JPH10197106A - 油戻し穴付きアキュムレータ - Google Patents

油戻し穴付きアキュムレータ

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JPH10197106A
JPH10197106A JP148697A JP148697A JPH10197106A JP H10197106 A JPH10197106 A JP H10197106A JP 148697 A JP148697 A JP 148697A JP 148697 A JP148697 A JP 148697A JP H10197106 A JPH10197106 A JP H10197106A
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oil return
accumulator
return hole
oil
hole
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JP148697A
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English (en)
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Satoru Ota
覚 太田
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Mitsubishi Electric Building Solutions Corp
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Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アキュムレータの吸入管から分岐した油戻し
管の油戻し穴から冷媒液の吸入を抑制し、圧縮機への冷
媒液戻しによる圧縮機内の圧縮不良を防止する。 【解決手段】 アキュムレータ1の吸入管2に設けられ
た油戻し管6において、鉛直方向最上に位置する油戻し
穴3aより下方に位置する油戻し穴3b,3cが、低温
度で収縮するように形状記憶された形状記憶合金により
作製されている。更に、油戻し穴3b,3cは、下方の
穴になるにつれ、その穴を形成する形状記憶合金の収縮
動作温度が低くなっている。従って、圧縮機の運転中
に、アキュムレータ1底部に貯溜された冷媒液の液高
が、油戻し穴3cが被る位置の場合、油戻し穴3cを形
成する形状記憶合金が収縮して、油戻し穴3cが閉じ冷
媒液が吸入されることはない。一方冷凍機油12は、比
重の関係で冷媒液の層上にあるため、油戻し穴3a,3
bより吸入され圧縮機に送られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油戻し穴付きアキュ
ムレータ、特にアキュムレータの吸入管の油戻し穴から
の冷凍液吸入を抑制し、圧縮機内の潤滑不良を防止する
油戻し穴付きアキュムレータに関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍機又は空調機システムは、図6に示
すように、圧縮機20で圧縮された冷媒ガスが、吐出側
の配管を介して凝縮器22に送られ、凝縮器22におい
て冷媒ガスから冷媒液に変換され、冷媒液が冷却器24
に送られる。例えば冷房時、冷却器24では、冷媒液が
気化して冷媒ガスになるときの気化熱によって空気が冷
やされ、冷却器24より冷風が送風される。そして、冷
却器24において、気化した冷媒ガスは、アキュムレー
タ1を介して圧縮機20に送られ、上記サイクルによっ
て、例えば冷房が行われる。
【0003】上記アキュムレータ1は、冷却器24が異
常運転した場合に、冷却器24内で気化できなかった冷
媒液を貯溜し、この冷媒液を圧縮機20へ送ることを防
止するために、圧縮機20の手前(吸入側)に配置され
ている。
【0004】従来のアキュムレータについて、図5を用
いて説明する。図5には、従来のアキュムレータの内部
構造が示されている。
【0005】アキュムレータ1の吸入側には、冷却器か
らの冷媒ガス及び未気化の冷媒液を導入する導入管4が
配置され、アキュムレータ1の吐出側には、圧縮機へ冷
媒ガスを吸入する吸入管2が配置されている。更に、吸
入管2には、吸入管2から分岐しアキュムレータ1内に
貯溜した冷凍機油を吸入する油戻し管6が設けられ、こ
の油戻し管6の先端には、油戻し穴3が設けられてい
る。
【0006】次に、アキュムレータ1の動作について、
図5及び図6を用いて説明する。
【0007】冷却器24から冷媒ガス、冷凍機油及び冷
却器24内で未気化であった冷媒液が、導入管4を介し
てアキュムレータ1内に送られてくる。圧縮機20の運
転時、導入管4からアキュムレータ1内に送られてきた
冷媒ガスは、吸入管2を介して圧縮機20に送られる。
また、冷媒ガスと共にアキュムレータ1内に送られてき
た冷凍機油は、アキュムレータ1の底部に溜まる。この
溜まった冷凍機油は、吸入管2より吸い込まれる冷媒ガ
スのガススピードに応じて、油戻し管6の油戻し穴3よ
り吸い上げられ、前記冷媒ガスと共に圧縮機20に送ら
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、冷媒液もアキュムレータに送られてくるた
め、アキュムレータの底部には、冷凍機油の他に冷媒液
も溜まっている。従って、図5に示す油戻し穴3から
は、冷凍機油の他に冷媒液も吸い上げられる可能性があ
る。油戻し穴3より冷媒液が吸い上げられ、図6に示す
圧縮機20に送られる(「液バック現象」という)と、
圧縮機20は圧縮不良を生じ、冷凍機システム又は空調
機システムを停止させるおそれがあった。
【0009】更に、冷凍機油は、冷媒液より比重が小さ
いため、冷媒液層の上に溜まっている。従って、例えば
冷媒液の貯溜量が多い場合、油戻し穴3は冷媒液層内に
埋没する可能性が高い。かかる場合、油戻し穴3は、直
接冷媒液を吸い上げてしまうため、圧縮機が圧縮不良を
生じる。
【0010】また、従来のアキュムレータの油戻し穴3
の径は、一般に製作所で冷凍機油の循環に適した径であ
るか否かの試験検証後に決定されるものである。このた
め、製作所で決められた油戻し穴3の径は一定のサイズ
であるため、その吸入量を調整することができない。従
って、油戻し穴3付近に冷媒液が存在している場合で
も、一定量の冷凍機油と同等の量の液体を吸引するた
め、冷凍機油の他に冷媒液も吸入してしまう。
【0011】仮に、冷媒液が油戻し穴3より吸入され圧
縮機20に送られた場合、例えば圧縮機20は、冷媒ガ
スを圧縮することが困難になる。更に、無理やり圧縮を
行おうとするとすれば、圧縮機20自体が破損するおそ
れがあった。また、圧縮機20内の潤滑油として機能す
る冷凍機油に冷媒液が大量に混入すると、圧縮機20内
の軸受部分の潤滑が損なわれ、圧縮機20が異常運転を
起こしてしまうおそれがあった。かかる場合、圧縮機2
0を交換又は分解修理する必要が生じ、修理コストがか
さむという問題があった。
【0012】本発明は上記従来の課題に鑑みたものであ
り、その目的は、アキュムレータの吸入管から分岐した
油戻し管の油戻し穴から冷媒液が吸入されることを抑制
し、圧縮機への冷媒液戻し(「液バック現象」ともい
う)による圧縮機内の圧縮不良を防止する油戻し穴付き
アキュムレータを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明に係る油戻し穴付きアキュムレータ
は、以下の特徴を有する。
【0014】(1)冷媒ガスと冷凍機油とを圧縮機へ送
る吸入管を有し、前記吸入管から分岐し槽内に貯溜した
前記冷凍機油を吸入する油戻し管が設けられたアキュム
レータにおいて、前記油戻し管には、少なくとも2つ以
上の油戻し穴が設けられ、前記油戻し穴は、少なくとも
1つの油戻し穴を除き、低温度で穴面積が収縮するよう
に形状記憶された形状記憶合金により作製されている。
【0015】従って、油戻し穴付近に冷媒液が存在する
場合には、その油戻し穴を形成する形状記憶合金が収縮
して、油戻し穴が閉じ、吸入管からの冷媒液吸入を防止
することができる。更に、少なくとも1つの油戻し穴の
径は一定の大きさを保つため、この油戻し穴から最小限
の冷凍機油を吸入することができる。従って、冷凍機油
の循環を停止させることがない。一方、形状記憶合金で
形成された油戻し穴付近に冷媒液が存在していない場合
には、これらの油戻し穴は通常の口径であるため、良好
に冷凍機油を吸入して圧縮機に送ることができる。
【0016】(2)上記(1)に記載の油戻し穴付きア
キュムレータにおいて、前記油戻し穴は、鉛直方向最上
に位置する穴より下方に位置する穴が、低温度で収縮す
るように形状記憶された形状記憶合金により作製されて
いる。
【0017】従って、鉛直方向最上に位置する穴より下
方に位置する油戻し穴付近に冷媒液が存在する場合に
は、その油戻し穴を形成する形状記憶合金が収縮して、
油戻し穴が閉じ、吸入管からの冷媒液吸入を防止するこ
とができる。更に、冷凍機油は冷媒液より比重が小さい
ため上層に位置するため、通常の径の儘で存在する鉛直
方向最上に位置する油戻し穴から冷凍機油を吸入するこ
とができる。従って、最小限の冷凍機油を圧縮機に送る
ことができるので、冷凍機油の循環を停止させることが
ない。一方、形状記憶合金で形成された油戻し穴付近に
冷媒液が存在していない場合には、油戻し穴は通常の径
の儘であるため、良好に冷凍機油を吸入して圧縮機に送
ることができる。
【0018】(3)上記(1)に記載の油戻し穴付きア
キュムレータにおいて、前記油戻し穴は、複数個設けら
れ、下方の穴になるにつれ前記形状記憶合金の収縮動作
温度が低くなっている。
【0019】従って、冷媒液層の高さに応じて、下方の
穴から油戻し穴を閉じていくことができる。このため、
冷媒液の貯溜量に応じて、複数の油戻し穴の径を調節す
ることができるので、冷媒液の吸入を抑制し、良好に冷
凍機油を吸入することができる。
【0020】(4)冷媒ガスと冷凍機システム又は空調
機システム系内を循環する冷凍機油とが引き込まれる導
入管と、前記冷媒ガスと冷凍機油とを圧縮機に送る吸入
管とを有するアキュムレータにおいて、前記吸入管に
は、前記導入管の先端部に向かって開口する油戻し穴が
設けられ、更に、前記導入管の先端部と油戻し穴とは、
網状配管によって連結されている。
【0021】ここで、導入管の先端部から流出する冷媒
ガス、冷媒液及び冷凍機油の内、冷媒ガスはアキュムレ
ータ内に拡散し、一方ミスト状の冷媒液は、網状配管に
よって液滴となりアキュムレータの底部に滴下する。こ
のため、冷媒ガスとミスト状の冷媒液とが気液分離さ
れ、油戻し穴からの冷媒液の吸入を防止することができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施の形
態を説明する。
【0023】実施形態1.図1には、本発明に係る油戻
し穴付きアキュムレータの第1実施形態の内部構成が示
されている。尚、従来のアキュムレータと同様の構成要
件には、同一の符号を付しその説明を省略する。
【0024】図1に示すように、本実施形態のアキュム
レータ1の吸入管2に設けられた油戻し管6には、少な
くとも2つ以上の油戻し穴3が設けられている。そし
て、この油戻し穴3は、少なくとも1つの油戻し穴を除
き、低温度で収縮するように形状記憶された形状記憶合
金により作製されている。すなわち、図1に示すよう
に、鉛直方向最上に位置する油戻し穴3aより下方に位
置する油戻し穴3b,3cは、低温度で収縮するように
形状記憶された形状記憶合金により作製されている。更
に、油戻し穴3b,3cは、下方の穴になるにつれ、そ
の穴を形成する形状記憶合金の収縮動作温度が低くなっ
ている。尚、油戻し穴3aは、常時開口している。 ま
た、油戻し穴3a,3b,3cは、これらの合計穴面積
が、従来のアキュムレータにおける1つの油戻し穴の穴
面積と同面積になるように形成されている。従って、冷
却機システム等が正常に運転している場合には、冷凍機
油の循環に適した量の冷凍機油が油戻し穴から吸入され
ることになる。
【0025】次に、本実施形態の油戻し穴付きアキュム
レータの動作について、図3を用いて説明する。
【0026】圧縮機の運転中に、アキュムレータ1底部
に貯溜された冷媒液10の液高が、油戻し穴3cが被る
位置の場合には、油戻し穴3cを形成する形状記憶合金
が収縮して、油戻し穴3cが閉じる。従って、冷媒液が
吸入されることはない。一方、冷凍機油12は、比重の
関係で冷媒液10の上層にあるため、油戻し穴3a,3
bより吸入され圧縮機に送られるので、冷凍機油の循環
を停止させることがない。 更に、アキュムレータ1底
部に貯溜された冷媒液10の液高が、油戻し穴3bが被
る位置まで達した場合には、油戻し穴3bを形成する形
状記憶合金も収縮して、油戻し穴3b,3cが閉じる。
従って、冷媒液10が吸入されることはない。一方、冷
凍機油12は、油戻し穴3aより吸入され圧縮機に送ら
れるので、冷凍機油の循環を停止させることがない。
【0027】例え、アキュムレータ1底部に貯溜された
冷媒液10の液高が、油戻し穴3aが被る位置まで達し
たとしても、油戻し穴3b,3cを形成する形状記憶合
金が収縮し油戻し穴3b,3cが閉じるので、冷凍機油
12と共に冷媒液10が吸入されるとしても油戻し穴3
aからのみとなる。上述したように、油戻し穴3a,3
b,3cの合計穴面積は、従来のアキュムレータにおけ
る1つの油戻し穴の穴面積と同面積であることから、従
来に比べ1/3の量の冷媒液しか圧縮機に送られない。
一方、冷凍機油12は少量ながらも圧縮機に送られるた
め、冷凍機油の循環を停止させることがない。
【0028】従って、本実施形態によれば、冷凍機シス
テム等の負荷変動や異常運転により、アキュムレータ1
内に冷媒液が滞留したとしても、圧縮機へ冷媒液戻りを
最小限に抑えることができ、更に冷凍機油の潤滑を停止
させないので、圧縮機の潤滑不良事故を抑制することが
できる。
【0029】なお、実際に油戻し穴3b,3cを形成す
る形状記憶合金の収縮温度と、冷媒液の液高さとを合致
させることは困難であることから、油戻し穴3bを形成
する形状記憶合金は、低圧カット値に近い蒸発温度で収
縮するものを選定する。また、油戻し穴3cを形成する
形状記憶合金は、低圧カット値にプラス約0.5〜0.
7Kg/cm2 の蒸発温度で収縮するものを選定し、適用機
種での運転試験から各機種毎に形状記憶合金の収縮温度
を決定することが好ましい。
【0030】実施形態2.図2には、本発明に係る油戻
し穴付きアキュムレータの第2実施形態の内部構成が示
されている。尚、従来のアキュムレータ及び第1実施形
態のアキュムレータと同様の構成要件には、同一の符号
を付しその説明を省略する。
【0031】第1実施形態のアキュムレータの場合に
は、油戻し管6が吸入管4から鉛直方向に分岐していた
が、本実施形態のアキュムレータは、吸入管4から逆T
字状に油戻し管16が分岐している。従って、本実施形
態の場合には、第1実施形態に比べて、アキュムレータ
の高さを低くし、コンパクトにすることができる。
【0032】近年、冷却機システム等をコンパクト化し
たいという要望があり、特にアキュムレータは、システ
ム異常運転時に備えて冷媒液を貯溜するという付属的な
要素の高いものであることから、コンパクト化の要求が
高い。従って、本実施形態のアキュムレータによれば、
上記コンパクト化の要望を満たすことができる。
【0033】本実施形態のアキュムレータの油戻し管1
6には、並列に複数個の油戻し穴3が設けられ、油戻し
穴3dを除いて、油戻し穴3e,3fは、低温度で収縮
するように形状記憶された形状記憶合金により作製され
ている。
【0034】従って、例えば、アキュムレータ1内に滞
留した冷媒液の液高が、油戻し穴3e,3fに被る位置
である場合でも、油戻し穴3e,3fを形成する形状記
憶合金が収縮して油戻し穴3e,3fは閉じる。これに
より、油戻し穴3dからのみ冷凍機油12と共に冷媒液
10が吸入されることになる。油戻し穴3d,3e,3
fは、その合計穴面積が従来のアキュムレータにおける
1つの油戻し穴の穴面積と同面積となるように形成され
ていることから、従来に比べ1/3の量の冷媒液しか圧
縮機に送られないことになる。一方、油戻し穴3dから
吸入された冷凍機油12は、少量ながらも圧縮機に送ら
れるため、冷凍機油の循環を停止させることがない。
【0035】従って、冷凍機システム等の負荷変動や異
常運転により、アキュムレータ1内に冷媒液が滞留した
としても、圧縮機へ冷媒液戻りを最小限に抑えることが
でき、更に冷凍機油の潤滑を停止させないので、圧縮機
の潤滑不良事故を抑制することができる。
【0036】実施形態3.図4には、本発明に係る油戻
し穴付きアキュムレータの第3実施形態の内部構成が示
されている。尚、従来のアキュムレータ及び第1、第2
実施形態のアキュムレータと同様の構成要件には、同一
の符号を付しその説明を省略する。
【0037】図4に示すように、本実施形態のアキュム
レータの吸入管2には、導入管4の先端部に向かって開
口する油戻し穴13が設けられ、更に、導入管4の先端
部と油戻し穴3とは、網状配管5によって連結されてい
る。
【0038】従って、導入管4の先端より冷媒ガスと共
に放出されるミスト状の冷媒液は、網状配管5によっ
て、液滴となりアキュムレータ1の底部に滴下する。こ
のため、導入管4の先端より放出される冷媒ガスとミス
ト状の冷媒液とを気液分離し、油戻し穴13からの冷媒
液の吸入を防止することができる。
【0039】従って、上述の実施形態と同様に、冷凍機
システム等の負荷変動や異常運転により、アキュムレー
タ1内に冷媒液が導入されたとしても、圧縮機へ冷媒液
戻りを防止することができる。なお、冷媒ガスは、吸入
管2の吸入口から吸入され圧縮機に送られる。
【0040】また、第1実施形態と同様に、吸入管2に
設けられた油戻し管6には、鉛直方向最上に位置する油
戻し穴3aより下方に位置する油戻し穴3b,3cが、
低温度で収縮するように形状記憶された形状記憶合金に
より作製されている。
【0041】従って、例えば、アキュムレータ1底部に
貯溜された冷媒液10の液高が、油戻し穴3aが被る位
置まで達したとしても、油戻し穴3b,3cを形成する
形状記憶合金が収縮し油戻し穴3b,3cが閉じるの
で、冷凍機油12と共に冷媒液10が吸入されるとして
も油戻し穴3aからのみとなる。上述したように、油戻
し穴3a,3b,3cの合計穴面積は、従来のアキュム
レータにおける1つの油戻し穴の穴面積と同面積である
ことから、従来に比べ1/3の量の冷媒液しか圧縮機に
送られない。一方、冷凍機油12は少量ながらも圧縮機
に送られるため、冷凍機油の循環を停止させることがな
い。このため、冷却機システム等の負荷変動や異常運転
により、アキュムレータ1内に冷媒液が滞留したとして
も、圧縮機へ冷媒液戻りを最小限に抑えることができ、
更に冷凍機油の潤滑を停止させないので、圧縮機の潤滑
不良事故を抑制することができる。
【0042】本実施形態では、第1実施形態に示す吸入
管2に油戻し管6を設けたが、これに限るものではな
く、油戻し管6を設けなくともよい。かかる場合は、導
入管4から放出されるミスト状の冷凍機油の一部が、吸
入管2の吸入口又は油戻し穴13から吸入されるので、
冷凍機油の潤滑を停止させることがない。このため、圧
縮機の潤滑不良事故を防止することができる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る油戻し穴付
きアキュムレータによれば、油戻し管に設けられた油戻
し穴は、少なくとも1つの油戻し穴を除き、低温度で収
縮するように形状記憶された形状記憶合金により作製さ
れているので、油戻し穴付近に冷媒液が存在する場合に
は、その油戻し穴を形成する形状記憶合金が収縮して、
油戻し穴を閉じ、吸入管からの冷媒液吸入を防止するこ
とができる。更に、少なくとも1つの油戻し穴の径は一
定の大きさを保つため、この油戻し穴から冷凍機油を吸
入することができる。従って、冷凍機油の循環を停止さ
せることがない。一方、形状記憶合金で形成された油戻
し穴付近に冷媒液が存在していない場合には、これらの
油戻し穴は通常の口径であるため、良好に冷凍機油を吸
入して圧縮機に送ることができる。
【0044】また、鉛直方向最上に位置する油戻し穴よ
り下方に位置する油戻し穴が、低温度で収縮するように
形状記憶された形状記憶合金により作製されているの
で、鉛直方向最上に位置する穴より下方に位置する油戻
し穴付近に冷媒液が存在する場合には、その油戻し穴を
形成する形状記憶合金が収縮して、油戻し穴が閉じ、吸
入管からの冷媒液吸入を防止することができる。更に、
冷凍機油は冷媒液より比重が小さいため上層に位置する
ため、通常の径の儘で存在する鉛直方向最上位置する油
戻し穴から冷凍機油を吸入することができる。従って、
最小限の冷凍機油を圧縮機に送ることができるので、冷
凍機油の循環を停止させることがない。一方、形状記憶
合金で形成された油戻し穴付近に冷媒液が存在していな
い場合には、油戻し穴は通常の径の儘であるため、良好
に冷凍機油を吸入して圧縮機に送ることができる。
【0045】更に、油戻し穴は、複数個設けられ、下方
の穴になるにつれ形状記憶合金の収縮動作温度が低くな
っているので、冷媒液層の高さに応じて、下方の穴から
油戻し穴を閉じることができる。このため、冷媒液の貯
溜量に応じて、複数の油戻し穴の径を調節することがで
きるので、冷媒液の吸入を抑制し、良好に冷凍機油を吸
入することができる。
【0046】また、吸入管には、導入管の先端部に向か
って開口する油戻し穴が設けられ、更に、前記導入管の
先端部と油戻し穴とは、網状配管によって連結されてい
るので、導入管の先端部から流出する冷媒ガス、冷媒液
及び冷凍機油の内、ミスト状の冷媒液は、網状配管によ
って液滴となりアキュムレータの底部に滴下する。この
ため、冷媒ガスとミスト状の冷媒液とが気液分離され、
油戻し穴からの冷媒液の吸入を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る油戻し穴付きアキュムレータの
第1実施形態の内部構成を示す図である。
【図2】 本発明に係る油戻し穴付きアキュムレータの
第2実施形態の内部構成を示す図である。
【図3】 本発明に係る第1実施形態の油戻し穴付きア
キュムレータにおいて冷媒液及び冷凍機油の貯溜状態の
一例を示す図である。
【図4】 本発明に係る油戻し穴付きアキュムレータの
第3実施形態の内部構成を示す図である。
【図5】 従来のアキュムレータの内部構成を示す図で
ある。
【図6】 冷却機システムの全体構成の概略を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 アキュムレータ、2 吸入管、3,3a,3b,3
c 油戻し穴、4 導入管、6 油戻し管。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油戻し穴付きアキュ
ムレータ、特にアキュムレータの吸入管の油戻し穴から
の冷液吸入を抑制し、圧縮機内の潤滑不良を防止する
油戻し穴付きアキュムレータに関する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒ガスと冷凍機油とを圧縮機へ送る吸
    入管を有し、前記吸入管から分岐し槽内に貯溜した前記
    冷凍機油を吸入する油戻し管が設けられたアキュムレー
    タにおいて、 前記油戻し管には、少なくとも2つ以上の油戻し穴が設
    けられ、 前記油戻し穴は、少なくとも1つの油戻し穴を除き、低
    温度で穴面積が収縮するように形状記憶された形状記憶
    合金により作製されていることを特徴とする油戻し穴付
    きアキュムレータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の油戻し穴付きアキュム
    レータにおいて、 前記油戻し穴は、鉛直方向最上に位置する穴より下方に
    位置する穴が、低温度で収縮するように形状記憶された
    形状記憶合金により作製されていることを特徴とする油
    戻し穴付きアキュムレータ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の油戻し穴付きアキュム
    レータにおいて、 前記油戻し穴は、複数個設けられ、下方の穴になるにつ
    れ前記形状記憶合金の収縮動作温度が低くなっているこ
    とを特徴とする油戻し穴付きアキュムレータ。
  4. 【請求項4】 冷媒ガスと冷凍機システム又は空調機シ
    ステム系内を循環する冷凍機油とが引き込まれる導入管
    と、前記冷媒ガスと冷凍機油とを圧縮機に送る吸入管と
    を有するアキュムレータにおいて、 前記吸入管には、前記導入管の先端部に向かって開口す
    る油戻し穴が設けられ、 更に、前記導入管の先端部と
    油戻し穴とは、網状配管によって連結され、 前記網状配管により、ミスト状の冷媒液が液滴となり前
    記アキュムレータの底部に滴下するため、前記冷媒ガス
    とミスト状の冷媒液とが気液分離され、前記油戻し穴か
    らの冷媒液の吸入を防止することを特徴とする油戻し穴
    付きアキュムレータ。
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