現在望ましい窒化チタンのスパッタ方法は、従来の
ECR(電子サイクロトロン共鳴装置)プラズマ源を使
用する従来のイオン化スパッタ堆積法である。窒化チタ
ンの非イオン化スパッタ法では、キャビティ・ネックに
堆積する材料の割合が高くなりすぎる可能性があると予
想される。逆に、誘導性プラズマ源を使用したイオン化
スパッタ堆積法では、キャビティ底部に堆積する材料の
割合が高くなりすぎる可能性があると予想される。
【0045】キャビティのネックおよび底部における堆
積速度間の比は、キャビティ底部からキャビティ・ネッ
クへの材料の再スパッタによっても増加する。イオン化
スパッタ法では、再スパッタ速度は、工作物を支持する
電極に印加する負のDCバイアス電圧を増加(または減
少)することによって、増加(または減少)することが
できる。したがって、バイアス電圧の調整は、突起の幅
と障壁の厚さの比率を調整する1つの方法である。我々
は、窒化チタンの誘導結合プラズマ・イオン化スパッタ
リングの場合より、ECRイオン化スパッタリングの方
が、再スパッタ速度が高いことを我々は観察した。
【0046】突起32の幅もまた、堆積した薄膜の圧縮
応力の量に比例して増加する。スパッタ堆積した窒化チ
タン薄膜は圧縮応力が高く、薄膜の隅部のふくらみが助
長される。薄膜の応力は、基板の温度および堆積プロセ
ス中のスパッタ反応室内の窒素ガスの分圧によって影響
される。これらのパラメータは、窒化チタン薄膜の応力
を調節するよう調整することができ、それによって突起
32の幅を調整することができる。
【0047】突起32を形成するための耐エッチング材
料(例えばTiN)の堆積により、誘電体14の外部表
面38上に耐エッチング材料の層52も堆積される。し
たがって、プロセス段階2の終了後に生成される構造
は、図3Bではなく、図7Bに示す通りであり、層52
はこれらの2つの図の間の唯一の相違点である。その
後、プロセス段階4(図3C)で堆積する金属層16
(例えばアルミニウム)を、耐エッチング材料の層52
の上に直接堆積し、図7Cに示す構造を形成することが
できる。
【0048】次に、プロセス段階5で、耐エッチング材
料52をエッチングするよりかなり高い速度で金属層1
6をエッチングするエッチング剤を使用し、従来の任意
のパターニング・プロセスによって、金属層16をパタ
ーン化して、配線ライン18を形成する。例えば、金属
層16がアルミニウムであり、耐エッチング材料52が
窒化チタンである場合、窒化チタンよりアルミニウムを
かなり高い速度で塩素を含むエッチング剤を使用して、
金属層をパターン化することができる。一般的に金属パ
ターニング・プロセスの段階は、金属層16の上にフォ
トレジストを堆積し、配線ライン18の所望位置以外の
部分からフォトレジストをフォトリソグラフィにより除
去し、次にフォトレジストで被覆されない金属層の部分
をエッチングする。段階5の結果、図7Dに示す構造が
形成され、金属配線ライン18が金属プラグ20の上に
きて、これと接触する。プラグ20のネック40に突出
する耐エッチング材料の部分32は、たとえ配線ライン
が過剰にエッチングされたり多少の位置ずれが起こって
も、金属パターニング段階中にプラグがエッチングされ
ることから保護する。
【0049】図7Dに示すように、耐エッチング材料5
2の層が、パターニング段階後に誘電体14の外部表面
38上に残る。この層52は、次のエッチング段階で、
金属18、20より耐エッチング材料52に対する活性
が実質的に高いエッチング剤を使用することにより、除
去することができる。アルミニウムの配線18およびプ
ラグ20、ならびに窒化チタンの耐エッチング層52の
例では、耐エッチング層を除去するのに適したエッチン
グ剤は、半導体の製造に共通的に使用される任意のふっ
素含有エッチング剤とすることができる。誘電体14よ
り上に伸長する突起32の部分54(図7E参照)を横
方向にエッチングすることなく、露出層52が除去され
るように、エッチング・プロセスは垂直の方向性が高い
ことが望ましい(異方性)。工作物上で負のDCバイア
スを使用する従来のプラズマ・エッチング・プロセスに
より、適切な方向性が達成することができる。図7E
は、層52を除去した後の最終構造を示す。
【0050】本明細書全体を通して、「金属」材料とい
う場合は全て、窒化チタンやドープした半導体材料な
ど、導電体として使用できる他の全ての材料を含むもの
とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】集積回路における従来のプラグおよび配線ライ
ンの断面図である。
【図2】Aは空隙を有するプラグ上の従来の「ゼロ・オ
ーバーラップ」の配線ラインの断面図である。Bはプラ
グの周囲を包囲する誘電体と重なる従来の配線ラインの
断面図であり、プラグに対する配線ラインの位置ずれの
ためにプラグには空隙がある。
【図3】本発明の作製法の連続的段階におけるプラグお
よび配線ラインの断面図である。
【図4】Aは選択的CVDによって作製したプラグの断
面図である。Bはその後で集積回路の表面上に堆積した
導体材料の断面図である。
【図5】エッチング速度の下層の誘電体およびエッチン
グ速度の低い上層の誘電体をそれぞれ堆積し、次にキャ
ビティをエッチングすることによって作製される、本発
明の突起を有するキャビティの断面図である。
【図6】異方性エッチング段階の後、等方性エッチング
段階によって、本発明の突起を有するキャビティを作製
する2段階の断面図である。
【図7】キャビティの口における突起をPVDによって
堆積する作製プロセスの連続段階におけるプラグおよび
配線ラインの断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハイム ヌルマン アメリカ合衆国, カリフォルニア州, パロ アルト, エル カミノ ウェイ 4155−6

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体工作物上に垂直に伸長する導電性
    プラグを作製する方法であって、 外部表面を有する誘電体層を前記工作物上に堆積する段
    階と、 前記誘電体の前記外部表面におけるキャビティの口から
    下向きに垂直に伸長するキャビティ側壁によって境界を
    定められるキャビティを前記誘導体に形成する段階であ
    って、前記側壁が前記キャビティの口付近に内向きに伸
    長する横方向の突起を含む階と、 前記キャビティを埋めるために導電性材料を堆積し、そ
    れによってプラグを形成する段階と、 を含む方法。
  2. 【請求項2】 前記誘電体層を堆積する段階が、 下層の誘電体を堆積する段階と、 前記下層より低いエッチング速度で上層の誘電体を堆積
    する段階であって、前記上層が前記下層の上に堆積する
    段階をさらに含む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記下層の誘電体を前記上層の誘電体よ
    り低い密度で堆積される請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記キャビティを形成する段階が、 前記キャビティの上方部分の底面を前記上方部分の側面
    より高い速度でエッチングする第1異方性エッチング・
    プロセスを用いて、前記キャビティの前記上方部分を前
    記誘電体層にエッチングする段階と、次いで、 前記第1エッチング・プロセスより等方性が強い第2エ
    ッチング・プロセスを用いて、前記キャビティの下方部
    分を前記誘導体層にエッチングする段階を、 さらに含む請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記第1エッチング・プロセスが前記キ
    ャビティの前記上方部分の側面にパッシベーション層を
    堆積し、前記パッシベーション層が前記第2エッチング
    ・プロセス中における前記キャビティの前記上方部分の
    側面のエッチングを阻止する請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記突起を有するキャビティを形成する
    段階が、 前記キャビティを前記誘電体層にエッチングする段階
    と、 前記キャビティの口に隣接するキャビティの側壁に耐エ
    ッチング剤材料を堆積する段階であって、前記耐エッチ
    ング剤材料が、前記耐エッチング剤材料をエッチングす
    るより実質的に高い速度で前記導電性材料をエッチング
    する少なくとも1つのエッチング剤物質によるエッチン
    グに対して耐性を有する段階を、 さらに含む請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記導電性材料がアルミニウムであり、
    前記耐エッチング剤材料が、窒化チタン、チタン層上に
    堆積される窒化チタン層、タンタル、窒化タンタル、お
    よびタンタル層上に堆積される窒化タンタル層から成る
    グループから選択される請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記耐エッチング剤材料を堆積する段階
    が、耐エッチング剤材料の電子サイクロトロン共鳴イオ
    ン化スパッタ堆積を含む請求項6記載の方法。
  9. 【請求項9】 耐エッチング剤材料が窒化チタンである
    請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記誘電体の前記外部表面の上および
    前記プラグの上に1層の導電性材料を堆積する段階と、 前記金属プラグに接続する水平方向に伸長する配線導体
    がエッチングされずに残るように、前記キャビティの口
    の2つの相対する側辺部における前記導電性材料層の部
    分をエッチングする段階を、 さらに含み、 前記突起の内向きの伸長が、前記導電性材料層をエッチ
    ングする段階でプラグが前記突起を超えてエッチングさ
    れるのを防止するのに充分である請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記配線が第1および第2横方向縁部
    によって境界を定められ、 前記形成段階がキャビティの口に対する配線のいずれか
    一方の縁部の位置の最大限の考えられる累積誤差と等し
    いかそれより大きい横方向の幅を有する突起を形成する
    段階をさらに含む請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記導電性材料が金属である請求項1
    0記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記金属がアルミニウムである請求項
    12記載の方法。
  14. 【請求項14】 半導体層と、 前記半導体層の上に位置する誘電体層であって、前記誘
    電体層が相対する上部表面および下部表面を有し、前記
    下部表面が前記半導体層に隣接する前記誘電体層と、 前記誘電体層内を前記上部表面から前記下部表面まで軸
    方向に伸長する導電性プラグであって、前記プラグがそ
    の軸方向の長さに沿って変化する幅を有し、前記幅が前
    記上部表面付近の軸位置で最小となる前記プラグを、 含む半導体集積回路。
  15. 【請求項15】 前記誘電体の前記上部表面の上に位置
    し、前記プラグの上に位置しこれと電気的に接触する導
    電性配線をさらに含む請求項14記載の集積回路。
  16. 【請求項16】 前記プラグの上に位置する前記配線の
    部分が、前記プラグの最小幅と前記プラグに対する前記
    配線の横方向の位置の最大限の考えられる累積誤差との
    和と等しいかそれより大きい幅を有する請求項15記載
    の集積回路。
  17. 【請求項17】 前記プラグの軸方向の長さに沿った様
    々な位置におけるプラグの最大幅と最小幅の差が、前記
    プラグに対する前記配線の横方向の位置の最大限の考え
    られる累積誤差と等しいかそれより大きい請求項15記
    載の集積回路。
  18. 【請求項18】 前記プラグの上に位置する前記配線の
    部分の幅が実質的に、前記プラグの最大幅以下である請
    求項17記載の集積回路。
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