JPH10204319A - 表面にエポキシ基を有する無機微粉末およびその製造方法並びにそれからなる添加剤 - Google Patents

表面にエポキシ基を有する無機微粉末およびその製造方法並びにそれからなる添加剤

Info

Publication number
JPH10204319A
JPH10204319A JP9010803A JP1080397A JPH10204319A JP H10204319 A JPH10204319 A JP H10204319A JP 9010803 A JP9010803 A JP 9010803A JP 1080397 A JP1080397 A JP 1080397A JP H10204319 A JPH10204319 A JP H10204319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine powder
epoxy group
inorganic fine
powder
epoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9010803A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukiya Yamashita
行也 山下
Akira Nishihara
明 西原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP9010803A priority Critical patent/JPH10204319A/ja
Publication of JPH10204319A publication Critical patent/JPH10204319A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面にエポキシ基を有した無機微粉末および
その製造方法並びにそれからなる添加剤を提供する。 【解決手段】 表面に直鎖型またはグリシジル型のエポ
キシ基を有した乾式法で製造された無機微粉末であっ
て、該無機微粉末表面に存在する炭素量のパーセンテー
ジとエポキシ当量との積が20,000以下であり、ま
た環状型のエポキシ基の場合、その積が40,000以
下である表面にエポキシ基を有した無機微粉末、必要に
応じて、上記無機微粉末が、乾式法で合成された酸化ケ
イ素、酸化チタン、または酸化アルミニウムであり、上
記無機微粉末をエポキシ基を有したアルキシシランによ
り表面処理を行い、その際70℃〜130℃の間で熱処
理を行う製造方法、さらに、エポキシ基を有したアルコ
キシシランと三級アミン、または環式アミンとから成る
混合物より、上記無機微粉末を表面処理する方法であ
り、かつそのアミンの使用量がエポキシ基を有するアル
コキシシランに対して0.1mol%以上2.0mol
%以下である製造方法、またこれらの樹脂への添加剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂への添加剤と
して有用である表面にエポキシ基を含む無機微粉末およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】表面にエポキシ基を有する無機微粉末
は、エポキシ基が樹脂中の成分と反応して密着性を高め
る効果を持つために、樹脂用添加剤(例:充填剤)とし
て有用である。しかし、後述するように、この様な無機
微粉末が製造しにくいため、一般には無機微粉末を樹脂
に添加する際に、エポキシ基を含有するシランカップリ
ング剤を無機微粉末と一緒に樹脂中に添加する方法が採
用されている。シランカップリング剤は、加水分解性の
アルコキシシリル基にエポキシ基等の官能基を含有する
有機基が結合した構造を持ち、アルコキシシリル基が無
機微粉末の表面と反応し、エポキシ基等の官能基が樹脂
と反応することによって、無機微粉末と樹脂とを結合さ
せ、無機微粉末と樹脂との密着性を高める作用を果た
す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】あらかじめ表面に多量
のエポキシ基を有する無機微粉末があれば、上記樹脂と
の混合中にシランカップリング剤を添加する必要がな
く、工程の簡略化になる。そのためにあらかじめ無機微
粉末をエポキシ基含有のシランカップリング剤で表面処
理するよう試みられている。従来は、アルコキシシラン
はそのアルコキシシリル基が無機微粉末表面と強く結合
し、残ったエポキシ基が樹脂成分と反応するという概念
が定着しており、この無機微粉末をエポキシ基含有のア
ルコキシシランで処理した場合に、エポキシ基の残留率
(無機化合物との反応性)に関する評価は行われていな
かった。しかし、本発明者らは、無機微粉末が表面活性
の高い物質であると、エポキシ基が無機微粉末表面と反
応性があるため、シランカップリング剤中のアルコキシ
シリル基が無機微粉末の表面と反応して結合する前に、
エポキシ基自身が無機微粉末と反応する傾向があり、こ
の反応によりエポキシ基を安定に保持したまま、エポキ
シ基含有シランカップリング剤により表面処理すること
は困難であること、特に乾式法で塩化物の分解により製
造された酸性無機酸化物の粉末(シリカ、アルミナ、チ
タニア等)は、表面活性が高く、そのため、この粉末を
エポキシ基含有シランカップリング剤で表面処理した場
合、エポキシ基が無機微粉末の表面と反応して開環する
傾向が特に高く、エポキシ基が微粉末表面に多量に残る
ように表面処理することができない、すなわちこの様に
乾式法で製造された表面活性の高い無機微粉末では、従
来の概念では表面にエポキシ基を多量に有した無機微粉
末を製造できないことを見出した。このような乾式法で
製造された無機微粉末は、分散性が非常に高く、樹脂へ
の充填剤として好ましい特性を備えている。この無機微
粉末の望ましい特性を損なわないようにするには、表面
処理も乾式法で行う必要がある。従って、酸性度が高い
無機微粉末に対しても微粉末表面にエポキシ基を導入す
ることができる、乾式法で実施可能な無機微粉末の表面
処理方法が求められる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
を解決するために鋭意努力した結果、これらの無機粉末
をエポキシ基を含有したアルコキシシランで表面処理す
る際に、ある特定の温度範囲で熱処理した場合にエポキ
シ基の残留割合が大きく増加し、表面に多量のエポキシ
基を有した無機粉末を得ることができること、および表
面処理する際に、環式アミン、三級アミン等の触媒を存
在させることでより多くのエポキシ基を表面に有した無
機酸化物が得られるとの知見を得たのである。
【0005】本発明は、上記の如く得られた知見に基づ
いてなされたものであって、(1)表面に直鎖型または
グリシジル型のエポキシ基を有した乾式法で製造された
無機微粉末であって、該無機微粉末表面に存在する炭素
量のパーセンテージとエポキシ当量との積が20,00
0以下である表面にエポキシ基を有した無機微粉末、
(2)表面に環状型のエポキシ基を有した乾式法で製造
された無機微粉末であって、該無機微粉末表面に存在す
る炭素量のパーセンテージとエポキシ当量との積が4
0,000以下である表面にエポキシ基無機微粉末、
(3)表面にエポキシ基を有する乾式法で製造された無
機微粉末であって、該無機微粉末が乾式法で合成された
酸化ケイ素、酸化チタン、または酸化アルミニウムであ
る(1)〜(2)のいずれかに記載の表面にエポキシ基
を有する無機微粉末、(4)表面にエポキシ基を有する
乾式法で製造された無機微粉末の製造方法であって、該
無機微粉末をエポキシ基を有したアルコキシシランによ
り表面処理を行い、その際70℃〜130℃の間で熱処
理を行う(1)〜(3)のいずれかに記載の表面にエポ
キシ基を有する無機微粉末の製造方法、(5)表面にエ
ポキシ基を有する乾式法で製造された無機微粉末の製造
法であって、エポキシ基を有したアルコキシシランと三
級アミン、または環式アミンとから成る混合物より、上
記無機微粉末を表面処理する方法であり、かつそのアミ
ンの使用量がエポキシ基を有するアルコキシシランに対
して0.1mol%以上2.0mol%以下である
(1)〜(4)のいずれかに記載の表面にエポキシ基を
有する無機微粉末の製造方法、(6)(1)〜(5)の
いずれかに記載の表面にエポキシ基を有した乾式法で製
造された無機微粉末からなる、またはその製造方法から
得られる樹脂への添加剤、に特徴を有するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、説明する。本発明では、乾式法で製造される無機微
粉末は、対応する塩化物を酸素存在下で気相において加
水分解することにより製造される。前述したように、こ
のような乾式法で製造された酸性の無機微粉末は、エポ
キシ基と反応してエポキシ基を開環させやすいため、従
来の方法では微粉末表面に多量のエポキシ基を導入する
ことが極めて困難である。この無機微粉末の粒径は特に
制限されず、無機微粉末の用途に応じて、適当に選択す
ればよい。一般に、乾式法で製造された無機微粉末は、
粒径が微細でも、あるいはミクロンオーダーまたはそれ
以上の比較的粗大な無機粉末にも、本発明の方法を適用
することができる。本発明によれば、この様な乾式法で
製造された無機微粉末をエポキシ基を有したアルコキシ
シランを適当な有機溶媒に希釈した溶液を添加すること
で表面処理する。この表面処理も乾式法で製造された微
粉末の特性を損なわないために、特に乾式法による処理
が好ましい。乾式法による表面処理は、例えば無機微粉
末を撹拌その他の手段で流動状態に保持し、この状態の
無機微粉末に、エポキシ基を有したアルコキシシランそ
れ自体(液状の場合)またはその溶液を滴下、または噴
霧して、微粉末表面に有機ケイ素化合物を均一に付着さ
せることにより実施できる。乾式法で製造されたサブミ
クロンの微細無機粉末は、撹拌だけでも容易に流動状態
にすることができる。この処理も常温でも加熱下でも実
施できる。乾式法による表面処理は、乾式法で製造され
た無機微粉末の特性を損なわないという利点に加えて、
表面処理に用いる有機ケイ素化合物の量が少量でよく、
その付着量の制御が容易であり、さらに湿式法では必要
な処理後の粉末の分離が不要であるという利点もある。
【0007】エポキシ基を有したアルコキシシランとし
ては、大きく直鎖型化合物と環状化合物に分されるが、
具体的な例としては、直鎖型化合物として信越化学製K
BM403、日本ユニカー社製A−187、環状型化合
物として信越化学製KBM303、日本ユニカー社製A
−186等が挙げられる。ここで、直鎖型のエポキシ基
としてグリシジル型が一般的な例として挙げられる。一
方、環状型のエポキシ基としては、3,4−エポキシシ
クロヘキシル基が代表的な例として挙げられる。これら
のエポキシ基を含有したアルコキシシランで無機微粉末
を表面処理した際、直鎖型化合物と環状型化合物では表
面処理後に残存するエポキシ量が大きく異なる。一般に
は環状化合物がエポキシ基の残存率が直鎖状化合物より
低下する傾向がみられる。本発明者らは、この粉末のエ
ポキシ当量の測定により、表面処理に用いたエポキシ化
合物が、一般には表面処理後にそのエポキシ基の残留量
が50%以下まで低下することを見出した。従って、例
えば粉末のエポキシ当量測定によりエポキシ基の残留率
が50%以上という方法により本発明化合物の表現も可
能であるが、無機微粉末の特性をより良く表現するため
に、そのエポキシ当量と粉末表面に存在する炭素量との
積がある一定値を示すことを見出し、それによる表現を
用いることにした。具体的には、直鎖型化合物あるいは
グリシジル型化合物により表面処理された無機微粉末の
エポキシ当量と炭素含有量との積が20,000以下で
ある。また、より好ましくは15,000以下であり、
これはこれらの化合物によるエポキシ基の残留率が50
%以上であることとおおよそ対応する。一方、環状型化
合物の場合、その積は40,000以下である。また、
より好ましくは、30,000以下であるが、これは、
環状型化合物の場合、直鎖型化合物よりも反応性が高い
ためにエポキシ基の残留率が30%以上であることにお
およそ対応する。
【0008】一方、使用する溶媒は、エポキシ基を有し
たアルコキシシランを溶解するものであれば良く特に限
定されないが、一般的な例として、アセトン、メタノー
ル、エタノール、ヘキサン、トルエン、クロロホルム、
ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等が挙げ
られる。これらの溶媒に希釈したエポキシ基を有したア
ルコキシシランは、無機酸化物を撹拌した状態で、その
中に、添加あるいはスプレーし、ついで熱処理すること
で表面処理される。この熱処理時には、処理剤の酸化を
防ぐため適当な不活性ガスで置換しながら行うことが好
ましい。使用するガスも特に限定されないが、一般的な
例として、窒素、アルゴン、ヘリウム等が挙げられる。
熱処理する温度は60℃〜130℃、好ましくは80℃
〜110℃の範囲内が望ましい。130℃以上の温度で
は、熱処理によりエポキシ基の開環が進み、表面に十分
な量を有したエポキシ化合物を得ることが難しい。一
方、60℃以下の温度では、アルコキシシランの無機粉
末への密着が不十分であったり、使用した溶媒の残留が
あるために好ましくない。熱処理時間は特に限定されな
いが、一般的には1時間以上〜6時間以下、好ましくは
1時間以上3時間以下の範囲で行われる。1時間以下で
あると、アルコキシシランの密着が不十分であり、また
6時間以上であると徐々にエポキシ基の開環が生じる傾
向が見られる。
【0009】一方、エポキシ基の残留率は、三級アミ
ン、または環式アミンの添加によって同様に上昇させる
ことができる。本発明に用いる乾式アミン、三級アミン
はその構造は特に限定されないが、熱処理後の微粉末表
面への残留を極力防止するために、沸点が低い化合物の
方が一般に好ましい。これらのアミンの一般的な例とし
て、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルエチルアミ
ン、トリプロピルアミン等の例が挙げられる。これらの
アミンは、その効果の正確な機構は明らかとなっていな
いが、これを用いない場合と比較すると明らかに粉末表
面におけるエポキシ基の残留割合が低下するので、エポ
キシ基を有したアルコキシシランの無機微粉末表面への
結合性を高めるための触媒(すなわちアルコキシシリル
キの反応性を高める触媒、あるいは微粉末表面の酸性基
と反応してその酸度を低下させる効果等を持つものと思
われる。
【0010】同様な効果は、一級、二級アミンでも期待
できるが、この場合、一級アミン、あるいは二級アミン
自体がエポキシ基と反応して開環反応が生じるため、逆
にエポキシ基の残留率を低下させてしまい好ましくな
い。一方、アルコキシシリル基の反応性を高めるという
効果では、無機酸、有機酸の添加も考えられるが、この
場合同様に無機酸、有機酸によるエポキシ基の開環反応
が生じることに加え、微粉末の酸性を低下させる効果を
有さないためにエポキシ基の残留率は向上しない。
【0011】上記のようにして表面処理を行われた無機
微粉末は、その微粉末表面に存在するエポキシ基の生成
量は、(JIS:K7236)に記載されているエポキ
シ当量の測定によって確認することが可能である。
【0012】一方、粉末表面に存在する有機物はその量
を元素分析法による炭素含有量の測定によって規定する
ことが可能である。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について、具体的に説
明する。 [実施例1]乾式法で製造された酸化ケイ素粉末として
(アエロジル200:日本アエロジル社製)20gに、
直鎖型エポキシ基を含有したアルコキシシランとして信
越化学製KBM403 2.4gをヘキサン8gに溶解
した溶液を、ジューサーミキサーで撹拌しながら添加し
た。 添加終了後、この粉末を11セパラブルフラスコ
に移し、窒素気流下で80℃で2時間加熱し、本発明の
表面にエポキシ基を有する無機微粉末1(以下、単に本
発明粉末1と言う)を作製した。
【0014】[実施例2]環状型エポキシ基を有するア
ルコキシシランとして信越化学製KBM303 2.4gを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行
い、本発明の表面にエポキシ基を有する無機微粉末2
(以下、単に本発明粉末2と言う)を作製した。
【0015】[実施例3]乾式法で製造された酸化ケイ
素粉末(アエロジル200:日本アエロジル社製)20
gに、直鎖型エポキシ基を含有したアルコキシシランと
して日本ユニカー社製 A−187 4.8g、触媒と
してトリエチルアミン 1.0gをヘキサン8gに溶解
した溶液を、ジューサーミキサーで撹拌しながら添加し
た。添加終了後、この粉末を11セパラブルフラスコに
移し、窒素気流下150℃で2時間加熱し、本発明の表
面にエポキシ基を有する無機微粉末3(以下、単に本発
明粉末3と言う)を作製した。
【0016】[実施例4]環状型エポキシ基を有するア
ルコキシシランとして日本ユニカー製 A−186
4.8gを用いた以外は、実施例3と同様の操作を行
い、本発明の表面にエポキシ基を有する無機微粉末4
(以下、単に本発明粉末4と言う)を作製した。
【0017】[実施例5]乾式法で製造された酸化チタ
ン粉末(P−25:日本アエロジル社製)20gを用
い、触媒としてジメチルエチルアミン 2.0gを用い
た以外は実施例3と同様の操作を行い、本発明の表面に
エポキシ基を有する無機微粉末5(以下、単に本発明粉
末5と言う)を作製した。
【0018】[実施例6]乾式法で製造された酸化アル
ミニウム粉末(Aluminum−C:日本アエロジル
社製)20gを用い、触媒としてピリジン 2.0gを
用いた以外は実施例3と同様の操作を行い、本発明の表
面にエポキシ基を有する無機微粉末6(以下、単に本発
明粉末6と言う)を作製した。
【0019】[比較例1]熱処理条件を180℃ 2時
間とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、比較の
表面にエポキシ基を有する無機微粉末1(以下、単に比
較粉末1と言う)を作製した。
【0020】[比較例2]熱処理条件を180℃ 2時
間とした以外は、実施例2と同様の操作を行い、比較の
表面にエポキシ基を有する無機微粉末2(以下、単に比
較粉末2と言う)を作製した。
【0021】[比較例3]乾式法で製造された酸化ケイ
素粉末(アエロジル#200:日本アエロジル社製)2
0gに、直鎖型エポキシ基を含有したアルコキシシラン
として日本ユニカー製 A−187 4.8gをヘキサ
ン8gに溶解した溶液を、ジューサーミキサーで撹拌し
ながら添加した。 添加終了後、この粉末を11セパラ
ブルフラスコに移し、窒素気流下150℃で2時間加熱
し、比較の表面にエポキシ基を有する無機微粉末3(以
下、単に比較粉末3と言う)を作製した。
【0022】[比較例4]添加物として二級アミンであ
るジエチルアミン2.0gを用いた以外は実施例3と同
様の操 作を行い、比較の表面にエポキシ基を有する無
機微粉末4(以下、単に比較粉末4と言う)を作製し
た。
【0023】[比較例5]乾式法で製造された酸化チタ
ン粉末(Pー25:日本アエロジル社製)20gを用
い、触媒として酢酸2.0gを用いた以外は実施例3と同様
の操作を行い、比較の表面にエポキシ基を有する無機微
粉末5(以下、単に比較粉末5と言う)を作製した。
【0024】[比較例6]乾式法で製造された酸化アル
ミニウム粉末(Aluminum−C:日本アエロジル
社製)20gに、環状型エポキシ基を含有したアルコキ
シシランとして日本ユニカー製 A−186 4.8g
をヘキサン8gに溶解した溶液を、ジューサーミキサー
で撹拌しながら添加した。添加終了後、この粉末を11
セパラブルフラスコに移し、窒素気流下180℃で2時
間加熱し、比較の表面にエポキシ基を有する無機微粉末
6(以下、単に比較粉末6言う)を作製した。
【0025】次いで、上記本発明粉末1〜6および比較
粉末1〜6のエポキシ基含量をエポキシ当量測定法によ
って求め、また炭素含有量を元素分析法によって求め
た。その結果を表1に示した。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】表1から明らかな様に、本発明粉末1〜
6は、比較粉末1〜6に較べ、適量のエポキシ当量と炭
素含有量(%)を有し、これにより、その積が所定の範
囲内になり、その結果として、あらかじめ表面に多量の
エポキシ基を有する無機微粉末があれば、添加剤とし
て、樹脂との混合中にシランカップリング剤を添加する
必要がなく、工程の簡略化になり、関連分野において、
大いに貢献するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09C 3/12 C09C 3/12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に直鎖型またはグリシジル型のエポ
    キシ基を有した乾式法で製造された無機微粉末であっ
    て、該無機微粉末表面に存在する炭素量のパーセンテー
    ジとエポキシ当量との積が20,000以下であること
    を特徴とする表面にエポキシ基を有した無機微粉末。
  2. 【請求項2】 表面に環状型のエポキシ基を有した乾式
    法で製造された無機微粉末であって、該無機微粉末表面
    に存在する炭素量のパーセンテージとエポキシ当量との
    積が40,000以下であることを特徴とする表面にエ
    ポキシ基無機微粉末。
  3. 【請求項3】 表面にエポキシ基を有する乾式法で製造
    された無機微粉末であって、該無機微粉末が、乾式法で
    合成された酸化ケイ素、酸化チタン、または酸化アルミ
    ニウムであることを特徴とする請求項1〜2のいずれか
    に記載の表面にエポキシ基を有する無機微粉末。
  4. 【請求項4】 表面にエポキシ基を有する乾式法で製造
    された無機微粉末の製造方法であって、該無機微粉末を
    エポキシ基を有したアルコキシシランにより表面処理を
    行い、その際70℃〜130℃の間で熱処理を行うこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の表面にエ
    ポキシ基を有する無機粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】 表面にエポキシ基を有する乾式法で製造
    された無機微粉末の製造方法であって、エポキシ基を有
    したアルコキシシランと三級アミン、または環式アミン
    とから成る混合物より、上記無機微粉末を表面処理する
    方法であり、かつそのアミンの使用量がエポキシ基を有
    するアルコキシシランに対して0.1mol%以上2.
    0mol%以下であることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の表面にエポキシ基を有する無機粉末の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の表面に
    エポキシ基を有した乾式法で製造された無機微粉末から
    なる、またはその製造方法から得られる樹脂への添加
    剤。
JP9010803A 1997-01-24 1997-01-24 表面にエポキシ基を有する無機微粉末およびその製造方法並びにそれからなる添加剤 Pending JPH10204319A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9010803A JPH10204319A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 表面にエポキシ基を有する無機微粉末およびその製造方法並びにそれからなる添加剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9010803A JPH10204319A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 表面にエポキシ基を有する無機微粉末およびその製造方法並びにそれからなる添加剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10204319A true JPH10204319A (ja) 1998-08-04

Family

ID=11760508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9010803A Pending JPH10204319A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 表面にエポキシ基を有する無機微粉末およびその製造方法並びにそれからなる添加剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10204319A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002179946A (ja) * 2000-10-21 2002-06-26 Degussa Ag 構造変性された官能化ケイ酸
JP2004107458A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Denki Kagaku Kogyo Kk 超微粉シリカ分散スラリーの製造方法
JP2005171199A (ja) * 2003-12-15 2005-06-30 Toyota Motor Corp 微塩基性アルミナ粉体、その製造方法及び樹脂組成物
JP2005171208A (ja) * 2003-12-15 2005-06-30 Toyota Motor Corp フィラー及び樹脂組成物
JP2013526639A (ja) * 2010-05-20 2013-06-24 サハトレーベン・ヒェミー・ゲーエムベーハー 官能化粒子及びその使用

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63159214A (ja) * 1986-12-22 1988-07-02 Tokuyama Soda Co Ltd シリカ複合酸化物粉体の製造方法
JPH0624730A (ja) * 1992-07-03 1994-02-01 Shin Etsu Chem Co Ltd 表面処理された無機酸化物粒子
JPH08245835A (ja) * 1995-03-10 1996-09-24 Nec Corp シリカ粒子を含む樹脂組成物およびシリカ粒子の表面 処理方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63159214A (ja) * 1986-12-22 1988-07-02 Tokuyama Soda Co Ltd シリカ複合酸化物粉体の製造方法
JPH0624730A (ja) * 1992-07-03 1994-02-01 Shin Etsu Chem Co Ltd 表面処理された無機酸化物粒子
JPH08245835A (ja) * 1995-03-10 1996-09-24 Nec Corp シリカ粒子を含む樹脂組成物およびシリカ粒子の表面 処理方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002179946A (ja) * 2000-10-21 2002-06-26 Degussa Ag 構造変性された官能化ケイ酸
JP2004107458A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Denki Kagaku Kogyo Kk 超微粉シリカ分散スラリーの製造方法
JP2005171199A (ja) * 2003-12-15 2005-06-30 Toyota Motor Corp 微塩基性アルミナ粉体、その製造方法及び樹脂組成物
JP2005171208A (ja) * 2003-12-15 2005-06-30 Toyota Motor Corp フィラー及び樹脂組成物
JP2013526639A (ja) * 2010-05-20 2013-06-24 サハトレーベン・ヒェミー・ゲーエムベーハー 官能化粒子及びその使用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3229174B2 (ja) 表面改質金属酸化物微粉末およびその製造方法
DE69729290T2 (de) Sternförmig-gepfropfte siloxanpolymere, damit beschichtete keramikpulver, sowie ein verfahren zu deren herstellung
JP6275844B2 (ja) 表面変性した粒子状金属酸化物
JP2009513741A (ja) 高い充填剤含量を有するシラン製剤
JP4982427B2 (ja) 金属酸化物粒子の表面改質剤及びそれを使用した金属酸化物粒子の表面改質方法
KR20100110837A (ko) 금속 산화물 나노입자의 표면 개질
JPS636062A (ja) シリカ微粉末の表面改質方法
CN114929784B (zh) 低硅氧烷环含量的官能化q-t-硅氧烷基聚合物材料和制备方法
WO2020179555A1 (ja) コロイダルシリカ及びその製造方法
TW200835711A (en) Latent curing agent
JP2017507875A (ja) 鎖状構造による金属酸化物の表面修飾
JPH10204319A (ja) 表面にエポキシ基を有する無機微粉末およびその製造方法並びにそれからなる添加剤
KR20210066563A (ko) 실란커플링제를 이용한 실리카 표면 개질방법
JPH11130979A (ja) 表面処理無機微粒子の製造方法
JPH01145317A (ja) 真球状シリカ微粒子の製法
US20050203214A1 (en) Surface modified inorganic oxide powder and its use
JPH06172370A (ja) 有機珪素化合物及び無機質充填剤
JPS60240769A (ja) 表面疎水性無機材料の製造法
JP7061000B2 (ja) シリカ粒子又はその分散体の製造方法
JPH10204322A (ja) 表面にエポキシ基を有する疎水性無機微粉末およびそれからなる添加剤
JP3493109B2 (ja) 有機基含有シリカ微粒子分散ゾルの製造方法
JP4164789B2 (ja) 樹脂用充填剤の製造方法
JP3575136B2 (ja) 表面にスルホン酸基を有する無機物質とその製法及び用途
WO2020179556A1 (ja) コロイダルシリカ及びその製造方法
JP2019182687A (ja) コロイダルシリカ

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20010814