JPH10200698A - 光源位置調整方法 - Google Patents

光源位置調整方法

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JPH10200698A
JPH10200698A JP9003782A JP378297A JPH10200698A JP H10200698 A JPH10200698 A JP H10200698A JP 9003782 A JP9003782 A JP 9003782A JP 378297 A JP378297 A JP 378297A JP H10200698 A JPH10200698 A JP H10200698A
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light
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film
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Yasunobu Sakaguchi
口 恭 伸 阪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像入力装置の光源を点灯したまま、表示装置
の表示を見ながら光源の位置を外装カバーの外側から安
全かつ簡便かつ正確に調整することができる光源位置調
整方法を提供する。 【解決手段】予め測定治具を用いてフィルム原稿面にお
ける複数の測定点の光量バランスが均一となるように光
源の位置を調整した後、測定治具を取り外して、光源の
投影像をレンズ装置を介してイメージセンサで読み取
り、複数の測定点に対応するイメージセンサの出力値の
平均値を求め、各測定点の出力値のバランス状態を記憶
しておき、光源から射出され、レンズ装置を通過し、イ
メージセンサで読み取られた光源の投影像の複数の測定
点における出力値が記憶された出力値バランスとなる、
もしくは近づくように、好ましくは表示装置に表示され
たバランス状態を見ながら光源移動装置を外装カバーの
外部から操作して光源位置を2次元的に調整することに
より、上記課題を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イメージセンサを
用いて2次元的にフィルム原稿の担持画像を読み取る画
像入力装置に用いられる、フィルム原稿を照明する光源
の投影像をイメージセンサで読み取って得られた出力値
を用いて、光源を点灯したまま、フィルム原稿に照射さ
れる光量バランスを均一にするように位置調整すること
のできる光源のシェーディング補正を行うための光源位
置調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ネガフィルムやリバーサルフィル
ムなどのフィルム原稿に撮影された画像の印画紙等の感
光材料への焼き付けは、フィルム原稿の担持画像を感光
材料に投影して感光材料を面露光する、いわゆる直接露
光によって行われている。これに対し、近年では、デジ
タル露光を利用する装置、すなわち、フィルム原稿に記
録された画像情報を光電的に読み取って、読み取った画
像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記
録用の画像情報とし、この画像情報に応じて変調した記
録光によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記
録し、現像してプリントとするデジタルフォトプリンタ
の開発が進んでいる。
【0003】デジタルフォトプリンタでは、複数画像の
合成や画像分割、文字と画像との編集等のプリント画像
の編集レイアウトや、色/濃度調整、変倍率、輪郭強調
等の画像処理も自由に行うことができ、用途に応じて自
由に編集および画像処理したプリントを出力することが
できる。また、直接露光によるプリントでは、濃度分解
能、色/濃度再現性等の点で、フィルムに記録されてい
る画像をすべて再生することはできないが、デジタルフ
ォトプリンタによれば、フィルムに記録されている画像
をほぼ100%再生したプリントが出力可能である。さ
らに、デジタルフォトプリンタによれば、各フィルムに
記録された画像の画像情報やそれに対する画像処理条件
を、装置が有するメモリやフロッピーディスク等の外部
メモリに記憶(保存)しておくことが可能であるので、
焼き増し等を行う際に、原画となるフィルムが不要であ
り、また、再度処理条件を設定する必要がないので、迅
速かつ効率良く焼き増し等の作業を行うことができる。
【0004】このようなデジタルフォトプリンタは、基
本的に、フィルム等の原稿に記録された画像を読み取る
画像入力装置、読み取った画像を画像処理して画像記録
の露光条件を決定するセットアップ装置、および決定さ
れた露光条件に従って感光材料を走査露光して現像処理
を施す画像記録装置より構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
デジタルフォトプリンタに利用される画像入力装置で
は、原稿であるフィルムに読取光を照射して、原稿画像
を担持する投影光を得て、この投影光をCCDセンサ等
のイメージセンサに結像して光電変換することにより、
原稿画像を読み取っている。このようにして読み取られ
た原稿画像情報(画像データ信号)は、適切な画像処理
が施された後、画像出力装置において印画紙等の感光材
料に露光、焼付、現像などの処理が施された後、フィル
ム原稿の担持画像が再生されたハードコピーを得ること
はできる。
【0006】ここで、画質のよい出力画像(仕上りプリ
ント)を得るためには、適正な色バランスおよび濃度バ
ランスのとれた画像再現を行う必要がある。このため、
画像入力装置においても、画像を色および濃度バランス
よく読み取る必要がある。しかしながら、一般に、光源
のフィラメントから射出される光には照度がばらつきが
あるため、拡散板や拡散箱などの拡散手段を用いて拡散
させた拡散光を用いたり、フィルム原稿からイメージセ
ンサなどで読み取られた画像データ信号に対してフィル
ム原稿を装填しない場合の光源の投影像のデータ信号を
用いて電気的もしくはソフト的にシェーディング補正を
行っている。
【0007】ところが、さらに高画質の画像を得ようと
する場合には、光源からの射出光を拡散手段によって拡
散した拡散光を用い、得られた画像データ信号にシェー
ディング補正を行っても、十分にシェーディング補正が
できないという問題があった。なお、拡散手段によって
光源から射出光を完全に拡散させることも考えられる
が、完全拡散のためには多数の拡散板を透過させたり、
何度も乱反射させる必要があるため、光強度が低下し、
画像読取に必要な光強度が得られなくなるという問題が
あった。
【0008】さらに、光源のソケットへのさし込みピ
ン、例えばランプのソケット取付足に対してランプフィ
ラメント位置には、バラツキが存在し、しかも、そのバ
ラツキには個体差があるため、ソケットの取付口から設
定される光軸中心と、ランプフィラメント中心とにずれ
が生じ、光源光量の片寄り(シェーディング)が発生す
る。この光源によるシェーディングには個体差があるた
め、画質への要求が極めて高い画像入力装置に用いる場
合には、このフィラメント位置バラツキによるシェーデ
ィングも補正しておく必要がある。
【0009】このため、ランプ取付時やランプ交換時に
は、ランプをソケットに取り付けた後、ランプを点灯し
て、レンズ装置を通して光源像をイメージセンサで読み
取ることを複数の光源位置に対して繰り返して、得られ
た光源像のシェーディング状態を比較し、最も良い光源
位置を求める必要があるが、この作業を繰り返すのはラ
ンプの冷却等も考えると時間がかかり、極めて面倒な作
業となるという問題があった。ところが、このような画
像読取装置に用いられる光源は高い光強度が要求される
ため、フィラメントには10アンペア程度の電流が流さ
れ、発熱量も多く、光源の温度も100℃前後にもな
る。
【0010】このため、光源の取付や交換は、もちろ
ん、画像入力装置の外装カバーを外して行うが、シェー
ディング補正のための光源位置調整を外装カバーを外し
たままランプを点灯して行うのは危険であるし、光源位
置を移動させる毎にランプを消灯し、冷却したり、外装
カバーを開閉するのは面倒であるという問題があった。
一方、光源の温度は点灯状態で100℃程度になるが、
外装カバーの外部ではユーザが作業を行うために、外装
カバーが金属の場合60℃以下、樹脂の場合85℃以下
と規格化されているが、光源に外装カバーが近いとこの
規格を満足しなくなる恐れがあるという問題があった。
【0011】ところで、上述したように光源ランプの点
灯消灯を繰り返しながら光源の位置調整を行って、イメ
ージセンサで光源像のシェーディング状態を読み取り、
イメージセンサの出力値が均一になる最良の光源位置を
求めたとしても、イメージセンサ、例えばエリアCCD
などには製造ばらつきが存在し、CCD自体の感度ムラ
(位置による感度のばらつき)、すなわちCCDシェー
ディングがあると、光源ランプによるフィルム原稿面上
における照射光量は、均一になるわけではなく、光源自
体のシェーディング補正が正確になされているわけでは
ないという問題があった。
【0012】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、画像入力装置等に用いられる光源を点灯した状
態で、その光源の投影像をイメージセンサで読み取り、
光源のフィラメント位置ずれの影響による光源のフィル
ム原稿面における光量バランス状態をCRTなどの表示
装置に表示しながらシェーディング補正のために光源の
位置を画像入力装置の外装カバーの外側から安全かつ簡
便に調整することができる光源位置調整方法を提供する
にある。また、本発明の他の目的は、光源が点灯状態で
あっても、外装カバーの温度を規格を満足するように、
あるいはさらにユーザが触れても熱くない程度まで低く
し、安全に光源の位置調整ができる光源位置調整方法を
提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、フィルム原稿を照明する光源およびこの
光源の位置を2次元的に微調整する光源移動装置を有す
る光源装置と、前記光源から射出され、前記フィルム原
稿を透過し、前記フィルム原稿画像を担持する光ビーム
の焦点調整を行うレンズ装置と、このレンズ装置によっ
て合焦された前記フィルム原稿画像を光電的に読み取る
イメージセンサと、このイメージセンサによって読み取
られた画像情報を処理する画像処理手段と、この画像処
理手段による処理結果を表示するモニタとを備える画像
入力装置において、前記光源移動装置を前記画像入力装
置の外装カバーの外部から操作可能に構成し、前記光源
を点灯し、前記フィルム原稿を作用させずに、予め測定
治具を用いてフィルム原稿面における複数の測定点の光
量バランスが均一となるように前記光源移動装置を前記
外装カバーの外部から操作して前記光源位置を2次元的
に調整した後、前記測定治具を取り外して、前記レンズ
装置による前記光源の投影像を前記イメージセンサで読
み取り、前記フィルム原稿面における複数の測定点に対
応する前記イメージセンサの所定画素領域における出力
値の平均値を求め、各画素領域の出力値のバランスを記
憶しておき、前記光源から射出され、前記レンズ装置を
通過し、前記イメージセンサで読み取られた光ビームに
よる前記光源の投影像の、前記複数の測定点に対応する
各画素領域の出力値が、記憶された出力値バランスとな
る、もしくは近づくように前記光源移動装置を前記外装
カバーの外部から操作して前記光源位置を2次元的に調
整することを特徴とする光源位置調整方法を提供するも
のである。
【0014】ここで、前記複数の測定点に対応する前記
イメージセンサの各画素領域の、予め記憶された出力値
のバランス状態と調整時の出力値のバランス状態とがモ
ニタに表示され、このモニタに表示された出力値のバラ
ンス状態を見ながら前記光源位置の調整を行うのが好ま
しい。
【0015】また、前記複数の測定点は、前記フィルム
原稿面の中央に対して4隅近傍の所定位置の少なくとも
3点であるのが好ましい。また、前記モニタは、前記フ
ィルム原稿面の4隅の一方向のバランス状態と、これと
直交する方向のバランス状態を予め記憶された出力値の
バランス状態から得られる調整許容範囲に対して表示
し、前記光源移動装置の調整方向、調整方向の向きおよ
び調整終了が確認可能であるのが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る光源位置調整方法に
ついて、添付の図面に示す好適実施例に基づいて以下に
詳細に説明する。図1に、本発明の光源位置調整方法を
実施する画像入力装置の一実施例の概略斜視図を示す。
図1に示される画像入力装置(以下、入力装置とする)
10は、長尺なネガもしくはリバーサルフィルムであっ
て、多数の画像が撮影されているストリップスAや、1
枚のフィルム(通常は、リバーサルフィルム)を枠体
(マウント)に固定してなるスライド等の各種のフィル
ム原稿を用い、これらのフィルム原稿に撮影された原稿
画像を光電的に読み取る装置であって、前述のデジタル
フォトプリンタに利用される画像入力装置である。
【0017】このような入力装置10は、基本的に、脚
部17を有する光学フレーム18、光源装置が装填され
る光源部20、キャリアベース22、結像部24、エリ
アセンサであるイメージセンサ26、イメージセンサ2
6からの出力信号の処理を行い画像情報として記録装置
P等に出力し、また、入力装置10(あるいはデジタル
フォトプリンタ)全体の操作および制御を行う制御装置
12、およびキャリアベース22に装着自在にされる各
種の原稿に対応するキャリア、例えばフィルムキャリア
やスライドキャリアを有してなるものであり、図示例
は、ストリップスAを長手方向に搬送して撮影されてい
る原稿画像を順次所定の読取位置Zに搬送するフィルム
キャリア28が装着されている状態を示す。
【0018】図示例の入力装置10においては、キャリ
アベース22に装着されたフィルムキャリア28によっ
て、図中矢印x方向にストリップスAを搬送して読取位
置Zで停止して、光源部20からの読取光をストリップ
スAに照射して原稿画像を担持する投影光を得、結像部
24によって投影光をイメージセンサ26に結像し、光
電変換して、制御装置12に出力する。制御装置12に
おいてはイメージセンサ26からの出力信号を画像処理
してフィルムストリップスAに撮影された原稿画像を2
次元的に読み取る。なお、入力装置10においてはイメ
ージセンサ26として、エリアイメージセンサを用い
て、フィルム原稿画像の2次元的な(面状)画像読取を
行うことにより、従来の走査露光による画像読取に比し
て画像読取にかかる時間を大幅に短縮し、これによりプ
リントの生産効率を大幅に向上させている。
【0019】光源部20は、ストリップスA(フィルム
原稿)に読取光を照射して、原稿画像を担持する投影光
を得るためのものであり、光学フレーム18の脚部17
の上方の、キャリアベース22の下に位置しており、そ
の前面には内部を開放し、光源装置の光源(ランプ)の
取付や交換を可能にする外装カバー11が配置されてい
る。図2に光源部20の内部の概略図を示す。光源部2
0は、光源30、光源30からの光を反射するリフレク
タ31および光源30の位置を調整する光源移動装置1
6を有する光源装置14と、可変絞り32と、色フィル
タ板34と、拡散ボックス36とを有する。また、光源
部20には、これ以外にも光源30等の各種の部材を冷
却する冷却ファン38(図6参照)や、後述する色フィ
ルタ板34の切り替え時等に必要に応じて光源部20か
らストリップスAに至る読取光を遮蔽するシャッタ(図
示せず)等が配置されている。
【0020】光源装置14に用いられる光源30として
は、イメージセンサ26による画像読取に十分な光量の
光を射出できる各種の公知の光源が利用可能であり、例
えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、水銀灯などが
例示される。また、リフレクタ31は、光源30からの
光を所定の方向に反射することにより十分な光量の読取
光を得るための、公知のリフレクタである。ここで、光
源30(リフレクタ31)は、x−yステージ等を有す
る光源移動装置16に支持されており、外装カバー11
の外側からストリップスAの面内においてその位置が調
整可能に構成されている。なお、光源装置14を構成す
る光源移動装置16については後述する。
【0021】光源30の光軸L方向の下流側(以下、上
方とする)には、ストリップスAに入射する読取光の光
量を調節するための、可変絞り32が配置される。この
可変絞り32は、遮光部分で対数曲線が描かれた、光軸
Lに直交する図中矢印a方向にその配置位置で通過光量
の異なる2枚のNDフィルタ32aおよび32bを配置
し、互いに接離させることにより、光源30からストリ
ップスAに至る光量を、例えば、全開放(光量低減無
し)から遮光までの範囲で調整するものである。
【0022】色フィルタ板34は、R(赤)フィルタ3
4R、G(緑)フィルタ34G、およびB(青)フィル
タ34Bの3枚の色フィルタを有する円盤状の部材で、
軸34aを中心にして、軸34aに係合するモータ等の
図示しない回転手段によって回転可能に構成される。光
源部20においては、色フィルタ板34を回転して、光
路LにRフィルタ34R、Gフィルタ34GおよびBフ
ィルタ34Bを順次挿入することにより、フィルムに撮
影された原稿画像をR画像、G画像およびB画像の加色
法の3原色に分解して、順次読み取る。すなわち、入力
装置10においては、3回の画像読取でストリップスA
に撮影された原稿画像の読み取りを行う。
【0023】拡散ボックス36は、光源30から射出さ
れ、可変絞り32によって光量を調整されて、色フィル
タを通過した読取光を分散して、フィルムに入射する読
取光の光量等をフィルム面方向すなわち光軸Lと直交す
る面でムラなく均一にするためのものである。拡散ボッ
クス36は、例えば内面が鏡面である上下面が開放する
四角柱36aの、下面にスリガラス36bを、上面に乳
白色のアクリル板36cを、それぞれ配置した構成とし
てもよい。なお、拡散ボックス36の代わりに、オパー
ルグラス等の公知の拡散板を用いてもよい。また、拡散
ボックス36の配置も図示例に限定はされず、色フィル
タ板34や可変絞り32の下方であってもよい。
【0024】ここで、本発明に用いられる光源装置14
の光源移動装置16の一実施例の斜視図を図3に示す。
また、図3に示す光源移動装置16に光源30およびリ
フレクタ31を装着した光源装置14の一実施例の断面
図を図4に示す。これらの図に示すように、光源移動装
置16は、第1枠体80と、第2枠体82と、第3枠体
84と、第4枠体86と、ソケット88と、第1側板9
0と、第2側板92とを有する。
【0025】第1枠体80は、矩形状の底面80aとそ
の4辺に垂直壁面80b、80c、80d、80eを有
する箱状をなし、底面80aの4隈には光源移動装置1
6、すなわち光源装置14を画像入力装置10の光源部
20の所定位置に固定するための貫通孔80fを有す
る。第2枠体82も、矩形状の底面82aとその4辺に
垂直壁面82b、82c、82d、82eを持つ箱状体
をなし、第1枠体80内に収納され、底面82aは底面
80a上に当接して移動可能に載置される。第2枠体8
2の垂直壁面82eには2個のボールプランジャ83が
取り付けられ、ボールプランジャ83は第1枠体80の
垂直壁面80eに当接して、第2枠体82の対向する垂
直壁面82cを第1枠体80の垂直壁面80cに移動可
能に密着するように付勢する。
【0026】第3枠体84は、矩形状の底面84aと、
その4辺のうちの3辺に垂直壁面84b、84c、84
dを持つ箱状体をなし、第2枠体82内に収納され、底
面84aは底面82a上に当接して移動可能に載置され
る。第3枠体の垂直壁面84dには2個のボールプラン
ジャ85が取り付けられ、第2枠体82の垂直壁面82
dに当接して、第3枠体の対向する垂直壁面84bを第
2枠体82の垂直壁面82bに移動可能に密着するよう
に付勢する。
【0027】第4枠体86は、内部に非導電性材料製の
ソケット88が固定されたコの字型の部材であって、第
3枠体84内に収納され、底面86aは第3枠体84の
底面84a上に接触して移動可能に載置される。第4枠
体86の頂面86bには光源30を装着するための開口
86cが穿孔されている。頂面86b上には開口86c
に一方から張り出す非導電性材料製の板部材89aが固
定され、開口86cの他方には第4の枠体86の垂直側
面86dに固定された板ばね89bに固定された非導電
性材料製の板部材89cが張り出しており、2つの板部
材89a、89cで光源30を挟持する。
【0028】また、図4に詳細に示すように、第4枠体
86の底面には光源30の中心にその中心が一致する回
動軸86eと、この回動軸86eから所定間隔離間する
棒状体86fとが固定されている。回動軸86eは第3
枠体84の底面84aに穿孔された丸孔84eに回動可
能に嵌合し、第2および第1枠体82および80の底面
82aおよび80aに穿孔された開口82f、80gに
移動可能に貫通し、底面80aの開口を寒じ座金87a
の丸孔を貫通して突出する。軸86eの突出端には座金
87bが止めリング等によって抜け落ちないように嵌着
され、座金87aと87bとの間には圧縮ばね87cが
装填され、第1ないし第4枠体80、82、84、86
をばね力によって相対的に回動もしくは移動可能に密着
固定する。
【0029】一方、棒状体86fは、第1ないし第3枠
体80、82、84に穿孔された長孔80h、82g、
84fを貫通して、第1枠体80の底面80aから裏面
側に突出する。そして、棒状体86fを使って第4枠体
86を回動軸86eを中心に回動し、光源30をフィラ
メント30aのθ方向の位置を調整することができるよ
うに構成される。
【0030】第2側板92は、図3および図4に示すよ
うに、第2枠体82の垂直壁面82cに外側から密着す
る第1枠体80の垂直壁面80cの外側から所定間隔を
保つための2本の所定長さの棒状体93を介してビスや
ナットなどによって垂直壁面82cに固定される。ま
た、第2枠体82の垂直壁面82cと第3枠体84の垂
直壁面84cとの間には、垂直壁面82cの2本の棒状
体93の中心線上の位置に穿孔された丸孔82hに回転
可能に嵌合する円筒部94aと、第3枠体84の垂直壁
面84cに設けられためねじ部84gと螺合するおねじ
部94bとを有し、第3枠体84を第2枠体82に対し
て図中矢印X方向に移動するための駆動ねじ軸94が設
けられる。垂直壁面82cと84cとの間には駆動ねじ
軸94の円筒部94aとおねじ部94bとがその中心を
貫通する圧縮ばね95が介在し、付勢する。このねじ軸
94は、垂直壁面82cの外面に当接する端部を有し、
円筒部94aに続く六角柱部94cと六角柱部94cの
端部は、円筒状をなし、第2側板92に設けられた開口
94aから突出し、その先端には六角レンチが嵌合する
六角穴部94dが形成される。六角穴部に六角レンチを
嵌合してねじ軸94を回転させることにより、ねじ軸9
4に沿って、すなわち図中矢印X方向に第3枠体84を
移動することができる。また、駆動ねじ軸94の六角柱
部94cは、その両端が2本の棒状体93に係合される
板ばね96によって押圧される。このため、本発明にお
いては、駆動ねじ軸94が六角柱部94cによって1/
6回転毎にロックされ、第3枠体84のX方向の移動を
ねじピッチの1/6の精度で調整可能とすることができ
る。
【0031】第1側板90は、図3に示すように、第1
枠体80の垂直側面80bの外側に第2側板92と同様
に所定間隔を保つための2本の棒状体93を介して固定
される。第2枠体82の垂直壁面82bのめねじ部と螺
合し、垂直壁面80bに当接して回転し、第2枠体82
を第1枠体80に対して図中矢印Y方向に移動するため
の駆動ねじ97およびその移動機構は、第3枠体84を
第2枠体82に対して図中矢印X方向に移動する点を除
いて駆動ねじ94と同様の構成を有するので、その説明
は省略する。
【0032】ところで、駆動ねじ97および94は、図
5および図6に示すように、画像入力装置10の外装カ
バー11の外側から、外装カバー11の前面および横側
面に穿けられた開口98および99を通して六角レンチ
などの工具を六角穴部97dおよび94dに嵌め込み、
六角レンチを回転させることによって回転させることが
できるように構成されている。このようにして、光源装
置14においては、外装カバー11の外側、すなわち前
面および横側面から、それぞれ駆動ねじ94、97を回
転させ、第3枠体84をX方向に、第2枠体82をY方
向に移動させることにより、光源30のX−Y方向の移
動調整を行うことができる。なお、第2枠体82をY方
向に、第3枠体84をX方向に移動するために、工具は
六角レンチに限定されず、どのような工具でもよいが、
一般に用いられる汎用工具であるのが好ましく、従って
駆動ねじ軸94および97の頂部も図示例の六角穴部9
4dに限定されず、用いられる工具に応じた構造であれ
ばよい。
【0033】以上のような構成の光源移動装置16によ
って、光源装置14は光源30のX−Y−θ調整機構を
実現することができる。なお、本発明に用いられる光源
装置は、図示例のものに限定されず、第4枠体86によ
るθ方向の調整機構を持たないX−Yステージからな
る、すなわち第3枠体84に直接ソケット88を保持す
る構造の光源移動装置を有するものであってもよい。
【0034】また、図3および図4に示す光源装置14
の光源移動装置16においては、第1側板90、第2側
板92および第1枠体80の垂直壁面80eは、それぞ
れ外側に向かって傾斜して延在する光源カバー90b、
92bおよび80iを有する。この光源カバー90b
は、図5に示すように画像入力装置10の外装カバー1
1の前面の傾斜に沿って、すなわち略平行に延び、光源
30で発生する熱、特に光源30から輻射される輻射熱
を遮断する。同様に、光源カバー80iおよび92b
も、図6に示すように画像入力装置10の外装カバー1
1の両横側面の傾斜に沿って、すなわち略平行に延び、
光源30で発生する熱、特に光源30から輻射される輻
射熱を遮断する。こうして、光源30からの熱、特に輻
射熱による外装カバー11の過度の温度上昇を防止し、
外装カバー11の温度を規制値以下の適正な温度範囲に
抑えることができる。
【0035】なお、図3、図5および図6に示すように
外装カバー11の横側面に対向する光源カバー80iお
よび92bは、外装カバー11の前面に対向する光源カ
バー90bよりも緩い傾斜を持つ。これは、図6に示す
ように画像入力装置10の光源部20の両側部に設けら
れる冷却ファン38による光源30およびその近傍の冷
却効果を促進するため、2個の冷却ファン38による装
置外部の冷気の吸引および光源30への送風ならびに光
源30近傍の雰囲気の吸引および装置外部への排出を効
率よく行うように、外装カバー11の横側面および光源
カバー80i、92bの傾斜を緩くするのがよいからで
ある。
【0036】以上のような構成によって、本発明に用い
られる光源装置14は画像入力装置10の外装カバー1
1の外側から、光源30を点灯したまま、光源30のシ
ェーディング補正を行うために、光源30の2次元的、
すなわちX−Y方向の位置調整を行うことができる。光
源部20は、基本的に以上のように構成される。
【0037】光源部20の上方には、キャリアベース2
2が配置される。キャリアベース22は、その上面にフ
ィルムキャリア28等の各種のキャリアを載置して、所
定の位置に保持する部位であり、光学フレーム18に対
して垂直に固定されている。なお、このキャリアベース
22には、光軸Lに対応する部分に、光源部20からの
光が通過するための開口(図7に参照符号38で示す)
が形成されている。なお、この開口の大きさは、入力装
置10によって読み取るフィルムの最大サイズに応じ
て、光源部20からの光によって、入力装置10で読み
取る画像の最大サイズの全面を十分に照射できる大きさ
とすればよい。
【0038】キャリアベース22の上面には、図中手前
側から光学フレーム18に向かう方向、すなわち前記搬
送方向となる矢印x方向と直交する矢印y方向に、案内
レール40および42が形成されている。また、フィル
ムキャリア28の底面には、案内レール40および42
に対応して溝44および46が形成されている。従っ
て、キャリアベース22の上面に載置されたフィルムキ
ャリア28等の各種のキャリアは、案内レール40およ
び42とそれに対応する溝44および46とによって、
矢印x方向の位置を規定され、また、光学フレーム18
と図中奥側の端面とが当接することにより、矢印y方向
の位置を規定され、キャリアベース22上の所定位置に
位置決めされて載置される。
【0039】キャリアベース22上の所定位置に装着さ
れるフィルムキャリア28は、ストリップスAを長手方
向を矢印x方向に一致して搬送し、ストリップスAに撮
影された各画像を光軸L上の所定位置、すなわちキャリ
アベース22の開口に対応する読取位置Zに順次搬送し
て、読み取りに供するものである。
【0040】フィルムキャリア28の本体48の底面に
は、前述のように、キャリアベース22の案内レール4
0に対応する溝44、ならびに案内レール42に対応す
る溝46が形成されている。また、本体48の上面に
は、矢印xで示される搬送方向でかつ光軸Lと交わる位
置に端部から端部まで延在して案内溝50が形成されて
いる。案内溝50は、ストリップスAとほぼ同じ幅を有
する溝であって、ストリップスAは、案内溝50に挿入
された状態で、長手方向を矢印x方向と一致して搬送さ
れ、各画像が順次、光軸L上の読取位置Zに搬送され
る。従って、この案内溝50の深さは、ストリップスA
の画像面(すなわち乳剤面)が光軸L方向(焦点深度方
向)の所定位置になるようにされる。
【0041】さらに、フィルムキャリア28の本体48
の読取位置Zには、光源部20からの読取光が通過する
ための開口が形成されている。この開口は、ストリップ
スAの画像に入射する光(読取領域)を規定するマスク
も兼ねており、ストリップスAに応じたサイズおよび形
状を有している。なお、読取位置Zは、フィルムキャリ
ア28がキャリアベース22上の所定位置に配置された
際に、キャリアベース22の開口に対応する光軸L上の
所定位置となるのは当然のことである。
【0042】案内溝50には、x方向の上流から下流に
向かって、ストリップスAの搬送手段52、フィルム圧
着ユニット54および画面検出センサ56が配置され
る。搬送手段52は、例えばモータと搬送ローラとから
構成され、ストリップスAを矢印x方向に搬送して画像
を順次読取位置Zに停止し、読み取り終了の信号を受け
たら再度搬送を開始し、次の画像を読取位置Zに搬送す
る。フィルム圧着ユニット54は、画像読取時に読取位
置ZにおいてストリップスAを画像周辺で案内溝50に
圧着することにより、ストリップスAのカール等を矯正
して画像全面の光軸L方向の位置を所定位置に保持する
ためのものである。このようなフィルム圧着ユニット5
4は、圧着部材58と、この圧着部材58を軸60を中
心に矢印b方向に回動させる回動手段とから構成され、
圧着部材58は、ストリップスAの搬送時には上方に回
動され、読取時には下方に回動して、読取位置Zでスト
リップスAを押圧する。画面検出センサ56は、公知の
光学的なセンサであって、ストリップスAの読取位置Z
よりx方向の下流側に撮影されている画像やDXコード
を検出することによって、読取位置Zにおける画像の位
置を規定するものである。図示例のフィルムキャリア2
8においては、画面検出センサ56による検出結果に応
じて、搬送手段52によるストリップスAの搬送を制御
して各画像を順次読取位置Zに停止させ、また、フィル
ム圧着ユニット54によるストリップスAの押圧および
開放を行う。
【0043】なお、入力装置10は、このようなストリ
ップスAの各画像を読取位置Zに自動搬送するフィルム
キャリア28以外にも、キャリアベース22上の所定位
置に装着自在な各種のキャリアを有するものであっても
よい。例えば、画像が撮影されたフィルムを枠体で保持
してなる、いわゆるスライドを矢印x方向に搬送して読
取位置Zに停止して画像読取に供し、回収するスライド
キャリアや、オペレータがストリップスやスライドを読
取位置Zに固定するマニュアルキャリアや、オペレータ
が任意の位置にフィルムやスライドを配置して読み取り
を行うトリミングキャリア等を有するものであってもよ
い。
【0044】光学フレーム18の上部には、結像部24
が配置される。結像部24は、光学フレーム18に固定
される定盤62に垂設されるレンズユニット64ならび
に焦点調整モータ66を有するものであり、ストリップ
スAの投影光をイメージセンサ26に結像させる。レン
ズユニット64は、ストリップスAに撮影された画像の
サイズに応じて倍率を変更して、投影光をイメージセン
サ26で受光可能な最大サイズ(すなわち、必要な画像
領域の最長手部がイメージセンサ26の受光面に内接す
るサイズ)に調整してイメージセンサ26に結像するた
めの、公知のズームレンズが組み込まれたズームレンズ
部68と、その上方に位置する、投影光の焦点をイメー
ジセンサ26の受光面上に調整する公知の焦点調整レン
ズが組み込まれた焦点調整レンズ部70とを有して構成
される。また、焦点調整レンズ部70の調整ギヤ70a
は、焦点調整モータ66によって回転されるギヤ66a
に噛合しており、焦点調整モータ66によって焦点を調
整される。焦点調整モータ66の駆動は、制御装置14
の焦点調整手段76によって制御されており、例えば、
TTL(Through The Lens)方式により、イメージセン
サ26で読み取った画像のコントラストを用いて自動焦
点調整を行う。
【0045】ストリップスA等の投影光は、レンズユニ
ット64によってイメージセンサ26に結像され、光電
的に読み取られる。また、レンズユニット64とイメー
ジセンサ26との間には、暗時補正等に用いられる公知
のシャッタ(図示省略)が配置される。2次元的な画像
読取を行う入力装置10において、イメージセンサ26
はエリアセンサであって、例えば、1380×920画
素のCCDセンサである。また、図示例の装置では、イ
メージセンサ26は半画素に対応する量だけx方向およ
びy方向に移動可能に構成されており、これにより、読
取画素数を見掛け上で4倍まで増やすことができる。
【0046】なお、図示例の入力装置10においては、
必要に応じて、イメージセンサ26の蓄積時間を調整す
ることができる。前述のように、図示例の光源装置14
を光源部20として用いる入力装置10では、可変絞り
32を調整することによってストリップスAに撮影され
た原稿画像の画像濃度差を吸収するが、可変絞り32を
用いても濃度差を吸収できないような高濃度あるいは低
濃度画像を読み取る場合には、必要に応じて、イメージ
センサ26の蓄積時間の調整を併用することにより、適
正な画像読取を行う。なお、蓄積時間の調整は、プレス
キャンで得られた画像データを基に、後述する制御装置
12によって行われる。
【0047】イメージセンサ26からの信号は、制御装
置12に出力される。制御装置12は、画像処理手段7
2、焦点調整手段73、本発明の光源位置調整方法を実
施するとともに、入力装置10(あるいはデジタルフォ
トプリンタ)全体の制御および管理を行う制御部74、
画像処理条件を設定する条件設定部78ならびに本発明
の光源位置調整方法を実施するのに用いられる光源初期
位置を始めとして、本発明法を実施し、入力位置10を
操作し、動作させるのに必要な情報を記憶(登録)する
メモリ79などを有しており、さらに、イメージセンサ
26によって読み取られた画像や、プリントサイズ設
定、色/濃度設定、ランプ交換の指示などの操作指示お
よびランプ交換時の光源30のフィルム原稿面における
光量バランス(シェーディング)状態等を表示するディ
スプレイ75、プリントサイズや主被写体の設定などの
画像読取(出力)にかかる各種の設定や、ランプ交換の
要・不要の決定等の入力装置10の操作等を行うキーボ
ード76およびマウス77が接続される。すなわち制御
装置12は、本発明の光源位置調整方法を実施し、入力
装置10(あるいはデジタルフォトプリンタ)全体の操
作および制御、イメージセンサ26からの出力信号の処
理等を行うものである。
【0048】イメージセンサ26からの信号は、基本的
に画像処理手段72に送られる。画像処理手段72は、
A/D変換、Log変換、シェーディング補正、暗時補
正、オフセット補正等の所定の処理を施して画像情報と
して、ディスプレイ75や記録Pに出力するものであ
り、メモリやこれらの各種の画像処理を行う公知の画像
処理回路等を組み合わせてなるものである。また、画像
処理手段72には、条件設定部78が接続される。周知
のように、各種の入力装置では、通常、画像出力のため
の読み取り(本スキャン)に先立ち、画像を粗に読み取
るプレスキャンが行われるが、条件設定部78は、プレ
スキャンで得られた画像データから、本スキャンでの各
色の読み取り毎の可変絞り32の調整量の決定や、必要
に応じて行われる蓄積時間の調整等の読取条件を決定
し、また、同画像データと必要に応じて設定される主被
写体や入力される処理条件から画像処理手段72におけ
る前記画像処理の条件設定を行う。
【0049】画像処理手段72には、さらに、焦点調整
手段73が接続される。焦点調整手段73は、前述の焦
点調整モータ66を制御して、レンズユニット64の焦
点調整レンズ部70を調整して、本スキャンの際の投影
光の焦点をイメージセンサ26の受光面に合わせるもの
であり、図示例においては、TTL方式により、イメー
ジセンサ26によって読み取られた画像の画像コントラ
ストを用いて自動焦点調整を行う。
【0050】制御部74は、例えば、プレスキャンの画
像データに応じて条件設定部84で設定された絞り値に
応じた可変絞り32の調整、プレスキャンが終わった後
の本スキャン開始の指示、次の画像読取開始の指示、各
種のトラブル発生の検出およびディスプレイ75へのエ
ラーメッセージの表示等、入力装置10(あるいはデジ
タルフォトプリンタ)全体の制御および管理を行うもの
である。
【0051】光源部20として図示例の光源装置14を
用いる入力装置10は、基本的に上記構成を有するもの
であるが、以下にその作用および本発明の光源位置調整
方法について詳細に説明する。
【0052】まず、読取開始に先立ち、キーボード76
やマウス77を用いてプリントサイズ設定等の必要な操
作を行う。他方で、光源部20からの光量が所定値にな
っていることが確認されたら、フィルム圧着ユニット5
4の圧着部材58を上方に上げ、ストリップスAに撮影
された1枚目の画像が読取位置Zとなるようにストリッ
プスAをフィルムキャリア22に装填し、読取開始の指
示を出す。
【0053】読取開始の指示が出されると、まず、Gフ
ィルタ34Gが挿入され、後のプレスキャンと同様にG
画像が読み取られ、得られた画像の画像コントラストか
ら焦点調整量が決定され、焦点調整手段はこれに応じて
焦点調整モータを駆動して焦点調整レンズ部70の調整
を行う。次いで、プレスキャンが開始され、光源部20
において、可変絞り32が開放状態となる(あるいは規
定絞り値に調整される)。焦点調整でGフィルタ34G
が光路Lに挿入されているので、その状態のまま、Gフ
ィルタ34Gによって調光された光がストリップスAを
透過してG画像を担持する投影光となり、レンズユニッ
ト64によってイメージセンサ26に結像され、原稿画
像のG画像が光電的に読み取られ、プレスキャンにおけ
るG画像の読み取りが終了する。イメージセンサ26に
よって読み取られたG画像の画像データは、制御装置1
4の画像処理装置72に送られ、画像処理装置72のメ
モリに記憶されると共に、条件設定部78に送られる。
条件設定部78においては、このG画像の画像データか
ら、本スキャンでのG画像読取の際における可変絞り3
2の調整量を決定する。なお、可変絞り32の調整量
は、例えばLATD(大面積透過濃度)等を用いた公知
の方法によればよい。
【0054】プレスキャンでのG画像の読み取りが終了
すると、色フィルタ板34が回転して、例えば、次いで
Rフィルタ34Rが光路Lに挿入され、同様に、原稿画
像のR画像が読み取られて画像データが画像処理装置7
2に送られて記憶され、また、条件設定部78において
本スキャンにおけるR画像読取の際の可変絞り32の調
整量等が決定される。さらに、同様にして、B画像が読
み取られ可変絞り32の調整量等が決定され、プレスキ
ャンが終了する。
【0055】制御装置14においては、プレスキャンで
得られた画像がディスプレイ75に表示され、必要に応
じて主被写体の設定等が行われ、また、条件設定部78
は、画像処理手段72のメモリに記憶された画像データ
を読み出し、この画像データや設定された主被写体等に
応じて、本スキャンの際の画像処理手段72における画
像処理条件を決定する。なお、本スキャンにおけるR、
GおよびBの各画像読取の際の可変絞り32の調整量の
決定は、プレスキャンによる3色の画像読取が終了して
から行ってもよい。
【0056】読取条件や画像処理条件が決定され、ま
た、焦点調整等が終了すると、制御部74から本スキャ
ン開始の指示が出される。本スキャンが開始されると、
先に条件設定部78で決定されたG画像読取における絞
り調整量に応じて可変絞り32が調整され、同時にGフ
ィルタ34Gが光路Lに挿入されて、可変絞り32によ
って光量調整され、Gフィルタ34Gによって調光され
た光がストリップスAを透過して、投影光がレンズユニ
ット64によってイメージセンサ26に結像され、原稿
画像のG画像が読み取られ、制御装置14に送られる。
G画像の読み取りが終了すると、先に条件設定部78で
決定されたR画像読取における絞り調整量に応じて可変
絞り32が調整され、同時にRフィルタ34Rが光路L
に挿入されて、同様にしてR画像が読み取られて制御装
置14に送られ、さらに同様にしてB画像が読み取ら
れ、制御装置14に送られる。制御装置14の画像処理
装置72は、イメージリーダ26からの出力信号に、条
件設定部78で決定された画像処理条件に応じてA/D
変換等の所定の処理を施して出力のための画像情報とし
て記録装置Pに出力する。
【0057】画像入力装置10は以上のような作用を有
するが、光源30の取付、交換もしくはメンテナンス等
によって光源30の位置の移動、レンズユニット64や
イメージセンサ26等の調整に伴う光源30の相対的位
置の変動等が生じた場合には、光源30のシェーディン
グを補正するために、本発明の光源位置調整方法が実施
される。
【0058】本発明の光源位置調整方法においては、予
め、工場出荷前に、もしくはイメージセンサ26自体、
およびその周辺回路が故障等により交換、もしくは修正
されて、イメージセンサ26の受光位置による感度のバ
ランス状態が変化したと考えられる場合には、交換もし
くは修理後、予め、図7、図8(a)および(b)に示
す専用の測定治具を用いてフィルム原稿面(正確には、
フィルム原稿面に相当する面)における光源30の光量
バランスを調整した後、光量バランスが調整された光源
30のバランス状態をイメージセンサ26で実測し、制
御装置12のメモリ79に光源初期位置として、実測さ
れた光源30のバランス状態を記憶、すなわち登録して
おく必要がある。
【0059】ところで、本発明においては、フィルム原
稿面の光源光量バランスは、複数の測定点、すなわちフ
ィルム原稿面の中心に対して対称な位置にある周辺部の
点、例えば、図9にP1 ,P2 ,P3 およびP4 で示さ
れる4隅近傍の所定の位置の少なくとも3点において測
定される。なお、図9は、標準倍率にレンズユニット6
4を設定した時に135フィルムの原稿面の投影像が一
致するイメージセンサ26の受光領域、すなわち有効画
素領域を示し、各測定点P1 ,P2 ,P3 およびP
4 は、測定に際し、各点で加算平均される画素エリア
(32×8画素=256画素)を示す。ところで、図9
に示す測定点P1 ,P2 ,P3 ,P4 は、図中上下方向
には両端から内側に向かって32画素目から40画素目
までの8画素分で、図中左右方向には両端から内側に向
かって88画素目から120画素目までの32画素分で
ある256画素の領域である。なお、測定点の数および
配置ならびに各点の画素エリアの大きさ(画素数)は特
に制限的ではなく、中心に対して対称で、周辺部に位置
する所定画素エリアであればよいし、また少なくとも相
異なる2方向の光量バランスをとる(調整する)ことが
できればよく、例えば図示例のように対角線上にとって
もよいし、十字形にとってもよい。
【0060】本発明に用いられる専用測定治具100に
ついて説明する。図7に示すように測定治具100は、
入力装置10のキャリアベース22に位置決めして載置
される支持台102と、支持台102に上記測定点に対
応して位置決めされ、1個の測定点の光量(光の強さ)
を測定するパワーメータ本体104と、測定結果を表示
する表示計106とを有する。支持台102は、図7お
よび図8(a)に示すように、下側に光学フレーム18
のキャリアベース22の案内レール40および42に各
々外側から係合して位置決めされる脚部108,110
と、上側にはパワーメータ本体104を位置決めするた
めの位置決めピン112,114とを、キャリアベース
22の中央に穿孔されている、投影光が透過される開口
を有し、中央にフィルム原稿のフィルムサイズ(画像サ
イズ)に対応する、例えば、フィルムサイズに等しいか
少し大きい貫通する開口116が穿孔されている。な
お、図8(a)には、開口116中に、測定点P1 ,P
2 ,P3 およびP4 に相当する点が図示されている。
【0061】パワーメータ本体104は、図7および図
8(b)に示すように位置決め板118と、位置決め板
118に固定されたパワーメータ120とを有する。位
置決め板118は、図8(b)に示されるように、中央
にパワーメータ120の受光部に光を導く開口122
と、この開口122の中心が、図8(a)に示す対応測
定点P1 ,P2 ,P3 およびP4 に位置決めされるよう
に、支持台102の位置決めピン112および114に
挿入される各々4つの位置決め孔124(P1 ,P2
3 ,P4 )および126(P1 ,P2 ,P3 ,P4
が形成されている。
【0062】ここで、図8(a)は支持台102の上面
図であり、図8(b)は、パワーメータ本体104の底
面図であり、その位置決め板118の底面を示すことか
ら、例えば位置決めピン112と114にそれぞれ位置
決め孔124のP1 および126のP1 を対応させて嵌
入することにより、開口122を測定点P1 に位置決め
し、従ってパワーメータ120の受光部を測定点P1
位置決めすることができる。同様にして、測定点P2
3 ,P4 を測定する際には、対応する位置決め孔12
4,126をそれぞれ位置決めピン112,114に嵌
入させることにより、各測定位置にパワーメータ120
の受光部を位置決めできる。
【0063】パワーメータ120は、その受光部に照射
される光源30の光強度(光量)を計測するものであ
り、その受光部の位置、すなわち、キャリアベース22
に測定治具100を載置した時、位置決め板118の上
面とパワーメータ120との接合面の位置が、フィルム
キャリア28をキャリアベース22に設置した時のフィ
ルム原稿面の位置となるように構成される。なお、本発
明ではパワーメータに限定されず、光源光量や光強度や
照度が計測できれば、どのようなものでもよく、例えば
照度計などを用いてもよい。また、表示計106は、パ
ワーメータ120で測定された光強度や照度などを表示
するもので、針などのインジケータによってアナログ表
示するものでも、数値をデジタル表示するものであって
もよい。なお、パワーメータ120と表示計106とは
コードによって接続される。本発明に用いられる測定治
具100は、基本的に以上のように構成されるが、本発
明はこれに限定されるわけではなく、専用測定治具とす
るのがよいが、専用治具とはせず、汎用治具を用いても
よいし、照度計を用いて手動で目視計測してもよい。
【0064】次に、本発明の専用測定治具100を用い
て行う光源30の初期位置登録について説明する。はじ
めに、光学フレーム18のキャリアベース22にキャリ
アが装填されていれば、キャリアを取り外して、キャリ
アベース22上に図7に示すように、専用測定治具10
0を設置する。なお、ここでは、パワーメータ本体10
4は、測定点P1 を測定するように、その位置決め板1
18の対応する位置決め孔124(P1 ),126(P
1 )が支持台102の位置決めピン112,114に嵌
合されているものとする。ここで、電源は投入され、光
源30は点灯されており、可変絞り32は開放、色フィ
ルタ板34も開放、すなわち色フィルタ34R,34
G,34Bのいずれも介在させない状態に設定されてい
る。なお、専用測定治具100による光源位置調整時の
光源30等の条件は、デフォルト条件(後述する)で行
われる。こうして、オペレータによって測定点P1 の光
強度が測定され、表示計106に表示された値を読み取
る。
【0065】このような光強度の測定作業をオペレータ
は、パワーメータ本体104の位置を測定点P2
3 ,P4 と変えながら続けるとともに、光源30を点
灯したまま六角レンチを使って外装カバー11の前面の
丸孔98や右側面の丸孔99を通して光源移動装置16
の駆動ねじ97および94を左右に回転して光源30の
位置を、測定点P1 ,P2 ,P3 ,P4 の光量(光強
度)が可能な限り、均一になるように調整する。なお、
調整の許容限度は、特に制限的ではなく、できるだけ小
さい方が良いが、図示例では±2%とした。例えば、測
定点P1 ,P2 ,P3,P4 の光強度をそれぞれI1
2 ,I3 ,I4 とすると、比I2 /I1 ,I 3 /I1
の値、より好ましくはこれらに加えI4 /I1 の値、さ
らに好ましくはこれらに加えI2 /I4 ,I3 /I4
値の変動を±2%以下に抑えるようにすればよい。
【0066】なお、本発明においては、測定点P1 の光
強度I1 に対して、測定点P2 およびP3 の光強度
2 ,I3 を共に光強度I1 に等しい値になるように可
能な限り近づけ、P4 に対する測定を省略してもよい。
この理由は、フィルム原稿(AまたはB)面上の光源3
0の光強度分布は、中央部が高く周辺部に行くほど低下
しており、等光強度が近似的に同心円状に分布している
と考えることができ、その中心が光源30の中心位置に
等しく、また等光強度を示す円は3点によって定義され
ることから、測定点P1 ,P2 ,P3 での光強度I1
2 ,I3 がほぼ均等であれば、これらを通る等光強度
円は1つ特定され、しかも測定点P4 を通り、その中心
が光源30の中心位置といえるからである。
【0067】このようにして、専用測定治具100を用
いてフィルム原稿面、従って、イメージセンサ26の受
光領域(有効画素領域)における光源30の光量バラン
ス(光強度バランス)がとられると、従ってその周辺部
の光量(光強度)が均一になるように光源30の位置が
調整されると、すなわち、その中心に光源30の中心位
置が調整されると、電源を落として光源を消し、専用測
定治具100をキャリアベース22から取り外す。
【0068】この後、制御装置12において、光源初期
位置登録モードに入る。そして、好ましくは、135フ
ィルム用フィルムキャリア28をキャリアベース22に
取り付ける。次いで、光源30などの光源部20および
結像部24を以下に示すデフォルト条件に設定し、ある
いは設定されていることを確認し、電源を投入して、光
源30を点灯する。 色フィルタ板34 Gフィルタ34G 可変絞り32 205 光源ランプ30 21V 電子シャッタ 291 レンズユニット64 0.433倍 この時、フィルムキャリア28にはフィルム原稿Aは装
填されず、開放され、可変絞り32は上記所定値、色フ
ィルタ板34にGフィルタ34Gに設定され、また、レ
ンズユニット64は、上記所定焦点位置に配置され、光
源30から射出され、拡散ボックスで拡散され、フィル
ムキャリア28の開口を通過した光、すなわち光源の投
影像(以下、光源像という)をイメージセンサ26の全
有効エリアに結像させる。なお、レンズユニット64の
上記倍率設定条件は、リバーサルフィルムのプレスキャ
ン条件と同一であり、フィルム原稿の画像をイメージセ
ンサ26の全有効エリアにちょうど内接させることがで
きる条件である。
【0069】この後、前述したフィルム原稿Aの画像読
取と同様に、イメージセンサ26によって読み取られた
光源像の画像データは制御装置12の画像処理装置72
に送られ、所要の画像処理が施された後、モニタ用ディ
スプレイ78に表示される。ここでディスプレイに表示
される画像は、光源像のバランス状態を所定濃度(光
量)間隔で等高線で表示してもよいが、この場合にはイ
メージセンサ26の全エリアからの画像データを画像処
理をする必要があるため、画像処理して表示するまでの
時間が問題となる。このため本発明においては、イメー
ジセンサ26の全有効エリアから複数の測定点のみを抽
出し、これらの測定点の画像データを用いてディスプレ
イにモニタ表示するようにするのが好ましい。本発明に
おいては、複数の測定点の画像データをメモリ79に記
憶して、光源初期位置を登録する。
【0070】図示例においては、光源像が投影されたイ
メージセンサ26の出力のうち、図9に示される測定点
1 ,P2 ,P3 の各エリア256画素(32×8画
素)のセンサ出力の加算平均値I10,I20,I30を、例
えば累積加算器等を用いて求める。次いで、以下の式
(1)の計算を行う。 X0 =I20/I100 =I30/I10 ………(1) このようにして得られた出力値I10,I20,I30および
これらの比X0 ,Y0をメモリ79に記憶する。これら
は、光源30の中心がフィルム原稿面およびイメージセ
ンサ30の受光面の中心と一致しており、光源30の光
量分布がフィルム原稿面の周辺部で均一な状態で得られ
た値であるので、イメージセンサ26の受光位置による
感度ムラ(シェーディング)を考慮したものとなる。
【0071】この後、フィルム原稿面における光源30
の光量分布は、理想的には中心を対称軸とする完全な山
形となっているので、光源30には中央が高く、周辺部
が低くなる光量分布すなわちシェーディングが存在する
し、イメージセンサ26の位置による感度ムラ、すなわ
ちシェーディングが存在するので、自動的にシェーディ
ング補正を実行して、イメージセンサ26の全有効画素
エリアからの出力値を均一または略均一にする。こうし
て、光源初期位置登録モードが終了し、この後、通常の
画像読取モードに戻り、前述した通常の画像読取作業を
行うことができる。
【0072】ところで、前述のような光源30の取付、
交換もしくはメンテナンス等によって光源30の位置の
移動、レンズユニット64やイメージセンサ26等の物
理的な調整に伴う光源30の相対的位置の変動等が生じ
た場合には、本発明の光源位置調整によるシェーディン
グ補正方法が実施されるが、まず、光源30の交換時を
代表例として説明すると、はじめに、制御装置12にお
いて、光源位置調整モードに入る。次に画像入力装置1
0の外装カバー11を取り外し、もしくは開いて、古い
光源30を取り外し、新しい光源30を光源移動装置1
6のソケット88に装着する。この時光源装置14の電
源(図示せず)は遮断されている。この後、外装カバー
11を閉じ、好ましくは、もし、キャリアベース22に
装着されているキャリアが135フィルム用のフィルム
キャリア28でなかった場合には、フィルムキャリア2
8に変換した後、電源を投入し、光源30を点灯する。
この時、光源初期位置登録時と同様に、フィルムキャリ
ア28にはフィルム原稿Aは装填されず、開放され、光
源部20および結像部24は上述したデフォルト条件に
設定される。また、光源30から射出され拡散ボックス
で拡散され、フィルムキャリア28の開口を通過した
光、すなわち光源像をイメージセンサ26の全エリアも
しくは所要のエリアに結像させる。
【0073】次いで、光源初期登録時と同様に、図9に
示される測定点P1 ,P2 ,P3 の各エリア256画素
のセンサ出力(CCD出力)の加算平均値I11,I21
31を求め、下記式(2)の計算を行う。 X1 =I21/I111 =I31/I11 ………(2) 続いて、下記式(3)の計算を行う。 X=X1 /X0 Y=Y1 /Y0 ………(3)
【0074】こうして得られた結果X,Yをモニタ75
に表示する。モニタ75の表示画面130の一例を図1
0に示す。ここで、図中右側にあるX(水平)方向の帯
状のインジケータ132は、光源初期位置登録時に求め
られ、登録された比X0 からのずれ量を色で表示するも
のであり、Gは緑色で表示されることを表わし、緑色の
範囲はX0 からのずれ量が±2%の範囲(図中左側が
1.02(±2%)、右側が0.98(−2%)を示
す)であり、この範囲に調整されていれば、プリント品
質が保証される安全な範囲であることを示す。インジケ
ータ132のYは、黄色で表示され、絶対値で3%と2
%との間(−3%〜−2%および+2%〜+3%)の範
囲を示し、プリント品質の維持には注意が必要な範囲で
あることを示す。インジケータ132のRは、赤色で表
示され、絶対値で3%以上である(−3%以下および+
3%以上の)範囲を示し、プリント品質が保証されない
危険な範囲であることを示す。
【0075】そして、インジケータ132の下側のカー
ソル134は、上記式(3)で得られたXの値をインジ
ケータ132に対して可能なかぎりリアルタイムで表示
するもので光源30の位置調整により、X方向に移動可
能である。カーソル134の下側の2つの矢印は、六角
レンチを外装カバー11の右側面の丸孔99に挿入して
光源移動装置16の駆動ねじ軸94を右方向または左方
向に回転させて、光源30を右または左に移動させた時
にカーソル134が移動する方向(向き)を示す。ま
た、図10の左側のY(垂直)方向に帯状のインジケー
タ136は、光源初期位置登録時に求められ、登録され
た比Y0 からのずれ量を示すもので、インジケータ13
2と同様の機能を有する。また、インジケータ136の
左側のカーソル138は、上記式(3)で求められたY
の値をインジケータ136に対して可能な限りリアルタ
イムで表示するもので、光源30の位置調整によりY方
向に移動可能である。さらに、カーソル138のさらに
左側の2つの矢印は、外装カバー11の正面の丸孔98
を通して六角レンチで光源移動装置16の駆動ねじ97
を右回転または左回転させて、光源30を手前または奥
に移動させた時にカーソル138が移動する方向を示
す。
【0076】こうして、ユーザまたはオペレータは、モ
ニタ75の表示画面130を見ながら、外装カバー11
の外側から右側面の丸孔99または正面の丸孔98を通
して、それぞれ六角レンチを光源移動装置16の駆動ね
じ軸97または94の六角孔部に嵌合して、左右に回転
し、モニタ75に表示されたカーソル134または13
8をそれぞれXまたはY方向に移動して、それぞれのイ
ンジケータ132または136の緑色の表示範囲内に、
好ましくはできるだけその中心にくるように調整する。
本発明においては、モニタ75内表示画面に、光源光量
のバランス状態を図10に示すように表示することがで
きるので、オペレータは、モニタ75の表示画面130
を見ながら、調整箇所(正面か右側面か)、調整方向
(向き、右回転か左回転か)、調整終了(インジケータ
132,136の緑色の範囲か)を容易に確認すること
ができる。
【0077】こうして、図10に示されるように、カー
ソル134および138がそれぞれインジケータ132
および136の緑色の範囲内に調整されると、六角レン
チを丸孔98または99から抜き光源30の位置調整は
終了し、イメージセンサ26の位置による感度ムラに依
存せず、光源30の中心位置をフィルム原稿面(イメー
ジセンサ26の受光面)の中心の最適な位置に調整する
ことができる。この後、光源初期位置登録時と同様に、
自動的にシェーディング補正が行なわれ、光源30およ
びイメージセンサ26のシェーディングが補正され、イ
メージセンサ26の全有効画素エリアからの均一な出力
値が得られる。こうして作業終了後、光源位置調整モー
ドが終了し、この後、制御装置14は画像入力装置10
を通常の画像読取モードに復帰させ、前述した通常の画
像読取作業を行なわせることができる。
【0078】本発明の光源位置調整方法は、基本的には
以上のように構成され、オペレータやユーザは、光源位
置調整を極めて容易にかつ正確に行うことができる。し
かし、この光源位置調整が正確に行われるためには、そ
の前提となる光源初期位置登録が極めて正確に行われて
いる必要がある。そのため、本発明においては、この光
源初期位置登録を行うことができるのは、サービスエン
ジニア(SE)以上に制限しておき、オペレータやユー
ザが操作できないようにしておくのが好ましい。こうす
ることで、操作が未熟で誤った操作をする恐れのあるオ
ペレータやユーザが、不正確な光源初期位置登録を行う
危険性を排除することができる。
【0079】また、上述した光源初期位置登録モードお
よび光源位置調整モードにおける光源部20および結像
部24のデフォルト条件は、上述した例に限定されず、
光源位置調整を好適にできれば、どのような条件であっ
てもよい。また、上述した例では、光量バランスが登録
され、かつ調整される測定点は、P1 ,P2 ,P3 の3
点であるが、本発明はこれに限定されず、これらに測定
点P4 を加えた4点であってもよいし、さらに多くの測
定点を用いてもよいことは明らかである。また、モニタ
75への表示方法も、図示例に限定されず、対話式でリ
アルタイムで調整結果が表示できるものであれば、どの
ようなものであってもよい。なお、光源30のθ方向の
調整は、外装カバー11を開け、光源30を点灯しない
状態で、目視しながら棒状体86fによって行うが、光
源30を点灯し、外装カバー11の外側から行うように
構成してもよい。
【0080】以上、本発明の光源位置調整方法について
詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされ
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改
良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
光源の交換等により光源位置が変化した場合でも、光源
を点灯したまま、外装カバーの外側から光源位置を容易
かつ正確かつ安全に調整することができる。また、本発
明法によれば、位置による感度ムラのあるイメージセン
サを用いている場合であっても、予め専用治具を使った
正確な光源初期位置登録を行っておくことによって、光
源を点灯し、レンズ装置を通して、イメージセンサで測
定した出力データを用い、モニタに表示された測定結果
を見ながら、外装カバーの外側から正確かつ確実かつ容
易にイメージセンサの感度ムラに依存することなく、光
源位置を調整することができ、その結果、光源およびイ
メージセンサのシェーディング補正を正確に行うことが
できる。従って、本発明によれば、得られたプリント上
に光源位置の調整不足による色の傾斜等が出ることはな
く、高品質のプリント画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光源位置調整方法を実施する画
像入力装置の一実施例の概略斜視図である。
【図2】 図1に示される画像入力装置の光源部の構成
の一実施例の概略斜視図である。
【図3】 図2に示される光源部に適用される光源装置
の光源移動装置の一実施例の斜視図である。
【図4】 図3に示す光源移動装置を用いた光源装置の
断面図である。
【図5】 図3に示す光源移動装置に光源を組み込んだ
光源装置を用いる光源部の縦断面模式図である。
【図6】 図4に示す光源装置を用いる光源部の横断面
模式図である。
【図7】 本発明の光源位置調整方法の光源初期位置登
録に用いられる専用の測定治具の一実施例の概略断面図
である。
【図8】 (a)および(b)は、それぞれ図7に示す
測定治具の支持台の上面図およびパワーメータ本体(位
置決め板)の底面図である。
【図9】 本発明に係る光源位置調整方法を実施するた
めに測定するフィルム原稿面およびイメージセンサにお
ける測定点の一例を示す図である。
【図10】 図9に示すイメージセンサの測定点で測定
された測定結果が表示されるモニタの表示画面の一例を
示す説明図である。
【符号の説明】
10 画像入力装置 11 外装カバー 12 制御装置 14 光源装置 16 光源移動装置 17 脚部 18 光学フレーム 20 光源部 22 キャリアベース 24 結像部 26 イメージセンサ 28 フィルムキャリア 30 光源 31 リフレクタ 32 絞り 34 色フィルタ板 36 拡散ボックス 38 冷却ファン 64 レンズユニット 66 焦点調整モータ 68 ズームレンズ部 70 焦点調整レンズ部 72 画像処理手段 73 焦点調整手段 74 制御部 75 ディスプレイ 76 キーボード 77 マウス 78 条件設定部 79 メモリ 80 第1枠体 80f,80g,82f,86c 開口 80i,90b,92b 光源カバー 82 第2枠体 82h,84e,92a,98,99 丸孔 83,85 ボールプランジャ 84 第3枠体 86 第4枠体 86f 棒状体 88 ソケット 90 第1側板 92 第2側板 94,97 駆動ねじ軸(駆動ねじ) 100 測定治具 102 支持台 104 パワーメータ本体 106 表示計 108,110 脚 112,114 位置決めピン 116,122 開口 118 位置決め板 120 パワーメータ 124,126 位置決め孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィルム原稿を照明する光源およびこの光
    源の位置を2次元的に微調整する光源移動装置を有する
    光源装置と、前記光源から射出され、前記フィルム原稿
    を透過し、前記フィルム原稿画像を担持する光ビームの
    焦点調整を行うレンズ装置と、このレンズ装置によって
    合焦された前記フィルム原稿画像を光電的に読み取るイ
    メージセンサと、このイメージセンサによって読み取ら
    れた画像情報を処理する画像処理手段と、この画像処理
    手段による処理結果を表示するモニタとを備える画像入
    力装置において、 前記光源移動装置を前記画像入力装置の外装カバーの外
    部から操作可能に構成し、 前記光源を点灯し、前記フィルム原稿を作用させずに、
    予め測定治具を用いてフィルム原稿面における複数の測
    定点の光量バランスが均一となるように前記光源移動装
    置を前記外装カバーの外部から操作して前記光源位置を
    2次元的に調整した後、 前記測定治具を取り外して、前記レンズ装置による前記
    光源の投影像を前記イメージセンサで読み取り、前記フ
    ィルム原稿面における複数の測定点に対応する前記イメ
    ージセンサの所定画素領域における出力値の平均値を求
    め、各画素領域の出力値のバランスを記憶しておき、 前記光源から射出され、前記レンズ装置を通過し、前記
    イメージセンサで読み取られた光ビームによる前記光源
    の投影像の、前記複数の測定点に対応する各画素領域の
    出力値が、記憶された出力値バランスとなる、もしくは
    近づくように前記光源移動装置を前記外装カバーの外部
    から操作して前記光源位置を2次元的に調整することを
    特徴とする光源位置調整方法。
  2. 【請求項2】前記複数の測定点に対応する前記イメージ
    センサの各画素領域の、予め記憶された出力値のバラン
    ス状態と調整時の出力値のバランス状態とがモニタに表
    示され、このモニタに表示された出力値のバランス状態
    を見ながら前記光源位置の調整を行う請求項1に記載の
    光源位置調整方法。
  3. 【請求項3】前記複数の測定点は、前記フィルム原稿面
    の中央に対して4隅近傍の所定位置の少なくとも3点で
    ある請求項1または2に記載の光源位置調整方法。
  4. 【請求項4】前記モニタは、前記フィルム原稿面の4隅
    の一方向のバランス状態と、これと直交する方向のバラ
    ンス状態を予め記憶された出力値のバランス状態から得
    られる調整許容範囲に対して表示し、前記光源移動装置
    の調整方向、調整方向の向きおよび調整終了が確認可能
    である請求項3に記載の光源位置調整方法。
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