JPH06175486A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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Publication number
JPH06175486A
JPH06175486A JP4351040A JP35104092A JPH06175486A JP H06175486 A JPH06175486 A JP H06175486A JP 4351040 A JP4351040 A JP 4351040A JP 35104092 A JP35104092 A JP 35104092A JP H06175486 A JPH06175486 A JP H06175486A
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JP
Japan
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developing
toner
developing sleeve
development
electrode
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Application number
JP4351040A
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English (en)
Inventor
Isao Endo
勇雄 遠藤
Satoru Haneda
哲 羽根田
Hiroyuki Nomori
弘之 野守
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像効率が高く、長期的な現像安定性に優
れ、スリーブへの異色トナーの混入、感光体上での混色
を防止できる現像装置を提供する。 【構成】 DC重畳のAC電圧を印加可能な現像スリー
ブの現像域上流に、絶縁部材を介して近接または接触可
能な電極を配設してなる制御電極を有する現像装置にお
いて、前記制御電極の電極部を、現像時には所定のDC
電圧を印加、非現像時には電気的にフローティングでき
るように構成し、像形成体側のトナーを制御電極側や現
像スリーブ側へ引き戻すことのないようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真式の画像形
成装置において、非磁性トナー粒子からなる1成分現像
剤を用いて静電潜像を現像する現像装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真式の画像形成装置に用い
られる現像装置のひとつとして、非磁性トナーからなる
1成分現像剤を用いた現像装置がある。この現像装置
は、表面を粗面にして回転可能に支持された円筒状の現
像スリーブの表面にトナーを保持し、該トナーを現像領
域に搬送して現像を行うもので、像担持体面(感光体)
に対して非接触で現像する非接触現像に適用されてい
る。しかし、この種の現像装置では一般に、平均粒径が
10μm前後の比較的粗い非磁性トナー粒子が現像剤と
して用いられているため、繊細な線や濃淡差などを再現
することができず、高画質の画像形成には不向きである
という問題点があった。
【0003】この非接触現像方法において高画質画像を
得るには、トナーをより微粒子化することが必要である
と考えられている。しかしながら、トナーの平均粒径を
10μm以下に微粒子化すると、
【0004】現像時のクーロン力に対して相対的にフ
ァンデルワールス力の影響が現れ、像背景の地部分にも
トナーが付着する「かぶり」現象を呈するようになる。
この場合、現像剤搬送担持体への直流バイアス電圧印加
によっても、かぶりを防ぐことが困難となる。
【0005】トナー同士の摩擦帯電制御が難しくな
り、凝集が起こり易くなる。といった困難を招来する。
このため、微粒子化による画質改善は、その副作用のほ
うが目立ち、鮮明な画像を得ることは困難であった。
【0006】トナーの流動性が環境や使用状態によっ
て変化しやすく、それに応じて画像特性も変化しやすく
なる。といった困難を招来する。このため、微粒子化に
よる画質改善は、その副作用のほうが目立ち、鮮明な画
像を得ることは困難であった。
【0007】そこで、こうした問題を解決するために、
これまで、さまざまな現像法が提案されている。即ち、 (1)特開昭56−27158 非接触状態にある感光体/スリーブの間に、互いに平行
な複数本のコロナワイヤを設けるとともに、隣接するワ
イヤの極性が逆になるように構成し、交番電圧を印加し
て現像剤を飛翔させる。
【0008】(2)特開昭57−198470 潜像保持面とトナー保持面との間にグリッドを有し、グ
リッドトナー保持面の間に、直流及び交流、ないしはそ
のいずれかの偏奇電圧を印加する。
【0009】(3)特開平3−131878 スリーブ上の現像剤に接触し、かつ先端部が現像領域に
位置する板状弾性部材からなる電極体と、該電極体とス
リーブとの間に変動電界を印加する手段を有し、変動電
界の作用によって現像剤を現像領域に分散飛翔させて潜
像を現像する。
【0010】(4)特開平2−130569 交流成分を有するバイアス電圧を印加して現像する現像
方法において、交流成分の印加をOFFとする時に、現
像剤をスリーブ側に引き戻す電界状態を所定以上印加す
【0011】(5)特開平4−115264 特開平3−131878の現像装置を複数個並べた多色
画像形成方法。
【0012】(6)特開平4−56977 特開平3−131878の現像法において、現像を行わ
ない時には、電極体に付着した現像剤を感光体に向けて
放出させる放出電界を印加する。などの方法が提案され
ている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の現像装置や方法には、実用上さまざまな問題点があっ
た。
【0014】(1)、(2)は、いずれも現像領域の感
光体とスリーブ間に複数本のグリッドワイヤを配置し
て、交番電界を印加する方法だが、この場合、飛翔した
現像剤がワイヤ間に目詰まりを起こし、現像性の低下を
生じる。また、実際の装置で、狭い現像ギャップ間に複
数のワイヤを精度良く配置することは困難である。
【0015】(3)は、現像剤を分散飛翔させるための
電極体が、スリーブとの接触部の上流側にも存在するた
め、現像剤搬送時に現像領域と同様な変動電界が形成さ
れ、現像剤がさらに上流側に戻される結果となる。この
結果、この電極体を通過して、現像領域に運ばれる現像
剤の量が極度に低下する。
【0016】(4)、(5)は、現像器を複数台並べた
複数現像1回転写の多色画像形成装置において、像形成
体に付着したかぶりトナーや、複数現像時に非画像部に
なった部分の像形成体上のトナーは、感光体表面電位が
高いため、現像器への逆流が起きやすくなる。
【0017】(6)は複数現像1回転写の多色画像形成
装置において、放出電界によって放出されたトナークラ
ウドが、他の色の現像時にも現像空間内に漂うため、特
に、連続コピー時に、感光体上での混色が起こりやす
い。また、電極に印加する電源が、現像用と放出用で2
種類必要となるため、装置が煩雑になる。
【0018】この発明は上記の点に鑑み、 ・十分な量のトナーを現像領域に搬送して、現像効率が
高く、長期的な現像安定性に優れた現像を容易に行える ・スリーブへの異色トナーの混入、感光体上での混色を
防止できる などの特質を備え、通常の画像形成手段はもちろんのこ
と、一括転写型多色画像形成装置への適用も可能な現像
装置を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めこの発明は、DC重畳のAC電圧を印加可能な現像ス
リーブの現像域上流に、絶縁部材を介して近接または接
触可能な電極を配設してなる制御電極を有する現像装置
において、前記制御電極の電極部を、現像時には所定の
DC電圧を印加、非現像時には電気的にフローティング
できるように構成し、像形成体側のトナーを制御電極側
や現像スリーブ側へ引き戻すことのないようにしたもの
である。
【0020】また、前記現像スリーブは、非現像時に、
電気的にフローティングできるものとし、トナーを現像
スリーブ側へ引き戻さないようにしたものである。ま
た、前記現像スリーブは、非現像時に、DC電圧のみを
印加できるものとし、感光体(像形成体)上のトナーを
電気的に押圧して、他の現像器に混入するのを防止でき
るようにしたものである。また、非現像時に現像スリー
ブに印加される前記DC電圧は、現像時に印加されるD
C電圧より大とし、感光体(像形成体)上のトナーをよ
り積極的に電気的に押圧して、像形成体側から現像スリ
ーブ側へのトナーの逆流を防止できるようにしたもので
ある。
【0021】
【作用】像形成体に対向する現像スリーブの現像域の上
流部適所に、電極を、絶縁部材を介して近接または接触
させて配設した制御電極を配設する。該現像スリーブに
はDC重畳のAC電圧が、該制御電極における電極部に
はDC電圧が、それぞれ印加される。
【0022】これにより、現像時には、前記制御電極中
の電極部と現像スリーブの間に、トナーを分散飛翔させ
る第1振動電界が形成されるとともに、現像スリーブと
前記像形成体の間には、第1振動電界よりも弱い第2振
動電界が形成される。そして、第1振動電界近傍で発生
されたトナークラウドは、第2振動電界側へ誘導され、
さらに像形成体の表面へのトナー付着が促進される。
【0023】一方、非現像時には、電極部は電気的にフ
ローティングされ、第1振動電界によるトナークラウド
は形成されず、従って、混色発生は防止される。また、
非現像時に、現像スリーブも電気的にフローティングす
れば、第2振動電界によるトナークラウドも形成され
ず、混色発生はより防止される。さらに、非現像時に、
現像スリーブにDC電圧のみを印加すれば、像形成体表
面に付着したトナーは、現像スリーブ側から電気的に押
圧されることとなり、トナーの剥脱が防止される。さら
に、非現像時に現像スリーブに印加される前記DC電圧
が、現像時に印加されるDC電圧より大であれば、現像
スリーブ側から電気的により積極的に押圧され、トナー
剥脱が確実に防止される。
【0024】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき詳細
に説明する。まず、本願現像装置を好適な現像手段とし
て備えたカラー画像形成装置の一例について、図5に示
す断面構成図により説明する。
【0025】図5において、1は可撓性のベルトに光導
電体を塗布あるいは蒸着してなる感光体ベルト(像形成
体)で、該感光体ベルト1は、回動ローラ2および3の
間に架設されていて、回動ローラ2の駆動により時計方
向に搬送できるように構成されている。
【0026】4は前記感光体ベルト1に内接するように
装置本体に固定したガイド部材で、前記感光体ベルト1
はテンションローラ5の作用で緊張状態とされることに
より、その内周面が該ガイド部材4に摺擦されるように
なっている。
【0027】6は帯電手段たるスコロトロン帯電器、7
は像露光手段たるレーザビームを用いた光書き込み装
置、8A,8B,8C,8Dは、それぞれ特定色の現像
材を収容した複数の現像手段たる本発明の現像装置であ
って、これらの像形成手段は、感光体ベルト1の前記ガ
イド部材4に接する部分に配設される。
【0028】前記各現像装置8A〜8Dは、例えば、イ
エロー、マゼンタ、シアン、黒色の各現像剤をそれぞれ
収容するもので、前記感光体ベルト1と所定の間隙を保
つ各現像スリーブ81を備え、感光体ベルト1上の潜像
を非接触の反転現象により顕像化する機能を有してい
る。この非接触現像は接触現像と異なり、感光体ベルト
1上にトナー像を担持したまま移動を妨げない長所を有
する。尚、該現像装置8A〜8Dの詳細については後述
する。
【0029】12は転写器、13はクリーニング装置
で、該クリーニング装置13のブレード13aとトナー
搬送ローラ13bは、画像形成中に感光体ベルト1の表
面より離間した位置に保たれた画像転写後のクリーニン
グ時のみ、図示のように感光体ベルト1の表面に圧接さ
れる。かかるカラー画像形成装置によるカラー画像形成
のプロセスは、次のようにして行われる。
【0030】先ず、本実施例による多色像の形成は、図
6の像形成システムに従って遂行される。即ち、オリジ
ナル画像を撮像素子が走査するカラー画像データ入力部
(イ)で得、該データを画像データ処理部(ロ)で演算
処理して画像データを作製し、一旦画像メモリ(ハ)に
格納する。次いで、該画像データは記録時に取り出され
て記録部(ニ)である例えば図5のカラー画像形成装置
へ入力される。
【0031】即ち、前記カラー画像形成装置とは別体の
画像読み取り装置から出力される色信号である画像デー
タが、前記光書き込み装置7に入力されると、光書き込
み装置7においては図示しない書き込み光源である半導
体レーザで発生されたレーザビーム(書き込み光)は、
図示しないコリメータレンズ及びシンドリカルレンズを
通過し、駆動モータ71により回転される回転多面鏡7
4により回転走査され、fθレンズ75とシリンドリカ
ルレンズ76を経て、その間2個のミラー77、78に
より光路を曲げられて、予め帯電手段たるスコロトロン
の帯電器6によって一様な電荷を付与された感光体ベル
ト1の周面上に投射され、主走査がなされて輝線を形成
する。
【0032】一方、走査が開始されるとレーザビームが
図示しないインデックスセンサによって検知され、第1
の色信号により変調されたレーザビームが前記感光体ベ
ルト1の周面上を走査する。従って、レーザビームによ
る主走査と、感光体ベルト1の搬送による副走査により
感光体ベルト1の周面上に第1の色に対応する潜像が形
成されていく。この潜像は、現像手段の内イエロー
(Y)のトナー(顕像媒体)の装填された現像装置8A
により反転現像されて、ベルト表面にトナー像が形成さ
れる。得られたトナー像はベルト面に保持されたまま感
光体ベルト1の周面より引き離されている清掃手段たる
クリーニング装置13のブレード13aの下を通過し、
次の画像形成サイクルに入る。
【0033】即ち、前記感光体ベルト1は前記スコロト
ロン帯電器6により再び帯電され、次いで、第2の色信
号が前記光書き込み装置7に入力され、前述した第1の
色信号の場合と同様にして、ベルト表面への書き込みが
行われ潜像が形成される。潜像は第2の色としてマゼン
タ(M)のトナーを装填した現像装置8Bによって反転
現像される。このマゼンタ(M)のトナー像は、すでに
形成されている前述のイエロー(Y)のトナー像の存在
下に形成される。
【0034】8Cはシアン(C)のトナーを有する現像
装置で、第1、第2の色と同様にベルト表面にシアン
(C)のトナー像を形成する。さらに、8Dは黒色のト
ナーを有する現像装置であって、前記の色と同様の処理
によりベルト表面に黒色のトナー像を重ね合わせて形成
する。これら各現像装置8A〜8Dの各スリーブには、
「DC(直流)+AC(交流)」のバイアス電圧が印加
され、顕像手段である1成分現像剤による非接触反転現
像が行われ、感光体ベルト1には非接触で現像が行われ
るようになっている。
【0035】図7は感光体の現像領域と現像スリーブ、
及び電極の関係を示す展開図、図8はトナークラウド発
生部の説明図である。かくして感光体ベルト1の周面上
に形成されたカラーのトナー画像は、転写部においてト
ナーと逆極性の高電圧が印加されて、給紙カセット14
より給紙ガイド16を経て送られてきた転写材に転写さ
れるように構成されている。
【0036】即ち、給紙カセット14に収容された転写
材は、給紙ローラ16の回転によって最上層の1枚が搬
出されてタイミングローラ18を介して感光体ベルト1
上の像形成とタイミングを合わせて転写器12へと供給
される。
【0037】こうして画像転写を受けた転写材は、前記
回動ローラ2に沿って急に方向転換をする感光体ベルト
1から確実に分離して上方へと移送され、定着ローラ1
8によって画像を溶着したのち排紙ローラ19を経てト
レイ20上に排出される。
【0038】一方、転写材への転写を終えた感光体ベル
ト1は、さらに搬送を続けてブレード13aとトナー搬
送ローラ13bを圧接状態とした前記クリーニング装置
13において残留したトナーの除去を行い、その終了を
待って、再び前記ブレード13aを引き離し、それより
少し後にトナー搬送ローラ13bを引き離し新たな画像
形成のプロセスに入る。
【0039】上記では本願現像装置を用いるカラー画像
形成装置として、像担持体がベルト状のものについて述
べたが、ドラム状の像形成体を有する画像形成装置につ
いても同様に用いることができることはもちろんであ
る。
【0040】次に、前述した現像装置8A〜8Dについ
て、詳細に説明する。前記現像装置8A〜8Dは、同一
の構成からなり、以下符号8をもって示すことにする。
図1、2、3、4は本発明に用いられる現像装置の実施
例を示す概略断面図である。これらの図において、81
はアルミニウム、ステンレス鋼などの非磁性材料からな
り、表面をサンドブラスト処理により、JIS10点平
均粗さによる表示(JIS−B0610)で1〜2μm
の粗面加工を施し、回転可能に支持された現像剤搬送担
体である現像スリーブ、83は現像剤Dを攪拌して成分
を均一にする攪拌器、84は現像剤Dを現像スリーブ8
1に供給するファーブラシ、86は現像スリーブ81上
の現像剤層の厚みを規制するゴム板からなる規制ブレー
ドである。
【0041】ここで、現像スリーブ81に近接または接
触して設けられた制御電極85の構造について説明す
る。該制御電極85は、現像スリーブ81の現像領域上
流にてトナークラウドを発生する第1振動電界を形成す
るためのもので、ゴムなどの絶縁部材85bを介して、
電極部85aを現像スリーブ81の表面に近接または接
触できるように構成されている。ここで、制御電極85
における電極部と絶縁部材の形状と配置については、い
ろいろな実施例を考えることができる。これらの実施例
を図9〜12に示す。
【0042】図9(a)〜(e)は、電極部85aの端
部が、下側(現像スリーブ側)の絶縁部材85bの端部
より下流側に延出するように構成した実施例である。こ
れらの実施例では、現像スリーブ81と電極部85aの
間に絶縁部材85bを介装することにより、少なくとも
その厚み分のギャップ量を、現像スリーブ81と電極部
85a間で確定できるようになっている。そして、この
ギャップ量に応じて、トナークラウドの発生に必要な空
間が、絶縁部材85bの下端より下流側に延出した電極
部85aの下側に形成されることとなる。また、絶縁部
材85bは、強度部材としての機能も有しており、像形
成体と現像スリーブの間のわずかな隙間に、電極部85
aを所定の位置と姿勢で安定的に保持することができる
ようになっている。
【0043】図9(a)は、最もシンプルに構成された
制御電極85の実施例であり、電極部85aの下側のギ
ャップ空間が、トナークラウドを発生するための第1振
動電界形成部となっている。
【0044】図9(b)は、電極部85aの下側が下流
に向けて広がるV字形空間となるように電極部85aを
上側へ曲げ、第1振動電界形成部で発生したトナークラ
ウドが、下流側の第2振動電界形成部へと移行しやすい
ようにしたものである。
【0045】図9(c)と(d)は(b)と同様に、電
極部85aの下側に下流に向けて広がる空間を形成した
実施例であるが、電極部85aは絶縁部材85bの端面
と接するまで下側に回り込んでいるため、(b)の実施
例より強い第1振動電界を形成できるようになってい
る。
【0046】図9(e)は、制御電極85の強度を向上
させるとともに、より充分なトナークラウド発生空間を
得るために、現像スリーブ側の絶縁部材85bに補強板
85dを取り付けた例である。
【0047】図10(a)〜(e)は、電極部85aの
感光体ベルト1(像形成体)側に絶縁部材85cを設け
た実施例である。これらの実施例では、いずれも、絶縁
部材85cは、電極部85aと感光体ベルト(像形成
体)1との接触を防止し、電極から感光体ベルトへの電
流リークが発生しないように構成されている。
【0048】このうち、図10(b)〜(d)は、第1
振動電界形成部で発生したトナークラウドを、下流側の
第2振動電界形成部へと移行しやすくするために、上側
の絶縁部材85cを下側の絶縁部材85bより長くし
て、電極部85aの下側が下流に向けて広がるV字形空
間となるようにしている。
【0049】図10(e)は、制御電極85の強度と、
より充分なトナークラウド発生空間を得るために、現像
スリーブ側の絶縁部材85bに補強板85dを取り付け
た例である。
【0050】図11(a)〜(c)は、電極部85aの
下流側端部を、絶縁部材により被覆した実施例で、特に
放電の発生しやすいコーナーエッジ部を絶縁することに
より、電極部85aから感光体ベルト(像形成体)1側
への放電現象を防止できるようにしたものである。これ
らが、図9及び図10で示した構成例において、特徴的
な例を図示したもので、これら以外の制御電極形状であ
っても、少なくとも下端部を被覆して放電防止できるよ
うに構成したものであればよい。
【0051】図12(a)〜(h)は、電極部85aの
全体を、前記現像スリーブ81と絶縁部材85bの最近
接点Pより下流側に位置するように構成した実施例であ
る。これらの実施例は、最近接点Pより上流側には電極
が存在しないため、当然のことなが振動電界が全く発生
しない。従って、上流でのトナークラウド発生によって
最近接点Pの下流側への現像剤の供給が低減してしまう
現象を、未然に防止できるようになっている。
【0052】これらの実施例において、電極部85a
は、絶縁部材85bの上側、端部、下側のいずれに外装
してもよく(図12(a)、(b)、(c)、
(e))、また、下端部の内部に埋設してもよい(図1
2(d)、(f)、(h))。また、電極部85aの断
面形状は、矩形である必要はなく、例えば、断面円形の
ワイヤを絶縁部材85bの下端部に取り付けて、電極部
85aを構成してもよい(図12(g))。この場合、
強度部材でもある絶縁部材85bによって、像形成体と
現像スリーブの狭い間隙においてワイヤを安定的に支持
し、ワイヤを単独で架設する場合に比して、極めて高精
度な位置決めを行うことができる。
【0053】尚、該制御電極85(電極部85aと絶縁
部材85b)は、前述のように、図9(c)、図10
(d)のように、現像スリーブ81側の端部下側をV字
形に切り欠き、制御電極85と現像スリーブ81との間
でトナークラウドを発生させる空間を設けるようにして
もよい。
【0054】また、図12(h)のように、現像スリー
ブ側の絶縁部材85bに補強板を取り付け、より充分な
トナークラウド発生空間を設けるようにしてもよい。制
御電極85によって層厚を規制された現像剤Dの層は、
現像スリーブ81の上記回転によって移動し、現像領域
Aに搬送される。尚、制御電極85は現像スリーブ81
上の現像剤層の厚みを規制する規制ブレード86を兼ね
ることもできる。 尚、この図12の実施例の制御電極
85に対して、前述したように、 ・感光体1(像形成体)側に絶縁部材85cを備える ・感光体1側の絶縁部材85cの下流側端部は、前記現
像スリーブ81側の絶縁
【0055】部材85bの端部と同じか、またはより長
いものとする ・電極部85aは、少なくともその下流側端部が、絶縁
部材により被覆されたものとする などの改良を加えてもよいことはもちろんである。
【0056】また、図9〜図12の各電極について、ト
ナークラウド発生空間の確保、トナークラウド形成時の
振動防止、位置決め精度向上などの目的のために、現像
スリーブ側絶縁部材85bに補強板を取り付けたり、像
形成体側絶縁部材85cよりも硬度の高い部材で現像ス
リーブ側絶縁部材85bを形成してもよい。
【0057】こうした電極部の製造方法としては、一般
にプリント基板の製造などに用いられているエッチング
法、絶縁性基板上に導電層をディップ塗布あるいは印刷
する方法、導電性基板上に絶縁層をディップ塗布する方
法、蒸着法、CVD法、などを用いることができるが、
なかでも精度、生産性の点から、エッチング法が望まし
い。
【0058】さらに、図9〜12の各制御電極の電極部
が露出している部分において、10〜100μm程度の
絶縁層をコーティング処理することが望ましい。これに
より、電極部の現像スリーブや像形成体へのブレークダ
ウンを防止し、高い電界を維持することが可能である。
【0059】次に、制御電極85の駆動条件について説
明する。前記制御電極85は、前記電極部85aと現像
スリーブ81の最近接点Pより下流側における電極部8
5aの有効長さ=R(mm)、前記現像スリーブ81の
表面移動速度=v(mm/sec)、前記第1振動電界
の周波数=f(Hz)が、 1≦R・f/v≦30 ・・・(1) なる関係式を満たすように構成されている。ここで、電
極部85aの有効長さ=Rとは、下側(現像スリーブ
側)の絶縁部材85bの厚さや絶縁性能にもよるが、第
1振動電界の形成に直接的に寄与する電極部の領域の長
さのことで、最近接点Pより現像スリーブ81の接線方
向に測った電極部の長さを意味している。
【0060】具体的に好ましい構成は、 0.03≦R≦3 f=0.3〜10 (kHz) v=50〜500 (mm/sec) であり、この構成で前述の条件(1)を満たすことが望
ましい。
【0061】例えば、図9、図10、及び図11の
(a),(b)では、絶縁部材85bに対する電極部8
5aの延出部の露出長さ、図12の(f)のように全体
を被覆された実施例では、当接点Pより下流側の電極部
の長さなどとなる。
【0062】この式(1)において、 1≦R・f/v ・・・(1a) は、現像スリーブ81から感光体1に分散飛翔するに十
分な振動を、現像剤Dに与えるための条件を示してい
る。また、 R・f/v≦30 ・・・(1b) は、振動が強すぎてトナーの摩擦帯電量が過剰となっ
て、現像スリーブ81への静電付着力が増大し、分散飛
翔性が劣化するのを防ぐ条件を示している。
【0063】上記2つの条件式(1a)、(1b)を満
たすように電極部85aを駆動することにより、現像効
率が高く、ムラや欠陥の少ない画像形成を実現すること
ができるようになっている。尚、この2つの条件は、 2≦R・f/v≦10 ・・・(2) であることがより好ましい。
【0064】また、図9〜図12に示されるように、最
近接点Pから下流側にある、電極部先端までの距離l1
(mm)は、トナークラウドを安定して発生させるため
に、 1.0<l1 <4.0(mm) が好ましい。また、現像スリーブ側絶縁部材85bの先
端部のPからの距離l2 (mm)は、電極部の直線性を
維持し、現像スリーブに当接する場合に、電極部の設定
精度を容易に確保するために、 0.1<l2 <3.0(mm) であることが望ましい。更に、 l1 >l2 とすることにより、電極部を高精度に設定でき、充分な
トナークラウド発生領域を確保することができる。ま
た、上記の電極部85aの厚さT1 は、10〜200μ
m、絶縁部材85b、85cの厚さT2 は20〜200
μmとし、さらに、 0.3T1 ≦T2 ≦4T1 であることが好ましい。
【0065】本実施例では、制御電極85をこのような
条件下で駆動するとともに、前記現像スリーブ81と前
記感光体1(像形成体)の間に、前記第1振動電界より
も弱い第2振動電界を形成し、かつ前記電極部85aと
感光体1の間に、トナーを感光体1側へ移動させる一方
向電界を形成している。ここで、第1振動電界より弱い
第2振動電界を形成するのは、第1振動電界で発生した
トナークラウドを、消滅させることなく下流側の現像領
域に誘導するためである。また、トナークラウドの感光
体1への付着を促すとともに、付着した現像剤を電極部
85a側へ引き戻すことのないようにするためである。
【0066】また、前記第1振動電界と第2振動電界
は、共通の電源を用いることにより、同位相となるよう
に構成されている。これは、両電界に位相差があると、
トナークラウドの誘導が円滑に行われず、結果として、
現像される画像に濃度むらが発生するのを防ぐためであ
る。
【0067】前記現像スリーブ81上に形成される現像
剤層は、感光体ベルト1の表面に接触せず、間隙を保つ
ように、現像スリーブ81と制御電極85の間隙及び現
像スリーブ81と感光体ベルト1の間隙を調整される。
87は現像領域Aを通過した現像剤を現像スリーブ81
上から除去するクリーニングブレード、88は現像剤溜
まり、89はケーシングである。
【0068】現像スリーブ81には、現像時、直流バイ
アス電源E1と交流バイアス電源E2により、保護抵抗
R1を介して直流に交流を重畳したバイアス電圧(E1
+E2)が印加される。また、制御電極85の電極部8
5aには、直流バイアス電源E3から保護抵抗R2を介
して直流のバイアス電圧E3が印加される。
【0069】前記カラー画像形成装置において、感光体
ベルト1の感光体として負に帯電させるOPC感光体を
用いて反転現象が行われ、感光体が例えば−800Vに
帯電されているとすると、制御電極85には感光体電位
より絶対値が大きい−(700〜1000)V、現像ス
リーブ81には−700Vの直流電圧成分と、交流電圧
成分のバイアス電圧が印加される。交流電圧成分は周波
数100Hz〜10kHz、好ましくは4kHzで、ピ
ーク間電圧は200〜4000V、好ましくは1kVで
ある。
【0070】これにより、制御電極85の電極部85a
には現像スリーブ81より絶対値の大きい電圧が印加さ
れているので、制御電極部85aにトナーが付着するこ
ともないし、重ね合わせプロセスにおいても、感光体ベ
ルト1上のトナー像が電極部85aに付着することもな
い。電極部85aは感光体べルト1より現像スリーブ8
1に近接して設けてあることにより、第1の振動電界の
強さが第2の振動電界の強さより大となる。
【0071】電極部85aと現像スリーブ81との最近
接間隙d2 は、感光体ベルト1と現像スリーブ81との
最近接間隙d1 に対して、 d2 =(0.2〜0.6)d1 が好ましい。尚、d1 は0.2〜1.0mmである。狭
い現像領域に電極を設置するために、現像スリーブ81
と感光体ベルト1の対向位置と電極部85aとのなす角
θは、上流側に5〜45°の角度であることが望まし
い。また、現像スリーブの直径は、10〜30mmであ
ることが好ましい。さらに現像スリーブ移動速度V
S (mm/sec)、像形成体移動速度VP (mm/s
ec)の比は、 VS /VP =0.5〜2.0 が好ましい。
【0072】また、図5に示したように、電極部85a
の長手方向の幅(W1)は、現像スリーブ上の現像剤層
の幅(W2)よりも大きくなるように構成され、電極部
85a上のW2の領域外で、電源E3によってDC電圧
を印加する。このため、電極部以外での余分なトナーク
ラウド発生を抑制することができる。
【0073】この第1の振動電界は、トナー粒子をその
電気力線に直角の方向に振動させるのでトナーを飛翔さ
せ、雲霞状のトナークラウドを十分に発生させることが
できる。このトナークラウドは、第2の振動電界によっ
て感光体ベルト1上の潜像に向かう飛翔を助けられ均一
な現像が行われる。
【0074】ここで、第1と第2の振動電界は同位相で
あることは重要である。同位相であるために、トナーの
振動がうねりなどを生じることなく現像が行われる。ま
た、位相が変化する時に発生する強い電場による絶縁破
壊も起きない。
【0075】以上の交流電圧成分は、波形が正弦波に限
らず、矩形波や三角波などであってもよい。そして、そ
の周波数にもよるが、電圧値は高いほどトナーを振動さ
せるようになるが、反面、「かぶり」や落雷現象のよう
な絶縁破壊が発生しやすくなる。かぶりの発生は直流電
圧成分で防止し、絶縁破壊は、現像スリーブ81の表面
を樹脂や酸化皮膜などにより絶縁、ないしは半絶縁にコ
ーティングすることなどによって防止することができ
る。
【0076】一方、非現像時において、前記制御電極8
5の電極部85aは、電気的にフローティングされ、現
像スリーブ81との間に形成されていた第1振動電界が
消失するように構成されている。このため、トナークラ
ウドの発生は停止し、特に、多色現像時に、他の色のト
ナーが感光体1側へ飛翔するのを防止できるようになっ
ている。
【0077】また、この非現像時に、現像スリーブ81
は、 ・DC+AC電圧がそのまま印加される(図1) ・電気的にフローティングされる(図2) ・DC電圧のみ印加される(図3) ・現像時のDC電圧と新たなDC電圧が、ともに印加さ
れる(図4) という4つの状態が考えられる。このうち、DC+AC
電圧を印加し続けることは、異色トナー混入の原因とな
り得るため、必ずしも好ましいとはいえない。そこで、
現像スリーブ81も電気的にフローティングするか、D
C電圧のみ印加することが望ましい。
【0078】図2の実施例は、電極部85aと現像スリ
ーブ81をともにフローティングできるようにしたもの
である。ここで、電極部85aと現像スリーブ81を同
時に電流遮断してもよいし、電極部85aをオフにした
のち、現像スリーブ81をオフにしてもよい。また、現
像スリーブ81は、無用なトラブル防止と省電のために
も回動は停止することが好ましい。この実施例では、感
光体(像形成体)1に対し、電極部85aと現像スリー
ブ81の電気力は働かなくなるから、トナーの剥脱や異
色トナーの付着が防止される。
【0079】図3の実施例は、電極部85aのフローテ
ィング時に、DC電圧E1のみを現像スリーブに印加す
るようにしたものである。この場合、AC電圧E2はオ
フであるからトナークラウドは発生せず、かつDCバイ
アス電圧E1により、感光体(像形成体)1上のトナー
を感光体1側に向けて押圧する静電力が作用する。この
ため、特に、多色現像時におけるトナーの剥脱や、異色
トナーの付着が防止される。
【0080】図4の実施例では、非現像時に、感光体
(像形成体)1上のトナーを感光体1側に向けて押圧す
る静電力をより大きくするために、新たなDC電圧E4
をDC電圧E1に付加して、印加できるようになってい
る。このDC電圧E4の電圧値は任意に設定可能であ
り、感光体1と現像スリーブ81の間隙量などにもよる
が、本実施例では、DC電圧E1の20〜50%程度が
好ましい。
【0081】本発明の現像装置は、以上述べたように1
成分現像剤の現像剤層を像担持体である感光体ベルト
(像形成体)1に対して非接触に保ち、第1及び第2の
振動電界によってトナークラウドを発生させて、感光体
ベルト1への分離・飛翔性を向上させ、静電像への選択
吸着性を向上させて、従ってトナーに微粒子のものを用
いることを可能にして、高画質画像の現像が行われるよ
うにしたものであるが、それには次のような非磁性トナ
ーからなる現像剤を用いることが好ましい。
【0082】一般にトナーは、平均粒径が小さくなる
と、定性的に粒径の2乗に比例して帯電両が現象し、相
対的にファンデルワールス力のような付着力が大きくな
って、現像スリーブ81に強く付着し、また、非画像部
に飛散しやすくなり、かぶりが発生しやすくなる。そし
て、従来の現像剤層現像方法では、平均粒径が10μm
以下になると、このような問題が顕著に現れるようにな
る。
【0083】その点を本発明の現像装置では、現像剤層
による現像を2重の振動電界下で行うことで解消するよ
うにしている。即ち、トナー粒子は、第1の振動電界に
おいて強く振動を与えられて現像スリーブ81から離れ
てトナークラウドを形成し、このクラウドの直ぐ近くの
現像領域Aに運ばれて、第1の振動電界より弱い第2の
振動電界下で静電潜像にトナー粒子が忠実に吸着される
ようになる。また、帯電量の低いトナーが画像部や非画
像部に移行することがほとんどなくなるし、トナーが感
光体ベルト1と摺擦することもないので、摩擦帯電によ
り感光体ベルト1に付着することもなくなって、1μm
程度のトナー粒径のものまで用いることができるように
構成されている。
【0084】トナーの平均粒径が大きくなると、既に触
れているように、画像の荒れが目立つようになる。通
常、10本/mm程度のピッチで並んだ細線の解像力が
ある現像では、平均粒径20μm程度のトナーでも問題
はない。しかし、平均粒径1〜5μmの微粒子化したト
ナーを用いると、解像力は格段に向上して、濃淡差も忠
実に再現した鮮明な高画質画像を与えるようになる。以
上の理由から、トナーの粒径は平均粒径が10μm以
下、好ましくは1〜5μmが適正条件である。また、ト
ナーの粒子が電界に追随するためには、トナー粒子の帯
電量は1〜3μC/gより大きいことが望ましい(好ま
しくは3〜30μC/g)。特に、粒径の小さい場合
は、高い帯電量が必要である。
【0085】このような微粒トナーは、従来のトナーと
同様の方法で得られる。即ち、従来公知の粉砕法、懸濁
重合法、乳化重合法などの方法によって得られたトナー
粒子を、平均粒径選別手段によって選別したトナーを用
いることができる。
【0086】本発明の現像装置において、好ましいトナ
ーは、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹
脂、ロジン変性樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂などの樹脂や、パ
ルミチン酸、ステアリン酸などの脂肪酸ワックスなどの
樹脂を用い、それにカラー顔料等の着色成分や必要に応
じて帯電制御剤などを加えて、従来公知の粉砕法、懸濁
重合法、乳化重合法などのトナー粒子製造方法と同様の
方法によって作ることができる。その平均粒径は20μ
m以下、好ましくは10μm以下、特に好ましくは1〜
7μmの粒子からなるものである。
【0087】本発明の現像装置には、以上述べたような
非磁性トナー粒子からなる現像剤が好ましく用いられる
が、これにはまた、必要に応じて粒子の流動滑りを良く
するための流動化剤や像担持体面の清浄化に役立つクリ
ーニング剤等が混合される。流動化剤としては、コロイ
ダルシリカ、疎水性チタニア、シリコンワニス、金属石
鹸あるいは非イオン表面活性剤等を用いることができ、
クリーニング剤としては、脂肪酸金属塩、有機基置換シ
リコンあるいはフッ素等表面活性剤等を用いることがで
きる。
【0088】以上のように、図1〜図4に示したような
現像装置に、トナーにスチレン・アクリル樹脂(山洋化
成製ハイマーup110)100重量部、カラー顔料1
0重量部からなる重量平均粒径が5μmの粉砕造粒法に
よって得られた非磁性粒子からなるものを用い、図3に
示した装置により現像を行った。各トナーの平均帯電量
は−5μC/gであった。
【0089】かかる図1〜図4に示したような現像装置
を装着した図5に示すカラー画像形成装置で、感光体ベ
ルト1にはOPC感光体を使用、その周速度=180m
m/sec、感光体ベルト1に形成された静電潜像の最
高電位=−800V、現像スリーブ81の外径=300
mm、その回転数=150rpm、現像剤D層の厚さ=
0.03mm、現像スリーブ81と感光体ベルト1との
間隙=0.7mmである。
【0090】また、現像スリーブ81に印加するバイア
ス電圧は、直流電圧成分=−700V、交流電圧成分=
4kHz、ピーク間電圧=1000Vとし、電極部85
aは感光体ベルト1から0.4mmの位置に設置し、電
極部85aの有効長さRは0.4mmで、−1000V
の直流電圧を印加した。この実施例では、現像スリーブ
81上の現像剤Dは感光体ベルト1の表面に接触しな
い。
【0091】以上の条件で現像を行って、それを普通紙
の転写紙にコロナ放電して転写し、表面温度140℃の
ヒートローラ定着装置に通して定着した結果、いずれの
現像装置を用いた場合も、得られ転写紙の記録画像は、
エッジやかぶりがない、濃度が極めて鮮明なものであ
り、引き続いて5万枚の記録を行ったが、最初から最後
まで安定して変わらない記録画像を得ることができた。
また、現像器への異色トナーの混入も観察されなかっ
た。
【0092】以上の実施例において、特定の現像器を使
用している間、他の使用しない現像器(非現像状態の現
像器)は、電極部85aを電気的にフローティング状態
にるとともに、現像スリーブ81は回動状態を停止さ
せ、 ・DC+AC電圧をそのまま印加(図1) ・電気的にフローティングされる(図2) ・DC電圧のみ印加される(図3) ・現像時のDC電圧に対して30%の電圧値を有する新
たなDC電圧が印加される(図4) 状態とした。
【0093】また、制御電極は、絶縁部材85c、85
bとしてそれぞれ厚さ50μmのポリイミドを、電極部
85aとして厚さ40μmの銅箔を用いてエッチング法
によって製造し、これにガラスエポキシからなる厚さ2
00μmの補強板85dを取り付けた図12(h)の形
状のものを用いた。
【0094】また、本発明は、1成分現像装置を例とし
て説明したが、磁性キャリアとトナーとからなる2成分
現像装置に対しても同様に適用し得る。その場合、磁極
は図13に示したように、制御電極85の最近接点Pよ
り上流及び現像領域より下流に、N,Sの磁極を配置
し、制御電極85による現像剤層の均一化とトナークラ
ウドの発生を行わせるようにする。
【0095】
【発明の効果】上記の目的を達成するためこの発明は、
DC重畳のAC電圧を印加可能な現像スリーブの現像域
上流に、絶縁部材を介して近接または接触可能な電極を
配設してなる制御電極を有する現像装置において、前記
制御電極の電極部を、現像時には所定のDC電圧を印
加、非現像時には電気的にフローティングできるように
構成しているので、像形成体側のトナーを制御電極側や
現像スリーブ側へ引き戻すことのないようにすることが
できる。
【0096】また、前記現像スリーブは、非現像時に、
電気的にフローティングできるものとしているので、ト
ナーを現像スリーブ側へ引き戻さないようにすることが
できる。また、前記現像スリーブは、非現像時に、DC
電圧のみを印加できるものとし、感光体(像形成体)上
のトナーを電気的に押圧してているので、他の現像器に
混入するのを防止することができる。また、非現像時に
現像スリーブに印加される前記DC電圧は、現像時に印
加されるDC電圧より大とし、感光体(像形成体)上の
トナーをより積極的に電気的に押圧してているので、像
形成体側から現像スリーブ側へのトナーの逆流を防止す
ることができる。
【0097】この結果、トナークラウド発生方式により
高い現像効率を実現しながら、多色現像時の混色が極め
て少ない現像装置を提供できるという優れた効果を奏す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】電極部をフローティングできるようにした本発
明の現像装置の実施例を示す断面図である。
【図2】電極部と現像スリーブをともにフローティング
できるようにした本発明の現像装置の実施例を示す断面
図である。
【図3】電極部をフローティングできるようにし、現像
スリーブにはDC電圧のみを印加できるようにした本発
明の現像装置の実施例を示す断面図である。
【図4】電極部をフローティングできるようにし、現像
スリーブには現像時よりも大きいDC電圧を印加できる
ようにした本発明の現像装置の実施例を示す断面図であ
る。
【図5】本発明の現像装置を備えたカラー画像形成装置
の1例を示す断面図である。
【図6】像形成システムの基本構成図である。
【図7】感光体の現像領域と現像スリーブの対応を示す
説明図である。
【図8】トナークラウド発生部の説明図である。
【図9】電極部を絶縁部材より延出させた制御電極の実
施例を示す原理構成図である。
【図10】電極部の像形成体側に絶縁部材を設けた制御
電極の実施例を示す原理構成図である。
【図11】電極部の少なくとも下端部を絶縁被覆した制
御電極の実施例を示す原理構成図である。
【図12】電極部全体を最近接点より下流側に配置した
制御電極の実施例を示す原理構成図である。
【図13】本発明を2成分現像剤を用いた現像装置に適
用した実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 感光体ベルト(像形成体) 4 ガイド部材 6 スコロトロン帯電器 7 光書き込み装置 8,8A,8B,8C,8D 現像装置 12 転写器 13 クリーニング装置 81 現像スリーブ 83 攪拌器 84 ファーブラシ 85 制御電極 85a 電極部 85b 絶縁部材 85c 絶縁部材 86 規制ブレード(現像剤規制部材) E1,E4 直流バイアス電源(現像スリーブ側) E2 交流バイアス電源(現像スリーブ側) E3 直流バイアス電源(電極側) R1,R2 保護抵抗 A 現像領域 D 現像剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 DC重畳のAC電圧を印加可能な現像ス
    リーブの現像域上流に、絶縁部材を介して近接または接
    触可能な電極を配設してなる制御電極を有する現像装置
    において、前記制御電極の電極部を、現像時には所定の
    DC電圧を印加、非現像時には電気的にフローティング
    できるように構成したことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記現像スリーブは、非現像時に、電気
    的にフローティングできるものである請求項1に記載の
    現像装置。
  3. 【請求項3】 前記現像スリーブは、非現像時に、DC
    電圧のみを印加できるものである請求項1に記載の現像
    装置。
  4. 【請求項4】 非現像時に現像スリーブに印加される前
    記DC電圧は、現像時に印加されるDC電圧より大であ
    る請求項3に記載の現像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011197549A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置及びこれを用いた画像形成装置

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