JPH10202068A - 電気浸透脱水機 - Google Patents
電気浸透脱水機Info
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- JPH10202068A JPH10202068A JP9013704A JP1370497A JPH10202068A JP H10202068 A JPH10202068 A JP H10202068A JP 9013704 A JP9013704 A JP 9013704A JP 1370497 A JP1370497 A JP 1370497A JP H10202068 A JPH10202068 A JP H10202068A
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- Japan
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- filter
- plate
- filter plate
- cathode
- anode
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Treatment Of Sludge (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 溝板加工が簡単になり、支持体の加工性が容
易簡単になり、圧搾膜面が平坦になり、平坦面で電極板
を支持でき、圧搾膜の溝部分からの亀裂をなくし、圧搾
膜を安価に製作でき、圧搾濾板側も普通濾板側も電極板
を含む濾過部材を簡単に組立てることができ、両濾過部
材は、フイルタプレスが複式でも単式でも容易に取付け
ることができる電気浸透脱水機を提供する。 【解決手段】 陰極側の濾板90,51に陰極側の濾過
部材96を備え、陽極側の濾板25,75,13,33
に陽極側の濾過部材95を備えて、陰極側と陽極側の濾
板間の濾室8内のスラリーを電気浸透脱水する電気浸透
脱水機において、各濾過部材は、各濾板の平坦な濾過床
に配置され、濾液を貫通させる貫通孔7a,17aを有
する電極板7,17,57,67と、電極板を支持しか
つ貫通孔を貫通した濾液を排出する濾液排出溝6a,1
6aを有して電極板より濾板側に配置される支持板6,
16,56,66を備える。
易簡単になり、圧搾膜面が平坦になり、平坦面で電極板
を支持でき、圧搾膜の溝部分からの亀裂をなくし、圧搾
膜を安価に製作でき、圧搾濾板側も普通濾板側も電極板
を含む濾過部材を簡単に組立てることができ、両濾過部
材は、フイルタプレスが複式でも単式でも容易に取付け
ることができる電気浸透脱水機を提供する。 【解決手段】 陰極側の濾板90,51に陰極側の濾過
部材96を備え、陽極側の濾板25,75,13,33
に陽極側の濾過部材95を備えて、陰極側と陽極側の濾
板間の濾室8内のスラリーを電気浸透脱水する電気浸透
脱水機において、各濾過部材は、各濾板の平坦な濾過床
に配置され、濾液を貫通させる貫通孔7a,17aを有
する電極板7,17,57,67と、電極板を支持しか
つ貫通孔を貫通した濾液を排出する濾液排出溝6a,1
6aを有して電極板より濾板側に配置される支持板6,
16,56,66を備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚泥など濾過すべ
きスラリーに直流電流を流しながら圧搾式フイルタプレ
スを用いて電気浸透脱水を行う電気浸透脱水機に関する
もので、特に電極板を含む濾過部材と濾液の排出機構の
改良に関する。
きスラリーに直流電流を流しながら圧搾式フイルタプレ
スを用いて電気浸透脱水を行う電気浸透脱水機に関する
もので、特に電極板を含む濾過部材と濾液の排出機構の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭62−57622号公報、
特開昭62−57623号公報、特開昭62−7442
0号公報などに開示されているように、この種の電気浸
透脱水機は種々の構造のものが知られている。
特開昭62−57623号公報、特開昭62−7442
0号公報などに開示されているように、この種の電気浸
透脱水機は種々の構造のものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
圧搾式フイルタプレスを用いた電気浸透脱水機では、次
の点で改善の必要があった。 濾板の濾過床には多数の細かい濾液排出用の溝が形成
されているが、この溝を無くすことにより、濾板加工を
簡単にする。 電極板の導電性支持体に多数の細かい貫通孔または凹
凸加工が施してあるが、これを簡単な溝付けにして、支
持体の加工性を容易簡単にする。 圧搾膜には細かい濾過溝が成形してあるが、この溝を
なくして圧搾膜面は平坦なものとして、平坦面で電極板
を支持するようにし、また圧搾膜の溝部分からの亀裂を
なくし、かつ圧搾膜を安価に製作する。 圧搾濾板側も普通濾板側も電極板を含む濾過部材を簡
単に組み立てることができるようにする。 両側の濾過部材は、フイルタプレスが複式の場合でも
単式の場合でも容易に取り付けることができるようにす
る。 従って、本発明の目的は、上記改善すべき課題を解決す
ることにあって、溝板加工が簡単になり、支持体の加工
性が容易かつ簡単になり、圧搾膜面が平坦なものとな
り、平坦面で電極板を支持することができ、また圧搾膜
の溝部分からの亀裂をなくし、かつ圧搾膜を安価に製作
することができる上に、圧搾濾板側も普通濾板側も電極
板を含む濾過部材を簡単組み立てることができ、両側の
濾過部材は、フイルタプレスが複式の場合でも単式の場
合でも容易に取り付けることができる電気浸透脱水機を
提供することにある。
圧搾式フイルタプレスを用いた電気浸透脱水機では、次
の点で改善の必要があった。 濾板の濾過床には多数の細かい濾液排出用の溝が形成
されているが、この溝を無くすことにより、濾板加工を
簡単にする。 電極板の導電性支持体に多数の細かい貫通孔または凹
凸加工が施してあるが、これを簡単な溝付けにして、支
持体の加工性を容易簡単にする。 圧搾膜には細かい濾過溝が成形してあるが、この溝を
なくして圧搾膜面は平坦なものとして、平坦面で電極板
を支持するようにし、また圧搾膜の溝部分からの亀裂を
なくし、かつ圧搾膜を安価に製作する。 圧搾濾板側も普通濾板側も電極板を含む濾過部材を簡
単に組み立てることができるようにする。 両側の濾過部材は、フイルタプレスが複式の場合でも
単式の場合でも容易に取り付けることができるようにす
る。 従って、本発明の目的は、上記改善すべき課題を解決す
ることにあって、溝板加工が簡単になり、支持体の加工
性が容易かつ簡単になり、圧搾膜面が平坦なものとな
り、平坦面で電極板を支持することができ、また圧搾膜
の溝部分からの亀裂をなくし、かつ圧搾膜を安価に製作
することができる上に、圧搾濾板側も普通濾板側も電極
板を含む濾過部材を簡単組み立てることができ、両側の
濾過部材は、フイルタプレスが複式の場合でも単式の場
合でも容易に取り付けることができる電気浸透脱水機を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段及びその作用効果】上記目
的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
請求項1にかかる発明によれば、陰極側の濾板に陰極側
の濾過部材を備え、陽極側の濾板に陽極側の濾過部材を
備えて、上記陰極側の濾板と上記陽極側の濾板との間の
濾室内のスラリーを電気浸透脱水するようにした電気浸
透脱水機において、上記各濾過部材は、各濾板の平坦な
濾過床に配置され、各濾過部材は、濾液を貫通させる複
数の貫通孔を有する電極板と、該電極板を支持しかつ上
記貫通孔を貫通した濾液を排出する濾液排出溝を有して
上記電極板より濾板側に配置される支持板とを備えるよ
うに構成している。本発明の第2態様によれば、第1態
様において、上記濾板は圧搾濾板であって、上記濾板の
濾過床に対向して配置される圧搾膜の平坦な濾過床部分
に、上記支持板を介して上記電極板を支持するように構
成することもできる。本発明の第3態様によれば、第1
態様において、上記電極板は上記支持板とともに上記濾
板にボルトにより取り付けられるように構成することも
できる。本発明の第4態様によれば、第2態様におい
て、上記電極板は上記支持板とともに上記圧搾膜にボル
トにより取り付けられるように構成することもできる。
本発明の第5態様によれば、第1〜4のいずれかの態様
において、上記陰極側の濾過部材と上記陽極側の濾過部
材とは、同一構造の電極板と同一構造の支持板とを備え
るように構成することもできる。
的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
請求項1にかかる発明によれば、陰極側の濾板に陰極側
の濾過部材を備え、陽極側の濾板に陽極側の濾過部材を
備えて、上記陰極側の濾板と上記陽極側の濾板との間の
濾室内のスラリーを電気浸透脱水するようにした電気浸
透脱水機において、上記各濾過部材は、各濾板の平坦な
濾過床に配置され、各濾過部材は、濾液を貫通させる複
数の貫通孔を有する電極板と、該電極板を支持しかつ上
記貫通孔を貫通した濾液を排出する濾液排出溝を有して
上記電極板より濾板側に配置される支持板とを備えるよ
うに構成している。本発明の第2態様によれば、第1態
様において、上記濾板は圧搾濾板であって、上記濾板の
濾過床に対向して配置される圧搾膜の平坦な濾過床部分
に、上記支持板を介して上記電極板を支持するように構
成することもできる。本発明の第3態様によれば、第1
態様において、上記電極板は上記支持板とともに上記濾
板にボルトにより取り付けられるように構成することも
できる。本発明の第4態様によれば、第2態様におい
て、上記電極板は上記支持板とともに上記圧搾膜にボル
トにより取り付けられるように構成することもできる。
本発明の第5態様によれば、第1〜4のいずれかの態様
において、上記陰極側の濾過部材と上記陽極側の濾過部
材とは、同一構造の電極板と同一構造の支持板とを備え
るように構成することもできる。
【0005】上記構成によれば、電極板には貫通孔を形
成し、支持板には濾液排出溝を形成すればよいので、陰
極側の濾過部材と陽極側の濾過部材とにおいてそれぞれ
溝加工を最小限にすることができ、かつ、電気浸透脱水
機の圧搾濾板や普通濾板には必要最小限の溝加工しかす
る必要がなくなり、不要な溝加工を施す必要がない。す
なわち、濾板の濾過床や圧搾膜の濾過床部分には濾液排
出溝を形成する必要がなくなる。よって、各濾過部材や
濾板や圧搾膜の構造が簡単なものとなる。また、両濾過
部材は電極板及び支持板がそれぞれ同一構造のものを使
用することができ、共通の部材を用いて組み立てやすく
なる。また、各濾過部材を電気浸透脱水機の圧搾濾板及
び普通濾板にボルトなどによりそれぞれ容易に取り付け
ることができ、圧搾式の電気浸透脱水機が簡単かつ安価
に製作することができる。
成し、支持板には濾液排出溝を形成すればよいので、陰
極側の濾過部材と陽極側の濾過部材とにおいてそれぞれ
溝加工を最小限にすることができ、かつ、電気浸透脱水
機の圧搾濾板や普通濾板には必要最小限の溝加工しかす
る必要がなくなり、不要な溝加工を施す必要がない。す
なわち、濾板の濾過床や圧搾膜の濾過床部分には濾液排
出溝を形成する必要がなくなる。よって、各濾過部材や
濾板や圧搾膜の構造が簡単なものとなる。また、両濾過
部材は電極板及び支持板がそれぞれ同一構造のものを使
用することができ、共通の部材を用いて組み立てやすく
なる。また、各濾過部材を電気浸透脱水機の圧搾濾板及
び普通濾板にボルトなどによりそれぞれ容易に取り付け
ることができ、圧搾式の電気浸透脱水機が簡単かつ安価
に製作することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる実施の形
態を図面に基づいて詳細に説明する。本発明の第1実施
形態にかかる圧搾型電気浸透脱水機を図1〜12に示
す。この電気浸透脱水機は、図1に示すように、圧搾濾
板90と普通濾板25との間に濾枠5があるものであ
り、右端から左側へ順に、左側の面にのみ濾過床33a
がある固定濾板33、濾布4、濾枠5、濾布4、圧搾濾
板90、濾布4、濾枠5、濾布4、普通濾板25、濾布
4、濾枠5、濾布4、圧搾濾板90、濾布4、濾枠5、
濾布4、右側の面にのみ濾過床13aがある可動板(可
動濾板)13が配置されている。可動板13、濾枠5、
各濾板90,25は図示しないサイドビームにより公知
の方法で摺動可能に吊り支持されている。可動板13の
左側には公知の濾板締付装置(図示略)が配置されてお
り、可動板13はこの締付装置により駆動される。各圧
搾濾板90の左右両面に配置された各圧搾膜2には、濾
過を行うための陰極側の濾過部材96が配置され、この
陰極側の濾過部材96は、図3,4に示されるように、
一方の電極板である陰極板7と該陰極板7を支持する支
持板6とより構成されている。また、普通濾板25の左
右両面の各表面には、濾過を行うための陽極側の濾過部
材95が配置され、この陽極側の濾過部材95は、図5
に示されるように、他方の電極板である陽極板17と該
陽極板17を支持する支持板16とより構成されてい
る。
態を図面に基づいて詳細に説明する。本発明の第1実施
形態にかかる圧搾型電気浸透脱水機を図1〜12に示
す。この電気浸透脱水機は、図1に示すように、圧搾濾
板90と普通濾板25との間に濾枠5があるものであ
り、右端から左側へ順に、左側の面にのみ濾過床33a
がある固定濾板33、濾布4、濾枠5、濾布4、圧搾濾
板90、濾布4、濾枠5、濾布4、普通濾板25、濾布
4、濾枠5、濾布4、圧搾濾板90、濾布4、濾枠5、
濾布4、右側の面にのみ濾過床13aがある可動板(可
動濾板)13が配置されている。可動板13、濾枠5、
各濾板90,25は図示しないサイドビームにより公知
の方法で摺動可能に吊り支持されている。可動板13の
左側には公知の濾板締付装置(図示略)が配置されてお
り、可動板13はこの締付装置により駆動される。各圧
搾濾板90の左右両面に配置された各圧搾膜2には、濾
過を行うための陰極側の濾過部材96が配置され、この
陰極側の濾過部材96は、図3,4に示されるように、
一方の電極板である陰極板7と該陰極板7を支持する支
持板6とより構成されている。また、普通濾板25の左
右両面の各表面には、濾過を行うための陽極側の濾過部
材95が配置され、この陽極側の濾過部材95は、図5
に示されるように、他方の電極板である陽極板17と該
陽極板17を支持する支持板16とより構成されてい
る。
【0007】上記圧搾濾板90は、図2,6,7に示す
ように、芯板1の左右両面にそれぞれ圧搾膜2を配置
し、かつ、各圧搾膜2の表面に上記陰極側の濾過部材9
6を配置している。上記芯板1は、図6,7に示すよう
に、表面が平坦な濾過床1aと、濾過床1aの周囲の額
縁より上下左右にそれぞれ突出した耳部1cと、各耳部
1cの厚さ方向に貫通した貫通孔1eとを備えている。
図6において、右上の耳部1cの貫通孔1eは圧搾流体
を供給するための供給孔として機能し、この貫通孔1e
と濾過床1aとの間にはトンネル状の連通孔1fにより
連通させて、貫通孔1eに供給された圧搾流体を濾過床
1aの表面に供給して、該表面に配置された圧搾膜2を
膨張させるようにしている。左上の貫通孔1eはスラリ
ー供給孔として機能し、右下及び左下の貫通孔1eは濾
液排出孔として機能する。この芯板1の濾過床1aの左
上側には、陰極端子棒9などを収納するための開口空所
1hが形成されている。また、芯板1の額縁にはシール
溝1iがあり、このシール溝1i内に圧搾膜2に付けた
シール片2iが入ることにより、圧搾膜2と芯板1との
間でシール構造が形成され、このシール部分より内側の
部分の圧搾膜2が膨張して濾布4を介してケークを圧搾
することにより圧搾濾過を行う。
ように、芯板1の左右両面にそれぞれ圧搾膜2を配置
し、かつ、各圧搾膜2の表面に上記陰極側の濾過部材9
6を配置している。上記芯板1は、図6,7に示すよう
に、表面が平坦な濾過床1aと、濾過床1aの周囲の額
縁より上下左右にそれぞれ突出した耳部1cと、各耳部
1cの厚さ方向に貫通した貫通孔1eとを備えている。
図6において、右上の耳部1cの貫通孔1eは圧搾流体
を供給するための供給孔として機能し、この貫通孔1e
と濾過床1aとの間にはトンネル状の連通孔1fにより
連通させて、貫通孔1eに供給された圧搾流体を濾過床
1aの表面に供給して、該表面に配置された圧搾膜2を
膨張させるようにしている。左上の貫通孔1eはスラリ
ー供給孔として機能し、右下及び左下の貫通孔1eは濾
液排出孔として機能する。この芯板1の濾過床1aの左
上側には、陰極端子棒9などを収納するための開口空所
1hが形成されている。また、芯板1の額縁にはシール
溝1iがあり、このシール溝1i内に圧搾膜2に付けた
シール片2iが入ることにより、圧搾膜2と芯板1との
間でシール構造が形成され、このシール部分より内側の
部分の圧搾膜2が膨張して濾布4を介してケークを圧搾
することにより圧搾濾過を行う。
【0008】陰極側の濾過部材96を組み立てるための
圧搾膜2は、図1,2,3,4などに示すように、濾過
床部分が表裏両面が平坦となっている。すなわち、圧搾
膜2の濾過床部分には、従来のように濾液排出用溝が形
成されていない。陰極側の濾過部材96を構成する陰極
板7を支持する支持板6も圧搾膜2の濾過床部分に接す
る面は平坦であるが、支持板6の陰極板7の裏面と接す
る面には多数の縦溝6aが形成されている。支持板6
は、通常ステンレス製の板であるが、他の金属製の板ま
たは非金属製の板を導電性の板に加工したものでもよ
い。陰極板7は多数の貫通孔7aを有する多孔板より構
成されている。よって、濾布4を貫通した濾液は陰極板
7の貫通孔7aから支持板6の縦溝6a内に入り込み、
縦溝6aに沿って下方に案内されて排出されるようにな
っている。
圧搾膜2は、図1,2,3,4などに示すように、濾過
床部分が表裏両面が平坦となっている。すなわち、圧搾
膜2の濾過床部分には、従来のように濾液排出用溝が形
成されていない。陰極側の濾過部材96を構成する陰極
板7を支持する支持板6も圧搾膜2の濾過床部分に接す
る面は平坦であるが、支持板6の陰極板7の裏面と接す
る面には多数の縦溝6aが形成されている。支持板6
は、通常ステンレス製の板であるが、他の金属製の板ま
たは非金属製の板を導電性の板に加工したものでもよ
い。陰極板7は多数の貫通孔7aを有する多孔板より構
成されている。よって、濾布4を貫通した濾液は陰極板
7の貫通孔7aから支持板6の縦溝6a内に入り込み、
縦溝6aに沿って下方に案内されて排出されるようにな
っている。
【0009】図1〜4に示すように、陰極板7から支持
板6と圧搾膜2とを貫通する導電性ボルト12が導電性
固定ナット11にねじ込まれることにより、陰極板7と
支持板6とを圧搾膜2に固定し、この固定ナット11
と、圧搾濾板90の外側から芯板1の額縁を貫通してそ
の開口空所1h内に差し込んで固定された陰極端子棒9
とは、公知の導電性のU字状弾性支持継ぎ手10により
電気的に連結されている。支持継ぎ手10の一方の端部
と固定ナット11、及び他方の端部と陰極端子棒9とは
ボルトにより連結固定されている。よって、陰極板7
は、ボルト12、固定ナット11、及び支持継ぎ手10
を介して電気的に陰極端子棒9に接続されている。この
ように、ボルト12により連結する代わりに、陰極板7
と支持板6、支持板6と圧搾膜2のそれぞれが互いにず
れ動かないようにした引っ掛け具を設けて、この引っ掛
け具により引っ掛けて固定してもよい。また、その代わ
りに、線材で縛るようにしてもよい。なお、図1では陰
極端子棒9は圧搾濾板90において上向きに配置されて
いるが、圧搾濾板90の横側に横向きに貫通させてもよ
い。横向きにすると、濾布吊り装置よりも上方へ高く延
ばす必要はない。
板6と圧搾膜2とを貫通する導電性ボルト12が導電性
固定ナット11にねじ込まれることにより、陰極板7と
支持板6とを圧搾膜2に固定し、この固定ナット11
と、圧搾濾板90の外側から芯板1の額縁を貫通してそ
の開口空所1h内に差し込んで固定された陰極端子棒9
とは、公知の導電性のU字状弾性支持継ぎ手10により
電気的に連結されている。支持継ぎ手10の一方の端部
と固定ナット11、及び他方の端部と陰極端子棒9とは
ボルトにより連結固定されている。よって、陰極板7
は、ボルト12、固定ナット11、及び支持継ぎ手10
を介して電気的に陰極端子棒9に接続されている。この
ように、ボルト12により連結する代わりに、陰極板7
と支持板6、支持板6と圧搾膜2のそれぞれが互いにず
れ動かないようにした引っ掛け具を設けて、この引っ掛
け具により引っ掛けて固定してもよい。また、その代わ
りに、線材で縛るようにしてもよい。なお、図1では陰
極端子棒9は圧搾濾板90において上向きに配置されて
いるが、圧搾濾板90の横側に横向きに貫通させてもよ
い。横向きにすると、濾布吊り装置よりも上方へ高く延
ばす必要はない。
【0010】このようにして、陰極側の濾過部材96
は、図6の圧搾濾板90の芯板1に合わせ、ボルト止め
した弾性継ぎ手10と陰極端子棒9の内端部分とは芯板
1の上部の開口空所1h内に納めて連結し、圧搾膜2で
芯板1の左右の各面を覆ったのち、その上に図8の押さ
え枠3を重ね合わせて、押さえ枠3及び圧搾膜2を、押
さえ枠3から芯板1まで貫通するボルトなどの固定手段
(図示略)で一体的に芯板1に固定する。この固定手段
は、芯板1に直接ボルト止めする代わりに、押さえ枠3
の外周と芯板1の外周とにそれぞれ突部を設けてこの突
部同士を締め付け具で締め付けるようにしてもよい。ボ
ルトで一体的に押さえ枠3などを芯板1に固定して圧搾
濾板90としたものの正面図を図2に示す。図2の矢印
Iの箇所で切断すると、図1、4に示すとおり陰極部分
のところの構造が示されることになる。
は、図6の圧搾濾板90の芯板1に合わせ、ボルト止め
した弾性継ぎ手10と陰極端子棒9の内端部分とは芯板
1の上部の開口空所1h内に納めて連結し、圧搾膜2で
芯板1の左右の各面を覆ったのち、その上に図8の押さ
え枠3を重ね合わせて、押さえ枠3及び圧搾膜2を、押
さえ枠3から芯板1まで貫通するボルトなどの固定手段
(図示略)で一体的に芯板1に固定する。この固定手段
は、芯板1に直接ボルト止めする代わりに、押さえ枠3
の外周と芯板1の外周とにそれぞれ突部を設けてこの突
部同士を締め付け具で締め付けるようにしてもよい。ボ
ルトで一体的に押さえ枠3などを芯板1に固定して圧搾
濾板90としたものの正面図を図2に示す。図2の矢印
Iの箇所で切断すると、図1、4に示すとおり陰極部分
のところの構造が示されることになる。
【0011】押さえ枠3は、芯板1と大略同一の外形を
有し、濾過床部分は貫通した開口3aとなり、この部分
に陰極側の濾過部材96を収納するとともに、その厚さ
は、陰極板7と支持板6とから構成される濾過部材96
と大略同一厚さとする。芯板1と同様に、押さえ枠3の
上下左右の各耳部3cには貫通孔3eが形成されてい
る。右下と左下の耳部3cの各貫通孔3eは濾液排出孔
として機能するものであって、この各貫通孔3eと上記
開口3aとを連通する連通孔3fが形成されている。濾
布4と圧搾膜2との間の濾過部材96の支持板6の縦溝
6aから流れ落ちる濾液は押さえ枠3の開口3aの下部
に溜まるようにし、この溜まった濾液を連通孔3fを介
して貫通孔3eに回収して濾液を排出するようにしてい
る。一方、図1,10に示すように、普通濾板25は、
板材の左右両面にくぼんだ濾過床25aを形成し、この
濾過床25aに、図5の陽極側の濾過部材95をボルト
で固定する。普通濾板25は、その外形は圧搾濾板90
の芯板1と大略同一であり、上下左右に突出した耳部2
5cを備えるとともに、各耳部25cには貫通した貫通
孔25eを形成している。普通濾板25の上部には陽極
端子棒29を固定している。
有し、濾過床部分は貫通した開口3aとなり、この部分
に陰極側の濾過部材96を収納するとともに、その厚さ
は、陰極板7と支持板6とから構成される濾過部材96
と大略同一厚さとする。芯板1と同様に、押さえ枠3の
上下左右の各耳部3cには貫通孔3eが形成されてい
る。右下と左下の耳部3cの各貫通孔3eは濾液排出孔
として機能するものであって、この各貫通孔3eと上記
開口3aとを連通する連通孔3fが形成されている。濾
布4と圧搾膜2との間の濾過部材96の支持板6の縦溝
6aから流れ落ちる濾液は押さえ枠3の開口3aの下部
に溜まるようにし、この溜まった濾液を連通孔3fを介
して貫通孔3eに回収して濾液を排出するようにしてい
る。一方、図1,10に示すように、普通濾板25は、
板材の左右両面にくぼんだ濾過床25aを形成し、この
濾過床25aに、図5の陽極側の濾過部材95をボルト
で固定する。普通濾板25は、その外形は圧搾濾板90
の芯板1と大略同一であり、上下左右に突出した耳部2
5cを備えるとともに、各耳部25cには貫通した貫通
孔25eを形成している。普通濾板25の上部には陽極
端子棒29を固定している。
【0012】上記陽極側の濾過部材95を構成する支持
板16は、上記陰極側の濾過部材96を構成する支持板
6と同一のものであり、縦溝6aと同様な縦溝16aを
有する。また、陽極側の濾過部材95を構成する陽極板
17も、上記陰極側の濾過部材96を構成する陰極板7
と同一のものであり、貫通孔7aと同様な貫通孔17a
を有する。普通濾板25の左右各面において、陽極板1
6を支持板17を介してボルトで陽極端子棒29にボル
ト42により固定することにより、陽極板16と陽極端
子棒29とを電気的に接続する。また、可動板13と固
定濾板33にも、陽極端子棒19を配置し、この陽極端
子棒19に電気的に接続される陽極側の濾過部材95
を、ボルト43により、各濾過床33a,13aに固定
している。従って、陽極側の可動板13、普通濾板2
5、固定濾板33の間に、陰極側の圧搾濾板90が濾枠
5を介してそれぞれ挟み込まれるように配置している。
板16は、上記陰極側の濾過部材96を構成する支持板
6と同一のものであり、縦溝6aと同様な縦溝16aを
有する。また、陽極側の濾過部材95を構成する陽極板
17も、上記陰極側の濾過部材96を構成する陰極板7
と同一のものであり、貫通孔7aと同様な貫通孔17a
を有する。普通濾板25の左右各面において、陽極板1
6を支持板17を介してボルトで陽極端子棒29にボル
ト42により固定することにより、陽極板16と陽極端
子棒29とを電気的に接続する。また、可動板13と固
定濾板33にも、陽極端子棒19を配置し、この陽極端
子棒19に電気的に接続される陽極側の濾過部材95
を、ボルト43により、各濾過床33a,13aに固定
している。従って、陽極側の可動板13、普通濾板2
5、固定濾板33の間に、陰極側の圧搾濾板90が濾枠
5を介してそれぞれ挟み込まれるように配置している。
【0013】濾枠5は、陽極側の普通濾板25、可動板
13、又は固定濾板33と、陰極側の圧搾濾板90との
間の一対の濾布4間に配置されて、その濾枠内の開口5
aにスラリーを供給保持するものである。この濾枠5の
開口5aは、可動板13を固定濾板33に対して締め付
けるように移動させるとき、濾枠5の左右が一対の濾布
4により囲まれて閉鎖空間である濾室8を形成するもの
である。図11,12に示すように、濾枠5の外形は押
さえ枠3などと大略同一の形状をなし、上下左右の耳部
5cには貫通孔5eを形成する。左上の耳部5cの貫通
孔5eはスラリーを供給するためのスラリー供給孔とし
て機能し、開口5aと連通する連通孔5fを備えて、貫
通孔5e内のスラリーを連通孔5fを介して開口5a内
に案内するようにしている。なお、図12などに示すよ
うに、可動板13、濾枠5、押さえ枠3、圧搾膜2、芯
板1、普通濾板25、固定濾板33の各左上側の耳部の
貫通孔及び該耳部に相当する濾布4の箇所の貫通孔は、
濾板締め付け時に互いに連通して、濾枠5内に形成され
る濾室8内にスラリーを供給するためのスラリー供給通
路を構成する。
13、又は固定濾板33と、陰極側の圧搾濾板90との
間の一対の濾布4間に配置されて、その濾枠内の開口5
aにスラリーを供給保持するものである。この濾枠5の
開口5aは、可動板13を固定濾板33に対して締め付
けるように移動させるとき、濾枠5の左右が一対の濾布
4により囲まれて閉鎖空間である濾室8を形成するもの
である。図11,12に示すように、濾枠5の外形は押
さえ枠3などと大略同一の形状をなし、上下左右の耳部
5cには貫通孔5eを形成する。左上の耳部5cの貫通
孔5eはスラリーを供給するためのスラリー供給孔とし
て機能し、開口5aと連通する連通孔5fを備えて、貫
通孔5e内のスラリーを連通孔5fを介して開口5a内
に案内するようにしている。なお、図12などに示すよ
うに、可動板13、濾枠5、押さえ枠3、圧搾膜2、芯
板1、普通濾板25、固定濾板33の各左上側の耳部の
貫通孔及び該耳部に相当する濾布4の箇所の貫通孔は、
濾板締め付け時に互いに連通して、濾枠5内に形成され
る濾室8内にスラリーを供給するためのスラリー供給通
路を構成する。
【0014】また、図9などに示すように、可動板1
3、濾枠5、押さえ枠3、圧搾膜2、芯板1、普通濾板
25、固定濾板33の左下及び右下の両側の耳部の貫通
孔及び該耳部に相当する濾板4の箇所の貫通孔は、濾板
締め付け時に互いに連通して、濾液排出通路を構成して
いる。また、図7などに示すように、可動板13、濾枠
5、押さえ枠3、圧搾膜2、芯板1、普通濾板25、固
定濾板33の右上の耳部の貫通孔及び該貫通孔に相当す
る濾板4の箇所は、濾板締め付け時に互いに連通して、
圧搾流体供給通路を構成している。以上の構成より組み
立てられた複式の圧搾式電気浸透脱水機において、図
1,2に示すように、各濾板などに濾布4を掛けて、可
動板13により、濾枠5、圧搾濾板90、普通濾板25
を固定濾板33側に締め付けたのち、スラリーをスラリ
ー供給通路から濾枠5の貫通孔5e、連通孔5fを介し
て開口5a内の濾室8に供給する一方、陰極9及び陽極
19,29に通電して濾過圧搾脱水を行う。
3、濾枠5、押さえ枠3、圧搾膜2、芯板1、普通濾板
25、固定濾板33の左下及び右下の両側の耳部の貫通
孔及び該耳部に相当する濾板4の箇所の貫通孔は、濾板
締め付け時に互いに連通して、濾液排出通路を構成して
いる。また、図7などに示すように、可動板13、濾枠
5、押さえ枠3、圧搾膜2、芯板1、普通濾板25、固
定濾板33の右上の耳部の貫通孔及び該貫通孔に相当す
る濾板4の箇所は、濾板締め付け時に互いに連通して、
圧搾流体供給通路を構成している。以上の構成より組み
立てられた複式の圧搾式電気浸透脱水機において、図
1,2に示すように、各濾板などに濾布4を掛けて、可
動板13により、濾枠5、圧搾濾板90、普通濾板25
を固定濾板33側に締め付けたのち、スラリーをスラリ
ー供給通路から濾枠5の貫通孔5e、連通孔5fを介し
て開口5a内の濾室8に供給する一方、陰極9及び陽極
19,29に通電して濾過圧搾脱水を行う。
【0015】陽極板17及び陰極板7上をそれぞれ覆う
各濾布4により濾過された濾液は、濾布4の裏面から陰
極板7及び陽極板17の多数の貫通孔7a,17aから
支持板6,16の縦溝6a,16aに抜けて、押さえ枠
3の開口3a及び連通孔3fを介して、押さえ枠3にあ
る濾過液排出孔3eへ排出され、濾液排出通路により電
気浸透脱水機外に排出される。所定の濾過時間後、圧搾
流体の供給操作に切り換えて、圧搾流体供給通路から芯
板1の貫通孔1e、連通孔1fを介して圧搾流体を圧搾
膜2と芯板1の濾過床1aとの間に供給し、圧搾膜2を
膨張させて濾布4を介して濾枠5内のスラリーを押圧し
て圧搾脱水を行う。圧搾濾板90及び普通濾板25の開
板とケーク排出も公知のフィルタプレスの運転操作と同
様に行う。濾過操作により、陽極側と陰極側の両方の濾
過部材95,96に対して濾布4を通過した微細粒子が
付着したとしても、両方の濾過部材95,96は濾液の
排出機構が簡素にしてあるため、濾過後の濾布4の洗浄
操作によって簡単に洗浄して清掃することができる。
各濾布4により濾過された濾液は、濾布4の裏面から陰
極板7及び陽極板17の多数の貫通孔7a,17aから
支持板6,16の縦溝6a,16aに抜けて、押さえ枠
3の開口3a及び連通孔3fを介して、押さえ枠3にあ
る濾過液排出孔3eへ排出され、濾液排出通路により電
気浸透脱水機外に排出される。所定の濾過時間後、圧搾
流体の供給操作に切り換えて、圧搾流体供給通路から芯
板1の貫通孔1e、連通孔1fを介して圧搾流体を圧搾
膜2と芯板1の濾過床1aとの間に供給し、圧搾膜2を
膨張させて濾布4を介して濾枠5内のスラリーを押圧し
て圧搾脱水を行う。圧搾濾板90及び普通濾板25の開
板とケーク排出も公知のフィルタプレスの運転操作と同
様に行う。濾過操作により、陽極側と陰極側の両方の濾
過部材95,96に対して濾布4を通過した微細粒子が
付着したとしても、両方の濾過部材95,96は濾液の
排出機構が簡素にしてあるため、濾過後の濾布4の洗浄
操作によって簡単に洗浄して清掃することができる。
【0016】上記構成によれば、電極板7,17には貫
通孔7aを形成し、支持板6,16には縦溝6aを形成
することにより濾過部材95,96を構成することがで
きるので、陰極側の濾過部材96と陽極側の濾過部材9
5とにおいてそれぞれ溝加工を最小限にすることがで
き、かつ、電気浸透脱水機の圧搾濾板90や普通濾板2
5には必要最小限の溝加工しかする必要がなくなり、不
要な溝加工を施す必要がない。すなわち、各濾板の濾過
床又は圧搾膜の濾過床部材には濾液排出溝を形成する必
要がなくなり、圧搾流体の導入又は濾液の排出のために
のみ連通孔などを形成するだけでよくなる。よって、濾
過部材95,96、濾板90,25、及び圧搾膜2の構
造が簡単なものとなる。また、両濾過部材95,96は
電極板及び支持板がそれぞれ同一の構造のものを使用す
ることができ、共通の部材を用いて組み立てやすくな
る。また、各濾過部材95,96を電気浸透脱水機の圧
搾濾板90及び普通濾板25にボルト12などによりそ
れぞれ容易に取り付けることができ、圧搾式の電気浸透
脱水機が簡単かつ安価に製作することができる。
通孔7aを形成し、支持板6,16には縦溝6aを形成
することにより濾過部材95,96を構成することがで
きるので、陰極側の濾過部材96と陽極側の濾過部材9
5とにおいてそれぞれ溝加工を最小限にすることがで
き、かつ、電気浸透脱水機の圧搾濾板90や普通濾板2
5には必要最小限の溝加工しかする必要がなくなり、不
要な溝加工を施す必要がない。すなわち、各濾板の濾過
床又は圧搾膜の濾過床部材には濾液排出溝を形成する必
要がなくなり、圧搾流体の導入又は濾液の排出のために
のみ連通孔などを形成するだけでよくなる。よって、濾
過部材95,96、濾板90,25、及び圧搾膜2の構
造が簡単なものとなる。また、両濾過部材95,96は
電極板及び支持板がそれぞれ同一の構造のものを使用す
ることができ、共通の部材を用いて組み立てやすくな
る。また、各濾過部材95,96を電気浸透脱水機の圧
搾濾板90及び普通濾板25にボルト12などによりそ
れぞれ容易に取り付けることができ、圧搾式の電気浸透
脱水機が簡単かつ安価に製作することができる。
【0017】次に、本発明の第2実施形態にかかる電気
浸透脱水機を図13と図14に示す。図14は単式フイ
ルタプレスの濾板を用いて圧搾式の電気浸透脱水機を組
み立てたものの陰極側の濾板正面図である。図13は図
14の矢印箇所で縦断した縦断面図である。図中、51
は第1実施形態の陽極端子棒9に対応する陽極端子棒5
9を有する圧搾濾板、75は第1実施形態の陰極端子棒
29に対応する陰極端子棒69を有する普通濾板、52
は圧搾膜、54は濾布、57は陰極板、56は陰極板5
7を支持する支持板、67は陽極板、66は陽極板67
を支持するための支持板である。陰極板57を圧搾膜5
2に第1実施形態と同様に導電性ボルトで固定する導電
性固定ナット61と陰極端子棒59とは、導電性のU字
状の弾性支持継ぎ手60により電気的に接続されてい
る。濾過を行うための陰極側の濾過部材も陽極側の濾過
部材も、第1実施形態における各濾過部材96,95と
基本的に同じ構成となっている。第1実施形態では、圧
搾膜2を平行に濾枠5内の濾室8に向かって張り出させ
るため、圧搾膜2の周辺部分にU字状の伸縮性屈曲部で
あるシール片2iを成形しているが、第2実施形態で
は、濾板51が単式型であるため、圧搾膜52にはこの
ような成形は不要である。
浸透脱水機を図13と図14に示す。図14は単式フイ
ルタプレスの濾板を用いて圧搾式の電気浸透脱水機を組
み立てたものの陰極側の濾板正面図である。図13は図
14の矢印箇所で縦断した縦断面図である。図中、51
は第1実施形態の陽極端子棒9に対応する陽極端子棒5
9を有する圧搾濾板、75は第1実施形態の陰極端子棒
29に対応する陰極端子棒69を有する普通濾板、52
は圧搾膜、54は濾布、57は陰極板、56は陰極板5
7を支持する支持板、67は陽極板、66は陽極板67
を支持するための支持板である。陰極板57を圧搾膜5
2に第1実施形態と同様に導電性ボルトで固定する導電
性固定ナット61と陰極端子棒59とは、導電性のU字
状の弾性支持継ぎ手60により電気的に接続されてい
る。濾過を行うための陰極側の濾過部材も陽極側の濾過
部材も、第1実施形態における各濾過部材96,95と
基本的に同じ構成となっている。第1実施形態では、圧
搾膜2を平行に濾枠5内の濾室8に向かって張り出させ
るため、圧搾膜2の周辺部分にU字状の伸縮性屈曲部で
あるシール片2iを成形しているが、第2実施形態で
は、濾板51が単式型であるため、圧搾膜52にはこの
ような成形は不要である。
【0018】圧搾膜52は、その周囲を圧搾濾板51の
外側に突出させて圧搾濾板外周沿いに圧搾濾板51に対
して締め付けて固定するか、または、圧搾濾板51の左
右両側の圧搾膜52同士を連結ボルトで連結して固定す
る。スラリーの供給は、濾板下辺にスラリー供給孔10
0を設けた公知のボトム供給式となっている。図13に
おいて、スラリーの供給方向を矢印Aにより示す。第1
実施形態と同様に、濾液の排出(矢印B参照)と圧搾流
体の供給(矢印C参照)についても公知の外側の耳部か
ら濾板内側に向けて貫通する連通孔を設けて行う。
外側に突出させて圧搾濾板外周沿いに圧搾濾板51に対
して締め付けて固定するか、または、圧搾濾板51の左
右両側の圧搾膜52同士を連結ボルトで連結して固定す
る。スラリーの供給は、濾板下辺にスラリー供給孔10
0を設けた公知のボトム供給式となっている。図13に
おいて、スラリーの供給方向を矢印Aにより示す。第1
実施形態と同様に、濾液の排出(矢印B参照)と圧搾流
体の供給(矢印C参照)についても公知の外側の耳部か
ら濾板内側に向けて貫通する連通孔を設けて行う。
【0019】上記第2実施形態においても、上記第1実
施形態と同様な作用効果を奏することができる。なお、
図13において、63は可動板、104は圧搾濾板、普
通濾板などを摺動可能に吊り支持するサイドビーム、1
05は可動板63を前後駆動する濾板締付装置である。
この第2実施形態においても、第1実施形態と大略同様
に、スラリーを圧搾濾板51と普通濾板75との間の一
対の濾布54により形成された濾室内に供給して陰極板
57と陽極板67との間に直流を印加しつつ電気浸透脱
水動作を行うことができる。
施形態と同様な作用効果を奏することができる。なお、
図13において、63は可動板、104は圧搾濾板、普
通濾板などを摺動可能に吊り支持するサイドビーム、1
05は可動板63を前後駆動する濾板締付装置である。
この第2実施形態においても、第1実施形態と大略同様
に、スラリーを圧搾濾板51と普通濾板75との間の一
対の濾布54により形成された濾室内に供給して陰極板
57と陽極板67との間に直流を印加しつつ電気浸透脱
水動作を行うことができる。
【0020】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その他種々の態様で実施できる。例え
ば、支持板6,16の溝は縦溝に限定されるものではな
く、横溝でも斜め溝でもよい。また、縦横両方の溝にし
てもよい。各溝の深さは、図示の場合、板厚の約2分の
1としているが、板厚によらず、2ないし4ミリメート
ルもあれば充分である。また、図1では圧搾濾板90の
左右の支持継ぎ手10は相対向する位置に配置されてい
るが、この左右の支持継ぎ手10を上下又は横方向にず
らすように配置すれば、芯板1の厚みを小さくすること
ができ、圧搾濾板90をより薄くすることができる。ま
た、陰極板7,57又は陽極板17,67が重い場合な
どにおいては、圧搾膜2,52の中央付近などに突起を
形成して、この突起を濾板側の凹部などに嵌合すること
により、圧搾膜2,52の中央部分も濾板に支持させる
ようにしてもよい。
ものではなく、その他種々の態様で実施できる。例え
ば、支持板6,16の溝は縦溝に限定されるものではな
く、横溝でも斜め溝でもよい。また、縦横両方の溝にし
てもよい。各溝の深さは、図示の場合、板厚の約2分の
1としているが、板厚によらず、2ないし4ミリメート
ルもあれば充分である。また、図1では圧搾濾板90の
左右の支持継ぎ手10は相対向する位置に配置されてい
るが、この左右の支持継ぎ手10を上下又は横方向にず
らすように配置すれば、芯板1の厚みを小さくすること
ができ、圧搾濾板90をより薄くすることができる。ま
た、陰極板7,57又は陽極板17,67が重い場合な
どにおいては、圧搾膜2,52の中央付近などに突起を
形成して、この突起を濾板側の凹部などに嵌合すること
により、圧搾膜2,52の中央部分も濾板に支持させる
ようにしてもよい。
【0021】なお、上記実施形態では、圧搾濾板側に陰
極端子棒を配置し、普通濾板側に陽極端子棒を配置した
が、逆に、圧搾濾板側に陽極端子棒を配置し、普通濾板
側に陰極端子棒を配置するようにしてもよい。また、図
15(A),(B)に示すように、電極板7,17,5
7,67の貫通孔7a,17aの直径と支持板6,1
6,56,66の縦溝6a,16aの幅は、貫通孔7
a,17aの直径の方が縦溝6a,16aの幅より小さ
い場合と、逆に大きい場合、又は、図示しないが、同じ
寸法の場合などが考えられる。これらのうちから、電極
板及び支持板の強度、脱水操作上の濾液の排出性、電導
性などを考慮して最適のものを選択するようにすればよ
い。電極板及び支持板は共に交換可能に濾板に取り付け
ることにより、スラリーの脱水状態を考慮して、電極板
の貫通孔の直径と支持板の縦溝の幅との関係がより適切
なものに電極板及び支持板を交換することもできる。
極端子棒を配置し、普通濾板側に陽極端子棒を配置した
が、逆に、圧搾濾板側に陽極端子棒を配置し、普通濾板
側に陰極端子棒を配置するようにしてもよい。また、図
15(A),(B)に示すように、電極板7,17,5
7,67の貫通孔7a,17aの直径と支持板6,1
6,56,66の縦溝6a,16aの幅は、貫通孔7
a,17aの直径の方が縦溝6a,16aの幅より小さ
い場合と、逆に大きい場合、又は、図示しないが、同じ
寸法の場合などが考えられる。これらのうちから、電極
板及び支持板の強度、脱水操作上の濾液の排出性、電導
性などを考慮して最適のものを選択するようにすればよ
い。電極板及び支持板は共に交換可能に濾板に取り付け
ることにより、スラリーの脱水状態を考慮して、電極板
の貫通孔の直径と支持板の縦溝の幅との関係がより適切
なものに電極板及び支持板を交換することもできる。
【図1】 本発明の第1実施形態にかかる電気浸透脱水
機の部分縦断面図である。
機の部分縦断面図である。
【図2】 図1の電気浸透脱水機の圧搾濾板の正面図で
あり、一部破断されている。
あり、一部破断されている。
【図3】 図1の電気浸透脱水機の圧搾濾板の芯板と陰
極側の濾過部材とを示す正面図である。
極側の濾過部材とを示す正面図である。
【図4】 図3の圧搾濾板の横断面図である。
【図5】 図1の電気浸透脱水機の陽極側の濾過部材の
正面図である。
正面図である。
【図6】 図1の電気浸透脱水機の圧搾濾板の芯板の正
面図である。
面図である。
【図7】 図1の電気浸透脱水機の圧搾濾板の芯板など
の圧搾流体供給部分を示す断面図である。
の圧搾流体供給部分を示す断面図である。
【図8】 図1の電気浸透脱水機の押さえ枠の正面図で
ある。
ある。
【図9】 図1の電気浸透脱水機の濾過液排出部分を示
す断面図である。
す断面図である。
【図10】 図1の電気浸透脱水機の普通濾板の正面図
である。
である。
【図11】 図1の電気浸透脱水機の濾枠の正面図であ
る。
る。
【図12】 図1の電気浸透脱水機のスラリー供給部分
の断面図である。
の断面図である。
【図13】 本発明の第2実施形態にかかる電気浸透脱
水機の部分縦断面図である。
水機の部分縦断面図である。
【図14】 図13の電気浸透脱水機の濾板の正面図で
あって、一部破断されている。
あって、一部破断されている。
【図15】 (A),(B)はそれぞれ本発明の上記実
施形態の変形例を示す電極板と支持板の一部断面を含む
平面図である。
施形態の変形例を示す電極板と支持板の一部断面を含む
平面図である。
1…芯板、1a…濾過床、1c,2c,3c…耳部、1
e,1g,2e,3e,4e,5e…貫通孔、1f,3
f,5f…連通孔、1h…開口空所、1i…シール溝、
2,52…圧搾膜、2i…シール片、3…押さえ枠、3
a…開口、4…濾布、5…濾枠、5a…開口、6…支持
板、6a…縦溝、7,57…陰極板、7a…貫通孔、9,
59…陰極端子棒、10,60…弾性支持継ぎ手、1
1,61…固定ナット、12,42,43…ボルト、1
3,63…可動板、16,66…支持板、16a…縦
溝、17,67…陽極板、17a…貫通孔、19,2
9,69…陽極端子棒、25…普通濾板、25a…濾過
床、33,83…固定濾板、51,90…圧搾濾板、9
5…陽極側の濾過部材、96…陰極側の濾過部材、10
0…スラリー供給孔、104…サイドビーム、105…
濾板締付装置。
e,1g,2e,3e,4e,5e…貫通孔、1f,3
f,5f…連通孔、1h…開口空所、1i…シール溝、
2,52…圧搾膜、2i…シール片、3…押さえ枠、3
a…開口、4…濾布、5…濾枠、5a…開口、6…支持
板、6a…縦溝、7,57…陰極板、7a…貫通孔、9,
59…陰極端子棒、10,60…弾性支持継ぎ手、1
1,61…固定ナット、12,42,43…ボルト、1
3,63…可動板、16,66…支持板、16a…縦
溝、17,67…陽極板、17a…貫通孔、19,2
9,69…陽極端子棒、25…普通濾板、25a…濾過
床、33,83…固定濾板、51,90…圧搾濾板、9
5…陽極側の濾過部材、96…陰極側の濾過部材、10
0…スラリー供給孔、104…サイドビーム、105…
濾板締付装置。
Claims (5)
- 【請求項1】 陰極側の濾板(90,51)に陰極側の
濾過部材(96)を備え、陽極側の濾板(25,75,
13,33)に陽極側の濾過部材(95)を備えて、上
記陰極側の濾板と上記陽極側の濾板との間の濾室(8)
内のスラリーを電気浸透脱水するようにした電気浸透脱
水機において、 上記各濾過部材は、各濾板(25,90,51,75,
13,33)の平坦な濾過床(25a,1a)に配置さ
れ、 各濾過部材は、濾液を貫通させる複数の貫通孔(7a,
17a)を有する電極板(7,17,57,67)と、
該電極板を支持しかつ上記貫通孔を貫通した濾液を排出
する濾液排出溝(6a,16a)を有して上記電極板よ
り濾板側に配置される支持板(6,16,56,66)
とを備えるようにしたことを特徴とする電気浸透脱水
機。 - 【請求項2】 上記濾板は圧搾濾板(90,51)であ
って、上記濾板の濾過床(1a)に対向して配置される
圧搾膜(4,52)の平坦な濾過床部分に、上記支持板
を介して上記電極板を支持するようにした請求項1に記
載の電気浸透脱水機。 - 【請求項3】 上記電極板は上記支持板とともに上記濾
板にボルトにより取り付けられるようにした請求項1に
記載の電気浸透脱水機。 - 【請求項4】 上記電極板は上記支持板とともに上記圧
搾膜にボルトにより取り付けられるようにした請求項2
に記載の電気浸透脱水機。 - 【請求項5】 上記陰極側の濾過部材と上記陽極側の濾
過部材とは、同一構造の電極板と同一構造の支持板とを
備えるようにした請求項1〜4のいずれかに記載の電気
浸透脱水機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9013704A JPH10202068A (ja) | 1997-01-28 | 1997-01-28 | 電気浸透脱水機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9013704A JPH10202068A (ja) | 1997-01-28 | 1997-01-28 | 電気浸透脱水機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10202068A true JPH10202068A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=11840608
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9013704A Pending JPH10202068A (ja) | 1997-01-28 | 1997-01-28 | 電気浸透脱水機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10202068A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107551656A (zh) * | 2017-10-10 | 2018-01-09 | 山东百川同创能源有限公司 | 一种直流电场组合垂直加压高含内水脱水装置及方法 |
-
1997
- 1997-01-28 JP JP9013704A patent/JPH10202068A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107551656A (zh) * | 2017-10-10 | 2018-01-09 | 山东百川同创能源有限公司 | 一种直流电场组合垂直加压高含内水脱水装置及方法 |
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