JPH10206999A - ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法

Info

Publication number
JPH10206999A
JPH10206999A JP867097A JP867097A JPH10206999A JP H10206999 A JPH10206999 A JP H10206999A JP 867097 A JP867097 A JP 867097A JP 867097 A JP867097 A JP 867097A JP H10206999 A JPH10206999 A JP H10206999A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver halide
group
silver
solution
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP867097A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeaki Takahashi
成明 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP867097A priority Critical patent/JPH10206999A/ja
Publication of JPH10206999A publication Critical patent/JPH10206999A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高感度で銀色調が黄色味を帯びること無く、
残色の改良されたハロゲン化銀写真感光材料及びその処
理方法の提供。 【解決手段】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
銀乳剤層を含む親水性コロイド層を有するハロゲン化銀
写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤層中に、
(1,1,1)面を主平面とし、円相当直径が0.5〜
3.0μm、厚みが0.07〜0.7μmであり、か
つ、エピタキシー接合部を形成する面心立方格子構造の
エピタキシャル付着したハロゲン化銀突起部を含み、該
ハロゲン化銀突起部は、平板状ホスト粒子の周縁部に位
置する平板状ハロゲン化銀粒子を含有し、かつ該親水性
コロイド層は下記一般式(1)で表される化合物又は無
機粒子と疎水性ポリマーからなる複合高分子を含有する
ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高感度で銀色調が黄
色味を帯びること無く、残色の改良されたハロゲン化銀
写真感光材料及びその処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハロゲン化銀写真感光材料の処理
時間の短縮への要望は益々高まっている。例えば、医用
分野では定期健康診断、人間ドックなどの普及、一般診
療における診断を含めた検査が急激に増加し、そのため
X線写真の撮影数量が増加し、また救急医療の面からも
含めて、撮影後の現像処理の更なる迅速化が望まれてい
る。
【0003】しかし、処理の迅速化のためには、現像、
定着、水洗、乾燥等の各処理工程の処理時間の短縮化が
必要であり、それぞれの工程での負荷が大きくなる。例
えば、単に現像時間を短くすると、従来の感材では、画
像濃度の低下即ち感度の低下を伴う。このため、現像液
の活性度を向上させたり、感材の感度をあらかじめ高く
設定すること等が必要となってくる。
【0004】近年、特開昭58−111935号、同5
8−111936号、同58−111937号、同58
−113927号、同59−99433号等に記載され
ている平板状ハロゲン化銀粒子を用いた高感度技術が頻
繁に用いられている。しかしながら、平板状ハロゲン化
銀粒子を用いると、現像銀のフィラメントが細く延びや
すく、得られる現像銀の色調が黄色味を帯び、見るもの
に不快な印象を与えるという欠点があった。
【0005】従来、1−フェニル−5−メルカプトテト
ラゾールなどの添加剤を、感材あるいは現像液に含有さ
せて銀色調を改良するという技術が知られているが、効
果が不十分であり、さらに処理後のフィルムの残色が劣
化して得られた画像が見にくいという欠点があった。
【0006】以上より、高感度で銀色調が黄色味を帯び
ること無く、残色の改良されたハロゲン化銀写真感光材
料が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、高感度で銀色調が黄色味を帯びること無く、残色の
改良されたハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成された。
【0009】(1) 支持体上に少なくとも1層のハロ
ゲン化銀乳剤層を含む親水性コロイド層を有するハロゲ
ン化銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤層中
に、(1,1,1)面を主平面とし、円相当直径が0.
5〜3.0μm、厚みが0.07〜0.7μmであり、
かつ、エピタキシー接合部を形成する面心立方格子構造
のエピタキシャル付着したハロゲン化銀突起部を含み、
該ハロゲン化銀突起部は、平板状ホスト粒子の周縁部に
位置する平板状ハロゲン化銀粒子を含有し、かつ該親水
性コロイド層は下記一般式(1)で表される化合物を含
有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0010】
【化2】
【0011】〔式中、P、Q、Yはそれぞれ窒素原子ま
たはCH基を表し、P、Q、Yのうちの少なくとも1つ
は窒素原子である。R1はアリーレン基又は炭素数1〜
8のアルキレン基を表し、Aはヒドロキシ基、アシルア
ミノ基、カルボキシル基またはその塩、スルホ基または
その塩、スルフェート基、ホスホ基またはその塩、スル
ホアミノ基を表す。nは1又は2を表す。〕 (2) 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤
層を含む親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感
光材料において、該ハロゲン化銀乳剤層中に、(1,
1,1)面を主平面とし、円相当直径が0.5〜3.0
μm、厚みが0.07〜0.7μmであり、かつ、エピ
タキシー接合部を形成する面心立方格子構造のエピタキ
シャル付着したハロゲン化銀突起部を含み、該ハロゲン
化銀突起部は、平板状ホスト粒子の周縁部に位置する平
板状ハロゲン化銀粒子を含有し、かつ該親水性コロイド
層は無機粒子と疎水性ポリマーからなる複合高分子を含
有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0012】(3) 全処理時間が15〜90秒である
ことを特徴とする前記1又は2記載のハロゲン化銀写真
感光材料の処理方法。
【0013】以下、本発明を詳述する。本発明における
平板状ハロゲン化銀粒子は、二つの対向する並行な主平
面を有し、主平面は(1,1,1)面である。円相当直
径は0.5〜3.0μmで、好ましくは0.5〜2.0
μmである。厚みは0.07〜0.7μmで、好ましく
は0.1〜0.7μmである。これらの平板状ハロゲン
化銀粒子の製法については、公知の技術であり、米国特
許第4,434,226号、同4,439,520号、
同4,414,310号、同5,314,793号、同
5,334,495号、同5,358,840号、同
5,372,927号等に記載されている。本発明にお
いて、「平板状ホスト粒子」とは、このような、公知の
技術で調製された平板状ハロゲン化銀粒子をいう。
【0014】本発明のハロゲン化銀粒子は、上述した平
板状ホスト粒子を調製した後、前記エピタキシー接合部
を形成する面心立方格子構造のエピタキシャル付着した
ハロゲン化銀突起部を含み、該ハロゲン化銀突起部は、
平板状ホスト粒子の周縁部に位置するように調製するこ
とにより得られる。
【0015】本発明の平板状ホスト粒子のハロゲン組成
は、臭化銀、沃臭化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀のうちの
いずれかが好ましい。沃化銀を含む場合、沃化銀含有率
は0.25モル%〜10モル%が好ましく、0.25モ
ル%〜6モル%が更に好ましく、0.4モル%〜2モル
%が特に好ましい。平板状ハロゲン化銀粒子に少量の塩
化銀を含有させることは可能であり、例えば米国特許第
5,372,927号には、塩化銀含有率が0.4〜2
0モル%の塩臭化銀平板状粒子について記載している。
【0016】本発明において、円相当直径とは、平均投
影面積径(以下粒径と記す)のことで、該平板状ハロゲ
ン化銀粒子の投影面積の円相当直径(該ハロゲン化銀粒
子と同じ投影面積を有する円の直径)で示され、厚みと
は平板状ハロゲン化銀粒子を形成する2つの平行な主平
面間の距離を示す。
【0017】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は粒径分
布の狭い単分散乳剤が好ましく、具体的には (粒径の標準偏差/平均粒径)×100=粒径分布の広
さ(%) によって分布の広さを定義したとき25%以下のものが
好ましく、更に好ましくは20%以下のものであり、特
に好ましくは15%以下である。
【0018】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は厚みの
分布が小さいことが好ましい。具体的には、 (厚みの標準偏差/平均厚さ)×100=厚み分布の広
さ(%) によって分布の広さを定義したとき25%以下のものが
好ましく、更に好ましくは20%以下のものであり、特
に好ましくは15%以下である。
【0019】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は結晶学
的には双晶に分類される。双晶とは、一つの粒子内に一
つ以上の双晶面を有するハロゲン化銀結晶であるが、双
晶の形態の分類はクラインとモイザーによる報文フォト
グラフィッシェ・コレスポンデンツ(Photogra
phishe Korrespondenz)99巻9
9頁、同100巻57頁に詳しく述べられている。
【0020】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、ハロ
ゲン化銀突起部を、平板状ホスト粒子の周縁部に形成す
ることにより、調製される。ここで、本発明において平
板粒子の周縁部とは、平板粒子の主平面の外周と、外周
からの距離が平板粒子の円相当径の10%である点の集
合により示される線分とで囲まれる範囲を指すこととす
る。
【0021】本発明の、ハロゲン化銀突起部(以後ハロ
ゲン化銀突起部と呼ぶ)のハロゲン組成は、臭化銀、沃
臭化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀のうちのいずれかが好ま
しい。沃化銀を含む場合、沃化銀含有率は0.1モル%
〜13モル%が好ましく、0.1モル%〜10モル%が
更に好ましい。
【0022】ハロゲン化銀突起部を平板状ホスト粒子に
析出させる際、ハロゲンイオンを導入するが、複数のハ
ロゲンイオンを導入する際は、銀との塩の溶解度が高い
ものから添加することが好ましい。沃化銀の溶解度は臭
化銀の溶解度より低く、また臭化銀の溶解度は塩化銀の
溶解度より低いので、好ましい順序でハロゲン化物イオ
ンを添加すると塩化物イオンが接合部付近に付着するチ
ャンスが高くなる。本発明において、ハロゲン化銀突起
部を平板状ホスト状粒子の周辺部に最も近く、かつ、平
板状粒子の(1,1,1)主面の50%未満を、好まし
くは、平板状粒子の(1,1,1)主面のはるかに少な
い割合、20%未満、より好ましくは、10%未満、最
も好ましくは5%未満を占める部分に制限すると、より
高い効果を示す。平板状粒子が沃化銀濃度の低い中央領
域と、沃化銀濃度の高い側部領域を有する場合には、ハ
ロゲン化銀突起部を典型的には、平板状粒子の周縁部に
限定することが好ましい。
【0023】本発明において、ハロゲン化銀突起部は、
粒子の総銀量の0.3〜25モル%が好ましく、0.5
〜15モル%がより好ましい。
【0024】ハロゲンイオンを導入するときの、平板状
ホスト粒子を含む乳剤液の温度は35℃〜70℃の任意
の温度で導入される。また、pAgは6〜8.5、pH
は4〜9の範囲が好ましい。
【0025】ハロゲン化銀突起部を平板状ホスト粒子に
析出させる際、ハロゲンイオンを導入する前に、ハロゲ
ン化銀突起部がエピタキシャル付着する際のサイトディ
レクターとして作用する化合物(以後サイトディレクタ
ーと呼ぶ)を添加することが必要である。サイトディレ
クターを添加しないと、ハロゲン化銀突起部が平板状ホ
スト粒子の周縁部のみならず、主平面上全体に析出す
る。
【0026】本発明に好ましく用いられるサイトディレ
クターは、ハロゲン化銀粒子の分光増感色素として当業
界で一般に知られる化合物で任意のものでよく、具体的
にはシアニン、メロシアニン、複合シアニン、複合メロ
シアニン、ホロポーラー、ヘミシアニン、スチリル、及
びヘミオキサノール色素等のうちハロゲン化銀とJ−凝
集体を形成する化合物が好ましい。特には、緑色及び赤
色吸収シアニン色素が好ましい。また、無機化合物のサ
イトディレクターとして、沃化物やチオシアン化物、セ
レノシアン化物なども用いることができる。、サイトデ
ィレクターを導入するときの、平板状ホスト粒子を含む
乳剤液の温度は35℃〜70℃の任意の温度で導入され
る。好ましくは35℃〜60℃である。
【0027】サイトディレクターを導入するときの、平
板状ホスト粒子を含む乳剤液のpAgは6〜8.5、p
Hは4〜9の範囲が好ましい。
【0028】本発明のハロゲン化銀粒子は転位を有して
いてもよい。該転位は例えばJ.F.Hamilto
n,Phot.Sci.Eng,57(1967)や、
T.Shiozawa,J.Soc.Phot.Sc
i.Japan,35,213(1972)に記載の低
温での透過型電子顕微鏡を用いた直接的な方法により観
察することができる。即ち、乳剤から粒子に転位が発生
する程の圧力をかけないよう注意して取りだしたハロゲ
ン化銀粒子を電子顕微鏡観察用のメッシュに載せ、電子
線による損傷(プリントアウト等)を防ぐように試料を
冷却した状態で透過法により観察を行う。このとき、粒
子の厚みが厚いほど電子線が透過しにくくなるので、高
圧型(0.25μmの厚さの粒子に対して200kV以
上)の電子顕微鏡を用いた方がより鮮明に観察すること
ができる。
【0029】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、粒子
を形成する過程及び/または成長させる過程で、カドミ
ウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩(錯
塩を含む)、ロジウム塩(錯塩を含む)、及び鉄塩(錯
塩を含む)から選ばれる少なくとも1種を用いて金属イ
オンを添加し、粒子内部及び/または粒子表面にこれら
の金属元素を含有させることができる。
【0030】本発明に用いられる平板状ハロゲン化銀粒
子は、メチン色素類その他によって分光増感される。本
発明の感光材料に用いられる増感色素はシアニン、メロ
シアニン、複合シアニン、複合メロシアニン、ホロポー
ラー、、ヘミシアニン、スチリル及びヘミオキソノール
色素などを使用することができ、上述したサイトディレ
クターでもよい。特に有用な色素はシアニン、メロシア
ニン及び複合メロシアニンに属する色素である。
【0031】これらの色素類は通常利用されている核の
何れをも適用できる。即ち、ピロリン核、オキサゾリン
核、チアゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チア
ゾール核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラゾ
ール核、ピリジン核などで、これらの核に脂肪式炭化水
素環が融合した核、即ちインドレニン核、ベンズインド
レニン核、インドール核、ベンズオキサゾール核、ナフ
トオキサゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾ
ール核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイミダゾール
核、キノリン核などが適用できる。これらの核は炭素原
子上に置換基を有していてもよい。
【0032】メロシアニン又は複合メロシアニンにはケ
トメチン構造を有する核として、ピラゾリン−5−オン
核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾリジン−
2,4−ジオン核、チアゾリン−2,4−ジオン核、ロ
ーダニン核、チオバルビツール酸核などの5〜6員異節
環核を適用することができる。
【0033】これらの増感色素は単独又は組み合わせて
用いてもよく組み合わせは特に強色増感の目的でしばし
ば用いられる。また、増感色素とともにそれ自身、分光
増感性を持たない色素或いは可視光を実質的に吸収しな
い物質であって、強色増感作用を示す物質を乳剤層中に
含有してもよい。例えば含窒素異節環核基であって置換
されたアミノスチルベン化合物、芳香族有機酸ホルムア
ルデヒド縮合物、カドミウム塩、アザインデン化合物な
どを含有してもよい。
【0034】なお、分光増感色素を有機溶媒の溶液とし
て添加するよりも、固体微粒子状の分散物として添加す
ることが好ましい。特に実質的に有機溶媒及び/又は界
面活性剤が存在しない水系中に分散させ、実質的に水に
難溶性の固体微粒子分散物の状態で添加することが好ま
しい。分散後の粒径は1μm以下が好ましい。
【0035】添加の時期は、ハロゲン化銀突起部形成時
に添加するサイトディレクターをもって、分光増感とし
ても良いし、さらに別の増感色素で、分光増感する場
合、ハロゲン化銀突起部形成以降〜乳剤塗布液の調製ま
えの任意の時期に添加できる。
【0036】本発明において化学熟成工程の条件、例え
ばpH、pAg、温度、時間等については特に制限がな
く、当業界で一般に行われている条件で行うことができ
る。
【0037】化学増感のために、銀イオンと反応しうる
硫黄を含む化合物や活性ゼラチンを用いる硫黄増感法、
セレン化合物を用いるセレン増感法、テルル化合物を用
いるテルル増感法、還元性物質を用いる還元増感法、金
その他、貴金属を用いる貴金属増感法等を単独又は組み
合わせて用いることができるが、中でも、硫黄増感法、
セレン増感法、テルル増感法、還元増感法等が好ましく
用いられる。
【0038】セレン増感の場合、使用するセレン増感剤
は広範な種類のセレン化合物を含み、有用なセレン増感
剤としては、コロイドセレン金属、イソセレノシアナー
ト類(アリルイソセレノシアナート等)、セレノ尿素類
(N,N−ジメチルセレノ尿素、N,N,N′−トリエ
チルセレノ尿素、N,N,N′−トリメチル−N′−ヘ
プタフルオロプロピルセレノ尿素、N,N,N′−トリ
メチル−N′−ヘプタフルオロプロピルカルボニルセレ
ノ尿素、N,N,N′−トリメチル−N′−4−ニトロ
フェニルカルボニルセレノ尿素等)、セレノケトン類
(セレノアセトン、セレノアセトフェノン等)、セレノ
アミド類(セレノアセトアミド、N,N−ジメチルセレ
ノベンズアミド等)、セレノカルボン酸類及びセレノエ
ステル類(2−セレノプロピオン酸、メチル−3−セレ
ノブチレート等)、セレノホスフェート類(トリ−p−
トリセレノホスフェート等)、セレナイド類(トリフェ
ニルホスフィンセレナイド、ジエチルセレナイド、ジエ
チルジセレナイド等)が挙げられる。特に好ましいセレ
ン増感剤は、セレノ尿素類、セレノアミド類及びセレノ
ケトン類、セレナイド類である。
【0039】セレン増感剤の使用量は、使用するセレン
化合物、ハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等により変わ
るが、一般にハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-4
モル程度を用いる。又、添加方法は、使用するセレン化
合物の性質に応じて、水又はメタノール、エタノール等
の有機溶媒の単独もしくは混合溶媒に溶解して添加する
方法でも、あるいは、ゼラチン溶液と予め混合して添加
する方法でも、更に特開平4−140739号に開示さ
れる方法、即ち、有機溶媒可溶性の重合体との混合溶液
の乳化分散物の形態で添加する方法でもよい。
【0040】セレン増感剤を用いる化学熟成の温度は、
40〜90℃の範囲が好ましく、より好ましくは45〜
80℃である。又、pHは4〜9、pAgは6〜9.5
の範囲が好ましい。
【0041】テルル増感剤及び増感法に関しては、広範
なテルル増感剤が使用され、有用なテルル増感剤の例と
しては、テルロ尿素類(N,N−ジメチルテルロ尿素、
テトラメチルテルロ尿素、N−カルボキシエチル−N,
N′−ジメチルテルロ尿素、N,N′−ジメチル−N′
フェニルテルロ尿素等)、ホスフィンテルリド類(トリ
ブチルホスフィンテルリド、トリシクロヘキシルホスフ
ィンテルリド、トリ−i−プロピルホスフィンテルリ
ド、ブチル−ジ−i−プロピルホスフィンテルリド、ジ
ブチルフェニルホスフィンテルリド等)、テルロアミド
類(テルロアセトアミド、N,N−ジメチルテルロベン
ズアミド等)、テルロケトン類、テルロエステル類、イ
ソテルロシアナート類などが挙げられる。テルル増感剤
の使用技術は、セレン増感剤の使用技術に準じる。
【0042】次に、本発明の一般式(1)で表される化
合物について述べる。一般式(1)において、P、Q、
Yはそれぞれ窒素原子またはCH基を表し、P、Q、Y
のうちの少なくとも1つは窒素原子であるが、具体的な
複素環としてはテトラゾール、トリアゾール、イミダゾ
ール及びピラゾールなどが挙げられ、好ましくはテトラ
ゾール環である。
【0043】R1はアリーレン基、炭素数1〜8の直鎖
又は分岐のアルキレン基を表し、Aはヒドロキシ基、ア
シルアミノ基、カルボキシル基またはその塩、スルホ基
またはその塩、スルフェート基、ホスホ基またはその
塩、スルホアミノ基を表す。ここで言う塩とはアルカリ
金属原子(例えばNa、Kなど)である。nは1又は2
を表す。
【0044】以下、本発明の一般式(1)で表される化
合物の具体例を示すが本発明はこれのみに限定されな
い。
【0045】
【化3】
【0046】
【化4】
【0047】上記の化合物類は写真用カブリ抑制剤とし
て公知の化合物で、例えばイソチオシアネートを出発原
料として容易に合成することができるものである。
【0048】本発明の上記一般式(1)で表される化合
物の添加量は任意であるが通常、ハロゲン化銀1モル当
たり1×10-8〜1×10-2モルでよく、より好ましく
は1×10-7〜6×10-3モルである。上記化合物の添
加時期は本発明の感光材料を調製する工程のいずれの時
期に添加してもよいが、好ましくはハロゲン化銀乳剤の
化学熟成直前から乳剤塗布液調製までの間である。
【0049】本発明においては、ハロゲン化銀乳剤層及
び/又は親水性コロイド層中に無機粒子と疎水性化合物
からなる複合高分子化合物を含有する。
【0050】本発明の複合高分子に用いられる無機粒子
としては金属酸化物、窒化物、硫化物等が挙げられるが
好ましくは金属酸化物である。
【0051】金属酸化物としてはNa、K、Ca、B
a、Al、Zn、Fe、Cu、Ti、Sn、In、W、
Y、Sb、Mn、Ga、V、Nb、Tu、Ag、Bi、
B、Si、Mo、Ce、Cd、Mg、Be、Pb等の金
属の単一又は複合の酸化物粒子が好ましく、特に好まし
くはY、Sn、Ti、Al、V、Sb、In、Mn、C
e、B、Siの単一又は複合酸化物粒子が乳剤との混和
性の点から特に好ましい。
【0052】このような金属酸化物粒子は、結晶性でも
非晶性でも好ましく用いることができるが特に好ましく
は非晶質の金属酸化物粒子である。
【0053】本発明に用いられる金属酸化物粒子の平均
粒径は0.5nm〜3000nmが好ましく、特に好ま
しくは、3nm〜500nmである。このような金属酸
化物粒子は水及び/又は水に可溶な溶媒に分散している
ことが好ましい。
【0054】本発明の金属酸化物の添加量は疎水性高分
子化合物に対して1〜2000重量%であることが好ま
しく、特に好ましくは30〜1000重量%である。以
下、好ましい金属酸化物の例を示す。
【0055】
【化5】
【0056】本発明の複合高分子を形成する疎水性高分
子化合物を形成する疎水性単量体としては例えばアクリ
ル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエス
テル類、オレフィン類、スチレン類、クロトン酸エステ
ル類、イタコン酸ジエステル類、マレイン酸ジエステル
類、フマル酸ジエステル類、アリル化合物、ビニルエー
テル類、ビニルケトン類、ビニル異節環化合物、グリシ
ジルエステル類、不飽和ニトリル類、各種不飽和酸から
選ばれる1種又は2種以上を組み合わせた疎水性単量体
を挙げることができる。本発明の疎水性高分子化合物を
形成する疎水性単量体として好ましくは、アクリル酸エ
ステル類及び/又はメタクリル酸エステル類、及びスチ
レン類であり、エステル基の炭素数が6以上であること
が特に好ましい。
【0057】又、これらの疎水性単量体にグリシジル基
をもつ疎水性単量体を用いることが好ましく、少なくと
も1.0〜20wt%、特に好ましくは、20〜100
wt%である。
【0058】本発明の複合高分子を形成する疎水性高分
子化合物には疎水性単量体の他に親水性単量体を共重合
させることが好ましく、このような親水性単量体として
例えばアクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含
有単量体、ヒドロキシエチルアクリレート等の水酸基含
有単量体、アルキレンオキサイド含有単量体、アクリル
アミド類、メタクリルアミド類、スルホン酸基単量体、
アミノ基含有単量体等が好ましく用いることができる
が、水酸基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、ア
ミド基含有単量体、スルホン酸基含有単量体を含むこと
が特に好ましい。このような親水性単量体は、多量に添
加すると水に溶解してしまうために、0.1〜20wt
%程度にすることが好ましく、特に好ましくは1.0〜
20wt%である。
【0059】本発明の複合高分子は上記疎水性単量体及
び/又は親水性単量体の種類を選択することにより例え
ばカルボキシル基、グリシジル基、アミノ基、アミド
基、N−メチロール基等の架橋基を有する疎水性単量体
を用いることで架橋基を有する複合高分子にすることが
できる。
【0060】本発明の複合高分子は少なくとも2個の共
重合可能なエチレン性不飽和単量体を含有させ、粒子状
にすることが好ましい。このような単量体としては例え
ば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレ
ート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレ
ングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジ
メタクリレート、N,Nメチレンビスアクリルアミド等
のビニル基を2個有するもの、トリビニルシクロヘキサ
ン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリ
トールトリメタクリレート等のビニル基を3個有する
物、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラメタクリレート等のビニル基を4
個有する物が挙げることができるが、特にこれらに限定
はされない。
【0061】本発明の複合高分子の平均粒径は、重量平
均粒径で0.01〜0.8μmが特に好ましく、0.0
05〜3.0μmのものであれば、いずれも好ましく使
用することができる。
【0062】本発明の複合高分子の重合方法としては例
えば乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合
法、放射線重合法等が挙げられる。
【0063】溶液重合では溶媒中で適当な濃度の単量体
の混合物(通常、溶剤に対して40重量%以下、好まし
くは10〜25重量%の混合物)を開始剤の存在下で約
10〜200℃、好ましくは30〜120℃の温度で約
0.5〜48時間、好ましくは2〜20時間重合を行う
ことで得られる。
【0064】開始剤としては重合溶媒に可溶なものなら
ばよく、例えば過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロ
ニトリル(AIBN)、過酸化ジ第3ブチル等の有機溶
媒系開始剤、過硫酸アンモニウム(APS)、過硫酸カ
リウム、2,2′−アゾビス−(2−アミジノプロパ
ン)−ハイドロクロライド等の水溶性開始剤、またこれ
らとFe2+塩や亜硫酸水素ナトリウム等の還元剤を組み
合わせたレドックス系重合開始剤等を挙げることができ
る。
【0065】溶媒としては単量体の混合物を溶解するも
のであればよく、例えば水、メタノール、エタノール、
ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジオキ
サン、もしくは、これらの2種以上の混合溶媒等を挙げ
ることができる。重合終了後、生成したコポリマーを溶
かさない媒質中に反応混合物を注ぎこみ、生成物を沈降
させ、ついで乾燥することにより未反応混合物を分離除
去することができる。
【0066】乳化重合法では水を分散媒とし、水に対し
て10〜50重量%のモノマーとモノマーに対して0.
05〜5重量%の重合開始剤、0.1〜20重量%の分
散剤を用い約30〜100℃、好ましくは60〜90℃
で3〜8時間撹拌下重合させることによって得られる。
【0067】単量体の濃度、開始剤量、反応温度、時間
等は幅広くかつ容易に変更できる。
【0068】分散剤としては、アニオン性界面活性剤、
ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界
面活性剤、水溶性高分子のいずれも用いることができ
る。好ましくはアニオン性界面活性剤及び/又はノニオ
ン性界面活性剤である。
【0069】本発明に用いられる水溶性高分子として
は、例えば合成水溶性性高分子及び天然水溶性高分子が
挙げられるが本発明ではいずれも好ましく用いることが
できる。
【0070】このうち合成水溶性高分子としては分子構
造中に例えばノニオン性基を有するもの、アニオン性基
を有するもの、カチオン性基を有するもの、ノニオン性
基とアニオン性基を有するもの、ノニオン性基とカチオ
ン性基を有するもの、アニオン性基とカチオン性基を有
するものなどが挙げられる。
【0071】ノニオン性基としては例えばエーテル基、
アルキレンオキサイド基、ヒドロキシ基、アミド基、ア
ミノ基などが挙げられる。アニオン性基としては例えば
カルボン酸基あるいはその塩、燐酸基あるいはその塩、
スルホン酸基あるいはその塩などが挙げられる。カチオ
ン性基としては例えば4級アンモニウム、3級アミノ基
などが挙げられる。
【0072】また天然水溶性高分子としては分子構造中
に例えばノニオン性基を有するもの、アニオン性基を有
するもの、カチオン性基を有するもの、ノニオン性基と
アニオン性基を有するもの、ノニオン性基とカチオン性
基を有するもの、アニオン性基とカチオン性基を有する
ものなどが挙げられる。
【0073】水溶性高分子としては合成または天然のい
ずれの場合にも、アニオン性基を有するもの及びノニオ
ン性基とアニオン性基を有するものを特に好ましく用い
ることができる。
【0074】本発明においては水溶性高分子とは20℃
の水100gに対して0.05g以上溶解すればよく、
好ましくは0.1g以上のものである。
【0075】合成水溶性高分子としては下記一般式
(2)及び/又は(3)の繰り返し単位を高分子1分子
中に10〜100モル%含むものが挙げられる。
【0076】
【化6】
【0077】式中、R11は水素原子、アルキル基、ハロ
ゲン原子または、−CH2COOM基を表し、好ましく
は炭素原子数1〜4のアルキル基である。L1は2価の
連結基を表し、例えば−CONH−、−NHCO−、−
COO−、−OCO−、−CO−、または−O−等が挙
げられる。J1はアルキレン基、アリーレン基、または
オキシアルキレン基を表す。またQ1は、−OM、−N
2、−SO3M、−COOM、
【0078】
【化7】
【0079】水素原子またはR13を表すが、−COO
M、−SO3Mが好ましく、特に−SO3Mが好ましく用
いられる。Mは水素原子またはカチオン(例えばアルカ
リ金属イオン、アンモニウムイオン)を表し、R12、R
13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20は炭素
原子数1〜20のアルキル基を表し、Xはアニオンを表
し、またm1およびn1はそれぞれ0または1を表す。
【0080】Bは水素原子または、−(L2)m2−(J
2)n2−Q2を表し、L2、J2、Q2、m2、n2はそれぞ
れL1、J1、Q1、m1、n1と同義である。
【0081】
【化8】
【0082】式中、R21、R22、R23、R24、R25、R
26は水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原
子数6〜20のアリール基または−SO3Xであり、こ
こでXは水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金
属原子、アンモニウム基またはアミノ基であり、R21
22、R23、R24、R25、R26の少なくとも1つは−S
3Xである。
【0083】一般式(2)及び/または(3)で表され
る繰り返し単位を有する合成水溶性高分子は、一般式
(2)及び/または(3)で表される単位のホモ高分子
であっても良いし、他の成分を含んでいてもよい。
【0084】他の成分としては例えばアクリル酸エステ
ル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエステル類、オ
レフィン類、スチレン類、クロトン酸エステル類、イタ
コン酸ジエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル
酸ジエステル類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビ
ニルケトン類、グリシジルエステル類、不飽和ニトリル
類から選ばれる1種または2種以上を組み合わせた成分
が挙げられ、好ましくは、アクリル酸エステル類、メタ
クリル酸エステル類、スチレン類である。
【0085】次に一般式(2)及び(3)の合成水溶性
高分子の具体例を挙げる。
【0086】
【化9】
【0087】
【化10】
【0088】
【化11】
【0089】天然水溶性高分子としては、水溶性高分子
水分散方樹脂の総合技術資料集(経営開発センター)に
詳しく記載されているものが挙げられるが、好ましくは
リグニン、澱粉、プルラン、セルロース、デキストラ
ン、デキストリン、グリコーゲン、アルギン酸、ゼラチ
ン、コラーゲン、グァーガム、アラビアゴム、ラミナラ
ン、リケニン、ニグラン等およびこれらの誘導体であ
る。また天然水溶性高分子の誘導体としては、スルホン
化、カルボキシル化、燐酸化、スルホアルキレン化、カ
ルボキシアルキレン化、アルキル燐酸化したものおよび
その塩が好ましく用いられる。特に好ましくは、グルコ
ース、ゼラチン、デキストラン、セルロース、プルラ
ン、グルコマンナン、デキストリン、ジェランガム、ロ
ーカストビーンガム、キサンタンガムおよびその誘導体
である。
【0090】本発明の複合高分子を重合する際には金属
アルコキシド化合物を存在させる方が好ましい。金属ア
ルコキシド化合物には、カップリング剤と呼ばれるもの
もあり、シランカップリング剤、チタンカップリング
剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップ
リング剤等種々のタイプのものが市販されているが好ま
しくはシランカップリング剤、チタンカップリング剤で
ある。
【0091】以下に本発明に係る好ましい金属アルコキ
シド化合物の例を挙げる。
【0092】
【化12】
【0093】
【化13】
【0094】
【化14】
【0095】
【化15】
【0096】本発明の複合高分子は、そのままもしくは
水に溶解又は分散させて写真構成層に含有することがで
きる。分散方法としては超音波、ボールミル、アトライ
ター、パールミル、3本ロールミル、高速グラインド装
置等が好ましく用いることができる。
【0097】本発明に係る複合高分子化合物の使用量
は、写真構成層バインダーに対し5〜300重量%添加
するのが好ましく、特に好ましくは10〜150重量%
である。添加場所としては感光性層、非感光性層を問わ
ない。
【0098】次に本発明の複合高分子の製造法の例を述
べる。
【0099】(複合高分子の製造法) 製造例1(PL−1の合成) 1,000mlの4つ口フラスコに撹拌器、温度計、滴
下ロート、窒素導入管、還流冷却器を施し、窒素ガスを
導入し脱酸素を行いつつ蒸留水125ml、20wt%
酸化アンチモンゾル225gを加えて内温が80℃とな
るまで加熱した。分散剤として下記の界面活性剤SF−
1を4.5g添加し、さらに開始剤として過硫酸アンモ
ニウム0.45gを添加し、次いでメチルメタクリレー
ト45gを滴下ロートで約1時間かけて滴下する。滴下
終了後5時間そのまま反応を続けた。その後、冷却しア
ンモニア水でpH6に調整し複合高分子PL−1を得
る。
【0100】SF−1:p−C919−(C64)O
(CH2CH2O)6(CH23SO3Na製造例2(PL
−3の合成) 1,000mlの4つ口フラスコに撹拌器、温度計、滴
下ロート、窒素導入管、還流冷却器を施し、窒素ガスを
導入し脱酸素を行いつつ蒸留水125cc、10wt%
酸化スズゾル225gを加えて内温が80℃となるまで
加熱した。さらにヒドロキシプロピルセルロース4.5
gを添加した。さらに開始剤として過硫酸アンモニウム
0.45gを添加し、次いでヒドロキシエチルメタクリ
レート16g、メチルメタクリレート4gを滴下ロート
で約1時間かけて滴下する。滴下終了後4時間そのまま
反応を続け、その後、冷却しアンモニア水でpH6に調
整し、複合高分子PL−3を得た。
【0101】以下に本発明に用いられる複合高分子の具
体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0102】
【化16】
【0103】
【化17】
【0104】
【化18】
【0105】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の
現像処理方法は自動現像機で処理され、現像から乾燥ま
での工程を15秒〜120秒以内で完了される。即ち、
感光材料の先端が現像液に浸漬され始める時点から、処
理工程を経て同先端が乾燥ゾーンを出てくるまでの時間
(いわゆるDry to Dryの時間)が15秒〜1
20秒以内であることで、より好ましくは15秒〜90
秒以内である。
【0106】現像時間は3〜40秒で、好ましくは6〜
20秒である。現像温度は25〜50℃で、好ましくは
30〜40℃である。定着温度は約20〜40℃で29
〜37℃が好ましく、定着時間は3〜30秒で、好まし
くは4〜20秒である。
【0107】乾燥工程は通常35〜100℃、好ましく
は40〜80℃の熱風を吹き付けたり、遠赤外線による
加熱手段が設けられた乾燥ゾーンが自動現像機に設置さ
れていてもよい。
【0108】自動現像機には現像、定着、水洗の各工程
の間に、感光材料に水又は定着能を持たない酸性溶液の
リンス液を付与する機構を備えた自動現像機(特開平3
−264953号)を用いてもよい。更に現像液や定着
液を調液できる装置を内蔵していてもよい。
【0109】本発明の処理方法では現像液と定着液の補
充量はそれぞれ180ml/m2以下で処理されること
が好ましく、更に好ましくは8〜160ml/m2で、
特に10〜100ml/m2で処理されるのが好まし
い。
【0110】本発明の処理方法には、固体処理剤を用い
る方法が好ましい。写真処理剤を固体化するには、濃厚
液又は微粉ないし粒状写真処理剤と水溶性結着剤を混練
し成型するか、仮成型した写真処理剤の表面に水溶性結
着剤を噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意
の手段が採用できる(特開平4−29136号、同4−
85535号、同4−85536号、同4−85533
号、同4−85534号、同4−172341号参
照)。
【0111】好ましい錠剤の製造法としては粉末状の固
体処理剤を造粒した後打錠工程を行い形成する方法であ
る。単に固体処理剤成分を混合し打錠工程により形成さ
れた固体処理剤より溶解性や保存性が改良され結果とし
て写真性能も安定になるという利点がある。
【0112】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法に於いて、用いられる現像主薬としては一般的に用
いられるものならどれでもよいが、好ましくはレダクト
ン類を主薬として含む現像液が挙げられる。保恒剤とし
て亜硫酸塩の他、有機還元剤を保恒剤として用いること
ができる。その他にキレート剤や硬膜剤の重亜硫酸塩付
加物を用いることができる。また銀スラッジ防止剤を添
加することも好ましい。シクロデキストリン化合物の添
加も好ましく、特開平1−124853号記載の化合物
が特に好ましい。現像液にはアミン化合物を添加するこ
ともでき、例えば米国特許4,269,929号記載の
化合物が特に好ましい。
【0113】本発明の処理方法に於ける現像剤には、緩
衝剤を用いてもよく、緩衝剤としては炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、リ
ン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二カリウ
ム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナト
リウム(ホウ酸)、四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ
安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒ
ドロキシ安息香酸カリウム、5−スルホ−2−ヒドロキ
シ安息香酸ナトリウム(5−スルホサリチル酸ナトリウ
ム)、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸カリウム
(5−スルホサリチル酸カリウム)等を挙げることがで
きる。
【0114】また現像促進剤として例えばチオエーテル
系化合物、p−フェニレンジアミン系化合物、4級アン
モニウム塩類、p−アミノフェノール類、アミン系化合
物、ポリアルキレンオキサイド、その他1−フェニル−
3−ピラゾリドン類、ヒドラジン類、メソイオン型化合
物、イオン型化合物、イミダゾール類、等を必要に応じ
て添加することができる。
【0115】カブリ防止剤としては沃化カリウムの如き
アルカリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使用
できる。有機カブリ防止剤としては、例えば、ベンゾト
リアゾール、6−ニトロベンズイミダゾール、5−ニト
ロイソインダゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、
5−ニトロベンゾトリアゾール、5−クロロ−ベンゾト
リアゾール、2−チアゾリル−ベンズイミダゾール、2
−チアゾリルメチル−ベンズイミダゾール、インダゾー
ル、ヒドロキシアザインドリジン、アデニンの如き含窒
素ヘテロ環化合物を代表例1-フェニル−5−メルカプト
テトラゾールを例として挙げることができる。
【0116】更に、本発明に用いられる現像剤組成物に
は、必要に応じてメチルセロソルブ、メタノール、アセ
トン、ジメチルホルムアミド、シクロデキストリン化合
物等を現像主薬の溶解度を上げるための有機溶剤として
使用することができる。更にステイン防止剤、スラッジ
防止剤、重層効果促進剤等各種添加剤を用いることがで
きる。
【0117】本発明に使用される定着剤は定着剤として
公知の化合物を添加できる。定着主薬やキレート剤、p
H緩衝剤、硬膜剤、保恒剤などが添加でき、これらは例
えば特開平4−242246号(4頁)や特開平5−1
13632号(2〜4頁)記載のものが使用できる。そ
の他公知の定着促進剤も用いることができる。
【0118】処理に先立ち、スターターを添加すること
も好ましく、スターターを固形化して添加することも好
ましい。スターターとしてはポリカルボン酸化合物の如
き有機酸の他にKBrの如きアルカリ土類金属のハロゲ
ン化物や有機抑制剤、現像促進剤が用いられる。
【0119】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、物理熟成又は化学熟成前後の工程で各種
の写真用添加剤を用いることができる。
【0120】このような工程で使用される化合物として
は例えば、リサーチ・ディスクロージャー(RD)N
o.17643(1978年12月)、(RD)No.
18716(1979年11月)及び(RD)No.3
08119(1989年12月)に記載されている各種
の化合物を用いることができる。これら3つの(RD)
に記載されている化合物の種類と記載箇所を下記に掲載
する。
【0121】
【表1】
【0122】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる支持体としては、上記のRDに記載されているも
のが挙げられ、適当な支持体としてはポリエチレンテレ
フタレートフィルムなどで、支持体表面は塗布層の接着
性をよくするために下引き層を設けたりコロナ放電や紫
外線照射などが施されてもよい。
【0123】
【実施例】以下、本発明を実施例にて詳細に説明する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0124】実施例1 (種乳剤の調製)下記のようにして種乳剤−1を調製し
た。
【0125】 A1 オセインゼラチン 24.2g 水 9657ml ポリプロピレンオキシ−ポリエチレンオキシ−ジサクシネート ナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 6.78ml 臭化カリウム 10.8g 10%硝酸 114ml B1 2.5N 硝酸銀水溶液 2825ml C1 臭化カリウム 841g 水で 2825ml D1 1.75N 臭化カリウム水溶液 下記銀電位制御量 42℃で特公昭58−58288号、同58−5828
9号に示される混合撹拌機を用いて溶液A1に溶液B1
及び溶液C1の各々464.3mlを同時混合法により
1.5分を要して添加し、核形成を行った。
【0126】溶液B1及び溶液C1の添加を停止した
後、60分の時間を要して溶液A1の温度を60℃に上
昇させ、3%KOHでpHを5.0に合わせた後、再び
溶液B1と溶液C1を同時混合法により、各々55.4
ml/minの流量で42分間添加した。この42℃か
ら60℃への昇温及び溶液B1、C1による再同時混合
の間の銀電位(飽和銀−塩化銀電極を比較電極として銀
イオン選択電極で測定)を溶液D1を用いてそれぞれ+
8mV及び+16mVになるよう制御した。
【0127】添加終了後3%KOHによってpHを6に
合わせ直ちに脱塩、水洗を行った。この種乳剤はハロゲ
ン化銀粒子の全投影面積の90%以上が最大隣接辺比が
1.0〜2.0の六角平板粒子よりなり、六角平板粒子
の平均厚さは0.064μm、平均粒径(円直径換算)
は0.595μmであることを電子顕微鏡にて確認し
た。又、厚さの変動係数は40%、双晶面間距離の変動
係数は42%であった。
【0128】(Em−1の調製)種乳剤−1と以下に示
す4種の溶液を用い、平板状ハロゲン化銀乳剤Em−1
を調製した。
【0129】 A2 オセインゼラチン 34.03g ポリプロピレンオキシ−ポリエチレンオキシ−ジサクシネート ナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 2.25ml 種乳剤−1 1.722モル相当 水で 3150mlに仕上げる B2 臭化カリウム 1734g 水で 3644mlに仕上げる C2 硝酸銀 2478g 水で 4165mlに仕上げる D2 3重量%のゼラチンと、沃化銀粒子(平均粒径0.05μ) から成る微粒子乳剤(*) 0.080モル相当 *0.06モルの沃化カリウムを含む5.0重量%のゼ
ラチン水溶液6.64リットルに、7.06モルの硝酸
銀と、7.06モルの沃化カリウムを含む水溶液それぞ
れ2リットルを、10分間かけて添加した。微粒子形成
中のpHは硝酸を用いて2.0に、温度は40℃に制御
した。粒子形成後に、炭酸ナトリウム水溶液を用いてp
Hを6.0調整した。
【0130】反応容器内で溶液A2を60℃に保ちなが
ら激しく撹拌し、そこに溶液B2の一部と溶液C2の一
部及び溶液D2の半分量を5分かけて同時混合法にて添
加し、その後引き続き溶液B2と溶液C2の残量の半分
量を37分かけて添加し、また引き続き溶液B2の一部
と溶液C2の一部及び溶液D2の残り全量を15分かけ
て添加し、最後に溶液B2とC2の残り全量を33分か
けて添加した。この間、pHは5.8に、pAgは、
8.8に終始保った。ここで、溶液B2と溶液C2の添
加速度は臨界成長速度に見合ったように時間に対して関
数様に変化させた。
【0131】添加終了後この乳剤を40℃に冷却し、公
知の方法で限外濾過脱塩を行った後、10%ゼラチン溶
液を加え50℃で30分間撹拌し、再分散した。再分散
後40℃にてpHを5.80、pAgを8.06に調整
した。
【0132】得られたハロゲン化銀乳剤を電子顕微鏡観
察したところ、平均粒径0.984μ、平均厚さ0.2
2μ、平均アスペクト比約4.5、粒径分布の広さ1
8.1%の平板状ハロゲン化銀粒子であった。また、双
晶面間距離の平均は0.020μであり、双晶面間距離
と厚さの比が5以上の粒子が全平板状ハロゲン化銀粒子
の97%(個数)、10以上の粒子が49%、15以上
の粒子が17%を占めていた。
【0133】(Em−2の調製)上記Em−1を40℃
にて溶融し、硝酸銀溶液と沃化カリウム溶液を同時添加
することによりpAgを7.5に調整した。このとき硝
酸銀溶液と沃化カリウム溶液は、この調整中に少量沈殿
するハロゲン化銀の沃化銀含有率が12モル%となるよ
うな比で添加した。
【0134】次に最初のEm−1の量に対し、2モル%
の塩化ナトリウム溶液を添加後、塩化カルシウム、臭化
ナトリウム、沃化銀微粒子乳剤(Em−1の調整で用い
たのと同じもの)、及び硝酸銀溶液をこの順番で添加し
た。硝酸銀の添加量はハロゲン化銀粒子の全銀量に対し
6モル%になるような量を添加した。結局このEm−2
の調製で添加したハロゲン化物の組成比(モル%)はC
l:Br:I=42:42:16になるよう添加した。
【0135】得られたEm−2を電子顕微鏡観察したと
ころ、周縁部のみならず主平面〔(1,1,1)面〕上
の全面にエピタキシャル付着した多数のハロゲン化銀突
起物が観察された。
【0136】(Em−3の調製)(Em−2の調製)に
おいて、塩化ナトリウムの添加と塩化カルシウムの添加
の間に、銀1モルあたり増感色素(A)0.6ミリモ
ル、増感色素(B)0.006ミリモル(いずれも銀1
モルあたりの量)を固体微粒子状の分散物として添加し
た以外は(Em−2の調製)と同様にして、Em−3を
調製した。
【0137】分光増感色素の固体微粒子状分散物は特開
平5−297496号に記載の方法に準じた方法によっ
て調製した。即ち分光増感色素の所定量を予め27℃に
調温した水に加え高速撹拌機(ディゾルバー)で3,5
00rpmにて30〜120分間にわたって撹拌するこ
とによって得た。
【0138】増感色素(A):5,5′−ジクロロ−9
−エチル−3,3′−ジ−(3−スルホプロピル)オキ
サカルボシアニン−ナトリウム塩無水物 増感色素(B):5,5′−ジ−(ブトキシカルボニ
ル)−1,1′−ジエチル−3,3′−ジ−(4−スル
ホブチル)ベンゾイミダゾロカルボシアニン−ナトリウ
ム塩無水物 得られたEm−3を電子顕微鏡観察したところ、主平面
〔(1,1,1)面〕の周縁部にエピタキシャル付着し
たハロゲン化銀突起物が観察された。
【0139】(Em−1、Em−2の化学増感)得られ
たEm−1及びEm−2を60℃にした後に、上記増感
色素(A)、(B)を下記の量、固体微粒子状の分散物
として添加後にアデニン、チオシアン酸アンモニウム、
塩化金酸及びチオ硫酸ナトリウムの混合水溶液及びトリ
フェニルホスフィンセレナイドの分散液を加え、30分
後に沃化銀微粒子乳剤を添加し、総計2時間の熟成を施
した。熟成終了時に安定剤として4−ヒドロキシ−6−
メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン(TA
I)の適量を添加した。尚上記の添加剤とその添加量
(銀1モル当たり)を下記に示す。
【0140】 増感色素(A) 0.6mol 増感色素(B) 0.006mol アデニン 15mg チオシアン酸カリウム 95mg 塩化金酸 2.5mg チオ硫酸ナトリウム 2.0mg トリフェニルホスフィンセレナイド 0.2mg 安定剤(TAI) 500mg 上記のトリフェニルホスフィンセレナイドの分散液は次
のように調製した。即ち、トリフェニルフォスフィンセ
レナイド120gを50℃の酢酸エチル30kg中に添
加、撹拌し、完全に溶解した。他方で写真用ゼラチン
3.8kgを純水38kgに溶解し、これにドデシルベ
ンゼンスルフォン酸ナトリウム25wt%水溶液93g
を添加した。次いでこれらの2液を混合して直径10c
mのディゾルバーを有する高速撹拌型分散機により50
℃下において分散翼周速40m/秒で30分間分散を行
った。その後速やかに減圧下で、酢酸エチルの残留濃度
が0.3wt%以下になるまで撹拌を行いつつ、酢酸エ
チルを除去した。その後、この分散液を純水で希釈して
80kgに仕上げた。
【0141】(Em−3の化学増感)増感色素(A),
(B)を添加せず、後は(Em−1の化学増感)と同様
にして、Em−3の化学増感を行った。
【0142】(塗布液の調製と塗布)次に濃度0.15
に青色着色したX線用のポリエチレンテレフタレートフ
ィルムベース(厚みが175μm)の両面に、下記第1
層のクロスオーバーカット層が予め塗設された支持体を
用い、その両面に支持体側から下記の乳剤層と保護層を
下記の所定の塗布量になるように同時重層塗布、乾燥し
塗布試料No.1〜15を得た。各々塗布液に用いた添
加剤は次のとおりである。添加量は感光材料片面1m
当たりの量で示す。
【0143】 第1層(クロスオーバーカット層) 固体微粒子分散体染料(AH) 180mg/m2 ゼラチン 0.2g/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5mg/m2 化合物(I) 5mg/m2 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩 5mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.014μm) 10mg/m2 第2層(ハロゲン化銀乳剤層) 上記で得た乳剤に下記の各種添加剤を加えた。
【0144】 一般式(1)で表される化合物 1×10-5モル/m2 化合物(G) 0.5mg/m2 2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチルアミノ−1,3,5 −トリアジン 5mg/m2 t−ブチル−カテコール 130mg/m2 ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 35mg/m2 スチレン−無水マレイン酸共重合体 80mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 80mg/m2 トリメチロールプロパン 350mg/m2 ジエチレングリコール 50mg/m2 ニトロフェニル−トリフェニル−ホスホニウムクロリド 20mg/m2 1,3−ジヒドロキシベンゼン−4−スルホン酸アンモニウム 500mg/m 2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸ナトリウム 5mg/m2 化合物(H) 0.5mg/m2 n−C49OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 350mg/m2 化合物(P) 0.2g/m2 化合物(Q) 0.2g/m2 但し、ゼラチンとしては0.8g/m2になるように調
整した。
【0145】 第3層(保護層) ゼラチン 0.6g/m2 ポリメチルメタクリレートからなるマット剤(面積平均粒径7.0μm) 50mg/m2 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩 10mg/m2 ビス−ビニルスルホニルメチルエーテル 36mg/m2 ポリアクリルアミド(平均分子量10000) 0.1g/m2 ポリアクリル酸ナトリウム 30mg/m2 ポリシロキサン(S1) 20mg/m2 化合物(I) 12mg/m2 化合物(J) 2mg/m2 化合物(S−1) 7mg/m2 化合物(K) 15mg/m2 化合物(O) 50mg/m2 化合物(S−2) 5mg/m2919O(CH2CH2O)11H 3mg/m2817SO2N−(C37)(CH2CH2O)15H 2mg/m2817SO2N−(C37)(CH2CH2O)4(CH24SO3Na 1mg/m 硬膜剤(B) 60mg/m2
【0146】
【化19】
【0147】
【化20】
【0148】
【化21】
【0149】なお、上記素材の付き量は片面分であり、
乳剤層の塗布銀量は片面分で1.3g/m2になるよう
調整して塗布した。
【0150】(固体現像剤の作製) 造粒物(A) 1−フェニル−3−ピラゾリドンを400g、N−アセ
チル−D,L−ペニシラミン10g、グルタルアルデヒ
ド重亜硫酸ナトリウム付加物500gをそれぞれ市販の
ハンマーミル中で平均10μmになる迄粉砕する。
【0151】この微粉にアスコルビン酸ナトリウム40
00g、亜硫酸ナトリウム4600g、結合剤マンニト
ール(造粒物の総量が10kgとなるように調整)を加
えミル中で30分混合し、市販の撹拌造粒機中で室温に
て約10分間、30mlの水を添加することにより造粒
した後、造粒物を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥
して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0152】造粒物(B) DTPA・Na300g、炭酸カリウム7500g、水
酸化リチウム100gをそれぞれ市販のハンマーミル中
で平均10μmになる迄粉砕する。各々の微粉に、結合
剤マンニトールを700g加えてミル中で30分混合し
市販の撹拌造粒機中で室温にて約15分間、30mlの
水を添加することにより造粒した後、造粒物を流動乾燥
機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全
に除去する。
【0153】(固体現像剤作製)このようにして得られ
た造粒物(A)と(B)それぞれに1−オクタンスルホ
ン酸ナトリウム100gを25℃・40%RH以下に調
湿された部屋で混合し、混合物を菊水製作所製タフプレ
ストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠
当たり充填量を10gにして圧縮打錠を行い、現像錠剤
(A)、(B)を作成した。これらの錠剤を溶解後の現
像液容量が3.0リットルになる量の(A)30個、
(B)33個を防湿のためアルミニウム加工したピロー
袋に封入包装した。
【0154】(固体定着剤の作製) 造粒物(A) チオ硫酸アンモニウム/チオ硫酸ナトリウム(90/1
0重量比)15000g、β−アラニン1500g、酢
酸ナトリウム4000g、本発明の例示化合物表2に記
載した量をそれぞれ市販のハンマーミル中で平均10μ
mになる迄粉砕する。この微粉に亜硫酸ナトリウム50
0g、結合剤マンニトール1300gを加え、水添加量
を50mlにして撹拌造粒を行い、造粒物を流動層乾燥
機で40℃で乾燥して水分をほぼ完全に除去する。
【0155】造粒物(B) 硼酸700g、硫酸アルミニウム・18水塩1500
g、琥珀酸1200gを(A)と同様に粉砕する。この
微粉にポリエチレングリコール(分子量4000)20
0gを加え、水添加量30mlにして撹拌造粒を行い、
造粒物を流動層乾燥機で40℃で乾燥して水分を完全に
除去する。
【0156】(固体定着錠剤の作製)このようにして得
られた造粒物(A)と(B)それぞれに1−オクタンス
ルホン酸ナトリウム150gを25℃・40%RH以下
に調湿された部屋で混合し、得られた混合物を菊水製作
所製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠
機により1錠当たり充填量を10gにして圧縮打錠を行
い、定着錠剤(A)、(B)を作成した。このようにし
て得た錠剤を溶解後の定着液容量が3.0リットルにな
る量の(A)64個、(B)10個を防湿のためアルミ
ニウム加工したピロー袋に封入包装した。
【0157】 (スターター液〔現像液1リットルに体する添加量〕) 酢酸90% 6.5g KBr 5.5g 純水で20mlに仕上げる。
【0158】(現像液の調製)スタート時の現像液は、
自動現像機SRX−201(コニカ(株)製)の現像槽
内に前記固体現像剤を水で溶解希釈して調製した現像液
7.8リットルを入れ、前記スターター液を現像液1リ
ットル当たり20mlを添加してスタート液とした。調
液時の現像液のpHは10.20であり、スターター添
加時のpHは9.90であった。
【0159】(定着液の調製)同様にスタート時に定着
液は、前記自動現像機の定着槽に前記固体処理剤を水に
溶解希釈して調製した定着液5.6リットルを入れてス
タート液とした。定着液のpHは4.80であった。
【0160】(補充液の調製)現像、定着ともに補充液
は各々の錠剤を補充錠剤投入口にそれぞれの包装袋を開
封してセットし、各々の内蔵ケミカルミキサーに錠剤を
投入すると同時に温水(25〜30℃)を注入し撹拌溶
解しながら溶解時間25分で3.0リットルに調液す
る。これを現像、定着補充液として用いた。
【0161】内蔵ケミカルミキサーは調液槽と予備タン
クに分かれており、調液槽容量は3.0リットル、予備
タンク容量も3.0リットルであり、感光材料をランニ
ング処理中に調液槽で作成された補充液が無くなって
も、また撹拌溶解時間(約25分)中に無補充状態にな
らないように補充液が供給されるように予備タンクを設
けた。
【0162】使用した自動現像機SRX−201は、現
像温度34℃、定着温度34℃であり、現像液の補充量
は180ml/m2、液の流速20cm/secであ
り、定着液の補充量及び液の流速は180ml/m2
ある。水洗水は18℃、水洗水の流量は毎分3リットル
である。乾燥温度は55℃、処理時間60秒である。
【0163】評価 (感度の評価)得られたフィルム試料をそれぞれ2枚の
蛍光増感紙(KO−250)(コニカ(株)製)で挟
み、ペネトロメータB型(コニカメディカル(株)製)
を介してX線照射後、上記処理条件で処理を行った。
【0164】感度は試料No.1が最低濃度+1.0の
濃度を得るのに必要なX線露光量の逆数を100とした
場合の相対感度値で示した。
【0165】(銀色調の評価)銀色調の評価は、各試料
を濃度が1.2±0.5になるようにX線露光し、上記
と同様の処理を行って得られた試料について下記の基準
で目視評価した A:純黒調 B:僅かに黄色味が感じられる C:黄色味が感じられる。
【0166】(残色の評価)残色評価用として各試料の
未露光試料を、上記、銀色調の評価と同様の処理をし、
残色汚染を目視により以下の3段階で評価した A:残色無し B:残色やや多いが許容レベル C:残色が多く実用不可
【0167】
【表2】
【0168】表2から明らかなように本発明による試料
は、残色がなく、銀色調においても純黒調で、且つ、高
感度のハロゲン化銀写真感光材料を得られた。
【0169】実施例2 実施例1において一般式(1)の化合物は添加せず、ま
た本発明の無機粒子と疎水性ポリマーからなる複合高分
子を表3に示すように添加した以外は実施例1同様にし
て、試料を作成し、得られた試料も実施例1と同様の評
価を行った。結果を表3に示す。表3において、複合高
分子の添加量は感光材料の片面1m当たりの量であ
る。
【0170】
【表3】
【0171】
【化22】
【0172】表3から本発明の試料は、残色がなく、銀
色調においても純黒調で、且つ、高感度のハロゲン化銀
写真感光材料であることが解る。
【0173】
【発明の効果】本発明により、高感度で銀色調が黄色味
を帯びること無く、残色の改良されたハロゲン化銀写真
感光材料及びその処理方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03C 1/95 G03C 1/95 5/26 5/26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を含む親水性コロイド層を有するハロゲン化銀
    写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤層中に、
    (1,1,1)面を主平面とし、円相当直径が0.5〜
    3.0μm、厚みが0.07〜0.7μmであり、か
    つ、エピタキシー接合部を形成する面心立方格子構造の
    エピタキシャル付着したハロゲン化銀突起部を含み、該
    ハロゲン化銀突起部は、平板状ホスト粒子の周縁部に位
    置する平板状ハロゲン化銀粒子を含有し、かつ該親水性
    コロイド層は下記一般式(1)で表される化合物を含有
    することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 〔式中、P、Q、Yはそれぞれ窒素原子またはCH基を
    表し、P、Q、Yのうちの少なくとも1つは窒素原子で
    ある。R1はアリーレン基又は炭素数1〜8のアルキレ
    ン基を表し、Aはヒドロキシ基、アシルアミノ基、カル
    ボキシル基またはその塩、スルホ基またはその塩、スル
    フェート基、ホスホ基またはその塩、スルホアミノ基を
    表す。nは1又は2を表す。〕
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を含む親水性コロイド層を有するハロゲン化銀
    写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤層中に、
    (1,1,1)面を主平面とし、円相当直径が0.5〜
    3.0μm、厚みが0.07〜0.7μmであり、か
    つ、エピタキシー接合部を形成する面心立方格子構造の
    エピタキシャル付着したハロゲン化銀突起部を含み、該
    ハロゲン化銀突起部は、平板状ホスト粒子の周縁部に位
    置する平板状ハロゲン化銀粒子を含有し、かつ該親水性
    コロイド層は無機粒子と疎水性ポリマーからなる複合高
    分子を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光
    材料。
  3. 【請求項3】 全処理時間が15〜90秒であることを
    特徴とする請求項1又は2記載のハロゲン化銀写真感光
    材料の処理方法。
JP867097A 1997-01-21 1997-01-21 ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法 Pending JPH10206999A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP867097A JPH10206999A (ja) 1997-01-21 1997-01-21 ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP867097A JPH10206999A (ja) 1997-01-21 1997-01-21 ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10206999A true JPH10206999A (ja) 1998-08-07

Family

ID=11699377

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP867097A Pending JPH10206999A (ja) 1997-01-21 1997-01-21 ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10206999A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0411854B2 (ja)
US4656120A (en) Silver halide photographic light-sensitive materials
EP0307867A2 (en) Light-sensitive silver halide photographic material having superior sharpness and feasible for ultra-rapid processing
JP2821505B2 (ja) 耐圧性が改良されたハロゲン化銀写真感光材料及び処理方法
JPH10206999A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
DE69801136T2 (de) Photographisches, lichtempfindliches Silberhalogenidmaterial, das eine Leukoverbindung enthält
JPS589410B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH09272809A (ja) ロイコ染料、ハロゲン化銀写真感光材料、その画像形成方法およびその処理方法
JP2001066739A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料による画像形成方法
JP2000267212A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその製造方法
JPH1138550A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH1195348A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及び処理方法
JPH10123675A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP3508080B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
JPH10307371A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH10268455A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
JP2000347333A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH11125874A (ja) ハロゲン化銀乳剤、ハロゲン化銀写真感光材料、ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法、x線画像形成方法
JP2000019666A (ja) X線画像形成方法、及びハロゲン化銀感光材料の処理方法
JPS62234152A (ja) ゼラチンの硬化方法
JPH11109541A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH10153832A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
JPH095909A (ja) ハロゲン化銀乳剤及びハロゲン化銀乳剤の製造方法、及びハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
JPH0444027A (ja) 耐圧性が改良されたハロゲン化銀写真感光材料
JPH1138538A (ja) ハロゲン化銀写真乳剤、ハロゲン化銀写真感光材料、その処理方法及びそれを用いた画像形成方法