JPH1020611A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH1020611A
JPH1020611A JP8172234A JP17223496A JPH1020611A JP H1020611 A JPH1020611 A JP H1020611A JP 8172234 A JP8172234 A JP 8172234A JP 17223496 A JP17223496 A JP 17223496A JP H1020611 A JPH1020611 A JP H1020611A
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JP
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sleeve
carrier
image
image carrier
magnet
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JP8172234A
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English (en)
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Shigeki Takeuchi
茂樹 竹内
Fukashi Okuyama
奥士 奥山
Kazuhiko Sato
和彦 佐藤
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上記技術的課題に鑑み、所望の画像濃度、線
幅、更には画像安定性を維持できる画像形成方法を提供
することにある。 【解決手段】 像担持体10に色信号に応じた静電潜像
を形成し、色信号に対応した色トナーと磁性を有するキ
ャリアよりなる絶縁性2成分現像剤を5mmφ〜25m
mφの円筒状のスリーブ120を回動してスリーブ12
0と像担持体10の最近接距離d0が200μm〜50
0μmである領域に搬送し、かつスリーブ120と像担
持体10間に交流電界を形成することにより非接触状態
で顕像化する工程を繰り返すことにより、像担持体10
上に複数色のトナー像を重ね合わせて形成する画像形成
方法で、領域Bにキャリアを存在させず、かつ、少なく
とも現像状態で領域Aにキャリアを存在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法の採用
により像担持体上に色分解した静電潜像を形成し、像担
持体上に多色のトナー像を重ね合わせた後に転写材上に
転写する画像形成方法(以下、これをKNCプロセスと
略称する)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先ず、KNCプロセスを説明する。
【0003】予め帯電器によって一様な電荷を像担持体
の周面上に付与する。走査が開始されるとレーザビーム
がインデックスセンサによって検知され、第1の色信号
により変調されたレーザビームが像担持体の周面上を走
査する。レーザビームによる主走査と像担持体の搬送に
よる副走査により像担持体の周面上に第1の色に対応す
る潜像が形成されて行く。この潜像は選択的に動作状態
とされたイエローのトナーを装填した現像装置により現
像されて、像担持体表面にトナー像が形成される。当該
トナー像は像担持体表面に保持されたまま像担持体の周
面より引き離されているクリーニング装置のブレードの
下を通過し、像担持体上にイエロートナー像が形成され
たまま次の画像形成サイクルに入る。
【0004】即ち、像担持体は帯電器により再び帯電さ
れ、次いで第2の色信号が書込制御部に入力され、前述
した第1の色信号の場合と同様にして像担持体表面への
書込みが行われ潜像が形成される。当該潜像は選択的に
動作状態とされた第2の色としてマゼンタのトナーを装
填した現像装置によって現像される。このマゼンタのト
ナー像は既に形成してあるイエローのトナー像の存在下
に形成される。同様にして、次にシアンのトナーを有す
る現像装置で、第1,第2の色と同様に像担持体表面に
シアンのトナー像を形成する。
【0005】最後に黒色のトナーを有する現像装置で前
記の色と同様の処理により像担持体に黒色のトナー像を
重ね合わせて形成する。説明の都合上、重ね合わせ色の
現像順序をイエロー、マゼンタ、シアン、黒色とした
が、この順序はどのようなものでもよいが、上記の順序
が良好な画質を与える。これらの現像装置の各スリーブ
には直流とさらに交流のバイアスが印加され、像担持体
には非接触で現像が行われる。トナーの帯電極性と像担
持体の帯電極性を同極として現像バイアスの直流成分を
感光体非露光部電位近くに設定し、トナーを電位低下し
た露光部に付着させる方式を反転現像方式と称する。斯
かる像担持体上に多色のトナー像を重ね合わせるプロセ
スに反転現像方式を採用する理由は、1色目から2色目
以降への混色を防止できるからであり、さらにトナーち
りの少ない良好な画像が得られることが挙げられる。そ
のため、いわゆるKNC方式は反転現像方式を採用する
のが望ましい。
【0006】更に次工程ではコロナ帯電極や転写ローラ
によって転写材の裏面側に逆極性の電荷が与えられ、像
担持体に密着した転写材表面に像担持体の周面上に形成
された多色のトナー像が一括して転写される。
【0007】さらにコロナ放電に転写電荷の除去、分離
爪による剥離、あるいは転写前よりベルトなどに転写材
を静電的力などにより吸着させておくことにより画像の
転写を受けた転写材は回転する像担持体より確実に分離
して、定着部に搬送し、定着ローラによって画像を固着
したのち排紙ローラを経てトレイ上に排出される。以上
が所謂KNCプロセスである。
【0008】しかし、前述のKNCプロセスは像担持体
上で多色重ね合わせを行い、像担持体から紙へ一括転写
するシステムとなっている。このため、2色目の現像時
にすでに形成されている1色目の画像を乱さないために
現像剤が像担持体に接触しないいわゆる非接触方式を採
用しなければならない。KNC現像の代表的な公知例と
して、絶縁性2成分現像剤で交流バイアスを印加する非
接触現像方式が提案されている。
【0009】斯かる現像方式は像担持体と現像剤が非接
触状態で現像することから、通常の単色におけるアナロ
グ現像で用いられる接触状態で現像する方式のように像
担持体とトナーのファンデルワールス力の助けを借りて
細線再現性とトナー付着量の安定性確保を図って現像さ
せることはできない。そのため、現像に関わる他の多く
の因子を細かく最適化し厳選された条件を選択しなけれ
ば安定したカラー画像を得ることができない。また、カ
ラー画像では黒色単色の画像に比べて人間の目に濃度む
らが認めやすくなり、特にその中でも、KNC現像では
良好な多色重ね合わせ画像を形成するために画像端部の
濃度むら(画像端部偏り、白ぬけ)をなくさねばならな
い。これはカラー画像形成時のそれぞれの単色現像の画
像端部の濃度むら(画像端部偏り、白ぬけ)が色ずれと
しても現れるからである。しかし、この単色現像におけ
る画像端部の濃度むら、偏り、白ぬけは電子写真方式で
は多かれ少なかれ必ず存在する現像電界のいわゆるエッ
ジ効果と非接触現像では必ず起きるトナー飛翔状態に起
因するため、この問題を所望の画像濃度、線幅、更には
画像安定性を維持しつつ解決するのは著しく困難であ
る。特に像担持体とスリーブの周速度が異なると、周方
向に垂直な画像端部の濃度むらが発生しやすくなり、周
速比が異なれば異なるほど濃度むらの発生は著しくなる
傾向がある。
【0010】この問題を根本的に解決するためにはカラ
ー画像形成時におけるそれぞれの単色現像において現像
条件を均一な条件で行う必要がある。非接触現像である
KNC現像においてどのような現像方式にしても実質的
に像担持体とスリーブが近接しさらにある程度他の位置
に比べて相対的に現像剤穂立ちが像担持体側に近接した
一部分の領域だけでトナーが像担持体へ飛翔可能となる
現像域となる。しかしながら、像担持体およびスリーブ
は円筒上の形状をなしているため、現像が実質的に行わ
れる像担持体とスリーブ間の最近接距離近傍やキャリア
穂立ち先端が像担持体に近接する現像域での微視的な条
件を一定にして現像を行うこと困難である。ここでい
う、微視的な条件とは、現像域内の特定のトナーの現像
に関与する様々な因子を指し、直流現像電界、交流電
界、着目しているトナー1個1個それぞれの帯電量、粒
径、トナーとキャリアの静電的あるいは非静電的付着
力、トナーの飛翔経路などを現像にかかわる条件すべて
を指す。この微視的な条件を一定として現像を行わない
と厳選された最適化条件を選択することができない。こ
のような厳選された最適条件を実現する試みとしてスリ
ーブの磁極設定に関しては従来から知られているものと
して極上現像方式と極間現像方式とがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】まず、極上現像方式は
いわゆる磁極配置を像担持体とスリーブの最近接距離近
傍に現像域におけるスリーブが形成する磁束密度の極大
を設定するものである。そのため現像域近傍において現
像剤穂立ちが立った状態になり実質的な現像域を狭い範
囲に限定することができるため、像担持体及びスリーブ
が曲率を持っていても微視的な意味で均一な現像条件の
みで現像を行わせることができる。そのため画像端部の
濃度むらは発生しにくいという利点がある。しかし、キ
ャリアがスリーブ上に立ち上がった形状となるので穂立
ち先端と像担持体の距離が場所によってばらつきやすく
画像全体はむらになりやすいという欠点がある。
【0012】一方、極間現像方式は磁極配置を前記磁束
密度極大の中間に現像域を設定するものであるため、穂
立ち先端と像担持体の距離のばらつきは生じにくいため
画像全体のむらを生じにくい利点を有している。しかし
ながら、現像剤穂立ちがスリーブ形状とほぼ同一となる
ため実質的な現像域は広がり、微視的な意味での現像条
件は様々なものが含まれてしまう。そのため画像端部の
濃度むらが生じやすい欠点がある。
【0013】また、これを解決するために極上現像、極
間現像いずれにせよ低磁化キャリアを用いると均一なキ
ャリア穂立ちが形成されやすいが、やはり前述の問題は
そのまま残る上、像担持体への傷、クリーニングブレー
ドの損傷などを生じてしまう欠点がある。
【0014】さらに画像形成装置の小型化が進むと現像
装置自体も小型化となり、必然的にスリーブの直径も小
さくなる。そのため、現像域での像担持体とスリーブ間
のスリーブ曲率による距離の偏差が大きくなり、さらに
最適現像条件が定まりにくい。
【0015】本発明の目的は、上記技術的課題に鑑み、
所望の画像濃度、線幅、更には画像安定性を維持できる
画像形成方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的は、以下の構成
により達成される。
【0017】(1) 像担持体に色信号に応じた静電潜
像を形成し、前記色信号に対応した色トナーと磁性を有
するキャリアよりなる絶縁性2成分現像剤をマグネット
を内包する5mmφ〜25mmφの円筒状のスリーブ表
面上に前記現像剤を保持して穂立ち形成したキャリア穂
立ちを形成した状態で前記スリーブを回動して当該スリ
ーブと前記像担持体の最近接距離が200μm〜500
μmである領域に搬送・通過せしめ、かつ前記スリーブ
表面と像担持体間に交流電界を形成することにより前記
現像剤と像担持体が実質的に非接触状態で顕像化する工
程を繰り返すことにより、前記像担持体上に複数色のト
ナー像を重ね合わせて形成する画像形成方法であって、
下記領域Bにキャリア穂立ち先端を存在させず、かつ、
少なくとも現像状態で領域Aにキャリア穂立ち先端を存
在させることを特徴とする画像形成方法。
【0018】
【数2】
【0019】ただし、R=像担持体半径、r=スリーブ
半径、 d0=像担持体とスリーブの最近接距離 ρ=キャリア粒子の半径 VPP=スリーブに印加する交流成分の正負ピーク値差 VH=非露光部の表面電位 VL=露光部の表面電位 x:現像中心からの静電潜像面上距離、 (2) 前記スリーブの法線方向の磁束密度は前記スリ
ーブと前記像担持体の最近接距離の位置で磁束密度の絶
対値の極大の中間に存在することを特徴とする(1)に
記載の画像形成方法。
【0020】(3) 前記磁性キャリアは1000ガウ
スにおける磁化を15emu/g〜50emu/gであ
り、前記スリーブに内包するマグネットローラの磁束密
度の極大値が600ガウス〜2000ガウスであること
を特徴とする(1)又は(2)に記載の画像形成方法。
【0021】(4) スリーブ上の単位面積当たり現像
剤搬送量が現像域において5mg/cm2〜40mg/
cm2であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれ
か1項に記載の画像形成方法。
【0022】(5) 像担持体とスリーブの周速比が
1.2〜4.0の範囲にあることを特徴とする(1)〜
(4)に記載のいずれか1項に記載の画像形成方法。
【0023】(1)〜(5)に示した画像形成方法の現
像特性をモデル化して解析する。
【0024】図4は本発明の画像形成方法における現像
特性の機構を示す模式図である。
【0025】スリーブと像担持体間でなされる現像電界
の特徴は以下のようである。
【0026】基本的に電子写真での現像は画像情報を像
担持体上の電位差とし、その電位差に基づく現像電界の
差異を検出してトナー画像とするものである。一方、ス
リーブ表面は現像バイアスが印加されているが、導体で
作られるため常に等電位面をなしている。そのため、ス
リーブ表面近傍では像担持体上に存在する画像情報であ
る電位差に基づく現像電界の違いは現れがたく、現像に
関するダイナミックレンジが得られない。そのため、像
担持体上の電位情報をトナーとして顕像化するために、
実効的な現像位置はある程度スリーブから離さなければ
ならない。この境界領域に関して鋭意検討した結果、こ
の現象を定量的に表すと(式1)に示すf(x)が像担
持体上の電位差を検出するための境界となっていること
を見いだした。(式1)に示す第1項はスリーブと像担
持体の最近接部分においてスリーブ120の曲率と同一
の曲率となっている。(式1)の第2項のFは境界線全
体の図4に示す座標上の位置を決定するものである。F
の大きさは(式2)に示すように像担持体10とスリー
ブ120との最近接距離dからキャリア粒子の半径ρと
式5に示す像担持体10上のスリーブ120に発生した
電界が交番する度合いaとの積を2倍したものを差し引
いたものである。
【0027】像担持体10は半径Rの円柱形状をしたも
のであり、スリーブ120は非磁性部材から形成した半
径rの円筒形状をしたものであり、マグネットローラを
内包している。スリーブ120は像担持体10の表面に
接触せずに所定の距離dに設定してある。
【0028】また、像担持体表面付近は画像情報である
電位差は明確に現れやすいが、この隣接する電位差に基
づくいわゆるエッジ効果も大きい。接触現像によれば、
この難点は像担持体とトナー間のファンデルワールス力
によって緩和され問題は小さい。しかし、本発明に係る
非接触現像によれば、トナーがスリーブと像担持体間を
飛翔することから、ファンデルワールス力が存在しない
ために問題が顕著になる。このエッジ効果による濃度ム
ラをなくするためには実効的な現象位置を像担持体から
離して現像電界のエッジ効果をなくすために穂立ち先端
部分をある程度離さなければならない。この境界領域に
ついて鋭意検討した結果、(式2)に示すg(x)がエ
ッジ効果をなくすための境界条件であることを見いだし
た。(式2)に示す第1項はスリーブと像担持体の最近
接部分において像担持体10の曲率と同一の曲率となっ
ている。(式3)に示すg(x)は像担持体10の電界
の境界を近似した式である。(式3)の第2項のGは境
界全体の図4に示す座標上の位置を決定するものであ
り、Gの大きさは(式4)に示すように像担持体10と
スリーブ120との距離dの1/2からキャリア粒子の
半径ρと(式5)に示す像担持体10上の潜像にスリー
ブ120に発生した電界が交番する度合いaとの積を2
倍したものを差し引いたものである。
【0029】これらに鑑みると、f(x)とg(x)の
共通部分は十分な現像性に関するダイナミックレンジが
得られ、かつ、濃度むらのない良好な画像が安定して得
られる条件であることが分かった。かかる現像域の電界
は図4におけるy軸に平行で一様となっている領域でも
あり、かつ十分な電界がある領域である。
【0030】
【数3】
【0031】ただし、R=像担持体半径、r=スリーブ
半径、 d0=像担持体とスリーブの最近接距離 ρ=キャリア粒子の半径 VPP=スリーブに印加する交流成分の正負ピーク値差 VH=非露光部の表面電位 VL=露光部の表面電位 x:現像中心からの静電潜像面上距離、 図5はキャリア半径ρとF,Gとの関係を示したグラフ
である。
【0032】a=1.0,2.0,3.0をパラメータ
としてキャリア半径ρを変動した場合のF,Gとの関係
を示したものである。Fはキャリア半径の増大により減
少する傾向にあり、Gはキャリア半径の増大により増加
する傾向にある。これはキャリア半径ρを調整すること
により図4に示す領域Aの大きさを調整できることを示
している。
【0033】図6は領域Aと各プロセス条件との関係を
示したものである。
【0034】図6(a)は極間現像用磁石N1,S2の磁
束密度及び極間角度と領域Aとの関係を示したグラフで
ある。これによれば、極間現像用磁石N1,S2の磁束密
度が大きくなれば、領域Aが広くなることを示してい
る。
【0035】図6(b)は現像バイアスの交流成分VPP
と領域Aとの関係を示したグラフである。これによれ
ば、現像バイアスの交流成分VPPが大きくなれば領域A
が広くなることを示している。
【0036】(1)〜(5)に記載した本発明の画像形
成方法によれば、現像条件を均一にするために、現像
域において像担持体とスリーブ間の距離を一定に保つこ
と、現像への寄与の大きい絶縁性2成分磁気ブラシ現
像における穂立ち先端と像担持体間の距離を一定に保っ
て、種々の現像条件を調整したので、エッジ効果による
フリンジ現象の抑止と細線再現の両立が得られない領域
Bでは実質的には現像を行わない。具体的には、領域A
にキャリアを存在させることにより、十分に効率良く現
像のダイナミックレンジを得る。これらの条件を満足さ
せるために、ドラムとスリーブの最近接距離d0をなす
部分の近傍にできる現像域周辺でのスリーブの磁極配置
を極間設定とすること、その磁極における法線方向の最
大磁束密度を600〜2000Gとすること、σ1000
15〜50emu/gとすること、dwsを5〜40m
g/cm2とすること、像担持体とスリーブの周速比を
0.25〜4.0とすることの条件を満たした上で更に
磁極の配置、磁束密度の大きさ、キャリア磁化の組み合
わせ条件を最適化したものである。
【0037】望ましくは、搬送量とキャリア磁化に対し
て広い範囲にわたり適正領域をもち、かつそれらの変動
に対して安定であることが要求される。
【0038】図7は極間角度と磁束密度によって搬送量
とキャリア磁化強さとの関係で適正領域がどのように変
化するかを示したグラフである。
【0039】一般的な傾向として極間角度が大きくなる
と搬送量に対する適正領域の幅(位置は動く)はあまり
変わらない。しかし、適正領域自体は比較的狭いのに対
して、極間角度が大きくなると低磁化キャリアでの搬送
量に対する適正領域は比較的広くなる。キャリア磁化に
対する適正領域の依存性が大きくなり、高磁化キャリア
での適正領域は比較的狭い。磁束密度は高磁束密度の方
が適正領域自体は広い傾向があるのに対して、適正領域
の位置はキャリア磁化に依存する傾向がある。
【0040】
【発明の実施の形態】KNCプロセスを採用する画像形
成装置の主要な構成について説明する。
【0041】図1は本実施の形態におけるKNCプロセ
スを採用する画像形成装置の概略構成を示す断面図であ
り、図2は書き込み装置の概略構成を示した平面図であ
り、図3は本実施の形態における現像装置の概略構成を
示す断面図である。
【0042】像担持体10は、導電性支持体上に中間層
塗布液を塗布し、これを乾燥硬化して中間層を形成し、
その上に感光層を形成した電子写真感光体である。像担
持体10の半径は40mm以上にしてある。これは像担
持体10周面にある程度以上の長さのトナー像を担持し
なければならないためである。
【0043】なお、導電性支持体は接地してある。像担
持体10は約75〜100mm/secの線速度で矢示
方向に回転する(−)帯電の塗布型有機感光体OPC層
を有するドラム状の感光体であり、像担持体10の回転
軸に位相を検出するためのエンコーダ(図示せず)を設
けてあり、エンコーダ(図示せず)は像担持体10の位
相を示す位相信号をCPU(図示せず)に送出してい
る。
【0044】導電性支持体としては、例えばアルミニウ
ム、ステンレススチール等の金属基体等、あるいは金属
酸化物等の導電性粉末を樹脂層に分散した導電層などが
用いられる。
【0045】中間層は、例えば金属アルコキシド化合物
等の有機金属化合物と、シランカップリング剤を主成分
とし、溶媒に溶かして塗布液としたものを塗布、乾燥硬
化して形成する。
【0046】キャリア発生物質(CGM)は,コントラ
ストや解像度の優れた画像を形成するため長波長領域で
も充分な分光感度をもち、かつ微少な露光量の差にも対
応して忠実に電荷を発生することが必要である。このよ
うな諸特性を考えあわせて、CGMとしてはチタニルフ
タロシアニン(TiOPcと略することがある)が最も
好適である。
【0047】帯電器12は例えば帯電ワイヤとして白金
線(クラッド又はアロイ)を採用したスコロトロン帯電
器、又は鋸歯電極或いはブラシ電極のいずれかを現像器
14と転写ローラ18の間に配置してあり、潜像形成プ
ロセスに先立ち像担持体10を均一帯電する。帯電量で
階調再現性等の調整やカブリ防止等を行う。
【0048】書き込み装置13は、画像データをレーザ
ダイオード(LD)変調回路に送り、変調された画像信
号により図2に示すように半導体レーザ131を発光し
て像担持体10上をライン走査して潜像を形成するもの
であり、半導体レーザ131とコリメータレンズ132
とポリゴンミラー134及びfθレンズ135と第1の
シリンドリカルレンズ133及び第2のシリンドリカル
レンズ136を備え、パルス幅変調した変調信号で半導
体レーザ131を発振させ、レーザ光を所定速度で回転
するポリゴンミラー134で偏向させ、fθレンズ13
5及び第1のシリンドリカルレンズ133及び第2のシ
リンドリカルレンズ136によって像担持体10上に疑
似600DPI(約62.5×85.0μm)又は60
0DPI(約42.3×42.3μm)に相当するスポ
ットに絞って走査するものである。
【0049】半導体レーザ131はGaAlAs等が用
いられ、カラートナーを順次重ね合わせることもあるの
で、着色トナーによる吸収の少ない波長光による露光が
好ましく、この場合の波長は780nmである。
【0050】ポリゴンミラー134は、偏向光学系に相
当するものであり、6面のポリゴン面を設け、書き込み
密度600dpiに対応した回転数で回転する。
【0051】fθレンズ135は走査面の平坦化を実現
するため像面湾曲を除去するものである。
【0052】第1のシリンドリカルレンズ133と第2
のシリンドリカルレンズ136は、補正光学系に相当す
るものであり、ポリゴンミラー134の面倒れ誤差によ
る走査線のピッチむらを低減する。第2のシリンドリカ
ルレンズ136はビームを像担持体10上に結像するも
のである。
【0053】以上の構成を備えることにより、書き込み
装置13は所望の画像ドットパターンを主走査方向と副
走査方向について書き込めるようにしてある。
【0054】また、画像1ドット内でのレーザ発光の時
間もしくは光量を画像データに合わせて変調できるよう
にしてハーフトーン画像も形成可能としている。これに
付随して、勿論、ベタ画像や白地画像の形成も所望のパ
ターンで形成可能である。
【0055】転写ローラ18は、ステンレス鋼棒からな
る軸体と、その外周にポリウレタンゴム、シリコーンゴ
ム、スチレンブタジエン共重合体エラストマー、オレフ
ィン系エラストマー等の樹脂材をセルサイズ10〜30
0μm程度の発泡タイプ若しくは連泡タイプで形成し、
更に導電性付与材としてカーボンブラック等の無機物及
び又は有機導電剤を混合して電荷供給可能な導電性とし
た弾性部材とから構成してある。弾性部材としてカーボ
ンブラックを含有した発泡ポリウレタン系樹脂のルビセ
ルローラ(トーヨーポリマー(株)製造)を用いた。転
写ローラ18の電気抵抗は106Ω〜1012Ωが好まし
く、さらには2×108Ω程度が好ましい。ゴム硬度は
アスカーCスケールで硬度25°〜50°程度が好まし
く、更に好ましくは30°〜40°が好ましい。弾性部
材の外形は16mm,軸体の外形は8mmである。
【0056】分離ブラシ19は転写プロセスの直後に記
録紙を交流コロナ又は高圧電流で除電して記録紙の像担
持体10への静電吸着力を低減し、紙の剛性や自重を利
用して分離しやすくするもので、薄く剛性の小さい記録
紙ほど分離が難しくなるため、記録紙種や環境を考慮し
て除電量をバランスよく設定してある。更に、分離性能
を向上させるため分離時の同時露光をしてもよい。
【0057】クリーニング装置22は、ブレード等を像
担持体10の表面に接触させることにより、像担持体1
0の表面に付着したトナー及び粉塵を掻き落として廃ト
ナーボックスに捕獲する。
【0058】像担持体10周縁に図1に示すようにイエ
ロー、マゼンタ、シアン、黒色等のトナーとキャリアと
からなる二成分現像剤を装填した現像器14が設けられ
てある。
【0059】現像装置14は、例えばイエロー,マゼン
タ,シアン,黒色のいずれかの現像剤を収容するもので
あり、図1に示すように像担持体10と所定の間隙dを
保つスリーブ120を備え、像担持体10上の潜像を非
接触の反転現像法により顕像化するものであり、特に像
担持体10に最近接したスリーブ位置から、スリーブ1
20の移動方向の上流側及び下流側に磁極を配置するこ
とにより均一に寝た状態の磁気ブラシを形成するもので
あり、複数の現像装置は同一構成であるので、図3に示
す現像装置100を代表して説明する。
【0060】ここで、現像域とはスリーブ120上の穂
立ち現像剤層のトナーが像担持体10の現像位置に対し
て飛翔する領域である。静止磁界を形成するマグネット
ローラ110の磁石のうち現像域を挟んで両側に配置さ
れ現像域を規定する二つの磁石を極間現像用磁石とな
り、現像域に配置された現像域を規定する磁石を極上現
像用磁石となる。
【0061】現像装置100は、図3に示すように現像
時にスリーブ120の回転と共に導電性支持体が接地し
てある像担持体10と直流電源と交流電源により保護抵
抗を介して所定の値に設定した直流に交流を重畳した電
圧を印加しており、二つの極間現像用磁石111,11
2、その隣接磁石113,114,115の複数の磁石
が周面に並べられたマグネットローラ110の外周面を
非磁性材料からなるスリーブ120が回転可能に設けら
れ、ポリエステル系材料からなるトナーとフェライト系
コーティングキャリアとをトナー濃度7〜9%に制御し
た現像剤を撹拌スクリュウ105,106を回転するこ
とにより撹拌して所定の帯電量(Q/M)に設定した
後、スリーブ120の周面に供給され穂立ち規制板ブレ
ード102によって現像剤の穂立ちの層の厚さが略均一
に層規制された磁気ブラシを形成し、交流バイアスVPP
と直流バイアスVbが印加されたスリーブ120の回転
によって穂立ちした現像剤は像担持体10と接触しない
状態で現像域に運ばれ該現像剤中のトナーは穂立ちのキ
ャリアと分離されて像担持体10上の潜像にその電荷の
大きさに応じる量を飛翔させながら像担持体10上に形
成してある潜像をトナー粒子で顕像化するものである。
この現像法を採用する現像装置をいわゆる極間現像域に
おける非接触現像装置ということができる。また、図3
上におけるθ1若しくはθ2がほぼゼロとなっていれば、
いわゆる極上現像域における非接触現像装置といえる。
【0062】現像装置100は、像担持体10と対向す
る筺体の開口付近にスリーブ120で覆ったマグネット
ローラ110の回動軸を筺体の側壁に嵌入してあり、そ
の後方に直径16(mm)の撹拌スクリュウ105、供
給ローラ106の駆動軸を筺体の側壁に嵌入してあり、
これらスリーブ120、撹拌スクリュウ105、供給ロ
ーラ106の駆動軸は例えば歯車を介して駆動系(図示
せず)に接続することにより、回転数を変更することが
できるようになっている。この機能を利用して例えばス
リーブ120の回転軸を例えば200(rpm),25
0(rpm),300(rpm)に変更してトナー搬送
量を所定量(g/cm2)に制御することにより現像後
の反射濃度をに基づいて画像濃度を調整するようにして
いる。
【0063】以下に、各部材の構成及び機能について説
明する。
【0064】スリーブ120は、ステンレスやアルミニ
ウム等の非磁性材料から円筒状に形成し、内包するマグ
ネットローラ110に対して回転可能にしてある。マグ
ネットローラ110は、その表面にフェライト粒子の配
向を特定の方向に揃えて焼結した高磁化磁石111〜1
15を周方向に有し、ケーシング101に固設してあ
る。なお、スリーブ120は図示した矢示左方向に回転
する。
【0065】また、現像域におけるマグネットローラ1
10の極間現像用磁石111,112のスリーブ120
面における磁力によってスリーブ120の表面にトナー
粒子とキャリア粒子とからなる現像剤Dの層即ち、磁気
ブラシを形成する。当該磁気ブラシはスリーブ120の
回転によってスリーブ120の回転と同方向に移動し、
現像域に搬送される。このスリーブ120上に形成され
る磁気ブラシは現像域の近傍に配置した極間現像用磁石
111,112によって像担持体最近接点では寝た穂の
状態となり、像担持体10の表面に接触せず間隙dを保
つように、スリーブ120と規制ブレード102の間隙
及びスリーブ120と像担持体10の間隙dを調整す
る。
【0066】ここで、θ1,θ2は像担持体10に最近接
したスリーブ位置から、スリーブ120の移動方向の上
流側及び下流側に近接配置した磁極間角度である。
θ1,θ2は各々5〜45゜とすることが望ましい。この
様にすることにより均一に寝た状態の磁気ブラシを形成
できる。
【0067】撹拌スクリュウ105,106は補給口2
40、補給歯車241より補給されたトナーTを図中前
後に現像剤を循環して撹拌して成分を均一にする。
【0068】規制ブレード102は磁気ブラシの高さ及
び量を規制するため設けられた非磁性体や磁性材料から
成形したものである。カバー103は主として現像剤へ
の金属粉などの混入を防止するためのものである。
【0069】バイアス電源Eは、前述したように直流電
源と交流電源を保護抵抗を介して出力する電源である。
像担持体10の感光層表面を所定電位(V)に帯電した
場合、直流電源は所定の電圧を出力することにより反転
現像時のカブリを防止するものであり、交流電源は所定
周波数(kHz)で所定電圧Vppの交流電圧を出力する
ものであり、これらの電圧は直列に配設されてスリーブ
120に印加してある。
【0070】なお、交流電源から供給される交流成分は
正弦波に限らず、矩形波や三角波等であってもよい。そ
して周波数も関係するが、電圧値は高い程トナーとキャ
リアの帯電極性が異なっているため、トナー粒子とキャ
リア粒子に印加される剥離力は強まり、現像剤の磁気ブ
ラシを振動させるようになって、トナー粒子のキャリア
粒子からの分離飛翔が行われ易くなるが、反面、かぶり
や落雷現象のような絶縁破壊が発生し易くなる。かぶり
の発生は非露光部感光体表面電位とバイアスの直流成分
の差を増加させることにより防止し、絶縁破壊は、スリ
ーブ120の表面を樹脂や酸化皮膜等により絶縁ないし
は半絶縁にコーティングすること、あるいは現像剤のキ
ャリア粒子に球形で絶縁性のキャリア粒子を用いること
等によって防止することができる。
【0071】以下に、前述した磁気ブラシ現像法におけ
る現像のメカニズム、つまり、現像時における電界状況
及び当該電界状況下における磁気ブラシの振る舞いを説
明する。
【0072】像担持体10は感光層を所定の表面電位V
H(V)に帯電してあり、露光部の表面電位をVL(V)
に光減衰させることにより静電潜像パターンを形成し、
スリーブ120に所定のVB(V)の直流成分と所定の
周波数の交流成分VPP(V)を印加したとすれば、像担
持体10とスリーブ120との間に像担持体10に対し
て振動する電界が形成されることにより、磁気ブラシを
形成するトナー粒子は振動電界により像担持体10とス
リーブ120との間を交番移動しながら、像担持体10
上の潜像に向う飛翔を助けられ均一なトナー像に顕像化
する。
【0073】以上が本実施の形態における画像形成装置
の概略構成である。以下の実施例において異なる径の像
担持体10とスリーブ120が装着できるようにした。
【0074】
【実施例】
【0075】
【表1】
【0076】各因子の測定方法を以下に説明する。
【0077】スリーブの磁束密度測定 a)測定機材 ガウスメーター :F.W.Bell社(アメリカ)製 MODEL9500 ガウスメータープローブ :F.W.Bell社(アメリカ)製 トランスバース型 STM99−0204 b)測定方法 上記のガウスメーターを用いて、プローブの測定箇所を
スリーブに接触させた状態で、スリーブを1RPMの速
度で回転させてスリーブ法線方向の磁束密度を測定し
た。この測定データはGP−IBインターフェースを通
じてコンピュータに取り込んだ。更に測定は軸方向に関
して5箇所測定を実施し、その平均値を測定値とした。
【0078】キャリア磁化の測定 a)測定機材 直流磁化特性自動記録装置:横河電機製 TYPE3257−36 電磁石型磁化器 :横河電機製 TYPE3261−15 ピックアップコイル :横河電機製 TYPE3261−20 試料セル(アクリル樹脂):内径15.8mm(外径20.0mm) 高さ20mm b)測定方法 試料セルにキャリアを入れ盛り上がった余分なキャリア
をセルの上端と同じ高さで払いのける。この状態でキャ
リアの重量を測定し、合わせて密度ρm(g/cm3
位)を求める。その後、上記の測定機材により1000
(Oe単位;エルステッドと読む)まで磁場を印加ヒス
テリシスループを測定し1000(Oe単位)における
磁束密度Bm(ガウス単位)を求める。この値から
【0079】
【数4】
【0080】でキャリア磁化を求めた。
【0081】キャリア半径の測定 b)測定方法 上記機材によりキャリアを拡大観察し、その外径(直
径)をあらかじめ校正しておいた基準寸法に則り測定す
る。この操作を50個のキャリアに対して行い、その平
均値をキャリア直径とし、その1/2の値をキャリア半
径とした。
【0082】トナー径の測定 b)測定方法 あらかじめ分散媒アトソトン(コールター株式会社製)
に分散させたトナーの粒度分布を上記測定機材により測
定する。この測定で求められる体積平均粒径をトナー径
とした。
【0083】トナー帯電量の測定 a)測定機材 エレクトロメータ :Keithley社(アメリカ)製 6517型 b)測定方法 測定対象の現像剤を約50mg秤量する。現像剤保持部
材(これは測定用スリーブにほかならないが)に現像剤
をのせて対向させた銅板にトナーをVPPを印加して非接
触状態で現像させる。このトナーの付着量を精秤しと上
記測定機材を用いてブローオフ法によって測定したトナ
ー電荷量の比をとってトナー帯電量とした。
【0084】現像剤のスリーブ上におけるキャリア穂
立ちの測定 b)測定方法 測定対象のスリーブ上の現像剤の穂立ち状態を上記測定
機材により観察し、その穂立ちを形成するキャリアの高
さとその方向を測定する。この測定をスリーブ角度を変
化させて実施し、そのキャリア径と穂立ち個数を参考に
してキャリア穂立ち高さの測定を実施した。この測定結
果をもとにして現像域(すなわち感光体ドラムとスリー
ブの最近接部分近傍)におけるキャリア穂立ちの角度分
布を書いた。
【0085】なお、前述した各因子の測定方法は以下に
述べる比較例1,2及び実施例2,3に共通に採用して
ある。
【0086】(実施例1)図8は実施例1を示すスリー
ブ磁極配置を示した模式図である。
【0087】マグネットローラ110は、表面に磁極S
1,S2、N1〜N3を交互に設けてある。
【0088】磁石N1と磁石S2との磁極間角度は約7
0°であり、磁石S1と磁石N1との磁極間角度は約5
3°であり、磁石N2と磁石S2との磁極間角度は約5
8であり、磁石N2と磁石N3との磁極間隔度は約95
°である。
【0089】磁石N2と磁石N3との磁極間角度は60°
以下であると、現像剤の交換性が悪くなり、150°以
上であると現像剤をスリーブ120に供給することが難
しくなるため、60°〜150°の範囲が好ましい。
【0090】磁石N1は図8に示すように約764ガウ
スの磁力でN極性を示し、磁石S1は磁力が約759.
5ガウスでS極性を示し、磁石N2は図8に示すように
磁力が約607ガウスでN極性を示し、磁石S2は図8
に示すように磁力が約787ガウスでS極性を示し、磁
石N3は磁力が約678ガウスでN極性を示している。
スリーブの位置設定は、N1,S2極の間で磁束密度が最
小になる位置であり、像担持体10とスリーブ120と
の最短距離となる位置に一致させている。
【0091】図9はスリーブに担持したキャリア先端と
現像域との関係を示したグラフである。
【0092】図9に示すグラフは縦軸にスリーブ120
上の穂立高さ(μm)をとり、横軸に像担持体10とス
リーブ120の最近接位置を0°とした角度を示したも
のである。
【0093】この条件から決定される請求項記載の領域
Bと領域Aは図面の通りで、この図面に当てはめて書い
たキャリア穂立ち先端の書いておいた。図面に有るよう
に請求項の条件を満たしている。
【0094】
【表2】
【0095】上述のように画像良好である。
【0096】以下に画像評価方法について説明する。
【0097】細線再現 b)測定方法 上記改造プリンターにより転写紙(XEROX4024
20ポンド紙)上に形成された細線を上記測定機材に
より線幅を測定した。実際には、線画像の濃度分布デー
タをとってその最大値の半値における全幅を線幅とし
た。
【0098】現像トナー量 上述したような50mm×20mmのベタ画像を感光体
上に形成させ、そのトナーを一旦テープに写し取り、そ
の重量変化によって付着量を電子天秤によって測定し
た。
【0099】抜け幅、かたより a)測定機材 印字評価システム :YA−MAN社製 RT−2000型 b)測定方法 PWM幅50%のハーフトーン画像を20mm×20m
m形成し、その中央部に10mm×10mmのベタ画像
を形成する。そしてハーフトーン部とベタ部の白抜け部
分を上記測定機材によって測定し抜け幅とした。またこ
のハーフトーンの通紙方向の後端部分に生じた濃度ムラ
の幅(濃度が濃くなる)をかたよりとして合わせて評価
した。
【0100】トナー飛散 連続プリントを実施し、現像器周辺に飛散するトナーの
状況を観察した。
【0101】混色 イエローベタ画像を現像し、その後黒画像の現像プロセ
スは実施するが、感光体電位は非露光状態にした部分の
画像を調べる。実際は拡大観察し、イエローベタ画像1
mm×1mmのなかに混入した黒トナーの数を数えて混
色の評価とした。斯かる評価方法は実施例2、実施例3
及び比較例1〜比較例3にも同様に適用してある。
【0102】(比較例1)図10は比較例1を示すスリ
ーブ磁極配置を示した模式図である。
【0103】マグネットローラ110は、表面に磁極S
1,S2、N1〜N3を交互に設けてある。
【0104】例えば磁石N1と磁石S2との磁極間角度
は約62°であり、磁石S1と磁石N1との磁極間角度
は約59°であり、磁石N2と磁石S2との磁極間角度
は約62であり、磁石N2と磁石N3との磁極間隔度は
約119°である。
【0105】磁石N1は図8に示すように約656ガウ
スの磁力でN極性を示し、磁石S1は磁力が約703ガ
ウスでS極性を示し、磁石N2は図8に示すように磁力
が約660ガウスでN極性を示し、磁石S2は図8に示
すように磁力が約742ガウスでS極性を示し、磁石N
3は磁力が約717ガウスでN極性を示している。スリ
ーブの位置設定は、N1,S2極の間で磁束密度が最小に
なる位置であり、像担持体10とスリーブ120との最
短距離となる位置に一致させている。
【0106】図11はスリーブに担持したキャリア先端
と現像域との関係を示したグラフである。
【0107】図11に示すグラフは縦軸にスリーブ12
0上の穂立高さ(μm)をとり、横軸に像担持体10と
スリーブ120の最近接位置を0°とした角度を示した
ものである。
【0108】この条件から決定される領域AとBは実施
例1と同様である。ただしキャリア磁束密度分布は異な
るため穂立ち高さは異なり、領域Aに穂立ちが存在せ
ず、領域Bに穂立ちが侵入している。
【0109】
【表3】
【0110】(実施例2)図12は実施例2を示すスリ
ーブ磁極配置を示した模式図である。
【0111】マグネットローラ110は、表面に磁極S
1,S2、N1〜N3を交互に設けてある。
【0112】磁石N1と磁石S2との磁極間角度は約6
3°であり、磁石S1と磁石N1との磁極間角度は約6
0°であり、磁石N2と磁石S2との磁極間角度は約5
8°であり、磁石N2と磁石N3との磁極間隔度は約1
21°である。
【0113】磁石N2と磁石N3との磁極間角度は60°
以下であると、現像剤の交換性が悪くなり、150°以
上であると現像剤をスリーブ120に供給することが難
しくなるため、60°〜150°の範囲が好ましい。
【0114】磁石N1は図8に示すように約847ガウ
スの磁力でN極性を示し、磁石S1は磁力が約735.
5ガウスでS極性を示し、磁石N2は図8に示すように
磁力が約598ガウスでN極性を示し、磁石S2は図8
に示すように磁力が約925.5ガウスでS極性を示
し、磁石N3は磁力が約746ガウスでN極性を示して
いる。スリーブの位置設定は、N1,S2極の間で磁束密
度が最小になる位置であり、像担持体10とスリーブ1
20との最短距離となる位置に一致させている。
【0115】図13はスリーブに担持したキャリア先端
と現像域との関係を示したグラフである。
【0116】図13に示すグラフは縦軸にスリーブ12
0上の穂立高さ(μm)をとり、横軸に像担持体10と
スリーブ120の最近接位置を0°とした角度を示した
ものである。
【0117】この条件から決定される請求項記載の領域
Bと領域Aは図面の通りで、この図面に当てはめて書い
たキャリア穂立ち先端の書いておいた。図面に有るよう
に請求項の条件を満たしている。
【0118】
【表4】
【0119】上述のように画像良好。
【0120】(比較例2)図14は比較例2を示すスリ
ーブ磁極配置を示した模式図である。
【0121】マグネットローラ110は、表面に磁極S
1,S2、N1〜N3を交互に設けてある。
【0122】例えば磁石N1と磁石S2との磁極間角度
は約86°であり、磁石S1と磁石N1との磁極間角度
は約51.7°であり、磁石N2と磁石S2との磁極間
角度は約54.7であり、磁石N2と磁石N3との磁極
間隔度は約112°である。
【0123】磁石N1は図8に示すように約774ガウ
スの磁力でN極性を示し、磁石S1は磁力が約736ガ
ウスでS極性を示し、磁石N2は図8に示すように磁力
が約617ガウスでN極性を示し、磁石S2は図8に示
すように磁力が約901ガウスでS極性を示し、磁石N
3は磁力が約769ガウスでN極性を示している。スリ
ーブの位置設定は、N1,S2極の間で磁束密度が最小に
なる位置であり、像担持体10とスリーブ120との最
短距離となる位置に一致させている。
【0124】図15はスリーブに担持したキャリア先端
と現像域との関係を示したグラフである。
【0125】図15に示すグラフは縦軸にスリーブ12
0上の穂立高さ(μm)をとり、横軸に像担持体10と
スリーブ120の最近接位置を0°とした角度を示した
ものである。
【0126】この条件から決定される領域AとBの共通
領域は存在しない。
【0127】
【表5】
【0128】上述のように抜け幅が大きく、さらに濃度
変動、線幅変動が大きかった。また初期から混色が認め
られ、プリント数が増えるにつれてその数は増加し、さ
らにトナー飛散が顕著に認められるようになった。
【0129】(実施例3)図16は実施例3を示すスリ
ーブ磁極配置を示した模式図である。
【0130】マグネットローラ110は、表面に磁極S
1,S2、N1〜N3を交互に設けてある。
【0131】例えば磁石N1と磁石S2との磁極間角度
は約71°であり、磁石S1と磁石N1との磁極間角度
は約55°であり、磁石N2と磁石S2との磁極間角度
は約58°であり、磁石N2と磁石N3との磁極間隔度
は約111°である。
【0132】磁石N2と磁石N3との磁極間角度は60°
以下であると、現像剤の交換性が悪くなり、150°以
上であると現像剤をスリーブ120に供給することが難
しくなるため、60°〜150°の範囲が好ましい。
【0133】磁石N1は図8に示すように約926ガウ
スの磁力でN極性を示し、磁石S1は磁力が約779ガ
ウスでS極性を示し、磁石N2は図8に示すように磁力
が約656ガウスでN極性を示し、磁石S2は図8に示
すように磁力が約972.5ガウスでS極性を示し、磁
石N3は磁力が約686ガウスでN極性を示している。
スリーブの位置設定は、N1,S2極の間で磁束密度が最
小になる位置であり、像担持体10とスリーブ120と
の最短距離となる位置に一致させている。
【0134】図17はスリーブに担持したキャリア先端
と現像域との関係を示したグラフである。
【0135】図17に示すグラフは縦軸にスリーブ12
0上の穂立高さ(μm)をとり、横軸に像担持体10と
スリーブ120の最近接位置を0°とした角度を示した
ものである。
【0136】この条件から決定される請求項記載の領域
Bと領域Aは図面の通りで、この図面に当てはめて書い
たキャリア穂立ち先端の書いておいた。図面に有るよう
に請求項の条件を満たしている。
【0137】
【表6】
【0138】上述のように画像良好である。
【0139】(比較例3)図18は比較例3を示すスリ
ーブ磁極配置を示した模式図である。
【0140】マグネットローラ110は、表面に磁極S
1,S2、N1〜N3を交互に設けてある。
【0141】例えば磁石N1と磁石S2との磁極間角度
は約76°であり、磁石S1と磁石N1との磁極間角度
は約54°であり、磁石N2と磁石S2との磁極間角度
は約56であり、磁石N2と磁石N3との磁極間隔度は
約118°である。
【0142】磁石N1は図8に示すように約810ガウ
スの磁力でN極性を示し、磁石S1は磁力が約779ガ
ウスでS極性を示し、磁石N2は図8に示すように磁力
が約656ガウスでN極性を示し、磁石S2は図8に示
すように磁力が約901ガウスでS極性を示し、磁石N
3は磁力が約686ガウスでN極性を示している。スリ
ーブの位置設定は、N1,S2極の間で磁束密度が最小に
なる位置であり、像担持体10とスリーブ120との最
短距離となる位置に一致させている。
【0143】図19はスリーブに担持したキャリア先端
と現像域との関係を示したグラフである。
【0144】図19に示すグラフは縦軸にスリーブ12
0上の穂立高さ(μm)をとり、横軸に像担持体10と
スリーブ120の最近接位置を0°とした角度を示した
ものである。
【0145】この条件から決定される領域AとBの共通
領域は存在しない。
【0146】
【表7】
【0147】上述のように抜け幅が比較的大きくさらに
充分な現像性が得られていない。
【0148】
【発明の効果】本発明は、上記構成を備えることによ
り、所望の画像濃度、線幅、更に画像安定性を維持でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態におけるKNCプロセスを採用す
る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】書き込み装置の概略構成を示した平面図であ
る。
【図3】本実施の形態における現像装置の概略構成を示
す断面図である。
【図4】本発明の画像形成方法における現像特性の機構
を示す模式図である。
【図5】キャリア半径ρとF,Gとの関係を示したグラ
フである。
【図6】領域Aと各プロセス条件との関係を示したもの
である。
【図7】極間角度と磁束密度によって搬送量とキャリア
磁化強さとの関係で適正領域の変化を示したグラフであ
る。
【図8】実施例1を示すスリーブ磁極配置を示した模式
図である。
【図9】スリーブに担持したキャリア先端と現像域との
関係を示したグラフである。
【図10】比較例1を示すスリーブ磁極配置を示した模
式図である。
【図11】スリーブに担持したキャリア先端と現像域と
の関係を示したグラフである。
【図12】実施例2を示すスリーブ磁極配置を示した模
式図である。
【図13】スリーブに担持したキャリア先端と現像域と
の関係を示したグラフである。
【図14】比較例2を示すスリーブ磁極配置を示した模
式図である。
【図15】スリーブに担持したキャリア先端と現像域と
の関係を示したグラフである。
【図16】実施例3を示すスリーブ磁極配置を示した模
式図である。
【図17】スリーブに担持したキャリア先端と現像域と
の関係を示したグラフである。
【図18】比較例3を示すスリーブ磁極配置を示した模
式図である。
【図19】スリーブに担持したキャリア先端と現像域と
の関係を示したグラフである。
【符号の説明】 10 像担持体 100 現像装置 110 マグネットローラ 120 スリーブ R 像担持体半径 r スリーブ半径 d0 最近接距離 ρ キャリア粒径の半径 VPP 交流成分の正負ピーク値差 VH 非露光部の表面電位 VL 露光部の表面電位 x 現像中心からの潜像面上距離

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体に色信号に応じた静電潜像を形
    成し、前記色信号に対応した色トナーと磁性を有するキ
    ャリアよりなる絶縁性2成分現像剤をマグネットを内包
    する5mmφ〜25mmφの円筒状のスリーブ表面上に
    前記現像剤を保持してキャリア穂立ちを形成した状態で
    前記スリーブを回動して当該スリーブと前記像担持体の
    最近接距離が200μm〜500μmである領域に搬送
    ・通過せしめ、かつ前記スリーブ表面と像担持体間に交
    流電界を形成することにより前記現像剤と像担持体が実
    質的に非接触状態で顕像化する工程を繰り返すことによ
    り、前記像担持体上に複数色のトナー像を重ね合わせて
    形成する画像形成方法において、下記領域Bにキャリア
    穂立ち先端を存在させず、かつ、少なくとも現像状態で
    領域Aにキャリア穂立ち先端を存在させることを特徴と
    する画像形成方法。 【数1】 ただし、R=像担持体半径、r=スリーブ半径、 d0=像担持体とスリーブの最近接距離 ρ=キャリア粒子の半径 VPP=スリーブに印加する交流成分の正負ピーク値差 VH=非露光部の表面電位 VL=露光部の表面電位 x:現像中心からの静電潜像面上距離、
  2. 【請求項2】 前記スリーブの法線方向の磁束密度は前
    記スリーブと前記像担持体の最近接距離の位置で磁束密
    度の絶対値の極大の中間に存在することを特徴とする請
    求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記磁性キャリアは1000ガウスにお
    ける磁化を15emu/g〜50emu/gであり、前
    記スリーブに内包するマグネットローラの磁束密度の極
    大値が600ガウス〜2000ガウスであることを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 スリーブ上の単位面積当たり現像剤搬送
    量が現像域において5mg/cm2〜40mg/cm2
    あることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1
    項に記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 像担持体とスリーブの周速比が1.2〜
    4.0の範囲にあることを特徴とする請求項1〜請求項
    4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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