JPH08286505A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH08286505A
JPH08286505A JP9368895A JP9368895A JPH08286505A JP H08286505 A JPH08286505 A JP H08286505A JP 9368895 A JP9368895 A JP 9368895A JP 9368895 A JP9368895 A JP 9368895A JP H08286505 A JPH08286505 A JP H08286505A
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JP
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toner
developing
control electrode
developing device
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JP9368895A
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English (en)
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Isao Endo
勇雄 遠藤
Yukie Hosokoshizawa
幸恵 細越澤
Masayasu Onodera
正泰 小野寺
Toru Komatsu
小松  徹
Yotaro Sato
洋太郎 佐藤
Kunio Shigeta
邦男 重田
Hiroyuki Nomori
弘之 野守
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カブリがなく、現像性が高く、解像度の高い
画像を、安定して得られる2成分非接触の現像装置を提
供する。 【構成】 感光体ベルト1に対向し、内部に磁石体82
を固設した現像スリーブ81によって2成分現像剤を搬
送し、その現像剤層Dに当接又は近接して設けた基板8
4bに電極部84aを配設してなる制御電極84を有す
る非接触現像装置において、前記現像剤中のトナーの体
積平均粒径D50(μm)が4μm<D50<8μmであっ
て、かつ、制御電極84よりも現像剤搬送方向上流側
に、現像剤層と間隙をもって対向配置され、現像スリー
ブ81に印加されるバイアス電圧の直流成分と同極性の
直流バイアス電圧を印加可能なトナー吸引部材を設けた
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真式複写装置等
の画像形成装置において、2成分の現像剤を用い該現像
剤の層に当接又は近接された絶縁部材よりなる基板に固
定され、電圧印加可能な電極部を配設してなる制御電極
を有し、静電潜像を非接触現像する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真複写装置等に用いられる
2成分現像法としては、一般に粒径数十〜数百μmの磁
性キャリアと、平均粒径10μm前後の非磁性トナー粒
子からなる現像剤が用いられており、トナー粒子さらに
はキャリア粒子が粗いために、繊細な線や点或いは濃淡
差等を再現する高画質画像が得られにくいという問題が
ある。こうした高画質を得るためには、トナー粒子をよ
り微粒子にすることが必須であると考えられる。
【0003】しかし、トナー粒子を特に平均粒径10μ
m以下の微粒子にすると、現像時のクーロン力に対し
て相対的にファンデルワールス力の影響が大きくなるた
め、像背景の地部分にもトナー粒子が付着するいわゆる
カブリが生ずるようになり、現像剤搬送体への直流バイ
アス電圧印加によってもカブリを防ぐことが困難とな
る。トナー粒子のキャリア被覆率が高くなるため帯電
制御が困難となる。またトナーの凝集も起こり易くな
る。キャリア粒子を小さくしていくと、キャリア粒子
も像形成体の静電潜像部分に付着するようになる。この
原因としては、磁気バイアスの力が低下して、キャリア
粒子がトナー粒子と共に像形成体側に付着するためと考
えられる。またバイアス電圧が大きくなると、像背景の
地部分にもキャリア粒子が付着するようになる。トナ
ー、キャリアの微粒子化には、上述のような副作用の方
が目立って、鮮明な画像が得られないという問題がある
ため、実際に、トナー粒子及びキャリア粒子を微粒子化
することは困難であった。
【0004】この問題を解決する方法として、現像域上
流部に電極を有する板状部材である制御電極を現像剤搬
送体に当接し、前記電極と前記現像剤搬送体、前記現像
剤搬送体と像形成体との間に、前者の方が強くなるよう
な振動電界を形成し、現像剤中のトナーをクラウド化し
て現像を行う方法が、例えば特開平5−346736号
公報、特開平6−175485号公報に記載されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した制御
電極法では、制御電極の効果により、従来の非接触現像
法と比較して、トナーの飛翔閾値が下がり現像性が増す
と同時に、従来より数多くのトナーをクラウド化して、
像形成体付近にまで飛翔させるため、逆帯電トナー、弱
帯電トナーによる、背景部へのカブリが多く発生するよ
うになる。この逆帯電、弱帯電のトナーは、凝集力が強
く、摩擦帯電の起こりにくい微粒子(約2μm以下)の
トナーを多く含有する、体積平均粒径8μm未満のトナ
ーで特に顕著となる。
【0006】これらの微粒子トナーを完全に除去するこ
とは、重合法、粉砕法ともにかなり困難であるため、制
御電極を用いた現像法では、これらの逆帯電トナーや弱
帯電トナーを現像前に取り除くことや、これらの微粒子
トナーに充分な帯電性を付与することが特に必要とな
る。
【0007】本発明の目的は、前記制御電極法の問題点
を解決し、カブリがなく、現像性及び解像度の高い画像
を、安定して得られる2成分非接触の現像装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する第1
の手段(第1発明)は、像形成体に対向し、内部に複数
の磁極を有する磁石体を固設した現像剤搬送体によって
2成分現像剤を搬送し、該現像剤搬送体の現像域又は現
像域上流部に、現像剤層に当接又は近接するよう設けた
絶縁部材よりなる基板に固定された、電圧印加可能な電
極部を配設してなる制御電極を有する非接触現像装置に
おいて、前記現像剤中のトナーの体積平均粒径D50(μ
m)が4μm<D50<8μmであって、かつ、前記制御
電極よりも現像剤搬送方向上流側に、現像剤層と間隙を
もって対向配置された、直流バイアス電圧を印加可能な
トナー吸引部材を有し、このトナー吸引部材には、前記
現像剤搬送体に印加されるバイアス電圧の直流電圧と同
極性で、かつ絶対値の大きな直流バイアス電圧が印加さ
れることを特徴とする現像装置である。
【0009】また、前記目的を達成する第2の手段(第
2発明)は、像形成体に対向し、内部に複数の磁極を有
する磁石体を固設した現像剤搬送体によって2成分現像
剤を搬送し、該現像剤搬送体の現像域又は現像域上流部
に、現像剤層に当接又は近接するよう設けた絶縁部材よ
りなる基板に固定された、電圧印加可能な電極部を配設
してなる制御電極を有する非接触現像装置において、前
記現像剤中のトナーの体積平均粒径D50(μm)が4μ
m<D50<8μmであって、かつ、前記現像剤中のトナ
ーの形状係数SFCtを (トナー粒子の周囲長)2×100/(4×π×トナー
粒子の投影面積) とするとき、SFCtが 105<SFCt<150 であることを特徴とする現像装置である。
【0010】更に前記目的を達成する第3の手段は、第
1発明の吸引部材を有する現像装置において、第2発明
の特定計数を有する現像剤を用いるようにしたもので、
像形成体に対向し、内部に複数の磁極を有する磁石体を
固設した現像剤搬送体によって2成分現像剤を搬送し、
該現像剤搬送体の現像域又は現像域上流部に、現像剤層
に当接又は近接して設けた絶縁部材よりなる基板に固定
された、電圧印加可能な電極部を配設してなる制御電極
を有する非接触現像装置において、前記制御電極の電極
部よりも現像剤搬送方向上流側に、現像剤層と間隙をも
って対向配置された、直流バイアス電圧を印加可能なト
ナー吸引部材を有していて、前記現像剤中のトナーの体
積平均粒径D50(μm)が4μm<D50<8μmであっ
て、かつ、前記現像剤中のトナーの形状係数SFCtを (トナー粒子の周囲長)2×100/(4×π×トナー
粒子の投影面積) とするとき、SFCtが 105<SFCt<150 であることを特徴とする現像装置である。
【0011】
【実施例】図3は本発明の現像装置を好適な現像手段と
して備えたカラー画像形成装置の一例を示す概略構成図
である。
【0012】図3において、1は光導電体を塗布あるい
は蒸着した可撓性のベルトからなるベルト状の像形成体
である感光体ベルトで、この感光体ベルト1は回動ロー
ラ2および3の間に架設されていて回動ローラ2の駆動
により時計方向に搬送される。
【0013】4は前記感光体ベルト1に内接するよう装
置本体に固定したガイド部材で、前記感光体ベルト1は
テンションローラ5の作用によって緊張状態とされるこ
とによりその内周面を前記ガイド部材4に摺擦させる。
【0014】6は帯電手段たるスコロトロン帯電器、7
は像露光手段たるレーザビームを用いたレーザ書込み装
置、8Aないし8Dはそれぞれ特定色の現像剤を収容し
た複数の現像手段たる本発明の現像装置であって、これ
等の像形成手段は感光体ベルト1の前記ガイド部材4に
接する部分に配設される。
【0015】前記各現像装置8A,8B,8C,8Dは
詳細については後述するが、例えばイエロー,マゼン
タ,シアン,黒色の各現像剤をそれぞれ収容するもので
前記感光体ベルト1と所定の間隙を保つ各現像スリーブ
81を備え、感光体ベルト1上の潜像を非接触の反転現
像法により顕像化する機能を有している。この非接触現
像は接触現像と異なり、感光体ベルト1の移動を妨げな
い長所を有する。
【0016】12は転写器、13はクリーニング装置で
このクリーニング装置13のブレード13aとトナー排
出ローラ13bは画像形成中には感光体ベルト1の表面
より離間した位置に保たれ画像転写後のクリーニング時
のみ図示のように感光体ベルト1の表面に圧接される。
【0017】かかるカラー画像形成装置によるカラー画
像形成のプロセスは次のようにして行われる。
【0018】先ず、本実施例による多色像の形成は、次
の像形成システムに従って遂行される。
【0019】(イ)オリジナル画像を撮像素子が走査す
る画像データ入力部でカラー画像データを得る。(ロ)
このデータを画像データ処理部で演算処理して画像デー
タを作成する。(ハ)その画像データは一旦画像メモリ
に格納される。(ニ)次いでこの画像データは記録時取
り出されて記録部である例えば図3のカラー画像形成装
置へ入力される。
【0020】すなわち、前記カラー画像形成装置とは別
体の画像読取装置から出力される色信号である画像デー
タが前記レーザ書込み装置7に入力されると、レーザ書
込み装置7においては図示しない書込み光源である半導
体レーザで発生されたレーザビーム(書込み光)は図示
しないコリメータレンズ及びシリンドリカルレンズを通
過し、駆動モータ71により回転される回転多面鏡74
により回転走査され、fθレンズ75とシリンドリカル
レンズ76を経てその間2個のミラー77,78により
光路を曲げられて、予めスコロトロンの帯電器6によっ
て一様な電荷を付与された感光体ベルト1の周面上に投
射されて行われる主走査と、感光体ベルト1の移動によ
る副走査によってラスター走査がなされて潜像が形成さ
れる。
【0021】一方、走査が開始されるとレーザビームが
図示しないインデックスセンサによって検知され、第1
の色信号により変調されたレーザビームが前記感光体ベ
ルト1の周面上を走査する。従ってレーザビームによる
主走査と感光体ベルト1の搬送による副走査により感光
体ベルト1の周面上に第1の色に対応する潜像が形成さ
れて行く。この潜像は現像手段の内イエロー(Y)のト
ナー(顕像媒体)の収容された現像装置8Aにより現像
されて、ベルト表面にトナー像が形成される。得られた
トナー像はベルト面に保持されたまま感光体ベルト1の
周面より引き離されている清掃手段たるクリーニング装
置13のブレード13a、トナー排出ローラ13bの下
を通過し、次の画像形成サイクルに入る。
【0022】すなわち、前記感光体ベルト1は前記帯電
器6により再び帯電され、次いで第2の色信号が前記レ
ーザ書込み装置7に入力され、前述した第1の色信号の
場合と同様にしてベルト表面への書込みが行われ潜像が
形成される。潜像は第2の色としてマゼンタ(M)のト
ナーを収容した現像装置8Bによって現像される。
【0023】このマゼンタ(M)のトナー像はすでに形
成されている前述のイエロー(Y)のトナー像の存在下
に形成される。
【0024】8Cはシアン(C)のトナーを有する現像
装置で、第1,第2の色と同様にベルト表面にシアン
(C)のトナー像を形成する。
【0025】さらに8Dは黒色のトナーを有する現像装
置であって、前記の色と同様の処理によりベルト表面に
黒色のトナー像を重ね合わせて形成する。これ等各現像
装置8A,8B,8C及び8Dの各現像スリーブ81に
は直流に交流を重畳したバイアス電圧が印加され、顕像
手段である2成分現像剤による非接触現像が行われ、基
体が接地された感光体ベルト1には非接触で現像が行わ
れるようになっている。
【0026】かくして感光体ベルト1の周面上に形成さ
れたカラーのトナー画像は、転写部においてトナーと逆
極性の高電圧が印加されて、給紙カセット14より給紙
ガイド15を経て送られてきた転写材に転写される。
【0027】すなわち、給紙カセット14に収容された
転写材は,給紙ローラ16の回転によって最上層の一枚
が搬出されてタイミングローラ17を介し感光体ベルト
1上の像形成とタイミングを合わせて転写器12へと供
給される。
【0028】トナー画像の転写を受けた転写材は、前記
回動ローラ2に沿って急に方向転換をする感光体ベルト
1より確実に分離して上方に向かい、定着ローラ18に
よってトナー画像を溶着固定したのち排紙ローラ19を
経てトレイ20上に排出される。
【0029】一方、転写材への転写を終えた感光体ベル
ト1は、さらに搬送を続けてブレード13aとトナー排
出ローラ13bを圧接状態とした前記クリーニング装置
13において残留したトナーの除去を行いその終了をま
って再び前記ブレード13aを引き離し、それより少し
後にトナー排出ローラ13bを引き離し新たな画像形成
のプロセスに入る。
【0030】前記現像装置8A〜8Dは2成分現像剤を
収容したもので、同一の構成からなるので、以下現像装
置を単に符号8で示すことにする。
【0031】(実施例1)図1は本発明の現像装置の一
例を示す概略断面図、図2は図1の現像装置の間隙寸法
を示す要部拡大断面図である。
【0032】図1(a)及び図1(b)は、本発明装置
の一例の概略断面図及び要部拡大断面図、図1(c)は
バイアス電源の他の例を示す図であって、81はアルミ
ニウム等の非磁性材料からなる現像剤搬送体である現像
スリーブで、図の矢示方向に回転可能である。82は現
像スリーブ81の内部に固設された複数のN,S磁極を
周方向に有する磁石体で、磁石体82の一つの磁極82
aは現像スリーブ81と感光体ベルト1との最近接位置
の現像域Aの中に配設されこれを主磁極ということにす
る。この現像スリーブ81と磁石体82とで現像剤搬送
機能を発揮する。磁石体82の主磁極82aを含む各磁
極は500〜1,500ガウスの磁束密度に磁化されて
おり、その磁力によって現像剤スリーブ81上に磁性現
像剤Dの層すなわち、磁気ブラシを形成するこの磁気ブ
ラシは現像剤スリーブ81の回転によって同方向に移動
し現像域Aに搬送される。この現像スリーブ81上に形
成される磁気ブラシは感光体ベルト1の表面に接触せず
間隙を保つように、現像スリーブ81と規制ブレード8
6の間隙及び現像スリーブ81と感光体ベルト1の間隙
を調整される。
【0033】84は現像域Aの上流側に現像剤Dの層に
当接又は近接するよう設けた後述する電気的絶縁材より
なる基板84b上に電圧印加可能な電極部84aと、さ
らに電極部84aの上にひさし部材84c又は被覆部材
84dを配設してなる制御電極、電極部84aは金属等
の導電性材料からなり基板84bの先端部上に線状に一
体に設けられる。85A,85Bは現像剤Dを撹拌して
成分を均一にする撹拌スクリュー、86は磁気ブラシの
高さ、量を規制するため設けられた非磁性体あるいは磁
性体からなる現像剤規制手段である規制ブレード、87
は現像域Aを通過した磁気ブラシを現像スリーブ81上
から除去するクリーニングブレード、88は現像剤溜ま
り、89はケーシング、89aは基板84bの固定部を
支持するためケーシング89に設けられた支持部、9
0,90sは制御電極84を支持部89aに固定するた
めの押え板と止めネジである。
【0034】制御電極84の設置位置は、図1(b)に
示すように、現像域A内部又は現像域Aより現像スリー
ブ81の回転に対し上流部にあるようにすると共に、現
像スリーブ81の回転軸Oを中心にした、現像スリーブ
81の感光体ベルト1との最近接位置81aと主磁極8
2aとの間の角度をθ1、同じく上記最近接位置81a
と制御電極84の先端部、又はひさし部材84cの先端
部との間の角度をθ4とすると(図1のCは最近接位置
81aと現像スリーブ81の回転軸Oを結ぶ中心線であ
り、上記角度の値は最近接位置81aより上流側を正、
下流側を負とする)、 −10°≦ θ1 ≦ 10° (θ1−5°)≦ θ4 ≦(θ1+5°) となるようにするのが、現像域Aでの現像剤Dの穂立ち
を良好にして現像効率を高く維持し、トナーの飛散を防
止する上で好ましい。
【0035】θ1が10°未満、あるいは10°を超す
と、現像域Aでの現像剤Dの穂立ちが悪く現像性が低下
する。
【0036】θ4が(θ1−5°)より小さいと現像剤D
の穂立ちした部分を制御電極84が覆い過ぎて現像性が
低下する、また、θ4が(θ1+5°)より大きいと現像
剤Dの穂立ちが大きくなり過ぎて、感光体ベルト1の感
光体に現像剤Dが接触し、はき目やキャリア付着が発生
し画像乱れが生じる。
【0037】このように、現像域Aに主磁極82aを配
設し、制御電極84をその近くに配設して現像剤D層を
押さえるようにすることによって、現像剤Dの穂立ちを
適度にしキャリア付着を起こすことなく、従来技術では
不可能であった現像性の向上を低い現像バイアス電圧印
加で実現することができる。
【0038】制御電極84は現像スリーブ81上に現像
剤Dが搬送されると、図8(a),(b)に示すように
基板84bと現像スリーブ81の間に現像剤Dが入り込
むために若干湾曲して基板84bは現像スリーブ81に
対して若干間隙を有して対峙するか殆ど間隙のない状
態、すなわち現像スリーブ81に当接/近接の状態で現
像スリーブ81に対峙するようになる。制御電極84の
基板84bが上記現像スリーブ81に当接/近接する現
像スリーブ81の部分を最近接点と呼び81bで表す。
【0039】83Aは金属等の導電性材料からなり規制
ブレード86と前記最近接点81bとの間に、現像スリ
ーブ81に近接するよう突出したケーシング89の支持
部98aに絶縁部材83aを介して現像スリーブ81の
周面に平行に設けられたトナー吸引部材である。トナー
吸引部材83Aは現像スリーブ81上の現像剤層に接触
しないよう現像スリーブ81表面と一定の間隙を置いて
設置される。
【0040】このトナー吸引部材83Aには現像スリー
ブ81に印加するバイアス電圧の直流成分と同極性で、
かつ絶対値の大きなバイアス電圧が印加される。これに
より、現像剤が現像域Aに達する前にこのトナー吸引部
材83Aの下を通過するとき、カブリの原因となる逆帯
電、弱帯電の微粒子のトナーはトナー吸引部材83Aに
吸引・付着し取り除くことができる(反転現像の場
合)。
【0041】又、正規現像の場合、トナー吸引部材83
Aに印加されるバイアス電圧を現像スリーブ81に印加
される電圧と逆極性、又は絶対値の小さな電圧を印加す
れば同様な効果を得ることができる。
【0042】トナー吸引部材83Aに印加する直流バイ
アス電圧をVD3、現像スリーブ81に印加される直流成
分の電圧をVD1すると、 1.1VD1<VD3<2.5VD1 であることが好ましい。
【0043】VD3が1.1VD1以下であると、現像に用
いることが可能な充分に帯電したトナーまで吸引するこ
とになり現像不良となる。
【0044】また、2.5VD1以上では、現像スリーブ
81との電位差が大きくなり放電が起こり易くなる。
【0045】また、現像スリーブ81とトナー吸引部材
83Aとの間隙d4(mm)は、現像スリーブ81と感
光体ベルト1との最近接距離d1(mm)とすると、 0.7d1<d4<2d1 であることが好ましい。
【0046】0.7d1以下では、トナー吸引部材83A
に現像剤Dが接触しやすくなり、トナー吸引部材83A
に付着したトナーが現像剤中に戻り易い。
【0047】また、2d1以上では、距離が過大とな
り、充分に逆帯電、弱帯電のトナーを除去するのが困難
になる。
【0048】トナー吸引部材83Aの周方向の長さL
(mm)は、現像スリーブ81に印加される電圧の交流
周波数をf(Hz)、現像スリーブ81の移動速度をv
(mm/sec)とすると、 20<1×f/v<300 であることが好ましい。20以下ではトナーを吸引・付
着させるのが困難であり、300以上では逆・弱帯電以
外のトナーも振動による摩擦帯電が過剰におこってしま
い、現像性が低下するのが困難となる。
【0049】又、該吸引部材は、現像剤との無用の接触
を避けるために、制御電極の電極部より上流側に配置さ
れるスリーブ内磁極の、磁極間に設置されるのが好まし
い。
【0050】このような吸引部材83Aを設置すること
によって、カブリの原因となる逆・弱帯電トナーを現像
剤が現像域に搬送される前に取り除くことができるカブ
リの防止が可能となる。
【0051】以上の実施例において、現像スリーブ81
には直流バイアス電源E1と交流バイアス電源E2により
保護抵抗R1を介して直流成分に交流成分を重畳したバ
イアス電圧が印加される。また、電極部84aには直流
バイアス電源E3から保護抵抗R2を介して直流成分のみ
のバイアス電圧が印加される。電極部84aには、現像
剤中のトナーと同極性の直流電圧を印加するのがトナー
付着防止の観点から好ましい。さらに、トナー吸引部材
83Aには直流バイアス電源E4から保護抵抗R3を介し
て直流成分のみのバイアス電圧が印加される。
【0052】現像スリーブ81に印加する直流電圧と、
電極部84aに印加する直流電圧が等しい場合は、図1
(c)に示すように、直流バイアス電源E1を共用する
ことができ、装置の繁雑化を避けることができる。
【0053】本発明の現像装置8では、以上のバイアス
電圧印加によって、制御電極84の電極部84aと現像
スリーブ81との間に第1の振動電界を、さらに感光体
ベルト1と現像スリーブ81との間に第2の振動電界を
発生させるようになっている。
【0054】そして、電極部84aは感光体ベルト1よ
り現像スリーブ81に近接して設けてあるため第1の振
動電界の強さが第2の振動電界の強さより大となる。
【0055】また、上記トナー吸引部材83Aの電位差
によって、逆帯電、弱帯電のトナーを除去し、第1の振
動電界によってその電気力線に直角の方向に、電極部8
4a付近に達した現像剤Dのトナー粒子を振動させるの
で、そのトナー粒子をキャリアから分離飛翔させ、雲霞
状のトナークラウドを十分に発生させることができる。
このトナークラウドは第2の振動電界によって感光体ベ
ルト1上の潜像に向う飛翔を助けられカブリのない均一
な現像が行われる。
【0056】この時、交流バイアス電圧は同一の電源よ
り現像スリーブ81のみに印加されているため、前記第
1の振動電界と第2の振動電界は同位相となり、トナー
粒子を第1の振動電界から第2の振動電界に円滑に移行
させる。
【0057】バイアス電圧の交流成分は波形が正弦波に
限らず、矩形波や三角波等であってもよい。そして周波
数も関係するが、電圧値は高い程現像剤Dの磁気ブラシ
を振動させるようになって、キャリア粒子からトナー粒
子の分離飛翔が行われ易くなるが、反面、カブリや落雷
現象のような絶縁破壊が発生し易くなる。カブリの発生
は直流成分で防止し、絶縁破壊は、現象スリーブ81の
表面を樹脂や酸化皮膜等により絶縁ないしは半絶縁にコ
ーティングすること、あるいは現像剤Dのキャリア粒子
に後述するような絶縁性のキャリア粒子を用いること、
等によって防止することができる。
【0058】この実施例を用いた前記カラー画像形成装
置において、感光体ベルト1の感光体として負に帯電さ
せるOPC感光体を用い反転現像が行われ、感光体が例
えば−850Vに帯電され、画像部最大濃度部の電位を
−50Vとすると、電極部84aには−750V、現像
スリーブ81には−750Vの直流電圧に交流電圧を重
畳したバイアス電圧が好ましく印加される。
【0059】ここで、現像スリーブ81に印加する交流
成分のゼロ・ピーク電圧(V0-P)は、図2に示した前
記像形成体(感光体ベルト)1と現像剤搬送体(現像ス
リーブ)81の最近接距離d1(mm)、前記電極部8
4aの現像スリーブ81からの高さd2(mm)、現像
剤中のトナー体積平均粒径dt(μm)、このトナーの
平均帯電量をQ2(μC/g)とした場合に、 20・Q2・dt・d1>V0-P>3・Q2・dt・d2 特に、 10・Q2・dt・d1>V0-P>5・Q2・dt・d2 の範囲であることが好ましい。
【0060】また、印加される交流成分の周波数は10
0Hz〜20kHz、特に1kHz〜10kHzである
ことが好ましく、d2は現像スリーブ81、感光体ベル
ト1への放電防止、現像性確保の点から(0.2〜0.
6)・d1が好ましい。
【0061】ここで前記トナーの平均帯電量Q2は、2
cm×5cmの導電板を直径20mmの現像スリーブ8
1に最近接距離0.7mmで対向させ、現像スリーブ8
1に現像剤を供給して2000rpmで回転させながら
現像スリーブ81に直流に交流を重畳したバイアス電圧
(例えば直流1000V,交流のV0-P=750V,周
波数8kHz)を印加して、前記導電板を現像し、この
導電板をファラデーゲージに接続して導電板上のトナー
を窒素ガスによって吹き飛ばし、この時飛ばされたトナ
ーの帯電量と重量とを測定することにより得られる値で
ある。
【0062】図4は制御電極84の構成を示す断面図
で、前記電極部84aは、金属等の導電性材料を断面が
円形又は四辺形の線状にしたものを、絶縁性の基板84
bの先端部に接着剤等を用いて貼り付ける(図4
(a),(b),(g),(h))、基板84bの先端
部に切り込み84b1を設けこれに挟み込む(図4
(c),(d))、基板84bの先端部に凹部84b2
を設けてここに埋め込む(図4(e),(f))、等の
方法によって形成することができる。電極部84aは無
用の放電を防止するためと防錆のため絶縁性樹脂によっ
て被覆してもよい。
【0063】電極部84aの汚れ及び像形成体(感光体
ベルト1)への放電を防止するために、電極部84aの
設置位置を基板84bの先端より現像スリーブ81の回
転上流側に若干離した位置とする(図4(i))、絶縁
性樹脂からなり、基板84b上にひさし状に突き出して
設けたひさし部材84cの現像スリーブ81側に電極部
84aを設ける(図4(k),(l))、被覆部材84
dで電極部84aを被覆する(図4(j))等が好まし
い。
【0064】電極部84aの全体は、搬送方向上流部で
の不要なトナークラウド発生を防止し、安定した搬送量
を得るために、図1(b)に示すように、基板84bと
現像スリーブ81の最近接点81bよりも現像スリーブ
81の感光体ベルト1への最近接位置81a側にのみ配
置されるよう形成させる。電極部84aの周方向長さ
は、現像スリーブ81の径や搬送速度にもよるが、0.
05〜5mm、特に0.1〜1mmが好ましい。0.05
mm以下では充分なトナークラウドを発生させることが
できず、5mm以上ではトナーが振動によって帯電し、
過剰帯電となるため現像性の低下が生ずる。
【0065】図5は図1の現像装置8に用いられる好ま
しい制御電極84の一例を示す斜視図及び拡大断面図で
ある。図5に示す制御電極84は従来公知のプリント基
板製造方法を用い、基板84bとしては例えば、ポリエ
ステル、ポリイミド、ガラスエポキシ、エチレン−4フ
ッ化エチレン共重合体、4フッ化エチレン−6フッ化プ
ロピレン共重合体、ポリ4フッ化エチレン、ポリアミド
イミド、ポリスルホン、トリアジン樹脂、ポリエチレン
テレフタレート等の樹脂材料やガラス繊維強化樹脂、セ
ラミックス、ガラス、アルミナ等の無機材料を用いるこ
とができる。これらの基板84bに電解銅箔、焼きなま
し電解銅箔、ベリリウム銅箔等を接着剤によって貼り付
け、従来公知のフォトポリマーを用いたフォトエッチン
グ法、スクリーン印刷によるエッチングレジスト構成法
により、基板84b上その先端部に電極部84aを形成
する。その電極部84aの上をガラスエポキシ板等の絶
縁材よりなるひさし部材84cにより被覆し、かつ張り
出すように一体に接着してなるものである。
【0066】電極部84aは、この他、導電性インキを
凸版、孔版、凹版、平版によって電極部84aの形状と
位置に対応して印刷する方法や、金属を蒸着する方法を
用いることができる。
【0067】図6は好ましい制御電極84の他の例を示
す断面図で、基板84b上の先端部より約0.3mm離
れた位置に図5の制御電極84と同様の方法により電極
部84aを形成し、その電極部84aの上を上記基板8
4bと同種の絶縁材料によって被覆部材84dを形成し
てなるものである。
【0068】また、制御電極84の厚さt(図5,6)
は、現像域Aの感光体ベルト1と現像スリーブ81の最
近接距離をd1 としたときに、(1/10,000)d1
〜(2/3)d1、特に(1/1,000)d1 〜(1/
2)d1 が好ましい。(2/3)d1より大きいと、感光
体ベルト1とひさし部材84c,被覆部材84d(又は
電極部84a)との間隙が狭くなるため、ひさし部材8
4c、又は被覆部材84d(あるいは電極部84a)が
像形成体1の表面に接触しやすくなり、画像乱れが発生
しやすくなる。反対に(1/10,000)d1 以下では
現像スリーブ81からの電流が流れ込みやすくなり、電
圧降下が発生し現像性の低下が起こる。
【0069】電極部84aの幅(現像スリーブ81の軸
方向の長さ)をW3 、現像スリーブ81上の現像領域の
幅(現像剤D層の幅)をW4とすると、図7に示すよう
に、W3 > W4として、電極部84aに直流電圧E3
印加するターミナル部84a1も、現像領域の幅W4
り外側になる部分に設け、不要なトナークラウドの発生
を防止する。
【0070】さらに、現像スリーブ81の表面粗さRz1
(μm)と基板84bの現像スリーブ81に対向する面
の粗さRz2(μm)は、Rz2 ≧ Rz1 になると、現像
スリーブ81上に搬送される現像剤が基板84bに搬送
を阻害されて、現像域Aへのトナー搬送量が低下し画像
濃度低下を起こす。Rz1は0.2μm〜20μmの範
囲、Rz2は0.02μm〜5.0μmの範囲にあるのが、
良好な搬送性と、画像乱れのない、高い濃度の画像を得
るのに好ましい。なお、表面粗さRzは JISB 06
01に準じ、ミツトヨ製Surftest−402を用
いて、基準長さ25mmで測定を行った。
【0071】本発明の現像装置は、以上述べたように2
成分現像剤を像形成体である感光体ベルト1に対して非
接触に保ち、第1及び第2の振動電界によってトナーク
ラウドを発生させ、感光体ベルト1への分離飛翔を向上
させ、静電像への選択吸着性を向上させて、キャリア粒
子の感光体ベルト1への付着を防止し、従ってトナー粒
子やキャリア粒子に微粒子のものを用いることを可能に
すると共にトナー吸引部材83Aによって逆帯電、弱帯
電のトナーを除去して、カブリのない高画質画像の現像
が行われるようにしたものであるが、次のような制御電
極84、トナー吸引部材83A、2成分現像剤Dを用い
た現像装置を備えた図3のカラー画像形成装置による多
数のフルカラー画像記録を行った。
【0072】現像装置としては図1、図2に示したもの
を用い、感光体ベルト1はOPC感光体で、その周速は
180mm/sec.、感光体ベルト1上に形成された
静電潜像の最高電位−850V(非画像部電位)、最低
電位−50V(画像部電位)、現像スリーブの外径20
mm、該現像スリーブの回転数390rpm、現像スリ
ーブの表面粗さRz1=1.3μm、現像スリーブ内の
磁石の強さ700ガウス、d1=0.5mm、d2=
0.25mm、吸引部材のd3=0.5mm、L=7m
m、主磁極位置θ=+1°、電極先端位置θ4=+2°
とした。
【0073】又、制御電極としては図5に示すひさし部
材84cを備えたものを表1の条件で用い、トナー吸引
部材は図1に示すように厚さ0.05mmの銅箔を用い
て図1,2の様に構成し、現像剤としては キャリア;磁化の強さ25emu/gの球形フェライト
粒子にメチルメタクリレート/スチレン共重合樹脂を表
面被覆して得た球形キャリアで、体積平均粒径45μm
のもの、 トナー;スチレン−アクリル樹脂100重量部、カラー
顔料10重量部、ニグロシン1重量部を溶融・混練した
後、粉砕・分級して、体積平均粒径5.5μmのイエロ
ー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の
各トナーを得た。この各トナーに流動化剤としてコロイ
ダルシリカをそれぞれ2重量部添加したものを実際に用
いた。
【0074】これらのトナー、キャリアをトナー濃度が
7wt%なるように混合・調整して得た現像剤で、それ
ぞれの帯電量(μC/g)は表2で示した。
【0075】以上のものを用い、表1に示す条件で、
【0076】
【表1】
【0077】5万枚のフルカラー画像記録をする実験を
行った。その結果表3に示した通り、最初から最後まで
カブリがなく、階調性に優れた、濃度、解像力の高い画
像が安定して得ることができた。
【0078】本発明はベルト状の感光体を有するカラー
画像形成装置に適用した場合について説明したが、ドラ
ム状の感光体を有するカラー画像形成装置に適用しても
同様に好結果を得ることができる。
【0079】(実施例2)前記実施例1の現像装置にお
いて、次に述べる現像剤を用いると、さらに、現像性や
解像力が優れカブリのない高品質の画像の得られる現像
装置とすることができる。
【0080】一般に磁性キャリア粒子は平均粒径が大き
いと、現像スリーブ81上に形成される磁気ブラシの穂
の状態が粗くなるために、電界により振動を与えながら
静電潜像を現像しても、トナー像にムラが現れ易く、穂
におけるトナー濃度が低くなるので高濃度の現像が行わ
れない等の問題点がある。この問題点を解消するには、
磁性キャリア粒子の平均粒径を小さくすればよく、実験
の結果体積平均粒径が10〜60μm、好ましくは20
〜50μmであると上記問題点は発生しないことが判明
した。
【0081】しかし、キャリアの平均粒径が10μm以
下であると、キャリアを十分に磁化させることが困難
で、トナー粒子と共に感光体ベルト1表面に付着するよ
うになったり、飛散し易くなる。
【0082】また、60μm以上になると、キャリアの
比表面積が小さくなるため、トナー、特に体積平均粒径
4〜8μmの微小粒径トナーは充分に帯電することがで
きない。また、被覆率が高くなるためトナー飛散も起こ
り易くなる。
【0083】上記キャリアの体積平均粒径は、湿式分散
機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「HERO
S」(SYMPATEC社製)により測定される。先
ず、湿式分散機で磁性粒子数10mgを界面活性剤と共
に水50mlに分散させ、次いで超音波ホモジナイザー
(出力150W)で発熱による再凝集が起こらぬよう注
意しながら、1〜10分間分散する前処理を行った後に
測定した値である。
【0084】キャリアの磁化の強さ(最大磁化)は、5
〜60emu/g、好ましくは10〜40emu/gであ
る。この強さは現像性スリーブ81上の磁束密度にもよ
るが、現像スリーブ81の一般的な磁束密度500〜
1,200ガウスでは、キャリア磁化が、5emu/g未
満では磁気的な束縛力が働かずキャリア飛散の原因とな
る。また、60emu/gを超えるとキャリアの穂立ち
が高くなり過ぎ、感光体ベルト1と非接触状態を保つこ
とが困難になる。
【0085】キャリアの磁化の測定は、キャリア粒子を
0.25cm×3cm2の試料セルにタッピングしながら
充填した後、試料をピックアップコイルに付けて磁化器
にセットし、直流磁化特性自動記録装置「TYPE32
57」(横河北辰電機社製)を用いてX−Yレコーダに
ヒステリシスカーブを描かせることにより得られる。
【0086】このような磁性キャリアは、磁性体として
従来の磁性キャリアにおけると同様の、鉄,クロム,ニ
ッケル,コバルト等の金属、あるいはそれらの化合物や
合金、例えば、四三酸化鉄,γ-酸化第二鉄,二酸化ク
ロム,酸化マンガン,フェライト,マンガン−銅系合
金、といった強磁性体の球形化された粒子、又はそれら
の球形磁性体粒子の表面をスチレン系樹脂,ビニル系樹
脂,エチル系樹脂,ロジン変性樹脂,アクリル系樹脂,
ポリアミド樹脂,エポキシ系樹脂,ポリエステル系樹
脂,シリコン系樹脂、フッ素系樹脂等の単独、又は共重
合体で球形に被覆することで得られる。
【0087】また、これらの樹脂の中に、磁性体微粒子
を分散して含有させた、いわゆる樹脂分散型キャリアも
用いることができる。この場合、キャリアの形状が不定
形となるために、比表面積が増大し、現像に必要な充分
なトナー量を、より低い表面被覆率で得ることができ、
トナー飛散が起こりにくく、現像安定性の面から好まし
い。
【0088】次に、トナー粒子について説明する。一般
にトナー粒子は、平均粒径が小さくなると、定性的に粒
径の二乗に比例して帯電量が減少し、相対的にファンデ
ルワールス力のような付着力が大きくなって、飛散し易
くなり、カブリが発生し易くなる一方、磁気ブラシのキ
ャリア粒子から離れにくくなったりする。そして、従来
の磁気ブラシ現像方法では、平均粒径が10μm以下に
なると、このような問題が顕著に現れるようになる。そ
の点を本発明の現像装置では磁気ブラシによる現像を第
1〜第3の振動電界下で行うことで解消するようにして
いる。
【0089】トナーの体積平均粒径が大きくなると、既
に触れているように、画像の荒れが目立つようになる。
平均粒径10μm以下の微粒子化したトナーを用いる
と、解像力は格段に向上して、濃淡差も忠実に再現した
鮮明な高画質画像を与えるようになる。特に本発明の現
像装置8では、さらに高い解像力を得るために体積平均
粒径をD50(μm)とするとき 4μm<D50<8μm のトナーを用いる。
【0090】トナーが8μm以上では、粒径が大きく解
像力が不足し、4μm以下になると凝集力が大きく摩擦
帯電不良となり易い。
【0091】また、トナーの形状係数SFCtは 105<SFCt<150 とする。
【0092】この形状係数とは (トナー粒子の周囲長)2×100/(4×π×トナー
粒子の投影面積) で、この範囲に球形化されたされたトナーであれば平均
体積粒径4〜8μmの小粒径トナーでも、混合性が高
く、従来帯電不良となり易い微小粒子も充分に帯電付与
され、制御電極法に適した現像剤となる。
【0093】形状係数が105以下のトナーは、転写さ
れずに感光体上に残ったトナーのクリーニングが困難と
なる。
【0094】また、形状係数が150以上のトナーは、
形状が不定形になり過ぎ、混合性が低下し、帯電不良に
なり易い。
【0095】SFCtの測定は、トナーを倍率3,50
0倍の走査顕微鏡で観察し、この画像を画像解析装置S
PICCA(日本アビオニクス社製)に入力し、トナー
粒子500個についての、周囲長、投影面積を画像処理
によって測定し、これらの値を用いてそれぞれのトナー
粒子について形状係数SFCtを計算した上、その平均
値をそのトナーの形状係数SFCtとした。
【0096】このような形状のトナーを得る方法として
は、従来公知の粉砕法によって得られたトナーをスプレ
ードライ等による熱的な球形化処理を行う方法や、回転
羽根にトナーを衝突させ、トナーを球形化する機械的球
形化法(ハイブリダイザー/奈良機械製作所製等を使
用)の他、懸濁重合法、乳化重合法等の重合法によるト
ナーの製造法が好ましく用いられる。
【0097】トナーのバインダー樹脂としては、スチレ
ン系樹脂,ビニル系樹脂,エチレン系樹脂,ロジン変性
樹脂,アクリル系樹脂,ポリアミド樹脂,エポキシ樹
脂,ポリエステル樹脂などの樹脂や、これらのスチレン
−アクリル系樹脂等の共重合体樹脂又は混合した樹脂等
が好ましい。このバインダー樹脂にカラー顔料等の着色
成分や、必要に応じて帯電制御剤、ワックス等の離型剤
等を加えて、従来公知の粉砕法+球形化処理、又は、懸
濁重合法,乳化重合法等の重合法によって目的のトナー
を製造することができる。
【0098】本発明の現像装置の現像剤として、一般の
コーティングキャリア(密度5〜8g/cm3)を使用
した場合、現像剤中のトナー濃度(重量%)は2〜30
wt%、好ましくは5〜20wt%である。
【0099】2wt%より小であると、現像に必要なト
ナー数が確保できなく、被覆率が低下するため帯電過
剰、現像性低下を招く。
【0100】30wt%より大であると、被覆率が大と
なり、帯電不良、トナー飛散が起こり易くなる。
【0101】ただし、現像剤中のキャリアとして前述し
たような密度の比較的軽い(2〜4g/cm3)樹脂分散
型キャリアを用いた場合の現像剤中のトナー濃度は、一
般の樹脂被覆キャリアを用いる場合よりもやや高く、5
〜40wt%、より好ましくは10〜30wt%の範囲
である。
【0102】トナー粒子の帯電量は、絶対値で1〜3μ
C/gより大きく、3〜50μC/gにするのが、現像性
確保、カブリや飛散防止の観点から望ましい。
【0103】実験例 現像装置は、実施例1と同一のものを用い、現像剤のみ
を以下のものに変更した。
【0104】2成分現像剤は次のキャリアとトナーを混
合して用いた。
【0105】キャリア:磁化の強さ25emu/gの球
形フェライト粒子に、メチルメタクリレート/スチレン
共重合体樹脂を表面被覆して得た球形キャリア。体積平
均粒径は45μmであった。
【0106】トナー:スチレン−アクリル樹脂100重
量部、カラー顔料各10重量、ニグロシン1重量部を溶
融・混練した後、粉砕・分級して得られたトナーを、さ
らにスプレードライによる球形化処理を行い、体積平均
粒径5.5μmのイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各
トナーを得た。それぞれの形状係数SFCtは表2に示
した。この各トナーに流動化剤としてコロイダルシリカ
をそれぞれ2重量部添加したものを用いた。
【0107】
【表2】
【0108】現像剤の調整 上記キャリアとトナーをそれぞれトナー濃度7wt%と
なるように混合して現像剤として用いた。それぞれの帯
電量は表2に記載した。
【0109】これらの現像剤を収容した現像装置を備え
た図1,図3に示すカラー画像形成装置を表1に示す条
件で、5万枚のフルカラー画像記録をする比較実験を行
った。
【0110】
【表3】
【0111】その結果、表3の実験結果に示すように、
最初から最後までカブリのない、階調性に優れた、濃
度、解像度の高い画像を、極めて安定して得ることがで
きた。
【0112】表3におけるカブリ濃度は、画像の白地部
分の画像濃度を画像濃度計(マクベス濃度計RD91
8、マクベス社製)で測定した値である。濃度0.01
以上ではカブリが不良と判断した。なおフィルターはビ
ジュアルで測定を行い、紙の濃度を0とした相対濃度で
評価を行った。
【0113】(実施例3)前記トナー吸引部材83Aを
有しない(他の条件は実施例1と同一)現像装置を備え
たカラー画像形成装置においても、実施例2と同一の現
像剤を用いた場合カブリの少ない階調性に優れた濃度、
解像度の高い画像を安定して得ることができた。
【0114】(比較例1)トナー吸引部材を設けない他
は実施例1と同一の現像剤とカラー画像形成装置を用い
ると、1000コピー程度から逆弱帯電によるカブリが
発生しコピー数が増えると共に、増加した。各色トナー
の形状係数(SFCt)は表2に示した通りである。
【0115】本発明はベルト状の感光体を有するカラー
画像形成装置に適用した場合について説明したが、ドラ
ム状の感光体を有するカラー画像形成装置に適用しても
同様の好結果を得ることができる。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように、像形成体に対向
し、内部に複数の磁極を有する磁石体を固設した現像剤
搬送体によって2成分現像剤を搬送し、この現像剤搬送
体の現像域又は現像域上流部に、現像剤層に当接又は近
接して設けた基板に固定され、電圧印加可能な電極部を
配設してなる制御電極を有する非接触現像装置におい
て、前記現像剤中のトナーの体積平均粒径D50(μm)
が4μm<D50<8μmであって、かつ、前記制御電極
よりも現像剤搬送方向上流側に、現像剤層と間隙をもっ
て対向配置され、前記現像剤搬送体に印加されるバイア
ス電圧の直流成分と同極性の直流バイアス電圧を印加可
能なトナー吸引部材を設けることによって、カブリのな
い、現像性が高く、解像度の高い画像を、安定して得る
ことができた。
【0117】また、前記現像剤のトナーの形状係数SF
Ctを105<SFCt<150としたので、さらにカ
ブリを減少し、現像性が高く、解像度の高い画像を、安
定して得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置の一例を示す概略断面図、拡
大断面図及びバイアス電源の他の例を示す図である。
【図2】図1の現像装置の要部に間隙寸法を示す拡大断
面図である。
【図3】本発明の現像装置を備えたカラー画像形成装置
の一例を示す概略構成図である。
【図4】制御電極の構成を示す断面図である。
【図5】制御電極の一例を示す斜視図及び拡大断面図で
ある。
【図6】制御電極の他の例を示す斜視図及び拡大断面図
である。
【図7】制御電極の各部と現像スリーブの幅の関係を示
す平面図である。
【図8】制御電極の設置状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 感光体ベルト(像形成体) 6 スコロトロン帯電器 7 レーザ書込み装置 8,8a,8A,8B,8C,8D 現像装置 81 現像スリーブ(現像剤搬送体) 82 磁石体 82a 主磁極 83A トナー吸引部材 84 制御電極 84a 電極部 84b 基板 84c ひさし部材 84d 被覆部材 A 現像域 D 現像剤 E1,E3,E4 直流バイアス電源 E2 交流バイアス電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/09 G03G 9/08 (72)発明者 小松 徹 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 (72)発明者 佐藤 洋太郎 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 (72)発明者 重田 邦男 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 (72)発明者 野守 弘之 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像形成体に対向し、内部に複数の磁極を
    有する磁石体を固設した現像剤搬送体によって2成分現
    像剤を搬送し、該現像剤搬送体の現像域又は現像域上流
    部に、現像剤層に当接又は近接して設けた絶縁部材より
    なる基板に固定された、電圧印加可能な電極部を配設し
    てなる制御電極を有する非接触現像装置において、 前記現像剤中のトナーの体積平均粒径D50(μm)が4
    μm<D50<8μmであって、 かつ、前記制御電極の電極部よりも現像剤搬送方向上流
    側に、現像剤層と間隙をもって対向配置された、直流バ
    イアス電圧を印加可能なトナー吸引部材を有することを
    特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記トナー吸引部材には、前記現像剤搬
    送体に印加されるバイアス電圧の直流電圧と同極性で、
    かつ絶対値の大きな直流バイアス電圧が印加されること
    を特徴とする請求項1記載の現像装置。
  3. 【請求項3】 像形成体に対向し、内部に複数の磁極を
    有する磁石体を固設した現像剤搬送体によって2成分現
    像剤を搬送し、該現像剤搬送体の現像域又は現像域上流
    部に、現像剤層に当接又は近接して設けた絶縁部材より
    なる基板に固定された、電圧印加可能な電極部を配設し
    てなる制御電極を有する非接触現像装置において、 前記現像剤中のトナーの体積平均粒径D50(μm)が4
    μm<D50<8μmであって、 かつ、前記現像剤中のトナーの形状係数SFCtを (トナー粒子の周囲長)2×100/(4×π×トナー
    粒子の投影面積) とするとき、SFCtが 105<SFCt<150 であることを特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】 像形成体に対向し、内部に複数の磁極を
    有する磁石体を固設した現像剤搬送体によって2成分現
    像剤を搬送し、該現像剤搬送体の現像域又は現像域上流
    部に、現像剤層に当接又は近接して設けた絶縁部材より
    なる基板に固定された、電圧印加可能な電極部を配設し
    てなる制御電極を有する非接触現像装置において、 前記制御電極の電極部よりも現像剤搬送方向上流側に、
    現像剤層と間隙をもって対向配置された、直流バイアス
    電圧を印加可能なトナー吸引部材を有していて、 前記現像剤中のトナーの体積平均粒径D50(μm)が4
    μm<D50<8μmであって、 かつ、前記現像剤中のトナーの形状係数SFCtを (トナー粒子の周囲長)2×100/(4×π×トナー
    粒子の投影面積) とするとき、SFCtが 105<SFCt<150 であることを特徴とする現像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10198064A (ja) * 1997-01-13 1998-07-31 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成方法
JP2012088398A (ja) * 2010-10-15 2012-05-10 Fuji Xerox Co Ltd 静電潜像現像剤、画像形成方法、及び画像形成装置
CN102467032A (zh) * 2010-10-29 2012-05-23 富士施乐株式会社 静电潜像显影剂、图像形成设备、处理盒和图像形成方法

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