JPH102100A - 蓋の取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール性が良好で簡単に取り外せると共に安
全な蓋の取付構造を提供する。 【解決手段】 床１に固定されたボス２のボス穴９に該
ボス穴の一部として形成された下方大径のテーパ穴部１
０と、該ボス穴の上端開口部を閉塞する蓋３と、該蓋の
上板４の下面部に付設されたゴム６と、該ゴム下面の下
板５と上板４に設けられてゴム６を前記ボス穴の径方向
に拡縮変形させて前記テーパ穴部１０に対し着脱させる
ためのボルト７及びナット８とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、建物の床に設置す
る手摺りや移動壁の固定のために床に設けたピン穴等を
開閉する蓋の取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種蓋は従来、図３に示すように、建
物の床１００等に固定されたボス１０１のボス穴１０２
に雌ねじ１０３が刻設され、この雌ねじ１０３に蓋１０
４側の雄ねじ１０５をねじ込むことで、固定されてい
た。また、ボスと蓋がヒンジで結合された金物を床に固
定し、平床が必要な時は蓋を閉めるものもある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の従来
方式では、機械加工されたねじ部が損傷したり、床の清
掃時に使用する液体がねじ部に侵入するなどしてねじ部
に錆や液体の固化が発生し、取り外しが不可能になると
いう問題点があった。

【０００４】また、後者の従来方式では、蓋の自重のみ
で閉めているので、人間による振動や床の振動により蓋
が撥ねたりして危険であるという問題点があった。

【０００５】そこで、本発明の目的は、シール性が良好
で簡単に取り外せると共に安全な蓋の取付構造を提供す
ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、床に固定されたボスのボス穴に該ボス穴の
一部として形成された下方大径のテーパ穴部と、該ボス
穴の上端開口部を閉塞する蓋板と、該蓋板の下面部に付
設された弾性体と、該弾性体及び蓋板に設けられて弾性
体を前記ボス穴の径方向に拡縮変形させて前記テーパ穴
部に対し着脱させるための着脱手段とを備えたことを特
徴とする。

【０００７】前記着脱手段は、ボルト・ナットであるこ
とを特徴とする。

【０００８】［作用］前記構成によれば、着脱手段によ
り弾性体を拡径してボス穴に蓋板を装着することで、テ
ーパ穴部のテーパ面に対し直角の押付力とテーパ面に沿
った力が生じる。前者は面圧となりシール機能を持ち、
後者は垂直方向の固定力として作用する。

【０００９】また、ボルト・ナットを螺回することで、
蓋板を簡単にボス穴に対し着脱させられる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係るシール機能付
き蓋を実施例により詳細に説明する。

【００１１】「実施例」図１は蓋の取付構造の詳細図
で、図２は本構造を舞台前面に構成される収納式サイド
プロセニアムの固定に適用した概要図である。

【００１２】図２に示すように、多目的ホールなどで
は、ホール全体を平土間として使用したり、一部を舞台
として使用したりするため、サイドプロセニアムＡを壁
Ｂよりホール側に出し、舞台前面にプロセニアムを構成
する。図中Ｃはプロセニアムアーチである。

【００１３】この際、サイドプロセニアムＡを床１に固
定するために、床１に固定されたピン受用のボス２にサ
イドプロセニアムＡに取り付けられたピンＤを挿入し、
固定する。

【００１４】また、ホール全体を平土間として使用する
場合は、サイドプロセニアムＡを収納位置に固定する
が、舞台の床１には開口したボス２が残るため、蓋を取
り付ける。

【００１５】図１に示すように、蓋３は上板（上蓋）４
と下板５との間に弾性体としてのゴム６を介在させると
共に、これら上板４と下板５との間に、弾性体を穴径方
向に拡縮変形させてボス穴に対し蓋を着脱するための着
脱手段としてのボルト７及びナット８が設けられて成
る。尚、ナット８は下板５に溶接される。

【００１６】前記ゴム６は円筒状に形成され、前記ボル
ト７及びナット８の締付けにより圧縮変形（拡径）し
て、前記ボス２のボス穴９に同心的且つボス穴９の一部
として一体的に形成された下方大径のテーパ穴部１０に
密着係合するようになっている。

【００１７】このように構成されるため、ボルト７及び
ナット８の締付けによりゴム６を拡径してボス穴９に蓋
３を装着することで、テーパ穴部１０のテーパ面に対し
直角の押付力とテーパ面に沿った力が生じる。

【００１８】前者はボス穴９の壁とゴム６との接触面に
面圧が発生し、シール機能を持ち、後者は蓋３を下にさ
げさせる力となり、蓋３上面と床面とが面一に保たれ
る。また、振動等によって外れることがない。

【００１９】尚、本発明は上記実施例に限定されず、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で弾性体を穴径方向に拡縮
変形させてボス穴に対し蓋を着脱するための着脱手段に
ボルト・ナット以外のものを採用する等各種変更が可能
であることは言うまでもない。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、床
に固定されたボスのボス穴に該ボス穴の一部として形成
された下方大径のテーパ穴部と、該ボス穴の上端開口部
を閉塞する蓋板と、該蓋板の下面部に付設された弾性体
と、該弾性体及び蓋板に設けられて弾性体を前記ボス穴
の径方向に拡縮変形させて前記テーパ穴部に対し着脱さ
せるための着脱手段とを備えたので、シール性が良好で
簡単に取り外せると共に安全な蓋の取付構造を提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す蓋の取付構造の詳細図
である。

【図２】同じく本構造を舞台前面に構成される収納式サ
イドプロセニアムの固定に適用した概要図である。

【図３】従来の蓋の取付構造の詳細図である。

【符号の説明】

１ 床 ２ ボス ３ 蓋 ４ 上板 ５ 下板 ６ ゴム ７ ボルト ８ ナット ９ ボス穴 １０ テーパ穴部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 床に固定されたボスのボス穴に該ボス穴
   の一部として形成された下方大径のテーパ穴部と、該ボ
   ス穴の上端開口部を閉塞する蓋板と、該蓋板の下面部に
   付設された弾性体と、該弾性体及び蓋板に設けられて弾
   性体を前記ボス穴の径方向に拡縮変形させて前記テーパ
   穴部に対し着脱させるための着脱手段とを備えたことを
   特徴とする蓋の取付構造。
2. 【請求項２】 前記着脱手段は、ボルト・ナットである
   請求項１記載の蓋の取付構造。